JP2736058B2 - 免疫検定用器具の製造方法 - Google Patents
免疫検定用器具の製造方法Info
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- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/543—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
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Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は抗原または抗体を担持した免疫検定材の新規
な製造方法およびこの方法によって得られた免疫検定材
に関する。本発明の製造方法によれば、免疫検定材を有
利に製造することができる。 免疫検定法は抗原抗体反応を利用して抗原または抗体
を同定または定量する方法であり、近年病院の臨床検査
等において広く用いられている。 発明の背景 現在行われている免疫検定法には、酵素抗体法(エン
ザイムイムノアッセイ)、蛍光抗体法(蛍光イムノアッ
セイ)、アイソトープ標識抗体法(ラジオイムノアッセ
イ)等の方法がある。これらは反応生成物の検出をそれ
ぞれ、酵素、蛍光またはラジオアイソトープによって行
うものであるがその理由は抗原と抗体との特異性の高い
反応を利用したものである。 免疫検定法の具体的な手法は色々あるが、最近ポリス
チレン等のプラスチック担体に抗原もしくは抗体を吸着
によって担時させた担体を用いることが普及してきた。
例えばエリザ法(ELISA法,enzyme−linked immunosorbe
nt assay)と呼ばれるものである。 エリザ法は、ポリスチレン等で作った試験管等の内面
に抗原(又は抗体)を固定させ、それを測定すべき検体
中の抗体(または抗原)と反応させる。ついでその反応
物を、ペ4ルオキシダ−ゼ等の発色性の反応生成物を生
成する酵素で標識した二次抗体と反応させ、発色度を測
定するものである。このような免疫検定法については、
例えば、直接法、関接法、サンドイッチ法などがあげら
れる。詳細は「役にたつ免疫実験法」(講談社),「免
疫生化学研究法」(東京化学同人)等に詳しく解説され
ている。 従来抗原(もしくは抗体)を試験管内面に固定させる
ため、抗原(もしくは抗体)を少なくとも5μg/ml以上
の濃度で含む溶液で試験管内面を処理していた。抗原
(もしくは抗体)の濃度が5μg/mlよりも低いときに
は、充分な感度が得られないことがあるからである。し
かし、抗原(もしくは抗体)によっては、微量しか入手
できないものも多く、処理濃度を低濃度にすることが望
ましい。 本発明は、固体担体への抗原等の担時方法を改善する
ことにより、担持工程で必要とされる抗原等の量を少な
くし、しかも感度の高い免疫検定材を提供することを目
的とする。 発明の構成 本発明の免疫検定材の製造方法は、抗原または抗体を
その20〜0.05μg/mlの濃度の溶液状態で前記抗原または
抗体とは異種の蛋白質の共存下で固体担体に固定させる
ことを特徴とする。 本発明における抗原には特に制限はなく、固体担体に
担時させ、抗原となりうる蛋白質が使用可能であり、可
溶性の糖脂質からなるハプテンも使用できる。 抗体とは、これらの抗原に対する抗体を意味する。抗
体としては、抗原で免疫された動物の血清から得られる
ポリクローナル抗体、免疫された動物の脾細胞とミエロ
ーマとの融合細胞が産生するモノクローナル抗体のいず
れもが用いられる。 本発明で用いられる固体担体としては、従来から免疫
検定法に用いられてきた合成樹脂系の固体担体が特に制
限なく使用可能である。例えばポリスチレン、さらに表
面処理をほどこしたポリスチレン、ポリビニール製の固
体担体が有利に使用される。固体担体は、例えば試験管
や検体数の多い場合は穴(ウェル)に形成されているこ
とが望ましい。また板状、球状等の形態であっても良
い。 抗原(もしくは抗体)を固体担体に固定させるに当っ
て、共存させる蛋白質は、固定させる抗原−抗体の系と
は全く異なるものでなければならない。このような蛋白
質としては、血清蛋白、例えば牛血清アルブミン、ヒト
免疫グロブリン、ウサギ免疫グロブリン、血清そのも
の、例えばヒト血清、牛胎児血清、およびその他の蛋白
質、例えばヒト肝フェリチン、ヒトリコンビナントガン
マインターフェロン等が挙げられる。牛血清アルブミン
が特に適している。 本発明に従って、抗原(もしくは抗体)を固体担体に
固定させるには、抗原(もしくは抗体)を他の蛋白質と
ともに溶液とし、その溶液を担体と接触させる。抗原
(もしくは抗体)の濃度は、その種類によっても異なる
がおよそ20μg/ml〜0.05μg/mlが好ましい。固定に最適
な抗原(もしくは抗体)の濃度は抗原(もしくは抗体)
の種類により異なる。共存させる異種の蛋白質の濃度も
その種類によって異なり、また抗原(もしくは抗体)の
種類によっても異なるがおよそ500μg/ml〜0.1μg/mlで
ある。一般的には抗原(もしくは抗体)と異種蛋白質と
の合計濃度が5μg/ml程度となるのが好ましい。 抗原(もしくは担体)の溶液と固体担体とは30〜120
分間室温で、もしくは1晩4℃で接触させる。通常室温
で60分間接触させれば十分である。抗原(もしくは抗
体)を担持させた固体担体は、担体上に残存する蛋白結
合部位をブロックする目的で適当な蛋白質で常法によっ
て処理される。通常1%の牛血清アルブミンが用いられ
るが、5%牛胎児血清がとくに優れている。この様にし
て得られた本発明の担持体は、従来のものと全く同様に
利用される。 エリザ法の場合には、測定すべき抗体(もしくは抗
原)を含有する検体と接触させて抗原−抗体反応を行わ
せる。その後測定すべき抗体(もしくは抗原)に対する
抗体を酵素で標識した試薬と反応させ、ついで酵素を発
色させて発色度を測定する。 本発明の効果を以下に試験例により説明する。 試験例 1 固体担体への西洋ワサビペルオキシダーゼ
の担持 抗原として西洋ワサビペルオキシダーゼ(horse−rad
ish peroxidase,以下「HRPO」と称する)を用い、三光
純薬社製のポリスチレン製エリザ用プラスチックウェル
(SJ−109−81)に以下のようにコーティングした。 (1) 異種の蛋白質の不存在下におけるコーティング HRPOをリン酸緩衝生理食塩水(phosphate−buffered
saline,以下「PBS」と称する)で倍々稀釈し、10,5,2.
5,1.25,0.625,0.313及び0.156μg/mlの溶液を作成し
た。ウェルごとにその溶液各60μを分注し、室温で1
時間保持してコーティングを行った。PBSで5回洗浄
し、1mg/mlのo−フェニレンジアミンのクエン酸緩衝液
(pH5.0,0.006%H2O2含有)60μを加えて発色させ
た。ついで20〜40分後に60μの2M硫酸を加え発色反応
を停止させた。吸光度を490nmでエリザオートリーダ(D
ynatech MR580)を用いて測定した。その結果を第1図
に示した。 (2) 牛血清アルブミンの存在下におけるコーティン
グ HRPOをPBSで倍々稀釈し、20,10,5,2.5,1.25,0.625お
よび0.313μg/mlの溶液を作成した。それぞれの溶液は
5.6μg/mlの牛血清アルブミン(以下「BSA」と称する)
を含むPBS溶液と1:1の割合(容量比)で混合し、その混
合溶液を各ウェルに60μずつ分注した。室温で1時間
保持してコーティングを行った。PBSで5回洗浄した
後、同様にして発色させ吸光度を490nmで測定した。そ
の結果を第1図に示した。 BSAを存在させないときは、HRPOの濃度が1.25μg/ml
以下では、HRPOのコーティングは不充分であった。一方
BSAを存在させるときはBSAを含むPBS溶液で希釈した後
の濃度が0.313μg/ml以上で充分コーティングされた。 試験例 2 固体担体への遺伝子組換えインターフェロ
ンガンマの担持 抗原として遺伝子組換え法で作成したインターフェロ
ンガンマ「以下「rIFN−γ」と称する)を用い、三光純
薬社製のポリスチレン製エリザ用プラスチックウェル
(SJ−109−81)を以下のようにコーティングした。 (1) 異種の蛋白質の不存在下におけるコーティング
rIFN−γをPBSで倍々稀釈し、10,5,2.5,1.25,0.625,0.3
13及び0.156μg/mlの溶液を作成した。ウェルごとにそ
の溶液各60μを分注し、室温で1時間保持してコーテ
ィングした。PBSで3回洗浄し、5%熱不活性牛胎児血
清(fetal calf serum,以下「FCS」と称する)をウェル
に分注し、室温で20分間放置し、残存する蛋白結合部位
をブロックした。ついでPBSで4回洗浄した。 IFN−γに対するモノクローナル抗体D1G2(天然のIFN
−γでBALB/cマウスを免疫し、そのマウスの脾細胞をミ
エローマ細胞と常法によって細胞融合して得られたハイ
ブリドーマが産生する抗体)の10μg/ml溶液40μを各
ウェルに注加し、1時間室温で保持した後PBSで5回洗
浄した。ついでHRPOで標識したマウスの免疫グロブリン
に対するウサギ抗体の1/2000稀釈液40μを加え1時間
室温で放置した。5回PBSで洗浄した後、1mg/mlのo−
フェニレンジアミンのクエン酸緩衝液(pH5.0,0.006%H
2O2含有)60μを加えて発色させた。ついで20〜40分
後に60μの2M硫酸を加え発色反応を停止した。吸光度
を490nmでエリザオートリーダを用いて測定した。その
結果を第2図に示した。 (2) BSAの存在下におけるコーティングrIFN−γをP
BSで倍々稀希し、20,10,5,2.5,1.25,0.625,0.313μg/ml
の溶液を作った。それぞれの溶液と100μg/mlのBSAを含
むPBS溶液を1:1で混合し、その混合溶液を各ウェルに分
注した。室温で1時間保持してコーティングした。 先の方法と全く同様にしてモノクローナル抗体D1G2と
反応させ、更に同様に発色させ吸光度を測定した。その
結果を第2図に示した。 BSAを存在させないときは、rIFN−γの濃度が1.25μg
/ml以下のときはコーティングが不充分であった。BSAを
存在させるときは、BSAを含むPBS溶液で希釈した後の濃
度が0.156μg/ml以上で充分コーティングされた。 実施例 1 1μg/mlのrIFN−γ及び30μg/mlのヒト免疫グロブリ
ンGを含むPBS溶液でポリスチレン製プラスチックウェ
ルを1時間処理してウェル内面にrIFN−γを担持した。
これを用いてrIFN−γに対する抗体価の測定を行ったと
ころ10μg/mlのrIFN−γで処理したプラスチックウェル
と同程度の精度で測定できた。 実施例 2 1.2μg/mlのHRPO及び1μg/mlのヒト免疫グロブリン
Gを含むPBS溶液でポリスチレン製エリザ用プラスチッ
クウェルを1時間処理してウェル内面にHRPOを担持し
た。これを用いて担持されたHRPOの測定を行なったとこ
ろ、10μg/mlのHRPOで処理したプラスチックウェルと同
程度の精度で測定できた。 実施例 3 3μg/mlのヒト肝フェリチン(human liver feritin,
以下HLFと称する。)及び3μg/mlのヒト免疫グロブリ
ンGを含むPBS溶液でポリスチレン製エリザ用プラスチ
ックウェルを1時間処理してウェル内面にHLFを担持し
た。これを用いてHLFに対する抗体価の測定を行なった
ところ、20μg/mlのHLFで処理したプラスチックウェル
と同程度の精度で測定できた。 実施例 4 2.5μg/mlのHLF及び2μg/mlのBSAを含むPBS溶液でポ
リスチレン製エリザ用プラスチックウェルを1時間処理
した。これを用いてHLFに対する抗体価の測定を行った
ところ、10μg/mlのHLFで処理したプラスチックウェル
と同程度の精度で測定できた。
な製造方法およびこの方法によって得られた免疫検定材
に関する。本発明の製造方法によれば、免疫検定材を有
利に製造することができる。 免疫検定法は抗原抗体反応を利用して抗原または抗体
を同定または定量する方法であり、近年病院の臨床検査
等において広く用いられている。 発明の背景 現在行われている免疫検定法には、酵素抗体法(エン
ザイムイムノアッセイ)、蛍光抗体法(蛍光イムノアッ
セイ)、アイソトープ標識抗体法(ラジオイムノアッセ
イ)等の方法がある。これらは反応生成物の検出をそれ
ぞれ、酵素、蛍光またはラジオアイソトープによって行
うものであるがその理由は抗原と抗体との特異性の高い
反応を利用したものである。 免疫検定法の具体的な手法は色々あるが、最近ポリス
チレン等のプラスチック担体に抗原もしくは抗体を吸着
によって担時させた担体を用いることが普及してきた。
例えばエリザ法(ELISA法,enzyme−linked immunosorbe
nt assay)と呼ばれるものである。 エリザ法は、ポリスチレン等で作った試験管等の内面
に抗原(又は抗体)を固定させ、それを測定すべき検体
中の抗体(または抗原)と反応させる。ついでその反応
物を、ペ4ルオキシダ−ゼ等の発色性の反応生成物を生
成する酵素で標識した二次抗体と反応させ、発色度を測
定するものである。このような免疫検定法については、
例えば、直接法、関接法、サンドイッチ法などがあげら
れる。詳細は「役にたつ免疫実験法」(講談社),「免
疫生化学研究法」(東京化学同人)等に詳しく解説され
ている。 従来抗原(もしくは抗体)を試験管内面に固定させる
ため、抗原(もしくは抗体)を少なくとも5μg/ml以上
の濃度で含む溶液で試験管内面を処理していた。抗原
(もしくは抗体)の濃度が5μg/mlよりも低いときに
は、充分な感度が得られないことがあるからである。し
かし、抗原(もしくは抗体)によっては、微量しか入手
できないものも多く、処理濃度を低濃度にすることが望
ましい。 本発明は、固体担体への抗原等の担時方法を改善する
ことにより、担持工程で必要とされる抗原等の量を少な
くし、しかも感度の高い免疫検定材を提供することを目
的とする。 発明の構成 本発明の免疫検定材の製造方法は、抗原または抗体を
その20〜0.05μg/mlの濃度の溶液状態で前記抗原または
抗体とは異種の蛋白質の共存下で固体担体に固定させる
ことを特徴とする。 本発明における抗原には特に制限はなく、固体担体に
担時させ、抗原となりうる蛋白質が使用可能であり、可
溶性の糖脂質からなるハプテンも使用できる。 抗体とは、これらの抗原に対する抗体を意味する。抗
体としては、抗原で免疫された動物の血清から得られる
ポリクローナル抗体、免疫された動物の脾細胞とミエロ
ーマとの融合細胞が産生するモノクローナル抗体のいず
れもが用いられる。 本発明で用いられる固体担体としては、従来から免疫
検定法に用いられてきた合成樹脂系の固体担体が特に制
限なく使用可能である。例えばポリスチレン、さらに表
面処理をほどこしたポリスチレン、ポリビニール製の固
体担体が有利に使用される。固体担体は、例えば試験管
や検体数の多い場合は穴(ウェル)に形成されているこ
とが望ましい。また板状、球状等の形態であっても良
い。 抗原(もしくは抗体)を固体担体に固定させるに当っ
て、共存させる蛋白質は、固定させる抗原−抗体の系と
は全く異なるものでなければならない。このような蛋白
質としては、血清蛋白、例えば牛血清アルブミン、ヒト
免疫グロブリン、ウサギ免疫グロブリン、血清そのも
の、例えばヒト血清、牛胎児血清、およびその他の蛋白
質、例えばヒト肝フェリチン、ヒトリコンビナントガン
マインターフェロン等が挙げられる。牛血清アルブミン
が特に適している。 本発明に従って、抗原(もしくは抗体)を固体担体に
固定させるには、抗原(もしくは抗体)を他の蛋白質と
ともに溶液とし、その溶液を担体と接触させる。抗原
(もしくは抗体)の濃度は、その種類によっても異なる
がおよそ20μg/ml〜0.05μg/mlが好ましい。固定に最適
な抗原(もしくは抗体)の濃度は抗原(もしくは抗体)
の種類により異なる。共存させる異種の蛋白質の濃度も
その種類によって異なり、また抗原(もしくは抗体)の
種類によっても異なるがおよそ500μg/ml〜0.1μg/mlで
ある。一般的には抗原(もしくは抗体)と異種蛋白質と
の合計濃度が5μg/ml程度となるのが好ましい。 抗原(もしくは担体)の溶液と固体担体とは30〜120
分間室温で、もしくは1晩4℃で接触させる。通常室温
で60分間接触させれば十分である。抗原(もしくは抗
体)を担持させた固体担体は、担体上に残存する蛋白結
合部位をブロックする目的で適当な蛋白質で常法によっ
て処理される。通常1%の牛血清アルブミンが用いられ
るが、5%牛胎児血清がとくに優れている。この様にし
て得られた本発明の担持体は、従来のものと全く同様に
利用される。 エリザ法の場合には、測定すべき抗体(もしくは抗
原)を含有する検体と接触させて抗原−抗体反応を行わ
せる。その後測定すべき抗体(もしくは抗原)に対する
抗体を酵素で標識した試薬と反応させ、ついで酵素を発
色させて発色度を測定する。 本発明の効果を以下に試験例により説明する。 試験例 1 固体担体への西洋ワサビペルオキシダーゼ
の担持 抗原として西洋ワサビペルオキシダーゼ(horse−rad
ish peroxidase,以下「HRPO」と称する)を用い、三光
純薬社製のポリスチレン製エリザ用プラスチックウェル
(SJ−109−81)に以下のようにコーティングした。 (1) 異種の蛋白質の不存在下におけるコーティング HRPOをリン酸緩衝生理食塩水(phosphate−buffered
saline,以下「PBS」と称する)で倍々稀釈し、10,5,2.
5,1.25,0.625,0.313及び0.156μg/mlの溶液を作成し
た。ウェルごとにその溶液各60μを分注し、室温で1
時間保持してコーティングを行った。PBSで5回洗浄
し、1mg/mlのo−フェニレンジアミンのクエン酸緩衝液
(pH5.0,0.006%H2O2含有)60μを加えて発色させ
た。ついで20〜40分後に60μの2M硫酸を加え発色反応
を停止させた。吸光度を490nmでエリザオートリーダ(D
ynatech MR580)を用いて測定した。その結果を第1図
に示した。 (2) 牛血清アルブミンの存在下におけるコーティン
グ HRPOをPBSで倍々稀釈し、20,10,5,2.5,1.25,0.625お
よび0.313μg/mlの溶液を作成した。それぞれの溶液は
5.6μg/mlの牛血清アルブミン(以下「BSA」と称する)
を含むPBS溶液と1:1の割合(容量比)で混合し、その混
合溶液を各ウェルに60μずつ分注した。室温で1時間
保持してコーティングを行った。PBSで5回洗浄した
後、同様にして発色させ吸光度を490nmで測定した。そ
の結果を第1図に示した。 BSAを存在させないときは、HRPOの濃度が1.25μg/ml
以下では、HRPOのコーティングは不充分であった。一方
BSAを存在させるときはBSAを含むPBS溶液で希釈した後
の濃度が0.313μg/ml以上で充分コーティングされた。 試験例 2 固体担体への遺伝子組換えインターフェロ
ンガンマの担持 抗原として遺伝子組換え法で作成したインターフェロ
ンガンマ「以下「rIFN−γ」と称する)を用い、三光純
薬社製のポリスチレン製エリザ用プラスチックウェル
(SJ−109−81)を以下のようにコーティングした。 (1) 異種の蛋白質の不存在下におけるコーティング
rIFN−γをPBSで倍々稀釈し、10,5,2.5,1.25,0.625,0.3
13及び0.156μg/mlの溶液を作成した。ウェルごとにそ
の溶液各60μを分注し、室温で1時間保持してコーテ
ィングした。PBSで3回洗浄し、5%熱不活性牛胎児血
清(fetal calf serum,以下「FCS」と称する)をウェル
に分注し、室温で20分間放置し、残存する蛋白結合部位
をブロックした。ついでPBSで4回洗浄した。 IFN−γに対するモノクローナル抗体D1G2(天然のIFN
−γでBALB/cマウスを免疫し、そのマウスの脾細胞をミ
エローマ細胞と常法によって細胞融合して得られたハイ
ブリドーマが産生する抗体)の10μg/ml溶液40μを各
ウェルに注加し、1時間室温で保持した後PBSで5回洗
浄した。ついでHRPOで標識したマウスの免疫グロブリン
に対するウサギ抗体の1/2000稀釈液40μを加え1時間
室温で放置した。5回PBSで洗浄した後、1mg/mlのo−
フェニレンジアミンのクエン酸緩衝液(pH5.0,0.006%H
2O2含有)60μを加えて発色させた。ついで20〜40分
後に60μの2M硫酸を加え発色反応を停止した。吸光度
を490nmでエリザオートリーダを用いて測定した。その
結果を第2図に示した。 (2) BSAの存在下におけるコーティングrIFN−γをP
BSで倍々稀希し、20,10,5,2.5,1.25,0.625,0.313μg/ml
の溶液を作った。それぞれの溶液と100μg/mlのBSAを含
むPBS溶液を1:1で混合し、その混合溶液を各ウェルに分
注した。室温で1時間保持してコーティングした。 先の方法と全く同様にしてモノクローナル抗体D1G2と
反応させ、更に同様に発色させ吸光度を測定した。その
結果を第2図に示した。 BSAを存在させないときは、rIFN−γの濃度が1.25μg
/ml以下のときはコーティングが不充分であった。BSAを
存在させるときは、BSAを含むPBS溶液で希釈した後の濃
度が0.156μg/ml以上で充分コーティングされた。 実施例 1 1μg/mlのrIFN−γ及び30μg/mlのヒト免疫グロブリ
ンGを含むPBS溶液でポリスチレン製プラスチックウェ
ルを1時間処理してウェル内面にrIFN−γを担持した。
これを用いてrIFN−γに対する抗体価の測定を行ったと
ころ10μg/mlのrIFN−γで処理したプラスチックウェル
と同程度の精度で測定できた。 実施例 2 1.2μg/mlのHRPO及び1μg/mlのヒト免疫グロブリン
Gを含むPBS溶液でポリスチレン製エリザ用プラスチッ
クウェルを1時間処理してウェル内面にHRPOを担持し
た。これを用いて担持されたHRPOの測定を行なったとこ
ろ、10μg/mlのHRPOで処理したプラスチックウェルと同
程度の精度で測定できた。 実施例 3 3μg/mlのヒト肝フェリチン(human liver feritin,
以下HLFと称する。)及び3μg/mlのヒト免疫グロブリ
ンGを含むPBS溶液でポリスチレン製エリザ用プラスチ
ックウェルを1時間処理してウェル内面にHLFを担持し
た。これを用いてHLFに対する抗体価の測定を行なった
ところ、20μg/mlのHLFで処理したプラスチックウェル
と同程度の精度で測定できた。 実施例 4 2.5μg/mlのHLF及び2μg/mlのBSAを含むPBS溶液でポ
リスチレン製エリザ用プラスチックウェルを1時間処理
した。これを用いてHLFに対する抗体価の測定を行った
ところ、10μg/mlのHLFで処理したプラスチックウェル
と同程度の精度で測定できた。
【図面の簡単な説明】
第1図はHRPOをポリスチレン製担体に担持させた試験例
1の結果を示すグラフである。 図中○は牛血清アルブミン不存在下で担持させた担持体
のデータであり、●は牛血清アルブミンの存在下で担持
させた担持体のデータである。 第2図はrIFN−γをポリスチレン製担体に担持させた試
験例2の結果を示すグラフである。 図中○は牛血清アルブミン不存在下で担持させた担持体
のデータであり、●は牛血清アルブミン存在下で担持さ
せた担持体のデータである。
1の結果を示すグラフである。 図中○は牛血清アルブミン不存在下で担持させた担持体
のデータであり、●は牛血清アルブミンの存在下で担持
させた担持体のデータである。 第2図はrIFN−γをポリスチレン製担体に担持させた試
験例2の結果を示すグラフである。 図中○は牛血清アルブミン不存在下で担持させた担持体
のデータであり、●は牛血清アルブミン存在下で担持さ
せた担持体のデータである。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.抗原または抗体をその20〜0.05μg/mlの濃度の溶液
状態で前記抗原または抗体とは異種の蛋白質の共存下で
固体担体に固定させることを特徴とする免疫検定用器具
の製造方法。 2.蛋白質が血清蛋白である特許請求の範囲第1項記載
の免疫検定用器具の製造方法。 3.血清蛋白が牛血清アルブミンである特許請求の範囲
第2項記載の免疫検定用器具の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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