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JP2914172B2 - ポジ型電子線レジスト組成物およびこれを用いた微細パターン形成方法 - Google Patents

ポジ型電子線レジスト組成物およびこれを用いた微細パターン形成方法

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JP2914172B2
JP2914172B2 JP6091973A JP9197394A JP2914172B2 JP 2914172 B2 JP2914172 B2 JP 2914172B2 JP 6091973 A JP6091973 A JP 6091973A JP 9197394 A JP9197394 A JP 9197394A JP 2914172 B2 JP2914172 B2 JP 2914172B2
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JP6091973A
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浩樹 大背戸
睦雄 片岡
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TORE KK
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトリソグラフィー
用マスク、半導体集積回路などの製造を電子線リソグラ
フィーを用いて行なう場合に使用するポジ型電子線レジ
スト組成物およびこれを用いた微細パターン形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポジ型電子線レジストとしては、
ポリメタクリル酸メチル、ポリ(α−クロロアクリル酸
2,2,2−トリフルオロエチル)、ポリ(1−ブテン
スルホン)などのポリマーを主成分とするものが使用さ
れてきた。しかし、これらのレジストは、ドライエッチ
ング耐性が不十分であるという欠点を有していた。近
年、フォトマスク、半導体集積回路などの製造において
ドライエッチングを使用することが多くなるにしたが
い、これら従来のレジストでは、使用にたえない場合が
増加してきている。
【0003】これに対し、ノボラック樹脂とキノンジア
ジド化合物を主成分とするポジ型フォトレジスト(例え
ば、特開昭63−115162、特開平3−25184
5、特開平4−12357号公報)は、ドライエッチン
グ耐性は優れ、しかも非膨潤性のアルカリ水溶液で現像
できるため、解像度、パターン形状にすぐれるという利
点を有するものの、電子線リソグラフィーに使用した場
合、感度が極端に低くなり、実用にたえなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ノボ
ラック樹脂とキノンジアジド化合物を主成分とし、ドラ
イエッチング耐性、および解像度に優れ、なおかつ感度
の高い電子線レジストの組成物、およびこれを用いた微
細パターン形成方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ノボラッ
ク樹脂とキノンジアジド化合物を主成分とするレジスト
ならびにプロセスについて検討を行なった結果、材料、
組成を最適化したレジストを、特定の組成の現像液を用
いて現像することにより、従来のフォトレジストの転用
では不可能であった高い感度が得られることを見出し
た。
【0006】本発明のポジ型電子線レジスト組成物は、
主成分として、(1)クレゾールノボラック樹脂、
(2)下記一般式(I)で示される添加剤および/また
は下記一般式(II)で示される添加剤
【化3】 (式中、R1 、R2 およびR3 は水素原子、アルキル
基、アラルキル基およびアリール基の群から選ばれた1
つを表わし、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9、R
10およびR11は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基およ
びアルキル基の群から選ばれた1つを表わす。mは0〜
3、nは0〜1を表わす。)
【化4】 および(3)没食子酸メチルと1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−スルホニルクロリドを反応させて得られる
キノンジアジド化合物を含み、(2)の添加剤のレジス
ト固形分中の含有率が5〜20重量%、(3)のキノン
ジアジド化合物のレジスト固形分中の含有率が10〜2
0重量%、かつ(3)のキノンジアジド化合物中のトリ
エステルの含有率が30〜55重量%であることを特徴
とするポジ型電子線レジスト組成物である。
【0007】本発明のポジ型電子線組成物に用いられる
クレゾールノボラック樹脂は、例えば、クレゾール、好
ましくは、p-クレゾールおよびm-クレゾールの混合物
と、ホルムアルデヒド、もしくはその重合体であるパラ
ホルムアルデヒドまたは1,3,5−トリオキサンを縮
合させることにより得られる。
【0008】縮合反応は、無溶媒、もしくは有機溶媒中
で行われる。有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノ
ールなどのアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロソルブ類、メチ
ルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート
などのセロソルブエステル類、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサンなどエーテル類などが好ましく使用
される。
【0009】縮合反応の触媒としては、シュウ酸、ギ
酸、塩酸、硫酸、過塩素酸、リン酸、p−トルエンスル
ホン酸などの酸類、酢酸亜鉛、酢酸マグネシウムなどの
金属塩類が好ましく使用される。
【0010】このようにして得られたノボラック樹脂に
は、一般にフェノール単位が2個縮合した二核体、3個
縮合した三核体などの低分子量成分が含有されている。
このような低分子量成分中には、スカムの原因となった
りパターン形状を劣化させる原因となる成分が存在す
る。合成したノボラックがこれら低分子量成分を多く含
む場合、適当な操作により除去し、二核体、三核体の含
有量合計を10重量%以下にすることが好ましい。
【0011】ノボラック樹脂から低分子量成分を除去す
る処理としては、例えば、以下のような方法を用いるこ
とができる。
【0012】(1)抽出法 ノボラック樹脂を細かく粉砕し、ベンゼン、トルエン、
キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの有
機溶媒、あるいは水、あるいはメタノール、エタノール
などの有機溶媒と水との混合液とともに一定の温度で撹
拌し低分子量成分を抽出する。
【0013】(2)再沈澱法 ノボラック樹脂をメタノール、エタノール、アセトン、
エチルセロソルブなどの有機溶媒に溶解する。ついで、
このノボラック溶液に水、石油エーテル、ヘキサンなど
の貧溶媒を滴下するか、逆にノボラック溶液を前記貧溶
媒中に滴下してノボラック樹脂を析出させて分離し、乾
燥する。
【0014】(3)分液法 ノボラック樹脂をメタノール、エタノール、アセトン、
エチルセロソルブなどの水と混和する有機溶媒とエチル
セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテートなどの水と混和しない有機溶媒と
の混合溶媒に溶解し、水を滴下して二層分離させ、有機
層を分離し、濃縮する。
【0015】さらに、本発明の電子線レジストには、添
加剤として一般式(I)で示される化合物および/また
は一般式(II)で示される化合物を含む。
【0016】フォトレジスト用の添加剤として、アルカ
リ可溶性低分子化合物を用いる技術は、いくつか知られ
ている。例として、特開平1−44439号公報、特開
平1−177032号公報、特開平2−275955号
公報、特開平3−230164号公報、特開平3−25
1845号公報、特開平4−12357号公報などに記
載の技術が挙げられる。
【0017】しかし、これらの添加剤を用いたレジスト
は、従来の技術として詳細に述べた通り、電子線レジス
トとして使用した場合、かならずしも良い結果を与える
ものではなく、特開平4−12357号公報に記載され
る一般式(I)で示される化合物、あるいは特開平3−
251845号公報に記載される一般式(II)で示さ
れる化合物を、後述の特定のキノンジアジド化合物と共
に使用した場合に、最も優れた特性を示すことを見出だ
したことに本発明は基づく。
【0018】これらの添加剤は単独でも、複数種混合し
て使用してもよく、またレジスト固形分中の含有率は、
5〜20重量%である。ここで、レジスト固形分とは、
レジスト組成物から溶媒を除いたものをいう。5重量%
より少ないと、感度が低くなり、20重量%をこえる
と、レジストパターンが劣化する。より好ましくは、1
0〜20重量%である。
【0019】一般式(I)で示される化合物、および一
般式(II)で示される化合物の具体例を以下に示す。
【0020】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】 これらの添加剤の中で特に好ましいものは、一般式
(I)で表される化合物であり、mが0または1の化合
物、さらにはm=0かつn=0の化合物が好ましい。ま
た、R4 〜R11がハロゲン原子またはアルキル基の化合
物、さらには塩素原子またはメチル基である化合物が好
ましい。また、一般式(I)中のOH基がp位にある化
合物が好ましい。
【0021】本発明の電子線レジストは、電子線に感応
する成分として、没食子酸メチルと1,2−ナフトキノ
ンジアジド−4−スルホニルクロリドを反応させて得ら
れるキノンジアジド化合物を含む。
【0022】このようにして得られるキノンジアジド化
合物は、一般に、没食子酸メチルの水酸基の水素のうち
1個が、1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で
置換された成分(モノエステル)、水酸基の水素のうち
2個が、1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で
置換された成分(ジエステル)、水酸基の水素3個全部
が、1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換
された成分(トリエステル)の混合物になる。これらの
成分のうちトリエステルのキノンジアジド化合物全体に
対する含有率が、30〜55重量%であることが必要で
ある。より好ましくは、40〜50重量%である。トリ
エステルの含有率が、この範囲以上大きくなると、感度
が低下し、小さくなると、未露光部の膜減りが大きくな
り、パターン形状の劣化が起こる。キノンジアジド化合
物全体の、レジスト固形分中の含有率は、10〜20重
量%である。好ましくは、15〜20重量%である。2
0重量%を越えると、感度が低下し、10重量%未満で
は、膜減りが著しく大きくなる。
【0023】この種のキノンジアジド化合物は、フォト
レジスト用感光剤としては公知であるが、特公昭54−
20330号公報においては、現像後の残膜率が大きく
フォトレジストとして実用的ではないと報告されてい
る。その改良として、特開昭63−115162号公報
において、トリエステルの重量分率を0.4以上にし、
キノンジアジド化合物の含有率を下記の条件にすること
により、フォトレジストとして良好な性能が得られるこ
とが示されている。
【0024】 0.4≦x<0.6のとき A/B≧0.8−x 0.6≦x<0.8のとき A/B≧0.5−0.5x 0.8≦x<1.0のとき A/B≧0.18−0.1x (ここで、xは感光剤中のトリエステルの重量分率、A
/Bは感光剤とアルカリ可溶性樹脂の重量比である。)
しかし、この公知例には本発明で用いられる一般式
(I)または一般式(II)で示されるような化合物の
添加には一切触れられておらず、さらに、最適とされる
組成範囲も本発明の電子線レジストに用いられる組成範
囲とはかなり異なり、フォトレジストとして好適な組成
と電子線レジストとして好適な組成とは、大きく異なる
ことが明らかである。
【0025】本発明のレジスト組成物には、これらの主
成分の他に、界面活性剤、酸化防止剤などの添加剤を適
宜加えることができる。
【0026】本発明のレジスト組成物は、上記の成分を
溶媒に溶解することにより得られる。溶媒の使用量とし
ては特に限定されないが、レジスト固形分がレジスト組
成物中で、10〜35重量%となるように調整される。
好ましく用いられる溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、酢酸アミル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸
エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、安息香酸メチル、乳
酸メチル、乳酸エチルなどのエステル類、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのセロ
ソルブ類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソ
ルブアセテート、ブチルセロソルブアセテートなどのセ
ロソルブエステル類、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチル
エーテルアセテートなどのプロピレングリコールエーテ
ルエステル類、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジ
エトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキ
サン、アニソールなどのエーテル類、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
ホロンなどのケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド
類、ジメチルスルホキシド、スルホランなどの非プロト
ン性極性溶媒から選ばれる溶媒、またはこれらの溶媒を
複数混合した溶媒が挙げられる。
【0027】本発明の電子線レジストを被加工基板上に
塗布、乾燥し、電子線を用いてパターン露光し、現像す
ることにより微細パターンが形成される。
【0028】塗布、乾燥、露光は、電子線レジストのパ
ターン形成方法として従来から公知の方法によれば良
い。例えば、スピンナーなどを用いて、乾燥後の膜厚が
0.5〜2.0μm程度になるように塗布し、90〜1
20℃程度で、1〜10分程度乾燥する。露光は、通常
の電子線露光装置を用いれば良い。
【0029】一般に、ノボラック樹脂とキノンジアジド
化合物を主成分とするレジストの現像には、アルカリ金
属の水酸化物、炭酸塩、りん酸塩、けい酸塩、ほう酸塩
などの無機アルカリ、2−ジエチルアミノエタノール、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン
類、水酸化テトラメチルアンモニウム、コリン等の4級
アンモニウム水酸化物等を一種あるいは複数種含む水溶
液が用いられる。
【0030】フォトレジストの場合は、上記のような様
々な組成の現像液が用いられ、本発明の電子線レジスト
にも適用できるが、本発明の電子線レジストを現像する
場合、カリウムイオンとほう酸イオンを含む水溶液を現
像液として用いることにより、特異的に高い感度が得ら
れる。しかも、この現像液を用いた場合、パターン形状
がきれいな矩形になり、解像度も高くなるという利点も
あわせもつ。
【0031】本発明の電子線レジストに用いる現像液の
組成は、現像液中のカリウム原子とほう素原子のモル比
が100:50〜100:100である。好ましくは、
100:60〜100:70である。現像液の好ましい
濃度は、現像装置、温度、レジスト組成により異なって
くるが、現像液1kg中に含まれるカリウム原子が0.
05〜0.50モルである範囲が一般的に好ましい。現
像液の調製には、水酸化カリウムとほう酸カリウムから
調製する方法だけではなく、相当量の水酸化カリウムと
ほう酸から調製する方法も用いることができる。
【0032】このような無機塩を含む現像液は、界面張
力が大きいため、濡れ性が悪く、現像ムラが生じやすい
ので、適当な界面活性剤を添加することが好ましい。添
加する界面活性剤によっては、現像液の性能は大きな影
響を受ける。例えば、4級アンモニウム塩系のものや、
ポリオキシエチレン系のものでは、しばしば、著しい感
度の低下をまねく。本発明に使用する現像液には、アセ
チレンアルコール系またはスルホン酸塩系の界面活性剤
を添加することが、性能に悪影響をおよぼすことがない
ので好ましい。これらの界面活性剤の添加量は、現像液
に対し30〜300ppmであることが好ましい。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0034】実施例1 (1)ノボラックの調製 m−クレゾール35部、p−クレゾール65部、シュウ
酸0.5部、37%ホルマリン46部より通常の方法で
ノボラック樹脂を得た。
【0035】ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ
ィーでもとめたこのノボラックの重量平均分子量(ポリ
エチレンオキシド換算)は6650、数平均分子量は1
184、分子量分散は5.62であり、二核体含有量は
10.5重量%、三核体含有量は5.7重量%であっ
た。
【0036】このノボラックを1部取り、メタノール
5.00部に溶解し、撹拌下に4.00部の水を滴下し
ノボラックを沈澱させた。上澄液を除き、沈澱したノボ
ラックを取り出して50℃で24時間真空乾燥した。
0.86部のノボラックが得られ、このノボラックの重
量平均分子量は7,259、数平均分子量は1,74
5、分子量分散は4.16、二核体含有量は6.1重量
%、三核体含有量は3.0重量%であった (2)キノンジアジド化合物の調製 没食子酸メチル15.0g(81mmol)と1,2−
ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド41.
0g(153mmol)をジオキサン220cm3 に溶
解し、40℃に昇温し、トリエチルアミン15.4g
(153mmol)をジオキサン65cm3 に加えた溶
液を滴下し、5.5時間撹拌した。反応混合物を水に注
ぎ、析出物を濾取し、水洗し、メタノールで洗浄し、乾
燥して黄色粉末41.0gを得た。高速液体クロマトグ
ラフィーで求めたトリエステルの含有率は48%であっ
た。
【0037】(3)レジスト組成物の調製 下記の原料を混合してレジスト溶液を調製した。以下の
記述で「部」とは重量部を表わす。
【0038】 (1)で調製したノボラック 10.4部 例示化合物(I−3) 1.3部 (2)で調製したキノンジアジド化合物 1.7部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 76.6部 ジメチルホルムアミド 10.0部 界面活性剤“トロイソール”366 0.03部 (TOROY CHEMICAL製) (4)現像液の調製 1規定水酸化ナトリウム268cm3 (0.268mo
l)、ほう酸10.6g(0.171mol)を水に溶
解し、全量を1kgとし、さらに“サーフィノール”1
04(日新化学製界面活性剤)0.05gを加えた。
【0039】(5)レジストプロセス (3)で調製したレジストをシリコンウエハにスピンナ
ーを用いて塗布し、110℃のオーブンで10分間ベー
クし、膜厚0.5μmの塗膜試料を作製した。電子線露
光装置を用い、加速電圧20kV、電流量1nAで0.
45mm×0.60mmの矩形領域を順次露光時間を変
えて走査露光した。
【0040】ついで、(4)で調製した現像液を用いて
23℃で200秒間浸漬現像を行ない、純水でリンスし
た。
【0041】(6)特性の評価 この試料の未露光部分および露光した矩形領域のレジス
ト膜厚を順次測定した。各露光部分について、露光量
(すなわち電流量と露光時間の積を面積で割った値)と
残膜率(すなわち露光部分膜厚を塗布膜厚で割った値)
を計算し、残膜率を露光量の対数に対してプロットして
感度曲線を作図した。この感度曲線から、残膜率が0に
なる露光量を求め感度の値とした。また、塗布膜厚と未
露光部分膜厚の差、すなわち膜減りを求めた。
【0042】感度は4.0μC/cm2 で、膜減りは
0.099μmであった。
【0043】比較例1 (1)レジスト組成物の調製 下記の原料を混合してレジスト溶液を調製した。
【0044】 実施例1と同じノボラック 11.7部 実施例1と同じキノンジアジド化合物 1.7部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 76.6部 ジメチルホルムアミド 10.0部 界面活性剤“トロイソール”366 0.03部 (TOROY CHEMICAL製) (2)レジストプロセスおよび評価 実施例1と同様に塗膜試料を作製し、露光し、実施例1
で用いたのと同じ現像液を用いて140秒間浸漬現像
し、実施例1と同様に特性を評価した。
【0045】感度は15.0μC/cm2 で、膜減りは
0.102μmであった。
【0046】比較例2 (1)レジスト組成物の調製 下記の原料を混合してレジスト溶液を調製した。
【0047】 実施例1と同じノボラック 10.4部 p−クレゾール三量体 1.3部 実施例1と同じキノンジアジド化合物 1.7部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 76.6部 ジメチルホルムアミド 10.0部 界面活性剤“トロイソール”366 0.03部 (TOROY CHEMICAL製) (2)レジストプロセスおよび評価 実施例1と同様に塗膜試料を作製し、露光し、実施例1
で用いたのと同じ現像液を用いて114秒間浸漬現像
し、実施例1と同様に特性を評価した。
【0048】感度は8.0μC/cm2 で、膜減りは
0.101μmであった。
【0049】比較例3 (1)レジスト組成物の調製 下記の原料を混合してレジスト溶液を調製した。
【0050】 実施例1と同じノボラック 10.4部 2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン 1.3部 実施例1と同じキノンジアジド化合物 1.7部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 76.6部 ジメチルホルムアミド 10.0部 界面活性剤“トロイソール”366 0.03部 (TOROY CHEMICAL製) (2)レジストプロセスおよび評価 実施例1と同様に塗膜試料を作製し、露光し、実施例1
で用いたのと同じ現像液を用いて114秒間浸漬現像
し、実施例1と同様に特性を評価した。
【0051】感度は9.0μC/cm2 で、膜減りは
0.099μmであった。
【0052】実施例2 実施例1と同じレジストを用い、同様の条件で、塗膜、
露光した。これを、1kg中0.13モルのけい酸カリ
ウムを含む水溶液を用いて、103秒浸漬現像し、実施
例1と同様に特性を評価した。
【0053】感度は7.0μC/cm2 で、膜減りは
0.093μmであった。
【0054】実施例3 実施例1と同じレジストを用い、同様の条件で、塗膜、
露光した。これを、1kg中に0.213モルのけい酸
カリウムと0.107モルのりん酸三カリウムを含む水
溶液を用いて、110秒浸漬現像し、実施例1と同様に
特性を評価した。
【0055】感度は8.0μC/cm2 で、膜減りは
1.050μmであった。
【0056】実施例4 実施例1と同じレジストを用い、同様の条件で、塗膜、
露光した。これを、0.14規定水酸化カリウム水溶液
を用いて、96秒浸漬現像し、実施例1と同様に特性を
評価した。
【0057】感度は13μC/cm2 で、膜減りは0.
090μmであった。
【0058】実施例5 (1)レジスト組成物の調製 下記の原料を混合してレジスト溶液を調製した。
【0059】 実施例1と同じノボラック 10.4部 例示化合物(I−6) 1.3部 実施例1と同じキノンジアジド化合物 1.7部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 76.6部 ジメチルホルムアミド 10.0部 界面活性剤“トロイソール”366 0.03部 (TOROY CHEMICAL製) (2)レジストプロセスおよび評価 実施例1と同様に塗膜試料を作製し、露光し、実施例1
で用いたのと同じ現像液を用いて180秒間浸漬現像
し、実施例1と同様に特性を評価した。
【0060】感度は4.5μC/cm2 で、膜減りは
0.098μmであった。
【0061】実施例6 (1)レジスト組成物の調製 下記の原料を混合してレジスト溶液を調製した。
【0062】 実施例1と同じノボラック 10.4部 例示化合物(II−6) 1.3部 実施例1と同じキノンジアジド化合物 1.7部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 76.6部 ジメチルホルムアミド 10.0部 界面活性剤“トロイソール”366 0.03部 (TOROY CHEMICAL製) (2)レジストプロセスおよび評価 実施例1と同様に塗膜試料を作製し、露光し、実施例1
で用いたのと同じ現像液を用いて120秒間浸漬現像
し、実施例1と同様に特性を評価した。
【0063】感度は5.0μC/cm2 で、膜減りは
0.103μmであった。
【0064】実施例7 (1)レジスト組成物の調製 下記の原料を混合してレジスト溶液を調製した。
【0065】 実施例1と同じノボラック 10.4部 例示化合物(II−8) 1.3部 実施例1と同じキノンジアジド化合物 1.7部 プロピレングリコールモノメチルエーテル アセテート 76.6部 ジメチルホルムアミド 10.0部 界面活性剤“トロイソール”366 0.03部 (TOROY CHEMICAL製) (2)レジストプロセスおよび評価 実施例1と同様に塗膜試料を作製し、露光し、実施例1
で用いたのと同じ現像液を用いて150秒間浸漬現像
し、実施例1と同様に特性を評価した。
【0066】感度は5.0μC/cm2 で、膜減りは
0.100μmであった。
【0067】
【発明の効果】本発明によると、ドライエッチング耐
性、および解像度に優れるノボラックとキノンジアジド
を主成分としたポジ型電子線レジスト組成物を得ること
ができ、これを用いると、高い感度で微細パターンが得
られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−278954(JP,A) 特開 平4−12357(JP,A) 特開 平3−251845(JP,A) 特開 昭63−292131(JP,A) 特開 昭51−139402(JP,A) 特開 平2−7055(JP,A) 特開 昭56−12645(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/039 501 G03F 7/022 G03F 7/023 511 G03F 7/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主成分として、(1)クレゾールノボラッ
    ク樹脂、(2)下記一般式(I)で示される添加剤およ
    び/または下記一般式(II)で示される添加剤 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 は水素原子、アルキル
    基、アラルキル基およびアリール基の群から選ばれた1
    つを表わし、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9、R
    10およびR11は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基およ
    びアルキル基の群から選ばれた1つを表わす。mは0〜
    3、nは0〜1を表わす。) 【化2】 および(3)没食子酸メチルと1,2−ナフトキノンジ
    アジド−4−スルホニルクロリドを反応させて得られる
    キノンジアジド化合物を含み、(2)の添加剤のレジス
    ト固形分中の含有率が5〜20重量%、(3)のキノン
    ジアジド化合物のレジスト固形分中の含有率が10〜2
    0重量%、かつ(3)のキノンジアジド化合物中のトリ
    エステルの含有率が30〜55重量%であることを特徴
    とするポジ型電子線レジスト組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のポジ型電子線レジスト組成
    物を基板に塗布、乾燥し、電子線を用いてパターン露光
    した後、現像することを特徴とする微細パターン形成方
    法。
  3. 【請求項3】現像する方法が、現像液としてカリウムイ
    オンとほう酸イオンを含み、溶液中に含有されるカリウ
    ム原子とほう素原子のモル比が100:50〜100:
    100である水溶液を用いる方法であることを特徴とす
    る請求項2記載の微細パターン形成方法。
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