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JP2571731B2 - 難燃・熱伝導性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

難燃・熱伝導性シリコーンゴム組成物

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JP2571731B2
JP2571731B2 JP3061530A JP6153091A JP2571731B2 JP 2571731 B2 JP2571731 B2 JP 2571731B2 JP 3061530 A JP3061530 A JP 3061530A JP 6153091 A JP6153091 A JP 6153091A JP 2571731 B2 JP2571731 B2 JP 2571731B2
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JP
Japan
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silicone rubber
parts
rubber composition
weight
platinum
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聡志 渡辺
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Momentive Performance Materials Japan LLC
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Toshiba Silicone Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた難燃性と熱伝導
性を有するシリコーンゴム組成物に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、電気部品あるいは電子部品の小型
化に伴い、これら部品の作動中に発生する熱を効率よく
放散させることによって、その作動温度を下げて安定化
を図るとともに、部品の熱劣化を防ぐ必要が益々増大し
てきている。
【0004】具体例を挙げて説明すれば、パワートラン
ジスターやダイオードの如き発熱の大きい部品に金属類
の放熱フィンを取付けることがしばしば行われるが、そ
れらの組立てに際し両者間の熱伝達を効率よく行わせる
ために、電気絶縁性を有するとともに熱伝導性の良好な
ゴムシートより成る放熱シートを介在させることが実施
されている。かかる放熱シートは適度の圧力をかけて取
付けられることにより、固体〜固体面間の空気が排除さ
れるので熱伝達を確実に行わせることができる。 前記
したように、放熱シートを介在させない場合、電気部品
や電子部品自体の熱伝導性は重要な特性になってくる。
【0005】一方、各種部品は前記した熱伝導性という
特性の他に、難燃性、耐炎性に対する要求性能も厳しく
なってきている。現在、この難燃性の評価にはアンダー
ライター研究所の規格が採用され、各種部品はこの規格
により評価され、登録されて使用されている。
【0006】すなわち、ゴムやプラスチックス材料の難
燃性は、UL94によって評価され、難燃性の高い順に94
V-0 、94V-1 、94V-2 、…といったランク付けが行われ
ている。電気部品の材料としては、安全性の観点から94
V-0 級の難燃性を実現することが開発目標となる。
【0007】従来から、硬化してゴム弾性体となるシリ
コーンゴム組成物はよく知られており、その耐候性、耐
熱性、耐寒性、電気絶縁性等の優れた性質を利用して、
電気電子部品のポッティング材、コーティング材、型取
り用等の成形材料、電線用材料等に広く使用されてい
る。また、このシリコーンゴム組成物に各種添加剤を配
合することによって、用途に応じた特性たとえば難燃性
を付与して用いることも一般に行われている。
【0008】上記シリコーンゴム組成物に対する難燃性
付与の技術としては、従来より多数の報告がなされてお
り、たとえば難燃性付与剤として白金系化合物を配合す
る方法(特公昭44-2591 号公報、特開昭48-92452号公
報、同48-20839号公報、同49-356号公報等参照)、また
白金系化合物と金属酸化物等とを併用する方法(特開昭
48-96650号公報、同48-96651号公報、同49-67933号公
報、同53-110650 号公報、同50-97644号公報、同50-989
61号公報、同52-14654公報、同56-5851号公報、同56-10
6957 号公報、同57-105455 号公報参照)、さらに白金
系化合物とカーボンブラック等とを併用する方法(特開
昭53-130753 号公報、同54-53164号公報など参照)など
が知られている。
【0009】また、白金系化合物を用いずに難燃性を付
与する技術として、有機ハロゲン化合物を配合する方法
(特開昭55-108454 号公報、同58-149948 号公報参照)
などが知られている。
【0010】一方、シリコーンゴムなどのゴム・プラス
チック材料の熱伝導性を高めるにあたっては、熱伝導性
付与剤を配合することが一般に行われている。
【0011】しかしながら、上述したような難燃性シリ
コーンゴムに熱伝導性を付与すべく、熱伝導性付与剤を
添加する場合、十分な熱伝導性を得るためにはこの熱伝
導性付与剤を多量に配合する必要があり、難燃性を低下
させるばかりでなく、シリコーンゴム本来の特性をも低
下させるという問題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、電気部品
や電子部品の成形材料として、優れた難燃性と熱伝導性
を具備するシリコーンゴム組成物の要求があるが、シリ
コーンゴム本来の特性を低下させることなく、優れた難
燃性と熱伝導性を付与する技術が未だなく、その開発が
強く望まれている。
【0013】本発明は、このような従来技術の課題に対
処してなされたもので、優れた難燃性および熱伝導性を
シリコーンゴム本来の特性を低下させることなく付与し
たシリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。
【0014】[発明の構成]
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の難燃
・熱伝導性シリコーンゴム組成物は、 (A)シリコーンゴム組成物 100重量部、 (B)平均一次粒子径 100〜500mμのサーマルブラック 0.01〜20重量部、 (C)白金系化合物(白金系金属として) 0.01〜1000ppm 、 (D)熱伝導性付与剤 5 〜500 重量部、 および (E)塩酸吸液量0.1 〜12ml/5g 、ヨウ素吸着量0.1 〜50mg/gのアセチレンブ ラック 0.01〜20重量部 を含有することを特徴とするものである。
【0016】本発明において使用する(A)成分のシリ
コーンゴム組成物は、基本的には(a)ポリオルガノシ
ロキサンベースポリマー(シリコーンベースポリマー)
と、(b)硬化剤と、必要に応じて配合する補強用充填
剤や各種添加剤などとを均一に分散させたものである。
【0017】このような組成物に用いられる各種成分の
うち、(a)のシリコーンベースポリマーと(b)の硬
化剤は、ゴム弾性体を得るための反応機構に応じて適宜
に選択されるものである。その反応機構としては、(i)
有機過酸化物加硫剤による架橋方法、(ii)付加反応によ
る方法などが知られており、その反応機構によって、
(a)成分と、(b)成分すなわち硬化用触媒もしくは
架橋剤との好ましい組合せが決まることは周知である。
【0018】すなわち、上記(i) の架橋方法を適用する
場合においては、通常、(a)成分のベースポリマーと
しては、1分子中のケイ素原子に結合した有機基のう
ち、少なくとも 2個がビニル基であるポリジオルガノシ
ロキサンが用いられる。また、(b)成分の硬化剤とし
ては、ベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイ
ルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、クミル-t- ブ
チルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチルペ
ルオキシヘキサン、ジ-t- ブチルペルオキシドなどの各
種の有機過酸化物加硫剤が用いられ、特に低い圧縮永久
歪みを与えることから、ジクミルペルオキシド、クミル
-t- ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ-t- ブ
チルペルオキシヘキサン、ジ-t- ブチルペルオキシドが
好ましい。なお、これらの有機過酸化物加硫剤は、 1種
または 2種以上の混合物として用いられる。
【0019】(b)成分の硬化剤である有機過酸化物の
配合量は、(a)成分のシリコーンベースポリマー 100
重量部に対し0.05〜15重量部の範囲が好ましい。有機過
酸化物の配合量が0.05重量部未満では加硫が十分に行わ
れず、15重量部を超えて配合してもそれ以上の格別の効
果がないばかりか、得られるシリコーンゴム硬化体の物
性に悪影響を与えることがあるからである。
【0020】また、上記(ii)の付加反応を適用する場合
の(a)成分のベースポリマーとしては、上記(i) にお
けるベースポリマーと同様なものが用いられる。また、
(b)成分の硬化剤としては、硬化用触媒として塩化白
金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯
体、白金黒、白金トリフェニルホスフィン錯体等の白金
系触媒が用いられ、架橋剤としてケイ素原子に結合した
水素原子が 1分子中に少なくとも平均 2個を超える数を
有するポリジオルガノシロキサンが用いられる。
【0021】(b)成分の硬化剤のうち、硬化用触媒の
配合量は、(a)成分のベースポリマーに対し白金系原
子の量で 1〜1000ppm の範囲となる量が好ましい。硬化
用触媒の配合量が白金系原子の量として1ppm未満では、
十分に硬化が進行せず、また1000ppm を超えても特に硬
化速度の向上などが期待できない。また、架橋剤の配合
量は、(a)成分中のアルケニル基 1個に対し、架橋剤
中のケイ素原子に結合した水素原子が 0.5〜4.0 個とな
るような量が好ましく、さらに好ましくは 1.0〜3.0 個
となるような量である。水素原子の量が 0.5個未満であ
る場合は、組成物の硬化が十分に進行せずに、硬化後の
硬さが低くなり、また水素原子の量が4.0個を超えると
硬化後の物理的性質と耐熱性が低下する。
【0022】以上のような各種の反応機構において用い
られる(a)成分のベースポリマーとしてのポリオルガ
ノシロキサンの有機基は、 1価の置換または非置換の炭
化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ヘキシル基、ドデシル基のようなアルキル基、
フェニル基のようなアリル基、β−フェニルエチル基、
β−フェニルプロピル基のようなアラルキル基等の非置
換の炭化水素基や、クロロメチル基、3,3,3-トリフルオ
ロプロピル基等の置換炭化水素基が例示され、一般的に
はメチル基が合成のしやすさなどから多用される。
【0023】(B)成分のサーマルブラックは、シリコ
ーンゴム組成物に難燃性を付与するためのものである。
サーマルブラックでも平均一次粒子径が 100〜500mμの
ものが使用される。この範囲を大きく外れないものであ
れば難燃性を付与する効果が期待できるが、(A)成分
のシリコーンゴム組成物の特性低下を防ぐためにはこの
範囲内のものが好ましい。
【0024】この(B)成分のサーマルブラックの配合
量は、(A)成分のシリコーンゴム組成物 100重量部に
対し0.01〜20重量部の範囲である。サーマルブラックの
配合量が0.01重量部未満では難燃性の付与効果が小さ
く、また20重量部を超えると難燃性は向上するが、ベー
スのシリコーンゴム自体の特性が低下することがある。
(C)成分の白金系化合物は、(B)成分のサーマルブ
ラックとの併用で優れた難燃性を付与するものである。
【0025】この白金系化合物としては、前述したポリ
オルガノシロキサンの付加反応における硬化用触媒とし
て用いられる白金系化合物と同様なものでよく、たとえ
ば塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、白金とオレ
フィンとの錯体、白金とケトン類との錯体、白金とビニ
ルシロキサンとの錯体、アルミナまたはシリカなどの担
体に白金を保持させたもの、白金黒などで例示される白
金系化合物、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウム、パラジウム黒とトリフェニルホスフィンとの
混合物などで例示されるパラジウム系化合物、あるいは
ロジウム系化合物などが例示される。
【0026】この(C)成分の白金系化合物の配合量
は、(A)成分のシリコーンゴム組成物 100重量部に対
し、白金、パラジウム、ロジウムなどの各金属の元素量
に換算して0.01〜1000ppm となる範囲であり、好ましく
は 0.5〜200ppmの範囲である。これらの白金系化合物の
配合量が0.01ppm 未満では難燃性付与効果が不十分とな
る。他方、白金系化合物は貴金属を含み一般に高価であ
ることから多量の添加は経済的に不利であり、また1000
ppm を超えても格別の意味がない上に耐熱性が悪くなる
ため、このような範囲が画定される。
【0027】(D)成分の熱伝導性付与剤としては、一
般に用いられているものでよく、アルミ粉、銅粉、ニッ
ケル粉などの金属粉末、アルミナ、酸化マグネシウム、
酸化ベリリウム、酸化クロム、酸化チタンなどの金属酸
化物、窒化ホウ素、炭化ホウ素、チタンカーバイト、炭
化ケイ素、窒化アルミニウムなどのセラミックス類、ス
テアリン酸リチウムなどの金属石けん類、金属酸化物グ
リース、カーボンブラック、フッ素樹脂粉末、アリル尿
素などが例示されるが、特に電気絶縁性が必要な場合は
金属酸化物かセラミックス類が好ましく、なかでも放熱
効果の点からアルミナと窒化ケイ素が好ましい。
【0028】この(D)成分の熱伝導性付与剤の配合量
は、(A)成分のシリコーンゴム組成物 100重量部に対
し 5〜500 重量部の範囲であり、好ましくは50〜200 重
量部の範囲である。熱伝導性付与剤の配合量が 5重量部
未満では熱伝導性の付与効果が小さく、また 500重量部
を超えるとベースのシリコーンゴム自体の特性が低下す
る上、難燃性も低下する。
【0029】(E)成分のアセチレンブラックは、良好
な熱伝導性付与剤として作用すると共に、組成物の可塑
度または粘度を適度に抑制する成分であり、塩酸吸液量
が0.1〜12ml/5g で、かつヨウ素吸着量が 0.1〜50mg/g
以下のものである。これら品質特性が意味するものは、
以下に示す通りである。
【0030】すなわち、JIS K 1469(アセチレンブラッ
ク)に規定されている塩酸吸液量がストラクチャー「カ
ーボン一次粒子の連鎖構造」の発達の度合を表す指標と
なり、またJIS K 1474「粉末活性炭試験方法」に規定さ
れるヨウ素吸着量がストラクチャーの強さを示す指標と
なることが知られている。ここで、ストラクチャーが発
達していること、すなわち塩酸吸液量が多く、またその
ストラクチャーが強いこと、すなわちヨウ素吸着量が大
きい程、混合または混練による応力によってストラクチ
ャーが破壊されにくいため、より望ましいと考えられ
る。しかしながら、他の有機ポリマーに比較して格段に
柔らかいシリコーン系ポリマーにおいては、その通念が
当てはまらず、均一分散を可能とするには適度のストラ
クチャーが必要である。
【0031】すなわち、コンパウンドあるいは組成物に
良好な作業性を付与するためには、アセチレンブラック
の塩酸吸液量が 0.1〜12ml/5gで、かつヨウ素吸着量が
0.1〜50mg/gであることが必要であり、いずれの値が上
記範囲を外れる場合においても、良好な作業性を付与す
ることはできない。
【0032】この(E)成分のアセチレンブラックの配
合量は、(A)成分のシリコーンゴム組成物 100重量部
に対し0.01〜20重量部の範囲である。0.01重量部未満で
は配合による上記効果があまり期待できない。また20重
量部を超えるとシリコーンゴム自体の特性が低下する。
【0033】なお、本発明の難燃・熱伝導性シリコーン
組成物には、充填剤、顔料、耐熱性向上剤などを適宜付
加的に配合してもよく、本発明の効果を損なわない範囲
で他のポリオルガノシロキサンを併用してもよい。この
ようなものとしては、通常、煙霧質シリカ、沈殿法シリ
カ、けいそう土などの補強性充填剤、酸化亜鉛、酸化セ
リウム、マイカ、クレイ、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、水
酸化セリウム、ガラスビーズ、ポリジメチルシロキサ
ン、アルケニル基含有ポリシロキサンなどが例示され
る。
【0034】
【作用】本発明の難燃・熱伝導性シリコーンゴム組成物
は、(A)成分に対して(B)成分、(C)成分、
(D)成分、および(E)成分を規定量配合させること
により、シリコーンゴム本来の特性が損なわれることな
く優れた難燃性と熱伝導性が付与される。
【0035】
【実施例】次に、本発明の実施例を記載する。なお、実
施例中の「部」は、特に断らない限り「重量部」を示す
ものとする。
【0036】実施例1 ビニル基を含有するポリジオルガノシロキサンをベ―ス
ポリマ―とし、このベ―スポリマ― 100部に、カーボン
ブラックN-990 (平均一次粒子径270mμ、キャンカーブ
社製 サーマルブラック)5 部、デンカブラック(塩酸
吸液量10ml/5g、ヨウ素吸着量48mg/g、電気化学工業
(株)製 アセチレンブラック)1 部、白金系化合物と
して塩化白金酸を0.03部(白金元素量として20ppm )、
熱伝導性付与剤としてアルミナ150 部をニーダーに仕込
んで混練した。次いで、このコンパウンドに、有機過酸
化物加硫剤として2,5-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチルパー
オキシヘキサン0.5 部を添加し均一に混合して難燃・熱
伝導性シリコ―ンゴム組成物を得た。
【0037】この難燃・熱伝導性シリコ―ンゴム組成物
を20mm厚のシ―トとして加硫を行い難燃・熱伝導性シリ
コ―ンゴムシ―トを作製し、得られたシリコーンゴムシ
ートについて、硬さ、引張強さ、伸びをJIS K 6301に準
じて評価するとともに、昭和電工(株)製の迅速熱伝導
率計「QTM−D3」を用いて熱伝導率を測定し、さら
に、UL94に基づく難燃性試験を行った。これらの結果を
組成物の組成とともに表1に示す。
【0038】比較例1 アセチレンブラックを配合しない点を除いて、上記実施
例1の場合と同様にしてシリコーンゴム組成物を得た。
次いで、このシリコーンゴム組成物について、実施例1
の場合と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0039】比較例2 サーマルブラックを配合しない点を除いて、上記実施例
1の場合と同様にしてシリコーンゴム組成物を得た。次
いで、このシリコーンゴム組成物について、実施例1の
場合と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0040】比較例3 アセチレンブラックおよびサーマルブラックを配合しな
い点を除いて、上記実施例1の場合と同様にしてシリコ
ーンゴム組成物を得た。次いで、このシリコーンゴム組
成物について、実施例1の場合と同様に評価した。結果
を表1に示す。(以下余白) 表1 (組成欄の数値は記載のあるものを除いて部である。) 実施例1 比較例1 比較例2 比較例3 〈組成〉 ビニル基含有ポリシロキサン 100 100 100 100 アルミナ 150 150 150 150 白金系化合物(白金量として) 20ppm 20ppm 20ppm 20ppm アセチレンブラック 1 − 5 − サーマルブラック 5 5 − − 有機過酸化物 0.5 0.5 0.5 0.5 〈特性〉 硬度 (JIS-A ) 60 60 56 55 引張強さ(kgf/cm2 ) 18 18 15 15 伸び (%) 140 140 160 160 熱伝導率(×10-3cal/cm・s ・℃) 3.5 2.9 3.5 2.7 難燃性 (UL94) V=0 V=0 V=1 V=1 表1からも明らかなように、本発明に係るシリコーンゴ
ム組成物は、難燃性および熱伝導性に優れ、しかもシリ
コーンゴム本来の特性をも具備している。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の難燃・熱
伝導性シリコーンゴム組成物では、難燃性付与剤および
熱伝導性付与剤が互いの作用効果を阻害することなく、
また、シリコーンゴム本来の特性を阻害することなく十
分にその効果を発揮するため、優れた難燃性と熱伝導性
を有し、かつシリコーンゴム本来の特性をも具備してい
る。したがって、難燃性および熱伝導性が要求される電
気、電子用部品の成形材料として広く用いることができ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)シリコーンゴム組成物 100重量部、 (B)平均一次粒子径 100〜500mμのサーマルブラック 0.01〜20重量部、 (C)白金系化合物(白金系金属として) 0.01〜1000ppm 、 (D)熱伝導性付与剤 5 〜500 重量部、 および (E)塩酸吸液量0.1 〜12ml/5g 、ヨウ素吸着量0.1 〜50mg/gのアセチレンブ ラック 0.01〜20重量部 を含有することを特徴とする難燃・熱伝導性シリコーン
    ゴム組成物。
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