JP2798072B2 - 非晶性カリックスアレーン組成物およびそれを用いる膜製造方法 - Google Patents
非晶性カリックスアレーン組成物およびそれを用いる膜製造方法Info
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Description
スアレーン組成物に関し、特に非晶性の塗膜を形成する
カリックスアレーン組成物に関する。
ルムアルデヒドの縮合により合成される環状のオリゴマ
およびその誘導体である。1980年ころにモノマから
の一段合成法が確立してから広く研究されるようになっ
た。
なされるが、物性は通常のフェノール樹脂とは大きく異
なり、一般には有機溶剤や水への溶解性に乏しく、多く
の場合結晶性で、高融点であり融点が400℃を超える
ものもある。
とることが多く、従来からこの空孔に他の原子や分子が
はまりこむ包接現象に関心が集まっていた。
からこの化合物をうまく修飾すれば有用な素材となりう
る。本出願人は、カリックスアレーンの素材としての応
用を図るべく研究を進め、特公平7−23340に有機
溶剤に可溶で、高耐熱性で、非晶性であるために溶液か
らの均一な膜形成が可能なメチルカリックス[6]アレ
ーンアセチル化物を明らかにしている。メチルカリック
ス[6]アレーンアセチル化物による膜は非常に平滑で
強固な膜であったが、約0.8μmより厚い膜を形成す
るとクラックを生じやすいという問題があった。
リックス[4]アレーン(C.D.グッチェ他、テトラ
ヘドロン 39巻409頁、1983)は例外的に有機
溶剤に対して極めて良好な溶解性を示す。本出願人は、
1,3−ジメトキシ4t−ブチルカリックス[4]アレ
ーンの10重量%溶液をスピン塗布で基板上に膜形成し
たが、成膜直後から膜内に部分結晶を生じた。
塗膜を形成してもクラックが発生することがなく、ま
た、結晶化することがなく、絶縁膜や、レジスト等の目
的にも使用しうる非晶性カリックスアレーン組成物を提
供することを目的とする。
クスアレーン類と結晶性カリックスアレーン類からな
り、この非晶性カリックスアレーン類の割合が1〜80
重量%である非晶性カリックスアレーン組成物に関す
る。
すい性質であるが、本発明では非晶性のカリックスアレ
ーンを添加することで結晶化を妨げる結果、非晶性のカ
リックスアレーン組成物が得られるのである。そして本
発明のカリックスアレーン組成物は、約0.8μm以上
の比較的厚い膜を形成してもクラックが生ずることがな
く、また結晶化することがなく、絶縁膜やレジスト等の
目的にも使用することができる。また種々の機能を有す
る結晶性カリックスアレーン類を含む膜を形成すること
もできる。
は、フェノールとホルムアルデヒドの環状縮合物および
その誘導体をいう。
は、非晶性カリックスアレーン類を1〜80重量%含む
ものであり、好ましくは2〜50重量%、さらに好まし
くは3〜20重量%含むものである。
は、通常の化学的・物理的操作によっては結晶化しない
カリックスアレーンであり、例えば、t−ブチルカリッ
クス[6]アレーンのアセチル化物、メチルカリックス
[6]アレーンのアセチル化物、クロルメチルカリック
ス[6]アレーンのメチルエーテル等を挙げることがで
きる。この中でも、式(I)で表されるメチルカリック
ス[6]アレーンアセチル化物(5,11,17,23,29,35-hex
amethyl-37,38,39,40,41,42-hexaacetoxycalix[6]aren
e)は高い耐熱性を有しているので膜形成用に用いる場
合に特に好ましい。
結晶化方法によって容易に結晶化するカリックスアレー
ンであり、既知のカリックスアレーンの多くは結晶性で
ある。例えば、t−ブチルカリックス[4]アレーン、
t−ブチルカリックス[6]アレーン、t−ブチルカリ
ックス[8]アレーン、カリックス[5]アレーン、t
−ブチルカリックス[4]アレーンアセチル化物、t−
ブチルカリックス[8]アレーンアセチル化物等を挙げ
ることができる。結晶性カリックスアレーンのなかで
も、式(II)で表される1,3−ジメトキシ4t−ブ
チルカリックス[4]アレーン(5,11,17,23-tetra-t-b
utyl-25,27-dimethoxy-26,28-dihydroxycalix[4]aren
e)が好ましい。
溶媒と上記の非晶性カリックスアレーン組成物とからな
るものであり、有機溶媒に非晶性カリックスアレーン組
成物を構成するカリックスアレーン類を溶解して調製す
る。
ーン類および結晶性カリックスアレーン類を溶解するも
のであれば制限はなく、例えばベンゼン、トルエンおよ
びキシレン等の芳香族系溶媒、クロルベンゼンおよびジ
クロロベンゼン等の塩素化芳香族系溶媒、クロロフォル
ム等の塩素化脂肪族炭化水素等を挙げることができる
が、目的に合わせて適宜選択することが好ましい。膜形
成の目的には揮発性が高すぎないこと方が好ましく、例
えば沸点が約100℃前後の溶媒を選択して使用するこ
とができる。また必要に応じて溶媒を混合して用いても
良い。
るカリックスアレーン組成物の濃度としては、目的に応
じて適宜調整できるが、膜を形成する場合には所定の膜
厚が得られるように、例えば0.5〜20重量%程度で
ある。
このカリックスアレーン溶液を用いて、例えばシリコン
基板、ガラス基板等の基板上にスピンコート等で塗布し
た後、必要に応じて400℃以下の温度で加熱しながら
溶媒を乾燥することで行うことができる。
ジメトキシ4t−ブチルカリックス[4]アレーン(ア
クロス・ヒミカ製)を10重量部溶解し、さらにメチル
カリックス[6]アレーンアセチル化物を2重量部溶解
して均一な溶液を得た。これを0.2μmのフィルター
で濾過してから、清浄なシリコン基板上にスピンコータ
を用いて種々の回転速度で塗布し平坦な膜を形成した。
その後窒素雰囲気下で200℃で20分程度乾燥した。
の厚さは1.5μmであった。顕微鏡で観察したとこ
ろ、クラックの発生がなく、結晶化もしていなかった。
数日間放置後再度観察したが結晶化の兆候は全くなく、
塗膜の一部をピンセットで押して外力を加えたがクラッ
クは発生しなかった。
してもクラックが発生することがなく、また、結晶化す
ることがなく、絶縁膜や、レジスト等の目的にも使用し
うる非晶性カリックスアレーン組成物を提供することが
できる。
Claims (6)
- 【請求項1】 非晶性カリックスアレーン類と結晶性カ
リックスアレーン類からなり、この非晶性カリックスア
レーン類の割合が1〜80重量%である非晶性カリック
スアレーン組成物。 - 【請求項2】 前記非晶性カリックスアレーン類が式
(I)で示されるメチルカリックス[6]アレーンアセ
チル化物である請求項1記載の非晶性カリックスアレー
ン組成物。 【化1】 - 【請求項3】 前記結晶性カリックスアレーン類が式
(II)で示される1,3−ジメトキシ4t−ブチルカ
リックス[4]アレーンである請求項1または2に記載
の非晶性カリックスアレーン組成物。 【化2】 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の非晶性
カリックスアレーン組成物からなる塗膜。 - 【請求項5】 有機溶媒と請求項1〜3のいずれかに記
載の非晶性カリックスアレーン組成物とからなるカリッ
クスアレーン溶液。 - 【請求項6】 請求項5記載のカリックスアレーン溶液
を、基板上に塗布し、ついで溶媒を除去すること工程を
含むカリックスアレーン膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27819196A JP2798072B2 (ja) | 1996-10-21 | 1996-10-21 | 非晶性カリックスアレーン組成物およびそれを用いる膜製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27819196A JP2798072B2 (ja) | 1996-10-21 | 1996-10-21 | 非晶性カリックスアレーン組成物およびそれを用いる膜製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10120610A JPH10120610A (ja) | 1998-05-12 |
JP2798072B2 true JP2798072B2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=17593868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27819196A Expired - Fee Related JP2798072B2 (ja) | 1996-10-21 | 1996-10-21 | 非晶性カリックスアレーン組成物およびそれを用いる膜製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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-
1996
- 1996-10-21 JP JP27819196A patent/JP2798072B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
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SYNTHETIC METALS,66(1)(1994)P.49−P.54 |
Also Published As
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JPH10120610A (ja) | 1998-05-12 |
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