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JP2594602Y2 - ピン歯車式減速機 - Google Patents

ピン歯車式減速機

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Publication number
JP2594602Y2
JP2594602Y2 JP1993058281U JP5828193U JP2594602Y2 JP 2594602 Y2 JP2594602 Y2 JP 2594602Y2 JP 1993058281 U JP1993058281 U JP 1993058281U JP 5828193 U JP5828193 U JP 5828193U JP 2594602 Y2 JP2594602 Y2 JP 2594602Y2
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JP
Japan
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pin
gear
external
internal
case
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP1993058281U
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English (en)
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JPH0723842U (ja
Inventor
和典 小川
定幸 田辺
寿 中村
Original Assignee
帝人製機株式会社
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Filing date
Publication date
Application filed by 帝人製機株式会社 filed Critical 帝人製機株式会社
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Publication of JPH0723842U publication Critical patent/JPH0723842U/ja
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、内周に内歯ピンを有
するピン歯車と、ピン歯車の内歯ピンに噛み合う外歯を
有する外歯歯車と、該外歯歯車を偏心公転させるクラン
ク軸とを備えたピン歯車式減速機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のピン歯車式減速機としては、例え
ば特開平5-187485号公報に記載されているようなものが
知られている。このものは、内周に断面半円形のピン溝
が周方向に等距離離れて複数形成された円筒状のケース
および該ケースの各ピン溝に略半分が挿入された回転可
能な円柱状の内歯ピンからなるピン歯車と、ピン歯車内
に配置され、外周に前記内歯ピンに噛み合うとともに内
歯ピンより若干少ない数の外歯が形成された外歯歯車
と、該外歯歯車をピン歯車の中心軸回りに所定偏心量を
保った状態で公転させるクランク軸とを備え、前記ケー
スを焼結金属等の油含浸作用を有する油含浸材で構成す
るとともに、内歯ピンを高硬度鋼で構成し、さらに、各
ピン溝をサイジング加工によって形成したものである。
そして、このものにあっては、油含浸材(ケース)に含
浸された潤滑油をしみ出させることにより、内歯ピン
ピン溝との間を潤滑し、減速機性能を向上させるように
している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のピン歯車式減速機にあっては、大きな部材で
あるケースを高価な油含浸材で構成しているため、減速
機全体が高価になってしまうという問題点がある。
た、油含浸材(ケース)からしみ出た潤滑油は内歯ピン
とピン溝との間を効果的に潤滑することができるもの
の、内歯ピンと外歯歯車の外歯との間の潤滑は、内歯ピ
ンに付着した潤滑油により間接的に行われるだけである
ため、充分ではなく、この結果、減速機性能がある程度
しか向上しないという問題点がある。
【0004】この考案は、安価としながらピン溝、内歯
ピン、外歯間の摩擦を効果的に低減させることができる
ピン歯車式減速機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、内周
に断面半円形のピン溝が周方向に等距離離れて複数形成
された円筒状のケースおよび該ケースの各ピン溝に略半
分が挿入された回転可能な円柱状の内歯ピンからなるピ
ン歯車と、ピン歯車内に配置され、外周に前記内歯ピン
に噛み合うとともに内歯ピンより若干少ない数の外歯が
形成された外歯歯車と、該外歯歯車をピン歯車の中心軸
回りに所定偏心量を保った状態で公転させるクランク軸
と、を備えたピン歯車式減速機において、前記各内歯ピ
ンのピン溝に滑り接触する外周に油をしみ込ませた薄肉
の油浸透部を設けることにより達成することができる。
【0006】
【作用】今、クランク軸によって外歯歯車がピン歯車の
中心軸回りに所定偏心量を保った状態で公転していると
する。このとき、外歯歯車の外歯とケースに装着された
内歯ピンとは噛み合っているが、この外歯歯車の外歯の
歯数は前記内歯ピンの歯数より若干少ない数であるた
め、ケースの回転が阻止されている場合には外歯歯車が
大幅に減速しながら自転し、逆に、外歯歯車の自転が阻
止されている場合にはケースが大幅に減速しながら回転
し、これら外歯歯車あるいはケースの回転が出力として
ピン歯車減速機から取り出されるのである。ここで、各
内歯ピンのピン溝に接触する外周には油をしみ込ませた
薄肉の油浸透部が設けられているので、この油浸透部か
ら油が内歯ピンの表面にしみ出して互いに噛み合ってい
外歯と内歯ピンとの間および互いに滑り接触している
内歯ピンとピン溝との間を潤滑し、これらの間の摩擦を
共に効果的に低減させる。また、このような油浸透部を
設けるのは、小型部品である内歯ピンであるので、製作
費を安価とすることもできる。さらに、このような減速
時、内歯ピンには外歯歯車から大きな外力が作用する
が、この内歯ピンは焼結金属等の比較的脆弱な材料では
なく、強度の十分な材料を用いることができ、これが破
損するようなことはない。
【0007】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図面に基づいて
説明する。図1、2、3において、11はピン歯車式減速
機、例えば差動歯車式減速機であり、この減速機11はロ
ボットアーム等の支持部材12に取り付けられた円筒状の
ケース13を有し、このケース13は通常用いられている材
料、例えば球状黒鉛鋳鉄から構成されている。このケー
ス13の内周でその軸方向中央部には断面半円形のピン溝
14が複数個形成され、これらのピン溝14は軸方向に延び
るとともに周方向に等距離離れて配置されている。15は
前記ピン溝14と同数の円柱状をした内歯ピンであり、こ
れらの内歯ピン15は略半分がピン溝14にそれぞれ挿入さ
れることで、ケース13の内周に周方向に等距離離れると
ともに軸方向に延びた状態で滑り接触しながら回転可能
に装着されている。そして、各内歯ピン15は通常用いら
れている材料、例えば軸受鋼(好ましくは高炭素クロム
軸受鋼)、工具鋼から構成され、ピン溝14に接触する外
周には厚さtが 0.1〜 0.8mm程度の薄肉の油浸透部15a
が設けられている。ここで、このような油浸透部15a
は、粒径が50オングストローム程度である鉱油、合成
油、鉱物等を処理槽内に注入した後、槽内の油を高温
( 130度C前後)に加熱し、その後、該処理槽内に内歯
ピン15を所定時間浸漬し内歯ピン15の表面部に油をしみ
込ませることで形成することができる。なお、このよう
な油浸透部は切削刃物の切刃部に設け、切削時における
刃物自体の潤滑性によって刃物寿命を向上させる技術と
して公知である。そして、前述したケース13および複数
の内歯ピン15は全体として、ピン歯車16を構成する。
【0008】図1、2において、前記ピン歯車16内には
円板状をした外歯歯車20が配置され、この外歯歯車20の
外周には前記内歯ピン15の数より若干少ない(この実施
例では1個だけ少ない)外歯21が形成されている。そし
て、この外歯歯車20の外歯21は内歯ピン15に噛み合い、
また、前記外歯歯車20内には3個の貫通した遊嵌孔22お
よび3個の貫通した軸孔23が交互に等角度離れて形成さ
れている。27はケース13内に収納されたキャリアであ
り、このキャリア27は外歯歯車20の軸方向両外側に配置
された一対の円板状をしている端板部28、29と、一端が
端板部28に複数のボルト30を介して着脱可能に連結さ
れ、他端が端板部29に一体的に連結された柱状部31とか
ら構成されている。そして、前記端板部28、29同士を連
結する柱状部31は軸方向に延びるとともに、外歯歯車20
の遊嵌孔22内に遊嵌されている。
【0009】35はケース13の一端に取り付けられたモー
タであり、このモータ35の回転軸36は減速機11の入力軸
としても機能している。そして、この回転軸36の先端
(他端)には外歯である小歯車37が形成されている。40
は軸孔23と同数のクランク軸であり、これらのクランク
軸40の一端部は端板部28に転がり軸受41を介して回転可
能に支持され、また、その他端は転がり軸受42を介して
端板部29に回転可能に支持されている。各クランク軸40
の軸方向中央部にはクランク軸40の中心軸から所定距離
だけ偏心した偏心部43が形成され、これらの偏心部43は
外歯歯車20の軸孔23内に転がり軸受45を介装した状態で
挿入されている。また、各クランク軸40の端板部28から
突出した一端にはそれぞれ大歯車44が取り付けられ、こ
れらの大歯車44は小歯車37の周囲に等距離離れて配置さ
れるとともに、該小歯車37に噛み合っている。そして、
このクランク軸40が回転すると、外歯歯車20はピン歯車
16の中心軸回りに所定偏心量を保った状態で公転する。
なお、32は前記キャリア27にボルト30によって共締めさ
れた出力軸である。前述したピン歯車16、外歯歯車20、
キャリア27、出力軸32、回転軸36、クランク軸40、大歯
車44は全体として、前述したピン歯車式減速機11を構成
する。
【0010】次に、この考案の一実施例の作用について
説明する。今、モータ35の作動によって回転軸36が回転
し、この回転軸36の回転が小歯車37、大歯車44を介して
クランク軸40に伝達され、これにより、各クランク軸40
の偏心部43が偏心回転して、外歯歯車20がピン歯車16の
中心軸回りに所定偏心量を保った状態で公転していると
する。このとき、外歯歯車20の外歯21とケース13に装着
された内歯ピン15とは噛み合っているが、この外歯歯車
20の外歯21の歯数は前記内歯ピン15の歯数より若干少な
い、この実施例では1個だけ少ない数であり、また、ケ
ース13の回転が支持部材12によって阻止されているた
め、外歯歯車20は前記クランク軸40の回転を大幅に減速
しながら自転する。そして、この外歯歯車20の自転は出
力軸32を通じて減速機11から取り出される。
【0011】このとき、各内歯ピン15のピン溝14に接触
する外周には薄肉の油浸透部15aが設けられているの
で、この油浸透部15aから油が内歯ピン15の表面にしみ
出して互いに噛み合っている外歯歯車20の外歯21と内歯
ピン15との間および互いに滑り接触している内歯ピン15
とピン溝14との間を潤滑し、これらの間の摩擦を共に
果的に低減させて減速機11の減速性能を向上させる。ま
た、このような油浸透部15aを設けるのは、小型部品で
ある内歯ピン15であるので、製作費を安価とすることも
できる。さらに、このような減速時、内歯ピン15には外
歯歯車20から大きな外力が作用するが、この内歯ピン15
は焼結金属等の比較的脆弱な材料ではなく、強度の十分
な材料、例えば軸受鋼等を用いることができ、これが破
損するようなことはない。
【0012】なお、前述の実施例においては、外歯歯車
20を3本のクランク軸40によって公転させるようにした
が、この考案においては、外歯歯車20の中心軸上に貫通
孔を形成するとともに、該貫通孔内にモータの出力軸に
連結されたクランク軸を挿入し、このクランク軸の回転
により外歯歯車を公転させるようにしてもよい。この場
合には、小、大歯車37、44、軸孔23に挿入されたクラン
ク軸40は不要となり、また、遊嵌孔、柱状部を断面円形
とするとともに、遊嵌孔に柱状部を一部が接触した状態
で挿入する。また、前述の実施例においては、ケース13
の回転を阻止し、キャリア27、出力軸32から外歯歯車20
の自転を取り出すようにしたが、この考案においては、
外歯歯車20の自転を阻止することにより、大幅に減速さ
れて回転しているケースから回転を取り出すようにして
もよい。
【0013】
【考案の効果】以上説明したように、この考案によれ
ば、安価としながらピン溝、内歯ピン、外歯間の摩擦を
効果的に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す正面断面図である。
【図2】図1のIーI矢視断面図である。
【図3】内歯ピンの断面図である。
【符号の説明】
11…ピン歯車式減速機 13…ケース 14…ピン溝 15…内歯ピン 15a…油浸透部 16…ピン歯車 20…外歯歯車 21…外歯 40…クランク軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−132068(JP,A) 特開 平5−187485(JP,A) 特開 昭61−244940(JP,A) 特開 昭62−7972(JP,A) 実開 平4−56254(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 1/32

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内周に断面半円形のピン溝14が周方向に等
    距離離れて複数形成された円筒状のケース13および該ケ
    ース13の各ピン溝14に略半分が挿入された回転可能な円
    柱状の内歯ピン15からなるピン歯車16と、ピン歯車16内
    に配置され、外周に前記内歯ピン15に噛み合うとともに
    内歯ピン15より若干少ない数の外歯21が形成された外歯
    歯車20と、該外歯歯車20をピン歯車16の中心軸回りに所
    定偏心量を保った状態で公転させるクランク軸40と、を
    備えたピン歯車式減速機11において、前記各内歯ピン15
    のピン溝14に滑り接触する外周に油をしみ込ませた薄肉
    の油浸透部15aを設けたことを特徴とするピン歯車式減
    速機。
JP1993058281U 1993-10-01 1993-10-01 ピン歯車式減速機 Expired - Lifetime JP2594602Y2 (ja)

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JPH0723842U JPH0723842U (ja) 1995-05-02
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JP5103283B2 (ja) * 2007-06-11 2012-12-19 住友重機械工業株式会社 ロボットの関節駆動装置
JP6310764B2 (ja) * 2014-04-30 2018-04-11 ナブテスコ株式会社 歯車伝動装置

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