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JP2936495B2 - エステル基含有ポリイソシアネート並びにこれらのポリイソシアネートの製造方法 - Google Patents

エステル基含有ポリイソシアネート並びにこれらのポリイソシアネートの製造方法

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JP2936495B2
JP2936495B2 JP2208328A JP20832890A JP2936495B2 JP 2936495 B2 JP2936495 B2 JP 2936495B2 JP 2208328 A JP2208328 A JP 2208328A JP 20832890 A JP20832890 A JP 20832890A JP 2936495 B2 JP2936495 B2 JP 2936495B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、エステル基を含有しかつ格別高い官能価と
極めて低い粘度とを合わせ持つ脂肪族ポリイソシアネー
ト、かかるポリイソシアネートの製造方法、並びに二成
分系ポリウレタン被膜用組成物におけるイソシアネート
成分としてのそれらの使用に関する。
従来の技術 脂肪族に結合したイソシアネート基を含有する比較的
高い官能性のポリイソシアネートは、二成分系ポリウレ
タン被膜用組成物におけるイソシアネート成分としてか
なりの経済的及び工業的有意性を獲得している。ポリウ
レタン被膜用組成物に用いるための公知のポリイソシア
ネートは一般に、低分子量ジイソシアネート特にヘキサ
メチレンジイソシアネートのビウレット化、三量化又は
ウレタン化により製造される。
脂肪族ビウレットポリイソシアネートの製造方法がい
くつか知られている。ビウレット化によって製造された
モノマー不含の商業的に入手できるポリイソシアネート
は、一般に3〜4の平均官能価を有する。高官能価を有
する生成物即ち約4の官能価を有する生成物は、低官能
価を有するもの即ち約3の官能価を有する生成物よりも
高い粘度を必然的に有する。
格別低い粘度を有するビウレットポリイソシアネート
が、例えば米国特許明細書第3,903,127号に記載されて
いる。官能価と粘度の相互依存性が、この米国特許の例
3により印象的に実証されている。3の官能価を有する
ポリイソシアネートは、750mPa.s/20℃の粘度を有する
(例3e)。混合物が一層高い官能価を有する生成物を18
%含有する場合、その粘度は1,350mPa.s/20℃に上昇す
る(例3b)。一層高い官能価を有する生成物の百分率が
28%に増大する場合、混合物は2,560mPa.s/20℃の粘度
を有する(例3a)。
イソシアヌレートポリイソシアネートの製造もまた数
多くの刊行物に記載されており、しかして状況は同様で
ある。やはり、一層高い官能価を有する生成物は一層高
い粘度を有する。しかしながら、3〜4の平均官能価を
有するイソシアヌレートポリイソシアネートは、匹敵す
る官能価を有するビウレットポリイソシアネートより幾
分低い粘度を有する。例えばDE−OS(独国特許公開明細
書)第3,810,908号には、格別低い粘度を有するイソシ
アヌレートポリイソシアネートが記載されている。オリ
ゴマー混合物が3より高い官能価を有する生成物を30%
含有する場合、その粘度は1,300mPa.s/25℃である(例
1)。混合物が3より高い官能価を有する生成物を25%
含有する場合、その粘度は1,000mPa.s/25℃にすぎない
(例2)。
多価アルコールでの低分子量のジイソシアネートのウ
レタン化によりポリウレタン被膜用組成物のためのポリ
イソシアネートを製造すると、有機溶媒の添加によって
のみ加工され得るようになる高粘性ないし樹脂様の生成
物がもたらされる。
かなり一層低い粘度は、例えば米国特許明細書第4,61
4,785号に記載されているようなやはりかなり一層低い
粘度を有するウレットジオン構造物を高百分率にて含有
するポリイソシアネートによってのみ示される。しかし
ながら、これらのポリイソシアネートは一般に3より低
い平均官能価を有し、このことは低い粘度が低官能価の
不利を伴うことを意味する。
平均NCO官能価は、高品質の被膜の生成のためのポリ
イソシアネートの適合性に関してかなり重要性を有す
る。官能価が高くなればなる程、被膜における架橋密度
は高くなり、かくしてその抵抗性は高くなる。しかしな
がら、高官能価と関連した高粘度は、必要な施用粘度を
達成するために有機媒体の使用量を増大することを必要
とするので不利である。
発明が解決しようとする課題 従って、本発明の目的は、少溶媒又は無溶媒の高品質
の二成分系ポリウレタン被膜用組成物の製造のために用
いられ得るように高官能価と低粘度とを合わせ持つ新規
ポリイソシアネートを提供することである。
課題を解決するための手段 この目的は、以下に詳述される本発明によるポリイソ
シアネートにより達成される。本発明による新規ポリイ
ソシアネートは、多くとも2,500mPa.s/22℃好ましくは
多くとも1,000mPa.s/22℃の粘度及び少なくとも4.1好ま
しくは少なくとも4.5一層好ましくは少なくとも5の平
均官能価を有する。
化学構造に関して、新規ポリイソシアネートはエステ
ル基を含有し、2,000未満の平均分子量及び少なくとも
4.1の平均官能価を有する。
エステル基を含有するポリイソシアネートは公知であ
る。DE−OS(独国特許公開明細書)第2,120,090号に
は、エステル基を含有し、約900ないし20,000の平均分
子量を有し、布の仕上げ用に適したポリイソシアネート
プレポリマーが記載されている。これらの生成物は、希
薄溶液にて施用される。それらは、少溶媒の二成分系被
膜用組成物の処方のためには適さない。DE−OS第3,634,
248号には、エステル基が含有するすポリイソシアネー
トの製造方法が記載されている。しかしながら、DE−OS
第3,634,248号に記載のポリイソシアネートは本発明の
ポリイソシアネートにより必要とされる高官能価を有さ
ず、何故ならエステル基を含有する該ポリイソシアネー
トは4の最大官能価を有するアルコールの反応により専
ら製造されしかしてそれらが製造されるところの多価ア
ルコールの官能価に相当する官能価を有するポリイソシ
アネートが作られるからである。この刊行物は、四価ア
ルコールを基材としたポリイソシアネート混合物であっ
て対応する四官能性ポリイソシアネートに加えて平均官
能価が少なくとも4.1になるように一層高官能性の同族
体も含有する該ポリイソシアネート混合物を開示せず、
また5又はそれより高い官能価を有するポリオールを基
材としたエステル基を含有しかつ高官能性で低粘度のポ
リイソシアネートの製造方法も開示しない。
本発明は、エステル基を含有しかつ a)18〜33重量%の脂肪族に結合したイソシアネート基
含有率、 b)4.1〜10好ましくは4.5〜10の平均NCO官能価及び c)22℃において200〜2,500mPa.sの粘度 を有するポリイソシアネートに関する。
本発明はまた、エステル基を含有しかつ a)20〜33重量%の脂肪族に結合したイソシアネート基
含有率、 b)5〜8の平均NCO官能価及び c)22℃において500〜1,000mPa.sの粘度 を有する好ましいポリイソシアネートに関する。
本発明は更に、式 OCN−R−COCl 〔式中、Rは2〜5個の炭素原子を含有する飽和脂肪族
炭化水素基である。〕 に相当するイソシアナトカルボン酸クロライドとO−シ
リル化多価アルコールとを約50〜150℃の温度にて反応
させるとともに、生成した三置換クロロシランを蒸留に
よって除去することにより上記の好ましいポリイソシア
ネートを製造する方法において、5及び/又は6個のヒ
ドロキシル基を含有しかつこれらのヒドロキシル基のす
べてがシリル化形態で存在する糖又は糖アルコールを該
O−シリル化多価アルコールとして用いることを特徴と
する上記方法に関する。
本発明はまた、二成分系ポリウレタン被膜用組成物に
おけるイソシアネート成分としての該ポリイソシアネー
トの使用に関する。
本発明による好ましいポリイソシアネートは、少なく
とも4.5の平均NCO官能価を有する。
本発明による特に好ましいポリイソシアネート又はポ
リイソシアネート混合物は、五価及び/又は六価アルコ
ールを基材とするものであり、本発明による方法により
製造される。
本発明によるポリイソシアネートは、イソシアナトカ
ルボン酸クロライドをO−シリル化多価アルコールと反
応させることにより製造される。1分子当たり5個及び
/又は6個のヒドロキシル基を含有しかつこれらのヒド
ロキシル基のすべてがシリル化形態で存在する糖及び/
又は糖アルコールが、本発明による特に好ましいポリイ
ソシアネートの製造のために用いられる。
適当なイソシアナトカルボン酸クロライドは、特に式 OCN−R−COCl 〔式中、Rは2〜5個の炭素原子を含有しかつ少なくと
も2個の炭素原子がイソシアネート基とクロロカルボニ
ル基との間に配置されている二官能性の飽和脂肪族炭化
水素基である。〕 に相当する化合物である。
3−イソシアナトプロピオン酸くろらいど、4−イソ
シアナト酪酸クロライド及び6−イソシアナトカプロン
酸クロライドが、適当なイソシアナトカルボン酸クロラ
イドの例である。
本発明に関して、O−シリル化ヒドロキシル基は式 R′3Si−O− 〔式中、R′はアルキル又はアリール基好ましくはC1-4
アルキル基一層好ましくはメチル基である。〕 に相当する構造単位である、と理解される。
本発明によるポリイソシアネートを製造するためのイ
ソシアナトカルボン酸クロライドに対する適当な反応体
には、4〜8個好ましくは5個又は6個のヒドロキシル
基を含有しかつこれらのヒドロキシル基がシリル化形態
で存在するアルコールがある。これらの中間体の製造の
ために適した多価アルコールには、ペンタエリトリッ
ト、マンニット、ソルビット、ホルミット、フラクトー
ス、グルコース、シェクロース、ラクトース、並びに1
分子当たり4〜8個のヒドロキシル基を含有する他の糖
又は糖アルコールがある。これらの多価アルコールの混
合物も用いられる得る。
シリル化出発物質は、これらの多価アルコールから
「エム・ラロンデ(M.Lalonde)及びシー・エイチ・チ
ャン(C.H.Chan),“合成(Synthesis)",1985,第817
〜845頁」に記載の方法により製造され得る。ポリヒド
ロキシル化合物は、式 〔式中、R′は上記に定義された通りである。〕に相当
するクロロシラン及び又はジシラザンでシリル化され得
る。
置換基R′の性質は、本発明によるポリイソシアネー
トの製造に関する限り、重要性は二次的である。
糖アルコールのシリル化は「エム・エム・スプラング
(M.M.Sprung)及びエル・エス・ネルソン(L.S.Nelso
n),“ジェイ・オーグ・エム(J.Org.Chem.)",20,第
1750頁(1955)」に記載されており、一方糖のシリル化
は「エフ・エイ・ヘングレイン(F.A.Henglein)及びケ
イ・シェイノスト(K.Scheinost),“マクロモル・ケ
ム(Makromol.Chem.)",21,第59頁(1956)」に記載さ
れている。
ポリイソシアネートの製造の際、イソシアナトカルボ
ン酸クロライド及びシリルエーテルの量は、好ましくは
クロロカルボニル基1モルにつき1.0〜1.2モルのシリル
化ヒドロキシル基が存在するよう選ばれる。出発物質を
等モル量にて用いることが最も好ましい。シリル化ヒド
ロキシル化合物とイソシアナトカルボン酸クロライドと
の反応は、約50〜150℃好ましくは約60〜100℃の温度に
て行われる。
反応は随意に、この反応用に知られた触媒例えばピリ
ジン又はキノリンの存在下で行われ得る。反応はまた不
活性溶媒の存在下で行われ得るけれども、溶媒を用いな
いことが好ましい。反応中シリル化ヒドロキシル基から
副生成物として生成する三置換クロロシラン好ましくは
トリメチルクロロシランは、反応混合物から蒸留により
除去され得好ましくは反応中連続的に留去される。
シリル化ヒドロキシル基に対して過剰のクロロカルボ
ニル基が避けられる好ましい方法においては、エステル
基を含有しかつ実質的に塩素不含のポリイソシアネート
混合物が反応中生成する。かかるポリイソシアネート
は、上記の性質を有しそして蒸留による更なる仕上げを
行うことなく本発明に従って用いられ得る。ゲルクロマ
トグラフィー分析により示されるように、該ポリイソシ
アネートは一般に、主成分として使用アルコールに対応
する官能価を有するポリイソシアネートと副成分として
該アルコールの分子量の2倍及び3倍を有するポリイソ
シアネートとの混合物である。従って、蒸気圧浸透圧法
により測定される分子量及びイソシアネート含有率から
算出される平均官能価は、四価アルコールがアルコール
成分として専ら用いられる場合でさえ常に少なくとも4.
1好ましくは少なくとも4.5である。
五価及びそれより高い官能性のアルコールが用いられ
る場合、上述の処理操作が好ましく用いられる。このこ
とは、実質的に塩素不含のポリイソシアネートが反応生
成物として生成するように多くとも当量のカルボン酸ク
ロライド及びシリル化ヒドロキシル基を反応に用いるべ
く注意が好ましくはなされることを意味する。ポリイソ
シアネートは、使用アルコールの官能価より高い平均官
能価を有し、また未蒸留形態にて本発明に従い用いられ
得る。しかしながら、製造の完了時に、得られた反応生
成物を例えば高真空蒸留により仕上げて主成分(使用ア
ルコールの官能価に相当する官能価を有する。)が留出
物として蓄積するようにすることも可能である。反応混
合物が蒸留により仕上げられる場合、シリル化アルコー
ルを基準として等モル量よりも多い量即ち当量の1.2倍
までの量のイソシアナトカルボン酸クロライドを用いる
ことが可能である。一層多い過剰が可能であるけれど
も、一般にそれによる改善は何らもたらされることなく
収率の損失をもたらすにすぎない。
これらの考察に従うと、特に好ましいポリイソシアネ
ートが、O−シリル化形態の五価及び又は六価アルコー
ルから本発明の方法において作られかつ5〜8の(平
均)NCO官能価を有する。
本発明によるポリイソシアネートは、モノマーの不存
在により及び極めて低い粘度により見分けられる。異な
るシリル価ポリアルコールの混合物を用いることによ
り、任意の所望される官能価を有するポリイソシアネー
トを製造することが可能である。本発明によるポリイソ
シアネートはそれらの性質のため、少溶媒又は無溶媒の
二成分系ポリウレタン被膜用組成物の製造に顕著に適す
る。
ポリウレタン被膜用組成物の製造のために本発明によ
るポリイソシアネートと組み合わせて用いられるべき好
ましい反応体は、ポリウレタン被膜用組成物の技術にお
いてそれ自体公知のポリヒドロキシポリエステル、ポリ
エーテル及びポリアクリレート並びに随意に低分子量多
価アルコールである。ポリアミン特にポリケチミン又は
オキサゾリジンのようにブロックされた形態のものもま
た、本発明による生成物に対する反応体として用いられ
得る。これらの反応体は平均して少なくとも2個のイソ
シアネート反応性基を有する。ポリイソシアネート及び
イソシアネート反応性成分がポリウレタン被膜用組成物
の製造のために用いられる量的比率は、イソシアネート
基1個につき0.8〜3個好ましくは0.9〜1.1個のイソシ
アネート反応性基が存在するよう選択される。
被膜用組成物の硬化速度を促進させるために、イソシ
アネート化学において典型的に用いられている触媒例え
ばトリエチルアミン、ピリジン、メチルピリジン、ベン
ジルジメチルアミン、N,N−ジメチルアミノシクロヘキ
サン、N−メチルピペリジン、ペンタメチルジエチレン
トリアミン、N,N′−エンドエチレンピペラジン及びN,
N′−ジメチルピペラジンのような第3級アミン並びに
塩化鉄(III)、塩化亜鉛、亜鉛2−エチルカプロエー
ト、スズ(II)2−エチルカプロエート、ジブチルスズ
(IV)ジラウレート及びモリブデングリコラートのよう
な金属塩を用いることが可能である。
本発明によるポリイソシアネートを含有する被膜用組
成物は、驚くべき程堅固に金属支持体に接着しかつ特に
光安定性で熱安定性で耐摩耗性であるフィルムを作るの
に用いられ得る。それらはまた、高弾性、高硬度、非常
に良好な耐化学薬品性、高光沢、優秀な耐候性及び良好
な着色性により見分けられる。
反応性成分に加えて、該被膜用組成物は随意に、被膜
技術で公知である顔料、流れ調整剤、充填剤等を含有し
得る。
実施例 本発明を次の例に例示する。本発明による二成分系ポ
リウレタン被膜用組成物の性質と本発明に相当しないポ
リウレタン被膜用組成物の性質との比較により、特に、
同じ粘度に対し固体含有率が本発明によれば増大され得
ることがわかる。別段指摘がなければ部及び百分率はす
べて重量による。
例1 ポリイソシアネート混合物の製造 「エム・エム・スプラング(M.M.Sprung)及びエル・
エス・ネルソン(L.S.Nelson),“ジェイ・オーグ・ケ
ム(J.Org.Chem.)",20,第1750頁(1955)」に従って
ペンタエリトリットのシリル化によって製造された2,2
−ビス−トリメチルシロキシメチル−1,3−ビス−トリ
メチルシロキシプロパン424g(1モル)及び6−イソシ
アナトカプロン酸クロライド702g(4モル)にピリジン
1mlを添加し、IRスペクトルが酸クロライド帯を示さな
くなるまで90〜100℃にてかくはんした。反応中、生成
したトリメチルクロロシランを連続的に留去した。最終
的なトリメチルクロロシランが薄層蒸留により除去され
た後、次の特性データを有するポリイソシアネートが得
られた。
NCO含有率 22.6% 22℃における粘度 210mPa.s 蒸気圧浸透圧法によって測定された分子量(Mw)は88
0であり、この値から4.73の官能価が算出された。
ゲルクロマトグラムは、692gの理論分子量を有する生
成物について77%の表面積、該理論分子量の2倍を有す
る生成物について15.3%の表面積並びに該理論分子量の
3倍を有する生成物について7.7%の表面積を示した。
例2 ポリイソシアネート混合物の製造 「エム・エム・スプラング(M.M.Sprung)及びエル・
エス・ネルソン(L.S.Nelson),“ジェイ・オーグ・ケ
ム(J.Org.Chem.)",20,第1750頁(1955)」に従って
マンニットのシリル化によって製造されたヘキサトリメ
チルシロキシマンニット614g(1モル)及び6−イソシ
アナトカプロン酸クロライド1053.6g(6モル)を、例
1に記載のように反応させた。最終的な微量のトリメチ
ルクロロシランが薄層蒸留により除去された後、次の特
性データを有する生成物が得られた。
NCO含有率 23.1% 22℃における粘度 750mPa.s 蒸気圧浸透圧法によって測定された分子量(Mw)は11
10であり、この値から6.56の官能価が算出された。
この生成物混合物のゲルクロマトグラフィーによる分
析は、1016の理論分子量を有する生成物について81%の
表面積、該理論分子量の2倍を有する生成物について16
%の表面積並びに該理論分子量の3倍を有する生成物に
ついて3%の表面積を示した。
例3 ポリイソシアネート混合物の製造 「エフ・エイ・ヘングレイン(F.A.Henglein)及びケ
イ・シェイノスト(K.Scheinost),“マクロモル・ケ
ム(Makromol.Chem.)",21,第59頁(1956)」に従って
製造されたペンタトリメチルシロキシグルコース540g
(1モル)及び6−イソシアナトカプロン酸クロライド
877.5g(5モル)を例1に記載のように反応させた。最
終的な微量のトリメチルクロロシランが薄層蒸留により
除去された後、次の特性データを有する生成物が得られ
た。
NCO含有率 22.4% 22℃における粘度 800mPa.s 例4 ポリイソシアネート混合物の製造 「エム・エム・スプラング(M.M.Sprung)及びエル・
エス・ネルソン(L.S.Nelson),“ジェイ・オーグ・ケ
ム(J.Org.Chem.)",20,第1750頁(1955)」に従って
ソルビットのシリル化によって製造されたヘキサトリメ
チルシロキシソルビット614g(1モル)及び3−イソシ
アナトプロピオン酸クロライド801g(6モル)を、例1
に記載のように反応させた。最終的な微量のトリメチル
クロロシランが薄層蒸留により除去された後、次の特性
データを有する生成物が得られた。
NCO含有率 30.1% 22℃における粘度 890mPa.s 例5 二成分系ポリウレタン被膜用組成物の製造 42重量部のポリアクリレートポリオールA、28重量部
のポリエステルポリオールB及び30重量部のキシレンを
含有するポリオール溶液100重量部を、メトキシプロピ
ルアセテート24重量部中に溶解された例1のポリイソシ
アネート混合物40重量部と混合した(イソシアネート基
対イソシアネート反応性基の当量比=1:1)。
固体含有率 67% 流れ時間 25秒(DINカップ4) この被膜用組成物のフィルムの試験結果は次の通りで
あった。
焼付け条件 120℃にて30分 ケーニッヒ振り子硬度 (DIN53 157) 185秒 エリクセン押込み (DIN/ISO 1520) 10.0mm 「ポリアクリレートポリオールA」 38.8重量部のヒドロキシプロピルメタクリレート、 21.6重量部のスチレン、 21.6重量部のメチルメタクリレート、 16重量部のブチルアクリレート及び 2重量部のアクリル酸 の反応によって製造されかつ5.45%のヒドロキシル基及
び1.2%のカルボキシル基を含有するコポリマー。
「ポリエステルポリオールB」 19.5重量部の2−エチルヘキサン酸 41.2重量部のトリメチロールプロパン、 28.5重量部のヘキサヒドロフタル酸無水物及び 10.8重量部のアジピン酸 の反応によって製造されかつ4.85%のヒドロキシル基を
含有するポリエステルポリオール。
例6(比較) イソシアヌレート基を含有するポリイソ
シアネート混合物を基材とした二成分系ポリウレタン被
膜用組成物の製造 例5のポリオール溶液100重量部を、メトキシプロピ
ルアセテート40重量部中に溶解されたポリイソシアヌレ
ートポリイソシアネート(このポリイソシアヌレートポ
リイソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート
を基材としたものでありかつ21.5%のNCO含有率及び3,0
00mPa.s/22℃の粘度を有し、蒸気圧浸透圧法によって測
定された平均分子量(Mw)は760であり、官能価は3.89
である。)42重量部は混合した(イソシアネート基対イ
ソシアネート反応性基の当量比=1:1)。
固体含有率 61.5% 流れ時間 25秒(DINカップ4) この被膜用組成物のフィルムの試験結果は次の通りで
あった。
焼付け条件 120℃にて30分 ケーニッヒ振り子硬度 (DIN53 157) 191秒 エリクセン押込み (DIN/ISO 1520) 10.2mm 本発明は次の態様を含む。
(1)エステル基を含有しかつ a)18〜33重量%の脂肪族に結合したイソシアネート基
含有率、 b)4.1〜10の平均NCO官能価及び c)22℃において200〜2,500mPa.sの粘度 を有するポリイソシアネート。
(2) a)20〜33重量%の脂肪族に結合したイソシアネート基
含有率、 b)5〜8の平均NCO官能価及び c)22℃において500〜1,000mPa.sの粘度 を有する上記(1)のポリイソシアネート。
(3)エステル基を含有しかつ a)20〜33重量%の脂肪族に結合したイソシアネート基
含有率、 b)5〜8の平均NCO官能価及び c)22℃において500〜1,000mPa.sの粘度 を有するポリイソシアネートの製造方法において、 式 OCN−R−COCl 〔式中、Rは2〜5個の炭素原子を含有する飽和脂肪族
炭化水素基である。〕 に相当するイソシアナトカルボン酸クロライドを、5個
及び/又は6個のヒドロキシル基を含有しかつこれらの
ヒドロキシル基のすべてが式 R′3Si−O− 〔式中、R′はアルキル又はアリール基である。〕 に相当するシリル化形態で存在する糖又は糖アルコール
と約50〜150℃にて反応させ、しかも反応中生成した三
置換クロロシランを蒸留により除去する、ことを特徴と
する上記方法。
(4)上記(1)記載のポリイソシアネート 及び少なくとも2個のイソシアネート反応性基を含有す
る成分、からなる二成分系被膜用組成物。
本発明は説明の目的のために上記に記述されているけ
れども、かかる詳述は専ら該目的のためであること、並
びに特許請求の範囲により限定され得る場合を除いて種
々の変更態様が本発明の精神及び範囲から逸脱すること
なく当業者によりなされ得ること、が理解されるべきで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローザル・カール ドイツ連邦共和国デイー5060 ベルギツ シユ グラツドバツハ、シユーツハイデ ルヴエグ 27 (72)発明者 マンフレツド・シヨーンフエルデル ドイツ連邦共和国デイー5090 レーヴア ークーゼン3、ホーヘンシユトラーセ 126 (56)参考文献 特開 昭63−96167(JP,A) 特開 平2−1712(JP,A) 特開 昭53−18698(JP,A) 特開 昭61−76467(JP,A) 特開 昭49−134629(JP,A) 特公 昭46−23371(JP,B1) 米国特許3870556(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 265/04 C07C 263/16 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エステル基を含有しかつ a)18〜33重量%の脂肪族に結合したイソシアネート基
    含有率、 b)4.1〜10の平均NCO官能価及び c)22℃において200〜2,500mPa.sの粘度 を有するポリイソシアネート。
  2. 【請求項2】エステル基を含有しかつ a)20〜33重量%の脂肪族に結合したイソシアネート基
    含有率、 b)5〜8の平均NCO官能価及び c)22℃において500〜1,000mPa.sの粘度 を有するポリイソシアネートの製造方法において、 式 OCN−R−COCl 〔式中、Rは2〜5個の炭素原子を含有する飽和脂肪族
    炭化水素基である。〕 に相当するイソシアナトカルボン酸クロライドを、5個
    及び/又は6個のヒドロキシル基を含有しかつこれらの
    ヒドロキシル基のすべてが式 R′3Si−O− 〔式中、R′はアルキル又はアリール基である。〕 に相当するシリル化形態で存在する糖又は糖アルコール
    と約50〜150℃にて反応させ、しかも反応中生成した三
    置換クロロシランを蒸留により除去する、ことを特徴と
    する上記方法。
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