JP2982201B2 - ガスタービンエンジン搭載車両の動力伝達装置 - Google Patents
ガスタービンエンジン搭載車両の動力伝達装置Info
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- JP2982201B2 JP2982201B2 JP2048589A JP4858990A JP2982201B2 JP 2982201 B2 JP2982201 B2 JP 2982201B2 JP 2048589 A JP2048589 A JP 2048589A JP 4858990 A JP4858990 A JP 4858990A JP 2982201 B2 JP2982201 B2 JP 2982201B2
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- Japan
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- vehicle
- gas turbine
- turbine engine
- power transmission
- clutch
- Prior art date
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H2312/00—Driving activities
- F16H2312/02—Driving off
Landscapes
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
- Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ガスタービンエンジンが搭載された車両の
動力伝達装置に関し、特に、その車両の発進加速性能お
よび燃費を改善する技術に関するものである。
動力伝達装置に関し、特に、その車両の発進加速性能お
よび燃費を改善する技術に関するものである。
従来の技術 ガスタービンエンジンの出力が所謂トルクコンバータ
やフルードカップリングなどのような流体式継手および
自動変速機を介して駆動輪へ伝達される形式のガスター
ビンエンジン搭載車両の動力伝達装置が知られている。
たとえば、特開昭63−207736号公報に記載されたものが
それである。これによれば、スロットル弁開度および車
速から所定の変速線図に従って自動変速機のギヤ段が制
御される特徴がある。
やフルードカップリングなどのような流体式継手および
自動変速機を介して駆動輪へ伝達される形式のガスター
ビンエンジン搭載車両の動力伝達装置が知られている。
たとえば、特開昭63−207736号公報に記載されたものが
それである。これによれば、スロットル弁開度および車
速から所定の変速線図に従って自動変速機のギヤ段が制
御される特徴がある。
発明が解決すべき課題 ところで、上記ガスタービンエンジンは、通常、その
出力軸回転速度が高くなるほど効率が高くなる性質があ
る一方、車両の発進加速性能を高めるためには高出力が
必要となることから、車両の発進予備状態には、上記ガ
スタービンエンジンの出力軸回転速度を比較的高く維持
することが望まれる。しかし、車両の停止時においてガ
スタービンエンジンの出力軸回転速度が高くなるように
設定すると、車両が停止している時には流体式継手にお
ける回転差が大きくなってエネルギ損失や発熱が増大す
るとともに車両の燃費が悪くなる。このため、車両停止
時のガスタービンエンジンの出力軸回転速度を低く設定
せざるを得ず、車両の発進加速性が充分に得られないと
いう欠点があった。
出力軸回転速度が高くなるほど効率が高くなる性質があ
る一方、車両の発進加速性能を高めるためには高出力が
必要となることから、車両の発進予備状態には、上記ガ
スタービンエンジンの出力軸回転速度を比較的高く維持
することが望まれる。しかし、車両の停止時においてガ
スタービンエンジンの出力軸回転速度が高くなるように
設定すると、車両が停止している時には流体式継手にお
ける回転差が大きくなってエネルギ損失や発熱が増大す
るとともに車両の燃費が悪くなる。このため、車両停止
時のガスタービンエンジンの出力軸回転速度を低く設定
せざるを得ず、車両の発進加速性が充分に得られないと
いう欠点があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであ
り、その目的とするところは、流体式継手におけるエネ
ルギー損失や発熱を増大させて車両の燃費を低下させる
ことなく、車両の発進加速性を得ることができるガズタ
ービンエンジン搭載車両の動力伝達装置を提供すること
にある。
り、その目的とするところは、流体式継手におけるエネ
ルギー損失や発熱を増大させて車両の燃費を低下させる
ことなく、車両の発進加速性を得ることができるガズタ
ービンエンジン搭載車両の動力伝達装置を提供すること
にある。
課題を解決するための手段 本発明は以上の事情を背景として為されたものであ
り、その要旨とするところは、第16図のクレーム対応図
に示すように、ガスタービンエンジンの出力が流体式継
手および自動変速機を介して駆動輪へ伝達される形式の
ガスタービンエンジン搭載車両の動力伝達装置であっ
て、(a)前記ガスタービンエンジンから駆動輪に至る
動力伝達経路に介挿されてその動力伝達経路を開放する
開放クラッチと、(b)前記車両の発進予備状態である
ことを検出する発進予備状態検出手段と、(c)その発
進予備状態検出手段により車両の発進予備状態が検出さ
れた場合には、前記クラッチを開放し且つ前記ガスター
ビンエンジンの出力軸回転速度を所定量高める制御手段
とを、含むことにある。
り、その要旨とするところは、第16図のクレーム対応図
に示すように、ガスタービンエンジンの出力が流体式継
手および自動変速機を介して駆動輪へ伝達される形式の
ガスタービンエンジン搭載車両の動力伝達装置であっ
て、(a)前記ガスタービンエンジンから駆動輪に至る
動力伝達経路に介挿されてその動力伝達経路を開放する
開放クラッチと、(b)前記車両の発進予備状態である
ことを検出する発進予備状態検出手段と、(c)その発
進予備状態検出手段により車両の発進予備状態が検出さ
れた場合には、前記クラッチを開放し且つ前記ガスター
ビンエンジンの出力軸回転速度を所定量高める制御手段
とを、含むことにある。
作用および発明の効果 このようにすれば、発進予備状態検出手段により車両
の発進予備状態が検出された場合には、制御手段によ
り、前記ガスタービンエンジンから駆動輪に至る動力伝
達経路に設けられた開放クラッチが開放され、且つガス
タービンエンジンの出力軸回転速度が所定量高められ
る。このため、アクセル操作部材が操作されて車両の発
進操作が行われた場合には、上記開放クラッチが閉じら
れることにより既に出力軸回転速度および効率が高めら
れた状態とされているガスタービンエンジンの出力によ
って車両を駆動させることができるので、車両の発進加
速性が好適に改善される。しかも、車両がその発進予備
状態とされた期間だけ、制御手段により開放クラッチが
開放され且つガスタービンエンジンの出力軸回転速度が
所定量高められるので、流体式継手におけるエネルギ損
失や発熱を増大させて車両の燃費を低下させることがな
いのである。
の発進予備状態が検出された場合には、制御手段によ
り、前記ガスタービンエンジンから駆動輪に至る動力伝
達経路に設けられた開放クラッチが開放され、且つガス
タービンエンジンの出力軸回転速度が所定量高められ
る。このため、アクセル操作部材が操作されて車両の発
進操作が行われた場合には、上記開放クラッチが閉じら
れることにより既に出力軸回転速度および効率が高めら
れた状態とされているガスタービンエンジンの出力によ
って車両を駆動させることができるので、車両の発進加
速性が好適に改善される。しかも、車両がその発進予備
状態とされた期間だけ、制御手段により開放クラッチが
開放され且つガスタービンエンジンの出力軸回転速度が
所定量高められるので、流体式継手におけるエネルギ損
失や発熱を増大させて車両の燃費を低下させることがな
いのである。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
する。
第1図において、車両に搭載された2軸式のガスター
ビンエンジン10の出力は、流体式継手の一種であるトル
クコンバータ12、自動変速機14、差動歯車装置16を介し
て車両の駆動輪18へ伝達されるようになっている。
ビンエンジン10の出力は、流体式継手の一種であるトル
クコンバータ12、自動変速機14、差動歯車装置16を介し
て車両の駆動輪18へ伝達されるようになっている。
上記ガスタービンエンジン10は、吸入した空気を圧縮
するための圧縮機Cと、圧縮された空気内に噴射された
燃料を点火して燃焼させる燃焼器CCと、燃焼ガスにより
回転駆動され、第1軸20を介して圧縮機Cを駆動する圧
縮機駆動タービンCTと、圧縮機駆動タービンCTから排出
された燃焼ガスの圧力を調節して熱効率を好適に維持す
るための可変ノズルVNと、可変ノズルVNからの燃焼ガス
を受けて回転駆動される出力タービンPTと、第2軸22を
介して出力タービンPTに連結された小径歯車24とそれに
噛み合い且つ出力軸26とともに回転する大径歯車28とを
備え、出力タービンPT(第2軸22)の回転を1/10に減速
する減速機30と、出力タービンPTから排出された排気に
よって燃焼器CCへ供給される圧縮空気を加熱する熱交換
器HEとを備えている。
するための圧縮機Cと、圧縮された空気内に噴射された
燃料を点火して燃焼させる燃焼器CCと、燃焼ガスにより
回転駆動され、第1軸20を介して圧縮機Cを駆動する圧
縮機駆動タービンCTと、圧縮機駆動タービンCTから排出
された燃焼ガスの圧力を調節して熱効率を好適に維持す
るための可変ノズルVNと、可変ノズルVNからの燃焼ガス
を受けて回転駆動される出力タービンPTと、第2軸22を
介して出力タービンPTに連結された小径歯車24とそれに
噛み合い且つ出力軸26とともに回転する大径歯車28とを
備え、出力タービンPT(第2軸22)の回転を1/10に減速
する減速機30と、出力タービンPTから排出された排気に
よって燃焼器CCへ供給される圧縮空気を加熱する熱交換
器HEとを備えている。
前記トルクコンバータ12は、出力軸26とともに回転す
るポンプ羽根車32と、ポンプ羽根車32から流体を介して
伝達された動力により回転駆動されるタービン羽根車34
と、ポンプ羽根車32からの流体の向きを変更してトルク
増幅作用を発生さる図示しないステータと、上記ポンプ
羽根車32とタービン羽根車34とを直結させる直結クラッ
チ36とを備えている。なお、第1図の直結クラッチ36は
トルクコンバータ12と並列接続であることを容易に理解
できるように等価的に示されている。
るポンプ羽根車32と、ポンプ羽根車32から流体を介して
伝達された動力により回転駆動されるタービン羽根車34
と、ポンプ羽根車32からの流体の向きを変更してトルク
増幅作用を発生さる図示しないステータと、上記ポンプ
羽根車32とタービン羽根車34とを直結させる直結クラッ
チ36とを備えている。なお、第1図の直結クラッチ36は
トルクコンバータ12と並列接続であることを容易に理解
できるように等価的に示されている。
前記自動変換機14は、たとえばA340E型として知られ
る遊星歯車式自動変速機であって、オーバドライブギヤ
段を成立させるためのオーバドライブ用遊星歯車装置38
と、第1速乃至第3速ギヤ段および後退ギヤを成立させ
るための前後進用遊星歯車装置40と、それらオーバドラ
イブ用遊星歯車装置38と前後進用遊星歯車装置40との間
に介挿されて動力伝達経路を開放するための開放クラッ
チ、すなわち後述の前進クラッチC1とを基本的に備えて
いる。上記自動変速機14は、たとえば第2図に示すよう
に構成されている。すなわち、オーバドライブ用遊星歯
車装置38は、1組の遊星歯車から構成されており、トル
クコンバータ12の出力軸とともに回転する遊星ギヤ38p
と、非回転のミッションハウジング42に対してO/Dブレ
ーキB0を介して係合させられるとともに、O/DクラッチC
0および一方向クラッチF0を介して遊星ギヤ38pと連結さ
れたサンギヤ38sと、後段への出力部材として機能する
リングギヤ38rとを備えている。また、前後進用遊星歯
車装置40は、2組の遊星歯車から構成されており、上記
リングギヤ38rと前進クラッチC1を介して連結された第
1リングギヤ40r1と、変速出力軸44に連結された第1遊
星ギヤ40p1と、直結クラッチC2を介してリングギヤ38r
と連結されるとともに第2コーストブレーキB1を介して
ミッションハウジング42に係合させられ、且つ第1一方
向クラッチF1および第2ブレーキB2を直列に介してミッ
ションハウジング42に係合させられた共通のサンギヤ40
sと、第2一方向クラッチF2および第1および後退ブレ
ーキB3を並列に介してミッションハウジング42に係合さ
せられた第2遊星ギヤ40p2と、変速機出力軸44に連係さ
れた第2リングギヤ40r2とを備えている。
る遊星歯車式自動変速機であって、オーバドライブギヤ
段を成立させるためのオーバドライブ用遊星歯車装置38
と、第1速乃至第3速ギヤ段および後退ギヤを成立させ
るための前後進用遊星歯車装置40と、それらオーバドラ
イブ用遊星歯車装置38と前後進用遊星歯車装置40との間
に介挿されて動力伝達経路を開放するための開放クラッ
チ、すなわち後述の前進クラッチC1とを基本的に備えて
いる。上記自動変速機14は、たとえば第2図に示すよう
に構成されている。すなわち、オーバドライブ用遊星歯
車装置38は、1組の遊星歯車から構成されており、トル
クコンバータ12の出力軸とともに回転する遊星ギヤ38p
と、非回転のミッションハウジング42に対してO/Dブレ
ーキB0を介して係合させられるとともに、O/DクラッチC
0および一方向クラッチF0を介して遊星ギヤ38pと連結さ
れたサンギヤ38sと、後段への出力部材として機能する
リングギヤ38rとを備えている。また、前後進用遊星歯
車装置40は、2組の遊星歯車から構成されており、上記
リングギヤ38rと前進クラッチC1を介して連結された第
1リングギヤ40r1と、変速出力軸44に連結された第1遊
星ギヤ40p1と、直結クラッチC2を介してリングギヤ38r
と連結されるとともに第2コーストブレーキB1を介して
ミッションハウジング42に係合させられ、且つ第1一方
向クラッチF1および第2ブレーキB2を直列に介してミッ
ションハウジング42に係合させられた共通のサンギヤ40
sと、第2一方向クラッチF2および第1および後退ブレ
ーキB3を並列に介してミッションハウジング42に係合さ
せられた第2遊星ギヤ40p2と、変速機出力軸44に連係さ
れた第2リングギヤ40r2とを備えている。
以上のように構成された自動変速機14は、第3図に示
すように、そのO/DクラッチC0、前進クラッチC1、直結
クラッチC2、O/DブレーキB0、第2コーストブレーキ
B1、第2ブレーキB2、第1および後進ブレーキB3が予め
定められた組合わせで作動させられることにより、第1
速ギヤ段、第2速ギヤ段、第3速ギヤ段、O/Dギヤ段、
後進ギヤ段のうちの所望のギヤ段が選択的に成立させら
れる。なお、前進クラッチC1が係合させられる第1速ギ
ヤ段の選択状態において直結クラッチC2が開放されてい
ることから、前進クラッチC1が第1速ギヤ段での動力伝
達経路に直列に介挿された状態となっており、この前進
クラッチC1が開放されると、動力伝達経路が遮断されて
トルクコンバータ12のタービン羽根車34がポンプ羽根車
32と連れ回ることができ、それらの回転速度差が極めて
小さくされるようになっている。
すように、そのO/DクラッチC0、前進クラッチC1、直結
クラッチC2、O/DブレーキB0、第2コーストブレーキ
B1、第2ブレーキB2、第1および後進ブレーキB3が予め
定められた組合わせで作動させられることにより、第1
速ギヤ段、第2速ギヤ段、第3速ギヤ段、O/Dギヤ段、
後進ギヤ段のうちの所望のギヤ段が選択的に成立させら
れる。なお、前進クラッチC1が係合させられる第1速ギ
ヤ段の選択状態において直結クラッチC2が開放されてい
ることから、前進クラッチC1が第1速ギヤ段での動力伝
達経路に直列に介挿された状態となっており、この前進
クラッチC1が開放されると、動力伝達経路が遮断されて
トルクコンバータ12のタービン羽根車34がポンプ羽根車
32と連れ回ることができ、それらの回転速度差が極めて
小さくされるようになっている。
第1図に戻って、前記自動変速機14は、第1電磁弁4
6、第2電磁弁48、第3電磁弁50、および第4電磁弁52
と、図示しないシフトレバーに連動するマニュアルバル
ブとを含む油圧制御回路54を備えており、シフトレバー
の操作位置と電子制御装置56に制御される第1電磁弁46
および第2電磁弁48の作動との組み合せにより、前記O/
DクラッチC0、前進クラッチC1、直結クラッチC2、O/Dブ
レーキB0、第2コーストブレーキB1、第2ブレーキB2、
第1および後進ブレーキB3が第3図に従って選択的に作
動させられ、所望のギヤ段が選択されるようになってい
る。また、第3電磁弁50は専らロックアップクラッチ36
の作動を制御するためのものであり、電子制御装置56に
よりたとえば車速Vが所定の判断基準値を超えると作動
させられる。また、第4電磁弁52は、第1電磁弁46およ
び第2電磁弁48の作動状態に拘わらず優先的に前進クラ
ッチC1を開放させるためのものであり、電子制御装置56
により車両の発進予備状態において作動させられるよう
になっている。
6、第2電磁弁48、第3電磁弁50、および第4電磁弁52
と、図示しないシフトレバーに連動するマニュアルバル
ブとを含む油圧制御回路54を備えており、シフトレバー
の操作位置と電子制御装置56に制御される第1電磁弁46
および第2電磁弁48の作動との組み合せにより、前記O/
DクラッチC0、前進クラッチC1、直結クラッチC2、O/Dブ
レーキB0、第2コーストブレーキB1、第2ブレーキB2、
第1および後進ブレーキB3が第3図に従って選択的に作
動させられ、所望のギヤ段が選択されるようになってい
る。また、第3電磁弁50は専らロックアップクラッチ36
の作動を制御するためのものであり、電子制御装置56に
よりたとえば車速Vが所定の判断基準値を超えると作動
させられる。また、第4電磁弁52は、第1電磁弁46およ
び第2電磁弁48の作動状態に拘わらず優先的に前進クラ
ッチC1を開放させるためのものであり、電子制御装置56
により車両の発進予備状態において作動させられるよう
になっている。
上記第4電磁弁52は、たとえば第4図に示すように、
前進クラッチC1を係合させる際に作動油圧を供給するた
めにその前進クラッチC1と直接に連通する供給油路58に
設けられたカット弁60の切換状態を制御するように設け
られる。このカット弁60は、油圧制御回路54と連通する
第1ポート60a、前進クラッチC1と連通する第2ポート6
0b、大気に開放されるドレンポート60cと、第1ポート6
0aと第2ポート60bとの間を連通させ且つ第1ポート60a
とドレンポート60cとの間を遮断する第1位置と第1ポ
ート60aと第2ポート60bとの間を遮断し且つ第1ポート
60aとドレンポート60cとの間を連通させる第2位置とに
位置させられるスプール弁子62と、スプール弁子62を第
1位置に向かって付勢するスプリング64と、スプール弁
子62をスプリング64の付勢力に抗して第2位置に向かっ
て移動させるためのパイロット圧が供給される制御油室
66とを備えている。前記第4電磁弁52は、常時開放型の
開閉弁であって、非通電時には開放状態となって絞り68
よりも下流側および上記制御油室66を大気圧とすること
によりカット弁60を第1状態に維持するが、通電時には
閉成状態となって絞り68よりも下流側および上記制御油
室66にパイロット油圧を作用させてカット弁60を第2状
態に維持する。
前進クラッチC1を係合させる際に作動油圧を供給するた
めにその前進クラッチC1と直接に連通する供給油路58に
設けられたカット弁60の切換状態を制御するように設け
られる。このカット弁60は、油圧制御回路54と連通する
第1ポート60a、前進クラッチC1と連通する第2ポート6
0b、大気に開放されるドレンポート60cと、第1ポート6
0aと第2ポート60bとの間を連通させ且つ第1ポート60a
とドレンポート60cとの間を遮断する第1位置と第1ポ
ート60aと第2ポート60bとの間を遮断し且つ第1ポート
60aとドレンポート60cとの間を連通させる第2位置とに
位置させられるスプール弁子62と、スプール弁子62を第
1位置に向かって付勢するスプリング64と、スプール弁
子62をスプリング64の付勢力に抗して第2位置に向かっ
て移動させるためのパイロット圧が供給される制御油室
66とを備えている。前記第4電磁弁52は、常時開放型の
開閉弁であって、非通電時には開放状態となって絞り68
よりも下流側および上記制御油室66を大気圧とすること
によりカット弁60を第1状態に維持するが、通電時には
閉成状態となって絞り68よりも下流側および上記制御油
室66にパイロット油圧を作用させてカット弁60を第2状
態に維持する。
第1図に戻って、車両において、アクセルペダル70に
はその踏込操作量θaccを検出するアクセルセンサ72が
設けられており、踏込操作量θaccを表す信号が電子制
御装置56に供給されるようになっている。図示しない車
両のイグニッションキーにはそのオン操作を検出するキ
ースイッチ74が設けられており、イグニッションキーの
オン操作を表す信号が電子制御装置56に供給されるよう
になっている。車両の走行レンジを選択するための図示
しないシフトレバーにはその操作位置SPを検出するシフ
トレバースイッチ76が設けられており、その操作位置SP
を表す信号が電子制御装置56に供給されるようになって
いる。また、車両にはそのブレーキが操作されたことを
検出するブレーキスイッチ78が設けられており、ブレー
キが操作されたことを表す信号が電子制御装置56に供給
されるようになっている。
はその踏込操作量θaccを検出するアクセルセンサ72が
設けられており、踏込操作量θaccを表す信号が電子制
御装置56に供給されるようになっている。図示しない車
両のイグニッションキーにはそのオン操作を検出するキ
ースイッチ74が設けられており、イグニッションキーの
オン操作を表す信号が電子制御装置56に供給されるよう
になっている。車両の走行レンジを選択するための図示
しないシフトレバーにはその操作位置SPを検出するシフ
トレバースイッチ76が設けられており、その操作位置SP
を表す信号が電子制御装置56に供給されるようになって
いる。また、車両にはそのブレーキが操作されたことを
検出するブレーキスイッチ78が設けられており、ブレー
キが操作されたことを表す信号が電子制御装置56に供給
されるようになっている。
さらに、前記ガスタービンエンジン10および自動変速
機14には、第1軸20の回転速度N1を検出する回転センサ
80、出力軸26の回転速度(第2軸22の回転速度N2の1/1
0)N3を検出する回転センサ82、圧縮機Cの出口圧力P3
を検出する圧力センサ84、熱交換器HEの出口空気温度T
35を検出する温度センサ86、出力タービンPTの出口温度
T6を検出する温度センサ88、圧縮機Cの吸気温度T0を検
出する温度センサ90、自動変速機14の出力軸回転速度Np
を検出する回転センサ92などが設けられており、上記第
1軸20の回転速度N1、出力軸26の回転速度N3、圧縮機C
の出口圧力P3、熱交換器HEの出口空気温度T35、出力タ
ービンPTの出口温度T6、吸気温度T0、出力軸回転速度Np
などを表す信号が電子制御装置56に供給されるようにな
っている。
機14には、第1軸20の回転速度N1を検出する回転センサ
80、出力軸26の回転速度(第2軸22の回転速度N2の1/1
0)N3を検出する回転センサ82、圧縮機Cの出口圧力P3
を検出する圧力センサ84、熱交換器HEの出口空気温度T
35を検出する温度センサ86、出力タービンPTの出口温度
T6を検出する温度センサ88、圧縮機Cの吸気温度T0を検
出する温度センサ90、自動変速機14の出力軸回転速度Np
を検出する回転センサ92などが設けられており、上記第
1軸20の回転速度N1、出力軸26の回転速度N3、圧縮機C
の出口圧力P3、熱交換器HEの出口空気温度T35、出力タ
ービンPTの出口温度T6、吸気温度T0、出力軸回転速度Np
などを表す信号が電子制御装置56に供給されるようにな
っている。
電子制御装置56は、入力インターフェース96、CPU9
8、ROM100、RAM102、出力インターフェース104などから
構成された所謂マイクロコンピュータにより構成されて
いる。上記CPU98は、RAM102の記憶機能を利用しつつ、R
OM100に予め記憶されたプログラムに従って入力信号を
処理し、ガスタービンエンジン10の出力を制御するため
に、燃焼器CCを制御するメータリングバルブ106に燃料
供給量Gfを表す信号を供給し、且つ可変ノズルVNを制御
するアクチュエータ108に可変ノズル角度θVNを表す信
号αsを供給する一方、動力伝達機構を制御するため
に、トルクコンバータ12のロックアップクラッチ36およ
び自動変速機14のギヤ段を選択するための信号S1、S2、
S3、S4を、前記第1電磁弁46、第2電磁弁48、第3電磁
弁50、および第4電磁弁52に供給する。
8、ROM100、RAM102、出力インターフェース104などから
構成された所謂マイクロコンピュータにより構成されて
いる。上記CPU98は、RAM102の記憶機能を利用しつつ、R
OM100に予め記憶されたプログラムに従って入力信号を
処理し、ガスタービンエンジン10の出力を制御するため
に、燃焼器CCを制御するメータリングバルブ106に燃料
供給量Gfを表す信号を供給し、且つ可変ノズルVNを制御
するアクチュエータ108に可変ノズル角度θVNを表す信
号αsを供給する一方、動力伝達機構を制御するため
に、トルクコンバータ12のロックアップクラッチ36およ
び自動変速機14のギヤ段を選択するための信号S1、S2、
S3、S4を、前記第1電磁弁46、第2電磁弁48、第3電磁
弁50、および第4電磁弁52に供給する。
上記ガスタービンエンジン10の出力制御や動力伝達機
構の制御の内容は、たとえば特開昭61−163030号や特開
昭63−207736号などに記載された公知の制御と同様に行
われる。
構の制御の内容は、たとえば特開昭61−163030号や特開
昭63−207736号などに記載された公知の制御と同様に行
われる。
以下に、上記電子制御装置56による制御のうち、車両
の発進予備状態において発進加速性を改善するために行
われる制御の要部を、第5図のフローチャートに従って
説明する。
の発進予備状態において発進加速性を改善するために行
われる制御の要部を、第5図のフローチャートに従って
説明する。
先ず、第5図のステップS1の初期処理においては、電
子制御装置56内のカウンタやフラグなどがクリアされる
とともに、定数などの初期設定が行われる。続くステッ
プS2では、車体、ガスタービンエンジン10、自動変速機
14などに設けられたセンサから出力された各信号、たと
えば第1軸20の回転速度N1、出力軸26の回転速度N3、圧
縮機Cの出口圧力P3、熱交換器HEの出口空気温度T35、
出力タービンPTの出口温度T6、吸気温度T0、出力軸回転
速度Npなどを表す信号が読み込まれる。
子制御装置56内のカウンタやフラグなどがクリアされる
とともに、定数などの初期設定が行われる。続くステッ
プS2では、車体、ガスタービンエンジン10、自動変速機
14などに設けられたセンサから出力された各信号、たと
えば第1軸20の回転速度N1、出力軸26の回転速度N3、圧
縮機Cの出口圧力P3、熱交換器HEの出口空気温度T35、
出力タービンPTの出口温度T6、吸気温度T0、出力軸回転
速度Npなどを表す信号が読み込まれる。
次いで、ステップS3では、次式(1)および(2)に
示す予め記憶された関係から実際のアクセルペダル操作
量θaccおよびシフトレバーの操作位置SPに基づいて、
ガスタービンエンジン10の第1軸20の目標回転速度N
1setを決定するための加算値N1sが算出される。すなわ
ち、シフトレバーがパーキング(P)レンジ或いはニュ
ートラル(N)レンジに操作されている場合には(1)
式に従って目標回転速度N1setが算出され、シフトレバ
ーがドライブ(D)レンジ、セカンド(2)レンジ、ロ
ー(L)レンジ、後進(R)レンジなどの走行レンジに
操作されている場合には、(2)式に従って目標回転速
度N1setが算出される。(1)式および(2)式におい
て、N1Rは第1軸20の定格回転速度であってたとえば700
00rpm程度、N1LSは第1軸20のローアイドル回転速度で
あってたとえば30000rpm程度、N1HSは第1軸20のハイア
イドル回転速度であってたとえば40000rpm程度である。
なお、アクセルペダル操作量θaccはアクセルペダル非
操作状態の「0」から全操作状態の「1」までの範囲内
の値をとるようになっている。
示す予め記憶された関係から実際のアクセルペダル操作
量θaccおよびシフトレバーの操作位置SPに基づいて、
ガスタービンエンジン10の第1軸20の目標回転速度N
1setを決定するための加算値N1sが算出される。すなわ
ち、シフトレバーがパーキング(P)レンジ或いはニュ
ートラル(N)レンジに操作されている場合には(1)
式に従って目標回転速度N1setが算出され、シフトレバ
ーがドライブ(D)レンジ、セカンド(2)レンジ、ロ
ー(L)レンジ、後進(R)レンジなどの走行レンジに
操作されている場合には、(2)式に従って目標回転速
度N1setが算出される。(1)式および(2)式におい
て、N1Rは第1軸20の定格回転速度であってたとえば700
00rpm程度、N1LSは第1軸20のローアイドル回転速度で
あってたとえば30000rpm程度、N1HSは第1軸20のハイア
イドル回転速度であってたとえば40000rpm程度である。
なお、アクセルペダル操作量θaccはアクセルペダル非
操作状態の「0」から全操作状態の「1」までの範囲内
の値をとるようになっている。
N1s=(N1R−N1LS)・θacc ・・・(1) N1s=(N1R−N1HS)・θacc ・・・(2) 続くステップS4では、シフトレバーの操作位置SPがP
レンジ或いはNレンジであるか否かが判断される。この
ステップS4の判断が肯定された場合には、燃費を悪化さ
せないように、ステップS5において出力軸26のアイドル
回転N3idleがたとえば800rpm程度の比較的低い値に設定
され、且つ第1軸20の目標回転速度N1setが次式(3)
から決定される。
レンジ或いはNレンジであるか否かが判断される。この
ステップS4の判断が肯定された場合には、燃費を悪化さ
せないように、ステップS5において出力軸26のアイドル
回転N3idleがたとえば800rpm程度の比較的低い値に設定
され、且つ第1軸20の目標回転速度N1setが次式(3)
から決定される。
N1set=N1LS+N1s ・・・(3) 一方、前記ステップS4において、シフトレバーの操作
位置SPがPレンジ或いはNレンジではないと判定された
場合には、車両の前進あるいは後進のための走行レンジ
が選択された状態であるため、先ずステップS6において
アクセル操作量θaccが「0」であるか否かが判断され
る。
位置SPがPレンジ或いはNレンジではないと判定された
場合には、車両の前進あるいは後進のための走行レンジ
が選択された状態であるため、先ずステップS6において
アクセル操作量θaccが「0」であるか否かが判断され
る。
ステップS6においてアクセル操作量θaccが「0」で
あると判断された場合には、ステップS7において車速V
が予め設定された判断基準車速VLよりも低いか否かが判
断される。この判断基準車速VLは、車両が実質的に停止
している状態であるか否かを判断するためのものであ
り、たとえば3km/h程度の値が用いられる。ステップS4
の判断が否定され且つステップS6およびS7の判断が共に
肯定された場合は、シフトレバーが走行レンジに操作さ
れ且つアクセルペダル70が操作されないで車両が実質的
に停止している状態、すなわち、車両の発進予備状態で
あるので、上記ステップS4、S6、S7は、本実施例の発進
予備状態検出手段に対応している。
あると判断された場合には、ステップS7において車速V
が予め設定された判断基準車速VLよりも低いか否かが判
断される。この判断基準車速VLは、車両が実質的に停止
している状態であるか否かを判断するためのものであ
り、たとえば3km/h程度の値が用いられる。ステップS4
の判断が否定され且つステップS6およびS7の判断が共に
肯定された場合は、シフトレバーが走行レンジに操作さ
れ且つアクセルペダル70が操作されないで車両が実質的
に停止している状態、すなわち、車両の発進予備状態で
あるので、上記ステップS4、S6、S7は、本実施例の発進
予備状態検出手段に対応している。
上記ステップS7の判断が肯定された場合には、ステッ
プS8において、出力軸26のアイドル回転速度N3idleがた
とえば2000rpm程度の比較的高い値に設定され、且つ第
1軸20の目標回転速度N1setが次式(4)から決定され
る。第6図のタイムチャートにおける時刻t=0より前
は、上記の設定により回転速度が制御されている状態を
示している。
プS8において、出力軸26のアイドル回転速度N3idleがた
とえば2000rpm程度の比較的高い値に設定され、且つ第
1軸20の目標回転速度N1setが次式(4)から決定され
る。第6図のタイムチャートにおける時刻t=0より前
は、上記の設定により回転速度が制御されている状態を
示している。
N1set=N1HS ・・・(4) 続くステップS9では、第4電磁弁52を駆動する信号S4
のデューティ比VS4が100%とされて第4電磁弁52が励磁
状態(閉状態)とされることにより、カット弁60によっ
て供給油路58が閉じられ且つ前進クラッチC1内油圧Pc1
がドレン(大気圧)されて前進クラッチC1が優先的に開
放状態とされるとともに、フラグIDLの内容が「1」に
セットされる。上記ステップS8、S9は、本実施例の制御
手段に対応している。なお、上記第4電磁弁52を駆動す
る信号S4のデューティ比VS4とカット弁60の開度との関
係は、たとえば第7図に示されている。また、上記フラ
グIDLは、ガスタービンエンジン10のアイドル回転状態
を示すものである。
のデューティ比VS4が100%とされて第4電磁弁52が励磁
状態(閉状態)とされることにより、カット弁60によっ
て供給油路58が閉じられ且つ前進クラッチC1内油圧Pc1
がドレン(大気圧)されて前進クラッチC1が優先的に開
放状態とされるとともに、フラグIDLの内容が「1」に
セットされる。上記ステップS8、S9は、本実施例の制御
手段に対応している。なお、上記第4電磁弁52を駆動す
る信号S4のデューティ比VS4とカット弁60の開度との関
係は、たとえば第7図に示されている。また、上記フラ
グIDLは、ガスタービンエンジン10のアイドル回転状態
を示すものである。
次いで、ステップS10では、フラグIDLSおよびタイマ
カウンタTSの内容が共に「0」にリセットされる。この
フラグIDLSはアイドル状態においてアクセルペダルが踏
み込まれてから所定時間TSE以上経過したことを示すも
のであり、タイマカウンタTSはアイドル状態においてア
クセルペダルが踏み込まれてからの経過時間を計測する
ためのものである。
カウンタTSの内容が共に「0」にリセットされる。この
フラグIDLSはアイドル状態においてアクセルペダルが踏
み込まれてから所定時間TSE以上経過したことを示すも
のであり、タイマカウンタTSはアイドル状態においてア
クセルペダルが踏み込まれてからの経過時間を計測する
ためのものである。
ステップS11では、上記のように設定された出力軸26
のアイドル回転速度N3idle、および第1軸20の目標回転
速度N1setが得られるような、燃焼器CCに供給する燃料
供給量Gfおよび可変ノズルVNの角度αsが予め記憶され
た関係から決定される。
のアイドル回転速度N3idle、および第1軸20の目標回転
速度N1setが得られるような、燃焼器CCに供給する燃料
供給量Gfおよび可変ノズルVNの角度αsが予め記憶され
た関係から決定される。
車両のアクセルペダル70が踏み込まれた場合には、前
記ステップS6の判断が否定されるので、ステップS12に
おいて、次式(5)に従って第1軸20の目標回転速度N
1setが決定された後、ステップS13においてフラグIDLS
の内容が「1」にセットされているか否かが判断され
る。
記ステップS6の判断が否定されるので、ステップS12に
おいて、次式(5)に従って第1軸20の目標回転速度N
1setが決定された後、ステップS13においてフラグIDLS
の内容が「1」にセットされているか否かが判断され
る。
N1set=N1HS+N1s ・・・(5) 当初は上記ステップS13の判断が否定されるので、ス
テップS14においてタイマカウンタTSの内容に「1」が
加算された後、ステップS15においてタイマカウンタTS
の内容が予め設定された判断基準値TSEを超えたか否か
が判断される。当初は、上記ステップS15の判断が否定
されるので、ステップS16において出力軸26のアイドル
回転速度N3idleの内容が、予め記憶された時間函数N
3i(TS)から実際の経過時間TSとともに逐次求められる
値N3i(1)、N3i(2)・・・に置換される。上記時間函数N
3i(TS)は、アクセルペダル70が操作された以後の第2軸
22の回転速度の過渡目標を示す曲線であり、たとえば第
8図に例示されたものである。なお、アクセルペダル70
の操作により計数が開始されるタイマカウンタTSは、制
御サイクルが一巡するのに費やされる時間を1として計
数するものであり、その計数値はアクセルペダル70の操
作開始からの経過時間に対応している。なお、第6図の
時刻t=0は第8図の経過時間TS=0に対応し、第6図
の時刻t=t1は第8図の経過時間TS=11に対応し、前記
判断基準値TSEは経過時間TS=11となっている。
テップS14においてタイマカウンタTSの内容に「1」が
加算された後、ステップS15においてタイマカウンタTS
の内容が予め設定された判断基準値TSEを超えたか否か
が判断される。当初は、上記ステップS15の判断が否定
されるので、ステップS16において出力軸26のアイドル
回転速度N3idleの内容が、予め記憶された時間函数N
3i(TS)から実際の経過時間TSとともに逐次求められる
値N3i(1)、N3i(2)・・・に置換される。上記時間函数N
3i(TS)は、アクセルペダル70が操作された以後の第2軸
22の回転速度の過渡目標を示す曲線であり、たとえば第
8図に例示されたものである。なお、アクセルペダル70
の操作により計数が開始されるタイマカウンタTSは、制
御サイクルが一巡するのに費やされる時間を1として計
数するものであり、その計数値はアクセルペダル70の操
作開始からの経過時間に対応している。なお、第6図の
時刻t=0は第8図の経過時間TS=0に対応し、第6図
の時刻t=t1は第8図の経過時間TS=11に対応し、前記
判断基準値TSEは経過時間TS=11となっている。
続くステップS17乃至S19では、上記のようにして逐次
得られる過渡目標と実際の出力軸26の回転速度N3とを一
致させるためにデューティ比VS4が決定される。すなわ
ち、ステップS17においては実際の出力軸26の回転速度N
3が目標値N3i(TS)より大きいか否かが判断され、大きい
場合にはステップS18においてデューティ比VS4が所定値
ΔV4だけ小さくされて前進クラッチC1が係合側に作動さ
せられるが、小さい場合にはステップS19においてデュ
ーティ比VS4が所定値ΔV4だけ大きくされて前進クラッ
チC1が開放側に作動させられるのである。これにより、
実際の出力軸26の回転速度N3が第8図に示す時間函数に
沿って変化させられる。
得られる過渡目標と実際の出力軸26の回転速度N3とを一
致させるためにデューティ比VS4が決定される。すなわ
ち、ステップS17においては実際の出力軸26の回転速度N
3が目標値N3i(TS)より大きいか否かが判断され、大きい
場合にはステップS18においてデューティ比VS4が所定値
ΔV4だけ小さくされて前進クラッチC1が係合側に作動さ
せられるが、小さい場合にはステップS19においてデュ
ーティ比VS4が所定値ΔV4だけ大きくされて前進クラッ
チC1が開放側に作動させられるのである。これにより、
実際の出力軸26の回転速度N3が第8図に示す時間函数に
沿って変化させられる。
アクセルペダル70が操作されてからt1時間経過して、
ステップS15の判断が肯定されると、ステップS20におい
てフラグIDLSの内容が「1」にセットされると同時に、
デューティ比VS4が0%に設定されてクラッチC1が完全
係合させられる。このため、次のサイクルでは、ステッ
プS13の判断が肯定されるので、ステップS21において、
デューティ比VS4が0%に設定されると同時に、フラグI
DLの内容が「0」にリセットされる。
ステップS15の判断が肯定されると、ステップS20におい
てフラグIDLSの内容が「1」にセットされると同時に、
デューティ比VS4が0%に設定されてクラッチC1が完全
係合させられる。このため、次のサイクルでは、ステッ
プS13の判断が肯定されるので、ステップS21において、
デューティ比VS4が0%に設定されると同時に、フラグI
DLの内容が「0」にリセットされる。
以上のようにして、デューティ比VS4が決定された後
には、ステップS22乃至S26においてガスタービンエンジ
ン10の加速制御が実行される。すなわち、ステップS22
において、実際の第1軸20の回転速度N1が、前記目標回
転速度N1setから所定値ΔN1が差し引かれた値(N1set−
ΔN1)よりも小さいか否かが判断される。この所定値Δ
N1は、実際の第1軸20の回転速度N1が目標回転速度N
1setから離れている度合を判断するために予め定められ
た定数であって、たとえば1000rpmが採用される。上記
ステップS22において実際の第1軸20の回転速度N1が(N
1set−ΔN1)よりも小さいと判断された場合には、第1
軸20の回転速度N1が目標回転速度N1setよりも低い状態
であるので、第1軸20の回転速度を上昇させるために、
ステップS23において、予め記憶された関係からコンプ
レッサタービンCTの目標入口温度T4setが決定され、コ
ンプレッサタービンCTの入口温度T4をその目標入口温度
T4setと一致させるための燃料供給量Gfが決定されると
ともに、第1軸20の回転を加速させるときの可変ノズル
の角度αsが決定される。また、上記ステップS22にお
いて実際の第1軸20の回転速度N1が(N1set−ΔN1)よ
りも小さくないと判断された場合には、ステップS24に
おいて実際の第1軸20の回転速度N1が(N1set+ΔN1)
よりも大きいか否かが判断される。上記ステップS24の
判断が肯定された場合には、第1軸20の回転速度N1が目
標回転速度N1setよりも高い状態であるので、第1軸20
の回転速度を下降させるために、ステップS25におい
て、予め記憶された関係からコンプレッサタービンCTの
目標入口温度T4setが決定され、コンプレッサタービンC
Tの入口温度T4をその目標入口温度T4setと一致させるた
めの燃料供給量Gfが決定されるとともに、第1軸20の回
転を減速させるときの可変ノズルの角度αsが決定され
る。そして、上記ステップS24の判断が否定された場合
には、第1軸20の回転速度N1が目標回転速度N1setと同
様の状態であるので、ステップS26において、第1軸20
の回転速度N1を目標回転速度N1setにそのまま維持する
ためのコンプレッサタービンCTの目標入口温度T4setが
決定され、コンプレッサタービンPTの入口温度T4をその
目標入口温度T4setと一致させるための燃料供給量Gfお
よび可変ノズルの角度αsが決定される。
には、ステップS22乃至S26においてガスタービンエンジ
ン10の加速制御が実行される。すなわち、ステップS22
において、実際の第1軸20の回転速度N1が、前記目標回
転速度N1setから所定値ΔN1が差し引かれた値(N1set−
ΔN1)よりも小さいか否かが判断される。この所定値Δ
N1は、実際の第1軸20の回転速度N1が目標回転速度N
1setから離れている度合を判断するために予め定められ
た定数であって、たとえば1000rpmが採用される。上記
ステップS22において実際の第1軸20の回転速度N1が(N
1set−ΔN1)よりも小さいと判断された場合には、第1
軸20の回転速度N1が目標回転速度N1setよりも低い状態
であるので、第1軸20の回転速度を上昇させるために、
ステップS23において、予め記憶された関係からコンプ
レッサタービンCTの目標入口温度T4setが決定され、コ
ンプレッサタービンCTの入口温度T4をその目標入口温度
T4setと一致させるための燃料供給量Gfが決定されると
ともに、第1軸20の回転を加速させるときの可変ノズル
の角度αsが決定される。また、上記ステップS22にお
いて実際の第1軸20の回転速度N1が(N1set−ΔN1)よ
りも小さくないと判断された場合には、ステップS24に
おいて実際の第1軸20の回転速度N1が(N1set+ΔN1)
よりも大きいか否かが判断される。上記ステップS24の
判断が肯定された場合には、第1軸20の回転速度N1が目
標回転速度N1setよりも高い状態であるので、第1軸20
の回転速度を下降させるために、ステップS25におい
て、予め記憶された関係からコンプレッサタービンCTの
目標入口温度T4setが決定され、コンプレッサタービンC
Tの入口温度T4をその目標入口温度T4setと一致させるた
めの燃料供給量Gfが決定されるとともに、第1軸20の回
転を減速させるときの可変ノズルの角度αsが決定され
る。そして、上記ステップS24の判断が否定された場合
には、第1軸20の回転速度N1が目標回転速度N1setと同
様の状態であるので、ステップS26において、第1軸20
の回転速度N1を目標回転速度N1setにそのまま維持する
ためのコンプレッサタービンCTの目標入口温度T4setが
決定され、コンプレッサタービンPTの入口温度T4をその
目標入口温度T4setと一致させるための燃料供給量Gfお
よび可変ノズルの角度αsが決定される。
続くステップS27では、シフトレバーの操作位置SPが
Rレンジであるか否かが判断される。Rレンジであれ
ば、ステップS28において第4電磁弁52を駆動するため
のデューティ比Vs4が100%とされて前進クラッチC1が開
放状態とされる。シフトレバーによりRレンジが選択さ
れた後進走行時には、第3図に示すように前進クラッチ
C1が開放されるのであるが、確実にその前進クラッチC1
をドレンさせるために、上記ステップS27およびS28が設
けられているのである。
Rレンジであるか否かが判断される。Rレンジであれ
ば、ステップS28において第4電磁弁52を駆動するため
のデューティ比Vs4が100%とされて前進クラッチC1が開
放状態とされる。シフトレバーによりRレンジが選択さ
れた後進走行時には、第3図に示すように前進クラッチ
C1が開放されるのであるが、確実にその前進クラッチC1
をドレンさせるために、上記ステップS27およびS28が設
けられているのである。
ステップS29では、ロックアップクラッチ36および自
動変速機14の制御に必要な出力信号が決定される。前記
の車両の発進予備状態において出力軸26の回転速度N3が
2000rpm程度に高められた後に前進クラッチC1が係合さ
れる車両の発進に際しては、自動変速機14では当然第1
速ギヤ段が選択されており、ロックアップクラッチ36が
非係合状態にある。そして、ステップS30では、それま
でに求められた信号S1、S2、S3、デューティ比Vs4を表
す信号S4、燃料供給量Gfおよび可変ノズルの角度αsが
出力され、その後、ステップS31において制御サイクル
を一定にするためにサイクルタイムが調整される ここで、ガスタービンエンジン10における出力タービ
ンPTの効率η56は、第9図に示されるように、第2軸22
の回転速度N2が高くなるほど高められるとともに、ガス
タービンエンジン10の出力PPTは次式(6)により表さ
れるように、出力タービンPTの効率56が高くなるほど大
きくなるので、出力タービンPTの効率η56を高くするほ
ど車両の駆動力が得られる性質がある。
動変速機14の制御に必要な出力信号が決定される。前記
の車両の発進予備状態において出力軸26の回転速度N3が
2000rpm程度に高められた後に前進クラッチC1が係合さ
れる車両の発進に際しては、自動変速機14では当然第1
速ギヤ段が選択されており、ロックアップクラッチ36が
非係合状態にある。そして、ステップS30では、それま
でに求められた信号S1、S2、S3、デューティ比Vs4を表
す信号S4、燃料供給量Gfおよび可変ノズルの角度αsが
出力され、その後、ステップS31において制御サイクル
を一定にするためにサイクルタイムが調整される ここで、ガスタービンエンジン10における出力タービ
ンPTの効率η56は、第9図に示されるように、第2軸22
の回転速度N2が高くなるほど高められるとともに、ガス
タービンエンジン10の出力PPTは次式(6)により表さ
れるように、出力タービンPTの効率56が高くなるほど大
きくなるので、出力タービンPTの効率η56を高くするほ
ど車両の駆動力が得られる性質がある。
但し、Jは熱の仕事当量、CPは定圧比熱、T5は出力タ
ービンPTの入口温度、G5は出力タービンPTの入口のガス
流量、P5は出力タービンPTの入口の圧力、P6は出力ター
ビンPTの出口の圧力、Kは比熱比である。
ービンPTの入口温度、G5は出力タービンPTの入口のガス
流量、P5は出力タービンPTの入口の圧力、P6は出力ター
ビンPTの出口の圧力、Kは比熱比である。
前述の実施例においては、発進予備状態検出手段に対
応するステップS4、S6、S7により車両の発進予備状態が
検出されると、制御手段に対応するステップS8、S9によ
り前進クラッチC1が開放され、且つガスタービンエンジ
ン10の出力軸26のアイドル回転速度N3idleがたとえば20
00rpm程度に設定され、第1軸20の目標回転速度N1setが
たとえば4000rpm程度のハイアイドル回転速度N1HSに設
定されて、出力軸26の回転速度が800回転速度である通
常のアイドル状態より高く維持され、出力タービンPTの
効率η56が高く維持される。このとき、前記ステップS2
9によりトルクコンバータ12のロックアップクラッチ36
は開放され且つ自動変速機14では第1速ギヤ段が選択さ
れている。次いで、上記発進予備状態に続いてアクセル
ペダル70が踏み込まれると、それまで開放されていた前
進クラッチC1が係合させられて、効率η56が高く維持さ
れたガスタービンエンジン10からの大きい出力が駆動輪
18に伝達され、車両の発進加速性が好適に改善されるの
である。第6図は、本実施例の作動を示すタイムチャー
トであり、従来の出力軸回転速度N3および車速Vの変化
は、破線に示されている。
応するステップS4、S6、S7により車両の発進予備状態が
検出されると、制御手段に対応するステップS8、S9によ
り前進クラッチC1が開放され、且つガスタービンエンジ
ン10の出力軸26のアイドル回転速度N3idleがたとえば20
00rpm程度に設定され、第1軸20の目標回転速度N1setが
たとえば4000rpm程度のハイアイドル回転速度N1HSに設
定されて、出力軸26の回転速度が800回転速度である通
常のアイドル状態より高く維持され、出力タービンPTの
効率η56が高く維持される。このとき、前記ステップS2
9によりトルクコンバータ12のロックアップクラッチ36
は開放され且つ自動変速機14では第1速ギヤ段が選択さ
れている。次いで、上記発進予備状態に続いてアクセル
ペダル70が踏み込まれると、それまで開放されていた前
進クラッチC1が係合させられて、効率η56が高く維持さ
れたガスタービンエンジン10からの大きい出力が駆動輪
18に伝達され、車両の発進加速性が好適に改善されるの
である。第6図は、本実施例の作動を示すタイムチャー
トであり、従来の出力軸回転速度N3および車速Vの変化
は、破線に示されている。
しかも、上記車両の発進予備状態が検出されている期
間だけ、制御手段として機能するステップS9により、前
進クラッチC1が開放されてガスタービンエンジン10から
駆動輪18に至る動力伝達経路が遮断されて、トルクコン
バータ12のポンプ羽根車32にタービン羽根車34が連れ回
り、それらの回転速度差が極めて小さくされるので、ト
ルクコンバータ12におけるエネルギ損失や発熱を増大さ
せられることが解消され、また車両の燃費が低下させら
れることがないのである。
間だけ、制御手段として機能するステップS9により、前
進クラッチC1が開放されてガスタービンエンジン10から
駆動輪18に至る動力伝達経路が遮断されて、トルクコン
バータ12のポンプ羽根車32にタービン羽根車34が連れ回
り、それらの回転速度差が極めて小さくされるので、ト
ルクコンバータ12におけるエネルギ損失や発熱を増大さ
せられることが解消され、また車両の燃費が低下させら
れることがないのである。
また、本実施例によれば、車両の発進予備状態に続い
てアクセルペダル70が操作されて前進クラッチC1が係合
させられる際には、出力軸26の回転速度N3が第8図に示
される目標回転速度N3i(TS)に沿って変化させられて、
アクセルペダル70の操作開始から所定の経過時間を超え
るまでは出力軸26の回転速度N3が低くされるので、出力
タービンPT、減速機30、トルクコンバータ12、自動変速
機14のオーバドライブ用遊星歯車装置38に貯えられてい
た慣性エネルギが放出され、車両の発進に際しては上記
慣性エネルギによる駆動力が加えられて、一層車両の発
進加速性が改善される。
てアクセルペダル70が操作されて前進クラッチC1が係合
させられる際には、出力軸26の回転速度N3が第8図に示
される目標回転速度N3i(TS)に沿って変化させられて、
アクセルペダル70の操作開始から所定の経過時間を超え
るまでは出力軸26の回転速度N3が低くされるので、出力
タービンPT、減速機30、トルクコンバータ12、自動変速
機14のオーバドライブ用遊星歯車装置38に貯えられてい
た慣性エネルギが放出され、車両の発進に際しては上記
慣性エネルギによる駆動力が加えられて、一層車両の発
進加速性が改善される。
また、本実施例によれば、車両の発進予備状態におい
てガスタービンエンジン10から駆動輪18までの間の動力
伝達経路を開放するクラッチとして、自動変速機14の前
進時に作動させられる前進クラッチC1が流用されている
ので、新たなクラッチを上記動力伝達経路に介挿する場
合に比較して、自動変速機14の一部として本来的に用意
されているものを流用でき、しかも車両の発進予備状態
解除後の車両の発進制御が容易となる。
てガスタービンエンジン10から駆動輪18までの間の動力
伝達経路を開放するクラッチとして、自動変速機14の前
進時に作動させられる前進クラッチC1が流用されている
ので、新たなクラッチを上記動力伝達経路に介挿する場
合に比較して、自動変速機14の一部として本来的に用意
されているものを流用でき、しかも車両の発進予備状態
解除後の車両の発進制御が容易となる。
また、本実施例によればステップS5に続いてステップ
S9が実行されることにより、発進予備状態以外の車両の
停止状態でも前進クラッチC1が開放されるので、トルク
コンバータ12の発熱が一層軽減される利点がある。
S9が実行されることにより、発進予備状態以外の車両の
停止状態でも前進クラッチC1が開放されるので、トルク
コンバータ12の発熱が一層軽減される利点がある。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の
実施例において前述の説明と共通する部分には同一の符
号を付して説明を省略する。
実施例において前述の説明と共通する部分には同一の符
号を付して説明を省略する。
前述の実施例では、前進クラッチC1を開放させるため
のカット弁60は、第4電磁弁52により発生させられるパ
イロット圧により切り換えられていたが、リニヤソレノ
イド形式のソレノイドを備えてそのソレノイドによって
直接作動させられる形式であってもよいのである。この
場合には、第10図に示されるように、電磁制御弁110
は、供給油路58を連通させる第1位置と前進クラッチC1
をドレンに開放する第2位置との間に移動させられるス
プール弁子112と、このスプール弁子112を第2位置に向
かって付勢するスプリング114と、スプール弁子112をス
プリング114の付勢力に抗して第1位置へ移動させるリ
ニヤソレノイド116とを備えており、リニヤソレノイド1
16はそれに供給される励磁電流Is4の大きさに従ってス
プール弁子112の位置を連続的に制御する。このため、
第11図に示すように、励磁電流Is4の大きさに応じて前
進クラッチC1内の油圧PC1が大気圧から最大値(元圧)
まで変化させられる。第11図において、励磁電流Is4の
最小値は「0」、最大値は「1」で表され、油圧PC1も
最小値は「0」、最大値は「1」で表されいる。本実施
例によれば、励磁電流Is4が最小値「0」であるときに
は前述の実施例のデューティ比Vs4が100%であるときに
対応し、励磁電流Is4が最大値「1」であるときには前
述の実施例のデューティ比Vs4が0%であるときに対応
するので、たとえば第12図に示すフローチャートにより
制御される。
のカット弁60は、第4電磁弁52により発生させられるパ
イロット圧により切り換えられていたが、リニヤソレノ
イド形式のソレノイドを備えてそのソレノイドによって
直接作動させられる形式であってもよいのである。この
場合には、第10図に示されるように、電磁制御弁110
は、供給油路58を連通させる第1位置と前進クラッチC1
をドレンに開放する第2位置との間に移動させられるス
プール弁子112と、このスプール弁子112を第2位置に向
かって付勢するスプリング114と、スプール弁子112をス
プリング114の付勢力に抗して第1位置へ移動させるリ
ニヤソレノイド116とを備えており、リニヤソレノイド1
16はそれに供給される励磁電流Is4の大きさに従ってス
プール弁子112の位置を連続的に制御する。このため、
第11図に示すように、励磁電流Is4の大きさに応じて前
進クラッチC1内の油圧PC1が大気圧から最大値(元圧)
まで変化させられる。第11図において、励磁電流Is4の
最小値は「0」、最大値は「1」で表され、油圧PC1も
最小値は「0」、最大値は「1」で表されいる。本実施
例によれば、励磁電流Is4が最小値「0」であるときに
は前述の実施例のデューティ比Vs4が100%であるときに
対応し、励磁電流Is4が最大値「1」であるときには前
述の実施例のデューティ比Vs4が0%であるときに対応
するので、たとえば第12図に示すフローチャートにより
制御される。
また、前述の実施例では、アクセルペダル70の操作後
における出力軸回転速度N3の目標回転速度N3i(TS)は第
8図に示す1種類の時間函数であったが、第13図に示す
ように予め複数種類の時間函数が記憶され、実際のアク
セルペダル70の操作量θaccに対応して選択された1種
類の時間函数に応じて出力軸26の回転速度が制御される
ようにしてもよいのである。この場合には、たとえば第
14図に示すように、第13図に示す予め記憶された複数種
類の時間函数から、実際のアクセルペダル70の操作量θ
accに応じた時間函数を選択するステップ32が第5図の
ステップS15とS16との間に加えられる。本実施例によれ
ば、アクセルペダル70の操作量θaccが大きくなるほど
出力軸回転速度N3の低下が短時間であって低下量が大き
くされるので、車両の発進加速性が好適に高められる利
点がある。
における出力軸回転速度N3の目標回転速度N3i(TS)は第
8図に示す1種類の時間函数であったが、第13図に示す
ように予め複数種類の時間函数が記憶され、実際のアク
セルペダル70の操作量θaccに対応して選択された1種
類の時間函数に応じて出力軸26の回転速度が制御される
ようにしてもよいのである。この場合には、たとえば第
14図に示すように、第13図に示す予め記憶された複数種
類の時間函数から、実際のアクセルペダル70の操作量θ
accに応じた時間函数を選択するステップ32が第5図の
ステップS15とS16との間に加えられる。本実施例によれ
ば、アクセルペダル70の操作量θaccが大きくなるほど
出力軸回転速度N3の低下が短時間であって低下量が大き
くされるので、車両の発進加速性が好適に高められる利
点がある。
また、前述の実施例では、アクセルペダル70の操作後
における出力軸回転速度N3は、第8図の時間函数に沿っ
て変化させられることにより、所定の経過時間を超える
までの間は回転速度が低下させられているが、第15図に
示すように、アクセルペダル70の操作後から連続的に増
加するような時間函数を用いることもできる。本実施例
によって、車両の発進予備状態において出力軸回転速度
N3が高く維持されていることにより発進加速性が改善さ
れるという効果が享受できるのである。
における出力軸回転速度N3は、第8図の時間函数に沿っ
て変化させられることにより、所定の経過時間を超える
までの間は回転速度が低下させられているが、第15図に
示すように、アクセルペダル70の操作後から連続的に増
加するような時間函数を用いることもできる。本実施例
によって、車両の発進予備状態において出力軸回転速度
N3が高く維持されていることにより発進加速性が改善さ
れるという効果が享受できるのである。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、
本発明はその他の態様においても適用される。
本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例においては、ガスタービンエ
ンジン10から駆動論18に至る動力伝達経路を開放するた
めに、自動変速機14において前進時に係合させられる前
進クラッチC1が流用されていたが、他のクラッチを上記
動力伝達経路においてトルクコンバータ12の上流側ある
いは下流側の何れかに別途設けてもよいのである。
ンジン10から駆動論18に至る動力伝達経路を開放するた
めに、自動変速機14において前進時に係合させられる前
進クラッチC1が流用されていたが、他のクラッチを上記
動力伝達経路においてトルクコンバータ12の上流側ある
いは下流側の何れかに別途設けてもよいのである。
また、前述の実施例の自動変速機14の前段には、トル
クコンバータ12が用いられていたが、所謂フルードカッ
プリングなどであってもよいのである。
クコンバータ12が用いられていたが、所謂フルードカッ
プリングなどであってもよいのである。
また、前述の実施例のステップS15における判断基準
値TSEの値は「11」が採用されていたが、必要に応じて
他の数値に変更されてもよいのである。
値TSEの値は「11」が採用されていたが、必要に応じて
他の数値に変更されてもよいのである。
また、前述の実施例において、車両の発進予備状態お
よびそれに続くアクセルペダル70の踏込操作時には、前
進クラッチC1の係合制御がカット弁60或いは電磁制御弁
110により行われていたが、上記前進クラッチC1に作用
させる元圧を調圧することにより、前進クラッチC1を開
放させたり係合させたりしてもよいのである。
よびそれに続くアクセルペダル70の踏込操作時には、前
進クラッチC1の係合制御がカット弁60或いは電磁制御弁
110により行われていたが、上記前進クラッチC1に作用
させる元圧を調圧することにより、前進クラッチC1を開
放させたり係合させたりしてもよいのである。
また、前述の実施例においては、車速Vが3km/h程度
の判断基準値VLより低いことを要件として車両の発進予
備状態が検出されていたが、実質的な車両の停止状態で
あればよいのである。
の判断基準値VLより低いことを要件として車両の発進予
備状態が検出されていたが、実質的な車両の停止状態で
あればよいのである。
また、前述の実施例の車両の発進予備状態において
は、前進クラッチC1が完全に開放されていたが、実質的
に開放状態であればよく、僅かに係合していても一応の
効果が得られるのである。
は、前進クラッチC1が完全に開放されていたが、実質的
に開放状態であればよく、僅かに係合していても一応の
効果が得られるのである。
また、前述の実施例では、シフトレバーの走行レンジ
が選択され、アクセル操作量θaccが零であり、且つ車
速VがVLより小さいことをもって車両の停止状態が検出
されていたが、シフトレバーの走行レンジおよび車速V
のVLより小を以て、あるいはシフトレバーの走行レンジ
およびアクセル操作量θaccの零を以て車両の停止状態
が検出されてもよい。
が選択され、アクセル操作量θaccが零であり、且つ車
速VがVLより小さいことをもって車両の停止状態が検出
されていたが、シフトレバーの走行レンジおよび車速V
のVLより小を以て、あるいはシフトレバーの走行レンジ
およびアクセル操作量θaccの零を以て車両の停止状態
が検出されてもよい。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であ
り、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
り、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
第1図は本発明の一実施例の構成を説明するブロック線
図である。第2図は第1図の自動変速機の各構成要素を
説明する図であり、第3図はシフトレバーの操作位置お
よび第1電磁弁および第2電磁弁の作動の組み合わせに
より選択される自動変速機のギヤ段を説明する図表であ
る。第4図は第1図の実施例に設けられている第4電磁
弁と自動変速機の前進クラッチとの関係を示す油圧回路
図である。第5図は第1図の電子制御装置の制御の要部
を説明するフローチャートである。第6図は第1図の電
子制御装置の制御により得られる作動を説明するタイム
チャートである。第7図は第1図および第4図の第4電
磁弁の駆動デューティ比とカット弁あるいは前進クラッ
チの作動状態との関係を示す図である。第8図は第5図
のフローチャートにおいて用いられる時間函数を示す図
である。第9図は第1図のガスタービンエンジンの出力
タービンの回転速度と効率との関係を示す特性図であ
る。第10図は本発明の他の実施例における第4図に相当
する図である。第11図は第10図の電磁制御弁の励磁電流
と作動状態との関係を示す特性図である。第12図は第10
図の実施例に用いられるフローチャートである。第13図
は本発明の他の実施例において用いられる時間函数を示
す図である。第14図は第13図の実施例のフローチャート
の要部を示す図である。第15図は本発明の他の実施例の
第6図に相当する図である。第16図は本発明のクレーム
対応図である。 10:ガスタービンエンジン 12:トルクコンバータ(流体式継手) 14:自動変速機 18:駆動輪 C1:前進クラッチ(開放クラッチ) ステップS4、S6、S7:発進予備状態検出手段 ステップS8、S9:制御手段
図である。第2図は第1図の自動変速機の各構成要素を
説明する図であり、第3図はシフトレバーの操作位置お
よび第1電磁弁および第2電磁弁の作動の組み合わせに
より選択される自動変速機のギヤ段を説明する図表であ
る。第4図は第1図の実施例に設けられている第4電磁
弁と自動変速機の前進クラッチとの関係を示す油圧回路
図である。第5図は第1図の電子制御装置の制御の要部
を説明するフローチャートである。第6図は第1図の電
子制御装置の制御により得られる作動を説明するタイム
チャートである。第7図は第1図および第4図の第4電
磁弁の駆動デューティ比とカット弁あるいは前進クラッ
チの作動状態との関係を示す図である。第8図は第5図
のフローチャートにおいて用いられる時間函数を示す図
である。第9図は第1図のガスタービンエンジンの出力
タービンの回転速度と効率との関係を示す特性図であ
る。第10図は本発明の他の実施例における第4図に相当
する図である。第11図は第10図の電磁制御弁の励磁電流
と作動状態との関係を示す特性図である。第12図は第10
図の実施例に用いられるフローチャートである。第13図
は本発明の他の実施例において用いられる時間函数を示
す図である。第14図は第13図の実施例のフローチャート
の要部を示す図である。第15図は本発明の他の実施例の
第6図に相当する図である。第16図は本発明のクレーム
対応図である。 10:ガスタービンエンジン 12:トルクコンバータ(流体式継手) 14:自動変速機 18:駆動輪 C1:前進クラッチ(開放クラッチ) ステップS4、S6、S7:発進予備状態検出手段 ステップS8、S9:制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/00 - 29/06 B60K 41/00 - 41/28
Claims (1)
- 【請求項1】ガスタービンエンジンの出力が流体式継手
および自動変速機を介して駆動論へ伝達される形式のガ
スタービンエンジン搭載車両の動力伝達装置であって、 前記ガスタービンエンジンから駆動論に至る動力伝達経
路に介挿されて該動力伝達経路を開放する開放クラッチ
と、 前記車両の発進予備状態であることを検出する発進予備
状態検出手段と、 該発進予備状態検出手段により車両の発進予備状態が検
出された場合には、前記クラッチを開放し且つ前記ガス
タービンエンジンの出力軸回転速度を所定量高める制御
手段と、 を含むことを特徴とするガスタービンエンジン搭載車両
の動力伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2048589A JP2982201B2 (ja) | 1990-02-28 | 1990-02-28 | ガスタービンエンジン搭載車両の動力伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2048589A JP2982201B2 (ja) | 1990-02-28 | 1990-02-28 | ガスタービンエンジン搭載車両の動力伝達装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03248928A JPH03248928A (ja) | 1991-11-06 |
JP2982201B2 true JP2982201B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=12807593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2048589A Expired - Fee Related JP2982201B2 (ja) | 1990-02-28 | 1990-02-28 | ガスタービンエンジン搭載車両の動力伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2982201B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58158341A (ja) * | 1982-03-16 | 1983-09-20 | Toyota Motor Corp | 内燃機関のアイドル制御装置 |
JPS58206842A (ja) * | 1982-05-26 | 1983-12-02 | Nissan Motor Co Ltd | エンジン制御装置 |
JPH0620843B2 (ja) * | 1985-01-11 | 1994-03-23 | トヨタ自動車株式会社 | ガスタ−ビン車用の自動変速機制御装置 |
-
1990
- 1990-02-28 JP JP2048589A patent/JP2982201B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03248928A (ja) | 1991-11-06 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |