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JP2688100B2 - 半導体搭載用基板とその製造方法 - Google Patents

半導体搭載用基板とその製造方法

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JP2688100B2
JP2688100B2 JP2012712A JP1271290A JP2688100B2 JP 2688100 B2 JP2688100 B2 JP 2688100B2 JP 2012712 A JP2012712 A JP 2012712A JP 1271290 A JP1271290 A JP 1271290A JP 2688100 B2 JP2688100 B2 JP 2688100B2
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conductor circuit
conductor
lead
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亮 榎本
元雄 浅井
芳和 坂口
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Ibiden Co Ltd
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    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
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    • H01L2224/48221Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/48225Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
    • H01L2224/48227Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation connecting the wire to a bond pad of the item

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  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体搭載用基板に関し、特に高密度、多
端子パッケージを安価に提供するために利用される半導
体搭載用基板に関するものである。
〔従来技術〕
近年、電子工業の進歩に伴い、電子機器に対する要望
は、より小型化および、より高速化へと向かっている。
こうした傾向に伴い、核半導体部品は出入力端子数が大
幅に増加しているのが実情である。従って、最近ではこ
の半導体部品はプリント配線板との接続は重要な課題と
なっている。
従来、出入力端子数が多い半導体部品とプリント配線
板との接続は、パッケージを介して行っている。このよ
うなパッケージは、半導体部品を1つだけ搭載するシン
グルチップタイプのパッケージが代表的である。
例えば、PGA(Pin Grid Array)タイプは、半導体部
品を、所定の配列にて配置した多数の導体ピンと、基板
に形成した導体回路とを使って接続する形式のものであ
り、TAB(Tape Automated Bonding)タイプは、基板上
に形成した導体回路の一部として形成されるフィンガー
リードと、電子回路部品とを熱圧着により接続し、そし
て樹脂にてポッティングして封止する形式のものであ
り、そしてQFP(Quater Flat Package)タイプは、リー
ドフレームと半導体部品とをワイヤーボンディングによ
り接続し、トランスファーモールドを施してなる形式の
ものである。
しかしながら、前記PGAパッケージは、導体ピンの間
隔に下限があるため、高密度化に限界があった。また、
前記TABタイプのパッケージは、フィンガーリードと半
導体部品を熱圧着する際に特別な実装機が必要であり、
生産コストが上がってしまう。さらに一般的な前記QFP
タイプのパッケージは、微細なパターンを構成すること
が困難であり、高密度化に対して限界があった。
すなわち、出・入力端子数の多い部品を搭載すると
き、一般に、リードフレームには微細なパターンを構成
しなければならない。ところが、リードフレームは、あ
る程度の強度が必要であり、通常150μm程度の厚みを
有している。従って、これをエッチングして微細パター
ンとするのは極めて困難であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような実情に鑑み、従来、上記QFPを改良する幾
つかの技術が提案されてる。すなわち、半導体部品とリ
ードフレームとを、微細な導体回路が形成された基板に
て接続してなるパッケージの改良として、 導体回路が形成された基板とリードフレームとを、ワ
イヤーボンディングにより電気的に接続し、さらに導体
回路と半導体部品とをワイヤーボンディングにより接続
し、その後トランスファーモールドを施してなるもの、 導体回路が形成された基板とリードフレームとを、ス
ルーホールにより電気的に接続し、導体回路と半導体部
品とをワイヤーボンディングにより接続し、その後トラ
ンスファーモールドを施してなるもの、 などが提案されている。
しかしながら、前者のパッケージは、リードフレー
ムと基板上の回路の接続をワイヤーボンディングにより
行っているため、接続信頼性に欠けるなどの問題点があ
った。一方、後者のパッケージは、リードフレームと
基板上の回路の接続をスルーホールにより行うため、高
い接続信頼性が得られるが、製造工程が非常に複雑であ
るという問題点があった。さらに、これらの改良による
各パッケージは、いずれも基板とリードフレームとを組
み合わせて製造されることから、コストが高くなるとい
う欠点もあった。
本発明の目的は、多端子半導体部品をプリント配線板
に実装する場合に、高い信頼性のもとに、高密度に実装
するためのパッケージを構成する半導体搭載用基板を提
供すること、およびその半導体搭載用基板を安価に供給
できる技術を確立することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を実現するべく鋭意研究した結果、本発明者
らは、ダイパッドを具えるリードフームに着目し、この
リードフレームにアディティブ法により導体回路を形成
し、この導体回路と該リードフレームのリードとを、め
っき導体により接続すれば、上述の課題が解決できるこ
とを知見し、ここに本発明を完成した。
すなわち本発明は、リードフレームのリードとダイパ
ッドとの間の隙間,各リード間の隙間およびこのリード
フレームの表面上のうちのいずれか少なくとも一ケ所
に、絶縁材を配置し、この絶縁材を配置した状態にある
リードフレームの少なくとも一部に接着剤層を設け、そ
の接着剤層を介して、アディティブ法により形成される
導体回路を設け、かつその導体回路と前記リードとを、
めっき導体にて接続したことを特徴とする半導体搭載用
基板を提案する。
そして少なくともリードフレームと導体回路とを設け
てなる半導体搭載用基板を製造するに当っては、少なく
とも、下記の3工程:すなわち、 (a)リードフレームのリードとダイパッドの間の隙
間,各リード間の隙間および該リードフレーム表面のう
ちのいずれか少なくとも1ケ所に絶縁材を充填または形
成する工程、 (b)絶縁材を配置した状態にあるリードフレームの少
なくとも一部に接着剤層を形成する工程、 (c)上記接着剤層を介してアディティブ法により、め
っき導体回路を形成し、かつその導体回路とリードフレ
ームのリードとを連続的に一体形成するか、別に接続導
体を介して接続する工程、 を経て製造することを特徴とする半導体搭載用基板の製
造方法について提案する。
なお、本発明においてリードフレームとは、リードと
ダイパッドからなるものいう。かかるダイパッドは、そ
の上に半導体部品を直接あるいは間接に搭載する部分を
言う。このダイパッドは、直接搭載する場合には放熱体
として働き、また間接的に搭載する場合には補強材とし
ての役割を持つものである。
前記導体回路については、リードとの接続に当って
は、めっき導体として一体に形成されることが望まし
い。
前記絶縁材層および接着剤層は、少なくともそのいず
れか一方が、スクリーン印刷により、形成されることが
望ましい。
また、前記接着剤層は、酸化剤に対して可溶性の耐熱
性微粉末が、酸化材に対して難溶性の耐熱性樹脂中に分
散されてなるものであって、めっき導体回路が形成され
た面は、酸化剤による粗化処理によって粗化面となって
いることが好適である。
〔作用〕
本発明の半導体搭載用基板は、リードフレームのリー
ドとダイパッドとの間の隙間、各リード間の隙間および
該リードフレームの表面上のうちの少なくとも一ケ所以
上に、絶縁材を充填もしくはリードフレーム表面の少な
くとも一部を覆うように形成する。このようにリードフ
レームの所定個所に絶縁材を設ける理由は、各リードと
ダイパッドを一体化して、基板を補強することととも
に、各リード間およびリードとダイパッド間を確実に絶
縁するためである。
絶縁材層としては、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノ
ボラックエポキシ樹脂などの熱硬化性耐熱性樹脂が好適
である。
この発明の特徴の1つは、前記絶縁材を配置した状態
にあるリードフレームの少なくとも一部に接着剤層を形
成し、この接着剤層を介してアディティブ法によって導
体回路を形成し、かつ、かかる導体回路と前記リードと
を、めっき法により連続した一体化のものとして、もし
くは別の、やはりめっきにより形成される接続導体を介
して接続されるようにした点にある。
なお、上記の絶縁材を配置した状態にあるリードフレ
ームとは、リード,ダイパッドおよび絶縁材からなるも
ののことである。従って、前記絶縁材を配置した状態に
あるリードフレームの少なくとも一部の中には、絶縁材
層のみからなる部分、つまり絶縁材の表面の他、該絶縁
材の内部をも含み、例えばバイアホールやスルーホール
を介して内層回路を形成するような場合も含まれる。
また、アディティブ法により、接着剤層を介して導体
回路を形成することとした理由は、第1に、このような
方法によれば、ファインパターンの導体回路を形成し易
いからである。第2に、前記接着剤層に対して形成され
た導体回路とリードフレームのリードとの接続が、めっ
きによって形成された導体回路で接続されるため、極め
て高い信頼性を得ることができるからである。
なお、本発明においては、前記接着剤を介して形成さ
れた導体回路と、その接着剤層とリードフレームとの間
にかけて形成されている導体回路とが、めっき導体とし
て一体に形成されていることが望ましい。それは工程が
より簡単になり、接続信頼性がより一層向上するからで
ある。
したがって、予め接着剤層を介して形成した導体回路
に対し、この導体回路とリードフレームとを繋ぐ接続回
路の如きを、その後に、例えばめっき方法によって形成
して接続する態様も本発明の一実施態様であると言え
る。
前記めっき導体とは、めっきにより形成される導体層
あるいは、導体被膜のことである。
なお、このような半導体搭載用基板は、シングルチッ
プ、マルチチップ型いずれの形態にも適用することがで
き、また前記リードフレームは、差し込み型(DIP用)
であっても表面実装型(FP用)であってもよい。
なお、本発明において、前記絶縁材層は、前記接着材
に代えて用いてもよい。この場合、リードフレームのリ
ードとダイパッドとの間の隙間や各リード間の隙間には
接着剤層が形成されることになる。もっともこの形式の
方が構造が簡単になるため、より好適である。
さて、本発明において、アディティブ法によって導体
回路を形成するに当たって用いる前記接着剤層は、酸化
剤に対して可溶性の耐熱性微粉末が、酸化剤に対して難
溶性の耐熱性樹脂中に分散された状態のものであって、
少なくともめっき導体回路が形成された面は、酸化剤に
よる粗化処理によって粗化面となっているものであるこ
とが好ましい。
この接着剤層を構成する接着剤は、酸化剤に対して難
溶性の耐熱性樹脂中に、 (イ)平均粒径2〜10μmの耐熱性樹脂粒子と平均粒径
2μm以下の耐熱性樹脂微粉末との混合物、 (ロ)平均粒径2〜10μm以下の耐熱性樹脂粒子の表面
に平均粒径2μm以下の耐熱性樹脂微粉末を付着させて
なる擬似粒子、または(ハ)平均粒径2μm以下の耐熱
性樹脂微粉末を凝集させて平均粒径2〜10μmの大きさ
とした凝集粒子、 のうちから選ばれるいずれか少なくとも1種の耐熱性粒
子を、 分散したものが好適である。
このような接着剤層を用いる理由は、接着剤層表面を
均一に粗面化するのに好都合だからである。すなわち、
この発明で用いる接着剤の場合、前記耐熱性粒子とマト
リックスを形成する耐熱性樹脂とは、酸化剤に対する溶
解性に大きな差異が生ずるようになっているため、酸化
剤で処理したとき、接着剤層の表面部分に分散している
耐熱性粒子のみが優先的に溶解除去されるものである。
それ故に、酸化剤で処理したあとの接着剤層の表面は、
除去された耐熱性粒子のために均一に粗化されており、
あとでその表面に形成する導体回路に対する効果的なア
ンカーとして作用する。従って、アディティブ法によっ
て形成するめっき導体回路は、高い密着強度を有し、か
つ信頼性を確保することとなる。
また、この接着剤層は、リードフレームのダイパッド
とめっき導体回路との絶縁の機能をも有する。好ましい
この接着剤層の厚さは、5〜30μmである。
なお、接着剤中の前記耐熱性粒子は、耐熱性と電気絶
縁性に優れ、酸化剤以外の薬品に対して安定な性質を示
す樹脂を用いる。そして、この樹脂は硬化処理すること
により、耐熱性樹脂液あるいは溶剤に対しては難溶性と
なるが、酸化剤に対しては可溶性となる樹脂を使用す
る。
このような耐熱性粒子構成する樹脂としては、例え
ば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビスマレイミド
ートリアジン樹脂の中から選ばれる何れか少なくとも1
種があり、特にエポキシ樹脂が好適である。
上記酸化処理に当たって用いる前記酸化剤としては、
クロム酸、クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾンなどが
使用される。
また、前記接着剤層上および前記リードフレーム上
に、アディティブ法によるめっき導体回路の形成に際し
ては、なるべく段差の少ない形状にすることが好まし
い。許容される段差の厚みとしては、50μm以下が好適
である。どうしても段差の大きい場合にはテーパーを形
成することが望ましい。
本発明において採用するアディティブ法とは、第1
に、核が付与された接着剤層上に、めっきレジストを形
成した後に、無電解めっきを施すか、その無電解めっき
を行った後にさらに電解めっきを施してから、導体回路
を形成するフルアディティブ法のことである。第2に、
核が付与された接着剤層上の全面に、無電解めっきを施
したのち、もしくは無電解めっきを施した後にさらに電
解めっきを施したのち、エッチングレジストを形成して
からエッチングを行うことによりパターンを形成するセ
ミアディティブ法もこの発明に適用される。
なお、本発明においては、リードフレームに対し、前
記接着剤層とは別に、さらに絶縁層を設けて内層回路を
形成し、前記導体回路を多層化することもできる。
また、前記導体回路をビルドアップ法にて製造して、
内層回路間をバイアホールで接続することもできる。
前記無電解めっきや電解めっきに用いる金属として
は、金、銀、銅、ニッケルなどから選ばれる少なくとも
1種およびそれらの合金であることが望ましい。とくに
半導体部品と導体回路を金線を用いてワイヤーボンディ
ングによって接続する場合、金線の接続信頼性を向上さ
せるためには、導体回路に銅を用い、その表面にニッケ
ルめっきを施し、さらにその表面に金めっきを施すこと
が望ましい。また、半導体搭載部分には、金めっきを施
しておくことが有利である。
さて、本発明の半導体搭載用基板は、半導体部品を搭
載した後、ポッティング法もしくはトランスファーモー
ルド法にて封止用樹脂を使って導体回路部分を封止する
ことが望ましい。このために用いる封止用樹脂として
は、シリコン樹脂、エポキシ樹脂などを用いることがで
きる。
次に、本発明の前記半導体搭載用基板を製造する方法
について説明する。
本発明の半導体搭載用基板の製造方法は、次のような
特徴のある工程を採用したところに新規性がある。即
ち、 (a)ダイパッドを含むリードフレームの少なくとも一
部に、即ち、ダイパッドとリードとの隙間内、もしくは
各リード間の隙間内、またはこのリードフレームの表面
上の少なくとも一部に、絶縁材を充填もしくは被覆して
形成する工程、 (b)前記工程(a)でリードフレーム中に配置した絶
縁材の少なくともその一部に、接着剤層を形成する工
程、 (c)上記接着剤層を介してアディティブ法により、め
っき導体回路を付着形成し、かつその導体回路とリード
フレームのリードとを連続的に一体成形するか、別に接
続導体を形成して、めっき法により接続する工程、 である。
本発明の半導体搭載用基板の製造において使用するリ
ードフレームは、あらかじめエッチングや打抜きなどの
方法により、所定の形状に加工したリードフレーム、ま
たはリードフレームに加工する前の金属板あるいは、一
部加工したものを直接使用する形式のものでもよい。た
だし、リードフレームに加工する前の金属板あるいは一
部加工したものを使用する場合、該金属板上に接着剤層
を形成し、引続きアディティブ法によりめっき導体回路
を形成した後で、エッチングなどにより所定の形状に加
工する必要がある。
前記リードフレームを所定の形状に加工する方法とし
ては、金属板にエッチングレジストを形成した後、エッ
チング処理する方法によることが望ましい。
なお、本発明の上述した製造方法において、接着剤層
を形成した前記リードフレームについては、その表面
を、例えば接着剤層表面については黒化処理を施し、ま
たリード部分については黒化還元処理を施すことによ
り、粗化することが望ましい。この粗化処理は、接着剤
とめっき導体との密着性(アンカー効果)を向上させる
ためと、リードとめっき導体との密着性を改善させるた
めに行う。
なお、この発明の製造方法において、前記絶縁材層を
形成した部分について、その部分を接着剤を使っても本
発明の効果は害されないし、この実施形態も本発明製造
方法である。この方法にあっては、絶縁材層の形成と接
着剤層の形成とを同時に行うことができるから、工程を
簡略にできる利点がある。
本発明において、各リード間やリードとダイパッドと
の間の隙間あるいはリードフレーム表面上に絶縁材層、
あるいは接着剤層を形成する方法としては、スクリーン
印刷による方法が望ましい。
また、本発明において、絶縁材の一部に代替品として
使用する接着剤層は、未硬化の接着剤樹脂溶液を塗布あ
るいはスクリーン印刷するか、半硬化状態の接着剤樹脂
フィルムを貼り付けることにより形成する。そして、前
記接着剤層の粗化は、あらかじめ表面部分を例えば微粉
研磨材を用いるポリシングや液体ホーミングなどの手段
によって、前処理をして軽く除去してから行う方が有利
である。
本発明で使用されるめっきレジストは、液状レジスト
を印刷し乾燥硬化させてもよく、感光性ドライフィルム
を感光、現像して形成してもよい。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例によって説明する。
実施例1 (1)打抜き法により作製した金属シートをもとに、第
1図(a)に示すようなリードフレーム3に対し、それ
のリード3aとダイパッド3bの間に、第1図(b)に示す
ように封止用樹脂、すなわち絶縁材11を埋め込み、硬化
させた。
(2)次に、フェノールノボラック型エポキシ樹脂60重
量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂40重量部、イミ
ダゾール硬化剤4重量部、そして粒径の大きいエポキシ
樹脂粉末(粒径3.9μm)10重量部、及び粒径の小さい
エポキシ樹脂粉末(粒径0.5μm)25重量部からなるも
のにブチルカルビトールを加え、ホモディスパー分散機
で粘度を250cpsに調整して、次いで3本ローラーで混練
し、接着剤溶液を準備した。
この溶液を、前記封止用樹脂すなわち絶縁材11が充填
された部分にのみ塗布し、100℃で1時間150℃で5時間
乾燥硬化させることにより、第1図(c)に示すよう
に、接着剤層4を形成した。
(3)次いで、前工程の処理を終えたリードフレーム
を、800g/lのクロム酸溶液(70℃)中に10分間浸漬し、
第1図(d)のように接着剤層4の表面を粗化した後、
中和して洗浄した。
(4)次に、リードフレーム3の前記接着剤層4上に触
媒を付与した。
(5)次に、所定の導体回路を形成するため、感光性の
液状レジストを用い、第1図(e)に示すようにめっき
レジスト6を形成した。
(6)次に、前工程(5)の処理を経たリードフレーム
3の表面に無電解銅めっきを施し、第1図(f)のよう
にめっき導体回路7を形成し、さらにその後前記めっき
レジスト6を剥離することにより、第1図(g)に示す
ような半導体搭載用基板を製造した。
実施例2 本実施例は、基本的には、実施例1と同様であるが、
接着剤溶液を、絶縁材11上のみにかぎらずリードフレー
ム上の一部にもかかるように塗布することにより、第2
図(f)に示すような半導体搭載用基板を製造した。
実施例3 (1)実施例1の第(2)工程で得たと同様にして接着
剤溶液を製造した。
(2)打抜き法により作製された第3図に示す形のリー
ドフレーム3のリード3aとダイパッド3bの間の隙間に、
絶縁材11を埋め込み、硬化させて第3図(b)のような
リードフレームとした。
(3)前工程(2)の処理をした絶縁材を充填したリー
ドフレーム3上に、前記工程(1)の接着剤溶液を塗布
し、100℃で1時間、150℃で5時間乾燥硬化させて、接
着剤層4を形成させた。
(4)次に、前記工程(3)の処理を経たリードフレー
ム3を800g/lのクロム酸溶液(70℃)中に10分間浸漬
し、前記接着剤層4の表面を粗化した後、中和して洗浄
し、第3図(c)の如きリードフレームを得た。
(5)つぎに、リードフレーム3上の前記接着剤層4上
の所定位置に、常法により触媒を付与した。
(6)次に、所定の導体回路を形成するため、感光性の
液状レジストを、リードフレーム3の表面と接着剤層4
のパターン(導体回路)を形成しない部分に塗布し、め
っきレジスト6を形成した。
(7)前記工程(6)の処理を経たリードフレーム3dに
ついて、無電解銅めっきを施し、接着剤層4上にのみ、
導体回路を形成した。
(8)次に、リードフレーム3上のめっきレジスト6を
一部剥離した後、剥離した部分6′にのみ、核を付与
し、無電解銅めっきを施し、ついで電解めっきでパター
ンめっき7′を行い、リードと導体回路を電気的に接続
して、第3図に示す半導体搭載用基板を製造した。
実施例4 前記実施例3により得られたリードとダイパッドとか
らなる半導体搭載用基板3上に、さらにニッケルめっき
を施し、ついで金めっきを行い、ニッケル−金めっき層
10を形成し、ICチップ12を搭載し、このICチップ12と前
記合金めっき導体回路10との接続を、金線9を使ってワ
イヤーボンディングにより行ったものを第4図として示
す。
なお、本発明において、前記半導体搭載用基板は、い
ずれも回路を形成した部分にエポキシ樹脂を使用してト
ランスファーモールドにて樹脂封止が施してあり、これ
らの基板はいずれも極めて信頼性に優れていることが確
認された。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明の半導体搭載用基板は、高
密度、多端子の半導体部品を高い信頼性の下に搭載する
ことができる。しかも本発明にあっては、高精度多端子
パッケージを安価に供給することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は、実施例1の半導体搭載用基板の製造プロセス
を示す図、 第2図は実施例2の半導体搭載用基板の製造プロセスを
示す図、 第3図は、実施例3の半導体搭載用基板の製造プロセス
を示す図、 第4図は、実施例3で得られた半導体搭載用基板を使用
して製造されたパッケージの断面図(a)と平面図
(b)、 第5図は、本発明に使用するリードフレームの平面図を
示す。 3…リードフレーム、3a…リード、3b…ダイパッド、4
…接着剤層、5…ポリエステルフィルム、6…めっきレ
ジスト、6′…剥離部めっきレジスト、7,7′…導体回
路およびめっき導体層、9…金線、10…ニッケル−金め
っき層、11…絶縁材、12…ICチップ

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リードフレームのリードとダイパッドとの
    間の隙間,各リード間の隙間およびこのリードフレーム
    の表面上のうちのいずれか少なくとも一ケ所に、絶縁材
    を配置し、この絶縁材を配置した状態にあるリードフレ
    ームの少なくとも一部に接着剤層を設け、その接着剤層
    を介して、アディティブ法により形成される導体回路を
    設け、かつその導体回路と前記リードとを、めっき導体
    にて接続したことを特徴とする半導体搭載用基板。
  2. 【請求項2】前記導体回路の全体が、めっき法により一
    体的に形成されたものである請求項1に記載の半導体搭
    載用基板。
  3. 【請求項3】前記接着剤層は、酸化剤に対して難溶性の
    耐熱性樹脂中に、酸化剤に対して可溶性の耐熱性微粉末
    が分散した状態の層であって、少なくともそれの導体回
    路形成面が酸化剤による粗化処理によって粗化面として
    形成されていることを特徴とする請求項1あるいは2に
    記載の半導体搭載用基板。
  4. 【請求項4】リードフレームと導体回路とを設けてなる
    半導体搭載用基板を製造するに当り、少なくとも下記の
    工程; (a)リードフレームのリードとダイパッドの間の隙
    間,各リード間の隙間および該リードフレーム表面のう
    ちのいずれか少なくとも1ケ所に絶縁材を充填または形
    成する工程、 (b)絶縁材を配置した状態にあるリードフレームの少
    なくとも一部に接着剤層を形成する工程、 (c)上記接着剤層を介してアディティブ法により、め
    っき導体回路を形成し、かつその導体回路とリードフレ
    ームのリードとを連続的に一体形成するか、別に接続導
    体を介して接続する工程、 を経て製造することを特徴とする半導体搭載用基板の製
    造方法。
  5. 【請求項5】前記絶縁材層および接着剤層は、少なくと
    もそのいずれか一方が、スクリーン印刷により形成され
    たものである請求項4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】前記接着剤層は、酸化剤に対して難溶性の
    耐熱性樹脂中に、酸化剤に対して可溶性の耐熱性微粉末
    が分散した状態の層であって、少なくともそれの導体回
    路形成面が酸化剤による粗化処理によって粗化面として
    形成されていることを特徴とする請求項4に記載の半導
    体搭載用基板の製造方法。
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