JP2930382B2 - 発酵乳の製造方法 - Google Patents
発酵乳の製造方法Info
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- milk
- fermented
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、乳を原料として乳酸菌及び/又は酵母によ
って発酵した発酵乳を加圧処理する発酵乳の製造方法に
関する。
って発酵した発酵乳を加圧処理する発酵乳の製造方法に
関する。
本発明の方法によると、発酵乳の保存中や流通過程に
おける経時的酸度上昇を抑制することができる。
おける経時的酸度上昇を抑制することができる。
発酵乳の代表的なものとしては、ヨーグルト、ケフィ
ア等に代表される発酵乳やドリンクヨーグルト等の発酵
乳飲料がよく知られている。
ア等に代表される発酵乳やドリンクヨーグルト等の発酵
乳飲料がよく知られている。
これらの製品は、牛乳等の乳を原料として乳酸菌や酵
母、または乳酸菌と酵母の組合せにより発酵させたもの
を直接発酵乳としたり、あるいは果汁や果肉、糖類、酸
味料、安定剤等を配合したりして製造している。
母、または乳酸菌と酵母の組合せにより発酵させたもの
を直接発酵乳としたり、あるいは果汁や果肉、糖類、酸
味料、安定剤等を配合したりして製造している。
このようにして製造した発酵乳は、乳酸菌や酵母の生
菌を含むために、その保存中や流通過程でさらにこれら
の生菌が生育し製品に含まれる乳糖をはじめとする糖類
を分解し乳酸や酢酸等の酸を生成する。従って製品の酸
度は経時的に上昇して酸味が増し、一定した風味及び品
質を保てないという問題がある。
菌を含むために、その保存中や流通過程でさらにこれら
の生菌が生育し製品に含まれる乳糖をはじめとする糖類
を分解し乳酸や酢酸等の酸を生成する。従って製品の酸
度は経時的に上昇して酸味が増し、一定した風味及び品
質を保てないという問題がある。
従来この経時的酸度上昇を防止するために、 生菌の栄養成分である乳中の乳糖を、発酵に必要な量
を残してラクターゼ等の酵素によって一部分解し、これ
を原料乳として用い、発酵終了後の生菌の活性を弱める
方法。
を残してラクターゼ等の酵素によって一部分解し、これ
を原料乳として用い、発酵終了後の生菌の活性を弱める
方法。
発酵後に加熱して乳酸菌や酵母を殺菌する方法等が知
られている。
られている。
しかし上記の方法は、原料乳の残存乳糖量のコント
ロールが困難で残存乳糖の量が少ないと発酵処理時間が
長くなって生産性が劣り、一方残存乳糖の量が多すぎる
と発酵終了後でも生菌の活性が劣化せずに経時的に酸度
を上昇させるという問題がある。
ロールが困難で残存乳糖の量が少ないと発酵処理時間が
長くなって生産性が劣り、一方残存乳糖の量が多すぎる
と発酵終了後でも生菌の活性が劣化せずに経時的に酸度
を上昇させるという問題がある。
またの方法によると加熱によってカゼイン粒子の収
縮、ホエー分離、組織の粒状化等の問題がある。
縮、ホエー分離、組織の粒状化等の問題がある。
従って本発明は、発酵乳の組織や物性を変化させず
に、保存中あるいは流通過程中の乳酸菌および/または
酵母の活性を低下させて酸度上昇を抑制し、長期間品質
を安定させる発酵乳の製造方法を提供することを課題と
するものである。
に、保存中あるいは流通過程中の乳酸菌および/または
酵母の活性を低下させて酸度上昇を抑制し、長期間品質
を安定させる発酵乳の製造方法を提供することを課題と
するものである。
本発明は、以上のような目的を達成するため、次に示
すような製造方法を提供するものである。
すような製造方法を提供するものである。
すなわち、乳を原料として乳酸菌及び/又は酵母によ
って発酵させ、生菌数が107個/ml以上の発酵乳を調製す
るにあたり、発酵乳を2000kg/cm2以上3500kg/cm2以下で
加圧処理して、保存中や流通過程における経時的な酸度
上昇を抑制する発酵乳の製造方法である。
って発酵させ、生菌数が107個/ml以上の発酵乳を調製す
るにあたり、発酵乳を2000kg/cm2以上3500kg/cm2以下で
加圧処理して、保存中や流通過程における経時的な酸度
上昇を抑制する発酵乳の製造方法である。
そして発酵乳の温度を好ましくは25℃以下の条件下で
加圧処理する。
加圧処理する。
乳としては牛乳、山羊乳、羊乳あるいは水牛乳等が挙
げられ、これらの乳を目的とする最終製品に応じて固形
率を調整した後、Lactobacillus bulgaricus、Lactobac
illus acidophilus、Streptococcus thermophilus等の
乳酸菌やCandida Kefyr等の酵母の一種または二種以上
のスターターを添加して35℃前後で16〜20時間程度発酵
処理し、酸度を0.7〜1.5%程度の所望の値にして発酵乳
とする。本発明においてはStreptococcus thermophilus
が後述のように圧力耐性が優れているので乳酸菌として
この菌を少なくとも使用することが望ましい。
げられ、これらの乳を目的とする最終製品に応じて固形
率を調整した後、Lactobacillus bulgaricus、Lactobac
illus acidophilus、Streptococcus thermophilus等の
乳酸菌やCandida Kefyr等の酵母の一種または二種以上
のスターターを添加して35℃前後で16〜20時間程度発酵
処理し、酸度を0.7〜1.5%程度の所望の値にして発酵乳
とする。本発明においてはStreptococcus thermophilus
が後述のように圧力耐性が優れているので乳酸菌として
この菌を少なくとも使用することが望ましい。
本発明でいう発酵乳とは、乳を乳酸菌及び/又は酵母
で発酵したもの全て包含するもので、例えばヨーグル
ト、ケフィアあるいはドリンクヨーグルト等である。
で発酵したもの全て包含するもので、例えばヨーグル
ト、ケフィアあるいはドリンクヨーグルト等である。
そしてこれらの発酵処理した後の発酵乳に対して高圧
装置(例えば冷間等方圧加圧装置)により加圧処理す
る。
装置(例えば冷間等方圧加圧装置)により加圧処理す
る。
この加圧処理する際の発酵乳の品温を25℃以下で加圧
することが望ましいが、その理由は、発酵乳の品温を25
℃以上で行うとカードの不可逆変性が起こり製品の組織
分離、特にホエー分離によって製品価値を著しく低下さ
せるためである。
することが望ましいが、その理由は、発酵乳の品温を25
℃以上で行うとカードの不可逆変性が起こり製品の組織
分離、特にホエー分離によって製品価値を著しく低下さ
せるためである。
また発酵乳を加圧することによって加圧中に若干の温
度上昇があるので、冷却手段を講じて25℃以下に保持す
るとことが望ましい。
度上昇があるので、冷却手段を講じて25℃以下に保持す
るとことが望ましい。
そして加圧時間は付加圧力、発酵乳量、容器の大きさ
形状あるいは発酵に使用した菌種によって多少異なるが
2〜30分間程度とし、発酵乳を直接加圧するようにす
る。
形状あるいは発酵に使用した菌種によって多少異なるが
2〜30分間程度とし、発酵乳を直接加圧するようにす
る。
発酵乳を加圧する圧力は、2000kg/cm2以上が必要であ
る。2000kg/cm2以下になると、発酵乳中の乳酸菌や酵母
の活性が低下せずに経時的に酸度が上昇して酸味が増
し、発酵乳の風味を損なうことになるので好ましくな
い。
る。2000kg/cm2以下になると、発酵乳中の乳酸菌や酵母
の活性が低下せずに経時的に酸度が上昇して酸味が増
し、発酵乳の風味を損なうことになるので好ましくな
い。
そしてこの加圧圧力は、加圧処理後の発酵乳中の生菌
数に影響を与えることから目的に応じて適宜選択するこ
とが必要である。
数に影響を与えることから目的に応じて適宜選択するこ
とが必要である。
厚生省令の『乳及び乳製品の成分規格等に関する省
令』(以下乳等省令という)では、発酵乳に関して生菌
数が107個/ml以上でなければならないことが規定されて
いる。
令』(以下乳等省令という)では、発酵乳に関して生菌
数が107個/ml以上でなければならないことが規定されて
いる。
この乳等省令に適合する発酵乳の生菌数を維持し、生
菌の活性を低下させて酸度の上昇を抑制できる加圧圧力
は、2000kg/cm2以上で3500kg/cm2以下の範囲である。そ
して乳の発酵に使用される菌種の中でも圧力耐性の優れ
ているものあるいは劣るものがある。本発明者らの研究
によるStreptococcus thermophilusが比較的圧力耐性に
優れている乳酸菌であることが判った。
菌の活性を低下させて酸度の上昇を抑制できる加圧圧力
は、2000kg/cm2以上で3500kg/cm2以下の範囲である。そ
して乳の発酵に使用される菌種の中でも圧力耐性の優れ
ているものあるいは劣るものがある。本発明者らの研究
によるStreptococcus thermophilusが比較的圧力耐性に
優れている乳酸菌であることが判った。
従って、上記の菌数を維持する上から本発明では、乳
酸菌として少なくともこの菌株を使用するものである。
酸菌として少なくともこの菌株を使用するものである。
以下の表に乳酸菌の菌種による耐圧性を、Bifido.lon
gum、Lacto.acidophilus、Strepto.thermophilusについ
て例示する。
gum、Lacto.acidophilus、Strepto.thermophilusについ
て例示する。
尚、本発明の方法は、液状発酵乳はもちろんハードタ
イプでもソフトタイプの発酵乳であっても同様の効果を
得ることができる。
イプでもソフトタイプの発酵乳であっても同様の効果を
得ることができる。
また高圧処理する際の発酵乳収納容器は、発酵乳を高
圧処理すると体積が減少し、一方加圧を解除すると体積
が復元するのでこの増減に対応できる材質あるいは構造
であることが必要である。
圧処理すると体積が減少し、一方加圧を解除すると体積
が復元するのでこの増減に対応できる材質あるいは構造
であることが必要である。
そして加圧処理する前に容器内からできるだけ空気を
排除することが重要である。
排除することが重要である。
例えばハードタイプの発酵乳は、小容器に分注して発
酵した後この容器のまま高圧処理しなければならないた
め、容器内のヘッドスペースが無い状態にして行うこと
が必要で、容器の材質あるいは構造としては、高圧処理
時の体積減少を吸収できる構造が好ましく、そして処理
後は復元するものがよい。
酵した後この容器のまま高圧処理しなければならないた
め、容器内のヘッドスペースが無い状態にして行うこと
が必要で、容器の材質あるいは構造としては、高圧処理
時の体積減少を吸収できる構造が好ましく、そして処理
後は復元するものがよい。
ソフトタイプの発酵乳であれば、発酵処理した発酵乳
を混合し、軟包材で真空包装した後加圧処理して、その
後正規の容器に再充填する。
を混合し、軟包材で真空包装した後加圧処理して、その
後正規の容器に再充填する。
上記の容器への充填あるいは加圧処理時の取扱いは、
勿論他の細菌等に汚染されないようにすることが重要で
ある。
勿論他の細菌等に汚染されないようにすることが重要で
ある。
次に本発明の実験例を示す。
脱脂乳にBifido.longum、Lacto.acidophilus、Strept
o.thermophilusの三種混合乳酸菌スターターを添加し、
常法に従って発酵させ発酵乳(ヨーグルト)を得た。
o.thermophilusの三種混合乳酸菌スターターを添加し、
常法に従って発酵させ発酵乳(ヨーグルト)を得た。
この発酵乳に対し、加圧圧力0(コントロール)、10
00、2000、3000、4000、7000、10000kg/cm2で処理した
時の温度条件の変化による加圧処理後の発酵乳のホエ
ー分離状態、経時的酸度上昇状態、経時的な生菌数
および2週間保存後における乳酸菌の生菌数と酸度に
ついて実験を行った。その結果を第1図〜第4図に例示
する。
00、2000、3000、4000、7000、10000kg/cm2で処理した
時の温度条件の変化による加圧処理後の発酵乳のホエ
ー分離状態、経時的酸度上昇状態、経時的な生菌数
および2週間保存後における乳酸菌の生菌数と酸度に
ついて実験を行った。その結果を第1図〜第4図に例示
する。
尚、上記第1図の温度条件は、18、25、27、30、35、
40および45℃について実験を行い、発酵乳のホエー分離
状態の測定は、加圧処理後のヨーグルト50mlをガラス遠
沈管に入れ、遠心分離機により3000r.p.mで10分間処理
後、上澄液量を測定したものである。
40および45℃について実験を行い、発酵乳のホエー分離
状態の測定は、加圧処理後のヨーグルト50mlをガラス遠
沈管に入れ、遠心分離機により3000r.p.mで10分間処理
後、上澄液量を測定したものである。
図に示すように温度25℃以下の範囲では、高圧を適用
しても上澄液量の増加は少なく、従ってホエーの分離は
少ない。
しても上澄液量の増加は少なく、従ってホエーの分離は
少ない。
第2図の保存期間酸度上昇状態については、各圧力で
加圧処理後のヨーグルトを10℃に保存し5、7、9、12
および14日目にそれぞれ滴定酸度測定法に従って測定し
たものである。2000kg/cm2以上の圧力処理で圧力の影響
が生じ、保存期間中に酸度の上昇が抑制される。
加圧処理後のヨーグルトを10℃に保存し5、7、9、12
および14日目にそれぞれ滴定酸度測定法に従って測定し
たものである。2000kg/cm2以上の圧力処理で圧力の影響
が生じ、保存期間中に酸度の上昇が抑制される。
また第3図の経時的生菌数は、加圧処理直後、5日
目、6日目、9日目、13日目および15日目に必要に応じ
て段階希釈した試料0.1mlを採取しBL寒天培地で37℃で7
2時間培養後計測したものである。
目、6日目、9日目、13日目および15日目に必要に応じ
て段階希釈した試料0.1mlを採取しBL寒天培地で37℃で7
2時間培養後計測したものである。
そして第4図の生菌数は第3図の生菌数測定と同様な
方法で計測し、また酸度は上記第2図と同様に測定し
た。
方法で計測し、また酸度は上記第2図と同様に測定し
た。
発酵乳は、生菌数107個/ml以上で、かつ酸度1%以下
が望ましいので、この範囲から図により圧力処理条件を
求めると2000kg/cm2〜3500kg/cm2が好適であることがわ
かる。また、生菌数にこだわらないとそれ以上の圧力を
かけたものでもよい。
が望ましいので、この範囲から図により圧力処理条件を
求めると2000kg/cm2〜3500kg/cm2が好適であることがわ
かる。また、生菌数にこだわらないとそれ以上の圧力を
かけたものでもよい。
以下に本発明の実施例を示し、本発明を具体的に説明
する。
する。
実施例1 固形率12.3%の生乳10kgを殺菌して150kg/cm2で均質
化し、Bifido.longum、Lacto.acidophilus、Strepto.th
ermophilusの三種混合乳酸菌バルクスターター300gを添
加して35℃で4時間発酵して酸度が0.9%の発酵乳を得
た。
化し、Bifido.longum、Lacto.acidophilus、Strepto.th
ermophilusの三種混合乳酸菌バルクスターター300gを添
加して35℃で4時間発酵して酸度が0.9%の発酵乳を得
た。
この発酵乳を軟質包装材の容器に充填し真空包装した
後品温を20℃に調整して高圧処理装置内に収納し、静水
圧により圧力3000kg/cm2で10分間保持して加圧処理し
た。
後品温を20℃に調整して高圧処理装置内に収納し、静水
圧により圧力3000kg/cm2で10分間保持して加圧処理し
た。
その後軟質包装材の容器から無菌的に取り出し正規の
容器に分けて再充填し6℃で保存した。14日間保存後の
生菌数は、2.5×108個/mlで、酸度は、0.92%とほとん
ど酸度上昇がないことが認められた。
容器に分けて再充填し6℃で保存した。14日間保存後の
生菌数は、2.5×108個/mlで、酸度は、0.92%とほとん
ど酸度上昇がないことが認められた。
実施例2 実施例1と同様に生乳に乳酸菌を添加して調製した調
製乳を、80g入り小容器に分注して36℃で4時間発酵し
て酸度が0.95%の発酵乳を得た。
製乳を、80g入り小容器に分注して36℃で4時間発酵し
て酸度が0.95%の発酵乳を得た。
この容器入り発酵乳を品温18℃に調整して高圧処理装
置内に収納し、静水圧により圧力2500kg/cm2で15分間保
持して加圧処理した。
置内に収納し、静水圧により圧力2500kg/cm2で15分間保
持して加圧処理した。
その後高圧処理装置内から取り出し、8℃で14日間保
存後の生菌数は、4.2×108個/mlで、酸度は、0.98%と
ほとんど酸度上昇がないことが認められた。
存後の生菌数は、4.2×108個/mlで、酸度は、0.98%と
ほとんど酸度上昇がないことが認められた。
本発明の方法によると、発酵処理後の発酵乳を短時間
加圧処理するだけで、原料乳の乳糖量の調整が必要ない
だけでなく、ホエーの分離や組織の粒状化問題を解決す
ることができる。そして、発酵に使用した乳酸菌や酵母
の活性を弱められ、その結果保存中や流通過程における
酸度上昇が抑制でき、また加圧圧力を目的に応じて適宜
選択することによって長時間安定した発酵乳の風味及び
品質を保持することができるという効果を奏するもので
ある。このことは、製造直後の発酵乳の生菌数の低下を
伴うことなく、その組織や風味を摂食時まで維持するこ
とができるので実用上の効果は、大なるものがある。
加圧処理するだけで、原料乳の乳糖量の調整が必要ない
だけでなく、ホエーの分離や組織の粒状化問題を解決す
ることができる。そして、発酵に使用した乳酸菌や酵母
の活性を弱められ、その結果保存中や流通過程における
酸度上昇が抑制でき、また加圧圧力を目的に応じて適宜
選択することによって長時間安定した発酵乳の風味及び
品質を保持することができるという効果を奏するもので
ある。このことは、製造直後の発酵乳の生菌数の低下を
伴うことなく、その組織や風味を摂食時まで維持するこ
とができるので実用上の効果は、大なるものがある。
第1図は、発酵乳を種々の圧力で加圧処理したときの、
処理温度とホエーの分離状態との関係を、第2図は、保
存日数と酸度との関係を、また第3図は、保存日数と生
菌数との関係をそれぞれ示す。また、第4図は、加圧処
理の圧力と生菌数及び酸度との関係を示す。
処理温度とホエーの分離状態との関係を、第2図は、保
存日数と酸度との関係を、また第3図は、保存日数と生
菌数との関係をそれぞれ示す。また、第4図は、加圧処
理の圧力と生菌数及び酸度との関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−263044(JP,A) 特開 昭50−117965(JP,A) 特開 昭63−94955(JP,A) 特開 昭63−82667(JP,A) 特公 昭49−11432(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23C 1/00 - 23/00 C12P 1/04
Claims (3)
- 【請求項1】乳を原料として乳酸菌及び/又は酵母によ
って発酵させ、生菌数が107個/ml以上の発酵乳を調製す
るにあたり、発酵乳を2000kg/cm2以上3500kg/cm2以下で
加圧処理して、保存中や流通過程における経時的な酸度
上昇を抑制することを特徴とする発酵乳の製造方法。 - 【請求項2】乳の発酵に使用する乳酸菌が少なくともス
トレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus th
ermophilus)である請求項1記載の発酵乳の製造方法。 - 【請求項3】25℃以下で加圧処理する請求項1又は2記
載の発酵乳の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2187426A JP2930382B2 (ja) | 1990-07-16 | 1990-07-16 | 発酵乳の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2187426A JP2930382B2 (ja) | 1990-07-16 | 1990-07-16 | 発酵乳の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0475555A JPH0475555A (ja) | 1992-03-10 |
JP2930382B2 true JP2930382B2 (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=16205849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2187426A Expired - Lifetime JP2930382B2 (ja) | 1990-07-16 | 1990-07-16 | 発酵乳の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2930382B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2628393A4 (en) * | 2010-10-12 | 2015-10-21 | Meiji Co Ltd | PROCESS FOR PRODUCING LIQUID FERMENTED MILK |
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---|---|---|---|---|
JPH0620154B2 (ja) * | 1988-03-05 | 1994-03-16 | 鐘淵化学工業株式会社 | 半導体装置の製法 |
JP2006211971A (ja) * | 2005-02-04 | 2006-08-17 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 高圧を用いて酵母や乳酸菌が混在する醗酵液の中の酵母を不活性化する方法 |
JP4917763B2 (ja) * | 2005-06-14 | 2012-04-18 | 株式会社瑞光 | マスク並びに耳掛けシートおよびマスクの製造方法 |
CN105247039B (zh) | 2013-05-31 | 2020-06-05 | 株式会社明治 | 酸度上升被抑制了的发酵乳及其制造方法 |
CN107541505B (zh) * | 2016-06-23 | 2020-09-08 | 扬州市扬大康源乳业有限公司 | 一种选育弱后酸化低温乳酸菌突变菌株的方法 |
JP7471046B2 (ja) * | 2017-03-31 | 2024-04-19 | 株式会社明治 | 低温発酵による発酵乳の製造方法および該方法により製造された発酵乳 |
JP2019058132A (ja) * | 2017-09-27 | 2019-04-18 | 株式会社明治 | 発酵乳及び発酵乳の製造方法 |
Family Cites Families (5)
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---|---|---|---|---|
JPS4911432B1 (ja) * | 1970-12-31 | 1974-03-16 | ||
JPS5417811B2 (ja) * | 1974-03-04 | 1979-07-03 | ||
JPS6382667A (ja) * | 1986-09-27 | 1988-04-13 | 株式会社神戸製鋼所 | 加圧減圧殺菌方法 |
JPS6394955A (ja) * | 1986-10-09 | 1988-04-26 | Taiyo Fishery Co Ltd | 食品中の酵素の失活法 |
JP2514362B2 (ja) * | 1987-04-22 | 1996-07-10 | 雪印乳業株式会社 | 低アルコ−ル含有炭酸発酵乳の製造方法 |
-
1990
- 1990-07-16 JP JP2187426A patent/JP2930382B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2628393A4 (en) * | 2010-10-12 | 2015-10-21 | Meiji Co Ltd | PROCESS FOR PRODUCING LIQUID FERMENTED MILK |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0475555A (ja) | 1992-03-10 |
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