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JP2928452B2 - Atm交換機及びatm交換機における呼受付け装置及び呼受付け方法 - Google Patents

Atm交換機及びatm交換機における呼受付け装置及び呼受付け方法

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JP2928452B2
JP2928452B2 JP4709294A JP4709294A JP2928452B2 JP 2928452 B2 JP2928452 B2 JP 2928452B2 JP 4709294 A JP4709294 A JP 4709294A JP 4709294 A JP4709294 A JP 4709294A JP 2928452 B2 JP2928452 B2 JP 2928452B2
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  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はATM交換機及びATM
交換機における呼受付け装置及び呼受付け方法に係り、
特に、発呼時にユーザが申告した平均セル速度と最大セ
ル速度、並びに伝送路の帯域等に基づいて呼を受付ける
か決定するATM交換機及びATM交換機における呼受
付け装置及び呼受付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】音声通信、データ通信だけでなく動画像
も含めたマルチメディア通信のニーズが高まりつつあ
り、そのような広帯域(Broadband)の通信の実現手段と
して、非同期転送モード(Asynchronous Transfer Mode
: ATM)を基本とするB−ISDN(Broadband-I
SDN)の交換技術がCCITTで合意され、実用化さ
れつつある。ATM方式は音声、動画像などの連続情報
やデータなどのバースト情報に依存することなく、ま
た、各々の通信速度に依存することなく、すべての情報
をセルとよばれる固定情報に変換して高速転送する。す
なわち、ATM方式では物理回線上に多重に論理リンク
を張ることにより回線を複数の呼に割り当てる。そし
て、各呼に応じた端末からの動画像データや音声データ
等を固定長の情報単位(セルという)に分解し、順次回
線に送り出して多重化を実現する。セルは図26に示す
ように、53バイトの固定長ブロックで構成され、その
内5バイトがヘッダ部HD、48バイトがインフォメー
ションフィールド(情報部)DTである。ヘッダ部HD
には、データがブロックに分解された後でも宛先が判る
ように呼識別用の仮想チャンネル番号(Virtual Channe
l Identifier:VCI)が含まれ、そのほか方路を特定
する仮想パスの識別子(Virtual Path Identifier:V
PI)や、リンク間のフロー制御に用いられるジェネリ
ックフローコントロールGFC(Generic Flow Contro
l)や、ペイロードPT(Payload Type)やヘッダのエラ
ー訂正用符号HEC(Header Error Control)等が含ま
れている。
【0003】図27はATM方式を説明するためのAT
M網の概略構成図であり、1a,1bはATM端末装
置、3はATM網である。ATM網3は、データセルを
伝送する情報網3aと制御信号を伝送する信号網3bを
備え、情報網3aにおける各ATM交換機3c-1〜3c-n
の呼処理プロセッサ(CPU)3d-1〜3d-nは信号網3
bと接続されている。発信端末1aが着信端末1bを呼
び出すための発呼操作を行うと、発信端末内のセル組立
部はSET UPメッセージ(発信番号、着信番号、端末の種
別、平均セル速度、最大セル速度等を含むデータ)をセ
ル単位に分割し、各分割データに信号用VCI(端末毎
に予め定まっている)を付して信号セルを生成し、該信
号セルをATM網3に送り出す。
【0004】ATM交換機(発信側交換機)3c-1の信
号装置は信号セルを受信すれば、該信号セルに含まれる
情報を組立ててCPU3d−1に通知する。CPUは受
信メッセージに基づいて発信者サービス分析処理、課金
処理、着信者数字翻訳処理等の呼処理を行なうと共に、
申告された平均セル速度、最大セル速度等に基づいて方
路(VPI)及び呼識別情報(VCI)を決定し、つい
で、信号網3bを介してNO.7プロトコルに従って次
の中継交換機3c-2に発信番号、着信番号、VPI、VC
I、その他のデータを含む接続情報を送出する。中継交
換機3c-2は発信側交換機3c-1と同様な処理を行ない、以
後同様な処理が行われ、最終的に発信側交換機3c-1か
ら着信端末が接続されたATM交換機(着信側交換機)
3c-nまでのパス及び中継ATM交換機3c-2,3c-3,・・・
が決定される。着信側交換機3c-nは発信番号、着信番
号、上位ATM交換機3c-3のVCIを含む接続情報を
受信すれば、着信端末に所定VCIを割り当てると共
に、着信端末1bが通話可能であるか調べる。通話可能
であれば、信号網3bは通話可能な旨を発信側交換機3
c-1に通知し、発信側交換機は発信端末1aに所定のV
CIを割り当てる。
【0005】パス上の各ATM交換機3c-1〜3c-nはパ
ス毎に、上位ATM交換機のVCIに対応させて、(1)
該VCIを有するセルの出力パス(出ハイウェイ)を特
定し、該VCIの品質を保持するための情報(ルーチン
グ情報又はタグ情報という)と、(2) 出力するセルに付
加する新たなVCI、VPIを内蔵のルーチングテーブ
ルに登録する。以上により、発信端末1aと着信端末1
b間にパスが形成されると、両端末は発呼セル、応答セ
ルを互いに送受しあって通信手順を確認する。しかる
後、発信端末1aは送信すべきデータを所定バイト長に
分解すると共に、前記割り当てられたVCIを含むヘッ
ダを付けてセルを生成し、該セルをATM網3に送り出
す。各ATM交換機3c-1〜3c-nは上位交換機から所定
の入ハイウェイを介してセルが入力されると、自分のル
ーチングテーブルを参照して入力されたセルのVPI/
VCIを付け変えると共にタグ情報に基づいて所定の出
ハイウェイに送り出す。この結果、発信端末1aから出
力されたセルは呼制御で決定したパスを介して着信側交
換機3c-nに到達する。着信側交換機3c-nはルーチング
テーブルを参照して入力されたセルに付加されているV
CIを着信端末に割り当てたVCIに付け変えた後、着
信端末1bが接続されている回線に送出する。
【0006】以後、発信端末1aはセルを順次着信端末
1bに送り、着信端末は受信したセルに含まれる情報部
DTを組立て、元のデータを復元する。以上は、1つの
呼に対する場合であるが、端末−ATM交換機間及び隣
接ATM交換機間の各回線の両端で互いに持ち合うVC
I値を変えることにより、1つの回線に多数の呼に応じ
た論理リンクを張ることができ、これにより高速多重通
信が実現される。ATM方式によれば、動画像、デー
タ、音声等異なる伝送速度をもつ情報源の情報を多重化
することができるため1本の伝送路を有効に使え、しか
も、パケット交換でソフト的に行っているような再送制
御や複雑な通信手順が不要となり、150Mbps乃至
600Mbsの超高速のデータ伝送が可能となる。又、
ATM交換機にはバッファリングの機能があり、このバ
ッファリング機能によりATM交換機や着信端末に多数
の呼が発生した場合でも発信端末を待たせることなく呼
を受け付けて着信端末に送ることができる。例えば、着
信端末1bに対し同時に多数の端末から呼が発生し、こ
れにより着信側交換機3c-nと着信端末1b間の回線に空
きがなくなると、着信端末に送れないセルが発生する。
かかる場合、着信側交換機3c-nは送れないセルをバッフ
ァリングし、回線に空きができた時に送ることにより発
信端末を待たせることなく呼を受け付けて着信端末に送
ることができる。
【0007】図28は自己ルーチングATM交換機の構
成図であり、基本スイッチングユニットSWUと制御情
報付加ユニットCIAUと、呼処理用のCPU(呼制御
部)を有している。尚、このATM交換機は、入線・出
線間に1段の自己ルーチングスイッチモジュールSRM
1が存在する構成になっているが、複数の自己ルーチン
グスイッチモジュ−ルが複数段接続された構成であって
も構わない。モジュールSRM1の入力端は制御情報付
加回路CIAUを介して入線(入ハイウェイ)#1〜#
3接続され、出力端は出線(出ハイウェイ)#1〜#3
と接続されている。制御情報付加ユニットCIAUは、
各入力線#1〜#3に対応してルーチング情報等を付加
する付加回路AC1〜AC3を備え、各付加回路AC1
〜AC3は対応する入線から入力されたセルにルーチン
グヘッダを付加すると共に、該セルに含まれるVCIを
付け替えて基本スイッチングユニットSWUに送り出
す。
【0008】呼制御部CPUは発呼時、呼制御を行って
セルのVCI、VPIを決定すると共に、着信端末の所
在地に応じてルーチングヘッダRHを決定し、これら制
御情報をセルが入力される付加回路のルーチングテーブ
ル(図示せず)に書き込む。尚、セルが入力される付加
回路は呼制御時に上位ATM交換機より通知される情報
より既知である。又、前記決定した制御情報を上位AT
M交換機のVCIに対応させて付加回路のルーチングテ
ーブルに書き込む。呼制御が終わって、セルが上位AT
M交換機を介して所定の入線に入力されると、該入線に
接続された付加回路AC1〜AC3は、ルーチングテー
ブルより入力セルに付加されているVCIに応じた制御
情報(ルーチングヘッダRHとVCI)を読み出す。そ
して、セルに該ルーチングヘッダRHを付加すると共
に、該セルのVCIを読み出したVCIで付け替えて基
本スイッチングユニットSWUに送り出す。基本スイッ
チングユニットSWUの自己ルーチングスイッチモジュ
ールSRM1はルーチングヘッダRHを用いてセルを所
定の出線より送出する。尚、出線に送出する前に図示し
ない後処理回路でルーチングヘッダは除去される。
【0009】図29は自己ルーチングスイッチモジュー
ル(SRM1)の具体例を示す回路図である。I1〜I3
は制御情報検出回路、D1〜D3は伝送情報遅延回路、D
1〜DM3はデマルチプレクサ、DEC1〜DEC3は制
御情報デコード回路であり、以上によりセル振分け部C
ELDが構成される。FM11〜FM33はバッファメモリ
で例えばFIFO(First-In First-Out)メモリ、SEL
1〜SEL3はセレクタ、AOM1〜AOM3は到着順序管
理FIFOである。各到着順序管理FIFO(AOM1
〜AOM3)はそれぞれ制御情報デコード回路DEC1
DEC3の出力端に接続され、対応する3つのバッファ
メモリFM11〜FM13,FM21〜FM23,FM31〜FM
33にセルが到来する順序を記憶し、対応するセレクタS
EL1〜SEL3を制御してセル到来順に3つのバッファ
メモリからセルを読み出して出線#1〜#3に送出す
る。
【0010】検出回路Ii(i=1〜3)は入力されたセル
に含まれる制御情報を抽出してデコード回路DECi(i=
1〜3)に送る。デコード回路DECiは入力されたル
ーチングヘッダRHが出力端#j(j=1〜3)を示す
ものであれば、切換信号SiによりデマルチプレクサD
Miを操作してFIFOメモリFMjiに伝送情報を送
る。例えば、入力端#1より入力した情報に含まれるル
ーチングヘッダRHが出力端#2を示すものであれば、
デコード回路DEC1はデマルチプレクサDM1を操作し
て入力端#1からの情報をFM 21に入力する。到着順序
管理FIFO(AOMi)は制御情報デコード回路DE
1〜DEC3の出力端に接続され、対応する3つのバッ
ファメモリFMi1〜FMi3にセルが到来する順序を記憶
する。例えば、セルがバッファメモリFM11→FM12
FM13→FM12→・・・の順序で到来すれば、到着順序
管理FIFO(AOM1)には1→2→3→2→・・・
のようにセル到来順にバッファメモリ識別符号が記憶さ
れる。しかる後、到着順序管理FIFO(AOMi)は
対応するセレクタSELiを制御してセル到来順に3つ
のバッファメモリFMi1〜FMi3からセルを読み出して
出線#iに送出する。このように、FIFOメモリFMi
jに複数セル分の容量を持たせておくことにより、バッ
ファ機能が得られ、一時的に伝送データが増大するよう
な場合にも十分に対応できる。また、セル到来順にバッ
ファメモリFMi1〜FMi3からセルを読み出すため各バ
ッファメモリFMi1〜FMi3に均等数のセルが滞留し、
バッファメモリよりオーバフローしてセルが廃棄される
事態がなくなる。
【0011】ところで、ATM方式では情報速度やバー
スト性(瞬時に大量の情報が発生する状態)が異なる種
々のトラヒックを統合的に扱うため、特にバースト性が
強いトラヒックが混在した場合、適切に呼の受付け制御
をしないとユーザが要求したサービス品質(セル廃棄
率、遅延)を提供できなくなる問題がある。このため、
ATM交換機はユーザ(ATM端末)から申告された平均
セル速度、最大セル速度、伝送路の物理帯域等に基づい
て所定の伝送路に必要帯域の空きがあるかを判別し、存
在すれば呼を受付け、存在しなければ拒絶するようにし
ている。かかる平均セル速度と最大セル速度が異なる可
変速度トラヒック特性の呼が発生した場合、呼の最大セ
ル速度を必要帯域とみなして呼を受付けるか否かを行う
方法は制御が簡単であるが、伝送路への割り付け可能な
呼数が少なくなり伝送路の使用効率を低下する。一方、
必要帯域を平均セル速度とみなして呼を受付けるか否か
を制御する方法は、伝送路に多くの呼を割り当てること
ができ、伝送路の使用率を向上することができる。しか
し、平均セル速度割付けを行うと、各呼のピークが重な
った場合等において伝送路の帯域を超過してセル廃棄が
発生し、所要のセル廃棄率を満足できなくなり、受信側
において音飛び、画像抜け、データの消失を生じる。こ
のため、平均セル速度割付けと最大セル速度割付けを併
用して所定のセル損失率を維持しつつ伝送路の使用効率
を高める呼受付け制御が行われている。
【0012】図30は従来のATM交換機における呼受
付け制御の説明図、図31は従来のATM交換機の呼受
付けアルゴリズムの流れ図である。図30において、
Vtは伝送路の物理帯域、Vphtは最大セル速度で割
り当てた呼の全最大セル速度の総和、Vavtは平均セ
ル速度で割り当てた呼の全平均セル速度の総和、Vpt
sは通信中の全呼の最大セル速度の総和である。また、
Vpは新たに発生した呼(受付け要求呼)の最大セル
速度、Vavは受付け要求呼の平均セル速度である。伝
送路に割り当てる呼数が多くなると、統計多重効果によ
り伝送速度のピーク、ボトムが重なり合って平滑化し、
見掛けより多くの呼を収容することができる。図31の
呼接続制御(CACコントロール:Connection Admissi
on Control)ではかかる統計多重効果を利用して平均セ
ル速度割付けと最大セル速度割付けを行う。
【0013】呼の接続要求(発呼)時、加入者は呼の属
性を示すパラメータ(情報最大セル速度(Vp)、情報平
均セル速度(Vav)、バースト継続時間、バースト継続期
間中の情報セル数(Nc)、バースト発生間隔、バース
ト率(Rb)等)をATM交換機に申告する。交換機はこ
の申告パラメータより接続要求している呼のセルトラヒ
ックの平均aと、該呼のセルトラヒックの分散vと、変
動率v/aを計算する(ステップ101)。ついで、変
動率v/aが1以下の場合には受付け要求呼を平均セル
速度で割り付け、1以上の場合には最大セル速度で割り
付ける。尚、(Vt−Vpht)/Vpが設定値X以上かどう
かにより受付け要求呼を平均セル速度で割り付けるか最
大セル速度で割り付けるかを決定することもできる。た
だし、Xはバースト多重化トラヒックがポアソン分布で
近似可能な最小の(伝送路速度/情報の最大セル速度)
を表し例えば100である。すなわち、伝送路の容量V
tから最大セル速度で割り当てた呼の全最大セル速度の
総和Vphtを減算した残りの帯域(Vt−Vpht)に受付け
要求呼の最大セル速度Vpがいくつ入るか計算する(Y
とする)。そして、Y≧Xの場合には統計多重効果によ
りピークがボトムと重なって平滑化して見掛けより多く
の呼を収容できるようになるから平均セル速度割付けを
行い、Y<Xの場合には最大セル速度割付けを行う(ス
テップ102)。
【0014】ついで、平均セル速度で割り付けた場合に
は、現在の伝送路の空き帯域に割付けが可能かどうかを
判断する。すなわち、Vav+Vavtが(Vt−Vpht)・ρm
axより小さいかチェックする(ステップ103)。ただ
し、ρmaxはM/D/1モデルを用いた場合において、
規定セル廃棄率CLRとバッファ量mで決まる最大利用
率である。また、M/D/1モデルとはセルが複数の入
線からバッファにランダムに到来し、該バッファから一
定間隔でセルが読み出される出線数が1のスイッチモジ
ュールである。(Vav+Vavt)≦(Vt−Vpht)・ρmax
が成立すれば、現在の伝送路の空き帯域で割付けが可能
であるから、Vpts+Vp→Vpts、Vavt+Vav→Vavt
によりVpts,Vavtを更新し(ステップ104)、呼を受
付け、次の発呼を待つ。しかし、(Vav+Vavt)>
(Vt−Vpht)・ρmaxの場合には、現在の伝送路の空き
帯域で割付けが不可能であるから呼の受付けを拒否し
(ステップ105)、次の発呼を待つ。一方、ステップ
102において、最大セル速度で割り付けた場合には現
在の伝送路の空き帯域に割付けが可能かどうかを判断す
る。すなわち、Vpts+Vp≦Vtかチェックし(ステップ
106)、Vpts+Vp≦Vtが成立すれば、現在の伝送
路の空き帯域に割付けが可能であるから、Vpts+Vp→
Vpts、Vpht+Vpv→VphtによりVpts,Vphtを更新し
(ステップ107)、呼を受付け、次の発呼を待つ。し
かし、Vpts+Vp>Vtの場合には、現在の伝送路の空
き帯域に割付けが不可能であるから呼の受付けを拒否し
(ステップ105)、次の発呼を待つ。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の呼受
付けアルゴリズムにおいては、Xあるいはvの値が、バ
ーストトラヒックの場合一般に大きくなるため、ほとん
どのバーストトラヒック特性を有する呼は最大セル速度
割付けとなり、伝送路の使用率が低下する問題があっ
た。例えば、X=100、Vt=150Mb/sとすると、
ピーク速度で1.5Mb/s以下の呼しか平均セル速度割
付けができず、ピーク速度が10Mb/s,20Mb/s等の
可変速度トラヒックの呼は全て最大セル速度割付けにな
り、伝送路の使用効率が悪くなる。以上から本発明の目
的は、バーストトラヒック特性の呼を受付ける場合に
も、セル廃棄率等のサービス品質を保証できる帯域を算
出して平均セル速度に近い帯域割付けをすることができ
ATM交換機及びATM交換機における呼受付け装置
及び呼受付け方法を提供することである。本発明の別の
目的は、セル廃棄率等のサービス品質を保証しつつ伝送
路に多くの呼を割り付けることができ、従って、伝送路
の許容使用率を向上できるATM交換機及びATM交換
機における呼受付け装置及び呼受付け方法を提供するこ
とである。
【0016】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。11は発呼時にユーザ(ATM端末)から申
告された平均セル速度Raと最大セル速度(ピークセル
速度)Rpを比較して一致するか、異なるかを判断する平
均・最大セル速度比較部、12はRa≠Rpの時、受付
け要求呼は可変速度トラヒック特性の呼と判断して最大
セル速度に応じて受付け要求呼の属するトラヒッククラ
スを判別する呼クラス分け部、13は受付け要求呼が所
属するトラヒッククラスに属し、かつ、既に伝送路に割
り当てられている呼及び受付け要求呼の平均セル速度の
総和に基づいて品質保証帯域を求めて帯域推定値として
出力する品質保証帯域算出部、14は予め、トラヒック
クラス毎に、所望のセル廃棄率を満足する品質保証帯域
を平均セル速度の総和に対応させてテーブル化して記憶
するクラス別品質保証帯域記憶部、15は各クラスの現
時点での品質保証帯域(帯域推定値)を格納するクラス別
帯域推定値格納部、16は全トラヒッククラスの現時点
での帯域推定値を加算する可変速度トラヒック呼の帯域
推定値算出部、17はRa=Rpの時、受付け要求呼は
固定速度トラヒック特性の呼と判断し、伝送路に割り当
てた全固定速度トラヒック呼の帯域推定値を算出する固
定速度トラヒック呼の帯域推定値算出部、18は可変速
度トラヒック呼及び固定速度トラヒック呼の帯域推定値
並びに伝送路の物理帯域Z等を考慮して要求呼を受付け
るか、拒否するか判断する呼受付け判定部である。
【0017】
【作用】平均・最大セル速度比較部11はユーザが申告
した平均セル速度Raと最大セル速度Rpが異なる場
合、受付け要求呼は可変速度トラヒック特性の呼と判定
し、呼クラス分け部12は最大セル速度に基づいて呼が
属するトラヒッククラスを決定する。品質保証帯域算出
部13は該トラヒッククラスに属し、かつ、既に伝送路
に割り当てられている呼及び受付け要求呼の平均セル速
度の総和に基づいて品質保証帯域を求めて帯域推定値と
して出力する。可変速度トラヒック呼の帯域推定値算出
部16は全トラヒッククラスの帯域推定値の総和VXを
演算し、呼受付け判定部18は該帯域推定値の総和VX
と全固定速度トラヒック呼の帯域推定値Vの合計が物理
帯域Zより小さいか判定し、小さい場合には該呼を受付
け、大きい場合には該呼の受付けを拒絶する。
【0018】この場合、予め、トラヒッククラス毎に、
所望のセル廃棄率を満足する品質保証帯域を平均セル速
度の総和に対応させてテーブル化してクラス別品質保証
帯域記憶部14に登録しておき、品質保証帯域算出部1
3は該テーブルより品質保証帯域を求める。また、予
め、トラヒッククラス毎に、所望のセル廃棄率を保証す
る許容使用率fiを平均セル速度の総和に対応させてテ
ーブル化して登録しておき、該テーブルより許容使用率
iを求め、平均セル速度の総和を許容使用率fiで除算
して品質保証帯域を求めることもできる。また、平均・
最大セル速度比較部11はユーザが申告した平均セル速
度Raと最大セル速度Rpが一致する場合には、受付け
要求呼は固定速度トラヒック特性の呼と判断し、固定速
度トラヒック呼の帯域推定値算出部17は伝送路に割り
当てた全固定速度トラヒック呼の帯域推定値Vを算出
し、呼受付け判定部18は該帯域推定値Vと全可変速度
トラヒック呼の帯域推定値VXとの合計が伝送路の物理帯
域Zより小さいか判定し、小さい場合には該呼を受付
け、大きい場合には該呼の受付けを拒絶する。
【0019】以上のようにすれば、バーストトラヒック
特性(可変速度トラヒック)の呼と固定速度トラヒック
の呼を区別して帯域割当てができ、しかも、バーストト
ラヒック特性の呼を受付ける場合は、セル廃棄率等のサ
ービス品質を保証できる帯域を算出して平均セル速度に
近い帯域割当てをすることができる。この結果、セル廃
棄率等のサービス品質を保証しつつ伝送路に多くの呼を
割り付けることができ、伝送路の使用率を向上すること
ができる。また、予め各トラヒッククラスの品質保証帯
域を平均セル速度の総和に対応させてテーブル化して登
録しているから、簡単な演算で全トラヒッククラスの帯
域推定値の総和VXを演算し、要求呼を受付けるに必要な
帯域の空きが伝送路に存在するか否かを判定できる。更
に、最大セル速度に対応させてセル廃棄率が最悪になる
最悪バーストモデルを想定し、該最悪バーストトラヒッ
クモデルに基づいてトラヒッククラス毎に所望のセル廃
棄率を満足する品質保証帯域を平均セル速度の総和に対
応させてテーブル化して登録し、可変速度トラヒック呼
が発生した場合、該呼の最大セル速度に応じた最悪バー
ストモデルの呼が発生したものとして、該テーブルを用
いて品質保証帯域を求めるようにする。このようにすれ
ば、前述の方法で帯域割当てをしても、伝送路に割り当
てた全呼の実際の総帯域が伝送路の容量を超える事態を
なくすことができる。
【0020】また、受付け要求呼が属するトラヒックク
ラスの品質保証帯域と、該トラヒッククラスに属する全
呼の最大セル速度(帯域)の総和を比較し、小さい方を
該クラスの帯域推定値とすれば、伝送路に割り当てた全
呼の総帯域推定値を適正に、かつ少なく見積もることが
でき、伝送路の有効利用を図ることができる。更に、第
1、第2の2種類のセル廃棄率毎に、それぞれのセル廃
棄率を満足する品質保証帯域を平均セル速度の総和に対
応させてテーブル化して登録し、呼が発生する毎にセル
廃棄率が厳しい方のテーブルを用いて第1の品質保証帯
域を求めると共に、ユーザが申告した、あるいは網が決
定したセル廃棄率に応じたテーブルより品質保証帯域を
求め、第1の品質保証帯域と、セル廃棄率毎の品質保証
帯域の和である第2の品質保証帯域との大小を比較し、
前者が後者より小さい場合には第1の品質保証帯域を帯
域推定値とする。このようにすれば、伝送路に割り当て
た全呼の総帯域推定値を適正に、かつ、少なく見積もる
ことができ、伝送路の有効利用を図ることができる。
【0021】また、トラヒッククラス分けして各トラヒ
ッククラスの帯域推定値を求めた時の帯域推定値の総和
と、トラヒッククラス分けせず全呼が所定の1つのトラ
ヒッククラスに属するものとして求めた帯域推定値の大
小を比較し、後者が前者より小さい場合には、後者の品
質保証帯域を伝送路に割り当てた全呼の総帯域推定値と
する。このようにすれば、伝送路に割り当てた全呼の総
帯域推定値を適正に、かつ少なく見積もることができ、
伝送路の有効利用を図ることができる。
【0022】
【実施例】
(a) 本発明の呼受付け制御 (a-1) CAC方式(呼接続制御方式) 図2は本発明のCAC制御方式の説明図である。ATM
の統計多重効果を期待するために、本発明のCACアル
ゴリズムはユーザからの申告パラメータとして2つの簡
易なパラメータを用いる。それはピークセル速度(Rp)
と平均セル速度(Ra)である。さて、本発明のCACア
ルゴリズムが基本としているのは、平均セル速度の和が
ΣRaのとき、規定されたセル損失率を保証することが
できる帯域をf(ΣRa)を用いて算出していることであ
る。f(ΣRa)は平均セル速度の和がΣRaのときに、規定
されたセル損失率を保証する許容使用率である。従っ
て、伝送路に割り付ける各呼の平均速度の総和がΣRaの
とき、伝送路にΣRa/f(ΣRa)の空き帯域が存在すれば規
定されたセル損失率を保証することができるといえる。
このことは、伝送路に割り付ける全呼(受付け要求呼を
含む)の平均速度の総和がΣRaのとき、品質保証帯域Σ
Ra/f(ΣRa)を伝送路に割り付けたとして推定し、該品質
保証帯域と伝送路の帯域Zとを比較し、Z>ΣRa/f(ΣR
a)であれば要求呼を受付け、Z<ΣRa/f(ΣRa)であれば
要求呼の受付けを拒否すればよいことを意味する。
【0023】図2に示すように伝送路に割付けする各呼
(受付け要求呼を含む)の平均速度の総和をΣRa、各呼
のセル速度の総和の最大値をピークセルレートRprとす
る。許容使用率f(ΣRa)により品質保証帯域ΣRa/f(ΣR
a)を決定すれば、ピークセルレートRprが品質保証帯域
ΣRa/f(ΣRa)を越えても実際のセル損失率は規定された
値、例えば1/107以下になり規定セル損失率を保証する
ことができる。従って、品質保証帯域ΣRa/f(ΣRa)を伝
送路に割り付けたとして推定し、該品質保証帯域と伝送
路の帯域Zとを比較し、Z>ΣRa/f(ΣRa)であれば要求
呼を受付け、Z<ΣRa/f(ΣRa)であれば要求呼の受付け
を拒否する。許容使用率f(ΣRa)の値を小さくすれば、
点線楕円形で示すように品質保証帯域ΣRa/f(ΣRa)が増
大し、ピークセルレートRprより確実に大きくできる。
しかし、許容使用率を小さくすればする程、品質保証帯
域ΣRa/f(ΣRa)が大きくなり、少ない呼数の割当てで伝
送路の帯域を越えてしまい使用効率が低下する。従っ
て、使用許容率を適切に決定する必要がある。以下に、
許容使用率f(ΣRa)の算出法を説明する。
【0024】(a-2) バーストトラヒックの特性 バーストトラヒックを扱う上で、許容使用率f(ΣRa)を
簡単に算出するためにon-offタイプのバーストモデルを
用いる。on-offタイプのバーストモデルは、図3に示す
ように3つのパラメータTon,Toff,Tによって特徴
付けられる。Tonはバーストオン区間(平均Tonの指数
分布に従う)(sec)、Toffはバーストオフ区間(平均T
offの指数分布に従う)(sec)、Tは最小セル発生間隔(s
ec)であり、最大セル速度により変化する。図3に示す
ようにバーストモデルを特徴付けすると、最大セル速度
(最大ピーク速度)Rpは次式 最大ピーク速度Rp=53×8/T(53は1セルのバ
イト数) で表現でき、また、平均セル速度Raは次式 平均セル速度Ra=Rp×Ton/(Ton+Toff) で表現できる。
【0025】以上のような、on-offタイプのバーストト
ラヒックのセル損失率はバッファ長(K)に対して、バ
ッファ長が短い場合、log[セル損失率]はバッファ長K
に関して線形に減少する。しかし、ある点を境にしてバ
ッファ長Kを増加させてもlog[セル損失率]はそれほど
改善できなくなる。この点を「膝」(knee point)とい
う。図4はlog[セル損失率]−バッファ長の特性図であ
り、nは多重数、Voutは伝送路の速度である。図4で
は、許容使用率fi=0.875=一定にし、多重数n及び伝
送路の速度Voutを変えた場合の種々の特性を示してい
る。また、ランダムトラヒックの場合はM/D/1/K
モデルを使用してセル損失率を計算できる。図5に示す
バーストトラヒック呼がn本の入線から1つのバッファ
に入力され、該バッファから1本の出線に伝送路の速度
で出力した場合である。
【0026】図4より明らかなように多重数nが多くな
るほど膝は下方に移動し、セル損失率は向上する。これ
は、統計多重効果により、多重数が大きくなるほど各呼
のセル速度の凸凹が重なって平滑化するからである。従
って、バーストトラヒック呼のピーク速度Rpが大きい
場合には多重数が小さくなり、膝の位置は上方に移動
し、バッファ長を大きくしてもさほど効果が上がらな
い。ところで、膝の位置はピークセル速度Rpと物理帯
域ZとTon区間中のセル数の関数となっている。検討の
結果、膝の位置はピークセル速度Rpが最も大きな要因
となっていることがわかった。
【0027】そこで、バーストトラヒックの呼をピーク
速度Rpでクラス分けし、それぞれのクラス毎に品質保
証帯域ΣRa/f(ΣRa)を求め、全クラスの品質保証帯域の
総和を伝送路に割り付けたとして推定し、該トータルの
品質保証帯域(総帯域推定値)と伝送路の帯域Zとを比
較し、Z>総帯域推定値であれば要求呼を受付け、Z<
総帯域推定値であれば要求呼の受付けを拒否するように
する。すなわち、バーストトラヒックをピーク速度Rp
をベースとしたトラヒッククラスに分類し、トラヒック
クラスiのピークセル速度をRpiとすると、各トラヒッ
ククラスの許容使用率はfi(ΣRai)となり、CACの
最終的な呼受付け、拒否の判定は以下の式によって行
う。 ΣRa1/f1(ΣRa1)+ΣRa2/f2(ΣRa2)+・・・+ΣRan/fn(ΣRan)≦Z (1) ここで、ΣRai/fi(ΣRai)は要求されたQOS(Quarity
of Service)(例えばセル損失率)を保証することができ
るトラヒッククラスiの要求帯域を表している。もし、
(1)式の左辺が物理帯域Z以下ならば、発呼してきた呼
を受付け、物理帯域Z以上ならば受付けを拒否する。
【0028】(a-3) リファレンスon-offトラヒックモデ
ル 次に、許容使用率fi(ΣRai)を算出するために重要なリ
ファレンスon-offトラヒックモデルの決定法について説
明する。図3に示すように、バーストモデルは3つのパ
ラメータTon,Toff,Tによって規定される。Tはピ
ークセル速度Rpの逆数であるから残りはバーストオン
区間Tonとバーストオフ区間Toffである。一般的にTo
n/(Ton+Toff)が一定ならば、(Ton+Toff)が
長くなればなるほどスイッチングシステムに多量のセル
が流入することとなり、セル損失率CLR(Cell Loss
Ratio)は悪化する。図6及び図7はセル損失率−許容使
用率の特性図であり、それぞれ(Ton+Toff)が0.2
秒、2秒、20秒の場合について示している。尚、図6で
は、ピークセル速度Rp=2.1Mb/s(低速フレームリレ
ーサービス)、伝送路の利用できる帯域は50Mb/s、バ
ッファ長は67セル、Ton:Toff=1:66である。ま
た、図7では、ピークセル速度Rp=2.1Mb/s(低速フ
レームリレーサービス)、伝送路の利用できる帯域は15
0Mb/s、バッファ長は67セル、Ton:Toff=1:66
である。
【0029】これらの図から明らかなように、許容使用
率を小さくすればセル損失率は向上し、許容使用率を大
きくすればセル損失率は低下する。また、同一のセル損
失率、例えば1/107のセル損失率を得るための許容
使用率は、(Ton+Toff)が大きくなるほど小さくし
なければならない。更に、(Ton+Toff)が2秒以上
になると同一のセル損失率を得るための許容使用率は2
秒でも、20秒でも大差ない。すなわち、(Ton+Tof
f)が2秒以上になると同一のセル損失率を得るための
許容使用率はほぼ同一になる。以上より、セル損失率を
十分安全側に評価するためには(Ton+Toff)を長く
する必要がある。しかし、(Ton+Toff)を長くする
と交換機のハードウェア量が多くなってしまう。そこ
で、(Ton+Toff)が2秒以上になると、同一のセル
損失率を得るための許容使用率はほぼ同一になる点を考
慮して(Ton+Toff)を2秒とする。尚、図6と図7
より、利用可能な伝送路の帯域が大きいほど同一のセル
損失率を得るための許容使用率は大きくなる。
【0030】次に、Ton/(Ton+Toff)の比を決め
る必要がある。図8、図9は許容使用率0.4一定の下
でのセル損失率−Ton特性図である。尚、図8では、
(Ton+Toff)=2秒、伝送路の帯域=150Mb/s、
バッファ長=67セル、ピークセル速度=2.1Mb/s
である。また、図9では、(Ton+Toff)=2秒、伝
送路の帯域=150Mb/s、バッファ長=67セル、ピ
ークセル速度=12Mb/s,39Mb/sである。図8、図
9より明らかなように許容使用率が一定の場合でも、セ
ル損失率CLRが最悪となるTon時間が存在し、約0.02
〜0.03秒である。このTonを持つon-offモデルは最悪も
しくは最悪に近いバーストトラヒックモデルであると考
えられる。従って、このon-offモデルをリファレンスon
-offモデルとし、許容使用率を求める場合に用いる。
尚、許容使用率が大きくなるとセル損失率は低下するか
ら(図6、図7参照)、図8において許容使用率を0.
4より大きくするとセル損失率−Tonは一点鎖線で示す
ように上方に移動して行く。
【0031】図10は各トラヒックタイプのリファレン
スon-offモデルである。図10(a)はピークセル速度Rp
が2.1Mb/s(低速フレームリレーサービス)、Ton区間
のセル長が148セル、平均セル速度Raが31.5kb/s(=14
8×53×8/2)の場合におけるリファレンスon-offモデル
であり、Ton=0.03(s)、Toff=1.97(s)、T=209.9/1
06(s)(=53×8/2.1×106)である。図10(b)はピーク
セル速度Rpが12Mb/s(中速サービス)、Ton区間のセ
ル長が566セル、平均セル速度Raが120kb/s(=566×53
×8/2)の場合におけるリファレンスon-offモデルであ
り、Ton=0.02(s)、Toff=1.98(s)、T=35.3/106(s)
である。図10(c)はピークセル速度Rpが39Mb/s(高速
サービスSMDS)、Ton区間のセル長が2299セル、平
均セル速度Raが487.5kb/s(=2299×53×8/2)の場合に
おけるリファレンスon-offモデルであり、Ton=0.025
(s)、Toff=1.975(s)、T=10.87/106(s)である。実際
にはピークセル速度に応じて図11に示すように10階
級のトラヒッククラスに分け、それぞれについてリファ
レンスon-offモデルを想定する。トラヒッククラスはピ
ークセル速度が大きくなる程、階級が大きくなる。すな
わち、ピークセル速度Rpが2.1Mb/s以下はトラヒック
クラス1、ピークセル速度Rpが2.1Mb/s〜7.02Mb/sま
ではトラヒッククラス2、・・・ピークセル速度Rpが
299.52Mb/s〜599.042Mb/sまではトラヒッククラス10
となる。
【0032】(a-4) 許容使用率 図12は各リファレンスon-offモデルを想定した場合の
許容使用率を示す図表であり、バッファ容量を67セル
としている。要求されているセル損失率が1/10 7、物理
帯域Zが150Mb/sのとき、低速データサービス(ピーク
セル速度Rp=2.1Mb/s)が単一呼種多重した場合の許容
使用率fi(ΣRai)は0.560となる。許容使用率が0.560と
いうことは、平均セル速度の総和ΣRaiが84Mb/sの場
合、品質保証帯域が150Mb/s(=84/0.560)となり、この品
質保証帯域の空きが伝送路に存在すれば呼を受付けても
セル損失率1/107を満たすことができることを意味す
る。尚、0.560の値は図7から読み取ることができる。
又、セル損失率が1/1010の場合には許容使用率は0.467
となるが、この値も図7から読み取ることができる。許
容使用率が0.467ということは、平均セル速度の総和ΣR
aiが70Mb/sの場合、品質保証帯域が150Mb/s(=70/0.467)
であれば、セル損失率1/1010を満たすことができること
を意味する。
【0033】又、セル損失率が1/107、物理帯域Zが50M
b/sのとき、低速データサービス(ピークセル速度Rp=
2.1Mb/s)が単一呼種多重した場合の許容使用率fi(ΣR
ai)は0.330となる。許容使用率が0.330ということは、
平均セル速度の総和ΣRaiが16.5Mb/sの場合、品質保証
帯域が50Mb/s(=16.5/0.330)となり、この品質保証帯域
の空きが伝送路に存在すれば呼を受付けてもセル損失率
1/107を満たすことができることを意味する。この0.330
の値は図6から読み取ることができる。同様にセル損失
率が1/1010の場合には許容使用率は0.220となるが、こ
の値も図6から読み取ることができる。以上より、ピー
クセル速度(トラヒッククラス)毎に、かつ、要求され
ているセル損失率毎に、平均セル速度の総和ΣRaiと許
容使用率fi(ΣRai)の対応関係をテーブル化して登録し
ておけば、平均セル速度の総和ΣRaiに対応する品質保
証帯域ΣRai/fi(ΣRai)を簡単に求めることができ
る。
【0034】尚、ピークセル速度(トラヒッククラス)
毎に、かつ、要求されているセル損失率毎に、平均セル
速度の総和ΣRaiと品質保証帯域ΣRai/fi(ΣRai)の対
応関係をテーブル化して登録しておくこともでき、この
場合には、品質保証帯域ΣRai/fi(ΣRai)を求めるた
めの除算が必要でなく、テーブルより平均セル速度の総
和ΣRaiに対応する品質保証帯域を直接求めることがで
きる。図13、図14はピークセル速度がそれぞれ1.5M
b/s(平均セル速度は0.15Mb/s)、39Mb/s(平均セル速度は
1.5Mb/s)の場合における平均セル速度の総和ΣRaiと品
質保証帯域ΣRai/fi(ΣRai)の対応関係図であり、セ
ル損失率が1/107,1/101 0のそれぞれについて示してい
る。尚、図中、Aは平均割付けした場合の特性で許容使
用率=1の理想的な場合であり、Bはピーク速度割付け
した場合の特性である。
【0035】図15はトラヒッククラス1(ピークセル
速度2.1Mb/s、平均セル速度31.5kb/sの場合)における
平均セル速度の総和ΣRaiと品質保証帯域ΣRai/fi(Σ
Rai)の関係図であり、セル損失率が1/107(ロークラス)
と、セル損失率が1/1010(ハイクラス)の対応関係が示さ
れている。これら対応関係は予めメモリにテーブル化し
て登録される。尚、音声は64kb/sの速度で伝送するた
め、平均セル速度64kb/s刻みで品質保証帯域が登録され
る。図16はトラヒッククラス1〜7(図11参照)の
場合におけるハイクラスの平均セル速度の総和ΣRaiと
品質保証帯域ΣRai/fi(ΣRai)の関係図であり、ロー
クラスの図示は省略している。各トラヒッククラス毎に
ハイクラス、ロークラスのそれぞれに対して64kb/sの刻
みで平均セル速度の総和ΣRaiに対応して品質保証帯域
ΣRai/fi(ΣRai)の対応がメモリにテーブル化して登
録される。
【0036】(a-5) 品質保証帯域算出例 本発明では、ユーザが申告した平均セル速度と最大セル
速度が異なる場合、受付け要求呼は可変速度トラヒック
特性の呼と判断し、該最大セル速度に基づいて要求呼が
所属するトラヒッククラスを求め、該クラスに属し、か
つ、既に伝送路に割り当てられている呼及び受付け要求
呼の平均セル速度速度の総和に基づいてテーブルより品
質保証帯域を求めて帯域推定値とし、各クラスの帯域推
定値の総和と伝送路の物理帯域を考慮して、要求呼を受
付けるに必要な空き帯域が伝送路に存在するか判定し、
存在する場合には該呼を受付け、存在しない場合には該
呼の受付けを拒否するものである。ところで、各トラヒ
ッククラスにおけるリファレンスon-offモデルのピーク
セル速度Rpと平均セル速度Raは決まっている。この
ため、ユーザから申告される平均セル速度Raがリファ
レンスon-offモデルの平均セル速度と一致しない場合が
ある。図17はピークセル速度2.1Mb/s、平均セル速度1
Mb/sの呼が60呼存在する場合の品質保証帯域算出の説
明図である。
【0037】ピークセル速度2.1Mb/s、平均セル速度1Mb
/sの受付け要求呼が発生した場合、該要求呼に応じたト
ラヒッククラス1のリファレンスon-offモデルの平均速
度は31.5kb/sである。そこで、要求呼をn個のトラヒッ
ククラス1の最悪バーストモデルの呼に変換する。この
場合、nは31.8(=1000/31.5)であるから、31.8個の最
悪バーストモデルの呼に変換する。これにより、ピーク
セル速度2.1Mb/s、平均セル速度1Mb/sの60呼は、最悪バ
ーストモデル呼の1904呼分に相当する。最悪バーストモ
デル呼の1904呼分の平均セル速度の総和は60Mb/sとな
る。平均セル速度の総和60Mb/sに対応する品質保証帯域
は図15(実際にはテーブル)より140Mb/sが得られる。
【0038】(b) 本発明に係るATM交換機の構成 図18は本発明に係るATM交換機の構成図であり、2
1はATM交換機(ATM−SW)であり、例えば図2
8に示す構成を有している。22a〜22nは回線イン
タフェース部、23a〜23nはユーザが申告した帯域
と現在の通過セル量を比較して申告通りにセルが流入し
ているか監視するポリシング制御部、24は本発明に係
る呼受付け制御を行う呼受付け制御部、25は各種テー
ブルやパラメータ等を記憶するメモリである。テーブル
としては、トラヒッククラス別に、かつ、セル損失率
別に、平均セル速度の総和と品質保証帯域の対応を指示
するテーブル(品質保証帯域テーブル)QBTや、伝
送路の呼の多重数と使用率g(m)(後述)の対応を示す使
用率テーブルURT等がある。
【0039】(c) 呼受付け処理 図19〜図21は本発明の呼受付け処理のフロー図、図
22は呼受付け処理の説明図であり、1つのトラヒック
クラスにおける場合を示している。ATM端末(加入
者)より相手電話番号を入力すると、該端末は呼制御用
メッセージ(発信番後、着信番号、ピークセル速度、平
均セル速度、セル損失率等)を交換機に送出する。交換
機の呼受付け制御部24はこれらメッセージを受信する
と着信端末への方路(VPI)を求め、該方路(伝送
路)の帯域に情報を伝送するための余裕があるか以下の
処理を行って調べ、余裕があれば発呼(要求呼)を受付
け、余裕がなければ要求呼を拒否する。尚、一般には着
信端末への方路は複数存在するから、あるVPIについ
て余裕がなければ別の方路について同様の処理を行い全
方路が余裕がなければ要求呼を拒否する。
【0040】さて、呼受付け制御部24は発呼がある
と、伝送路に割当てた呼の数(多重数)mをカウントア
ップし(m+1→m。ステップ201)、ついで、ユー
ザが申告した平均セル速度Raと最大セル速度Rpが一
致するか判定する(ステップ202)。一致していれ
ば、要求呼は固定セル速度(CBR:Constant Bit Rat
e)の呼であると判定し、異なる場合には要求呼は可変セ
ル速度(VBR:VariableBit Rate)の呼と判定する。
固定セル速度の呼であれば、それまで伝送路に割り当て
た固定セル速度呼の帯域の総和(ピークセル速度の総
和)Xに要求呼のピークセル速度Rpを加算し(X+R
p→X、ステップ203)、ついで、テーブルURTよ
り現多重数mに応じた使用率g(m)を読み出し、次式 X/g(m)→VX により、全固定速度呼に割り当てた帯域の推定値VXを演
算する(ステップ204)。尚、使用率g(m)は、例えば
m≦50の場合には1.0であり、m>50の場合には0.8
〜0.9である。この場合、mが50から51に変化した
ときは、m=1〜50の呼の使用率g(m)を0.8〜0.9と
してX,VXを再計算する。逆の場合、つまりmが51か
ら50に変化した場合も、m=51〜の呼の使用率g
(m)を1.0として再計算する。
【0041】しかる後、帯域推定値VXと全可変速度呼に
割り当てた帯域の推定値Vと安全係数α(i)を用いて、
伝送路に割り当てた全帯域推定値を次式 VX+V+α(i) により演算し、伝送路の物理帯域Zとの大小を比較する
(ステップ205)。VX+V+α(i)>Zであれば、物
理帯域を越えているため、m,Xを元の値に戻し(ステ
ップ206)、要求呼を拒否して次の発呼を待つ。しか
し、VX+V+α(i)≦Zの場合には、物理帯域を越えて
いないから、 VX+V+α(i)→W とし、現在の全帯域推定値Wを更新し(ステップ20
6′)、要求呼を受付け次の発呼を待つ。一方、平均セ
ル速度Raと最大セル速度Rpが異なる場合には要求呼
は可変セル速度(VBR:Variable Bit Rate)の呼と判
定する。ついで、要求呼の最大セル速度(ピークセル速
度)Rpが所属するトラヒッククラス(図11参照)を
決定する(ステップ207)。所属するトラヒッククラ
スが求まれば、該トラヒッククラスに割り当てた帯域の
推定値(帯域推定値)の算出処理(ステップ2081〜2
0810)を実行する。
【0042】要求呼の所属するクラスがトラヒッククラ
ス1とすると、セル損失率がハイクラス(1/1010)かロー
クラス(1/107)は調べる(ステップ301)。セル損失率
はユーザが申告している場合にはその値を用い、ユーザ
が申告していない場合には呼受付け制御部でセル損失率
を決定する。実際には、保証するセル廃棄率が2種類以
上であった場合、その識別を交換機内のルーチング用識
別子のビットの組合せによって行う。ハイクラスであれ
ば、次式 RAH1+Ra→RAH1 によりトラヒッククラス1に属すると共にハイクラスで
伝送路に割り当てられている呼及び前記要求呼の平均セ
ル速度の総和RAH1を計算する。又、テーブルQBTより
トラヒッククラス1のハイクラスにおける平均セル速度
の総和RAH1に応じた品質保証帯域AH1を読み出す。尚、
テーブルに平均セル速度の総和RAH1と許容使用率fH1(R
AH1)の対応関係が登録されている場合には次式 RAH1/fH1(RAH1)→AH1 により品質保証帯域AH1を演算する。
【0043】更に、次式 RPH1+Rp→RPH1 により、トラヒッククラス1に属すると共にハイクラス
で伝送路に割り当てられている呼及び前記要求呼のピー
クセル速度の総和RPH1を計算する。ついで、テーブルU
RTより現多重数mに応じた使用率g(m)を読み出し、
次式 RPH1/g(m)→PH1 により、ピークセル速度の総和を補正し、PH1とする(以
上ステップ302)。しかる後、品質保証帯域AH1とピ
ークセル速度の総和PH1の大小を比較し(ステップ30
3)、PH1>AH1の場合には、AH1を帯域推定値VH1とし
(ステップ304)、PH1≦AH1の場合にはPH1を帯域推定
値VH1とする(ステップ305)。
【0044】以上では、ピークセル速度の総和PH1を考
慮したが、ピークセル速度の総和PH1を考慮せずAH1を直
ちに帯域推定値VH1とするように構成することもでき
る。この場合には、ステップ302におけるRPH1、PH1
の演算処理やステップ303、305の処理は不要にな
る。ついで、トラヒッククラス1におけるハイクラスの
帯域推定値VH1とトラヒッククラス1におけるロークラ
スの帯域推定値VL1を加算して、トラヒッククラス1の
帯域推定値TV1を求める(ステップ306)。一方、ステ
ップ301において、ロークラスであれば、次式 RAL1+Ra→RAL1 によりトラヒッククラス1に属すると共にロークラスで
伝送路に割り当てられている呼及び前記要求呼の平均セ
ル速度の総和RAL1を計算する。又、テーブルQBTより
トラヒッククラス1のロークラスにおける平均セル速度
の総和RAL1に応じた品質保証帯域AL1を読み出す。尚、
テーブルに平均セル速度の総和と許容使用率の対応関係
が登録されている場合には次式 RAL1/fL1(RAL1)→AL1 により品質保証帯域AL1を演算する。
【0045】更に、次式 RPL1+Rp→RPL1 により、トラヒッククラス1に属すると共にロークラス
で伝送路に割り当てられている呼及び前記要求呼のピー
クセル速度の総和RPL1を計算する。ついで、テーブルU
RTより現多重数mに応じた使用率g(m)を読み出し、
次式 RPL1/g(m)→PL1 により、ピークセル速度の総和を補正し、PL1とする(以
上ステップ302′)。しかる後、品質保証帯域AL1と
ピークセル速度の総和PL1の大小を比較し(ステップ3
03′)、PL1>AL1の場合には、AL1を帯域推定値VL1と
し(ステップ304′)、PL1≦AL1の場合にはPL1を帯域
推定値VL1とする(ステップ305′)。ついで、トラヒ
ッククラス1におけるロークラスの帯域推定値VL1とト
ラヒッククラス1におけるハイクラスの帯域推定値VH1
を加算して、トラヒッククラス1の帯域推定値TV1を求
める(ステップ306)。尚、以上ではハイ、ローの2
つのセル損失率のうちユーザにより申告され、あるいは
網により決定されたセル損失率に応じた処理をしている
が、セル損失率を1つした規定されていない場合にはス
テップ301、ステップ302′〜ステップ305′の
処理は不要になる。
【0046】ステップ301以降の処理と並行して、呼
受け付け制御部24はトラヒッククラス1の呼が発生す
る毎に次式 SRA1+Ra→SRA1 によりトラヒッククラス1に属し、かつ、既に伝送路に
割り当てられている呼及び前記要求呼の平均セル速度の
総和SRA1を計算する(ステップ307)。ついで、テー
ブルQBTよりトラヒッククラス1のハイクラスにおけ
る平均セル速度の総和SRA1に応じた品質保証帯域SRA1/f
h1(SRA1)を読み出し、該品質保証帯域をハイ/ロークラ
ス分けしない場合の帯域推定値SV1とする(ステップ3
08)。しかる後、ステップ306、308で求めた帯
域推定値TV1,SV1の大小を比較し(ステップ309)、SV
1>TV1の場合にはTV1をトラヒッククラス1の帯域推定値
とし(ステップ310)、SV1≦TV1の場合にはSV1をトラ
ヒッククラス1の帯域推定値とする(ステップ311)。
【0047】ステップ307〜311の意味は以下の通
りである。今、トラヒッククラス1のハイクラス、ロー
クラスにそれぞれ平均セル速度の総和100Mb/sが割り当
てられているとすると、ハイクラス及びロークラスの帯
域推定値はそれぞれ図15より190Mb/s、170Mb/sとな
り、合計360Mb/sの帯域推定値がトラヒッククラス1に
割り付けられる。しかし、ハイ/ロークラス分けしない
場合における200Mb/sに対応する帯域推定値は同様に図
15より330Mb/sとなり、360Mb/sより小さくなる。かか
る場合には、帯域推定値として330Mb/sを用いる方が得
策であり(伝送路の有効利用が図れる)。このため、ステ
ップ307〜311の処理を加えているのである。尚、
必ずしもステップ307〜311の処理は必要ではな
い。一方、ステップ207で要求呼の所属するクラスが
トラヒッククラスnの場合には、図21に従って帯域推
定値の算出処理を行う。尚、帯域推定値の算出処理は図
20のトラヒッククラス1の場合と全く同一であり、サ
フィックスが1からnになっただけである。
【0048】以上により、要求呼が所属するトラヒック
クラスの帯域推定値Vi(i=1,2,・・・10)が
求まれば、全トラヒッククラスの帯域推定値を加算して
VIとする(ステップ209)。ところで、ステップ20
7以降の処理と並行して、呼受け付け制御部24は可変
速度の呼が発生する毎に次式 SRA+Ra→SRA によりトラヒッククラス分けしない場合における全呼の
平均セル速度の総和SRAを計算する(ステップ210)。
ついで、現在伝送路を介して通信中の呼が所属するトラ
ヒッククラスのうち級位が最大のトラヒッククラスmを
求め、テーブルQBTより該トラヒッククラスmのハイ
クラスにおける平均セル速度の総和SRAに応じた品質保
証帯域SRA/fHmax(SRA)を読み出し、該品質保証帯域をト
ラヒッククラス分けしない場合の帯域推定値VMとする
(ステップ211)。
【0049】しかる後、ステップ209、211で求め
た帯域推定値VI,VMの大小を比較し(ステップ212)、
VM>VIの場合にはVIを全可変速度呼の帯域推定値Vとし
(ステップ213)、VM≦VIの場合にはVMを全可変速度
呼の帯域推定値Vとする(ステップ214)。ステップ
210〜214の意味は以下の通りである。今、トラヒ
ッククラス1に平均セル速度の総和50Mb/sが割り当てら
れ、トラヒッククラス2に平均セル速度の総和100Mb/s
が割り当てられているとすると、トラヒッククラス1、
2の帯域推定値はそれぞれ図16より120Mb/s、290Mb/s
となり、合計410Mb/sの帯域推定値がトラヒッククラス
1,2に割り付けられる。しかし、トラヒッククラス分
けしないでトラヒッククラス2に150Mb/sを割り付ける
場合には、帯域推定値は同様に図16より370Mb/sとな
り、410Mb/sより小さくなる。かかる場合には、帯域推
定値として370Mb/sを用いる方が得策であり(伝送路の有
効利用が図れる)。このため、ステップ210〜214
の処理を加えているのである。尚、必ずしもステップ2
10〜214の処理は必要ではない。
【0050】可変速度呼の帯域推定値Vが求まれば、全
可変速度呼の帯域推定値Vと全固定速度呼の帯域推定値
VXと安全係数α(i)を用いて、伝送路に割り当てた帯域
推定値を次式 VX+V+α(i) により演算し、伝送路の物理帯域Zとの大小を比較する
(ステップ205)。VX+V+α(i)>Zであれば、物
理帯域を越えているため、各変数を要求呼発生前の値に
戻し(ステップ206)、要求呼の受付けを拒否して次
の発呼を待つ。しかし、VX+V+α(i)≦Zの場合に
は、物理帯域を越えていないから、 VX+V+α(i)→W とし、現在の全帯域推定値Wを更新し(ステップ20
6′)、要求呼を受付け次の発呼を待つ。
【0051】(d) 呼解放処理 図23〜図25は呼解放処理のフロー図であり、伝送路
に割り当てた呼が通信を終えて呼解放を要求してきた場
合の処理フロー図である。図23は呼解放処理の全体フ
ロー、図24は解放要求した呼が可変速度呼の場合であ
って、トラヒッククラス1に属する場合の処理フロー、
図25は解放要求した呼が可変速度呼の場合であって、
トラヒッククラスnに属する場合の処理フローである。
呼解放の処理フローは呼受付け処理フローと殆ど同じで
ある。異なる点は、呼解放処理フローには呼受付け処
理のステップ205、206が無い点、呼受付け処理
の場合には、ステップ201でmをカウントアップし、
ステップ203、ステップ210、ステップ302、3
02′、ステップ307の各演算で平均セル速度Raあ
るいはピークセル速度Rpを加算しているが、呼解放処
理ではmをカウントダウンし、平均セル速度Raあるい
はピークセル速度Rpを減算する点である。以上、本発
明を実施例により説明したが、本発明は請求の範囲に記
載した本発明の主旨に従い種々の変形が可能であり、本
発明はこれらを排除するものではない。
【0052】
【発明の効果】以上本発明によれば、バーストトラヒッ
ク特性(可変速度トラヒック)の呼と固定速度トラヒッ
クの呼を区別して帯域割当てができ、しかも、バースト
トラヒック特性の呼を受付ける場合は、セル廃棄率等の
サービス品質を保証できる帯域(品質保証帯域)を算出
して平均セル速度に近い帯域割当てをすることができ
る。この結果、セル廃棄率等のサービス品質を保証しつ
つ伝送路に多くの呼を割り付けることができ、伝送路の
使用率を向上することができる。また、本発明によれ
ば、予め各クラスの品質保証帯域を平均セル速度の総和
に対応させてテーブル化して登録しているから、簡単な
演算で全クラスの帯域推定値の総和を演算して要求呼を
受付けるに必要な帯域分の空きが伝送路に存在するか否
かを判定できる。
【0053】更に、本発明によれば、最大セル速度に対
応させてセル廃棄率が最悪になる最悪バーストモデルを
想定して所望のセル廃棄率を満足する品質保証帯域を平
均セル速度の総和に対応させてテーブル化して登録し、
該テーブルを用いて品質保証帯域を求めるようにしてい
るから、すなわち、相当の安全率を見込んで品質保証帯
域を決定しているから、伝送路に割り当てた全呼の実際
の総帯域が伝送路の物理帯域を越える事態をなくすこと
ができる。また、本発明によれば、要求呼が属するトラ
ヒッククラスの品質保証帯域と、該トラヒッククラスに
属する全呼の最大セル速度(帯域)の総和を比較し、小
さい方を該トラヒッククラスの帯域推定値としているか
ら、伝送路に割り当てた全呼の総帯域推定値を適正に、
かつ少なく見積もることができ、伝送路の有効利用を図
ることができる。
【0054】更に、本発明によれば、ハイクラス、ロー
クラスの2種類のセル廃棄率毎に、それぞれのセル廃棄
率を満足する品質保証帯域を平均セル速度の総和に対応
させてテーブル化して登録し、呼が発生する毎にセル廃
棄率が厳しい方のテーブルを用いて第1の品質保証帯域
を求めると共に、ユーザが申告した、あるいは網が決定
したセル廃棄率に応じたテーブルより品質保証帯域を求
め、第1の品質保証帯域と、セル廃棄率毎の品質保証帯
域の和である第2の品質保証帯域との大小を比較し、前
者が後者より小さい場合には第1の品質保証帯域を帯域
推定値とするようにしているから、伝送路に割り当てた
全呼の総帯域推定値を適正に、かつ、少なく見積もるこ
とができ、伝送路の有効利用を図ることができる。ま
た、本発明によれば、トラヒッククラス分けして各トラ
ヒッククラスの帯域推定値を求めた時の帯域推定値の総
和と、トラヒッククラス分けせず全呼が所定の1つのト
ラヒッククラス(伝送路に割り当てた呼が属するトラヒ
ッククラスうち級位が最高のトラヒッククラス)に属す
るものとして求めた帯域推定値の大小を比較し、後者が
前者より小さい場合には、後者の品質保証帯域を伝送路
に割り当てた全呼の総帯域推定値とするようにしている
から、伝送路に割り当てた全呼の総帯域推定値を適正
に、かつ少なく見積もることができ、伝送路の有効利用
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明のCAC制御の説明図である。
【図3】バーストトラヒックモデルの説明図である。
【図4】セル損失率−バッファ長の特性図である。
【図5】バーストモデルの説明図である。
【図6】セル損失率−許容使用率特性図(その1)であ
る。
【図7】セル損失率−許容使用率特性図(その2)であ
る。
【図8】セル損失率−Ton特性図(その1)である。
【図9】セル損失率−Ton特性図(その2)である。
【図10】リファレンスon-offモデル説明図である。
【図11】トラヒッククラス説明図である。
【図12】許容使用率説明図表である。
【図13】平均速度の総和−品質保証帯域の対応関係図
(その1)である。
【図14】平均速度の総和−品質保証帯域の対応関係図
(その2)である。
【図15】トラヒッククラス1の場合の平均速度の総和
−品質保証帯域の対応関係図である。
【図16】トラヒッククラス1〜7の場合の平均速度の
総和−品質保証帯域の対応関係図である。
【図17】平均セル速度がトラヒッククラスの平均セル
速度と異なる場合における品質保証帯域算出説明図であ
る。
【図18】本発明のATM交換機の構成図である。
【図19】呼受付け処理フロー図(全体)である。
【図20】呼受付け処理フロー図(トラヒッククラス1
の場合)である。
【図21】呼受付け処理フロー図(トラヒッククラスn
の場合)である。
【図22】呼受付け処理説明図である。
【図23】呼解放処理のフロー図(全体)である。
【図24】呼解放処理フロー図(トラヒッククラス1の
場合)である。
【図25】呼解放処理フロー図(トラヒッククラスnの
場合)である。
【図26】ATMセルの構成図である。
【図27】ATM網の概略説明図である。
【図28】自己ルーチングATM交換機の構成図であ
る。
【図29】自己ルーチングモジュールの構成図である。
【図30】従来の呼受付け制御の説明図である。
【図31】従来の呼受付けアルゴリズム説明図である。
【符号の説明】
11・・平均・最大セル速度比較部 12・・呼クラス分け部 13・・品質保証帯域算出部 14・・クラス別品質保証帯域記憶部 15・・クラス別帯域推定値格納部 16・・可変速度トラヒック呼の帯域推定値算出部 17・・固定速度トラヒック呼の帯域推定値算出部 18・・呼受付け判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−195757(JP,A) 特開 平3−64143(JP,A) 特開 平2−185135(JP,A) 特開 平7−250074(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04L 12/28

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定速度トラヒック特性あるいは可変速
    度トラヒック特性を有する情報を固定長パケットである
    セル単位で伝送するATM交換機において、 受付け要求呼が申告した平均セル速度と最大セル速度と
    を比較する比較部と、平均セル速度と最大セル速度が異
    なる場合、該最大セル速度に基づいて呼が所属するトラ
    ヒッククラスを識別する呼クラス分け部と、 該トラヒッククラスに属する呼及び前記受付け要求呼の
    平均セル速度の総和に基づいて該呼の受付けを判断する
    判断部とを有することを特徴とするATM交換機におけ
    る呼受付け装置
  2. 【請求項2】 前記判断部は、該平均セル速度の総和に
    基づいて品質保証帯域を求めて帯域推定値とする帯域推
    定値算出部と、各トラヒッククラスの帯域推定値の総和
    と伝送路の物理帯域を考慮して要求呼を受付けるに必要
    な帯域の空きが伝送路に存在するか判定し、存在する場
    合には該呼を受付け、存在しない場合には該呼の受付け
    を拒絶する判定部とからなることを特徴とする請求項1
    記載のATM交換機における呼受付け装置
  3. 【請求項3】 予め、トラヒッククラス毎に、所望のセ
    ル廃棄率を満足する品質保証帯域を平均セル速度の総和
    に対応させてテーブル化して登録し、前記帯域推定値算出部は、 該テーブルより品質保証帯域
    を求めることを特徴とする請求項2記載のATM交換機
    における呼受付け装置
  4. 【請求項4】 予め、トラヒッククラス毎に、所望のセ
    ル廃棄率を保証する許容使用率fiを平均セル速度の総
    和に対応させてテーブル化して登録し、前記帯域推定値算出部は、 該テーブルより許容使用率f
    iを求め、平均セル速度の総和を許容使用率fiで除算し
    て品質保証帯域を求めることを特徴とする請求項2記載
    のATM交換機における呼受付け装置
  5. 【請求項5】 トラヒッククラスに対応させてセル廃棄
    率が最悪になる最悪バーストモデルを想定し、該最悪バ
    ーストモデルの呼が発生するものとしてトラヒッククラ
    ス毎に、所望のセル廃棄率を満足する品質保証帯域を平
    均セル速度の総和に対応させてテーブル化して登録する
    ことを特徴とする請求項3記載のATM交換機における
    呼受付け装置
  6. 【請求項6】 前記帯域推定値算出部は、前記呼が属す
    るトラヒッククラスの品質保証帯域と、該トラヒックク
    ラスに属する全呼の最大セル速度(帯域)の総和を比較
    し、小さい方を該トラヒッククラスの帯域推定値とする
    請求項2記載のATM交換機における呼受付け装置
  7. 【請求項7】 2種類以上のセル廃棄率毎に、それぞれ
    のセル廃棄率を満足する品質保証帯域を平均セル速度の
    総和に対応させてテーブル化して登録し、前記帯域推定
    値算出部は、ユーザが申告した、あるいは網が決定した
    セル廃棄率に応じたテーブルより品質保証帯域を求める
    ことを特徴とする請求項3記載のATM交換機における
    呼受付け装置
  8. 【請求項8】 前記帯域推定値算出部は、呼が発生する
    毎にセル廃棄率が一番低い方のテーブルを用いて第1の
    品質保証帯域を求めると共に、ユーザが申告した、ある
    いは網が決定したセル廃棄率に応じたテーブルより品質
    保証帯域を求め、 第1の品質保証帯域と、セル廃棄率毎の品質保証帯域の
    和である第2の品質保証帯域との大小を比較し、 前者が後者より小さい場合には第1の品質保証帯域を帯
    域推定値とする請求項7記載のATM交換機における呼
    受付け装置
  9. 【請求項9】 前記判定部は、トラヒッククラス分けし
    て各トラヒッククラスの帯域推定値を求めた時の帯域推
    定値の総和と、トラヒッククラス分けせず全呼が所定の
    1つのトラヒッククラスに属するものとして求めた帯域
    推定値の大小を比較し、 後者が前者より小さい場合には、後者の品質保証帯域と
    伝送路の物理帯域を考慮して要求呼を受付けるに必要な
    帯域の空きが伝送路に存在するか判定し、 存在する場合には該呼を受付け、存在しない場合には該
    呼の受付けを拒絶することを特徴とする請求項2記載の
    ATM交換機における呼受付け装置
  10. 【請求項10】 前記帯域推定値算出部は、保証するセ
    ル廃棄率が2種類以上であった場合、その識別を交換機
    内のルーチング用識別子のビットの組合せによって行う
    請求項7記載のATM交換機における呼受付け装置
  11. 【請求項11】 受付け要求呼が申告した平均セル速度
    と最大セル速度が一致する場合、呼は固定速度トラヒッ
    ク特性の呼と判断し、該呼の必要帯域を平均あるいは最
    大セル速度とする必要帯域決定部を備え、 前記判断部は該 必要帯域分の空きが伝送路に存在するか
    判定し、存在する場合には該呼を受付け、存在しない場
    合には該呼の受付けを拒絶する請求項1記載のATM交
    換機における呼受付け装置
  12. 【請求項12】 前記必要帯域決定部は、呼の最大セル
    速度を多重度に応じた係数g(m)により除算した値を必
    要帯域とする請求項11記載のATM交換機における呼
    受付け装置
  13. 【請求項13】 前記係数g(m)を多重度に対応させて
    登録する請求項12記載のATM交換機における呼受付
    装置
  14. 【請求項14】 更に、平均セル速度と最大セル速度が
    一致する場合、全固定速度トラヒック呼の帯域に基づい
    て該呼の受付けを判断する第2の判断部を設けたことを
    特徴とする請求項1記載のATM交換機における呼受付
    装置
  15. 【請求項15】 前記第2の判断部は、各トラヒックク
    ラスの帯域推定値の総和と固定速度トラヒック呼の必要
    帯域との合計と伝送路の物理帯域を比較し、合計値が物
    理帯域より小さい場合には該呼を受付け、大きい場合に
    は該呼の受付けを拒絶することを特徴とする請求項14
    記載のATM交換機における呼受付け装置
  16. 【請求項16】 可変速度トラヒック特性を有する呼に
    対する呼受付け制御を行うATM交換機において、 受付け要求呼の最大セル速度に基づいて呼が所属するト
    ラヒッククラスを識別する呼クラス分け部と、 該トラヒッククラスに属する呼及び前記受付け要求呼の
    平均セル速度の総和に基づいて該呼の受付けを判断する
    判断部と を有することを特徴とするATM交換機。
  17. 【請求項17】 可変速度トラヒック特性を有する呼の
    受付け制御を行うATM交換機の呼受付け方法におい
    て、 受付け要求呼の最大セル速度に基づいて呼が所属するト
    ラヒッククラスを識別し、 該トラヒッククラスに属する呼及び前記受付け要求呼の
    平均セル速度の総和に基づいて該呼の受付けを判断する
    ことを特徴とするATM交換機における呼受付け方法
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