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JP3056620B2 - ディジタルコードレス電話用の通信システム - Google Patents

ディジタルコードレス電話用の通信システム

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JP3056620B2
JP3056620B2 JP28927793A JP28927793A JP3056620B2 JP 3056620 B2 JP3056620 B2 JP 3056620B2 JP 28927793 A JP28927793 A JP 28927793A JP 28927793 A JP28927793 A JP 28927793A JP 3056620 B2 JP3056620 B2 JP 3056620B2
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digital
cordless telephone
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健志 槙
治朗 柴田
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Hitachi Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加入者線部分をディジ
タル無線化したディジタル簡易型携帯電話を用いた公衆
通信ネットワークの利用を実現するディジタルコードレ
ス電話システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】屋内だけに閉じたネットワークであるコ
ードレス電話を屋外にまで拡がったネットワークとして
用いるディジタルコードレス電話システム(PHP)に
ついては、「−トレンド/テクニカル−ディジタル化で
可能性広がる第2世代コードレス電話」(日経コミュニ
ケーションズ:1991.8.5,p76〜81)に、
一つの基本構想が記載されている。図6にその概念を示
す。このディジタルコードレス電話システムは、従来、
家庭ゾーンB内でのみ使っているコードレス電話端末A
を、例えば、デパートなどの事業所ゾーンCや駅ゾーン
D、公衆電話ボックスゾーンE等に設けた基地局Gを介
して公衆回線網Fと通話できるようにした通信システム
である。すなわち、従来考えられているディジタルコー
ドレス電話用の通信システムは、複数の無線信号チャネ
ルからなる無線伝送路Hを介してディジタルコードレス
電話端末Aと情報信号を送受信し、前記ディジタルコー
ドレス電話端末Aと送受信した情報信号を加入者系交換
機と送受する基地局Gが、ゾーン毎に設置されて加入者
系交換機に直接収容されるものである。
【0003】前記各基地局Gには、それぞれ無線信号チ
ャネルHを固定的に割り当てている。そして、前記各基
地局には、無線信号送受信機能および変復調機能および
時分割多元接続(time division multiple access:T
DMA)多重化もしくは分離処理を行うチャネルコーデ
ック(CODEC:符号・復号器)および適応差分PC
M(adaptive defferential PCM:ADPCM)/P
CM変換機能ならびに対加入者系交換機インターフェー
ス機能の各機能が配置されている。従って、従来考えら
れているディジタルコードレス電話用の通信システムで
は、基地局1局当りの構成が大きくなるという問題があ
った。
【0004】さらに、各前記基地局Gに配置された無線
信号送受信機能および変復調機能およびチャネルコーデ
ックおよびADPCM/PCM変換機能ならびに対加入
者系交換機インターフェース機能の各機能の利用効率も
低く、システムの全体構成に無駄が多くなるという問題
があった。
【0005】さらに、前記のような従来の構成では、加
入者回線網FにISDN回線網を使用した場合であって
も1基地局Gの収容力は4チャネルに過ぎず、かつ、基
地局Gにおいて無線信号チャネルが固定的に割り当てら
れているので、基地局のトラヒック状況の変動に柔軟に
対応して処理を行うことが困難であるという問題があっ
た。
【0006】また、このシステムは、システム構成上、
トラヒックの集中するゾーンには多数の基地局Gを設置
することが必要となる。このためには基地局は、より小
型でより低コストであることが望ましいが、それに反し
て前述のように基地局1局当りの構成は大きく、従って
前記基地局1局当りのコストも大きくなるためシステム
全体の構築コストが大きくなるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであり、各基地局当りの処理負担
を低減させるとともにチャネルコーデックおよびADP
CM/PCM変換機能ならびに対加入者系交換機インタ
ーフェース機能の各機能の利用効率を向上させ、基地局
の小型化を可能とし、また、基地局当りのコストを低減
することによって、システムの構築コストの低減を可能
とすることを目的とする。
【0008】さらに本発明は、基地局のトラフィックが
輻輳したときに、無線伝送路上の無線周波数を動的に割
り当てて、伝送量に弾力性を持たせた柔軟なディジタル
コードレス電話用の通信システムを提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、以下の構成を採った。請求項1の発明:
無線伝送路を介して複数のディジタルコードレス電話端
末を収容するゾーン毎に設置された基地局と、複数の前
記基地局を収容し固定網に接続する加入者系交換機とか
ら成るディジタルコードレス電話用の通信システムにお
いて、複数の前記基地局と前記加入者系交換機の間に前
記複数の基地局を収容する基地制御局を設け、前記複数
の基地局と前記基地制御局との間をディジタル多重伝送
路を介して接続し、前記基地局には、前記複数のディジ
タルコードレス電話端末と無線信号を送受信する機能
と、前記複数のディジタルコードレス電話端末と送受す
る無線信号の変復調機能と、復調後の無線信号を前記デ
ィジタル多重伝送路上へ多重しおよび変調前の多重化さ
れたディジタル信号を前記ディジタル多重伝送路上から
分離するディジタル信号の時分割多重/分離機能を備
え、前記基地制御局には、配下の前記ディジタルコード
レス電話端末と前記基地局との間の無線伝送路上の時分
割多元接続(TDMA)チャネルスロットの割当て機能
と、前記時分割多元接続チャネルスロット割当てに従っ
た時分割多元接続多重/分離機能と、無線伝送路区間プ
ロトコルの処理機能と、前記加入者系交換機とのインタ
ーフェース処理機能を備えた。
【0010】請求項2の発明:複数の無線伝送路を介し
て複数のディジタルコードレス電話端末を収容するゾー
ン毎に設置された基地局と、複数の前記基地局を収容し
固定網に接続する加入者系交換機とから成るディジタル
コードレス電話用の通信システムにおいて、複数の前記
基地局と加入者系交換機との間に前記複数の基地局を収
容する基地制御局を設け、前記複数の基地局と前記基地
制御局との間をディジタル多重伝送路を介して接続し、
前記基地局には、前記複数のディジタルコードレス電話
端末と無線信号を送受信する機能と、前記複数のディジ
タルコードレス電話端末と送受する無線信号の変復調機
能と、復調後および変調前のディジタル信号を前記ディ
ジタル多重伝送路上へ多重しおよび前記ディジタル多重
伝送路上から分離を行うディジタル信号の時分割多重/
分離機能を備え、前記基地制御局には、配下の前記ディ
ジタルコードレス電話端末と前記基地局との間の無線伝
送路上の時分割多元接続(TDMA)チャネルスロット
の割当て機能と、前記時分割多元接続チャネルスロット
割当てに従った時分割多元接続多重/分離機能と、無線
伝送路区間プロトコルの処理機能と、収容する複数の前
記基地局に対して使用する無線周波数を動的に割当てる
機能と、前記加入者系交換機とのインターフェース処理
機能を備え、各々の前記基地局に対し動的かつ任意に無
線周波数を割当てることを可能とした。
【0011】
【作用】基地局の機能を、ディジタルコードレス電話端
末と無線信号を送受信する機能と、無線信号の変復調機
能と、ディジタル信号の時分割多重/分離機能に限定す
るとともに、基地制御局に、配下のディジタルコードレ
ス電話端末と前記基地局との間の無線伝送路上の時分割
多元接続(TDMA)チャネルスロットの割当て機能
と、時分割多元接続多重/分離機能と、無線伝送路区間
プロトコルの処理機能と、加入者系交換機とのインター
フェース処理機能を備え、この機能を複数の基地局で共
用するようにしたので、各基地局を安価に構成すること
ができるとともに、基地制御局の各機能の利用効率を高
めることができ、システム全体としても安価で効率のよ
いシステムとすることができる。
【0012】基地制御局では、収容している各基地局に
対し、無線信号チャネルを動的に割り当てることが可能
であり、トラフィックの状況に応じて柔軟に対応するこ
とができ、安定した性能を提供することができる。ある
基地局のトラフィックが大きく、空きチャネルがなくな
りチャネル塞がりの状態に陥った際、その基地局が収容
されている基地制御局は、他の基地局の空きチャネルを
当該基地局に動的に割り当てる。これにより、トラフィ
ックの状況に応じた弾力性のある柔軟な対応が可能とな
る。
【0013】各ディジタルコードレス電話端末は無線伝
送路を介して基地局に収容され、各基地局は、基地制御
局との間の伝送路に高速ディジタル伝送路を用いたの
で、基地局当りの収容可能な無線信号チャネル数を増加
させることができ、それに伴いディジタルコードレス電
話端末と基地局の間で無線信号を送受信する無線伝送路
として、基地局当り複数キャリアを収容することが可能
となる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明に係るディジタルコードレス
電話用の通信システムを、一実施例を挙げて説明する。
実施例として説明するディジタルコードレス電話用の通
信システムのシステム構成を第1図に示す。
【0015】本発明に係るディジタルコードレス電話用
の通信システムは、複数のディジタルコードレス電話端
末(1)がゾーン毎に設置された各基地局(3)に収容
され、また、複数の基地局(3)がそれぞれ基地制御局
(5)に収容され、複数の基地制御局(5)が各加入者
系交換機(7)に収容されて構成される。さらに詳細に
は、本発明に係るディジタルコードレス電話用の通信シ
ステムは、複数の無線伝送路に対応することができる複
数のディジタルコードレス電話端末(1)と、無線信号
送受信機能および復調機能の各機能を有するとともに前
記無線伝送路(2)を介して前記ディジタルコードレス
電話端末(1)を収容する複数の基地局(3)と、チャ
ネルコーデックおよびADPCM/PCM変換機能およ
び対加入者系交換機インターフェース機能の各機能なら
びに前記基地局(3)に無線信号チャネルを動的に割当
てる機能を有するとともに複数の前記基地局(3)に共
通に設置されて複数の前記基地局(3)を収容する複数
の基地制御局(5)と、複数の前記基地制御局(5)に
共通に設置され、複数の前記基地制御局(5)を収容す
る加入者系交換機(7)からなり、これらが階層状に接
続されて構成される。
【0016】例えば、ディジタルコードレス電話端末
(1−1)は、無線伝送路(2−1)を介して基地局
(3−1)に接続されており、この基地局(3−1)は
高速ディジタル伝送路(ディジタル多重伝送路)(4−
1)を介して基地制御局(5−1)に接続され、さら
に、この基地制御局(5−1)は高速ディジタル伝送路
(ディジタル多重伝送路)(6−1)を介して加入者系
交換機(7)に接続されている。
【0017】各基地局(3)は、1もしくは複数例えば
2の無線伝送路(2)を収容し、それぞれの無線伝送路
(2)は、時分割多重化されて例えば4のチャネルを有
している。
【0018】図2に、収容された無線伝送路の数が2波
の場合の基地局(3)の処理機能ブロックの概要を示
し、図3に配下の複数の基地局(3)の収容無線伝送路
数の和が8波の場合の基地制御局(5)の処理機能ブロ
ックの概要を示す。
【0019】2の無線伝送路(2−1,2−2)はそれ
ぞれ4チャネルづつに時分割されて総計8チャネルのキ
ャリア(2−1−a,2−1−b,…,2−2−d)を
形成している。
【0020】基地局(3)は、無線信号送受信機能部
(31),変復調機能部(32)の各機能部ならびに時
分割多重化/分離装置からなる対ディジタル伝送路イン
ターフェース機能(33)を有する。
【0021】無線信号送受信機能部(31)は、アンテ
ナを介してディジタルコードレス電話端末から受信した
時分割された信号を変復調機能部(32)へ送るととも
に、該変復調機能部から受けた時分割された信号をアン
テナを介してディジタルコードレス電話端末へ向けて送
信する機能を有している。
【0022】変復調機能部(32)は、前記無線信号送
受信機能部から送られてきた受信した時分割された信号
を復調し、384kbpsのパラレルラインを介して時
分割多重化装置(TDMUX)(33)へ送出するとも
に、時分割分離装置(33)からパラレルラインを介し
て送られてきた信号を4チャネルの時分割信号×2波に
変調する。
【0023】時分割多重化/分離装置(33)は、1.
5Mbpsのディジタル多重伝送路(4)へのインター
フェース機能を有する。
【0024】基地制御局(5)は、時分割多重化装置か
らなる対ディジタル伝送路インターフェース機能(5
7)、中継交換機(toll switch:TSW)(56)お
よび時分割多重化装置からなる対チャネルコーデックイ
ンターフェース機能(58)、チャネルコーデック(5
1)およびADPCM/PCM変換機能部(52)なら
びに対加入者系交換機インターフェース機能(59)の
各機能部からなる。さらに基地制御局(5)は、基地制
御局の動作を司るメインプロセッサ(53)と、複数端
末の接続を実現するためのDチャネル上のリンクアクセ
スプロトコル(LAPD)(54)と、各種データを格
納するメモリ(55)とから構成される。
【0025】基地制御局(5)は、複数の基地局(3)
からディジタル多重伝送路(4)を介して送られたきた
信号を、中継交換機(56)を介して複数のチャネルコ
ーデック(51)へ分配し、ADPCM/PCM変換機
能部52を介してディジタル多重伝送路(6)を介して
加入者系交換機へ送出する機能を有する。
【0026】基地制御局(5)に配置されたこれらチャ
ネルコーデック(51)およびADPCM/PCM変換
機能部(52)ならびに対加入者系交換機インターフェ
ース機能(59)等の各機能部を複数の基地局(3)の
間で共用することによって、各基地局(3)の処理負担
が大幅に低減されると共に、これらの各機能部を各基地
局(3)毎に個別に配置する無駄がなくなり、基地局
(3)の製造コストが低減され、また小型化も推進され
て基地局(3)を設置する際の便が良くなる。
【0027】基地局(3)は、ディジタルコードレス電
話用の通信システムが有する機能と能力から、公衆空間
に多数配置する必要性があるので、よりコストが低い方
が望ましく、またより小型である方が大きな場所を占有
せずに設置することが容易であり、システムの充実に役
立つ。
【0028】このようなディジタルコードレス電話用の
通信システムにおける無線信号チャネルの動的割当て処
理のフローを図4を用いて説明する。
【0029】基地局(3−1)に収容されたディジタル
コードレス電話端末(1−1)から音声信号が発信され
る場合について説明する。
【0030】ディジタルコードレス電話端末(1−1)
は、まず空いている無線情報チャネルを捕らえ、その無
線情報チャネルを使用して、基地局(3−1)に対し、
無線情報信号を送信する。この際、ディジタルコードレ
ス電話端末(1−1)から発信される音声信号はディジ
タルコードレス電話端末(1−1)内に設けられたAD
PCMによって32kbpsディジタル符号に変換され、無
線信号に変調されて無線伝送路(2)を介して基地局
(3−1)に対し送信される。
【0031】送信された無線情報信号は前記基地局(3
−1)において受信され、受信された無線情報信号は、
無線信号送受信機能部(31)を経て受信処理がなさ
れ、変復調機能部(32)においてディジタル符号に復
号化され、1.5Mbpsのディジタル多重伝送路
(4)を介して基地制御局(5)に伝送される。
【0032】基地制御局(5)では、チャネルコーデッ
ク(51)およびADPCM/PCM変換機能部(5
2)を経て、現段階においてADPCM32kbpsである
信号がPCM64kbpsディジタル符号に再変換され、対
加入者系交換機インターフェース機能で加入者系交換機
(7)と情報信号を送受するのに適切なインターフェー
ス処理を施されて、加入者系交換機(7)へと伝送さ
れ、加入者系交換機(7)によって公衆ネットワークに
接続される。
【0033】公衆ネットワークからの情報信号がディジ
タルコードレス電話端末(1−1)に伝送される場合に
ついては、上記の伝送手順の逆をたどることになる。
【0034】このようなディジタルコードレス電話用の
通信システムにおける、本発明の特徴である無線信号チ
ャネルの動的割当て処理動作の具体的な実施例として、
基地局(3)1局当りに収容される無線伝送路(2)の
数(以下、収容無線伝送路数という)がある複数波収容
されている場合について、順を追って以下に示す。
【0035】ディジタルコードレス電話端末(1)から
発信しようとする場合の無線信号チャネルの動的割当て
処理の動作フローを、図4に示す。
【0036】各基地制御局(3)には、あらかじめ一定
数の複数の無線伝送路(2)がそれぞれ割り当てられて
いる。例えば、基地局(3−1)には周波数F1および
F2の無線伝送路(2)が、基地局(3−2)には周波
数F3およびF4の無線伝送路(2)が、基地局(3−
3)には周波数F5およびF6の無線伝送路(2)がそ
れぞれ割り当てられている。これらの伝送路は、各基地
局の伝送路が互いに干渉しない場合には他の基地局と同
じ周波数の伝送路を割り当てることができる。
【0037】今、基地局(3−1)に収容されたディジ
タルコードレス電話端末(1−1)が発呼要求する場合
について説明する。発呼に先立ち、ディジタルコードレ
ス電話端末(1−1)から基地局(3−1)へ向けて無
線信号チャネルの割当て要求が送出される(S1)。
【0038】ディジタルコードレス電話端末(1−1)
から発せられた無線信号チャネル割当て要求を基地局
(3−1)経由で受けた基地制御局(5−1)は、当該
ディジタルコードレス電話端末(1−1)を収容してい
る基地局(3−1)が現段階で収容している周波数F1
およびF2の無線伝送路(2)上の空き無線信号チャネ
ルをスキャンする(S2)。
【0039】基地制御局(5)は、当該基地局に収容さ
れた伝送路(2)内に空き無線信号チャネルが存在する
と、当該空き無線信号チャネルを前記ディジタルコード
レス電話端末(1−1)の通信用に割り当てる(S
3)。
【0040】上記ステップ(S2)において、当該基地
局(3−1)に空き無線信号チャネルが存在しなかった
場合、基地制御局(5)は、当該ディジタルコードレス
電話端末(1−1)を収容している基地局a(3−1)
以外で自分が収容している基地局(3−2〜3−3)が
現段階で収容している無線伝送路(2)に、全ての無線
信号チャネルが空いている無線伝送路があるか否かをス
キャンする(S4)。
【0041】例えば、基地局c(3−3)に全ての無線
信号チャネルが空いている無線伝送路(例えば、2−
6)が存在したら、当該無線伝送路(2−6)を基地局
c(BSc)(3−3)から当該ディジタルコードレス電
話端末(1−1)を収容している基地局a(BSa)(3
−1)へ動的に割当て(S5)、当該ディジタルコード
レス電話端末(1−1)の通信用に用いる。
【0042】また、上記において、当該ディジタルコー
ドレス電話端末(1−1)を収容している基地局a(3
−1)以外で自分が収容している基地局(3−2〜3−
3)が現段階で収容している無線伝送路(2−3,…,
2−6)に、全ての無線信号チャネルが空いている無線
伝送路が存在しない場合、当該ディジタルコードレス電
話端末(1−1)を収容している基地局a(3−1)以
外の基地局が収容する無線伝送路の内の一つの伝送路上
の塞がっている無線信号チャネルを、基地局が現段階で
収容している他の無線伝送路上の空き無線信号チャネル
に移動することによって全ての無線信号チャネルが空き
である無線伝送路を作ることができるか否かを判断する
(S6)。
【0043】全ての無線信号チャネルが空きである無線
伝送路を作り出せるときには、当該ディジタルコードレ
ス電話端末(1−1)を収容している基地局a(3−
1)以外の基地局(例えば、3−2)が収容する無線伝
送路(2−3,2−4)の内の一つの伝送路(例えば、
2−3)上の塞がっている無線信号チャネルを、基地局
(3−2)が現段階で収容している他の無線伝送路(2
−4)上の空き無線信号チャネルに移動するよう無線信
号チャネルを制御し、全ての無線信号チャネルが空きで
ある無線伝送路(2−3)を作り出し、その無線伝送路
(2−3)を基地局b(3−2)から当該ディジタルコ
ードレス電話端末(1−1)を収容している基地局a
(3−1)へ動的に割当て(S7)、当該ディジタルコ
ードレス電話端末(1−1)の通信用に用いる。
【0044】また、上記ステップ(S6)において、他
の基地局(3−2〜3−3)において全ての無線信号チ
ャネルが空きである無線伝送路を作り出せなかった場合
は、当該ディジタルコードレス電話端末(1−1)を収
容する基地制御局CSa(5−1)以外の基地制御局C
Sb,CSc(5−2〜5−3)が収容している無線伝
送路で、全ての無線信号チャネルが空いている無線伝送
路があるか否かを、加入者系交換機(7)を経由して、
スキャンする(S8)。
【0045】スキャンの結果、全ての無線信号チャネル
が空いている無線伝送路がある場合には、当該無線伝送
路を加入者系交換機(7)を経由して基地制御局a(3
−1)に割り当てる(S9)。
【0046】また、上記ステップ(S9)において、当
該ディジタルコードレス電話端末(1−1)を収容する
基地制御局CSa(3−1)以外の基地制御局CSb,
CSc(3−2〜3−3)が収容している無線伝送路の
何れにも、全ての無線信号チャネルが空いている無線伝
送路が存在しない場合には、当該ディジタルコードレス
電話端末(1−1)を収容する基地制御局CSa(5−
1)が、当該ディジタルコードレス電話端末(1−1)
へ向けて、当該ディジタルコードレス電話端末(1−
1)からの無線信号チャネル割当て要求に対し、無線信
号チャネル割当て拒否を送出する(S10)。
【0047】このような制御によって基地制御局(5)
が動的に各基地局(3)に無線伝送路(2)を割当てる
際、各基地制御局(5)が動的に制御できる無線伝送路
数の総数は一定であり、各基地制御局(5)が各基地局
(3)に無線伝送路をどのように割当てようとも、加入
者系交換機に伝送される情報信号チャネル数の最大値は
一定であり、加入者系交換機側から見ると何の変化も無
いように見える。
【0048】次に、ディジタルコードレス電話端末がハ
ンドオーバしようとする場合の処理の動作を、図5を用
いて説明する。
【0049】基地局BSa(3−1)に収容されたディ
ジタルコードレス電話端末(1−1)がハンドオーバし
ようとするとき、各基地制御局CSa,CSb(5−
1,5−2)は、それぞれ自分の収容する各基地局BS
a〜BSc,BSd〜BSf(3−1〜3−3,3−4
〜3−6)におけるディジタルコードレス電話端末(1
−1)からの電波の受信レベルのうち最も高い値を、各
基地制御局におけるディジタルコードレス電話端末(1
−1)からの電波の受信レベル値として、加入者系交換
機の無線管理部に伝える。
【0050】加入者系交換機(7)の無線管理部は、各
基地制御局におけるディジタルコードレス電話端末
(1)からの電波の受信レベル値を比較し、最も受信レ
ベルの高い基地制御局CSa(5−1)にディジタルコ
ードレス電話端末(1−1)を収容させる。
【0051】ディジタルコードレス電話端末(1−1)
を収容することとなった基地制御局CSa(5−1)
は、自分の収容する各基地局BSa,BSb,BSc
(3−1,3−2,3−3)におけるディジタルコード
レス電話端末(1−1)からの電波の受信レベルを比較
し、最も受信レベルの高い基地局BSa(3−1)にデ
ィジタルコードレス電話端末(1−1)を収容させる。
【0052】ディジタルコードレス電話端末(1−1)
が矢印のように移動する場合、ディジタルコードレス
電話端末(1−1)からの電波の受信レベル値が最も高
い基地制御局は、相変わらず基地制御局CSa(5−
1)であり、基地制御局間におけるハンドオーバ処理は
行われない。そして、基地制御局CSa(5−1)は、
当該基地制御局(5−1)に収容された各基地局BS
a,BSb,BSc(3−1,3−2,3−3)におけ
るディジタルコードレス電話端末(1−1)からの電波
の受信レベルを比較し、最も受信レベルの高い基地局が
基地局BSa(3−1)から基地局BSb(3−2)に
変化することを検出すると、基地局BSa(3−1)と
基地局BSb(3−2)との間でハンドオーバ処理を行
う。この時、加入者系交換機の無線管理部側から見る
と、ハンドオーバ処理が行われたようには見えず、何の
変化も無いように見える。
【0053】一方、ディジタルコードレス電話端末(1
−1)が矢印のように移動する場合には、加入者系交
換機(7)の無線管理部は、各基地制御局CSa,CS
b(5−1,5−2)が検出したディジタルコードレス
電話端末(1−1)からの電波の受信レベル値を比較
し、受信レベルが最も高い基地制御局が基地制御局CS
a(5−1)から基地制御局CSb(5−2)に変化す
ることを検出すると、基地制御局CSa(5−1)と基
地制御局CSb(5−2)との間でハンドオーバ処理を
行う。
【0054】基地制御局CSb(5−2)は、当該基地
制御局に収容された各基地局BSd,BSe,BSf
(5−4,5−5,5−6)が検出したディジタルコー
ドレス電話端末(1−1)からの電波の受信レベルを比
較し、最も受信レベルの高い基地局BSd(5−4)に
ディジタルコードレス電話端末(1−1)を収容させ
る。以上の処理によって、ハンドオーバは支障なく実行
される。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような効果を達
成することができる。基地制御局に配置したチャネルコ
ーデックおよびADPCM/PCM変換機能ならびに対
加入者系交換機インターフェース機能の各機能を、当該
基地制御局に収容された複数の基地局で共用することが
でき、チャネルコーデックおよびADPCM/PCM変
換機能ならびに対加入者系交換機インターフェース機能
の各機能の利用効率が向上し前記各機能の処理部の必要
数が減少するとともに、前記基地局1局当たりの処理負
担及びコストが低減され、基地局の小型化およびシステ
ム全体の構築コストの低減化が実現できる。
【0056】基地制御局が無線信号チャネルを基地局に
対して動的に割り当て、トラフィック状況に応じて各基
地局の収容無線信号チャネル数を変動させ、トラフィッ
ク状況の変化に柔軟に対応できるディジタルコードレス
電話用通信システムが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディジタルコードレス電話用の通信システム一
実施例のシステム構成を示した図
【図2】基地局における処理機能ブロックの概要を示し
た図
【図3】基地制御局における処理機能ブロックの概要を
示した図
【図4】無線信号チャネルの動的割当て処理の動作フロ
ーを示した図
【図5】ディジタルコードレス電話端末がハンドオーバ
しようとする際の制御例を示した図
【図6】従来のコードレス電話用の通信システムのシス
テム構成を示した図
【符号の説明】
1,1−1 ディジタルコードレス電話端末 2,2−1,… 無線伝送路 3,3−1,3−2,… 基地局 4,4−1,…,6,6−1 ディジタル多重伝送路 5,5−1,… 基地制御局 7 加入者系交換機 31 無線信号送受信機能部 32 変復調機能部 33,57,58,59 時分割多重装置 51 チャネルコーデック 52 ADPCM/PCM変換機能部 53 メインプロセッサ 54 LAPD処理部 55 メモリ 56 時間スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 102 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線伝送路を介して複数のディジタルコ
    ードレス電話端末を収容するゾーン毎に設置された基地
    局と、複数の前記基地局を収容し固定網に接続する加入
    者系交換機とから成るディジタルコードレス電話用の通
    信システムにおいて、 複数の前記基地局と前記加入者系交換機の間に前記複数
    の基地局を収容する基地制御局を設け、 前記複数の基地局と前記基地制御局との間をディジタル
    多重伝送路を介して接続し、 前記基地局には、前記複数のディジタルコードレス電話
    端末と無線信号を送受信する機能と、前記複数のディジ
    タルコードレス電話端末と送受する無線信号の変復調機
    能と、復調後の無線信号を前記ディジタル多重伝送路上
    へ多重しおよび変調前の多重化されたディジタル信号を
    前記ディジタル多重伝送路上から分離するディジタル信
    号の時分割多重/分離機能を備え、 前記基地制御局には、配下の前記ディジタルコードレス
    電話端末と前記基地局との間の無線伝送路上の時分割多
    元接続(TDMA)チャネルスロットの割当て機能と、
    前記時分割多元接続チャネルスロット割当てに従った時
    分割多元接続多重/分離機能と、無線伝送路区間プロト
    コルの処理機能と、前記加入者系交換機とのインタフェ
    ース処理機能を備えたことを特徴とするディジタルコー
    ドレス電話用の通信システム。
  2. 【請求項2】 複数の無線伝送路を介して複数のディジ
    タルコードレス電話端末を収容するゾーン毎に設置され
    た基地局と、複数の前記基地局を収容し固定網に接続す
    る加入者系交換機とから成るディジタルコードレス電話
    用の通信システムにおいて、 複数の前記基地局と加入者系交換機との間に前記複数の
    基地局を収容する基地制御局を設け、 前記複数の基地局と前記基地制御局との間をディジタル
    多重伝送路を介して接続し、 前記基地局には、前記複数のディジタルコードレス電話
    端末と無線信号を送受信する機能と、前記複数のディジ
    タルコードレス電話端末と送受する無線信号の変復調機
    能と、復調後および変調前のディジタル信号を前記ディ
    ジタル多重伝送路上へ多重しおよび前記ディジタル多重
    伝送路上から分離を行うディジタル信号の時分割多重/
    分離機能を備え、 前記基地制御局には、配下の前記ディジタルコードレス
    電話端末と前記基地局との間の無線伝送路上の時分割多
    元接続(TDMA)チャネルスロットの割当て機能と、
    前記時分割多元接続チャネルスロット割当てに従った時
    分割多元接続多重/分離機能と、無線伝送路区間プロト
    コルの処理機能と、収容する複数の前記基地局に対して
    使用する無線周波数を動的に割当てる機能と、前記加入
    者系交換機とのインタフェース処理機能を備え、 各々の前記基地局に対し動的かつ任意に無線周波数を割
    当てることを可能とすることを特徴とするディジタルコ
    ードレス電話用の通信システム。
  3. 【請求項3】 基地制御局に、配下の複数基地局からの
    ディジタル信号を集線する機能を備えた請求項2記載の
    ディジタルコードレス電話用の通信システム。
  4. 【請求項4】 ディジタルコードレス電話端末および基
    地局が、複数の無線伝送路を有する請求項2に記載のデ
    ィジタルコードレス電話用の通信システム。
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