JP2512615Y2 - 吸着用パッド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ワークを吸着し、あるいは、吸着後、この
ワークを保持して搬送するための吸着用パッドに関す
る。

［従来の技術］ 従来から、例えば、薄板状のワークを搬送するため
に、真空吸引源に連結される吸着用パッドが用いられて
いる。

吸着用パッドは、その吸着面側よりねじ等で真空吸引
源のアダプタと固着されている。

この種の従来技術にかかる吸着用パッドを第３図に示
す。図において、吸着用パッド２はスカート部４と円筒
状の根本部６を有し、真空吸引源（図示せず）に連通す
る通路を画成したアダプタ８に中空ねじ７を介して固着
されている。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、この種の吸着用パッドには、例えば、
ワークに対し吸着用パッドを種々選択して使用すると
き、その吸着面とワークとの隙間が小さい場合、吸着用
パッドの交換が容易でないという欠点がある。

本考案は、この種の問題を解決するためになされたも
のであり、吸着用パッドを構成する根本部の外周上にリ
ブを設け、根本部にアダプタを差し込み、ロックリング
を嵌合してリブとロックリングとの間でロック状態を
得、このようにして吸着用パッドとアダプタを一体的に
することによって交換の容易な吸着用パッドを提供する
ことを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記の課題を解決するために、本考案はワークを吸着
するための吸着用パッドにおいて、 前記吸着用パッドは、真空吸着源に接続される可撓性
部材からなる根本部と、 前記根本部と一体的に連設されるスカート部と、 前記根本部に係着されるロックリングとを有し、 前記根本部には、外周上にロックリングと係着するた
めのリブを備えることを特徴とする。

［作用］ 上記の本考案に係る吸着パットの根本部に真空吸引源
に接続されるアダプタを差し込み、ロックリングを根本
部外周上のリブに係着すると、根本部が撓むことにより
アダプタの先端部の外周面を強く押圧し、これによって
吸着用パッドとアダプタとが係着されることになる。

［実施例］ 次に、本考案に係る吸着用パッドについて好適な実施
例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明す
る。

第１図および第２図において、参照符号10は、本実施
例に係る吸着用パッドを示す。この吸着用パッド10は、
孔部11を有する円筒状の根本部12と、前記根本部12に一
体的に連設されるスカート部14と、さらに前記根本部12
の外周面に膨出形成される複数のリブ16、ここでは外周
上に120°ずつ偏位した３個のリブとからなる。好適に
は、前記吸着用パッド10は、可撓性に富む合成樹脂で一
体的に形成される。

参照符号20は、吸着用パッド10に係着されるロックリ
ングを示す。前記ロックリング20は、その内周面に前記
リブ16が係合する溝部22を有する。なお、前記根本部12
の孔部11に真空吸引源（図示せず）に連通する通路を画
成したアダプタ30が嵌合する。

本実施例に係る吸着用パッド10およびロックリング20
は以上のように構成されるものであり、次にその作用並
びに効果について説明する。

先ず、ワーク搬送装置において、ワークの形状および
サイズから適切な形状およびサイズの吸着用パッド10を
選択する。

次いで、真空吸引装置のアダプタ30にロックリング20
を通し、根本部12の孔部11にアダプタ30を嵌合する。そ
の後、ロックリング20を根本部12の外周面にあるリブ16
を撓ませるようにしてこの根本部12に強制的に嵌合させ
る。この結果、ロックリング20の溝部22の内側にリブ16
が入り込み、吸着用パッド10にロックリング20が係着さ
れる。すなわち、ロックリング20がアダプタ30の外周面
を強圧して両者が一体化するに至る。

次いで、この吸着用パッド10をロボットのアーム等に
装着し、前記アームを変位動作させれば、スカート部14
の端部がワークと接し、スカート部14の内部の減圧作用
下にワークは吸着搬送されることになる。また、形状、
サイズの異なるワークに対応すべく吸着用パッド10を交
換する場合は、吸着用パッド10のロックリング20を根本
部12のリブ16から強制的に引き抜くことで、吸着用パッ
ド10をアダプタ30から容易に引き抜くことができる。

従って、吸着用パッド10の脱着を短時間で行うことが
でき、全体としての作業が効率よく遂行できる。

［考案の効果］ 以上のように、本考案によれば、ワークの形状や大き
さに適する吸着用パッドを容易に選択・交換可能であ
る。

この結果、吸着用パッドの交換作業時間の短縮化が達
成されるという特有の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案が適用される吸着用パッドの斜視図、 第２図は第１図に示す吸着用パッドの縦断面図、 第３図は従来の吸着用パッドの縦断面図である。 10……吸着用パッド 11……孔部 12……根本部 14……スカート部 16……リブ 20……ロックリング 22……溝部 30……アダプタ

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ワークを吸着するための吸着用パッドにお
   いて、 前記吸着用パッドは、真空吸着源に接続される可撓性部
   材からなる根本部と、 前記根本部と一体的に連設されるスカート部と、 前記根本部に係着されるロックリングとを有し、 前記根本部には、外周上にロックリングと係着するため
   のリブを備えることを特徴とする吸着用パッド。