JP3060540B2 - 微細パターン転写方法およびその装置 - Google Patents
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- G03F7/70—Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
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- G03F7/70—Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
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- G03F7/70358—Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging
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- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ウェーハ上に微細パタ
ーンを転写する投影露光方法に関し、特にX線領域ある
いは真空紫外領域のビームを用いた、解像力の高い微細
パターン転写方法に関する。
ーンを転写する投影露光方法に関し、特にX線領域ある
いは真空紫外領域のビームを用いた、解像力の高い微細
パターン転写方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マスク上に描かれた半導体素子等の回路
パターンをウェーハ上に転写する投影露光装置には、解
像力が高く微細なパターンの転写が可能な性能が要求さ
れる。一般に、投影レンズの開口数(NA)が大きいほ
ど、あるいは露光光の波長が短いほど解像力は向上す
る。ここで、NAを大きくする方法はパターン転写時に
焦点深度の低下をもたらすので、その大きさには限界が
ある。そこで、X線等の短波長のビームを用いて解像力
を向上させる検討が盛んに行なわれてきた。しかし、波
長が短いほどビームは吸収されやすくなるので、水銀ラ
ンプを光源とするような従来の露光装置のように透過型
レンズによる結像光学系を実現することは難しい。そこ
で、反射型結像光学系を用いる方法が提案されてきた。
パターンをウェーハ上に転写する投影露光装置には、解
像力が高く微細なパターンの転写が可能な性能が要求さ
れる。一般に、投影レンズの開口数(NA)が大きいほ
ど、あるいは露光光の波長が短いほど解像力は向上す
る。ここで、NAを大きくする方法はパターン転写時に
焦点深度の低下をもたらすので、その大きさには限界が
ある。そこで、X線等の短波長のビームを用いて解像力
を向上させる検討が盛んに行なわれてきた。しかし、波
長が短いほどビームは吸収されやすくなるので、水銀ラ
ンプを光源とするような従来の露光装置のように透過型
レンズによる結像光学系を実現することは難しい。そこ
で、反射型結像光学系を用いる方法が提案されてきた。
【0003】X線を用いることを前提とした従来の反射
型結像光学系は、特開昭63−18626号公報に示されてい
る。上記の従来例では、マスクパターンをウェーハ上に
転写する結像光学系の構成について詳細に検討されてい
る。しかし、X線源からマスクを照明するための照明光
学系の詳細については触れていない。一方、マスクとウ
ェーハとを接近させてパターンを転写する近接露光法に
おいては、反射鏡を走査して露光領域を拡大化する照明
光学系が特開平1−96600号公報に開示されている。しか
し、マスク全面を平行光で照明することを前提としてい
るので、結像光学系との整合性は考慮されていない。
型結像光学系は、特開昭63−18626号公報に示されてい
る。上記の従来例では、マスクパターンをウェーハ上に
転写する結像光学系の構成について詳細に検討されてい
る。しかし、X線源からマスクを照明するための照明光
学系の詳細については触れていない。一方、マスクとウ
ェーハとを接近させてパターンを転写する近接露光法に
おいては、反射鏡を走査して露光領域を拡大化する照明
光学系が特開平1−96600号公報に開示されている。しか
し、マスク全面を平行光で照明することを前提としてい
るので、結像光学系との整合性は考慮されていない。
【0004】結像光学系の解像力を確保するためには、
マスクを照明するX線の方向を、マスク上の位置と結像
光学系の構成とから決まる所定の方向に一致させること
が必要である。また、特に反射型光学系では、NAをあ
る程度大きくすることと露光領域を拡大することとが両
立しにくいことから、円弧状の狭い領域においてのみN
Aを確保し、マスクとウェーハとを同期走査させてパタ
ーン転写を行なうことが考えられる。この場合、マスク
上の円弧領域を効率良く照明し、かつ照明光の方向を結
像光学系で決まる所定の方向に定めなければならない。
特開昭63−62231 号公報には、1あるいは2個の反射鏡
からなる結像光学系を用いてマスクパターンを転写する
場合に円弧状の照明を行なうためのミラーを導入するこ
とが記述されている。しかし、ミラーの形状や円弧状に
集光した照明光の進む方向については述べられていな
い。以上のように、従来の反射型結像光学系において
は、上記のような照明光学系と結像光学系との整合を考
慮したシステム全体の高性能化については配慮がなされ
ていなかった。
マスクを照明するX線の方向を、マスク上の位置と結像
光学系の構成とから決まる所定の方向に一致させること
が必要である。また、特に反射型光学系では、NAをあ
る程度大きくすることと露光領域を拡大することとが両
立しにくいことから、円弧状の狭い領域においてのみN
Aを確保し、マスクとウェーハとを同期走査させてパタ
ーン転写を行なうことが考えられる。この場合、マスク
上の円弧領域を効率良く照明し、かつ照明光の方向を結
像光学系で決まる所定の方向に定めなければならない。
特開昭63−62231 号公報には、1あるいは2個の反射鏡
からなる結像光学系を用いてマスクパターンを転写する
場合に円弧状の照明を行なうためのミラーを導入するこ
とが記述されている。しかし、ミラーの形状や円弧状に
集光した照明光の進む方向については述べられていな
い。以上のように、従来の反射型結像光学系において
は、上記のような照明光学系と結像光学系との整合を考
慮したシステム全体の高性能化については配慮がなされ
ていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、露光
光としてX線領域あるいは真空紫外領域のビームを用い
る反射型露光方法において、光源から一つの面内に拡が
って放射される前記ビームを反射型結像光学系に整合し
た方向に偏向し、効率よくマスクを照明することによっ
て、解像力の高い微細パターン転写方法を提供すること
にある。
光としてX線領域あるいは真空紫外領域のビームを用い
る反射型露光方法において、光源から一つの面内に拡が
って放射される前記ビームを反射型結像光学系に整合し
た方向に偏向し、効率よくマスクを照明することによっ
て、解像力の高い微細パターン転写方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、X線領域あ
るいは真空紫外領域の扁平な形状のビームを楕円面鏡で
反射させることにより、前記ビームの形状を円弧状のビ
ームにする工程、円弧状の前記ビームをマスクに照射す
る工程、前記マスクで反射された前記ビームを結像光学
系を介してウェーハ上のレジスト膜に照射する工程を有
するパターン転写方法により達成される。
るいは真空紫外領域の扁平な形状のビームを楕円面鏡で
反射させることにより、前記ビームの形状を円弧状のビ
ームにする工程、円弧状の前記ビームをマスクに照射す
る工程、前記マスクで反射された前記ビームを結像光学
系を介してウェーハ上のレジスト膜に照射する工程を有
するパターン転写方法により達成される。
【0007】
【作用】扁平な形状のビームを楕円面鏡で反射させるこ
とにより、入射ビームを効果的に円弧状ビームとするこ
とができる。露光用ビームの光源位置と、マスクに対し
て結像光学系の入射瞳と鏡像の関係にある位置とを2個
の焦点とする楕円面鏡は、マスクを照明する反射型照明
光学系として作用する。楕円面鏡の形状を適切に選ぶこ
とにより、特に光源から一つの面内に拡がって放射され
る扁平なビームを、マスクに対して結像光学系の入射瞳
と鏡像の関係にある位置を頂点とする円錐の側面に沿っ
て収束するビームとすることができる。このとき、マス
クが置かれる面と反射型結像光学系を回転軸対称に配置
し、この対称軸と前記円錐の中心軸とを一致させると、
収束ビームはマスク上の円弧領域を照明し、マスクから
反射する主光線は全て結像光学系の入射瞳に向かう。し
たがって、マスク上の円弧領域内にあるパターンは結像
光学系を介してウェーハ上に転写される。マスク上に描
かれている全てのパターンを転写するためには、マスク
とウェーハとを同期させて走査すればよい。
とにより、入射ビームを効果的に円弧状ビームとするこ
とができる。露光用ビームの光源位置と、マスクに対し
て結像光学系の入射瞳と鏡像の関係にある位置とを2個
の焦点とする楕円面鏡は、マスクを照明する反射型照明
光学系として作用する。楕円面鏡の形状を適切に選ぶこ
とにより、特に光源から一つの面内に拡がって放射され
る扁平なビームを、マスクに対して結像光学系の入射瞳
と鏡像の関係にある位置を頂点とする円錐の側面に沿っ
て収束するビームとすることができる。このとき、マス
クが置かれる面と反射型結像光学系を回転軸対称に配置
し、この対称軸と前記円錐の中心軸とを一致させると、
収束ビームはマスク上の円弧領域を照明し、マスクから
反射する主光線は全て結像光学系の入射瞳に向かう。し
たがって、マスク上の円弧領域内にあるパターンは結像
光学系を介してウェーハ上に転写される。マスク上に描
かれている全てのパターンを転写するためには、マスク
とウェーハとを同期させて走査すればよい。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について述べる。図1
は、X線源1として電子蓄積リングを用い、そこから放
射されるX線(シンクロトロン放射光)を露光光として
用いる本発明の微細パターン転写装置を示す図である。
X線源1から放射されたX線は、照明光学系として作用
する1個の楕円面鏡2で反射して、第1の基板であるマ
スク3を照明する。マスク3からの反射光は、凹面鏡
6,凸面鏡7,凹面鏡8および平面鏡9から構成される
反射型結像光学系10を通して第2の基板であるウェー
ハ11に到達する。その結果、マスク3上の照明された
領域に描かれているパターンがウェーハ11上に転写さ
れる。マスク3を搭載したステージ4とウェーハ11を
搭載したステージ12を反射型結像光学系10の縮小倍
率にあわせて同期走査させることにより、マスク3上の
パターンを全てウェーハ11上に転写できる。
は、X線源1として電子蓄積リングを用い、そこから放
射されるX線(シンクロトロン放射光)を露光光として
用いる本発明の微細パターン転写装置を示す図である。
X線源1から放射されたX線は、照明光学系として作用
する1個の楕円面鏡2で反射して、第1の基板であるマ
スク3を照明する。マスク3からの反射光は、凹面鏡
6,凸面鏡7,凹面鏡8および平面鏡9から構成される
反射型結像光学系10を通して第2の基板であるウェー
ハ11に到達する。その結果、マスク3上の照明された
領域に描かれているパターンがウェーハ11上に転写さ
れる。マスク3を搭載したステージ4とウェーハ11を
搭載したステージ12を反射型結像光学系10の縮小倍
率にあわせて同期走査させることにより、マスク3上の
パターンを全てウェーハ11上に転写できる。
【0009】ここで、反射面は全てMo(モリブデン)
とSi(シリコン)とを交互に積層させた多層膜構造体
とし、波長14nmのX線に対して、入射角0度〜10
度で40%以上の反射率が得られるようにした。また、
凹面鏡6,凸面鏡7,凹面鏡8の面は、いずれも一つの
中心軸のまわりに回転軸対称に配置された面、あるいは
その一部を切り出した面とした。上記中心軸上で表わす
マスク3と凹面鏡6との間の距離をt1、凹面鏡6と凸
面鏡7との間の距離をt2、凸面鏡7と凹面鏡8との間
の距離をt3、凹面鏡8から平面鏡9を経てウェーハ1
1までの距離をt4とし、凹面鏡6,凸面鏡7,凹面鏡
8の面頂点の曲率半径をそれぞれr1,r2,r3、さら
にそれぞれの面の非球面量を表わす円錐定数をc1,
c2,c3とすると、本実施例では上記パラメータの値を
以下のように選んだ。
とSi(シリコン)とを交互に積層させた多層膜構造体
とし、波長14nmのX線に対して、入射角0度〜10
度で40%以上の反射率が得られるようにした。また、
凹面鏡6,凸面鏡7,凹面鏡8の面は、いずれも一つの
中心軸のまわりに回転軸対称に配置された面、あるいは
その一部を切り出した面とした。上記中心軸上で表わす
マスク3と凹面鏡6との間の距離をt1、凹面鏡6と凸
面鏡7との間の距離をt2、凸面鏡7と凹面鏡8との間
の距離をt3、凹面鏡8から平面鏡9を経てウェーハ1
1までの距離をt4とし、凹面鏡6,凸面鏡7,凹面鏡
8の面頂点の曲率半径をそれぞれr1,r2,r3、さら
にそれぞれの面の非球面量を表わす円錐定数をc1,
c2,c3とすると、本実施例では上記パラメータの値を
以下のように選んだ。
【0010】 t1=1000.0mm, t2=−149.863mm, t3=70.003mm t4=−120.951mm r1=−393.970mm, r2=108.6567mm, r3=−149.640mm c1=−0.94301 , c2=−0.09193 , c3=0.14273 ここで、露光光として用いるシンクロトロン放射光
は、図2に示すように一点20から水平面内の拡がり角
φ1および鉛直面内の拡がり角φ2を有するX線21とし
て放射される。実際、X線21の鉛直面内の拡がり角φ
2 は1mrad程度で、数十mradの拡がり角φ1 に
比べては充分小さいから、X線は水平面内に設定したz
軸22に沿って水平面内の矢印23で示す方向に進む。
結像光学系10は平面鏡9を除けば回転軸対称な形状で
あったから、反射鏡2に要求される機能は、図3に示す
ように、扁平な形で放射されるX線21を24に示す位
置で偏向してマスク3上で円弧領域26を照明し、か
つ、結像光学系の入射瞳27に収束するX線25に変換
することである。図3では、照明光学系の機能をわかり
やすく説明するためにマスク3を透過型としたが、反射
型マスクの場合は、光源20、X線21等はマスク3の
右側に配置される。
は、図2に示すように一点20から水平面内の拡がり角
φ1および鉛直面内の拡がり角φ2を有するX線21とし
て放射される。実際、X線21の鉛直面内の拡がり角φ
2 は1mrad程度で、数十mradの拡がり角φ1 に
比べては充分小さいから、X線は水平面内に設定したz
軸22に沿って水平面内の矢印23で示す方向に進む。
結像光学系10は平面鏡9を除けば回転軸対称な形状で
あったから、反射鏡2に要求される機能は、図3に示す
ように、扁平な形で放射されるX線21を24に示す位
置で偏向してマスク3上で円弧領域26を照明し、か
つ、結像光学系の入射瞳27に収束するX線25に変換
することである。図3では、照明光学系の機能をわかり
やすく説明するためにマスク3を透過型としたが、反射
型マスクの場合は、光源20、X線21等はマスク3の
右側に配置される。
【0011】上記機能を有する反射鏡2を導入したとき
の露光光学系の基本構成と、マスク3上の代表点を照明
するX線とマスク3で反射する0次回折光の進行経路を
図4に示す。X線源1から放射されるX線は、水平面内
(紙面に垂直な面)に拡がって進むものとするが、図4
においては便宜上結像光学系の軸を水平方向に表示して
ある。凹面鏡6,凸面鏡7,凹面鏡8の面は、いずれも
一つの軸29のまわりに回転軸対称な面、あるいはその
一部を切り出した面となっているから、前記入射瞳位置
27の、マスク3に対して鏡像の位置を28とすると、
点28も軸29上に存在する。ここで、X線源1から放
射されるX線は光源点20から発するものとみなし、点
20と点28とを焦点とする回転楕円面を考える。この
楕円面の一部を切りだした面を照明光学系として作用す
る楕円面鏡2の形状とした。本実施例では、回転楕円面
の回転軸を含む面上での楕円の方程式を標準形 X2/a2+Y2/b2=1 で表わしたとき、a,bの値をそれぞれ 2791.351mm,
189.812mmと選んだ。その結果、X線源1の一点20か
ら水平面内に放射されるX線は、楕円面鏡2で反射し
て、軸29を中心軸とし点28を頂点とする円錐の側面
に沿って進み、マスク3を円弧状に照明した。さらに、
マスク3で反射した0次回折光は結像光学系の入射瞳位
置27に向かって進むビームとなった。このとき、楕円
面鏡2を定義する回転楕円体の長軸の長さは 5582.702m
m、短軸の長さは 379.623mm である。尚、上記楕円面鏡
をトロイダル面鏡で近似しても、ほぼ同様の作用が得ら
れる。ここで、結像光学系の軸29は点28を通り、か
つX線源1と楕円面鏡2におけるX線の反射点との間を
通るので、軸29は水平面から傾いている。本実施例で
は約5.7 度傾いている。したがって、マスク3も鉛直
面に対して約5.7 度傾ける必要がある。また、楕円面
鏡2を定義する回転楕円体の長軸と結像光学系の中心軸
29とは互いに2.1 度傾いている。ウェーハ11は、
平面鏡9の姿勢を調整することにより水平面内に置くこ
とができる。
の露光光学系の基本構成と、マスク3上の代表点を照明
するX線とマスク3で反射する0次回折光の進行経路を
図4に示す。X線源1から放射されるX線は、水平面内
(紙面に垂直な面)に拡がって進むものとするが、図4
においては便宜上結像光学系の軸を水平方向に表示して
ある。凹面鏡6,凸面鏡7,凹面鏡8の面は、いずれも
一つの軸29のまわりに回転軸対称な面、あるいはその
一部を切り出した面となっているから、前記入射瞳位置
27の、マスク3に対して鏡像の位置を28とすると、
点28も軸29上に存在する。ここで、X線源1から放
射されるX線は光源点20から発するものとみなし、点
20と点28とを焦点とする回転楕円面を考える。この
楕円面の一部を切りだした面を照明光学系として作用す
る楕円面鏡2の形状とした。本実施例では、回転楕円面
の回転軸を含む面上での楕円の方程式を標準形 X2/a2+Y2/b2=1 で表わしたとき、a,bの値をそれぞれ 2791.351mm,
189.812mmと選んだ。その結果、X線源1の一点20か
ら水平面内に放射されるX線は、楕円面鏡2で反射し
て、軸29を中心軸とし点28を頂点とする円錐の側面
に沿って進み、マスク3を円弧状に照明した。さらに、
マスク3で反射した0次回折光は結像光学系の入射瞳位
置27に向かって進むビームとなった。このとき、楕円
面鏡2を定義する回転楕円体の長軸の長さは 5582.702m
m、短軸の長さは 379.623mm である。尚、上記楕円面鏡
をトロイダル面鏡で近似しても、ほぼ同様の作用が得ら
れる。ここで、結像光学系の軸29は点28を通り、か
つX線源1と楕円面鏡2におけるX線の反射点との間を
通るので、軸29は水平面から傾いている。本実施例で
は約5.7 度傾いている。したがって、マスク3も鉛直
面に対して約5.7 度傾ける必要がある。また、楕円面
鏡2を定義する回転楕円体の長軸と結像光学系の中心軸
29とは互いに2.1 度傾いている。ウェーハ11は、
平面鏡9の姿勢を調整することにより水平面内に置くこ
とができる。
【0012】結像光学系の軸29の傾きを避けるために
は、楕円面鏡2に入射するX線を傾ければよい。図5
は、X線源1と楕円面鏡2との間に平面鏡30を配置し
た例で、X線源1の光源位置20はあたかも点31の位
置にあるようにみなされる。平面鏡30は、楕円面鏡2
とマスク3との間に配置しても同様の効果が得られる。
しかし、ここで用いる反射鏡はほとんど多層膜鏡とする
から、反射効率の面から考えて、理想的には楕円面鏡2
のみからなる照明光学系が望ましい。なお、楕円面鏡2
や平面鏡30、マスク3、あるいは結像光学系10を構
成する反射鏡は、X線の一部を熱として吸収するので、
熱変形に起因するパターン転写誤差を避けるために、冷
却手段を設けておくことが望ましい。本実施例では、多
層膜を有する楕円面鏡2に冷却手段を設けるとともに、
これをバンドパスフィルタとして用い、露光波長以外の
X線を吸収するようにした。
は、楕円面鏡2に入射するX線を傾ければよい。図5
は、X線源1と楕円面鏡2との間に平面鏡30を配置し
た例で、X線源1の光源位置20はあたかも点31の位
置にあるようにみなされる。平面鏡30は、楕円面鏡2
とマスク3との間に配置しても同様の効果が得られる。
しかし、ここで用いる反射鏡はほとんど多層膜鏡とする
から、反射効率の面から考えて、理想的には楕円面鏡2
のみからなる照明光学系が望ましい。なお、楕円面鏡2
や平面鏡30、マスク3、あるいは結像光学系10を構
成する反射鏡は、X線の一部を熱として吸収するので、
熱変形に起因するパターン転写誤差を避けるために、冷
却手段を設けておくことが望ましい。本実施例では、多
層膜を有する楕円面鏡2に冷却手段を設けるとともに、
これをバンドパスフィルタとして用い、露光波長以外の
X線を吸収するようにした。
【0013】さて、図1において、ウェーハ11は二次
元あるいは三次元方向に移動できるステージ12上に搭
載されている。ウェーハ11の裏面にはマークが形成さ
れている。このマーク位置を、ステージ12側に設けて
ある検出光学系15とその下側のベース18上に設けて
ある検出器16で検出することにより、ウェーハ11の
搭載位置を正確に検出する。この検出結果に応じて、制
御系17は、マスク3とウェーハ11の走査開始の位置
あるいはタイミングを判断する。そして、結像光学系1
0の縮小倍率に応じてマスク3とウェーハ11が同期走
査するように、マスク3を搭載するステージ4の駆動手
段5とステージ12の駆動手段13を駆動させる。ウェ
ーハ11の裏面に設けてあるマークの位置検出は、ステ
ージ12を停止して行なってもよいし、またマークを多
数配置してステージ12を走査しながらマークの像が検
出器16上の所定の位置を通過するタイミングを検出し
て行なってもよい。また、本実施例では、検出光として
可視領域のレーザ光を用いたが、検出光の波長領域はこ
れに限られることなく、X線、紫外光、赤外光等を用い
ることも可能である。
元あるいは三次元方向に移動できるステージ12上に搭
載されている。ウェーハ11の裏面にはマークが形成さ
れている。このマーク位置を、ステージ12側に設けて
ある検出光学系15とその下側のベース18上に設けて
ある検出器16で検出することにより、ウェーハ11の
搭載位置を正確に検出する。この検出結果に応じて、制
御系17は、マスク3とウェーハ11の走査開始の位置
あるいはタイミングを判断する。そして、結像光学系1
0の縮小倍率に応じてマスク3とウェーハ11が同期走
査するように、マスク3を搭載するステージ4の駆動手
段5とステージ12の駆動手段13を駆動させる。ウェ
ーハ11の裏面に設けてあるマークの位置検出は、ステ
ージ12を停止して行なってもよいし、またマークを多
数配置してステージ12を走査しながらマークの像が検
出器16上の所定の位置を通過するタイミングを検出し
て行なってもよい。また、本実施例では、検出光として
可視領域のレーザ光を用いたが、検出光の波長領域はこ
れに限られることなく、X線、紫外光、赤外光等を用い
ることも可能である。
【0014】また、ウェーハ11を搭載するステージ1
2の表面には、少なくとも1個のX線照射量検出器14
を設けた。この検出器14の検出結果を制御系17に転
送してウェーハ11上の照度を算出し、所定のX線照射
量が得られるようマスク3とウェーハ11の同期走査の
速さを制御するようにした。
2の表面には、少なくとも1個のX線照射量検出器14
を設けた。この検出器14の検出結果を制御系17に転
送してウェーハ11上の照度を算出し、所定のX線照射
量が得られるようマスク3とウェーハ11の同期走査の
速さを制御するようにした。
【0015】尚、パターン転写とは通常ウェーハ上に塗
布されたレジストにX線等のビームを照射して感光させ
て潜像を作ることであるが、本発明はX線を用いてマス
クパターンの像をウェーハ上に形成する光学系に関する
ものであるから、レジストの使用に限ることなく、例え
ばX線照射による試料表面の直接加工やX線を励起光と
する加工等にも適用できる。
布されたレジストにX線等のビームを照射して感光させ
て潜像を作ることであるが、本発明はX線を用いてマス
クパターンの像をウェーハ上に形成する光学系に関する
ものであるから、レジストの使用に限ることなく、例え
ばX線照射による試料表面の直接加工やX線を励起光と
する加工等にも適用できる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、所定の形状を有する1
個の楕円面鏡の導入によって、X線領域あるいは真空紫
外領域の扁平形状のビームを円弧状に整形してマスクを
照明できる。その結果、回転軸対称に配置された結像光
学系の結像性能を充分に引き出すことができ、あわせ
て、マスクとウェーハの同期走査手段の導入によって、
精度の高い微細パターンの転写が可能となる効果があ
る。また、照明光学系に多層膜からなる反射型バンドパ
スフィルタを導入して波長領域を制限したので、マスク
や結像光学系の温度上昇による精度の劣化を防止でき
る。更に、ビーム強度に応じてマスクとウェーハの同期
走査の速度を変えることができるので、常に照射量一定
で安定なパターン転写ができるようになった。
個の楕円面鏡の導入によって、X線領域あるいは真空紫
外領域の扁平形状のビームを円弧状に整形してマスクを
照明できる。その結果、回転軸対称に配置された結像光
学系の結像性能を充分に引き出すことができ、あわせ
て、マスクとウェーハの同期走査手段の導入によって、
精度の高い微細パターンの転写が可能となる効果があ
る。また、照明光学系に多層膜からなる反射型バンドパ
スフィルタを導入して波長領域を制限したので、マスク
や結像光学系の温度上昇による精度の劣化を防止でき
る。更に、ビーム強度に応じてマスクとウェーハの同期
走査の速度を変えることができるので、常に照射量一定
で安定なパターン転写ができるようになった。
【図1】本発明の実施例である微細パターン転写装置の
構成図である。
構成図である。
【図2】X線の放射されるビームの拡がりを示す図であ
る。
る。
【図3】微細パターン転写装置における照明光の進行経
路を示す図である。
路を示す図である。
【図4】微細パターン転写装置における露光光学系の基
本構成図である。
本構成図である。
【図5】微細パターン転写装置の変形した露光光学系を
示す図である。
示す図である。
1…X線源、2…楕円面鏡、3…マスク、5…マスク搭
載ステージ駆動手段6…凹面鏡、7…凸面鏡、8…凹面
鏡、11…ウェーハ、13…ウェーハ搭載ステージ駆動
手段、27…結像光学系の入射瞳。
載ステージ駆動手段6…凹面鏡、7…凸面鏡、8…凹面
鏡、11…ウェーハ、13…ウェーハ搭載ステージ駆動
手段、27…結像光学系の入射瞳。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片桐 創一 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社 日立製作所 中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−236321(JP,A) 特開 平3−120714(JP,A) 特開 平1−307221(JP,A) 特開 昭54−55177(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 503 G03F 7/20 521
Claims (3)
- 【請求項1】X線領域あるいは真空紫外領域の扁平な形
状のビームを結像光学系の入射瞳のマスクに対する鏡像
の位置が焦点の一つとなる楕円面鏡で反射させることに
より、前記ビームの形状を円弧状のビームにする工程、
円弧状の前記ビームを前記マスクに照射する工程、前記
マスクで反射された前記ビームを前記結像光学系を介し
てウェーハ上のレジスト膜に照射する工程とを有するこ
とを特徴とするパターン転写方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のパターン転写方法におい
て、前記マスクと前記ウェーハを同期走査させることを
特徴とするパターン転写方法。 - 【請求項3】 シンクロトロン放射光を結像光学系の入射
瞳のマスクに対する鏡像の位置が焦点の一つとなる楕円
面鏡に照射する工程と、前記楕円面鏡で反射することに
より円弧状となった前記放射光を所定のパターンを有す
る前記マスクに照射する工程と、前記マスクで反射され
た前記放射光を前記マスクと前記ウェーハを同期走査さ
せながら前記ウェーハ上のレジスト膜に照射する工程と
を有することを特徴とするパターン転写方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2407559A JP3060540B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | 微細パターン転写方法およびその装置 |
US07/812,022 US5222112A (en) | 1990-12-27 | 1991-12-23 | X-ray pattern masking by a reflective reduction projection optical system |
KR1019910024303A KR100243965B1 (ko) | 1990-12-27 | 1991-12-26 | 미세패턴 전사 방법 및 그 장치 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2407559A JP3060540B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | 微細パターン転写方法およびその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04225215A JPH04225215A (ja) | 1992-08-14 |
JP3060540B2 true JP3060540B2 (ja) | 2000-07-10 |
Family
ID=18517129
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2407559A Expired - Fee Related JP3060540B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | 微細パターン転写方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3060540B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3231241B2 (ja) * | 1996-05-01 | 2001-11-19 | キヤノン株式会社 | X線縮小露光装置、及び該装置を用いた半導体製造方法 |
-
1990
- 1990-12-27 JP JP2407559A patent/JP3060540B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04225215A (ja) | 1992-08-14 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |