JP2767174B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
感光性樹脂組成物Info
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Description
性が良好な感光性樹脂組成物に関し、更に詳しくは、め
っき法においてめっき浴を汚染することなくかつめっき
もぐり現象のない感光性樹脂組成物に関する。
ルム上に感光性樹脂組成物を層状に塗布乾燥成層し、そ
の上からポリエステルフィルム、ポリビニルアルコール
フィルムなどの保護フィルムを積層したラミネートフィ
ルムは、一般にドライフィルムと称され、プリント配線
板の製造用、金属の精密加工用等に広く利用されてい
る。その使用にあたっては、まずドライフィルムからベ
ースフィルムまたは保護フィルムのうち接着力の小さい
ほうのフィルムを剥離除去して感光性樹脂組成物層の側
を銅張基板の銅面に張り付けた後、パターンマスクを他
方のフィルム上に当接させた状態で露光し(当該他方の
ベースフィルムを剥離除去してから露光する場合もあ
る)、ついでその他方のフィルムを剥離除去して現像に
供する。露光後の現像方式としては、溶剤現像型のもの
と稀アルカリ現像型のものとがある。
性樹脂組成物を塗布成層し、その上に積層したポリエス
テルフィルムなどのフィルムを介してパターンマスクを
密着させ、露光を行う方法も良く知られている。上述の
感光性樹脂組成物中には、感度を向上させるべく、N−
フェニルグリシンまたはその誘導体を光重合開始剤とし
て添加することが知られているが、その反面未露光状態
で保存するとベース染料が変色するという欠点もある。
この欠点を解決すべく、本出願人は、特定のpKa値を
もつカルボン酸との併用を提案した。(特願平4−15
8664号公報) かかる方法により、高感度でかつ未露光状態で変色のな
い安定性に優れた感光性樹脂組成物を得ることができ
た。
法は、通常のエッチング法において問題はないものの、
電気めっきによってスルーホールに銅を析出させ、はん
だめっきで保護し、レジスト剥離、エッチングによって
電気回路の形成を行う、いわゆるパターンめっき法にお
いては、めっき浴の汚染性やめっきもぐり現象等におい
てまだまだ改善の余地があった。
情に鑑み、鋭意研究をした結果、ベースポリマー
(A)、エチレン性不飽和化合物(B)、N−フェニル
グリシン(C)、4,4−ジアルキルアミノベンゾフェ
ノン(D)、pKaが2〜4の有機カルボン酸(E)、
ベンゾトリアゾール誘導体(F)及びトリアジン誘導体
(G)を含んでなる樹脂組成物において(C)ないし
(G)の含有量が、(A)と(B)の合計量100重量
部に対して、(C)が0.01〜5重量部、(D)が
0.005〜1.0重量部、(E)が0.05〜5重量
部、(F)が0.03〜1.0重量部、(G)が0.0
1〜1.0重量部であることを特徴とする感光性樹脂組
成物が、高感度でめっき浴汚染性に優れかつ、めっきも
ぐりも少ないことを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。以下に、本発明を詳細に述べる。
ては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂などが
用いられる。これらの中では、(メタ)アクリレートを
主成分とし、必要に応じてエチレン性不飽和カルボン酸
や他の共重合可能なモノマーを共重合したアクリル系共
重合体が重要である。アセトアセチル基含有アクリル系
共重合体を用いることもできる。
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ートなどが例示される。
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボ
ン酸が好適に用いられ、そのほか、マレイン酸、フマー
ル酸、イタコン酸などのジカルボン酸、あるいはそれら
の無水物やハーフエステルも用いることができる。これ
らの中では、アクリル酸とメタクリル酸が特に好まし
い。
性不飽和カルボン酸を15〜30重量%程度(酸価で1
00〜200mgKOH/g程度)共重合することが必要
である。他の共重合可能モノマーとしては、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニ
ル、アルキルビニルエーテルなどが例示できる。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリレート、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス−(4−(メタ)アクリロキシポリ
エトキシフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ−3−
(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジル
エーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジ
ルエステルジ(メタ)アクリレート、グリセリンポリグ
リシジルエーテルポリ(メタ)アクリレートなどの多官
能モノマーがあげられる。これらの多官能モノマーと共
に、単官能モノマーを適当量併用することもできる。
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル
酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロー
ル(メタ)アクリルアミドなどがあげられる。
るエチレン性不飽和化合物(B)の割合は、10〜20
0重量部、特に40〜100重量部の範囲から選ぶこと
が望ましい。エチレン性不飽和化合物(B)の過少は硬
化不良、可撓性の低下、現像速度の遅延を招き、エチレ
ン性不飽和化合物(B)の過多は粘着性の増大、コール
ドフロー、硬化レジストの剥離速度低下を招く。
シン(C)及び4,4−ジアルキルアミノベンゾフェノ
ン(D)が、ベースポリマー(A)とエチレン性不飽和
化合物(B)の合計量100部に対して、(C)は0.
01〜5重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部、
(D)は0.005〜1.0重量部、好ましくは0.0
1〜0.05重量部含まれていることが必須であり、
(C)が上記含有量よりも少ないと十分に硬化させるた
めに多大な露光量を要し、逆に上記含有量よりも多い
と、未露光状態でベース染料の変色を起こし、不適であ
る。また、(D)も上記含有量よりも少ないと(C)と
同様十分に硬化させるために多大な露光量を要し、逆に
上記含有量よりも多いと、紫外線透過率が著しく低下し
十分な内部硬化が期待できず、不適である。
重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ
ーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベン
ゾインフェニルエーテル、ベンジルジフェニルジスルフ
ィド、ベンジルジメチルケタール、ジベンジル、ジアセ
チル、アントラキノン、ナフトキノン、3,3’−ジメ
チル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン、
p,p’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、
p,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ピ
バロインエチルエーテル、1,1−ジクロロアセトフェ
ノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ヘキサ
アリールイミダゾール二量体、2−クロロチオキサント
ン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオ
キサントン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2
−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、フェニル
グリオキシレート、α−ヒドロキシイソブチルフェノ
ン、ジベゾスパロン、1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン、
2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モ
ルフォリノ−1−プロパノン、トリブロモフェニルスル
ホン、トリブロモメチルフェニルスルホン、などが例示
される。このときの、光重合開始剤の総配合割合は、ベ
ースポリマー(A)とエチレン性不飽和化合物(B)と
の合計量100重量部に対し1〜20重量部程度とする
のが適当である。
2〜4、好ましくは2.8〜3の有機カルボン酸(E)
も併用する。このようなカルボン酸の例は、サリチル
酸、モノクロル酢酸、モノブロム酢酸、マロン酸、o−
フタル酸、2−クロロプロピオン酸、クロロ安息香酸、
3,4または3,5−ジニトロ安息香酸、ブロモ安息香
酸、ヨード安息香酸などである。上記カルボン酸の配合
量は、ベースポリマー(A)とエチレン性不飽和化合物
(B)との合計量100重量部に対して0.05〜5重
量部、好ましくは0.1〜1.5重量部であり、カルボ
ン酸の過少はドライフィルムの変色(褐色)を招き、カ
ルボン酸の過多は露光前の発色を招く。
導体(F)及びトリアジン誘導体(G)をも配合するこ
とが必須であり、ベンゾトリアゾール誘導体(F)とし
ては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−
クロロ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、4−カルボ
キシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、5−カルボキ
シ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−
エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾ
トリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノ
メチレン−1,2,3−トリルトリアゾール、ビス(N
−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレン−1,2,3
−ベンゾトリアゾールなどが用いられ、トリアジン誘導
体(G)としては、例えば、2,4,6−[トリス(ト
リクロロメチル)]−s−トリアジン、2−フェニル−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−
トリアジン、2−n−プロピル−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェ
ニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロ
ロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロ
ロメチル)−4’−メトキシフェニル−s−トリアジ
ン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6
−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4
−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリ
クロロメチル−s−トリアジン、2−[4−(2−エト
キシエチル)−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−ト
リクロロメチル−s−トリアジン、2−(4,7−ジメ
トキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロ
ロメチル−s−トリアジン、2−(アセナフト−5−イ
ル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジ
ン、2−(2’,4’−ジクロロフェニル)−4,6−
ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−n
−ノニル−4,6−ビス−(トリクロロメチル)−s−
トリアジン、2−(α,α,β−トリクロロエチル)−
4,6−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−スチリル−4,6−ビス−(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、2−p−メチルスチリル−4,
6−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2
−p−メトキシスチリル−4,6−ビス−(トリクロロ
メチル)−s−トリアジンなどが用いられる。
アジン誘導体(G)の配合量は、ベースポリマー(A)
とエチレン性不飽和化合物(B)の合計量100部に対
して、(F)が0.03〜1.0重量部、好ましくは
0.1〜0.7重量部、(G)が0.01〜1.0重量
部、好ましくは0.05〜0.3重量部である。ベンゾ
トリアゾール誘導体(F)の過少は、銅面へのラミネー
ト後の放置安定性の改良効果の不足を招き、その過多
は、めっき前処理のソフトエッチング性を損なう。又、
トリアジン誘導体(G)の過少は、露光部と未露光部の
コントラスト差及び耐ホウフッ酸性の不足を招き、その
過多は、めっき前処理のソフトエッチング性を損なう。
この場合、ベンゾトリアゾール誘導体(F)とトリアジ
ン誘導体(G)との配合モル比は、1:3〜3:1、殊
に1:2〜2:1にあることが好ましく、両者のモル比
が許容限度を越えて相違すると、両者の併用効果が充分
に発揮されない。
か、染料(着色、発色)、密着性付与剤、可塑剤、酸化
防止剤、熱重合禁止剤、溶剤、表面張力改質材、安定
剤、連鎖移動剤、消泡剤、難燃剤、などの添加剤を適宜
添加することができる。本発明の感光性樹脂組成物を用
いたドライフィルムレジスト用積層体の製造及びそれを
用いるプリント配線基板の製法について説明する。
これをポリエステルフイルム、ポリプロピレンフイル
ム、ポリスチレンフイルムなどのベースフイルム面に塗
工した後、その塗工面の上からポリエチレンフイルム、
ポリビニルアルコール系フイルムなどの保護フイルムを
被覆してドライフイルムレジスト用積層体とする。ドラ
イフィルムレジスト以外の用途としては、本発明の感光
性樹脂組成物を、ディップコート法、フローコート法、
スクリーン印刷法等の常法により、加工すべき(銅)基
板上に直接塗工し、厚さ10〜150μの感光層を容易
に形成することもできる。塗工時に、メチルエチルケト
ン、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブア
セテート、シクロヘキサン、メチルセルソルブ、塩化メ
チレン、1,1,1−トリクロルエタン等の溶剤を添加
することもできる。
画像を形成させるにはベースフイルムと感光性樹脂組成
物層との接着力及び保護フイルムと感光性樹脂組成物層
との接着力を比較し、接着力の低い方のフイルムを剥離
してから感光性樹脂組成物層の側を銅張基板の銅面など
の金属面に貼り付けた後、他方のフイルム上にパターン
マスクを密着させて露光する。感光性樹脂組成物が粘着
性を有しないときは、前記他方のフイルムを剥離してか
らパターンマスクを感光性樹脂組成物層に直接接触させ
て露光することもできる。金属面に直接塗工した場合
は、その塗工面に直接またはポリエステルフイルムなど
を介してパターンマスクを接触させ、露光に供する。露
光は通常紫外線照射により行い、その際の光源として
は、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キ
セノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプなど
が用いられる。紫外線照射後は、必要に応じ加熱を行っ
て、硬化の完全を図ることもできる。
を剥離除去してから現像を行う。本発明の感光性樹脂組
成物は稀アルカリ現像型であるので、露光後の現像は、
炭酸ソーダ、炭酸カリウムなどのアルカリ1〜2重量%
程度の稀薄水溶液を用いて行う。 (パターン銅めっき)上記処理後の銅張基板を硫酸銅の
めっき浴(硫酸銅濃度60〜120g/l)に入れ、常
温、1〜3A/dm2で約1時間程度銅めっきを行う。
このときに、感光性樹脂組成物の種類によっては、該組
成物の硬化レジストと銅張基板の間に隙間が生じ、その
部分に銅が析出して、いわゆるめっきもぐり現象を起こ
すことがある。これは、パターンの形成不良の原因にな
り、最終的には、パターン形成基板の絶縁不良にもつな
がる。
張基板を10%ホウフッ化水素酸水溶液に1分間程度浸
漬した後、はんだめっき浴(45%ホウフッ化錫64m
l/l、45%ホウフッ化鉛22ml/l)に入れ、常
温、1〜3A/dm2で10〜30分間程度めっき処理
を行う。このときに、感光性樹脂組成物の種類によって
は、該組成物の硬化レジストの一部がめっき浴に溶出
し、めっき浴を汚染することがある。これが、めっき浴
汚染と言われるもので、めっき液が汚染されるとめっき
液の再調製が必要となり作業性が低下するばかりか、良
好な、はんだめっき層の形成も不可能となりパターンの
形成の不良につながる。また、はんだめっき浴を汚染し
ない感光性樹脂組成物の硬化レジストは、上記の銅めっ
き浴も汚染するすることはない。
の剥離除去は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど
の1〜5重量%程度の濃度のアルカリ水溶液からなるア
ルカリ剥離液を用いて行う。 (エッチング)エッチングは、アンモニア水を含有する
アルカリエッチング液にて、レジスト剥離後露出した銅
をエッチングする。本発明の感光性樹脂組成物及び該組
成物のドライフィルムレジスト用積層体は、印刷配線板
の製造、金属の精密加工等に用いられるパターンめっき
レジストとして特に有用である。
ェニルグリシン、4,4−ジアルキルアミノベンゾフェ
ノン、pKaが2〜4の有機カルボン酸、ベンゾトリア
ゾール誘導体及びトリアジン誘導体を含有したアクリル
系共重合体を使用しているため高感度でパターン形成性
が良好で、めっき法においてめっき浴を汚染することな
くかつめっきもぐり現象もなく耐めっき性に優れてい
る。
する。なお、実施例中「%」とあるのは、断りのない限
り重量基準を意味する。 実施例1〜7及び比較例1〜14 (ドープの調整)下記のベースポリマー(A)60部、
下記のエチレン性不飽和化合物(B)40部及び下記処
方の染料0.85部を混合し樹脂組成物を調整した。ベースポリマー(A) メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2
−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸の共重合
割合が重量基準で55/8/15/22である共重合体
(酸価143.3、ガラス転移点66.3℃、重量平均
分子量8万)
ングリコール(600)ジメタクリレート/エチレンオ
キサイド変性フタル酸アクリレート(共栄社油脂工業株
式会社製)の重量比23/10/17の混合物染 料 ロイコクリスタルバイオレット/マラカイトグリーンの
重量比0.8/0.05の混合物 上記の(A)、(B)及び染料よりなる樹脂組成物10
0.85部にN−フェニルグリシン(C)、4,4−ジ
アルキルアミノベンゾフェノン(D)及び下記のpKa
が2〜4の有機カルボン酸(E)、ベンゾトリアゾール
誘導体(F)、トリアジン誘導体(G)を表1の処方で
配合してよく混合し、ドープを調整した。
9) F2;ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン
−1,2,3−ベンゾトリアゾール(分子量371) F3;5−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾー
ル(分子量163)トリアジン誘導体(G) G1;2,4,6−[トリス(トリクロロメチル)]−
s−トリアジン(分子量433.5) G2;2,4−ビス(トリクロロメチル)−4’−メト
キシフェニル−s−トリアジン(分子量422) G3;2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,
6−ビストリクロロメチル−s−トリアジン(分子量4
72)
ドープを、ギャップ10ミルのアプリケーターを用いて
厚さ20μmのポリエステルフイルム上に塗工し、室温
で1分30秒放置した後、60℃、90℃、110℃の
オーブンでそれぞれ3分間乾燥して、レジスト厚50μ
mのドライフイルムとなした(ただし保護フイルムは設
けていない)。 (銅張積層板へのラミネート)このドライフイルムを、
オーブンで60℃に予熱した銅張積層板上に、ラミネー
トロール温度100℃、同ロール圧3kg/cm2、ラ
ミネート速度1.5m/secにてラミネートした。以
下に、評価内容とその評価基準を示す。
℃の恒温槽中に2日間浸漬した後、それぞれのドープ
を、ギャップ10ミルのアプリケーターを用いて厚さ2
0μmのポリエステルフイルム上に塗工しドープの塗工
性を調べた。 ○;塗工・乾燥性良好。 ×;ドープがゲル化し、均一塗工不可。B.ドライフィルムの保存安定性 上記(ドライフィルムの作製)で得られたドライフィル
ムのレジスト面にポリエチレンフィルム(30μm)を
積層し40℃,60%RHの遮光下で1カ月放置し、ド
ライフィルムの変色を調べた。 ○;ドライフィルムの変色は、認められなかった。 ×;ドライフィルムに変色(脱色あるいは発色)が発生
した。
段ステップタブレットを用い、オーク製作所製の露光機
HMW−532Dにて3kw超高圧水銀灯で20mj毎
に露光した。露光後15分間のホールドタイムを取った
後、1%Na2CO3水溶液、30℃で、最少現像時間の
1.5倍の時間で現像した。各露光量と現像後に残った
段数よりストウファ21段ステップタブレットにて8段
を与えるに足る露光量(mj/cm2)を調べた。D.ラミネート後の放置安定性 上記感度評価において、銅張積層板にラミネート後、2
0℃,60%RHのクリーンルームに3日間放置処理を
行ったものの感度を測定し、未処理のものとの感度を比
較した。 ○;感度変化が±5mj/cm2以下のもの。 ×;感度変化が±10mj/cm2以上のもの。
ス=1/1、10〜300μmで10μm毎に設計した
パターンマスクを載せてストウファ21段ステップタブ
レットの8段相当量の露光量で露光し、感度評価(C)
と同様に現像し、80μmにおける解像性を調べた。 ○;80μmが解像しているもの。 ×;80μmが解像していないもの。F.細線密着性 解像性(E)評価において、現像時間を最少現像時間の
3倍の時間で現像し、80μm細線の密着性を調べた。 ○;80μm細線の密着性良好。 ×;80μm細線が剥離あるいは欠損部が認められたも
の。
を1分間行い、過硫酸ナトリウム(110g/l)/硫
酸(10ml/l)の水溶液中に2分間浸漬した。更に
流水水洗を1分間行った後、10%硫酸水溶液浴に1分
間浸漬し再び流水水洗を1分間行った。次いで硫酸銅め
っき浴[硫酸銅75g/l、硫酸190g/l、塩素イ
オン75ppm、カパーグリームPCM(メルテックス
社製、商品名)5ml/l]に入れ硫酸銅めっきを25
℃、2.5A/dm2で45分間行った。硫酸銅めっき
終了後直ちに水洗し、続いて10%ホウフッ化水素酸水
溶液に1分間浸漬し、はんだめっき浴[45%ホウフッ
化錫64ml/l、45%ホウフッ化鉛22ml/l、
42%ホウフッ化水素酸200ml/l、プルティンL
Aコンダクティビティソルト(メルテックス社商品名)
20g/l、プルティンLAスターター(メルテックス
社商品名)40ml/l]に入れ25℃、2A/dm2
で15分間めっき処理を行った。はんだめっき終了後水
洗を行い乾燥した。その後上方から光学顕微鏡ではんだ
めっきのもぐりの有無を観察した。(はんだめっきのも
ぐりを生じた場合は透明なレジストを介してその下部に
観察される。) ○;めっきもぐり認められず。 ×;めっきもぐり発生。H.めっき析出性 めっきもぐり性(G)評価の際、めっきの析出状況を目
視にて調べた。 ○;析出部に異状無し。 ×;未析出部が認められる。
組成物の前記A〜Hの評価結果を表3に示す。
特定量のN−フェニルグリシン、4,4−ジアルキルア
ミノベンゾフェノン、pKaが2〜4の有機カルボン
酸、ベンゾトリアゾール誘導体及びトリアジン誘導体を
含有したアクリル系共重合体を使用しているため高感度
でパターン形成性が良好で、めっき法においてめっき浴
を汚染することなくかつめっきもぐり現象もなく耐めっ
き性に優れており、印刷配線板の製造、金属の精密加工
等に用いられるエッチングレジスト又はめっきレジスト
として有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ベースポリマー(A)、エチレン性不飽
和化合物(B)、N−フェニルグリシン(C)、4,4
−ジアルキルアミノベンゾフェノン(D)、pKaが2
〜4の有機カルボン酸(E)、ベンゾトリアゾール誘導
体(F)及びトリアジン誘導体(G)を含んでなる樹脂
組成物において(C)ないし(G)の含有量が、(A)
と(B)の合計量100重量部に対して、(C)が0.
01〜5重量部、(D)が0.005〜1.0重量部、
(E)が0.05〜5重量部、(F)が0.03〜1.
0重量部、(G)が0.01〜1.0重量部であること
を特徴とする感光性樹脂組成物。 - 【請求項2】 ベンゾトリアゾール誘導体(F)とトリ
アジン誘導体(G)とのモル比が1:3〜3:1である
ことを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。 - 【請求項3】 ドライフィルム用の感光性樹脂組成物で
あることを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成
物。
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