JP2886550B2 - 発酵法による5’―イノシン酸の製造法 - Google Patents
発酵法による5’―イノシン酸の製造法Info
- Publication number
- JP2886550B2 JP2886550B2 JP1133830A JP13383089A JP2886550B2 JP 2886550 B2 JP2886550 B2 JP 2886550B2 JP 1133830 A JP1133830 A JP 1133830A JP 13383089 A JP13383089 A JP 13383089A JP 2886550 B2 JP2886550 B2 JP 2886550B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- strain
- producing
- proline
- medium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、発酵法による5′−イノシン酸の製造法に
関する。5′−イノシン酸は調味料などとして広く用い
られ、食品工業分野で有用な物質である。
関する。5′−イノシン酸は調味料などとして広く用い
られ、食品工業分野で有用な物質である。
従来の技術 従来、5′−イノシン酸を発酵生産する方法として
は、コリネバクテリウム属に属する微生物を0.1〜0.01
%のL−プロリンを含む培地で培養する方法〔アプライ
ド ミクロバイオロジー(Applied Microbiology)16 9
81〜987(1968)〕、糖類より直接5′−イノシン酸を
発酵生産する方法としてコリネバクテリウム属に属し、
アデニン要求性を有し、発酵培地の加圧蒸煮殺菌の影響
を受けない菌株を取得、培養し培地中に5′−イノシン
酸を生成蓄積させる方法(特公昭58−46319)、コリネ
バクテリウム属に属し、アデニン要求性を有し、アデニ
ン又はリファンピシンに耐性を有する変異株を培養し、
培地中に5′−イノシン酸を生成蓄積させる方法(特開
昭56−160999)などが知られている。
は、コリネバクテリウム属に属する微生物を0.1〜0.01
%のL−プロリンを含む培地で培養する方法〔アプライ
ド ミクロバイオロジー(Applied Microbiology)16 9
81〜987(1968)〕、糖類より直接5′−イノシン酸を
発酵生産する方法としてコリネバクテリウム属に属し、
アデニン要求性を有し、発酵培地の加圧蒸煮殺菌の影響
を受けない菌株を取得、培養し培地中に5′−イノシン
酸を生成蓄積させる方法(特公昭58−46319)、コリネ
バクテリウム属に属し、アデニン要求性を有し、アデニ
ン又はリファンピシンに耐性を有する変異株を培養し、
培地中に5′−イノシン酸を生成蓄積させる方法(特開
昭56−160999)などが知られている。
また、5′−イノシン酸生産能を有する微生物を0.2
〜5.0%のL−プロリンおよび/またはその類縁化合物
を含む培地で培養する方法が本出願人により開示されて
いる。(特願平1−55835) なお、本明細書中では従来ブレビバクテリウム・アン
モニアゲネスと命名されている菌株をコリネバクテリウ
ム・アンモニアゲネスに変更して記載する。本菌株種名
の変更はインターナショナル・ジャーナル・オブ・シス
テマティック・バクテリオロジー(International Jour
nal of Systematic Bacteriology,442〜443、10月、198
7年)に基づくものとする。
〜5.0%のL−プロリンおよび/またはその類縁化合物
を含む培地で培養する方法が本出願人により開示されて
いる。(特願平1−55835) なお、本明細書中では従来ブレビバクテリウム・アン
モニアゲネスと命名されている菌株をコリネバクテリウ
ム・アンモニアゲネスに変更して記載する。本菌株種名
の変更はインターナショナル・ジャーナル・オブ・シス
テマティック・バクテリオロジー(International Jour
nal of Systematic Bacteriology,442〜443、10月、198
7年)に基づくものとする。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、調味料として広く用いられている
5′−イノシン酸を直接発酵法により工業的に安価に効
率よく製造する方法を提供することにある。
5′−イノシン酸を直接発酵法により工業的に安価に効
率よく製造する方法を提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明によれば、コリネバクテリウム属に属し、L−
プロリン拮抗物質、たとえば3,4−デヒドロ−D,L−プロ
リン、L−アゼチジン−2−カルボン酸およびL−チア
ゾリジン−4−カルボン酸などに耐性を有し、かつ5′
−イノシン酸生産能を有する微生物を培地に培養するこ
とにより、培養物中に5′−イノシン酸を生成蓄積さ
せ、該培養物から5′−イノシン酸を採取することがで
きる。
プロリン拮抗物質、たとえば3,4−デヒドロ−D,L−プロ
リン、L−アゼチジン−2−カルボン酸およびL−チア
ゾリジン−4−カルボン酸などに耐性を有し、かつ5′
−イノシン酸生産能を有する微生物を培地に培養するこ
とにより、培養物中に5′−イノシン酸を生成蓄積さ
せ、該培養物から5′−イノシン酸を採取することがで
きる。
以下に本発明を詳細に説明する。
用いられる微生物としては、コリネバクテリウム属に
属し、L−プロリン拮抗物質に耐性を有し、かつ5′−
イノシン酸生産能を有する微生物であればいずれでもよ
い。L−プロリン拮抗物質に耐性を有する微生物とは、
親株が生育阻害を示す濃度のL−プロリン拮抗物質を含
む培地でも生育することのできる変異株のことをいう。
属し、L−プロリン拮抗物質に耐性を有し、かつ5′−
イノシン酸生産能を有する微生物であればいずれでもよ
い。L−プロリン拮抗物質に耐性を有する微生物とは、
親株が生育阻害を示す濃度のL−プロリン拮抗物質を含
む培地でも生育することのできる変異株のことをいう。
本発明においてL−プロリン拮抗物質とは、最少培地
寒天平板中にL−プロリン拮抗物質を添加しコリネバク
テリウム属に属する5′−イノシン酸生産菌を培養した
とき、該生産菌の生育を阻害するが、この阻害がL−プ
ロリンが存在することにより解除されるような化合物を
いう。L−プロリン拮抗物質としては、たとえば3,4−
デヒドロ−D,L−プロリン、L−アゼチジン−2−カル
ボン酸、L−チアゾリジン−4−カルボン酸などがあげ
られる。培地に添加されるL−プロリン拮抗物質の量と
しては、1〜15g/が適当である。
寒天平板中にL−プロリン拮抗物質を添加しコリネバク
テリウム属に属する5′−イノシン酸生産菌を培養した
とき、該生産菌の生育を阻害するが、この阻害がL−プ
ロリンが存在することにより解除されるような化合物を
いう。L−プロリン拮抗物質としては、たとえば3,4−
デヒドロ−D,L−プロリン、L−アゼチジン−2−カル
ボン酸、L−チアゾリジン−4−カルボン酸などがあげ
られる。培地に添加されるL−プロリン拮抗物質の量と
しては、1〜15g/が適当である。
上記したような変異株は、コリネバクテリウム属に属
する5′−イノシン酸生産菌にL−プロリン拮抗物質耐
性を付与したり、コリネバクテリウム属に属しL−プロ
リン拮抗物質耐性を有している菌株に5′−イノシン酸
生産能を付与したりすることにより得ることができる。
する5′−イノシン酸生産菌にL−プロリン拮抗物質耐
性を付与したり、コリネバクテリウム属に属しL−プロ
リン拮抗物質耐性を有している菌株に5′−イノシン酸
生産能を付与したりすることにより得ることができる。
本発明の変異株は、コリネバクテリウム・アンモニア
ゲネス(Corynebacterium Ammoniagenes)KY13184(FER
M P−3790)(以下、KY13184株という)を親株として、
これにN−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニ
ジン、紫外線、X線など通常の変異処理を施すことによ
り得られる。
ゲネス(Corynebacterium Ammoniagenes)KY13184(FER
M P−3790)(以下、KY13184株という)を親株として、
これにN−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニ
ジン、紫外線、X線など通常の変異処理を施すことによ
り得られる。
以下に本発明で用いられる変異株の具体的取得方法を
示す。
示す。
親株としてKY13184株を用い、該菌株をN−メチル−
N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン100μg/mlで30
℃、30分処理した後、親株が生育阻害を示す濃度(3mg/
ml)の3,4−デヒドロ−D,L−プロリンを含む最少培地寒
天平板(グルコース20g/、塩化アンモニウム2g/、K
H2PO4 0.1g/、K2HPO4 0.3g/、MgCl2・2H2O 0.3g/
、FeSO4・7H2O 10mg/、MnSO4・4〜6H2O 1mg/、Z
nSO4・7H2O 1mg/、CuSO4・5H2O 0.2mg/、CaCl2・2H
2O 10mg/、L−システイン40mg/、L−アスパラギ
ン0.5g/、サイアミン塩酸塩10mg/、パントテン酸カ
ルシウム20mg/、ビオチン60μg/、ニコチン酸3g/
、アデニン20mg/、グアニン20mg/、寒天20g/、
pH7.2)上に塗布した。30℃で7〜10日間培養後、生育
してくる変異株のうち、親株より5′−イノシン酸の生
産能が優れている菌株を選んだ。そのうちとくに優れて
いる一株をコリネバクテリウム・アンモニアゲネスH−
7464(以下、H−7464株という。)と命名した。
N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン100μg/mlで30
℃、30分処理した後、親株が生育阻害を示す濃度(3mg/
ml)の3,4−デヒドロ−D,L−プロリンを含む最少培地寒
天平板(グルコース20g/、塩化アンモニウム2g/、K
H2PO4 0.1g/、K2HPO4 0.3g/、MgCl2・2H2O 0.3g/
、FeSO4・7H2O 10mg/、MnSO4・4〜6H2O 1mg/、Z
nSO4・7H2O 1mg/、CuSO4・5H2O 0.2mg/、CaCl2・2H
2O 10mg/、L−システイン40mg/、L−アスパラギ
ン0.5g/、サイアミン塩酸塩10mg/、パントテン酸カ
ルシウム20mg/、ビオチン60μg/、ニコチン酸3g/
、アデニン20mg/、グアニン20mg/、寒天20g/、
pH7.2)上に塗布した。30℃で7〜10日間培養後、生育
してくる変異株のうち、親株より5′−イノシン酸の生
産能が優れている菌株を選んだ。そのうちとくに優れて
いる一株をコリネバクテリウム・アンモニアゲネスH−
7464(以下、H−7464株という。)と命名した。
また、3,4−デヒドロ−D,L−プロリンの代わりにL−
アゼチジン2−カルボン酸を用いる以外は上記と同様の
方法をおこなって、得られた菌株のうち、とくに生産性
の優れた一株をコリネバクテリウム・アンモニアゲネス
H−7465(以下、H−7465株という。)と命名した。
アゼチジン2−カルボン酸を用いる以外は上記と同様の
方法をおこなって、得られた菌株のうち、とくに生産性
の優れた一株をコリネバクテリウム・アンモニアゲネス
H−7465(以下、H−7465株という。)と命名した。
H−7464株およびH−7465株は、ブダペスト条約にに
基づいて、平成元年5月18日付で工業技術院微生物工業
技術研究所にそれぞれ微工研条寄第2425号(FERM BP−2
425)および第2426号(FERM BP−2426)として寄託され
ている。
基づいて、平成元年5月18日付で工業技術院微生物工業
技術研究所にそれぞれ微工研条寄第2425号(FERM BP−2
425)および第2426号(FERM BP−2426)として寄託され
ている。
KY13184株、H−7464株およびH−7465株を、それぞ
れL−プロリン拮抗物質を含む最少培地寒天平板上で30
℃で10日間培養したときの生育度を第1表に示す。
れL−プロリン拮抗物質を含む最少培地寒天平板上で30
℃で10日間培養したときの生育度を第1表に示す。
本発明で用いられる微生物の培養に際しては、一般に
核酸の発酵生産に用いられる培地が使用される。微生物
が資化しうる炭素源、窒素源、無機塩類、生育因子など
を含有する培地であれば、合成培地、天然培地などいか
なる培地でも使用できる。
核酸の発酵生産に用いられる培地が使用される。微生物
が資化しうる炭素源、窒素源、無機塩類、生育因子など
を含有する培地であれば、合成培地、天然培地などいか
なる培地でも使用できる。
炭素源としては、グルコース、フラクトース、シュク
ロースあるいは糖蜜、澱粉などの加水分解物のほか、酢
酸、フマール酸、クエン酸などの各種有機酸、エタノー
ル、グリセロールなどのアルコール類などが使用でき
る。
ロースあるいは糖蜜、澱粉などの加水分解物のほか、酢
酸、フマール酸、クエン酸などの各種有機酸、エタノー
ル、グリセロールなどのアルコール類などが使用でき
る。
窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫
酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、燐酸アンモニウム
などの各種無機塩類やフマール酸アンモニウムなどの有
機酸のアンモニウム塩、エチルアミンなどのアミン類、
尿素などの含窒素化合物、ならびにペプトン、肉エキ
ス、酵母エキス、コーン・スティープ・リカー、カゼイ
ン加水分解物、大豆粕またはその加水分解物、アミン酸
発酵、核酸発酵などの各種発酵菌体およびその消化物な
どが用いられる。
酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、燐酸アンモニウム
などの各種無機塩類やフマール酸アンモニウムなどの有
機酸のアンモニウム塩、エチルアミンなどのアミン類、
尿素などの含窒素化合物、ならびにペプトン、肉エキ
ス、酵母エキス、コーン・スティープ・リカー、カゼイ
ン加水分解物、大豆粕またはその加水分解物、アミン酸
発酵、核酸発酵などの各種発酵菌体およびその消化物な
どが用いられる。
無機物としては、燐酸第一カリウム、燐酸第二カリウ
ム、燐酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリ
ウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシ
ウムなどが用いられる。
ム、燐酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリ
ウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシ
ウムなどが用いられる。
そのほか、ビオチン、サイアミン、ニコチン酸、β−
アナリンなどのビタミン類やグルタミン酸などのアミノ
酸類を添加することがある。
アナリンなどのビタミン類やグルタミン酸などのアミノ
酸類を添加することがある。
培養は、振盪、深部撹拌などの好気的条件下、温度20
〜40℃、好ましくは25〜38℃で、pH5〜9、好ましくは
中性付近に保持しておこなわれ、通常2〜7日間で完了
する。培地のpHは炭酸カルシウム、無機または有機の
酸、アルカリ溶液、アンモニア、pH緩衝液などによって
調整される。
〜40℃、好ましくは25〜38℃で、pH5〜9、好ましくは
中性付近に保持しておこなわれ、通常2〜7日間で完了
する。培地のpHは炭酸カルシウム、無機または有機の
酸、アルカリ溶液、アンモニア、pH緩衝液などによって
調整される。
培養終了後、培養液から菌体などの沈殿物を除去し、
イオン交換処理法、吸着法、抽出法、沈殿法などを併用
することにより、培養液から5′−イノシン酸を採取す
ることができる。
イオン交換処理法、吸着法、抽出法、沈殿法などを併用
することにより、培養液から5′−イノシン酸を採取す
ることができる。
以下に本発明の実施例を示す。
実施例1 KY13184株、H−7464株およびH−7465株をそれぞれ
2容三角フラスコ中の下記組成からなる種培地300ml
に植菌し、30℃で24時間培養した。
2容三角フラスコ中の下記組成からなる種培地300ml
に植菌し、30℃で24時間培養した。
種培地組成:グルコース20g/、ペプトン10g/、肉
エキス10g/、酵母エキス5g/、NaCl 3g/、ビオチ
ン20μg/、アデニン100mg/、グアニン100mg/(pH
7.2、NaOHまたはH2SO4で調整、120℃で10分間加圧蒸煮
殺菌) 得られた3つの種培養液300mlをそれぞれ5容培養
槽中の下記組成からなる生産培地3に植菌し、30℃で
96時間培養(回転数600rpm、通気量30/min)した。培
養中のpHは、アンモニア水で6.8前後に調整した。
エキス10g/、酵母エキス5g/、NaCl 3g/、ビオチ
ン20μg/、アデニン100mg/、グアニン100mg/(pH
7.2、NaOHまたはH2SO4で調整、120℃で10分間加圧蒸煮
殺菌) 得られた3つの種培養液300mlをそれぞれ5容培養
槽中の下記組成からなる生産培地3に植菌し、30℃で
96時間培養(回転数600rpm、通気量30/min)した。培
養中のpHは、アンモニア水で6.8前後に調整した。
生産培地組成:グルコース150g/、KH2PO4 10g/、
K2HPO4 10g/、MgSO4・7H2O 10g/、CaCl2・2H2O 0.1
g/、ZnSO4・7H2O 5mg/、FeSO4・7H2O 20mg/、MnC
l2・4H2O 5mg/、ビオチン30μm/、パントテン酸カ
ルシウム10mg/、ビタミンB1 5mg/、ニコチン酸5mg/
、アデニン100mg/、グアニン100mg/、コーン・ス
ティープ・リカー20g/、尿素2g/(別途加圧蒸煮殺
菌120℃、5分間)(pH7.2、NaOHまたはH2SO4で調整、1
20℃、10分間加圧蒸煮殺菌)その結果、KY13184株、H
−7464株およびH−7465株の培養液中の5′−イノシン
酸生成量はそれぞれ26.3g/、28.7g/および28.9g/
であった。
K2HPO4 10g/、MgSO4・7H2O 10g/、CaCl2・2H2O 0.1
g/、ZnSO4・7H2O 5mg/、FeSO4・7H2O 20mg/、MnC
l2・4H2O 5mg/、ビオチン30μm/、パントテン酸カ
ルシウム10mg/、ビタミンB1 5mg/、ニコチン酸5mg/
、アデニン100mg/、グアニン100mg/、コーン・ス
ティープ・リカー20g/、尿素2g/(別途加圧蒸煮殺
菌120℃、5分間)(pH7.2、NaOHまたはH2SO4で調整、1
20℃、10分間加圧蒸煮殺菌)その結果、KY13184株、H
−7464株およびH−7465株の培養液中の5′−イノシン
酸生成量はそれぞれ26.3g/、28.7g/および28.9g/
であった。
H−7464株の培養終了液から菌体を除去して得られた
上清液1を塩酸でpH1.4とし、ダイヤイオンSK#1
(H型、三菱化成社製)の樹脂塔に通塔後ただちに蒸留
水を通塔し溶出液を得た。その後樹脂塔を水洗し、水洗
初期の流水液中5′−イノシン酸を含む画分を既に得ら
れている溶出液と合併し、水酸化ナトリウムでpH7.2に
調整した。これをロータリーエバポレーターで減圧濃縮
することにより、20.1gの5′−イノシン酸ナトリウム
塩の粗結晶を得た。
上清液1を塩酸でpH1.4とし、ダイヤイオンSK#1
(H型、三菱化成社製)の樹脂塔に通塔後ただちに蒸留
水を通塔し溶出液を得た。その後樹脂塔を水洗し、水洗
初期の流水液中5′−イノシン酸を含む画分を既に得ら
れている溶出液と合併し、水酸化ナトリウムでpH7.2に
調整した。これをロータリーエバポレーターで減圧濃縮
することにより、20.1gの5′−イノシン酸ナトリウム
塩の粗結晶を得た。
発明の効果 本発明によれば、5′−イノシン酸を工業的に安価に
効率よく製造することができる。
効率よく製造することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】コリネバクテリウム属に属し、L−プロリ
ン拮抗物質に耐性を有し、かつ5′−イノシン酸生産能
を有する微生物を培地に培養し、培養物中に5′−イノ
シン酸を生成蓄積させ、該培養物より5′−イノシン酸
を採取することを特徴とする発酵法による5′−イノシ
ン酸の製造法。 - 【請求項2】L−プロリン拮抗物質が、3,4−デヒドロ
−D,L−プロリン、L−アゼチジン−2−カルボン酸お
よびL−チアゾリジン−4−カルボン酸からなる群から
選ばれる物質である請求項(1)記載の発酵法による
5′−イノシン酸の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1133830A JP2886550B2 (ja) | 1989-05-26 | 1989-05-26 | 発酵法による5’―イノシン酸の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1133830A JP2886550B2 (ja) | 1989-05-26 | 1989-05-26 | 発酵法による5’―イノシン酸の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02312594A JPH02312594A (ja) | 1990-12-27 |
JP2886550B2 true JP2886550B2 (ja) | 1999-04-26 |
Family
ID=15114041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1133830A Expired - Fee Related JP2886550B2 (ja) | 1989-05-26 | 1989-05-26 | 発酵法による5’―イノシン酸の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2886550B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024123110A1 (ko) * | 2022-12-08 | 2024-06-13 | 씨제이제일제당 (주) | 퓨린 뉴클레오티드를 생산하는 미생물 및 이를 이용한 퓨린 뉴클레오티드의 생산방법 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101956510B1 (ko) * | 2018-07-27 | 2019-03-08 | 씨제이제일제당 (주) | 신규 5'-이노신산 디하이드로게나아제 및 이를 이용한 5'-이노신산 제조방법 |
-
1989
- 1989-05-26 JP JP1133830A patent/JP2886550B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024123110A1 (ko) * | 2022-12-08 | 2024-06-13 | 씨제이제일제당 (주) | 퓨린 뉴클레오티드를 생산하는 미생물 및 이를 이용한 퓨린 뉴클레오티드의 생산방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02312594A (ja) | 1990-12-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3006926B2 (ja) | 発酵法によるl−スレオニンの製造法 | |
JP3036930B2 (ja) | 発酵法によるl−イソロイシンの製造法 | |
JP3023615B2 (ja) | 発酵法によるl―トリプトファンの製造法 | |
WO2008007915A1 (en) | Method for producing l-arginine using corynebacterium glutamicum | |
JP3016883B2 (ja) | 発酵法による5’−キサンチル酸の製造法 | |
JP3131311B2 (ja) | 発酵法によるl−イソロイシンの製造法 | |
JP2886550B2 (ja) | 発酵法による5’―イノシン酸の製造法 | |
JP2886551B2 (ja) | 発酵法による5’―イノシン酸の製造法 | |
JP2578463B2 (ja) | 発酵法によるl−リジンの製造法 | |
JPH057493A (ja) | 発酵法によるl−バリンの製造法 | |
JP2578474B2 (ja) | L−グルタミン酸の製造法 | |
JP2971089B2 (ja) | 発酵法によるl―スレオニンの製造法 | |
JP2877414B2 (ja) | 発酵法によるl―スレオニンの製造法 | |
JPS63248392A (ja) | 発酵法によるl−ロイシンの製造法 | |
US5302521A (en) | Process for producing L-lysine by iodothyronine resistant strains of Mucorynebacterium glutamicum | |
US3623952A (en) | Method of producing l-serine by fermentation | |
KR100402322B1 (ko) | 5'-크산틸산을 고수율로 생산하는 미생물 코리네박테리움암모니아게네스 씨제이엑스피002 및 그를 이용한5'-크산틸산 생산방법 | |
JP3100763B2 (ja) | 発酵法によるl−アルギニンの製造法 | |
JP2578468B2 (ja) | 発酵法によるl−アルギニンの製造法 | |
JPH029384A (ja) | 発酵法によるl−グルタミン酸の製造方法 | |
JP2922213B2 (ja) | 発酵法による5’―イノシン酸の製造法 | |
JPS63202393A (ja) | 発酵法によるタウリンの製造法 | |
JPS6231917B2 (ja) | ||
JPS62265988A (ja) | 発酵法によるl−アルギニンの製造法 | |
JPS60156399A (ja) | 5’−キサンチル酸の製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |