JP2591456Y2 - ステアリング装置用ラジアルころ軸受 - Google Patents
ステアリング装置用ラジアルころ軸受Info
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- JP2591456Y2 JP2591456Y2 JP1993024718U JP2471893U JP2591456Y2 JP 2591456 Y2 JP2591456 Y2 JP 2591456Y2 JP 1993024718 U JP1993024718 U JP 1993024718U JP 2471893 U JP2471893 U JP 2471893U JP 2591456 Y2 JP2591456 Y2 JP 2591456Y2
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- Japan
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- holding cylinder
- steering
- radial roller
- peripheral surface
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案に係るステアリング装置
用ラジアルころ軸受は、ステアリングコラムの内側にス
テアリングシャフトを回転自在に支持する為に利用す
る。
用ラジアルころ軸受は、ステアリングコラムの内側にス
テアリングシャフトを回転自在に支持する為に利用す
る。
【0002】
【従来の技術】ステアリングホイールの動きをステアリ
ングギヤに伝達する為のステアリングシャフトは、円管
状のステアリングコラムの内側に、ラジアルころ軸受に
より回転自在に支持する。ところが、ステアリングコラ
ムの内径寸法並びにステアリングシャフトの外径寸法
は、コスト等の面から、必ずしも精度良く仕上げる事が
出来ない。この為、前記ラジアルころ軸受は、直径方向
に亙る寸法誤差を吸収可能な構造とする事が好ましい。
この様な事情に鑑みて従来から、特開昭56−1462
3号公報に記載された、図3〜5に示す様なステアリン
グ装置用ラジアルころ軸受が知られている。
ングギヤに伝達する為のステアリングシャフトは、円管
状のステアリングコラムの内側に、ラジアルころ軸受に
より回転自在に支持する。ところが、ステアリングコラ
ムの内径寸法並びにステアリングシャフトの外径寸法
は、コスト等の面から、必ずしも精度良く仕上げる事が
出来ない。この為、前記ラジアルころ軸受は、直径方向
に亙る寸法誤差を吸収可能な構造とする事が好ましい。
この様な事情に鑑みて従来から、特開昭56−1462
3号公報に記載された、図3〜5に示す様なステアリン
グ装置用ラジアルころ軸受が知られている。
【0003】この従来から知られたステアリング装置用
ラジアルころ軸受は、保持筒1と、軌道輪2と、複数本
のころ3、3とを備える。このうちの保持筒1は、弾性
を有するゴムにより、円筒状に形成しており、ステアリ
ングコラム4の内側に嵌合自在な外径寸法を有する。
又、前記軌道輪2は、金属、合成樹脂等、前記保持筒1
を構成するゴムよりも硬い材料により、円筒状に造って
いる。又、この軌道輪2の一部には、図4〜5に示す様
に、軸方向に対して傾斜したスリット5を形成し、この
軌道輪2の直径を弾性的に拡縮自在としている。更に、
前記複数本のころ3、3は、保持器6に保持した状態
で、前記軌道輪2の内側に転動自在に設けている。
ラジアルころ軸受は、保持筒1と、軌道輪2と、複数本
のころ3、3とを備える。このうちの保持筒1は、弾性
を有するゴムにより、円筒状に形成しており、ステアリ
ングコラム4の内側に嵌合自在な外径寸法を有する。
又、前記軌道輪2は、金属、合成樹脂等、前記保持筒1
を構成するゴムよりも硬い材料により、円筒状に造って
いる。又、この軌道輪2の一部には、図4〜5に示す様
に、軸方向に対して傾斜したスリット5を形成し、この
軌道輪2の直径を弾性的に拡縮自在としている。更に、
前記複数本のころ3、3は、保持器6に保持した状態
で、前記軌道輪2の内側に転動自在に設けている。
【0004】上述の様に構成するステアリング装置用ラ
ジアルころ軸受は、前記保持筒1を、この保持筒1の外
周面に形成した突条7、7を弾性的に押し潰しつつ前記
ステアリングコラム4の内側に圧入する事により、この
ステアリングコラム4の内側に装着する。そして、装着
後、このステアリングコラム4の開口端部に装着したス
トップリング8によって、前記保持筒1の抜け止めを図
る。又、前記複数本のころ3、3の内側にステアリング
シャフト9を挿通する事により、このステアリングシャ
フト9を前記ステアリングコラム4の内側に回転自在に
支持する。
ジアルころ軸受は、前記保持筒1を、この保持筒1の外
周面に形成した突条7、7を弾性的に押し潰しつつ前記
ステアリングコラム4の内側に圧入する事により、この
ステアリングコラム4の内側に装着する。そして、装着
後、このステアリングコラム4の開口端部に装着したス
トップリング8によって、前記保持筒1の抜け止めを図
る。又、前記複数本のころ3、3の内側にステアリング
シャフト9を挿通する事により、このステアリングシャ
フト9を前記ステアリングコラム4の内側に回転自在に
支持する。
【0005】ステアリングコラム4又はステアリングシ
ャフト9の製作誤差等に起因して、前記ステアリング装
置用ラジアルころ軸受を装着する空間10の厚さ寸法
(直径方向に亙る寸法)が多少設計値とずれても、前記
保持筒1の弾性圧縮量が変化する事により、このずれを
吸収する。
ャフト9の製作誤差等に起因して、前記ステアリング装
置用ラジアルころ軸受を装着する空間10の厚さ寸法
(直径方向に亙る寸法)が多少設計値とずれても、前記
保持筒1の弾性圧縮量が変化する事により、このずれを
吸収する。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上述の様に
構成され作用する従来のステアリング装置用ラジアルこ
ろ軸受に於いては、次に述べる様な、解決すべき問題点
が生じる。即ち、ステアリングコラム4とステアリング
シャフト9との製作誤差等に起因して、これら両部材
4、9の中心軸が、僅かとは言え非平行になる場合があ
る。この様な場合、複数のころ3、3の転動が円滑に行
なわれなくなり、前記ステアリングシャフト9の回転時
に違和感(所謂ゴリ感)が生じる他、回転抵抗が増大す
る。前記両部材4、9の中心軸同士の平行状態からのず
れが僅かであれば、前記保持筒1が軸方向に亙り不均一
に圧縮される事でこのずれを解消するが、これに伴って
この保持筒1が軌道輪2を各ころ3、3に向け押圧する
力が、軸方向に亙って不均一となる等、前記違和感の発
生や回転抵抗の増大を防止する為には不十分である。
構成され作用する従来のステアリング装置用ラジアルこ
ろ軸受に於いては、次に述べる様な、解決すべき問題点
が生じる。即ち、ステアリングコラム4とステアリング
シャフト9との製作誤差等に起因して、これら両部材
4、9の中心軸が、僅かとは言え非平行になる場合があ
る。この様な場合、複数のころ3、3の転動が円滑に行
なわれなくなり、前記ステアリングシャフト9の回転時
に違和感(所謂ゴリ感)が生じる他、回転抵抗が増大す
る。前記両部材4、9の中心軸同士の平行状態からのず
れが僅かであれば、前記保持筒1が軸方向に亙り不均一
に圧縮される事でこのずれを解消するが、これに伴って
この保持筒1が軌道輪2を各ころ3、3に向け押圧する
力が、軸方向に亙って不均一となる等、前記違和感の発
生や回転抵抗の増大を防止する為には不十分である。
【0007】従って、これら違和感の発生や回転抵抗の
増大を防止する為には、前記ステアリングコラム4並び
にステアリングシャフト9の形状並びに寸法精度を向上
させる必要がある。但し、これら各部材4、9の精度を
向上させると、ステアリング装置の製作費が嵩む事が避
けられない。本考案のステアリング装置用ラジアルころ
軸受は、上述の様な不都合を解消するものである。
増大を防止する為には、前記ステアリングコラム4並び
にステアリングシャフト9の形状並びに寸法精度を向上
させる必要がある。但し、これら各部材4、9の精度を
向上させると、ステアリング装置の製作費が嵩む事が避
けられない。本考案のステアリング装置用ラジアルころ
軸受は、上述の様な不都合を解消するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案のステアリング装
置用ラジアルころ軸受は、前述した従来のステアリング
装置用ラジアルころ軸受と同様に、ゴムにより円筒状に
形成され、ステアリングコラムの内側に嵌合自在な保持
筒と、ゴムよりも硬い材料により円筒状に造られ、この
保持筒の内側に保持された軌道輪と、この軌道輪の内側
に転動自在に設けられた複数本のころとを備える。特
に、本考案のステアリング装置用ラジアルころ軸受に於
いては、前記保持筒の内径は軸方向中央部で小さく、前
記軌道輪はこの中央部で前記保持筒に内嵌しており、こ
の保持筒の外周面は前記ステアリングコラムの内側に、
直径方向に亙る剛性を確保した状態で嵌合支持されてい
る。
置用ラジアルころ軸受は、前述した従来のステアリング
装置用ラジアルころ軸受と同様に、ゴムにより円筒状に
形成され、ステアリングコラムの内側に嵌合自在な保持
筒と、ゴムよりも硬い材料により円筒状に造られ、この
保持筒の内側に保持された軌道輪と、この軌道輪の内側
に転動自在に設けられた複数本のころとを備える。特
に、本考案のステアリング装置用ラジアルころ軸受に於
いては、前記保持筒の内径は軸方向中央部で小さく、前
記軌道輪はこの中央部で前記保持筒に内嵌しており、こ
の保持筒の外周面は前記ステアリングコラムの内側に、
直径方向に亙る剛性を確保した状態で嵌合支持されてい
る。
【0009】
【作用】上述の様に構成される本考案のステアリング装
置用ラジアルころ軸受の場合、保持筒の内周面と軌道輪
の外周面とは、両部材の軸方向中央部のみで当接し、前
記軌道輪は保持筒の内側に、若干の揺動自在に支持され
る。この結果、前記保持筒を内嵌するステアリングコラ
ムの中心軸と、複数本のころの内側に挿通されたステア
リングシャフトの中心軸とが多少ずれた場合でも、前記
軌道輪が保持筒の内側で揺動する事により、このずれを
補償する。
置用ラジアルころ軸受の場合、保持筒の内周面と軌道輪
の外周面とは、両部材の軸方向中央部のみで当接し、前
記軌道輪は保持筒の内側に、若干の揺動自在に支持され
る。この結果、前記保持筒を内嵌するステアリングコラ
ムの中心軸と、複数本のころの内側に挿通されたステア
リングシャフトの中心軸とが多少ずれた場合でも、前記
軌道輪が保持筒の内側で揺動する事により、このずれを
補償する。
【0010】又、前記保持筒の外周面は前記ステアリン
グコラムの内側に、直径方向に亙る剛性を確保した状態
で嵌合支持されている為、前記ステアリングシャフトに
加わるラジアル荷重が大きくなった場合でも、剛体同士
がぶつかった場合に生じる、所謂底付き状態にならな
い。この為、前記ステアリングシャフトに大きなラジア
ル荷重が加わった場合でも、耳障りな異音が発生した
り、或はステアリングホイールを操作する運転者に違和
感を与える事がない。
グコラムの内側に、直径方向に亙る剛性を確保した状態
で嵌合支持されている為、前記ステアリングシャフトに
加わるラジアル荷重が大きくなった場合でも、剛体同士
がぶつかった場合に生じる、所謂底付き状態にならな
い。この為、前記ステアリングシャフトに大きなラジア
ル荷重が加わった場合でも、耳障りな異音が発生した
り、或はステアリングホイールを操作する運転者に違和
感を与える事がない。
【0011】
【実施例】図1は、本考案の第一実施例を示している。
前述した従来構造と同等部分には同一符号を付して重複
する説明を省略し、以下、本考案の特徴部分に就いて説
明する。弾性を有するゴムにより円筒状に造られた保持
筒1の内周面中央部に、断面が円弧状の膨出部11を、
全周に亙り形成している。そして、この様な膨出部11
の存在に基づき、前記保持筒1の内径を、軸方向中央部
で小さく、両端部で大きくしている。この様な保持筒1
は、外周面に軸方向に亙りほぼ等間隔に形成した突条7
の先端をステアリングコラム4の内周面に弾性的に突き
当てる事により、このステアリングコラム4の内側に、
直径方向に亙る剛性を十分に確保した状態で支持固定し
ている。又、金属、合成樹脂等、前記保持筒1を構成す
るゴムよりも硬い弾性材により、前記図5に示す様な円
筒形状とした軌道輪2の外周面の軸方向中央部を、前記
膨出部11の頂部に於いて、前記保持筒1に内嵌してい
る。
前述した従来構造と同等部分には同一符号を付して重複
する説明を省略し、以下、本考案の特徴部分に就いて説
明する。弾性を有するゴムにより円筒状に造られた保持
筒1の内周面中央部に、断面が円弧状の膨出部11を、
全周に亙り形成している。そして、この様な膨出部11
の存在に基づき、前記保持筒1の内径を、軸方向中央部
で小さく、両端部で大きくしている。この様な保持筒1
は、外周面に軸方向に亙りほぼ等間隔に形成した突条7
の先端をステアリングコラム4の内周面に弾性的に突き
当てる事により、このステアリングコラム4の内側に、
直径方向に亙る剛性を十分に確保した状態で支持固定し
ている。又、金属、合成樹脂等、前記保持筒1を構成す
るゴムよりも硬い弾性材により、前記図5に示す様な円
筒形状とした軌道輪2の外周面の軸方向中央部を、前記
膨出部11の頂部に於いて、前記保持筒1に内嵌してい
る。
【0012】上述の様に構成する本考案のステアリング
装置用ラジアルころ軸受の場合、保持筒1の内周面と軌
道輪2の外周面2aとは、両部材1、2の軸方向中央部
のみで当接し、前記軌道輪2は保持筒1の内側に、前記
膨出部11の頂部を中心とする、若干の揺動自在に支持
される。
装置用ラジアルころ軸受の場合、保持筒1の内周面と軌
道輪2の外周面2aとは、両部材1、2の軸方向中央部
のみで当接し、前記軌道輪2は保持筒1の内側に、前記
膨出部11の頂部を中心とする、若干の揺動自在に支持
される。
【0013】この結果、前記保持筒1を内嵌するステア
リングコラム4の中心軸と、複数本のころ3、3の内側
に挿通されたステアリングシャフト9の中心軸とが多少
ずれた場合でも、前記軌道輪2が保持筒1の内側で揺動
する事によりこのずれを補償する。この場合に於いて、
前記軌道輪2の揺動を阻止する方向に作用する力は極く
小さいので、この軌道輪2の内周面2bが前記複数本の
ころ3、3を押圧する力は、各ころ3、3の軸方向に亙
りほぼ均一になる。
リングコラム4の中心軸と、複数本のころ3、3の内側
に挿通されたステアリングシャフト9の中心軸とが多少
ずれた場合でも、前記軌道輪2が保持筒1の内側で揺動
する事によりこのずれを補償する。この場合に於いて、
前記軌道輪2の揺動を阻止する方向に作用する力は極く
小さいので、この軌道輪2の内周面2bが前記複数本の
ころ3、3を押圧する力は、各ころ3、3の軸方向に亙
りほぼ均一になる。
【0014】従って、本考案のステアリング装置用ラジ
アルころ軸受によりステアリングコラム4の内側に支持
された、ステアリングシャフト9の中心軸が、前記ステ
アリングコラム4の中心軸に対し多少ずれていても、前
記ステアリングシャフト9の回転時に違和感が生じた
り、或は回転抵抗が増大する事がなくなる。特に、前記
各ころ3、3を押圧する力が軸方向に亙って均一になる
為、各ころ3、3の中心軸と前記ステアリングシャフト
9の中心軸とが非平行になりにくく(スキューしにく
く)、前記違和感の発生防止並びに回転抵抗の増大防止
効果は大きい。
アルころ軸受によりステアリングコラム4の内側に支持
された、ステアリングシャフト9の中心軸が、前記ステ
アリングコラム4の中心軸に対し多少ずれていても、前
記ステアリングシャフト9の回転時に違和感が生じた
り、或は回転抵抗が増大する事がなくなる。特に、前記
各ころ3、3を押圧する力が軸方向に亙って均一になる
為、各ころ3、3の中心軸と前記ステアリングシャフト
9の中心軸とが非平行になりにくく(スキューしにく
く)、前記違和感の発生防止並びに回転抵抗の増大防止
効果は大きい。
【0015】更に、前記保持筒1の外周面は前記ステア
リングコラム4の内側に、この外周面に軸方向に亙りほ
ぼ等間隔に形成した突条7の先端をステアリングコラム
4の内周面に弾性的に突き当てる事により、直径方向に
亙る剛性を確保した状態で嵌合支持している。この為、
前記ステアリングシャフト9に加わるラジアル荷重が大
きくなった場合でも、剛体同士がぶつかった場合に生じ
る、所謂底付き状態にならない。即ち、前記保持筒1の
代わりに、中央部内周面が膨らんだ形状を有する板ばね
を使用した場合には、前記ステアリングシャフト9に大
きなラジアル荷重が加わった場合に、前記板ばねが押し
潰された状態でステアリングコラム4の内周面と衝突す
る。この際、剛体同士がぶつかる底付き状態になる。こ
の様な底付き状態が生じると、耳障りな異音が発生した
り、或はステアリングホイールを操作する運転者に違和
感を与える。これに対して本考案のステアリング装置用
ラジアルころ軸受の場合には、前記保持筒1をゴム製と
し、この保持筒1の外周面を前記ステアリングコラム4
の内側に、直径方向に亙る剛性を確保した状態で嵌合支
持している為、この様な不都合を生じない。
リングコラム4の内側に、この外周面に軸方向に亙りほ
ぼ等間隔に形成した突条7の先端をステアリングコラム
4の内周面に弾性的に突き当てる事により、直径方向に
亙る剛性を確保した状態で嵌合支持している。この為、
前記ステアリングシャフト9に加わるラジアル荷重が大
きくなった場合でも、剛体同士がぶつかった場合に生じ
る、所謂底付き状態にならない。即ち、前記保持筒1の
代わりに、中央部内周面が膨らんだ形状を有する板ばね
を使用した場合には、前記ステアリングシャフト9に大
きなラジアル荷重が加わった場合に、前記板ばねが押し
潰された状態でステアリングコラム4の内周面と衝突す
る。この際、剛体同士がぶつかる底付き状態になる。こ
の様な底付き状態が生じると、耳障りな異音が発生した
り、或はステアリングホイールを操作する運転者に違和
感を与える。これに対して本考案のステアリング装置用
ラジアルころ軸受の場合には、前記保持筒1をゴム製と
し、この保持筒1の外周面を前記ステアリングコラム4
の内側に、直径方向に亙る剛性を確保した状態で嵌合支
持している為、この様な不都合を生じない。
【0016】次に、図2は、本考案の第二実施例を示し
ている。本実施例の場合、保持筒1の外周面に、金属製
の補強筒12を外嵌し、この補強筒12を介して前記保
持筒1を、ステアリングコラム4(図1)に内嵌自在と
している。又、前記保持筒1の両端部から内径側に向け
シールリップ13a、13bを形成し、ころ3設置部分
に存在するグリースの漏洩防止、並びにこの設置部分へ
の異物の進入防止を図っている。更に、ころ3を保持す
る為の保持器6(図1)を省略し、所謂総ころ型のころ
軸受を構成している。その他の構成及び作用は、前述し
た第一実施例と同様である。
ている。本実施例の場合、保持筒1の外周面に、金属製
の補強筒12を外嵌し、この補強筒12を介して前記保
持筒1を、ステアリングコラム4(図1)に内嵌自在と
している。又、前記保持筒1の両端部から内径側に向け
シールリップ13a、13bを形成し、ころ3設置部分
に存在するグリースの漏洩防止、並びにこの設置部分へ
の異物の進入防止を図っている。更に、ころ3を保持す
る為の保持器6(図1)を省略し、所謂総ころ型のころ
軸受を構成している。その他の構成及び作用は、前述し
た第一実施例と同様である。
【0017】
【考案の効果】本考案のステアリング装置用ラジアルこ
ろ軸受は、以上に述べた通り構成され作用するが、特に
ステアリングコラム及びステアリングシャフトの精度を
向上させる事なく、違和感の発生防止並びに回転抵抗の
増大防止を図れる。又、ステアリングシャフトに大きな
ラジアル荷重が加わった場合にも、底付き感の発生を防
止できる為、運転者にとって操作感が優れ、しかも耳障
りな騒音等の不快感を発生しないステアリング装置を安
価に得られる。
ろ軸受は、以上に述べた通り構成され作用するが、特に
ステアリングコラム及びステアリングシャフトの精度を
向上させる事なく、違和感の発生防止並びに回転抵抗の
増大防止を図れる。又、ステアリングシャフトに大きな
ラジアル荷重が加わった場合にも、底付き感の発生を防
止できる為、運転者にとって操作感が優れ、しかも耳障
りな騒音等の不快感を発生しないステアリング装置を安
価に得られる。
【図1】本考案の第一実施例を示す断面図。
【図2】同第二実施例を示す半部断面図。
【図3】従来構造の1例を示す断面図。
【図4】図3のA−A断面図。
【図5】軌道輪の斜視図。
1 保持筒 2 軌道輪 2a 外周面 2b 内周面 3 ころ 4 ステアリングコラム 5 スリット 6 保持器 7 突条 8 ストップリング 9 ステアリングシャフト 10 空間 11 膨出部 12 補強筒 13a シールリップ 13b シールリップ
Claims (1)
- 【請求項1】 ゴムにより円筒状に形成され、ステアリ
ングコラムの内側に嵌合自在な保持筒と、ゴムよりも硬
い材料により円筒状に造られ、この保持筒の内側に保持
された軌道輪と、この軌道輪の内側に転動自在に設けら
れた複数本のころとを備えたステアリング装置用ラジア
ルころ軸受に於いて、前記保持筒の内径は軸方向中央部
で小さく、前記軌道輪はこの中央部で前記保持筒に内嵌
しており、この保持筒の外周面は前記ステアリングコラ
ムの内側に、直径方向に亙る剛性を確保した状態で嵌合
支持されている事を特徴とするステアリング装置用ラジ
アルころ軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993024718U JP2591456Y2 (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | ステアリング装置用ラジアルころ軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993024718U JP2591456Y2 (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | ステアリング装置用ラジアルころ軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0678621U JPH0678621U (ja) | 1994-11-04 |
JP2591456Y2 true JP2591456Y2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=12145948
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993024718U Expired - Fee Related JP2591456Y2 (ja) | 1993-04-15 | 1993-04-15 | ステアリング装置用ラジアルころ軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2591456Y2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002021919A (ja) * | 2000-07-06 | 2002-01-23 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 制振装置 |
JP4548825B2 (ja) * | 2004-06-25 | 2010-09-22 | 京セラミタ株式会社 | 画像形成装置における定着装置 |
JP4622440B2 (ja) * | 2004-10-13 | 2011-02-02 | 株式会社ジェイテクト | ステアリングコラム用軸受装置 |
DE102005035020A1 (de) * | 2005-07-27 | 2007-02-01 | Zf Lenksysteme Gmbh | Radialbewegliches Loslager für eine Welle eines Lenksystems |
JP5285029B2 (ja) * | 2010-06-10 | 2013-09-11 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 電動パワーステアリング装置 |
JP2015031388A (ja) * | 2013-08-07 | 2015-02-16 | オイレス工業株式会社 | 電動パワーステアリング装置に使用される弾性部材及び該弾性部材を有する電動パワーステアリング装置 |
-
1993
- 1993-04-15 JP JP1993024718U patent/JP2591456Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0678621U (ja) | 1994-11-04 |
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