JP2770155B2 - プラスチックボトル用プリフォーム成形品の取出ヘッド - Google Patents
プラスチックボトル用プリフォーム成形品の取出ヘッドInfo
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- JP2770155B2 JP2770155B2 JP1933796A JP1933796A JP2770155B2 JP 2770155 B2 JP2770155 B2 JP 2770155B2 JP 1933796 A JP1933796 A JP 1933796A JP 1933796 A JP1933796 A JP 1933796A JP 2770155 B2 JP2770155 B2 JP 2770155B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲料物などを封入
して、たとえば店頭に陳列される薄肉透明樹脂製ボトル
をブロー成形する前段において、射出成形機によって成
形されたプリフォーム成形品を金型から取出して冷却手
段まで移送するプラスチックボトル用プリフォーム成形
品の取出ヘッドに関する。
して、たとえば店頭に陳列される薄肉透明樹脂製ボトル
をブロー成形する前段において、射出成形機によって成
形されたプリフォーム成形品を金型から取出して冷却手
段まで移送するプラスチックボトル用プリフォーム成形
品の取出ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、飲料物などを封入して店頭販売
などに供される薄肉透明樹脂製ボトルは、射出成形機に
よって成形された厚肉透明のプリフォーム成形品(以
下、成形品という)をブロー成形することによって製造
される。具体的には、成形品の取出ヘッドにより射出成
形機の金型から厚肉透明の成形品を離型させ、冷却した
のちブロー成形手段により薄肉透明樹脂製ボトルに成形
される。
などに供される薄肉透明樹脂製ボトルは、射出成形機に
よって成形された厚肉透明のプリフォーム成形品(以
下、成形品という)をブロー成形することによって製造
される。具体的には、成形品の取出ヘッドにより射出成
形機の金型から厚肉透明の成形品を離型させ、冷却した
のちブロー成形手段により薄肉透明樹脂製ボトルに成形
される。
【0003】薄肉透明樹脂製ボトルは、封入されている
飲料物の目視を可能にする目的を達成するため、文字通
り透明でなければならない。したがって、成形品も透明
であることが要求される。ところが、成形品を金型から
離型させて冷却する過程で「白化」と称せられる白濁し
た不透明部分が発生する虞れを有している。「白化」の
発生理由は、成形品の冷却速度が低いためである。つま
り、図7に示す成形品の冷却特性線図において、離型時
の成形品、すなわち成形品の取出ヘッドによって金型か
ら取出された時点の高温(約80℃)の成形品を40℃
付近まで低下させる冷却速度が破線Vで示すように、実
線で示す強制冷却曲線Yにおけるy1点からy2点まで
の限界冷却速度よりも低く、強制冷却曲線Yと一点鎖線
で示す自然冷却曲線Zで囲まれる領域(斜線x2)に侵
入するためである。このため、斜線で示す領域x1内で
成形品の温度を40℃付近まで低下させるように、成形
品の冷却速度を前記限界冷却速度よりも高める必要があ
る。具体的には、成形品の温度を約20秒以内で80℃
から40℃付近まで低下させることが要求される。
飲料物の目視を可能にする目的を達成するため、文字通
り透明でなければならない。したがって、成形品も透明
であることが要求される。ところが、成形品を金型から
離型させて冷却する過程で「白化」と称せられる白濁し
た不透明部分が発生する虞れを有している。「白化」の
発生理由は、成形品の冷却速度が低いためである。つま
り、図7に示す成形品の冷却特性線図において、離型時
の成形品、すなわち成形品の取出ヘッドによって金型か
ら取出された時点の高温(約80℃)の成形品を40℃
付近まで低下させる冷却速度が破線Vで示すように、実
線で示す強制冷却曲線Yにおけるy1点からy2点まで
の限界冷却速度よりも低く、強制冷却曲線Yと一点鎖線
で示す自然冷却曲線Zで囲まれる領域(斜線x2)に侵
入するためである。このため、斜線で示す領域x1内で
成形品の温度を40℃付近まで低下させるように、成形
品の冷却速度を前記限界冷却速度よりも高める必要があ
る。具体的には、成形品の温度を約20秒以内で80℃
から40℃付近まで低下させることが要求される。
【0004】このような要求を満足させることのできる
従来の成形品の取出ヘッドとして、図8に示すものが知
られている。この種の取出ヘッドは、基盤1の前側に複
数の筒状のチヤック2,2……が水平に突出して取付け
られ、これら筒状のチヤック2,2……は、吸気チュー
ブ3を介して吸気手段4に接続されており、基盤1の基
端部がピン6を介して取出機5の先端部に回動自在に取
付けられている。したがって、取出機5側に取付けられ
ている回動手段(図示省略)により、実線で示す垂直姿
勢から仮想線で示す水平姿勢に反転し、逆に水平姿勢か
ら垂直姿勢に反転戻りできるように構成されている。ま
た、基盤1の内部にウオータジャケットとして機能する
冷却水通路7が形成され、この冷却水通路7に冷却水を
循環させる冷却水供給ホース8Aおよび冷却水排出ホー
ス8Bが取付けられ、冷却水供給ホース8Aを図示して
いない冷却水供給源に接続した構造になっている。
従来の成形品の取出ヘッドとして、図8に示すものが知
られている。この種の取出ヘッドは、基盤1の前側に複
数の筒状のチヤック2,2……が水平に突出して取付け
られ、これら筒状のチヤック2,2……は、吸気チュー
ブ3を介して吸気手段4に接続されており、基盤1の基
端部がピン6を介して取出機5の先端部に回動自在に取
付けられている。したがって、取出機5側に取付けられ
ている回動手段(図示省略)により、実線で示す垂直姿
勢から仮想線で示す水平姿勢に反転し、逆に水平姿勢か
ら垂直姿勢に反転戻りできるように構成されている。ま
た、基盤1の内部にウオータジャケットとして機能する
冷却水通路7が形成され、この冷却水通路7に冷却水を
循環させる冷却水供給ホース8Aおよび冷却水排出ホー
ス8Bが取付けられ、冷却水供給ホース8Aを図示して
いない冷却水供給源に接続した構造になっている。
【0005】従来の成形品の取出ヘッドによってなされ
る成形品の取出しについて説明する。 .型開きされた金型9に保持されている成形直後の成
形品10,10……に対して、取出機5の作動により取
出ヘッドを実線で示す垂直姿勢で接近させ、成形品1
0,10……を筒状のチヤック2,2……内に挿入させ
る。 .吸気手段4の吸気により筒状のチヤック2,2……
内を負圧化して、筒状のチヤック2,2……により成形
品10,10……を吸着する。 .取出機5の作動により取出ヘッドを金型9から離れ
る方向に移動させて、成形品10,10……を金型9か
ら引き抜く。つまり、成形品10,10……を離型させ
る。 .成形品10,10……を吸着保持した状態で、取出
機5の作動により取出ヘッドを金型9の型外に設置され
ている冷却手段(図示省略)の入口まで移動させる。 .冷却手段の入口で前記回動手段の作動により、取出
ヘッドを実線で示す垂直姿勢から仮想線で示す水平姿勢
に反転させ、ここで吸気手段4の吸気を解除して、成形
品10,10……を冷却手段の入口に移載し、移載した
成形品10,10……を入口から出口にかけて移動させ
る間に、たとえば空冷によって冷却を行う。
る成形品の取出しについて説明する。 .型開きされた金型9に保持されている成形直後の成
形品10,10……に対して、取出機5の作動により取
出ヘッドを実線で示す垂直姿勢で接近させ、成形品1
0,10……を筒状のチヤック2,2……内に挿入させ
る。 .吸気手段4の吸気により筒状のチヤック2,2……
内を負圧化して、筒状のチヤック2,2……により成形
品10,10……を吸着する。 .取出機5の作動により取出ヘッドを金型9から離れ
る方向に移動させて、成形品10,10……を金型9か
ら引き抜く。つまり、成形品10,10……を離型させ
る。 .成形品10,10……を吸着保持した状態で、取出
機5の作動により取出ヘッドを金型9の型外に設置され
ている冷却手段(図示省略)の入口まで移動させる。 .冷却手段の入口で前記回動手段の作動により、取出
ヘッドを実線で示す垂直姿勢から仮想線で示す水平姿勢
に反転させ、ここで吸気手段4の吸気を解除して、成形
品10,10……を冷却手段の入口に移載し、移載した
成形品10,10……を入口から出口にかけて移動させ
る間に、たとえば空冷によって冷却を行う。
【0006】成形品10,10……は、筒状のチヤック
2,2……に吸着保持された時から冷却手段の入口で移
載される過程で、基盤1の内部に形成された冷却水通路
7を循環するに冷却水によって間接水冷され、冷却手段
に移載後は直接空冷されることになるので、80℃から
40℃付近まで低下させる冷却速度を図6の限界冷却速
度以上の斜線で示す領域x1内に高めて、成形品10,
10……の温度を約20秒以内で低下させ、「白化」の
発生を防止することが可能になる。
2,2……に吸着保持された時から冷却手段の入口で移
載される過程で、基盤1の内部に形成された冷却水通路
7を循環するに冷却水によって間接水冷され、冷却手段
に移載後は直接空冷されることになるので、80℃から
40℃付近まで低下させる冷却速度を図6の限界冷却速
度以上の斜線で示す領域x1内に高めて、成形品10,
10……の温度を約20秒以内で低下させ、「白化」の
発生を防止することが可能になる。
【0007】しかし、従来の成形品の取出ヘッドは、基
盤1の内部にウオータジャケットとして機能する冷却水
通路7が形成されているので大型になり重量も重くな
る。しかも、冷却水通路7に冷却水が常時循環している
ので重量が一層増大する。また、冷却水を循環させる冷
却水供給ホース8Aおよび冷却水排出ホース8Bやが取
付けられているとともに、取出ヘッドを反転もしくは反
転戻りさせる回動手段を必要とするため、構造が複雑に
なる上、重量をさらに増大させることになる。実際上、
1つの筒状のチヤック2当たりの重量が約1Kg〜1.
2Kgになる。通常、射出成形では、1シヨット当たり
12個〜16個の成形品10,10……を成形するよう
に構成されているので、従来の成形品の取出ヘッドの重
量は12Kg〜20Kgにもなる。
盤1の内部にウオータジャケットとして機能する冷却水
通路7が形成されているので大型になり重量も重くな
る。しかも、冷却水通路7に冷却水が常時循環している
ので重量が一層増大する。また、冷却水を循環させる冷
却水供給ホース8Aおよび冷却水排出ホース8Bやが取
付けられているとともに、取出ヘッドを反転もしくは反
転戻りさせる回動手段を必要とするため、構造が複雑に
なる上、重量をさらに増大させることになる。実際上、
1つの筒状のチヤック2当たりの重量が約1Kg〜1.
2Kgになる。通常、射出成形では、1シヨット当たり
12個〜16個の成形品10,10……を成形するよう
に構成されているので、従来の成形品の取出ヘッドの重
量は12Kg〜20Kgにもなる。
【0008】このように、重量の重い成形品の取出ヘッ
ドでは、取出機5による移動速度に制限を受け高速移動
が妨げられる。このため、成形品10,10……の取出
し時間が長く、実測によると最高速で移動させても7秒
を要し、延いては成形機による成形サイクル時間を長く
して、成形能率の向上を妨げることになる。また、重量
の重い成形品の取出ヘッドでは、慣性が大いので所定の
位置において急速、かつ適正に停止させることが困難と
なり、成形品10,10……の取出し精度を低下させる
虞れがある。したがって、移動速度を低減して取出し精
度の低下を回避しなければならず、この点からも取出し
時間を長くしている。
ドでは、取出機5による移動速度に制限を受け高速移動
が妨げられる。このため、成形品10,10……の取出
し時間が長く、実測によると最高速で移動させても7秒
を要し、延いては成形機による成形サイクル時間を長く
して、成形能率の向上を妨げることになる。また、重量
の重い成形品の取出ヘッドでは、慣性が大いので所定の
位置において急速、かつ適正に停止させることが困難と
なり、成形品10,10……の取出し精度を低下させる
虞れがある。したがって、移動速度を低減して取出し精
度の低下を回避しなければならず、この点からも取出し
時間を長くしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来のプラ
スチックボトル用プリフォーム成形品の取出ヘッドは、
大型で重量が重いために、高速移動が妨げられ成形品の
取出し時間および成形機による成形サイクル時間を長く
して、成形能率の向上を妨げている。また、所定の位置
において急速、かつ適正に停止させることが困難なた
め、成形品の取出し精度を低下させる虞れがあるので、
移動速度を低くして取出し精度の低下を回避しなければ
ならず、この点からも取出し時間を長くしている。そこ
で、請求項1記載の発明は、小型化および軽量化するこ
とで高速移動を可能にし、成形品の取出し時間および成
形機による成形サイクル時間を短縮して、成形能率を向
上させ、移動速度を低下させることなく所定の位置にお
いて急速、かつ適正に停止させることができるととも
に、「白化」の発生を防止できるプラスチックボトル用
プリフォーム成形品の取出ヘッドを提供することを目的
としたものである。
スチックボトル用プリフォーム成形品の取出ヘッドは、
大型で重量が重いために、高速移動が妨げられ成形品の
取出し時間および成形機による成形サイクル時間を長く
して、成形能率の向上を妨げている。また、所定の位置
において急速、かつ適正に停止させることが困難なた
め、成形品の取出し精度を低下させる虞れがあるので、
移動速度を低くして取出し精度の低下を回避しなければ
ならず、この点からも取出し時間を長くしている。そこ
で、請求項1記載の発明は、小型化および軽量化するこ
とで高速移動を可能にし、成形品の取出し時間および成
形機による成形サイクル時間を短縮して、成形能率を向
上させ、移動速度を低下させることなく所定の位置にお
いて急速、かつ適正に停止させることができるととも
に、「白化」の発生を防止できるプラスチックボトル用
プリフォーム成形品の取出ヘッドを提供することを目的
としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、基板と、この基板の前側に
突出して取付けられ、かつ吸気手段に接続されてプリフ
ォーム成形品の底部を着脱自在に吸着可能なチヤック
と、このチヤックの近傍で前記基板の前側に突出して取
付けられた前記プリフォーム成形品の胴部を支持する支
持部材と、を具備し、この支持部材が熱伝導率の小さい
保温材によって形成されていることを特徴としたもので
ある。請求項1記載の発明によれば、成形直後の成形品
の底部をチヤックによって吸着し、成形品の胴部を熱伝
導率の小さい保温材によって形成されている支持部材で
支持して離型させ、次工程の冷却手段まで移動させて移
載することができるので、支持部材の保温効果により移
動中における成形品の温度低下が抑制される。したがっ
て、ウオータジャケットとして機能する冷却水通路の形
成を省略でき、当然、冷却水の常時循環も省略できるの
で、小型化、軽量化および構造の簡略化を達成すること
ができる。
に、請求項1記載の発明は、基板と、この基板の前側に
突出して取付けられ、かつ吸気手段に接続されてプリフ
ォーム成形品の底部を着脱自在に吸着可能なチヤック
と、このチヤックの近傍で前記基板の前側に突出して取
付けられた前記プリフォーム成形品の胴部を支持する支
持部材と、を具備し、この支持部材が熱伝導率の小さい
保温材によって形成されていることを特徴としたもので
ある。請求項1記載の発明によれば、成形直後の成形品
の底部をチヤックによって吸着し、成形品の胴部を熱伝
導率の小さい保温材によって形成されている支持部材で
支持して離型させ、次工程の冷却手段まで移動させて移
載することができるので、支持部材の保温効果により移
動中における成形品の温度低下が抑制される。したがっ
て、ウオータジャケットとして機能する冷却水通路の形
成を省略でき、当然、冷却水の常時循環も省略できるの
で、小型化、軽量化および構造の簡略化を達成すること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、請求項1記載の発明の一実
施の形態を図面に基づいて説明する。図1は正面図、図
2は図1におけるA−A線断面図、図3は図1の底面
図、図4はチヤックおよび支持部材の取付け状態を示す
拡大断面図である。なお、前記従来例と同一もしくは相
当部分には同一符号を付して説明する。図1ないし図4
において、1は薄肉の基板を示し、この基板1の前側に
突出して吸盤によってなる複数個(16個)のチヤック
2,2……が取付けられ、これらチヤック2,2……
は、それぞれ吸気チューブ3を介して吸気手段4に接続
されている。すなわち、チヤック2,2……はゴムもし
くは合成樹脂などの弾性材によって成形され、その基部
側を吸気筒体12の先端部に気密に外嵌して筒体12に
一体に結合されている。吸気筒体12は基板1に形成し
た透孔11に軸方向の移動自在に貫挿されており、先端
側の鍔部12Aと基板1の間に介設したスプリング13
の付勢により、常時は後端側の鍔部12Bが基板1の背
面に当接する位置、つまり基板1の前側へのチヤック2
および吸気筒体12の突出量が最も大きい位置に保持さ
れている。
施の形態を図面に基づいて説明する。図1は正面図、図
2は図1におけるA−A線断面図、図3は図1の底面
図、図4はチヤックおよび支持部材の取付け状態を示す
拡大断面図である。なお、前記従来例と同一もしくは相
当部分には同一符号を付して説明する。図1ないし図4
において、1は薄肉の基板を示し、この基板1の前側に
突出して吸盤によってなる複数個(16個)のチヤック
2,2……が取付けられ、これらチヤック2,2……
は、それぞれ吸気チューブ3を介して吸気手段4に接続
されている。すなわち、チヤック2,2……はゴムもし
くは合成樹脂などの弾性材によって成形され、その基部
側を吸気筒体12の先端部に気密に外嵌して筒体12に
一体に結合されている。吸気筒体12は基板1に形成し
た透孔11に軸方向の移動自在に貫挿されており、先端
側の鍔部12Aと基板1の間に介設したスプリング13
の付勢により、常時は後端側の鍔部12Bが基板1の背
面に当接する位置、つまり基板1の前側へのチヤック2
および吸気筒体12の突出量が最も大きい位置に保持さ
れている。
【0012】各チヤック2,2……の下側には、成形品
10における胴部10Aの外周半径より僅かに大きい間
隔を有して、支持部材14が基板1の前側に突出して着
脱可能に取付けられている。この支持部材14は樋状の
支持部14Aを備えており、発泡樹脂のような熱伝導率
の小さい保温材によって成形されている。樋状の支持部
14Aの内周曲率半径は、成形品10における胴部10
Aの外周曲率半径より僅かに大きい値に設定され、樋状
の支持部14Aに連接されている基部14Bがステー1
5を介してボルト16により基板1に固着されている。
なお、基板1は取出機の先端部に取付けられている。
10における胴部10Aの外周半径より僅かに大きい間
隔を有して、支持部材14が基板1の前側に突出して着
脱可能に取付けられている。この支持部材14は樋状の
支持部14Aを備えており、発泡樹脂のような熱伝導率
の小さい保温材によって成形されている。樋状の支持部
14Aの内周曲率半径は、成形品10における胴部10
Aの外周曲率半径より僅かに大きい値に設定され、樋状
の支持部14Aに連接されている基部14Bがステー1
5を介してボルト16により基板1に固着されている。
なお、基板1は取出機の先端部に取付けられている。
【0013】このように構成された請求項1記載の成形
品の取出ヘッドによってなされる成形品の取出しについ
て説明する。 (a).図5のように、型開きされた金型9に保持され
ている成形直後の成形品10,10……に対して、取出
機5の作動により取出ヘッドを接近させ、成形品10,
10……の胴部10Aの下半部に支持部材14の樋状の
支持部14Aをあてがい、成形品10,10……の底部
10Bにチヤック2,2……を当接させる。 (b).吸気手段4の吸気によりチヤック2,2……内
を負圧化して、成形品10,10……の底部10Bを吸
着する。 (c).取出機5の作動により取出ヘッドを金型9から
離れる方向に移動させて、成形品10,10……を金型
9から引き抜く。つまり、成形品10,10……を離型
させる。 (d).成形品10,10……の底部10Bをチヤック
2,2……により吸着し、かつ胴部10Aの下半部を支
持部材14の樋状の支持部14Aで支持した状態、つま
りチヤック2,2……と支持部材14とで成形品10,
10……を保持した状態で、取出機5の作動により取出
ヘッドを金型9の型外に設置されている冷却手段(図示
省略)の入口まで移動させ、ここで吸気手段4の吸気を
解除し、成形品10,10……を冷却手段の入口に移載
し、移載された成形品10,10……が入口から出口に
かけて移動している間に、冷却手段に付設されている専
用の冷却機によって高い冷却速度で冷却を行う。
品の取出ヘッドによってなされる成形品の取出しについ
て説明する。 (a).図5のように、型開きされた金型9に保持され
ている成形直後の成形品10,10……に対して、取出
機5の作動により取出ヘッドを接近させ、成形品10,
10……の胴部10Aの下半部に支持部材14の樋状の
支持部14Aをあてがい、成形品10,10……の底部
10Bにチヤック2,2……を当接させる。 (b).吸気手段4の吸気によりチヤック2,2……内
を負圧化して、成形品10,10……の底部10Bを吸
着する。 (c).取出機5の作動により取出ヘッドを金型9から
離れる方向に移動させて、成形品10,10……を金型
9から引き抜く。つまり、成形品10,10……を離型
させる。 (d).成形品10,10……の底部10Bをチヤック
2,2……により吸着し、かつ胴部10Aの下半部を支
持部材14の樋状の支持部14Aで支持した状態、つま
りチヤック2,2……と支持部材14とで成形品10,
10……を保持した状態で、取出機5の作動により取出
ヘッドを金型9の型外に設置されている冷却手段(図示
省略)の入口まで移動させ、ここで吸気手段4の吸気を
解除し、成形品10,10……を冷却手段の入口に移載
し、移載された成形品10,10……が入口から出口に
かけて移動している間に、冷却手段に付設されている専
用の冷却機によって高い冷却速度で冷却を行う。
【0014】請求項1記載の発明によれば、型開きされ
た金型9に保持されている成形直後の成形品10,10
……の底部10Aをチヤック2,2……によって吸着
し、成形品10,10……の胴部10Bの下半部を熱伝
導率の小さい保温材によって形成されている支持部材1
4の樋状の支持部14Aで支持して離型させ、樋状の支
持部材14の保温効果により離型された時から冷却手段
の入口で移載されるまでの過程において、成形品10,
10……が温度低下するのを防止するようにしているの
で、ウオータジャケットとして機能する冷却水通路7
(図8参照)が不要になる。当然、冷却水を常時循環さ
せることも省略できるので、小型化および軽量化を達成
できる。
た金型9に保持されている成形直後の成形品10,10
……の底部10Aをチヤック2,2……によって吸着
し、成形品10,10……の胴部10Bの下半部を熱伝
導率の小さい保温材によって形成されている支持部材1
4の樋状の支持部14Aで支持して離型させ、樋状の支
持部材14の保温効果により離型された時から冷却手段
の入口で移載されるまでの過程において、成形品10,
10……が温度低下するのを防止するようにしているの
で、ウオータジャケットとして機能する冷却水通路7
(図8参照)が不要になる。当然、冷却水を常時循環さ
せることも省略できるので、小型化および軽量化を達成
できる。
【0015】実際上、1つのチヤック2当たりの重量が
約0.3Kgに抑えられる。よって、実施の形態のよう
に16個のチヤック2,2……および支持部材14を備
えた成形品の取出ヘッドであれば、総重量を約4.8K
g程度まで軽減できる。このため、取出機5による高速
移動が可能になり成形品10,10……の取出し時間を
最高速で約2秒に短縮できる。その結果、成形機による
成形サイクル時間を短縮して、成形能率を向上させるこ
とができる。また、軽量化することにより慣性が小さく
なるので、所定の位置において急速、かつ適正に停止さ
せることが容易になり、成形品10,10……の取出し
精度の低下を回避して適正に取出すこともできる。
約0.3Kgに抑えられる。よって、実施の形態のよう
に16個のチヤック2,2……および支持部材14を備
えた成形品の取出ヘッドであれば、総重量を約4.8K
g程度まで軽減できる。このため、取出機5による高速
移動が可能になり成形品10,10……の取出し時間を
最高速で約2秒に短縮できる。その結果、成形機による
成形サイクル時間を短縮して、成形能率を向上させるこ
とができる。また、軽量化することにより慣性が小さく
なるので、所定の位置において急速、かつ適正に停止さ
せることが容易になり、成形品10,10……の取出し
精度の低下を回避して適正に取出すこともできる。
【0016】支持部材14によって移動中の保温効果を
発揮できることと、金型9から冷却手段の入口までの高
速移動との協働により、金型9から取出された時点の温
度(80℃)に近い高温状態で成形品10,10……を
次工程の冷却手段まで移動させて移載することが可能に
なる。これにより、次工程の冷却手段では、付設されて
いる専用の冷却機により冷却速度を図7の限界冷却速度
以上の斜線で示す領域x1内に高めて、成形品10,1
0……を約20秒以内に40℃付近まで低下させること
が容易になり、「白化」の発生を確実に防止することが
できる。
発揮できることと、金型9から冷却手段の入口までの高
速移動との協働により、金型9から取出された時点の温
度(80℃)に近い高温状態で成形品10,10……を
次工程の冷却手段まで移動させて移載することが可能に
なる。これにより、次工程の冷却手段では、付設されて
いる専用の冷却機により冷却速度を図7の限界冷却速度
以上の斜線で示す領域x1内に高めて、成形品10,1
0……を約20秒以内に40℃付近まで低下させること
が容易になり、「白化」の発生を確実に防止することが
できる。
【0017】さらに、図8で示した冷却水を循環させる
冷却水供給ホース8Aおよび冷却水排出ホース8Bある
いは図8において図示していない反転もしくは反転戻用
の回動手段が不要になるので、より一層、構造を簡略化
できる重量の軽減に役立つ。
冷却水供給ホース8Aおよび冷却水排出ホース8Bある
いは図8において図示していない反転もしくは反転戻用
の回動手段が不要になるので、より一層、構造を簡略化
できる重量の軽減に役立つ。
【0018】なお、前記実施の形態では、成形品10,
10……の胴部10Bの下半部を支持部材14における
樋状の支持部14Aで支持する構成で説明しているが、
図6に示すように、支持部材14における筒状の支持部
14Bで胴部10Bの全周を取り囲んで支持するように
構成してもよい。つまり、成形品10,10……の胴部
10Bの少なくとも下半部を支持部材14の支持部によ
り支持することによって、保温効果を得ることができ
る。
10……の胴部10Bの下半部を支持部材14における
樋状の支持部14Aで支持する構成で説明しているが、
図6に示すように、支持部材14における筒状の支持部
14Bで胴部10Bの全周を取り囲んで支持するように
構成してもよい。つまり、成形品10,10……の胴部
10Bの少なくとも下半部を支持部材14の支持部によ
り支持することによって、保温効果を得ることができ
る。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明は、成形直後の成形品の底部をチヤックによって吸着
し、成形品の胴部を熱伝導率の小さい保温材によって形
成されている支持部材で支持して離型させ、支持部材に
よる保温状態で次工程の冷却手段まで移動させて移載す
ることができるので、ウオータジャケットとして機能す
る冷却水通路が不要になり、当然、冷却水の常時循環も
省略できるので、小型化、軽量化および構造の簡略化を
達成することができる。このため、取出機による高速移
動が可能になり成形品の取出し時間を大幅に短縮でき
る。その結果、成形機による成形サイクル時間を短縮し
て、成形能率を向上させることができる。また、軽量化
することにより慣性が小さくなるので、所定の位置にお
いて急速、かつ適正に停止させることが容易になり、成
形品の取出し精度を低下を回避することもできるととも
に、支持部材によって移動中の保温効果を発揮できるこ
とと、高速移動との協働により、離型時の温度に近い高
温状態で成形品を次工程の冷却手段まで移動させて移載
することが可能であるから、次工程の冷却手段では、付
設されている専用の冷却機により冷却速度を限界冷却速
度以上に高めて、成形品を所定の時間内に所定の温度付
近まで低下させることが容易になり、「白化」の発生を
確実に防止することができる。
明は、成形直後の成形品の底部をチヤックによって吸着
し、成形品の胴部を熱伝導率の小さい保温材によって形
成されている支持部材で支持して離型させ、支持部材に
よる保温状態で次工程の冷却手段まで移動させて移載す
ることができるので、ウオータジャケットとして機能す
る冷却水通路が不要になり、当然、冷却水の常時循環も
省略できるので、小型化、軽量化および構造の簡略化を
達成することができる。このため、取出機による高速移
動が可能になり成形品の取出し時間を大幅に短縮でき
る。その結果、成形機による成形サイクル時間を短縮し
て、成形能率を向上させることができる。また、軽量化
することにより慣性が小さくなるので、所定の位置にお
いて急速、かつ適正に停止させることが容易になり、成
形品の取出し精度を低下を回避することもできるととも
に、支持部材によって移動中の保温効果を発揮できるこ
とと、高速移動との協働により、離型時の温度に近い高
温状態で成形品を次工程の冷却手段まで移動させて移載
することが可能であるから、次工程の冷却手段では、付
設されている専用の冷却機により冷却速度を限界冷却速
度以上に高めて、成形品を所定の時間内に所定の温度付
近まで低下させることが容易になり、「白化」の発生を
確実に防止することができる。
【図1】請求項1記載の発明の一実施の形態を示す正面
図である。
図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】図1の底面図である。
【図4】チヤックおよび支持部材の取付け状態を示す拡
大断面図である。
大断面図である。
【図5】離型直前の状態を示す図2相当図である。
【図6】支持部材の他の実施の形態を拡大断面図であ
る。
る。
【図7】成形品の冷却特性を示す図表である。
【図8】従来の成形品の取出ヘッドの概略構成図であ
る。
る。
1 基板 2 チヤック 4 吸気手段 10 プリフォーム成形品(成形品) 10A 成形品の底部 10B 成形品の胴部 14 支持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 49/06,49/28 - 49/42 B29B 11/08 B29L 22:00
Claims (1)
- 【請求項1】 基板と、この基板の前側に突出して取付
けられ、かつ吸気手段に接続されてプリフォーム成形品
の底部を着脱自在に吸着可能なチヤックと、このチヤッ
クの近傍で前記基板の前側に突出して取付けられた前記
プリフォーム成形品の胴部を支持する支持部材と、を具
備し、この支持部材が熱伝導率の小さい保温材によって
形成されていることを特徴とするプラスチックボトル用
プリフォーム成形品の取出ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1933796A JP2770155B2 (ja) | 1996-01-09 | 1996-01-09 | プラスチックボトル用プリフォーム成形品の取出ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1933796A JP2770155B2 (ja) | 1996-01-09 | 1996-01-09 | プラスチックボトル用プリフォーム成形品の取出ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09187860A JPH09187860A (ja) | 1997-07-22 |
JP2770155B2 true JP2770155B2 (ja) | 1998-06-25 |
Family
ID=11996599
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1933796A Expired - Lifetime JP2770155B2 (ja) | 1996-01-09 | 1996-01-09 | プラスチックボトル用プリフォーム成形品の取出ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2770155B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7632089B2 (en) * | 2004-05-07 | 2009-12-15 | Graham Packaging Pet Technologies, Inc. | Take out and cooling system and method |
-
1996
- 1996-01-09 JP JP1933796A patent/JP2770155B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09187860A (ja) | 1997-07-22 |
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