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JP2967193B2 - 直交ウェーブレットを用いた情報伝送方法 - Google Patents

直交ウェーブレットを用いた情報伝送方法

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Publication number
JP2967193B2
JP2967193B2 JP10092651A JP9265198A JP2967193B2 JP 2967193 B2 JP2967193 B2 JP 2967193B2 JP 10092651 A JP10092651 A JP 10092651A JP 9265198 A JP9265198 A JP 9265198A JP 2967193 B2 JP2967193 B2 JP 2967193B2
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JP
Japan
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equation
transmission
level
subband
signal
Prior art date
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JP10092651A
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JPH11275165A (ja
Inventor
英二 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JUSEISHO TSUSHIN SOGO KENKYUSHO
Original Assignee
JUSEISHO TSUSHIN SOGO KENKYUSHO
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Publication date
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直交ウェーブレット
を用いたディジタル変調方法に関するものであり、特
に、伝送したい情報に階層的な重要度がある場合の変調
方法として利用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、符号化によってUEPを実現する
場合、例えば図11のように一般化連接符号を用いる方
法がある。図のC′符号器では符号長はnN、情報記号数
はK1k1+K2k2+..+KLkLとなる。外符号Ciの最小ハミング
距離をiによって異なるものにすることにより、UEP
を実現することができる。しかしこの方法では、一般的
に冗長度が大きくなり伝送効率が落ちてしまう。
【0003】また、信号点配置による方法の場合、図1
2のような信号点配置を用いて伝送を行うと、d1、d2
ユークリッド距離が異なることにより、付加雑音環境下
などにおいてd1>d2のとき、a1ビットの誤り率がa2ビッ
トの誤り率よりも低くなる。この方法によってもUEP
を実現することができるが、この場合情報の階層を2段
階しか設定することができない。また16QAMなど、
より多シンボルの信号点配置で行おうとすると、信号面
の構造が複雑になってしまう。
【0004】更に、符号化変調による方法の場合、上記
2つの技術を統合する技術として符号化変調方式による
方法がある。この方法では一般的に信号点配置にユーク
リッド距離の差をつけ、符号化にはトレリス符号などを
用い、符号化率をビットの重要度によって変化させる。
これを用いることにより設定の自由度が得られ、伝送効
率をそれほど落すことなくUEPが実現される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では符号化、復号化手順が複雑になり、計算量も増大
してしまうという問題を有していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の欠点
に鑑み提案されたもので、ディジタル変調方式におい
て、伝送情報にUEPをおこなう際に、直交ウエーブレ
ットを用いることによって、平均ビット誤り率BER特
性の異なる情報を変調によって伝送可能にする直交ウェ
ーブレットを用いたディジタル変調方法を提供するもの
である。
【0007】本発明は、直交ウエーブレットを用いた離
散ウエーブレットが1対1の可逆変換であることによ
り、サブバンド分解された成分に1つの信号点を割り当
てて合成波f0を作成し、該合成波f0をベースバンドの
変調信号として送信する直交ウェーブレットを用いたデ
ィジタル変調方法を提供するものである。
【0008】また、本発明は、伝送したい情報に階層的
な重要度がある場合の変調方法として利用できる直交ウ
ェーブレットを用いたディジタル変調方法を提供するも
のである。
【0009】更に、本発明は、陸上、衛星の移動体通信
システムにおいて、受信劣化状況によりBER特性のよ
い階層だけを復調するという、適応変調の方法として利
用することができる直交ウェーブレットを用いたディジ
タル変調方法を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1に本方式の原理を示す。横軸x
は時間軸である。直交ウェーブレットを用いた離散ウェ
ーブレット変換が1対1の可逆変換であることを利用し
て、サブバンド分解された成分に一つの信号点を割り当
て、合成波f0を作り、これをベースバンドの変調信号と
して送信する。
【0011】図1は信号面に16QAMを用い、16シ
ンボルの情報をウェーブレットでまとめて伝送する場合
の例である。この場合はまず伝送したい情報ビットを4
ビットずつ区切り、16QAM信号点を16個作成す
る。そして、それらのシンボルをサブバンド波g-1
g-4、f-4の係数として割り当て、ウェーブレット合成波
f0を作成し、伝送するわけである。受信側では受信波を
ウェーブレット分解し、同様にサブバンド成分に分解さ
れた信号点から復号を行う。信号点配置は伝送効率、信
号点間のユークリッド距離の関係により選択される。
【0012】なお、図4では実数部のみが表示されてい
るが、計算は複素領域で行う。マザーウェーブレットは
直交であれば何でもよい。伝送データはデータ数2の冪
乗でフレーム化する必要があり、その数をNw=2n(nは正
整数)とすると、サブバンドは−1から−nのレベルまで
分解することができる。
【0013】サブバンド分解について連続信号の式で表
すと、下記のような式となる。
【0014】
【数1】
【0015】
【数2】
【0016】ここで、f0(x)は合成波、gi(x)はサブバン
ド波でi=−nから−1の整数値を取り、i=−1が高周波
成分、−nが低周波成分となる。また数式2のfj(x)(−
n+1≦j≦−1、jは整数)はレベルj−1以下の合成波で
ある。f、gをスケーリング関数φ(x)、マザーウェーブ
レットΨ(x)を用いて表すと下記のようになる。
【0017】
【数3】
【0018】
【数4】
【0019】ただし、kは整数であり、またc(j) k、d(j)
kはサブバンドレベルjの係数で、これらに伝送シンボル
を割り当てる。本方式はウェーブレットを搬送波とした
マルチキャリア変調方式である。
【0020】なお、スケーリング関数、マザーウェーブ
レットは以下のようなトゥ・スケール関係を満たす。
【0021】
【数5】
【0022】
【数6】
【0023】ただし、{pk}、{qk}(kは整数)はトゥ・
スケール数列と呼ばれる数列である。また、ウェーブレ
ットが直交の場合、これらは分解数列という{γk}、{η
k}に対し下記の関係を持つ。
【0024】
【数7】
【0025】送信波合成の原理を以下に示す。ウェーブ
レットの合成、分解時の時間軸にはxを用い、実際の送
信系列を扱う時の時間軸tとは区別して考える。これは
ウェーブレットを用いた分解、合成の式がxを用いて数
式3、数式4のように表され、ここでxをtに変換するよ
り、このまま考えた方が簡単であるためである。実際に
はウェーブレット合成波、分解波は離散的に得られるの
で、得られた離散値を送信系列に当てはめることのみで
xからtへの変換を行うことができる。数式1、数式3、
数式4より、合成波を連続信号として表すと下記のよう
になる。
【0026】
【数8】
【0027】そして、この{d(j) k}、c(-n) 0に複素数の
信号点を割り当てることになる。その際、数式8のよう
に直交ウェーブレット変換ではサブバンドのレベルによ
って時間解像度が変わり、低周波ほど低くなるので、割
り当てられる信号点の数がレベルによって変わる。具体
的にはサブバンドj=−1レベルでNw/2個、以降レベルが
一つ下がると信号点の数が半減され、レベル(−n+1)で2
個、レベル−nでc(- n) 0、d(-n) 0が1つずつの2個であ
る。
【0028】また、合成波f0(x)は数式3よりとも表す
ことができ、結局この合成波の係数c(0) kの系列を伝送
すれば{d(j) k}、c(-n) 0の情報を得ることができる。
【0029】
【数9】
【0030】数式8の合成の過程を離散的に与えるもの
が、数式2〜数式6から得られる再構成アルゴリズムで
ある。
【0031】
【数10】
【0032】ただし、Iは整数である。
【0033】図4はNw=16のときの合成の様子を示した
ものである。ただし、実数部のみが表示されている。デ
ータシンボル{d(j) k}、c(-4) 0から送信系列{c(0) k}が作
成されるが、数式10より、合成は低いサブバンドレベ
ルから順番に行う。図中ではc( -4) k、d(-4) kからc(-3) k
を合成し、c(-3) k、d(-3) kからc(-2) kと繰り返してc(0)
kを求める。
【0034】そして、このc(0) kをベースバンドの送信
系列とする。図からも分かるように割り当てられる信号
点の総数は、レベル−1〜−4の合計でNwに等しいた
め、Nwのデータ信号点系列をNwシンボルの送信系列で伝
送することができる。
【0035】合成信号f0のエネルギーは数式9より下記
の数式になる。
【0036】
【数11】
【0037】ただし、この計算にはスケーリング関数の
直交性を示す下記の数式を用いた。
【0038】
【数12】 ただし、j、k、lは整数である。
【0039】
【数13】
【0040】
【数14】
【0041】<u|v>は関数の内積であり、下記の数式で
定義される。
【0042】
【数15】
【0043】同様に、
【0044】
【数16】
【0045】としたとき直交性は、
【0046】
【数17】
【0047】
【数18】
【0048】(j、k、l、mは整数)ならびにトゥ・スケ
ール関係を用いて数式8から下記の数式が導き出せる。
【0049】
【数19】
【0050】そして、数式11、数式19から下記の数
式となる。
【0051】
【数20】
【0052】これより、送信系列の電力とデータ信号点
系列の電力の関係が表されることになる。
【0053】受信波分解に関する説明をする。以下では
受信側ベースバンドでのサンプリングされた離散信号に
ついて考える。
【0054】受信信号をc′(0) kとすると、この系列を
離散ウェーブレット分解すれば送信されたデータ信号点
系列が得られる。なお、分解には下記の分解アルゴリズ
ムを用いる。
【0055】
【数21】
【0056】
【数22】
【0057】数式21、数式22を用いてレベル0から
逐次的に下のレベルのd′(j-1) kを求め、最後にc′(-n)
0を求める。そしてこれらのサブバンド成分を元の信号
点配置と比較して復調を行う。
【0058】このように、サブバンドからの送信波合
成、受信波からのサブバンド分解には離散ウェーブレッ
ト変換を用いているが、実際にはマザーウェーブレット
を使用するわけではなく、トゥー・スケール数列、分解
数列の代数計算のみでよいため計算は比較的容易であ
る。
【0059】次に、本発明における階層的構造について
説明する。c(-n) 0、d(j) kに割り当てる信号の信号点配
置は、通常の変調と同様に1ビットに割り当てるエネル
ギーと伝送効率(bit/symbol)の関係によって決定され
る。また、レベル毎に変調方式を変えることにより、信
号点間距離を柔軟に設定することもできる。
【0060】数式20よりすべてのサブバンドに同じ信
号点配置を適用すると、送信系列c( 0) kの中において、
下のサブバンドレベルほど相対的に割り当てられる1シ
ンボルあたりのエネルギーが増えることになる。つま
り、信号点配置の大きさは同じでも、サブバンドのレベ
ルが一つ下がると、送信系列の中における1シンボルあ
たりのエネルギーは2倍になるわけである。これによ
り、サブバンド毎に3dBずつ異なる利得が得られ、階
層的な伝送を実現することができる。なお、階層の深さ
はNwの冪乗の乗数になる。
【0061】また、あるサブバンドレベルに伝送信号を
割り当てず、0とする場合を考える。このとき、同じ伝
送シンボル数で伝送できる情報が減るため伝送効率は落
ちるが、数式20より伝送シンボル中におけるその他の
サブバンドレベルの相対的エネルギーが増大するため、
BER特性は全体的によくなる。このようにあるサブバ
ンドレベルにのみデータを割り当てたり割り当てなかっ
たりすることで、伝送効率を柔軟に設定することがで
き、それとトレードオフの関係にある階層的なBER特
性も柔軟に設定することができる。
【0061】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明する。第
1の実施例を以下に説明する。以下ではすべてのサブバ
ンドに同じ大きさの16QAMを適用し、送信データシ
ンボルの生成確率は等しい場合を想定した。図1のよう
に信号点配置をグレイ符号化16QAMとする。符号の
最小ユークリッド距離をaとすると、この信号面から生
成される信号の平均エネルギーs2は下記の数式となる。
【0062】
【数23】
【0063】伝送効率が等価である一般的な無符号化1
6QAM(以下無符号化16QAMと記す)伝送時の場
合は、これが送信信号の平均エネルギーになる。すべて
のサブバンドに伝送したいデータを割り当てた場合の、
ウェーブレット合成による送信系列の平均エネルギーは
下記の数式となる。
【0064】
【数24】
【0065】数式23、数式24より、信号の平均エネ
ルギーを1としたときのサブバンドレベルの相対的なユ
ークリッド距離の2乗Δ2、ならびに無符号化16QA
Mに対する利得は、Nw=16のとき表1のようになる。
【0066】
【表1】
【0067】このようにすべてのサブバンドに同じ大き
さの信号点配置を行っても、送信系列の中における1シ
ンボルあたりのエネルギー割り当てが異なるため、実効
的な2Δはサブバンド毎に2倍ずつ異なる。
【0068】また、用いる直交ウェーブレットはサポー
トが小さく、合成、分解の際の計算が簡単なHaar関
数、ならびにDaubechiesN=2の関数を用いた。このと
き、トゥ・スケール数列はHaar関数の場合、下記の
数式で表される。
【0069】
【数25】
【0070】DaubechiesN=2の場合、下記の数式で表さ
れる。
【0071】
【数26】
【0072】また、分解数列は数式7より、Haar関
数の場合、下記の数式で表されるとした。
【0073】
【数27】
【0074】DaubechiesN=2の場合、下記の数式で表さ
れる。
【0075】
【数28】
【0076】それ以外のp、q、fl、jはすべて0であ
り、数式10、数式21、数式22は適当なところで終
了する。
【0077】図4のような等価低域系のシステムを考
え、AWGN環境下でのBER特性を計算した。マザー
ウェーブレットにはHaar関数を用い、ウェーブレッ
ト合成、分解時のフレーム長Nwは16とし、このフレーム
を単位として伝送を行った。また、受信側の同期は完全
であることを仮定した。
【0078】図5にそれぞれのサブバンドレベル別、及
び全体のBER特性を示す。図の横軸は、無符号化16
QAM伝送時のEb/N0とした。なお、サブバンドレベル
−4はc(-4) 0とd(-4) 0のエネルギーが等しいため、まと
めて評価した。図に示されているように、3dBずつB
ERが異なり、表1のようにレベル−4では無符号化1
6QAM理論値に比べておよそ5dBの利得が得られ
る。しかし、サブバンドレベル−4の伝送シンボル数は
全体の1/8であり、しかも全体の1/2はサブバンドレ
ベル−1での伝送となるため、すべてを合わせたBER
特性は理論値より4dB近く劣化する。
【0079】このように伝送信号のエネルギーを低いサ
ブバンドレベルに集中させるため、全体の特性は劣化す
るが、本方式では階層的なBER特性が得られるので、
情報源に階層的な重要度が与えられている場合などの伝
送に適している。
【0080】第2の実施例 伝送効率を無符号化16QAMよりも落とすことができ
る場合は、本方式は柔軟な設定が行える。例としてサブ
バンドレベル−1、−2のみにデータを割り当て、その
他のレベルをすべて0とする場合を考える。このとき伝
送効率はrate3/4の符号化16QAMと同じになる。
すると、数式20より−1、−2レベルでの1シンボル
当たりの相対的なエネルギーが増大するため特性がよく
なり、表1と同様に利得を計算すると、表2のようにレ
ベル−1が無符号化16QAMと同じ特性、レベル−2
がそこから3dBよい特性が得られることになる。
【0081】
【表2】
【0082】図6にBER特性の計算結果を示す。図
中、レベル−1の特性と無符号化16QAMの理論値が
重なっており、ほぼ表2の通りの特性が得られている。
もちろん同じ伝送効率、つまり同じ周波数利用効率でも
っとBER特性のよい符号は存在するが、本方式では複
雑な符号化、復号操作を必要とせずに変調自体で段階的
なBER特性が得られる点に特徴がある。
【0083】本例に示したように、あるサブバンドレベ
ルにのみデータを割り当てたり割り当てなかったりする
ことで、伝送効率を柔軟に設定することができ、また、
レベル毎に3dBのBER特性の差が生じることから、
本方式をUEP符号の一種と考えることもできる。ま
た、各サブバンドレベル毎に変調方式を変化させること
により、レベル毎のBER特性の差を調節することも可
能である。
【0084】第3の実施例においては、伝送シンボル系
列にパイロットシンボルを挿入することにより、同期を
取ることを想定し、同時にそのパイロットシンボルによ
り、一様フェージング補償を行う計算機シミュレーショ
ンシステムを考える。図7にフェージング環境下におけ
るシステムを、図8に送信系列のフレーム構成を示す。
【0085】この伝送フレームは、ウェーブレット分
解、合成のフレームとは別のフレーム化であり、図10
のデータシンボルの中にウェーブレットのフレームがイ
ンターリーブされて入っていることになる。
【0086】Nwは16、シンボル伝送速度は16Ksymbol/se
cとし、同期は完全であると仮定した。またフェージン
グは最大ドップラー周波数fD=80Hz(fDTs=1/200、Ts
シンボル周期)の緩やかなレイリーフェージングとし、
幅16、深さ15のシンボルインタリーブと、FFTを用
いた補償法を適用した。フェージング補償に用いるパイ
ロットシンボルは図3のA点を用い、パイロットシンボ
ル間隔は16、補償に用いるパイロットシンボル数は3
2個とした。
【0087】図9に計算結果を示す。AWGN環境下と
同じく、各サブバンドレベル毎におおよそ3dBずつの
BERの差が生じているが、レベル−4は他のレベルと
比べてEb=N0に対し次第に特性がよくなる様子が表れて
いる。これはレベル−4のシンボル1つが、伝送時系列
c(0) kの中では16シンボルに分散して構成されている
ためインターリーブが効果的に働き、フェージングの影
響がより抑えられている影響と考えられる。またフェー
ジング補償方式には、パイロットシンボルを挿入するこ
とも含めておよそ2.2dBの劣化が生じるため、全体
のBER特性は無符号化16QAMの理論値から比べて
7〜8dB程度劣化する。
【0088】そこで図6と同じようにサブバンドレベル
−1、−2のみに伝送データを割り当てフェージング下
でのBERを計算した。結果が図10である。この場合
はレベル−1が無符号化16QAM理論値からおよそ3
dBの劣化、レベル−2が理論値程度のBER特性を示
す。レベル−2の1シンボルは、伝送時系列の4シンボ
ルに分散しているだけなので、図9のレベル−4に比べ
るとインターリーブの効果が出ていないことが分かる。
【0089】このようにフェージング環境下においても
階層的なBER特性が得られるため、移動体通信などへ
も適用可能であることが分かる。
【0090】以上、本発明を図面に記載された実施形態
に基づいて説明したが、本発明は上記した実施形態だけ
ではなく、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない
限りどのようにでも実施することができる。
【0062】
【発明の効果】以上要するに、本発明によれば、 1.符号化を施すことなく2段階以上の階層的なBER特
性の得られる伝送系列が作成できる。 2.特殊な信号点配置を必要とせずにUEPを実現するこ
とができる。 3.伝送効率、それとトレードオフの関係にあるBER特
性が柔軟に設定できる。 4.変調方法自体のエネルギーの損失はない。そのため本
変調方法を用いさらに符号化を行うなど、伝送方法の拡
張が容易である。 等、多大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の離散ウエーブレットを用いた伝送原理
を示す概念図である。
【図2】本発明の送信波合成を示す概念図である。
【図3】本発明のグレイ符号化16QAMの信号点の配
置を示す模式図である。
【図4】本発明の第1の実施例におけるシステム構成を
示すブロック図である。
【図5】本発明のAWGN環境下でのBER特性を示す
特性図である。
【図6】本発明のサブバンドレベル−1,−2のみ伝送
時のBER特性を示す特性図である。
【図7】本発明の第3の実施例におけるシステム構成を
示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態における伝送フレーム
構成を示す模式図である。
【図9】本発明の穏やかなフェージング環境下でのBE
R特性を示す特性図である。
【図10】本発明のサブバンドレベル−1,−2のみの
伝送時のBER特性を示す特性図である。
【図11】従来の連接符号の符号器の構成を示すブロッ
ク図である。
【図12】従来の非均一信号点の配置状況を示す概念図
である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交ウェーブレットを用いた情報伝送
    において、伝送情報に不均一誤り保護(以下UEPと
    記す)をおこなう際に、直交ウエーブレットを用いてサ
    ブバンド分解される成分の全てを用いることなく、サブ
    バンド群の中から選定したサブバンドにのみ信号点を割
    り当てることによって、平均ビット誤り率(以下BER
    と記す)特性を情報の重要度に応じて異ならせた状態で
    全てのサブバンド群から合成波f を作成し、該合成波
    を変調て伝送するようにしたことを特徴とする直
    交ウェーブレットを用いた情報伝送方法。
JP10092651A 1998-03-20 1998-03-20 直交ウェーブレットを用いた情報伝送方法 Expired - Lifetime JP2967193B2 (ja)

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