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JP2991893B2 - 発光素子の駆動回路及びこれを用いた光増幅中継器 - Google Patents

発光素子の駆動回路及びこれを用いた光増幅中継器

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JP2991893B2
JP2991893B2 JP5149827A JP14982793A JP2991893B2 JP 2991893 B2 JP2991893 B2 JP 2991893B2 JP 5149827 A JP5149827 A JP 5149827A JP 14982793 A JP14982793 A JP 14982793A JP 2991893 B2 JP2991893 B2 JP 2991893B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発光素子の駆動回路及
びこれを用いた光中継器に関する。特に、複数の発光素
子の発光パワーを合成して、発光光源とする駆動回路に
関する。
【0002】
【従来例】図6は従来の回路を説明する図である。図に
おいて複数の発光素子、具体的にはレーザダイオードL
1 、LD2 、・・LDn と定電流源3が直列接続され
た直列接続路が電源Vccに接続されている。
【0003】PD1 、PD2 、・・PDn はそれぞれ対
応する発光素子からの発光パワーを検出する受光素子、
具体的にはフォトダイオードである。これらフォトダイ
オードは、各々抵抗R1 、R2 、・・Rn と直列接続さ
れ、更に電源Vccに接続されている。
【0004】11、12、・・1nは、それぞれ対応す
る受光素子が検出した発光パワーレベルが入力される第
1の端子と基準電位REFが入力される第2の入力端子
を有する発光パワー制御回路(APC)である。
【0005】T1 、T2 、・・Tn はそれぞれ対応する
発光素子LD1 、LD2 、・・LDn に並列に接続され
たバイパス電流制御素子であり具体的にはトランジスタ
である。このバイパス電流制御素子T1 、T2 、・・T
n のベースには前記のそれぞれ対応する発光パワー制御
回路11、12、・・1nからの出力が入力される。
【0006】発光パワー制御回路11、12、・・1n
のそれぞれは基準電圧REFから対応する受光素子PD
1 、PD2 、・・PDn によって検出された受光レベル
に対応する電圧を減じた大きさの制御信号を出力するも
のである。
【0007】即ち受光レベルが大きくなると発光パワー
制御回路11、12、・・1nのそれぞれは対応するバ
イパス電流制御素子T1 、T2 、・・Tn のベースに供
給する制御信号入力が小さくなる。発光素子の発光パワ
ーに対して負帰還(NegativeFeed Back)の機能を有す
る。
【0008】発光素子LD1 、LD2 、・・LDn から
の発光パワーが大きくなるとそれぞれ対応するバイパス
電流素子T1 、T2 、・・Tn に流れる電流I1
2 、・・In を大きし、発光素子LD1 、LD2 、・
・LDn に流れる電流を小さくし、発光パワーが小さく
なるように発光パワー制御回路11、12、・・1nの
出力によって制御される。
【0009】逆に発光素子LD1 、LD2 、・・LDn
からの発光パワーが小さくなるとバイパス電流素子
1 、T2 、・・・Tn に流れる電流が小さくなり、そ
れぞれ発光素子LD1 、LD2 、・・LDn に流れる電
流を大きくし、発光パワーが大きくなるように制御す
る。
【0010】このような構成により、発光素子LD1
LD2 、・・LDn からの発光パワーが一定になるよう
に制御される。ここで上記した構成において、例えば発
光素子LD2 が不良となる場合、次のような問題が生じ
る。
【0011】即ち図7はかかる問題について説明するた
めの図である。図7において、今発光素子LD2 が断線
障害によって発光パワーが零になる場合を考える。
【0012】先に説明したように発光素子からの発光パ
ワーが小さくなると発光パワー制御回路11、12、・
・1nのそれぞれは対応するバイパス電流制御素子
1 、T2 、・・Tn のベース入力を小さくして発光素
子LD1 、LD2 、・・LDn に流れる電流を大きくす
るように制御を行う。
【0013】従って、もし発光素子LD2 が断線により
発光パワーが零になると対応する発光パワー制御回路1
2からの出力は、バイパス電流制御素子T2 に流れる電
流を零とし、すべて発光素子LD2 に電流を流すように
制御する。
【0014】しかしながら先に述べたように発光素子L
2 が断線障害による場合には縦続する他の発光素子へ
の電流が発光素子LD2 を介しては流れなくなる。同時
に発光パワー制御回路12の出力によってバイパス電流
制御素子T2 に流れる電流も零となるように制御される
ので他の発光素子LD1 、・・LDn 及び定電流源3の
直列回路にも電流が流れなくなる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来回
路においては、発光素子LD1 、LD2 、・・LDn
いずれかが断線障害を生じると発光パワー制御回路1
1、12、・・1nの制御によって対応するバイパス電
流制御素子T1 、T2 、・・Tn の電流も零となるよう
に制御される。この結果複数の発光素子LD1 、L
2 、・・LDn のいずれか1の発光素子が障害により
発光パワーを出力できないものとなると、他の正常な発
光素子からの発光パワーも得られなくなるという問題が
生ずる。
【0016】従って本発明は、かかる従来回路の問題を
解決する発光素子の駆動回路を提供することを目的とす
る。更にはかかる従来回路の問題点を解決する発光素子
の駆動回路を用いた光増幅中継器の構成を提供すること
を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に従う発光素子の
駆動回路は、複数の発光素子と定電流源を直列接続した
直列接続路と、この直列接続路中の複数の発光素子の対
応する発光素子の発光パワーを制御する複数の発光パワ
ー制御回路を有している。
【0018】更にこれら複数の発光パワー制御回路の各
々は複数の発光素子の対応する発光素子に並列接続され
たバイパス電流制御素子と、このバイパス電流制御素子
が接続された発光素子の発光パワーを検出する受光素子
と、この受光素子の受光レベルに応じて、バイパス電流
制御素子に流れる電流を制御する電流制御回路(AP
C)及びこの対応する発光素子の端子間の電圧値を検出
し、所定の電圧値以上となる時に前記バイパス電流制御
素子に流れる電流を大きくするように電流制御回路を制
御する電圧検出回路を有する。
【0019】更に前記複数の発光素子は、レーザダイオ
ードであり、前記受光素子は、フォトダイオードであ
る。又前記バイパス電流制御素子は、トランジスタで構
成され、そのコレクタ、エミッタ間を前記対応する発光
素子に並列接続し、更にこのトランジスタのベース電流
を前記電流制御回路により制御するように構成する。
【0020】更に前記電流制御回路は、第一及び第二の
入力端を有する差動増幅器により構成され、この第一の
入力端には前記受光素子により受光した受光パワーに応
じた電位が入力され、第二の入力端には前記電圧検出回
路の出力が入力される。更に差動増幅器は第二の入力端
の入力と第一の入力端の入力の差に対応した出力を前記
バイパス電流制御素子に付与するように構成される。
【0021】更に又前記電圧検出回路は定電流源が共通
にエミッタに接続された一対のトランジスタを有し、一
方のトランジスタのベースには固定電位が与えられ、且
つそのコレクタは前記電流制御回路の差動増幅器の第二
の入力端に接続され、他方のトランジスタのベースには
前記発光素子の端子間の電圧値に比例した電位が与えら
れるように構成されている。
【0022】又前記電圧検出回路は、定電流源が共通エ
ミッタに接続された一対のトランジスタを有し、一方、
トランジスタのコレクタは、前記電流制御回路の差動増
幅器の第2の入力端に接続され、これら一対のトランジ
スタのベースには前記発光素子の端子間の電圧値に比例
した電位が与えられる。
【0023】更に又本発明に従う光増幅中継器は、光フ
ァイバ伝送路と、この光ファイバ伝送路の途中に置かれ
たErドープファイバモジュールと、このErドープフ
ァイバモジュールに励起光を供給する励起光源を有し、
この励起光源は前記した複数の発光素子からの発光パワ
ーを合成してこのErドープファイバモジュールに供給
するように構成される。
【0024】又上り回線用及び下り回線用の光ファイバ
伝送路と、この上り回線用及び下り回線用の光ファイバ
伝送路のそれぞれに置かれた第1及び第2のErドープ
ファイバモジュールとこの第1及び第2のErドープフ
ァイバモジュールに励起光を供給する励起光源と、この
励起光源からの励起光を分岐するカプラと、このカプラ
により分岐された励起光を上り回線用及び下り回線用の
光ファイバ伝送路に結合する第1及び第2のWDMカプ
ラとを有する。
【0025】この励起光源は、前記に記載の複数の発光
素子からの発光パワーを合成してこのErドープファイ
バモジュールに供給するように構成される。
【0026】
【作用】本発明に従う発光素子の駆動回路においては対
応する発光素子の端子間の電圧値を検出する電圧検出回
路を有する。この電圧検出回路は発光素子の端子間の電
圧値が所定の電圧値以上となる時にバイパス電流制御素
子に流れる電流を大きくするように電流制御回路を制御
するためのものである。
【0027】即ち発光素子が断線障害を生ずるとその端
子間の電圧値は大きくなる。従って電圧検出回路におい
て発光素子の端子間の電圧値が所定の電圧値以上となる
ことを検出する場合には一応発光素子が断線障害を起こ
していると推定される。従ってかかる場合にはバイパス
電流制御素子に流れる電流を大きくするように電流制御
回路を制御することにより他の正常な発光素子に流れる
電流を維持することが可能となる。
【0028】これにより従来回路において単に発光パワ
ーの検出レベルのみからバイパス電流制御素子に流れる
電流をコントロールし、発光素子に流れる電流を制御す
るようにする場合において生じていた発光素子の断線障
害による問題を解決することが可能となる。
【0029】
【実施例】以下図面に従って本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明の第1の実施例を示す回路である。な
お以下の説明において、同一又は類似のものには同一の
符号及び参照番号を付している。
【0030】図1においてLDm は複数の発光素子LD
1 、LD2 、・・LDn のうちのm番目の発光素子を代
表して示すものである。1はこの発光素子LDm を制御
する発光パワー制御回路であるが、この発光パワー制御
回路1は複数の発光素子のそれぞれに対応して備えら
れ、それらは同一構成である。
【0031】2は、バイパス電流制御素子であり、具体
的には発光素子LDm に並列にそのコレクタ及びエミッ
タが接続されたトランジスタである。3は、受光素子例
えばフォトダイオードであり、発光素子LDm からの発
光パワーを検出する。
【0032】6は、受光素子3に接続された負荷抵抗素
子である。従って受光素子3が発光素子LDm からの発
光パワーを受光するとその受光レベルに対応した電流が
流れ、負荷抵抗素子6と受光素子3との接続点において
電位が生ずる
【0033】4は、従来回路における受光素子3の受光
レベルに応じてバイパス電流制御素子2に流れる電流を
制御する電流制御回路(APC)4である。この電流制
御回路4は2つの入力端を持ち、その第一の入力端
(─)は受光素子3と抵抗素子6の接続点の電位が入力
される。一方、第二の入力端(+)には本発明により挿
入される電圧検出回路5からの出力が接続される。
【0034】この電圧検出回路5において、51及び5
2は、共通エミッタが定電流源53に接続され、差動動
作を行う一対のトランジスタである。この一対のトラン
ジスタ51、52の第一のトランジスタ51のコレクタ
が電圧検出回路5の出力として、前記の電流制御回路4
の第二の入力端(+)に接続される。
【0035】第一のトランジスタ51のベースには抵抗
55及び定電流源54の直列接続回路の接続点が接続さ
れる。一方、第二のトランジスタ52のベースには抵抗
56及び57の接続点が接続される。
【0036】この抵抗56及び57は直列接続され、そ
の両端にはバイパス電流制御素子2のコレクタとエミッ
タ間の電位、即ち発光素子LDm の両端の電位が加わる
ように接続されている。上記の如き構成である本発明に
従う第一の実施例回路の動作を説明すると、次の通りで
ある。
【0037】受光素子3が発光素子LDm からの発光パ
ワーを検出し、その検出レベルに応じた電位が電流制御
回路4の第1の入力端に入力される。更に電圧検出回路
5の第1のトランジスタ51のコレクタ出力が電流制御
回路4の第2の入力端に入力される。
【0038】正常動作において、発光素子LDm に流れ
る電流は一定であり、従ってその端子間の電位も一定で
あるので抵抗56及び57の接続点における電位、即ち
第2のトランジスタ52のベース電位は一定である。
【0039】この時、トランジスタ52のコレクタ電流
は、定電流源53の電流に等しく、差動対をなす他方の
第二のトランジスタ51のコレクタ電流が零となるよう
に抵抗55、56、57の値が設定されている。
【0040】従って、電流制御回路(APC)4は、図
1では図示省略されているリファレンス回路からの定電
流設定基準出力により決められる一定バイアス電流を基
準として、受光素子3が受光した受光電流に比例する出
力電流を出力する。
【0041】この出力電流は、バイパス電流制御素子2
のベースに入力し、そのコレクタ電流を制御する。これ
により発光素子LDm に流れる電流は一定となり、従っ
て発光パワーが一定になる。一方、障害時、即ち発光素
子LDm が断線障害等を起こしその発光パワーが零とな
る場合を考える。
【0042】発光素子LDm が断線障害となり、電流が
流れなくなる場合、その端子間の電位が上昇する。この
時、電圧検出回路5の抵抗56及び57の端子間の電位
が上昇し、従って抵抗56及び57の接続点の電位即ち
一対のトランジスタの第二のトランジスタ52のベース
電位が低下する。
【0043】これによりトランジスタ52に流れる電流
は小さくなる。したがって、反対に第一のトランジスタ
51は、オフ状態からオン状態に移り、所定のコレクタ
電流Icが流れる。このコレクタ電流Icは、電流制御
回路4の第二の入力端から引き込まれる。
【0044】更にこのコレクタ電流Icに対応して、電
流制御回路4からバイパス電流制御素子2のベース電流
を大きくする。従ってバイパス電流制御素子2に流れる
電流が大きくなる。
【0045】上記の構成により明らかなように、本発明
により1の発光素子、例えばLDmが断線障害を生じる
場合であっても、他の発光素子への電流供給がバイパス
電流制御素子2をバイパス回路として行われるので、他
の発光素子からの発光パワーが継続して得られることに
なる。
【0046】図2は、図1の電流制御回路(APC)4
の一例である。41、42は、差動動作を行う一対のト
ランジスタであり、共通エミッタに定電流源I2 が接続
されている。又、それぞれのベースには、定電流源I1
、I3が接続されている。
【0047】トランジスタ41のベースが電流制御回路
4の第一の入力(−)となり、従って、図1において説
明したように受光素子3と負荷抵抗6と接続点に接続さ
れ、受光素子3の受光電流が入力される。
【0048】トランジスタ41、42のそれぞれのコレ
クタは、トランジスタ43、44のベースに接続され
る。トランジスタ43、44の共通エミッタは、定電流
源I4に接続される。更にトランジスタ43、44のそ
れぞれのコレクタはトランジスタ100、101に接続
される。
【0049】トランジスタ101のベースは、トランジ
スタ45のベースにコレクタが接続されるトランジスタ
102のベースに共通接続される。トランジスタ44の
コレクタは、図1において示した電圧検出回路5の第二
の入力端(+)となり、同時にトランジスタ45のベー
スに接続される。トランジスタ103のエミッタは、バ
イパス電流制御素子2のベースに接続される。
【0050】尚、図2において、R1 〜R10は、抵抗で
ある。定電流源I1 は、トランジスタ46と抵抗R10で
構成される。トランジスタ47、48及び抵抗R8 、R
9 の直列回路のトランジスタ47のベース電位がトラン
ジスタ46の共通ベース/コレクタに接続される。
【0051】トランジスタ48のベースは、図示しない
リファレンス回路から基準電位が与えられ、トランジス
タ47、即ちトランジスタ46のコレクタを所定の一定
電位とし、従ってトランジスタ46に流れる電流は、所
定の定電流に設定される。
【0052】定電流源I2 〜I4 は、定電流源I1 と同
様構成であり、図示省略されているがトランジスタ47
のコレクタに共通に接続されている。又、図1の電圧検
出回路5の定電流源53、54も定電流源I1 と同様構
成であり、前記リファレンス回路から基準電位が与えら
れている。
【0053】上記の構成で、図1において説明した電流
制御回路4の動作が行われる。即ち、正常状態では、ト
ランジスタ45のエミッタ電位が所定電位となり、バイ
パス制御素子2をオフ状態もしくは、並列接続されるレ
ーザダイオードLDm に大部分の電流が流れるように各
素子の定数及び定電流源I1 〜I4 の電流が設定されて
いる。
【0054】一方、レーザダイオードLDm が断線障害
となる場合は、電圧検出回路5にトランジスタ51(図
1参照)のコレクタ電流Ic が引き込まれるので、トラ
ンジスタ44のコレクタ、従ってトランジスタ45のベ
ースは、高電位となる。
【0055】この時、トランジスタ45は、非導通とな
り、これによりバイパス電流制御素子2のベース電流が
大きくなり、レーザダイオードLDm が断線障害となる
場合も縦続される他のレーザダイオードLDに電流を供
給することが可能である。
【0056】図3は、本発明の第2の実施例を説明する
回路であって、電圧検出回路5の構成が図1の実施例に
対し簡単化されている。他の構成は、図1の実施例回路
と同様である。即ち図3の実施例における電圧検出回路
5は、一対のトランジスタ51、52と抵抗55乃至5
7及び定電流源53の直列回路から構成される。
【0057】抵抗55乃至57の直列回路の両端は、発
光素子LDm の両端に接続される。更にトランジスタ5
1及び52のそれぞれのベースは、抵抗56の両端の電
位が与えられている。更にトランジスタ51のコレクタ
は、電流制御回路4の第2の入力端に接続されている。
【0058】かかる構成において発光素子LDm が正常
動作状態にある場合は、図1において説明したと同様で
ある。又、発光素子LDm が断線障害を起こし発光パワ
ーが零となる場合の動作は次の通りである。
【0059】発光素子であるレーザダイオードLDm
断線によりその両端の端子間電位が、上昇する。従って
この時のトランジスタ52のベース電位は下がり、反対
にトランジスタ51のベース電位は高くなる。
【0060】従って、発光素子LDm が正常動作状態の
時のトランジスタ51のオフ状態からオン状態に遷移
し、コレクタ電流Ic が電流制御回路4から引き込まれ
る。このため既に図1及び図2において説明した通り、
バイパス電流制御素子2が導通状態にされ、他の発光素
子LDへの電流の供給が維持される。
【0061】図4は、本発明の適用例であって、本発明
の発光素子駆動回路を光増幅中継器のファイバ増幅器の
励起光源とする場合の実施例ブロック図である。尚、図
は、現用と予備の二重化システム(SYS1、SYS
2)のSYS1の光増幅中継器の構成ブロック図であ
る。
【0062】図において、30、301は、上下回線の
光伝送路である。上下回線の光伝送路30、301の各
々には、Erドープファイバモジュール33、331、
WDMカプラ34、341、及び光アイソレータ35、
351が備えられている。
【0063】又、上下光伝送路30、301間には出力
回路モジュール36が備えられ、折り返し通信に使用さ
れる。Erドープファイバモジュール33、331は、
希土類のエルビウム(Er)がドープされた数m〜数1
0mの巻回された光ファイバーにより構成される光増幅
器である。
【0064】この光増幅器は、励起光(例えば波長1.
48μm)によって、高いエネルギー準位に励起された
光ファイバー中のEr原子に信号光が入力されると、誘
導放出が生じ、信号光のパワーが光ファイバーに沿って
次第に大きくなることを利用して増幅作用を行うもので
ある。
【0065】31は、本発明に従う発光素子の駆動回路
を用いた光励起光源であって、Erドープファイバモジ
ュール33、331に対する励起光を供給するものであ
る。発光素子である第一、第二のレーザダイオード31
0、311とその駆動回路312を有する。
【0066】二つのレーザダイオード310、311の
発光パワーは3dBカプラ32で合成、分岐されて上り回
線用WDMカプラ34及び下り回線用WDMカプラ34
1により、ファイバ伝送路30、301に結合され、E
rドープファイバモジュール33、331に導かれる。
【0067】かかる本発明に従う発光素子の駆動回路を
用いた光励起光源31は、実施例として図5に示される
如く構成される。図5において、二つのレーザダイオー
ド310、311に対応して受光素子PD1 、PD2 が
備えられる。これら受光素子PD1 、PD2 の受光電流
は、図1、図2において説明した電流制御回路4と同様
の構成及び作用である電流制御回路(APC回路)11
及び12に入力される。
【0068】一方、51、52は、電圧検出回路であっ
て図1または図3において説明した電圧検出回路5と同
様の構成及び作用である。従って、レーザダイオード3
10、311の遮断(オープン)を検出した時、その出
力により電流制御回路(APC回路)11、12をし
て、バイパス電流制御素子T1 、T2 のベース電流が増
加するように制御を行わす回路である。
【0069】従って、図4に戻ると、本発明に従う発光
素子の駆動回路を用いた図5の光励起光源31により、
二つのレーザダイオード310、311のいずれかに遮
断障害が生じた場合であっても、3dBカプラ32からの
光出力は、半減されるが零とはならない。
【0070】これによりErドープファイバモジュール
33、331の励起光は、維持されることが可能であ
る。即ち、本発明の適用により、レーザダイオード31
0、311のいずれかに遮断障害が生じた場合であって
も光増幅中継器は、ダウンとならずシステムの信頼性は
増加する。
【0071】以上実施例に従い本発明を説明したが、本
発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することな
く、他の種々の形で実施することができる。そのため前
記実施例は、全ての点で例示であり、限定的に解釈され
るものではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範
囲によって示されており、それらの特許請求の範囲の意
味の中に入る全ての変形例は本発明に含まれるものであ
る。
【0072】
【発明の効果】本発明により、複数の発光素子を縦続し
た回路において、一の発光素子が遮断障害を生じる場合
であっても、他の発光素子へのバイアス電流を維持する
ことが可能である。従って、複数の発光素子からの発光
パワーを、維持することがかのうである。
【0073】特に、本発明に従う発光素子の駆動回路を
光伝送路システムにおいて、発光パワー源として採用す
る場合は、システムの信頼性を確保することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例回路である。
【図2】図1における電流制御回路(APC回路)の一
例を示す図である。
【図3】本発明の第二の実施例回路である。
【図4】本発明を光増幅中継器に適用した時の実施例ブ
ロック図である。
【図5】光増幅中継器用光源の実施例を示すブロック図
である。
【図6】従来回路の説明図(その1)である。
【図7】従来回路の説明図(その2)である。
【符号の説明】
1 発光素子の発光パワー制御回路 2 バイパス電流制御素子 3 受光素子 4 電流制御回路 5 電圧検出回路 6 負荷抵抗素子 LD1 〜LDn 発光素子 I 定電流源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/17 (56)参考文献 特開 平5−29658(JP,A) 実開 平1−64694(JP,U) 実開 平6−62559(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/18 H04B 10/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の発光素子(LD1 〜LDn ) と定電
    流源(I)を直列接続した直列接続路と、 該直列接続路中の複数の発光素子(LD1 〜LDn ) の
    対応する発光素子の発光パワーを制御する複数の発光パ
    ワー制御回路(1)を有し、該複数の発光パワー制御回
    路(1)の各々は、 該複数の発光素子(LD1 〜LDn )の対応する発光素
    子に並列接続されたバイパス電流制御素子(2)と、 該バイパス電流制御素子(2)が接続された発光素子の
    発光パワーを検出する受光素子(3)と、 該受光素子(3)の受光レベルに応じて、該バイパス電
    流制御素子(2)に流れる電流を制御する電流制御回路
    (APC)(4)及び該対応する発光素子の端子間の電
    圧値を検出し、所定の電圧値以上となる時、該バイパス
    電流制御素子(2)に流れる電流を大きくするように該
    電流制御回路(4)を制御する電圧検出回路(5)を有
    して構成されることを特徴とする発光素子の駆動回路。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記複数の発光素子(LD1 〜LDn )は、レーザダイ
    オードであり、前記受光素子(3)は、フォトダイオー
    ドであることを特徴とする発光素子の駆動回路。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記バイパス電流制御素子(2)は、トランジスタで構
    成され、そのコレクタ−エミッタ間を前記対応する発光
    素子に並列接続し、更に該トランジスタのベース電流を
    前記電流制御回路(4)により制御するように構成した
    ことを特徴とする発光素子の駆動回路。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3において、 前記電流制御回路(4)は、第一及び第二の入力端を有
    する差動増幅器により構成され、 該第一の入力端には前記受光素子(3)により受光した
    受光パワーに応じた電位が入力され、該第二の入力端に
    は、前記電圧検出回路(5)の出力が入力され、 更に該差動増幅器は、該第二の入力端の入力と該第一の
    入力端の入力の差に対応した出力を前記バイパス電流制
    御素子(2)に付与するように構成されたことを特徴と
    する発光素子の駆動回路。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記電圧検出回路(5)は、定電流源(53)が共通エ
    ミッタに接続された一対のトランジスタ(51、52)
    を有し、一方のトランジスタ(51)のベースには基準
    電位が与えられ、且つそのコレクタは、前記電流制御回
    路(4)の差動増幅器の第二の入力端に接続され、他方
    のトランジスタ(52)のベースには前記発光素子の端
    子間の電圧値に比例した電位が与えられるように構成さ
    れたことを特徴とする発光素子の駆動回路。
  6. 【請求項6】請求項4において、 前記電圧検出回路(5)は、定電流源(53)が共通エ
    ミッタに接続された一対のトランジスタ(51、52)
    を有し、一方のトランジスタ(51)のコレクタは、前
    記電流制御回路(4)の差動増幅器の第二の入力端に接
    続され、該一対のトランジスタ(51、52)のベース
    間には前記発光素子の端子間の電圧値に比例した電位が
    与えられるように構成されたことを特徴とする発光素子
    の駆動回路。
  7. 【請求項7】光ファイバ伝送路(30、301)と、 該光ファイバ伝送路(30、301))の途中に置かれ
    たErドープファイバモジュール(33、331)と、 該Erドープファイバモジュール(33、331)に励
    起光を供給する励起光源(31)を有し、 該励起光源(31)は、請求項1乃至6に記載の複数の
    発光素子(LD1 〜LDn )からの発光パワーを合成し
    て、該Erドープファイバモジュール(33、331)
    に供給するように構成されたことを特徴とする光増幅中
    継器。
  8. 【請求項8】上り回線用及び下り回線用の光ファイバ伝
    送路(30、301)と、 該上り回線用及び下り回線用の光ファイバ伝送路(3
    0、301)のそれぞれに置かれた第一及び第二のEr
    ドープファイバモジュール(33、331)と、 該第一及び第二のErドープファイバモジュール(3
    3、331)に励起光を供給する励起光源(31)と、 該励起光源(31)からの励起光を分岐するカプラ(3
    2)と、 該カプラ(32)により分岐された励起光を、該上り回
    線用及び下り回線用の光ファイバ伝送路(30、30
    1)に結合する第一及び第二のWDMカプラ(34、3
    41)とを有し、 該励起光源(31)は、請求項1乃至6に記載の複数の
    発光素子(LD1 〜LDn )からの発光パワーを合成し
    て、該Erドープファイバモジュール(33、331)
    に供給するように構成されたことを特徴とする光増幅中
    継器。
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