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JP2839739B2 - 抵抗素子 - Google Patents

抵抗素子

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JP2839739B2
JP2839739B2 JP3074053A JP7405391A JP2839739B2 JP 2839739 B2 JP2839739 B2 JP 2839739B2 JP 3074053 A JP3074053 A JP 3074053A JP 7405391 A JP7405391 A JP 7405391A JP 2839739 B2 JP2839739 B2 JP 2839739B2
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resistance element
glass
resistor
lead wire
platinum
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不二男 石黒
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    • H01CRESISTORS
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    • H01C1/02Housing; Enclosing; Embedding; Filling the housing or enclosure
    • H01C1/032Housing; Enclosing; Embedding; Filling the housing or enclosure plural layers surrounding the resistive element
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抵抗素子に関するもの
で、特に流量を検出するための抵抗素子に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用エンジン等の吸気流
量を検出する熱式流量センサに使用するための抵抗素子
として、アルミナパイプの外面にスパイラル状に白金薄
膜あるいは細い白金ワイヤを巻き、この白金薄膜または
白金ワイヤに電気的に接続されるリードワイヤをアルミ
ナパイプの両端部に取付けた構造のものが知られてい
る。このような抵抗素子は白金薄膜あるいは白金ワイヤ
の保護のためその上に保護層が設けられている。保護層
としては流体例えば吸入空気の流れを乱すことなく、か
つ抵抗素子とその吸入空気との熱交換を効率良く実施で
きるように、一般に滑らかな表面を有するガラス層が利
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
抵抗素子においては、滑らかな表面をもつガラス層を保
護膜としていても空気中に含まれる埃、ごみ、油、水等
が、保護層上に層状に付着し、この付着物が断熱材とし
て作用するので、白金薄膜または白金ワイヤと外部空気
流間の熱交換が悪くなり、空気流量の検出信号出力特性
を劣化させるだけでなく、流量検出信号の応答速度が遅
くなるという問題点があった。
【0004】また一方他の方式の流量センサには白金ワ
イヤ単体を熱線として使用する熱線式流量センサが知ら
れているが、この場合のごみ付着対策は熱線の加熱によ
り付着したゴミや油を燃やし飛散させる方法である。こ
の方法を前記ガラス保護層を有する抵抗素子に応用する
場合、ガラス保護膜が高熱に耐えず、さらには白金膜を
使用した抵抗素子では付着物を燃やし飛散させるほどに
発熱したとき白金膜が離断する等の不具合が発生する。
従ってこの方法を本発明の流量センサ用抵抗素子に適用
することはできない。
【0005】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、空気中のごみ等の異物を付着しに
くくし応答性および出力特性の精度を高めるようにした
抵抗素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の抵
抗素子は、筒状の絶縁性のセラミック基体と、このセラ
ミック基体の外周に形成される螺旋状の抵抗体と、前記
セラミック基体の開口端部に挿入される第1リード線お
よび第2リード線と、前記抵抗体と前記第1リード線お
よび前記第2リード線とを電気的に接続する接続部と、
前記セラミック基体前記抵抗体少なくとも被覆する
表面が凹凸であるガラス層と、このガラス層の外表面を
被覆する厚さ0.5μm以上、20μm以内でかつ高温
耐久性である樹脂材料層とを備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明による抵抗素子を内燃機関の吸入空気管
等のように流体が流れる箇所に使用する場合、その抵抗
素子の外表面に空気流が接触することになる。この外表
面上は樹脂層で被覆されていることにより、空気流中の
ごみ、埃、水分、油分等が付着しにくくなっている。従
ってこれら異物による断熱層が形成されるようなことは
なく、前記抵抗素子の熱伝導性、熱容量、空気流との熱
交換性能等はほとんど変化しないこととなり、抵抗素子
の応答性の低下および出力特性の変動等はほとんど起こ
るようなことがない。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。本発明による抵抗素子を熱式流量センサに適用
した場合の電気回路を図2に示す。図2において、空気
管1の内部の空気流に接触するように発熱抵抗体RH
よび温度補償抵抗体RC が設けられ、空気流路2の外部
に抵抗体R1および抵抗体R2 が接続される。発熱抵抗
体RH は流量検出用抵抗体であり、温度補償抵抗体RC
は空気流路2中の空気温度と同じ温度に保持される抵抗
体である。図2中、3はトランジスタ、4は比較器、5
はセンサ駆動電圧が印加される端子である。空気流路2
の空気流が増大すると、発熱抵抗素子RH から多くの熱
が奪われるため発熱抵抗素子RH の温度が低下し、その
抵抗値が大きくなる。図2の回路はこの抵抗値の増加し
ようとするのをブリッジバランスにより補正し発熱抵抗
素子の温度を所定温度例えば100℃を保持するように
発熱抵抗素子の電力制御をするものである。端子6は流
量センサの出力端子である。
【0009】この電気回路を構成するブリッジの発熱抵
抗体RHと温度補償抵抗体RCの構造は、図1に示すよう
な抵抗素子からなる。すなわち、アルミナ等からなる円
筒状のセラミックパイプ10の外表面にパターン形成さ
れた所定抵抗値を有する白金等からなる金属薄膜11が
設けられ、この金属薄膜11は、セラミックパイプ10
の両端部において白金からなる第1リード線12、第2
リード線13に対し白金等の導体にガラス等を混合した
導電性ペースト14を介して電気的に接続されている。
セラミックパイプ10の外表面に形成される金属薄膜1
1は、例えばスパッタリング、メッキ、CVT、蒸着等
の物理的または化学的方法により形成され、熱処理し、
さらにレーザトリミング手法により螺旋状にトリミング
されて所定パターンをもつように形成される。金属薄膜
11の周囲にはガラス等からなる絶縁性保護膜16が所
定の厚みになるようにセラミックパイプ10の周囲を被
覆している。この絶縁性保護膜16は、金属薄膜11を
保護するためのもので、その材料は、各種ガラスを用い
ることができる。この絶縁性保護膜16は、例えばガラ
ペーストに浸漬等でガラス材料層をつけた後、表面の
凹凸状態が適度な大きさをもつよう、例えばガラスが半
溶融状態になるよう、焼成条件をコントロールしたりし
て、形成する。
【0010】そして、絶縁性保護膜16の周囲にプラス
チック等からなる樹脂材料層17が形成される。プラス
チックとしては、ポリイミド、フッ素樹脂等を用いるの
が望ましい。特にポリイミドはその耐熱性が優れている
ゆえに比較的高温度(例えば200〜300℃)で使用
する抵抗素子に特に適している。そしてポリイミドのオ
イルや水をはじく特性(表面エネルギーが低い)を利用
することで油が混じったり水が混じったりしているごみ
の付着を防止できる。またフッ素樹脂は200℃以下で
使用する抵抗素子に適している。特に発熱抵抗素子より
も温度補償素子を対象とすればその性能を十分発揮で
き、長期間優れたはっ水性、はっ油性を示し続ける。樹
脂材料層17の膜厚は、オイルや水をはじくことを目的
とするので薄いほど好ましい。例えば0.5〜20μm
さらに好ましくは1〜5μmとするのが望ましい。プラ
スチック等の樹脂材料層17は、その性質上、ガラスに
比べ、耐ごみ付着性だけでなく、耐食性、耐水性にも優
れる。また、プラスチック等からなる樹脂材料層17
は、浸漬、その他の物理的または化学的手段により容易
に形成することができるので、製造時の作業性も良好で
ある。図3に示すように、抵抗素子20の外表面が樹脂
材料層17で被覆されるため、外部が空気流やその他の
流体に接触するとき、埃、水、ごみ等が付着しにくい。
そのため発熱抵抗素子の熱交換性能が良好に保たれるの
で、流量センサにこの抵抗素子を用いるとその応答性等
の変動を防止できる。
【0011】以下より詳細に実施例にて説明する。実施例1 アルミナ純度96%、内径0.25mm、外径0.6m
m、長さ2.5mmのアルミナパイプ(図1の10)を
洗浄後、スパッタリングにより白金をアルミナパイプ外
周に付着させる。付着した白金をアルミナパイプごと熱
処理をし、所定抵抗値となるようレーザーを使いトリミ
ングをしてらせん状の白金薄膜を得る。発熱抵抗素子と
しては10〜50Ω、温度補償素子としては50〜10
00Ω位の範囲の抵抗値を選択すれば良い。上記アルミ
ナパイプの両端開口部に外径0.2mmのステンレスワ
イヤを白金とガラスの混合ペーストにより焼付け固定す
る。この焼付固定によりステンレスワイヤは電気的に白
金膜11に接続され、第1、第2のリード線(図1の1
2、13)となる。
【0012】このようにして得た発熱抵抗素子あるいは
温度補償素子の本体の外周に絶縁性保護膜を次に形成す
る。ガラスの粉末を小量のバインダを溶解した溶液中に
分散させたガラスペーストを用意する。前記素子本体を
この液中に浸した後引上げ、乾燥機中で溶媒を蒸発させ
る。乾燥後、所定の温度、所定の雰囲気中でガラスを融
解し、ガラス層とする。一般に鉛ガラスを用いるときに
は500〜700℃、硼珪酸ガラスでは700〜800
℃位の温度を必要とする。またこの実施例ではディッピ
ングによりガラスペーストを付与しているが、刷毛塗
り、スピナー等の手段でも良い。
【0013】
【0014】次に絶縁性保護膜の上にポリイミドの層を
形成する。熱処理によりイミド化するポリイミド原液中
に発熱抵抗素子あるいは温度補償素子を浸し、引上げた
後熱処理を行なう。熱処理温度は200〜500℃程度
であり、必要とあれば中性雰囲気中が好ましい。このよ
うなディッピング法では溶液の濃度を調節して1回のデ
ィッピングでの塗布厚さをコントロールする。ピンホー
ル等を防止するためには2回以上の塗布が好ましい。
【0015】実施例2 実施例1で用意した発熱抵抗素子あるいは温度補償素子
の絶縁性保護膜上にフッ素樹脂を形成する。フッ素樹脂
原液を刷毛塗りにより素子外周に塗布した後100〜2
00℃で乾燥熱処理を行なった。厚さは原液濃度、塗布
回数によりコントロールした。図3は樹脂層17を有す
る発熱抵抗素子の外観図である。
【0016】これら実施例1、2においては絶縁性保護
膜上に直接樹脂層を形成したが、これら樹脂の下地への
付着をさらに強化したい時には、プライマー処理等を適
宜実施しても良い。本発明では付着力をより強化するた
め、例えばガラスを半溶融として、絶縁性保護膜として
のガラスの表面を凹凸にする。ガラスは半溶融であって
も絶縁性保護膜としての膜強度を十分にもつ利点があ
る。
【0017】次に、いくつかの例について異物の付着状
態および耐久性についての評価結果を説明する。評価例1 図5において各評価対象素子29は、太いステンレス棒
30にリード線31を溶接することで固定されている。
評価対象素子29のうち発熱抵抗素子は外部DC電源か
ら供給されるパワーにより200℃にコントロールされ
る。温度補償素子にはパワー供給しない。図4において
各評価対象素子29は、ステンレスパイプ33(内径¢
50mm)の素子取付部34に配置される。ブロワ35
は空気流量を30g/秒の能力を有する。評価結果を表
1にまとめる。評価は媒塵、汚れ、オイルミスト等の多
い雰囲気中で実施した。
【0018】
【表1】
【0019】加熱のない場合についても同様の実験を実
施した。結果は加熱した場合と同様であった。
【0020】評価例2 次に熱水中に、ガラス上にポリイミド、ガラス上にフッ
素樹脂、比較として白金膜上にポリイミド、白金膜上に
フッ素樹脂を一層薄く1〜3μm付与した素子を浸し、
樹脂膜のテープ剥離について加速評価した。白金膜上に
直接樹脂膜を形成したものでは50時間を経過以後とこ
ろどころ膜の剥離が発生したが、ガラス上の樹脂はその
2倍以上の耐久性があった。評価例1、2で示したとお
り、本願発明による発熱抵抗素子ならびに温度補償素子
は異物付着防止効果を示すとともに、その素子外表面へ
の付着力も大きく実用耐久性があるものと認められるの
である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の熱式流量
センサによれば、発熱抵抗体の外部に発熱抵抗体を保護
するガラスの無機材料層を設け、その無機材料層の凹凸
表面に膜圧0.5μm以上、20μm以内でかつ高温耐
久性である樹脂材料層を形成する構成にしたため、空気
中の埃、ごみ、水等の異物が付着しにくく、また高温耐
久性があるので、抵抗素子の熱交換性を良好に保つこと
ができるという効果がある。この抵抗素子を熱式流量セ
ンサに用いた場合長期にわたり性能が劣化せず、流量変
化、温度変化を速い応答速度で精度良く検知できるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による抵抗素子を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の実施例による抵抗素子を用いた熱式流
量センサの電気回路図である。
【図3】本発明の実施例による抵抗素子を示す斜視図で
ある。
【図4】本発明の評価例による評価装置の模式図であ
る。
【図5】本発明の評価例による素子取付部をA−A′断
面から見た模式図である。
【符号の説明】
10 セラミックパイプ(セラミック基体) 11 金属薄膜(発熱抵抗体) 12 第1リード線 13 第2リード線 14 導電性接続ペースト(接続部) 16 絶縁性保護膜(無機材料層) 17 プラスチック層(樹脂材料層) 20 抵抗素子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の絶縁性のセラミック基体と、 このセラミック基体の外周に形成される螺旋状の抵抗体
    と、 前記セラミック基体の開口端部に挿入される第1リード
    線および第2リード線と、 前記抵抗体と前記第1リード線および前記第2リード線
    とを電気的に接続する接続部と、 前記セラミック基体前記抵抗体少なくとも被覆する
    表面が凹凸であるガラス層と、 このガラス層の外表面を被覆する厚さ0.5μm以上、
    20μm以内でかつ高温耐久性である樹脂材料層とを備
    えたことを特徴とする熱式流量センサ用抵抗素子。
JP3074053A 1991-03-13 1991-03-13 抵抗素子 Expired - Lifetime JP2839739B2 (ja)

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