JP2870811B2 - N‐メチル‐2‐ピロリドン中の不純物の低減方法 - Google Patents
N‐メチル‐2‐ピロリドン中の不純物の低減方法Info
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- JP2870811B2 JP2870811B2 JP1148706A JP14870689A JP2870811B2 JP 2870811 B2 JP2870811 B2 JP 2870811B2 JP 1148706 A JP1148706 A JP 1148706A JP 14870689 A JP14870689 A JP 14870689A JP 2870811 B2 JP2870811 B2 JP 2870811B2
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- polyarylene sulfide
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D207/00—Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
- C07D207/02—Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
- C07D207/18—Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member
- C07D207/22—Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with only hydrogen or carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
- C07D207/24—Oxygen or sulfur atoms
- C07D207/26—2-Pyrrolidones
- C07D207/263—2-Pyrrolidones with only hydrogen atoms or radicals containing only hydrogen and carbon atoms directly attached to other ring carbon atoms
- C07D207/267—2-Pyrrolidones with only hydrogen atoms or radicals containing only hydrogen and carbon atoms directly attached to other ring carbon atoms with only hydrogen atoms or radicals containing only hydrogen and carbon atoms directly attached to the ring nitrogen atom
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Pyrrole Compounds (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はNMP中の微量不純物の低減方法に関する、も
のである。更に詳しくはポリアリーレンスルフィド製造
工程で使用され、その後回収されたNMPをアルカリ金属
水酸化物、アルカリ金属炭酸塩の中から選ばれる無機化
合物と接触させ、NMP中の不純物含有量を減じてリサイ
クル使用を可能とするNMP中の微量不純物の低減方法で
ある。
のである。更に詳しくはポリアリーレンスルフィド製造
工程で使用され、その後回収されたNMPをアルカリ金属
水酸化物、アルカリ金属炭酸塩の中から選ばれる無機化
合物と接触させ、NMP中の不純物含有量を減じてリサイ
クル使用を可能とするNMP中の微量不純物の低減方法で
ある。
NMPは代表的な耐熱性の有機極性溶媒の一つであり、
特にポリアリーレンスルフィド製造時の重合溶媒として
使用されている。しかし、これは高価な溶媒であるた
め、重合反応後、回収してリサイクル使用することが、
ポリアリーレンスルフィドの工業的製造に不可欠な要件
となっている。
特にポリアリーレンスルフィド製造時の重合溶媒として
使用されている。しかし、これは高価な溶媒であるた
め、重合反応後、回収してリサイクル使用することが、
ポリアリーレンスルフィドの工業的製造に不可欠な要件
となっている。
ポリアリーレンスルフィド重合反応後回収されたNMP
中には重合反応時に生成してくる不純物が含まれてお
り、特にフェノール、N−メチルコハク酸イミドなどの
不純物が重合反応を阻害するという問題がある。
中には重合反応時に生成してくる不純物が含まれてお
り、特にフェノール、N−メチルコハク酸イミドなどの
不純物が重合反応を阻害するという問題がある。
USP 4,501,902に開示されている如く、ポリアリーレ
ンスルフィド重合反応後回収されたNMPをアルカリ土類
金属の炭酸塩、水酸化物、酸化物、およびアルミナなど
の無機化合物と接触させて前記の不純物を除去するとい
う工程を追加してもNMPの精製効果は十分でなく依然重
合反応の阻害の問題は解決されていない。
ンスルフィド重合反応後回収されたNMPをアルカリ土類
金属の炭酸塩、水酸化物、酸化物、およびアルミナなど
の無機化合物と接触させて前記の不純物を除去するとい
う工程を追加してもNMPの精製効果は十分でなく依然重
合反応の阻害の問題は解決されていない。
本発明は、フェノール、N−メチルコハク酸イミドを
不純物として含む粗NMPから前記NMP中の不純物、即ちフ
ェノール及びN−メチルコハク酸イミドの含有量を効率
よく低減させ得る方法を提供することにある。
不純物として含む粗NMPから前記NMP中の不純物、即ちフ
ェノール及びN−メチルコハク酸イミドの含有量を効率
よく低減させ得る方法を提供することにある。
本発明は、NMP中の微量不純物の除去に於いて、フェ
ノール及び/又はN−メチルコハク酸イミドを不純物と
して含む粗NMPにアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属
炭酸塩の中から選ばれる無機化合物を添加し、150℃以
下の温度条件下、処理すると共に蒸留操作を行って、不
純物含有量の低減したNMPを回収する、ことを特徴とす
るNMP中の不純物の低減方法を提供する。又、本発明
は、上記で処理したNMPをポリアリーレンスルフィド製
造時の重合反応溶媒の一部または全部として使用するこ
とを特徴とするポリアリーレンスルフィドの製造方法を
提供する。
ノール及び/又はN−メチルコハク酸イミドを不純物と
して含む粗NMPにアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属
炭酸塩の中から選ばれる無機化合物を添加し、150℃以
下の温度条件下、処理すると共に蒸留操作を行って、不
純物含有量の低減したNMPを回収する、ことを特徴とす
るNMP中の不純物の低減方法を提供する。又、本発明
は、上記で処理したNMPをポリアリーレンスルフィド製
造時の重合反応溶媒の一部または全部として使用するこ
とを特徴とするポリアリーレンスルフィドの製造方法を
提供する。
本発明で用いられる粗NMPは、通常ポリアリーレンス
ルフィド製造工程で得られたものであり、具体的にはNM
P、フェノール、N−メチルコハク酸イミド、その他の
成分が含まれる。これらが在存するNMPをポリアリーレ
ンスルフィド製造時に重合溶媒として使用した場合、そ
のポリマーのメルトフローレートは高く、高分子量化を
防げる要因となる。
ルフィド製造工程で得られたものであり、具体的にはNM
P、フェノール、N−メチルコハク酸イミド、その他の
成分が含まれる。これらが在存するNMPをポリアリーレ
ンスルフィド製造時に重合溶媒として使用した場合、そ
のポリマーのメルトフローレートは高く、高分子量化を
防げる要因となる。
尚、粗NMPは、通常フェノールを8重量%以下、N−
メチルコハク酸イミドを5重量%以下含有しているもの
が用いられる。勿論、かかるフェノール及びN−メチル
コハク酸イミド含有量の粗NMPのみに制限されるもので
はない。
メチルコハク酸イミドを5重量%以下含有しているもの
が用いられる。勿論、かかるフェノール及びN−メチル
コハク酸イミド含有量の粗NMPのみに制限されるもので
はない。
本発明の方法で用いられる添加剤はアルカリ金属水酸
化物、アルカリ金属炭酸塩の中から選ばれる無機化合物
であり、具体的には水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウ
ム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸ルビジウム、炭酸セシウムおよびこれらの混合物が挙
げられる。
化物、アルカリ金属炭酸塩の中から選ばれる無機化合物
であり、具体的には水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウ
ム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸ルビジウム、炭酸セシウムおよびこれらの混合物が挙
げられる。
本発明の方法で用いられる添加剤の使用量は、粗NMP
中に含まれるフェノールもしくはN−メチルコハク酸イ
ミドに対して0.2〜20倍モル量であり、好ましくは0.3〜
7倍モル量の範囲である。
中に含まれるフェノールもしくはN−メチルコハク酸イ
ミドに対して0.2〜20倍モル量であり、好ましくは0.3〜
7倍モル量の範囲である。
本発明に於いて粗NMPと添加剤とを接触せしめる方法
としては、撹拌機付混合装置への添加剤の添加または混
合、固定床もしくは流動層を利用した粗NMPの接触、ス
ターティックミキサー等での混合等々、両者の接触が行
なえる方法であればよく、このような方法にとくに拘わ
るものではない。
としては、撹拌機付混合装置への添加剤の添加または混
合、固定床もしくは流動層を利用した粗NMPの接触、ス
ターティックミキサー等での混合等々、両者の接触が行
なえる方法であればよく、このような方法にとくに拘わ
るものではない。
本発明に於いてフェノールもしくはN−メチルコハク
酸イミドの含有量の低減したNMPを得るためのNMPと、微
量不純物及び添加剤とを分離する方法としては、蒸留に
よる分離方法を用いる。
酸イミドの含有量の低減したNMPを得るためのNMPと、微
量不純物及び添加剤とを分離する方法としては、蒸留に
よる分離方法を用いる。
本発明において蒸留を行なう際の圧力は蒸留温度にお
ける蒸気圧より低ければよく、それ以外の制限は特にな
い。蒸留温度は、より低温の方が好ましく、具体的に
は、150℃以下である。
ける蒸気圧より低ければよく、それ以外の制限は特にな
い。蒸留温度は、より低温の方が好ましく、具体的に
は、150℃以下である。
又、本発明の方法では、工業的に有利な、接触、分離
の操作を同時に行うものである。この際、精製効果を高
める為には、処理剤の形態を液体とすることがより好ま
しい。
の操作を同時に行うものである。この際、精製効果を高
める為には、処理剤の形態を液体とすることがより好ま
しい。
本発明の方法に於いて、ポリフェニレンスルフィドを
代表とするポリアリーレンスルフィドの製造は、特公昭
45−3368、同52−12240、同昭57−14698、同昭63−3377
5、特開昭61−66720、同昭63−113020、同昭63−278935
等々に開示されている如き方法で行なう。
代表とするポリアリーレンスルフィドの製造は、特公昭
45−3368、同52−12240、同昭57−14698、同昭63−3377
5、特開昭61−66720、同昭63−113020、同昭63−278935
等々に開示されている如き方法で行なう。
以下、本発明の方法を実施例に従って説明する。尚、
精製NMP中水分量(重量%)はカールフィッシャー水分
測定法に従って定量し、算出したものである。
精製NMP中水分量(重量%)はカールフィッシャー水分
測定法に従って定量し、算出したものである。
また、水分以外の成分の定量はガスクロマトグラフィ
ー絶対検量線法および内部標準法の併用にて行なった。
ー絶対検量線法および内部標準法の併用にて行なった。
ポリアリーレンスルフィドのメルトフローレート(以
下MFRと略す)は、315.6℃(600゜F)、345gの荷重下に
予熱時間5分での溶融ポリマーが規定のオリフィス(1:
31.75mm、R:9.50mm、r:2.095mm)を通して流出する速度
を表わした数値を言い、式: t:ピストンが規定距離移動するに要した時間(秒) W:t秒間に流出した試料重量(g) に従い算出した値である。
下MFRと略す)は、315.6℃(600゜F)、345gの荷重下に
予熱時間5分での溶融ポリマーが規定のオリフィス(1:
31.75mm、R:9.50mm、r:2.095mm)を通して流出する速度
を表わした数値を言い、式: t:ピストンが規定距離移動するに要した時間(秒) W:t秒間に流出した試料重量(g) に従い算出した値である。
〔実施例1〕 撹拌機、冷却管付2フラスコに粗NMP1000g(NMP95.
64重量%、パラジクロルベンゼン(p−DCB)2.44重量
%、フェノール0.78重量%、N−メチルコハク酸イミド
0.42重量%、水0.00重量%その他の成分0.72重量%)及
び添加剤の48.0%水酸化カリウム水溶液30.0gを入れ、
撹拌しながら約80℃、約10〜20Torrで減圧蒸留処理し、
精製NMP液972.3gを得た。その結果を表1に示す。
64重量%、パラジクロルベンゼン(p−DCB)2.44重量
%、フェノール0.78重量%、N−メチルコハク酸イミド
0.42重量%、水0.00重量%その他の成分0.72重量%)及
び添加剤の48.0%水酸化カリウム水溶液30.0gを入れ、
撹拌しながら約80℃、約10〜20Torrで減圧蒸留処理し、
精製NMP液972.3gを得た。その結果を表1に示す。
〔比較例1〜3〕 比較例1は粗NMP1000gを常圧蒸留処理した。比較例2
では水酸化カリウム水溶液を添加せずに、また比較例3
では水酸化カリウム水溶液を酢酸5.3gに変更し、実施例
1と同様の操作で減圧蒸留処理を行なった。これらの結
果を表1に併記する。
では水酸化カリウム水溶液を添加せずに、また比較例3
では水酸化カリウム水溶液を酢酸5.3gに変更し、実施例
1と同様の操作で減圧蒸留処理を行なった。これらの結
果を表1に併記する。
本発明の方法による実施例1では、フェノール、N−
メチルコハク酸イミドなどの微量不純物の除去が100%
近くできており、比較例1〜3の方法からの改良がなさ
れている。
メチルコハク酸イミドなどの微量不純物の除去が100%
近くできており、比較例1〜3の方法からの改良がなさ
れている。
〔実施例2〜4及び比較例4〜9〕 撹拌機、冷却管付2フラスコに粗NMP1000g(NMP95.
50重量%、p−DCB2.50重量%、フェノール0.83重量
%、N−メチルコハク酸イミド0.47重量%水0.00重量
%、その他の成分0.70重量%)及び添加剤の炭酸カルシ
ウム18.7gを入れ、撹拌しながら約80℃、約10〜20Torr
で減圧蒸留処理し、精製NMPの液量、組成などを求め
た。これを比較例4として表2に示した。又、添加剤の
種類と量を変更する以外は比較例4と同様の条件で実施
例2〜4及び比較例5〜9を行い、表2に併記した。
50重量%、p−DCB2.50重量%、フェノール0.83重量
%、N−メチルコハク酸イミド0.47重量%水0.00重量
%、その他の成分0.70重量%)及び添加剤の炭酸カルシ
ウム18.7gを入れ、撹拌しながら約80℃、約10〜20Torr
で減圧蒸留処理し、精製NMPの液量、組成などを求め
た。これを比較例4として表2に示した。又、添加剤の
種類と量を変更する以外は比較例4と同様の条件で実施
例2〜4及び比較例5〜9を行い、表2に併記した。
本発明の方法による実施例2〜4では、精製によるNM
P中のフェノール、N−メチルコハク酸イミド、その他
の成分などの微量不純物の除去が効果的に行なわれてお
り、特に実施例2の48.0%水酸化ナトリウム水溶液を添
加した場合除去率が100%となった。
P中のフェノール、N−メチルコハク酸イミド、その他
の成分などの微量不純物の除去が効果的に行なわれてお
り、特に実施例2の48.0%水酸化ナトリウム水溶液を添
加した場合除去率が100%となった。
明らかにアルカリ土類金属塩を使った比較例4〜7と
比較してアルカリ金属塩を使った実施例2〜4の方が精
製NMP中の前記微量不純物の含有率が大巾に低減された
ことが判る。酸化アルミニウムを添加した比較例8にお
いても比較例4〜7と同程度の効果しかないことが判
る。
比較してアルカリ金属塩を使った実施例2〜4の方が精
製NMP中の前記微量不純物の含有率が大巾に低減された
ことが判る。酸化アルミニウムを添加した比較例8にお
いても比較例4〜7と同程度の効果しかないことが判
る。
又、活性炭を添加した比較例9においては、蒸留条件
が同じである比較例2と同程度の除去率にとどまってお
り、本発明の効果は吸着によるものではないことを示唆
している。
が同じである比較例2と同程度の除去率にとどまってお
り、本発明の効果は吸着によるものではないことを示唆
している。
〔実施例5〜8〕 撹拌機、冷却管付2フラスコに粗NMP1000g(NMP94.
96重量%、p−DCB2.91重量%、フェノール0.92重量
%、N−メチルコハク酸イミド0.50重量%、水0.00重量
%、その他の成分0.71重量%)及び添加剤の48.0%水酸
化ナトリウム水溶液8.6gを入れ、撹拌しながら約50℃、
約1〜5Torrで減圧蒸留処理し、精製NMPの液量、組成な
どを求めた。これを実施例5として表3に示した。又、
蒸留時の温度と圧力を変更する以外は実施例5と同様に
実施例6〜8を行ない、表3に併記した。
96重量%、p−DCB2.91重量%、フェノール0.92重量
%、N−メチルコハク酸イミド0.50重量%、水0.00重量
%、その他の成分0.71重量%)及び添加剤の48.0%水酸
化ナトリウム水溶液8.6gを入れ、撹拌しながら約50℃、
約1〜5Torrで減圧蒸留処理し、精製NMPの液量、組成な
どを求めた。これを実施例5として表3に示した。又、
蒸留時の温度と圧力を変更する以外は実施例5と同様に
実施例6〜8を行ない、表3に併記した。
低温での蒸留の方が微量不純物の除去がより効果的に
行なわれていることが判る。
行なわれていることが判る。
〔実施例9〜12〕 撹拌機、冷却管付2フラスコに粗NMP1000g(NMP95.
78重量%、p−DCB2.27重量%、フェノール0.77重量
%、N−メチルコハク酸イミド0.46重量%、水0.00重量
%、その他の成分0.72重量%)及び添加剤のフレーク水
酸化ナトリウム1.7gを入れ、撹拌しながら約80℃、約10
〜20Torrで減圧蒸留処理し、精製NMPの液量、組成など
を求めた。これを実施例9として表4に示した。又、実
施例10〜12はフレーク水酸化ナトリウムの添加量を変化
させ、他の条件は実施例9と同様に行なった。その結果
を表4に併記した。
78重量%、p−DCB2.27重量%、フェノール0.77重量
%、N−メチルコハク酸イミド0.46重量%、水0.00重量
%、その他の成分0.72重量%)及び添加剤のフレーク水
酸化ナトリウム1.7gを入れ、撹拌しながら約80℃、約10
〜20Torrで減圧蒸留処理し、精製NMPの液量、組成など
を求めた。これを実施例9として表4に示した。又、実
施例10〜12はフレーク水酸化ナトリウムの添加量を変化
させ、他の条件は実施例9と同様に行なった。その結果
を表4に併記した。
これらの結果より、添加剤の量を増加させるほど精製
によるNMP中の微量不純物の除去がより多く行なわれて
いることが判る。
によるNMP中の微量不純物の除去がより多く行なわれて
いることが判る。
又、同一蒸留条件下において、48.0%水酸化ナトリウ
ム水溶液として添加した実施例2および実施例6の結果
の方が実施例9〜12より微量不純物の除去効果が高いこ
とが判る。
ム水溶液として添加した実施例2および実施例6の結果
の方が実施例9〜12より微量不純物の除去効果が高いこ
とが判る。
〔実施例13〕 底弁を有する撹拌機付4.5オートクレーブに実施例
2と同様の処理を施したNMP(NMP97.10重量%、p−DCB
2.39重量%、フェノール0.00重量%、N−メチルコハク
酸イミド0.00重量%、水0.51重量%、その他の成分0.00
重量%)1214.2g、70%水硫化ナトリウム・フレーク27
7.4g(NaSH換算で3.578モル)及び47.5%水酸化ナトリ
ウム水溶液290.4g(NaOH換算で3.449モル)を仕込み、N
2雰囲気上に200℃まで2時間かけて撹拌しながら徐々に
昇温し、水209.5g、NMP31.4gよりなる留分を系外に除去
した。
2と同様の処理を施したNMP(NMP97.10重量%、p−DCB
2.39重量%、フェノール0.00重量%、N−メチルコハク
酸イミド0.00重量%、水0.51重量%、その他の成分0.00
重量%)1214.2g、70%水硫化ナトリウム・フレーク27
7.4g(NaSH換算で3.578モル)及び47.5%水酸化ナトリ
ウム水溶液290.4g(NaOH換算で3.449モル)を仕込み、N
2雰囲気上に200℃まで2時間かけて撹拌しながら徐々に
昇温し、水209.5g、NMP31.4gよりなる留分を系外に除去
した。
次いでp−ジクロルベンゼン532.7g(3.674モル)をN
MP334.5gに溶解させ、加えた後230℃で3時間、更に260
℃で2時間反応せしめた。
MP334.5gに溶解させ、加えた後230℃で3時間、更に260
℃で2時間反応せしめた。
重合反応は底弁を経由して20の常圧のステンレス容
器にフラッシュ移槽し、混合物スラリーの温度を100〜1
20℃に降温することにより終了せしめた。
器にフラッシュ移槽し、混合物スラリーの温度を100〜1
20℃に降温することにより終了せしめた。
さらに単蒸留により反応混合物スラリーの脱溶媒を行
なった後、残査ケーキを多量の温水で稀釈し、水洗洗
浄、乾燥して微褐色のポリフェニレンスルフィド368.0g
(収率95.1%)を得た。
なった後、残査ケーキを多量の温水で稀釈し、水洗洗
浄、乾燥して微褐色のポリフェニレンスルフィド368.0g
(収率95.1%)を得た。
本ポリマーのMFRは43(g/10分)であった。
一方、単蒸留により回収されたNMPを主とする溶液量
は、初留1036g、後留536gであった。ここで得られた後
留(NMP95.69重量%、p−DCB2.43重量%、フェノール
0.66重量%、N−メチルコハク酸イミド0.51重量%、水
0.00重量%、その他の成分0.71重量%)を粗NMPとして
微量不純物の除去操作に供した。
は、初留1036g、後留536gであった。ここで得られた後
留(NMP95.69重量%、p−DCB2.43重量%、フェノール
0.66重量%、N−メチルコハク酸イミド0.51重量%、水
0.00重量%、その他の成分0.71重量%)を粗NMPとして
微量不純物の除去操作に供した。
〔比較例10〜12〕 比較例10では微量不純物の除去操作を施していない粗
NMP(NMP95.77重量%、p−DCB2.28重量%、フェノール
0.74重量%、N−メチルコハク酸イミド0.52重量%、水
0.00重量%、その他の成分0.69重量%)を使用する以外
は実施例13と同様にして製造した。
NMP(NMP95.77重量%、p−DCB2.28重量%、フェノール
0.74重量%、N−メチルコハク酸イミド0.52重量%、水
0.00重量%、その他の成分0.69重量%)を使用する以外
は実施例13と同様にして製造した。
比較例11では、比較例5と同様の処理を施したNMP(N
MP96.50重量%、p−DCB2.43重量%、フェノール0.40重
量%、N−メチルコハク酸イミド0.28重量%、水0.00重
量%、その他の成分0.39重量%)を使用する以外は実施
例13と同様にして製造した。
MP96.50重量%、p−DCB2.43重量%、フェノール0.40重
量%、N−メチルコハク酸イミド0.28重量%、水0.00重
量%、その他の成分0.39重量%)を使用する以外は実施
例13と同様にして製造した。
また、比較例12では、試薬のNMP(NMP99.96重量%、
p−DCB0.00重量%、フェノール0.00重量%、N−メチ
ルコハク酸イミド0.00重量%、水0.04重量%、その他の
成分0.00重量%)を使用する以外は実施例13と同様にし
て製造した。
p−DCB0.00重量%、フェノール0.00重量%、N−メチ
ルコハク酸イミド0.00重量%、水0.04重量%、その他の
成分0.00重量%)を使用する以外は実施例13と同様にし
て製造した。
比較例10、比較例11、及び比較例12のポリマーのMFR
はそれぞれ150(g/10分)、96(g/10分)及び41(g/10
分)であった。
はそれぞれ150(g/10分)、96(g/10分)及び41(g/10
分)であった。
本発明の方法により精製回収されるNMPは従来の精製
回収法に較べてフェノール、N−メチルコハク酸イミド
の微量不純物の除去が効果的に行なわれるため、精製し
たNMPが全量ポリアリーレンスルフィドの製造等にリサ
イクル使用可能となる。また精製NMPをリサイクル使用
して製造されたポリアリーレンスルフィドは高分子量の
ポリマーとなる。
回収法に較べてフェノール、N−メチルコハク酸イミド
の微量不純物の除去が効果的に行なわれるため、精製し
たNMPが全量ポリアリーレンスルフィドの製造等にリサ
イクル使用可能となる。また精製NMPをリサイクル使用
して製造されたポリアリーレンスルフィドは高分子量の
ポリマーとなる。
Claims (3)
- 【請求項1】N−メチル−2−ピロリドン(以下NMRと
略す)中の微量不純物を除去する方法に於いて、フェノ
ール及び/又はN−メチルコハク酸イミドを不純物とし
て含む粗NMPにアルカリ金属水酸化物及びアルカリ金属
炭酸塩の中から選ばれる無機化合物を添加し、150℃以
下の温度条件下、処理すると共に蒸留操作を行って、不
純物含有量の低減したNMPを回収することを特徴とする
N−メチル−2−ピロリドン中の不純物の低減方法。 - 【請求項2】粗NMPが、ポリアリーレンスルフィド製造
工程で得られる粗NMPである請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】請求項第1項で不純物含有量が低減された
NMPをポリアリーレンスルフィド製造時の重合反応溶媒
の一部または全部として使用することを特徴とするポリ
アリーレンスルフィドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1148706A JP2870811B2 (ja) | 1989-06-12 | 1989-06-12 | N‐メチル‐2‐ピロリドン中の不純物の低減方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1148706A JP2870811B2 (ja) | 1989-06-12 | 1989-06-12 | N‐メチル‐2‐ピロリドン中の不純物の低減方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0314559A JPH0314559A (ja) | 1991-01-23 |
JP2870811B2 true JP2870811B2 (ja) | 1999-03-17 |
Family
ID=15458777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1148706A Expired - Lifetime JP2870811B2 (ja) | 1989-06-12 | 1989-06-12 | N‐メチル‐2‐ピロリドン中の不純物の低減方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2870811B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014102311A1 (de) * | 2012-12-28 | 2014-07-03 | Basf Se | Verfahren zur reinigung eines roh-lösungsmittelstromes enthaltend ein n-alkyl-pyrrolidon |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021008408A (ja) * | 2017-10-05 | 2021-01-28 | 味の素株式会社 | 光学活性ピロリドンカルボン酸またはそのアルカリ金属塩の製造方法 |
CN107892314A (zh) * | 2017-11-16 | 2018-04-10 | 新疆中泰新鑫化工科技股份有限公司 | 从含催化剂氯化锂的釜残浆液中回收氯化锂的方法 |
KR102109401B1 (ko) * | 2019-07-08 | 2020-05-12 | 재원산업 주식회사 | 폐 n-메틸-2-피롤리돈 혼합액의 정제방법 |
CN110407729A (zh) * | 2019-08-22 | 2019-11-05 | 金为环保科技(常州)有限公司 | 一种防止n甲基吡咯烷酮变色劣化的方法 |
CN111269163B (zh) * | 2020-03-19 | 2022-11-29 | 江苏盈天环保科技有限公司 | 一种于n-甲基吡咯烷酮中去除伽马丁内酯的方法 |
CN117551016B (zh) * | 2024-01-11 | 2024-04-05 | 苏州润邦半导体材料科技有限公司 | 一种利用磁性氧化锆吸附剂去除有机物中金属离子的方法 |
-
1989
- 1989-06-12 JP JP1148706A patent/JP2870811B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014102311A1 (de) * | 2012-12-28 | 2014-07-03 | Basf Se | Verfahren zur reinigung eines roh-lösungsmittelstromes enthaltend ein n-alkyl-pyrrolidon |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0314559A (ja) | 1991-01-23 |
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