JP2853564B2 - 耐摩耗性のすぐれた鉛含浸Fe基焼結合金製集電用パンタグラフすり板材 - Google Patents
耐摩耗性のすぐれた鉛含浸Fe基焼結合金製集電用パンタグラフすり板材Info
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- JP2853564B2 JP2853564B2 JP8393894A JP8393894A JP2853564B2 JP 2853564 B2 JP2853564 B2 JP 2853564B2 JP 8393894 A JP8393894 A JP 8393894A JP 8393894 A JP8393894 A JP 8393894A JP 2853564 B2 JP2853564 B2 JP 2853564B2
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- sintered alloy
- impregnated
- pantograph
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特に高速で走行する
電気車に用いた場合に、低い相手攻撃性で、すぐれた耐
摩耗性を発揮する鉛含浸Fe基焼結合金製集電用パンタ
グラフすり板材に関するものである。
電気車に用いた場合に、低い相手攻撃性で、すぐれた耐
摩耗性を発揮する鉛含浸Fe基焼結合金製集電用パンタ
グラフすり板材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開昭62−50445号
公報に記載される通り、集電用パンタグラフすり板材と
して、重量%で(以下、組成に関する%は重量%を示
す)、Mo:0.1〜8%、Fe−Mo合金:1〜15
%、を含有し、さらに必要に応じて、Cr:1〜15
%、を、いずれも分散相形成成分として含有し、さらに
素地形成成分として、Cu:0.1〜5%、 N
i:0.1〜5%、C:0.02〜0.5%、を含有
し、残りが同じく素地形成成分としてのFeと不可避不
純物からなる組成、並びに、5〜30%の気孔率、を有
するFe基焼結合金に、PbまたはPb合金を含浸して
なる鉛含浸Fe基焼結合金はじめ、その他多くの鉛含浸
Fe基焼結合金の適用が提案されている。
公報に記載される通り、集電用パンタグラフすり板材と
して、重量%で(以下、組成に関する%は重量%を示
す)、Mo:0.1〜8%、Fe−Mo合金:1〜15
%、を含有し、さらに必要に応じて、Cr:1〜15
%、を、いずれも分散相形成成分として含有し、さらに
素地形成成分として、Cu:0.1〜5%、 N
i:0.1〜5%、C:0.02〜0.5%、を含有
し、残りが同じく素地形成成分としてのFeと不可避不
純物からなる組成、並びに、5〜30%の気孔率、を有
するFe基焼結合金に、PbまたはPb合金を含浸して
なる鉛含浸Fe基焼結合金はじめ、その他多くの鉛含浸
Fe基焼結合金の適用が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の電気車の
高速化はめざましく、これに伴ない、パンタグラフすり
板材にはより一層の耐摩耗性が要求されるが、上記の従
来鉛含浸Fe基焼結合金製集電用パンタグラフすり板材
においては、例えば電気車の速度が250km/hrを越え
ると、急激に摩耗が進行し、比較的短時間で使用寿命に
至るばかりでなく、相手材であるトロリ線の損傷も増大
するようになるのが現状である。
高速化はめざましく、これに伴ない、パンタグラフすり
板材にはより一層の耐摩耗性が要求されるが、上記の従
来鉛含浸Fe基焼結合金製集電用パンタグラフすり板材
においては、例えば電気車の速度が250km/hrを越え
ると、急激に摩耗が進行し、比較的短時間で使用寿命に
至るばかりでなく、相手材であるトロリ線の損傷も増大
するようになるのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、電気車の高速走行にも低い相手
攻撃性で、すぐれた耐摩耗性を発揮するパンタグラフす
り板材を開発すべく研究を行なった結果、集電用パンタ
グラフすり板材を、分散相形成成分として、硬質のMo
とSiの金属間化合物およびFeとMoとSiとCrの
金属間化合物のうちの1種または2種:5〜30%、を
含有し、いずれも素地形成成分として、C:0.02〜
0.5%、 Cr:0.1〜5%、Mo:0.1〜
3%、 Mn:0.2〜2%、を含有し、残り
が素地形成成分としてのFeと不可避不純物からなる組
成、並びに、5〜15%の気孔率、を有するFe基焼結
合金に、PbまたはPb合金を含浸してなる鉛含浸Fe
基焼結合金で構成すると、この結果の鉛含浸Fe基焼結
合金製集電用パンタグラフすり板材は、特に上記Fe基
焼結合金を構成する硬質の上記金属間化合物の作用で高
速走行でも相手材であるトロリ線を損傷することなく、
すぐれた耐摩耗性を示すようになるという研究結果を得
たのである。
上述のような観点から、電気車の高速走行にも低い相手
攻撃性で、すぐれた耐摩耗性を発揮するパンタグラフす
り板材を開発すべく研究を行なった結果、集電用パンタ
グラフすり板材を、分散相形成成分として、硬質のMo
とSiの金属間化合物およびFeとMoとSiとCrの
金属間化合物のうちの1種または2種:5〜30%、を
含有し、いずれも素地形成成分として、C:0.02〜
0.5%、 Cr:0.1〜5%、Mo:0.1〜
3%、 Mn:0.2〜2%、を含有し、残り
が素地形成成分としてのFeと不可避不純物からなる組
成、並びに、5〜15%の気孔率、を有するFe基焼結
合金に、PbまたはPb合金を含浸してなる鉛含浸Fe
基焼結合金で構成すると、この結果の鉛含浸Fe基焼結
合金製集電用パンタグラフすり板材は、特に上記Fe基
焼結合金を構成する硬質の上記金属間化合物の作用で高
速走行でも相手材であるトロリ線を損傷することなく、
すぐれた耐摩耗性を示すようになるという研究結果を得
たのである。
【0005】したがって、この発明は、上記の研究結果
にもとづいてなされたものであって、分散相形成成分と
して、硬質のMo−Si金属間化合物およびFe−Mo
−Si−Cr−金属間化合物のうちの1種または2種:
5〜30%、を含有し、いずれも素地形成成分として、
C:0.02〜0.5%、 Cr:0.1〜5%、M
o:0.1〜3%、 Mn:0.2〜2%、を含
有し、残りが素地形成成分としてのFeと不可避不純物
からなる組成、並びに、5〜15%の気孔率、を有する
Fe基焼結合金に、PbまたはPb合金を含浸してなる
鉛含浸Fe基焼結合金で構成された集電用パンタグラフ
すり板材に特徴を有するものである。
にもとづいてなされたものであって、分散相形成成分と
して、硬質のMo−Si金属間化合物およびFe−Mo
−Si−Cr−金属間化合物のうちの1種または2種:
5〜30%、を含有し、いずれも素地形成成分として、
C:0.02〜0.5%、 Cr:0.1〜5%、M
o:0.1〜3%、 Mn:0.2〜2%、を含
有し、残りが素地形成成分としてのFeと不可避不純物
からなる組成、並びに、5〜15%の気孔率、を有する
Fe基焼結合金に、PbまたはPb合金を含浸してなる
鉛含浸Fe基焼結合金で構成された集電用パンタグラフ
すり板材に特徴を有するものである。
【0006】つぎに、この発明のパンタグラフすり板材
を構成するFe基焼結合金の成分組成および気孔率を上
記の通りに限定した理由を説明する。
を構成するFe基焼結合金の成分組成および気孔率を上
記の通りに限定した理由を説明する。
【0007】A.成分組成 (a) 金属間化合物 これらの成分は、ビーッカース硬さ(Hv)で800〜
1200の高硬度を有し、すり板材の摺動面直下の表面
部にあっては、摺動に伴なう素地の塑性変形を抑制し、
またすり板材の摺動面に露出した状態では、これの結晶
形が六方晶であるのに対して、相手材であるトロリ線を
構成する銅材の結晶形が立方晶であることから、相互凝
着性およびアブレイシブ(砥粒性)が小さく、さらに実
用時に潤滑性のある酸化被膜が形成されることと相まっ
て、相手攻撃性の小さい状態で、特に高速走行下でのす
り板材の耐摩耗性を著しく向上させる作用をもつが、そ
の含有量が5%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方その含有量が30%を越えると強度が低下する
ようになることから、その含有量を5〜30%と定め
た。
1200の高硬度を有し、すり板材の摺動面直下の表面
部にあっては、摺動に伴なう素地の塑性変形を抑制し、
またすり板材の摺動面に露出した状態では、これの結晶
形が六方晶であるのに対して、相手材であるトロリ線を
構成する銅材の結晶形が立方晶であることから、相互凝
着性およびアブレイシブ(砥粒性)が小さく、さらに実
用時に潤滑性のある酸化被膜が形成されることと相まっ
て、相手攻撃性の小さい状態で、特に高速走行下でのす
り板材の耐摩耗性を著しく向上させる作用をもつが、そ
の含有量が5%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方その含有量が30%を越えると強度が低下する
ようになることから、その含有量を5〜30%と定め
た。
【0008】(b) C C成分には、素地に固溶して、これを強化する作用があ
るが、その含有量が0.02%未満では前記作用に所望
の効果が得られず、一方その含有量が0.5%を越える
と硬さが急激に上昇し、相手攻撃性が増すようになるこ
とから、その含有量を0.02〜0.5%と定めた。
るが、その含有量が0.02%未満では前記作用に所望
の効果が得られず、一方その含有量が0.5%を越える
と硬さが急激に上昇し、相手攻撃性が増すようになるこ
とから、その含有量を0.02〜0.5%と定めた。
【0009】(c) Cr Cr成分には、素地に固溶して、これの耐熱性を向上さ
せ、もって実用時の摺動発熱によって素地が変形しない
ようにする作用があるが、その含有量が0.1%未満で
は前記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量が
5%を越えると相手攻撃性が急激に増大するようになる
ことから、その含有量を0.1〜5%と定めた。
せ、もって実用時の摺動発熱によって素地が変形しない
ようにする作用があるが、その含有量が0.1%未満で
は前記作用に所望の効果が得られず、一方その含有量が
5%を越えると相手攻撃性が急激に増大するようになる
ことから、その含有量を0.1〜5%と定めた。
【0010】(d) Mo Mo成分には、素地に固溶して、これの強度を向上させ
る作用があるが、その含有量が0.1%未満では前記作
用に所望の効果が得られず、一方その含有量が3%を越
えると靭性が低下するようになることから、その含有量
を0.1〜3%と定めた。
る作用があるが、その含有量が0.1%未満では前記作
用に所望の効果が得られず、一方その含有量が3%を越
えると靭性が低下するようになることから、その含有量
を0.1〜3%と定めた。
【0011】(e) Mn Mn成分には、素地に固溶し、これを軟化して、実用初
期においてはなじみ性を向上させ、かつ実用が進むにつ
れて素地を加工硬化させ、これの耐摩耗性を向上させる
作用があるが、その含有量が0.2%未満では前記作用
に所望の効果が得られず、一方その含有量が2%を越え
ると初期摩耗が著しくなることから、その含有量を0.
2〜2%と定めた。
期においてはなじみ性を向上させ、かつ実用が進むにつ
れて素地を加工硬化させ、これの耐摩耗性を向上させる
作用があるが、その含有量が0.2%未満では前記作用
に所望の効果が得られず、一方その含有量が2%を越え
ると初期摩耗が著しくなることから、その含有量を0.
2〜2%と定めた。
【0012】B.気孔率 その割合が5%未満では、Fe基焼結合金に含浸される
PbまたはPb合金の割合が少なすぎて、このPbおよ
びPb合金によってもたらされるすぐれた潤滑性を確保
することができず、一方その割合が15%を越えると、
Fe基焼結合金の強度、すなわちすり板材の強度が低下
するばかりでなく、耐アーク性も低下するようになって
摩耗が急激に進行するようになることから、その割合を
5〜15%と定めた。
PbまたはPb合金の割合が少なすぎて、このPbおよ
びPb合金によってもたらされるすぐれた潤滑性を確保
することができず、一方その割合が15%を越えると、
Fe基焼結合金の強度、すなわちすり板材の強度が低下
するばかりでなく、耐アーク性も低下するようになって
摩耗が急激に進行するようになることから、その割合を
5〜15%と定めた。
【0013】
【実施例】つぎに、この発明のパンタグラフすり板材を
実施例により具体的に説明する。原料粉末として、粒
度:−80メッシュのアトマイズ鉄粉、同−30メッシ
ュのMo−Si金属間化合物(Si:20%含有)およ
びFe−Mo−Si−Cr金属間化合物(Mo:40
%,Si:10%,Cr:2.5%含有)のアトマイズ
粉末、同−30メッシュの電解Cr粉末、平均粒径:3
μmの還元Mo粉末、同60μmのFe−Mn合金(M
n:60%含有)粉末、および粒度:−325メッシュ
の黒鉛粉末を用意し、これら原料粉末を表1,2に示さ
れる配合組成に配合し、混合した後、300〜600M
Paの範囲内の所定の圧力で圧粉体にプレス成形し、こ
の圧粉体を、アンモニア分解ガス雰囲気中、1130〜
1200℃の範囲内の所定温度に1時間保持の条件で焼
結して、実質的に配合組成と同一の成分組成並びに表
1,2に示される気孔率をもったFe基焼結合金を製造
し、ついでこれらのFe基焼結合金に、表1,2に示す
通り純鉛またはPb−30%Snの組成をもったPb合
金を含浸させることにより、幅:25mm×長さ:80mm
×厚さ:10mmの寸法をもった本発明鉛含浸Fe基焼結
合金製集電用パンタグラフすり板材(以下、本発明すり
板材という)1〜18をそれぞれ製造した。
実施例により具体的に説明する。原料粉末として、粒
度:−80メッシュのアトマイズ鉄粉、同−30メッシ
ュのMo−Si金属間化合物(Si:20%含有)およ
びFe−Mo−Si−Cr金属間化合物(Mo:40
%,Si:10%,Cr:2.5%含有)のアトマイズ
粉末、同−30メッシュの電解Cr粉末、平均粒径:3
μmの還元Mo粉末、同60μmのFe−Mn合金(M
n:60%含有)粉末、および粒度:−325メッシュ
の黒鉛粉末を用意し、これら原料粉末を表1,2に示さ
れる配合組成に配合し、混合した後、300〜600M
Paの範囲内の所定の圧力で圧粉体にプレス成形し、こ
の圧粉体を、アンモニア分解ガス雰囲気中、1130〜
1200℃の範囲内の所定温度に1時間保持の条件で焼
結して、実質的に配合組成と同一の成分組成並びに表
1,2に示される気孔率をもったFe基焼結合金を製造
し、ついでこれらのFe基焼結合金に、表1,2に示す
通り純鉛またはPb−30%Snの組成をもったPb合
金を含浸させることにより、幅:25mm×長さ:80mm
×厚さ:10mmの寸法をもった本発明鉛含浸Fe基焼結
合金製集電用パンタグラフすり板材(以下、本発明すり
板材という)1〜18をそれぞれ製造した。
【0014】また、比較の目的で、上記の原料粉末のほ
かに、原料粉末として、粒度:−30メッシュのFe−
Mo合金(Mo:60%含有)粉末、平均粒径:1.5
μmのカーボニルNi粉末、および同100μmのCu
粉末を用い、これら原料粉末を、上記の特開昭62−5
0445号公報に記載されるパンタグラフすり板材を構
成するFe基焼結合金に相当する配合組成、すなわちF
e−Mo合金:7%、Cr:7%、Mo:3%、Ni:
3%、Cu:3%、C:0.1%、Fe:残りからなる
配合組成に配合する以外は同一の条件で、従来鉛含浸F
e基焼結合金製集電用パンタグラフすり板材(以下、従
来すり板材という)を製造した。
かに、原料粉末として、粒度:−30メッシュのFe−
Mo合金(Mo:60%含有)粉末、平均粒径:1.5
μmのカーボニルNi粉末、および同100μmのCu
粉末を用い、これら原料粉末を、上記の特開昭62−5
0445号公報に記載されるパンタグラフすり板材を構
成するFe基焼結合金に相当する配合組成、すなわちF
e−Mo合金:7%、Cr:7%、Mo:3%、Ni:
3%、Cu:3%、C:0.1%、Fe:残りからなる
配合組成に配合する以外は同一の条件で、従来鉛含浸F
e基焼結合金製集電用パンタグラフすり板材(以下、従
来すり板材という)を製造した。
【0015】この結果得られた各種すり板材について加
速摩耗試験を行なった。加速摩耗試験は、モータの水平
回転軸に中心を固定することにより直立支持された外
径:2.2mの円板の前記固定側とは反対側面に、模擬
トロリ線として外径:2m×幅:5mm×厚さ:15mmの
硬銅リング(JIS・C1100・BB−H)を50mm
偏心して取付けた装置を用い、上記硬銅リングの直径線
上の両側にそれぞれすり板材を70Nの押付力で長さ:
80mm×幅:25mmの寸法面を面接触させ、上記模擬ト
ロリ線とすり板材間に100Aの電流を流しながら、上
記円板の回転を5.5分で250km/hrの回転速度に上
げ、この速度に5.5分間保持した後、5.5分かけて
停止を1サイクルとし、これを3回繰り返すことにより
行ない、すり板材の比摩耗量と、相手材である模擬トロ
リ線の摩耗深さを測定した。これらの測定結果を表1,
2に示した。
速摩耗試験を行なった。加速摩耗試験は、モータの水平
回転軸に中心を固定することにより直立支持された外
径:2.2mの円板の前記固定側とは反対側面に、模擬
トロリ線として外径:2m×幅:5mm×厚さ:15mmの
硬銅リング(JIS・C1100・BB−H)を50mm
偏心して取付けた装置を用い、上記硬銅リングの直径線
上の両側にそれぞれすり板材を70Nの押付力で長さ:
80mm×幅:25mmの寸法面を面接触させ、上記模擬ト
ロリ線とすり板材間に100Aの電流を流しながら、上
記円板の回転を5.5分で250km/hrの回転速度に上
げ、この速度に5.5分間保持した後、5.5分かけて
停止を1サイクルとし、これを3回繰り返すことにより
行ない、すり板材の比摩耗量と、相手材である模擬トロ
リ線の摩耗深さを測定した。これらの測定結果を表1,
2に示した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】表1,2に示される結果から、本発明す
り板材1〜18は、いずれも従来すり板材に比して低い
相手攻撃性を示した状態で、これよりすぐれた耐摩耗性
を示すことが明らかである。上述のように、この発明の
パンタグラフすり板材は、通常走行は勿論のこと、特に
高速走行の電気車に用いた場合にも、低い相手攻撃性
で、すぐれた耐摩耗性を発揮し、使用寿命の一段の延命
化を可能とするものである。
り板材1〜18は、いずれも従来すり板材に比して低い
相手攻撃性を示した状態で、これよりすぐれた耐摩耗性
を示すことが明らかである。上述のように、この発明の
パンタグラフすり板材は、通常走行は勿論のこと、特に
高速走行の電気車に用いた場合にも、低い相手攻撃性
で、すぐれた耐摩耗性を発揮し、使用寿命の一段の延命
化を可能とするものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福原 邦夫 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財 団法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 青木 純久 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財 団法人鉄道総合技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−27961(JP,A) 特開 平5−230603(JP,A) 特開 昭58−84945(JP,A) 特公 昭44−22725(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 38/00 304 B22F 3/26 B60L 5/00 C22C 38/22 C22C 38/60
Claims (1)
- 【請求項1】 重量%で、 分散相形成成分として、硬質のMoとSiの金属間化合
物およびFeとMoとSiとCrの金属間化合物のうち
の1種または2種:5〜30%、を含有し、いずれも素
地形成成分として、 C:0.02〜0.5%、 Cr:0.1〜5%、 Mo:0.1〜3%、 Mn:0.2〜2%、 を含有し、残りが素地形成成分としてのFeと不可避不
純物からなる組成、並びに、 5〜15%の気孔率、を有するFe基焼結合金に、Pb
またはPb合金を含浸してなる鉛含浸Fe基焼結合金で
構成したことを特徴とする耐摩耗性のすぐれた鉛含浸F
e基焼結合金製集電用パンタグラフすり板材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8393894A JP2853564B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 耐摩耗性のすぐれた鉛含浸Fe基焼結合金製集電用パンタグラフすり板材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8393894A JP2853564B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 耐摩耗性のすぐれた鉛含浸Fe基焼結合金製集電用パンタグラフすり板材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07268571A JPH07268571A (ja) | 1995-10-17 |
JP2853564B2 true JP2853564B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=13816538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8393894A Expired - Lifetime JP2853564B2 (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | 耐摩耗性のすぐれた鉛含浸Fe基焼結合金製集電用パンタグラフすり板材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2853564B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5631359B2 (ja) * | 2012-05-17 | 2014-11-26 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 集電摺動材料及びその製造方法 |
-
1994
- 1994-03-30 JP JP8393894A patent/JP2853564B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07268571A (ja) | 1995-10-17 |
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