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JP2560943Y2 - 円筒ころ軸受用保持器 - Google Patents

円筒ころ軸受用保持器

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JP2560943Y2
JP2560943Y2 JP1991105501U JP10550191U JP2560943Y2 JP 2560943 Y2 JP2560943 Y2 JP 2560943Y2 JP 1991105501 U JP1991105501 U JP 1991105501U JP 10550191 U JP10550191 U JP 10550191U JP 2560943 Y2 JP2560943 Y2 JP 2560943Y2
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JP
Japan
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cage
cylindrical roller
annular body
blade
blades
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JP1991105501U
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進 山本
正人 有留
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は円筒ころ軸受用保持器に
関する。
【0002】
【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】一般に
この種の保持器は、図3に示すように、一対の環状体5
0をその中心線方向に対向させ、両者間を多数の柱体5
1で一体に連結した樹脂成形品である。各柱体51は、
上記環状体50の周方向に所定の間隔を隔てて配設され
ており、隣接する柱体51間に、上記環状体50との間
で軸受の円筒ころ(図示せず)を収容するための収容空
間52を形成している。この収容空間52から上記円筒
ころが脱落するのを防止するために、各柱体51には、
それぞれ対応する収容空間52内に保持器の外径側から
突出する羽根部5a、5bが延設されている。羽根部5
a、5bの内面は、それと連続する各柱体51の側面と
同様に上記円筒ころの外径に概ね沿う円弧状に形成され
ている。
【0003】ここで円筒ころのがたつきによる振動を防
止し、滑らかな回転特性を得るために、各羽根部5a、
5b間の周方向の長さをできるだけ長く設定すると共に
各羽根部5a、5bの剛性を高く設定して、各羽根部5
a、5bが円筒ころのがたつきを充分に規制できるよう
にしておく必要がある。そのため図3に示す従来例の構
成では、各羽根部5a、5bの基端部を各環状体50、
51と連続させ、各羽根部5a、5bの撓み量を小さく
設定していた。
【0004】ところが、上記保持器を形成する際には、
各環状体50を成形するための金型と、羽根部5a、5
bを有する各柱体51(または収容空間52)を成形す
るための金型とを組み合わせ、周知の樹脂成形法により
製品を成形した後、成形された羽根部5a、5bを弾性
的に撓ませながら、各柱体51を成形する金型を当該保
持器の径方向外方に無理抜きする必要がある。また、上
記保持器を採用して軸受を組み立てる際には、上記保持
器の収容空間を、それが当該軸受の内輪外周に形成され
た軌道に沿うように予め内輪に嵌め込み、各円筒ころを
各羽根部5a、5b間の隙間に押し込むことにより、各
羽根部5a、5bを弾性的に拡開させて無理嵌めする必
要もある。このように、保持器の成形時及び軸受の組立
時においては、各羽根部5a、5bを弾性的に撓ませる
必要があることから、円筒ころのがたつき防止の要請と
共に、各羽根部5a、5bが充分な撓み特性を有するこ
とも必要であり、図3の構成では、充分に羽根部5a、
5bを撓ませることができないという問題があった。
【0005】そのような課題が解決できるものとして、
例えば図4に示す保持器が知られている(実開平2−1
9928号公報参照)。その構造では、羽根部5a、5
bの保持器中心線方向幅を、各柱体51の全長よりも短
く設定することにより、羽根部5a、5bの基端部両端
と各環状体50との間に間隙Cを設けている。
【0006】図4の構成によれば、羽根部5a、5bを
環状体50に対して相対的に撓ませることが可能である
から、保持器を成形したり軸受を組み立てるための充分
な撓み量を確保することができると共に、各羽根部5
a、5bの保持器周方向の長さを長く設定して、円筒こ
ろの保持剛性を高めることが可能になる。ところが、上
記間隙Cを隔てた図4の構成の羽根部5a、5bを成形
する際には、図5、図6に示すように、当該間隙Cを成
形するためのアンダーカット部CTを有する金型Dを採
用する必要がある。このため、金型Dにアンダーカット
部CTを形成するために、放電加工、またはNCフライ
ス等特殊な工程が別途必要になることから、製造コスト
が大幅に高くなるという不具合があった。
【0007】本考案は上記課題に鑑みてなされたもの
で、廉価な金型で成形することができると共に、保持器
の成形や軸受の組み立てが容易であり、しかも円筒ころ
のがたつきによる振動を防止することができる円筒ころ
軸受用保持器を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本考案の円筒ころ軸受用保持器は、一対の環状体を
その中心線方向に対向させ、両者間を、それらとの間で
円筒ころ収容空間を区画する多数の柱体により一体に連
結し、各柱体には、その全長に沿っていると共に、上記
環状体の外径側から上記収容空間内に突出する羽根部を
延設し、上記環状体の半径を、上記羽根部の外接円と略
等しく設定し、各環状体は、その外周縁部の各柱体及び
各羽根部に対応する部位のみに、羽根部の撓みを許容す
る切欠部を設けていることを特徴としている。
【0009】
【作用】上記構成からなる円筒ころ軸受用保持器によれ
ば、環状体の外周縁部の各柱体及び各羽根部に対応する
部位に切欠部を設けているので、保持器を成形したり軸
受を組み立てる際に、羽根部を充分に撓ませることがで
きる。従って各羽根部の保持器周方向の長さを長く設定
することができ、円筒ころの保持剛性を高めることが可
能になる。しかも本考案においては、羽根部を、柱体の
全長に沿う寸法に設定しているので、アンダーカット部
を有さない金型を使って羽根部を成形することができ
る。また、環状体の半径を、上記羽根部の外接円と略等
しく設定しているので、当該環状体の径方向幅を充分確
保することができ、しかも上記切欠部を設けた部位が、
柱体によって補強されて、剛性がもともと高くなってい
る部位であるので、切欠部の形成に伴う環状体の強度低
下の影響は少なく、当該環状体によって保持器全体の剛
性を実用上充分に確保することができる。
【0010】
【実施例】以下、添付図面を参照しつつ、本考案の好ま
しい実施例について詳述する。本考案の一実施例におけ
る円筒ころ軸受用保持器の要部斜視図である図1を参照
して、この保持器は、一対の環状体10をその中心線方
向に対向させ、両者間を、それらとの間で円筒ころ収容
空間11を区画する多数の柱体12で一体に連結したプ
ラスチック樹脂製品である。
【0011】各柱体12の、保持器外径側稜線部から
は、当該保持器の周方向に延びる一対の羽根部1a、1
bが延設されている。各羽根部1a、1bは、柱体12
の全長に沿って、上記環状体10の外径側から上記収容
空間11内に突出している。そして、各羽根部1a、1
bの内側面と、それに連続する各柱体12の側面とは、
図外の円筒ころの転がり面に沿う滑らかな凹曲形状に形
成されている。
【0012】上記環状体10の半径は、この羽根部1
a、1bの外接円の半径と略等しく設定されており、各
環状体10の、柱体12及び羽根部1a、1bに対応す
部位には、羽根部1a、1bの撓みを許容する切欠部
10aが設けられている。このように上記構成からなる
本実施例の円筒ころ軸受用保持器によれば、環状体10
に切欠部10aを設けているので、保持器を成形したり
軸受を組み立てるために、羽根部1a、1bを充分に撓
ませることができる。従って各羽根部1a、1bの保持
器周方向の長さを長く設定することができ、円筒ころの
保持剛性を高めることが可能になる。また環状体10の
半径を、上記羽根部1a、1bの外接円の半径と略等し
く設定しているので、当該環状体10の径方向幅を充分
確保することができること、及び、上記切欠部10aを
設けた部位が、柱体12によって補強されて、剛性がも
ともと高くなっている部位であることから、切欠部10
aの形成に伴う環状体10の強度低下の影響は少なく、
当該環状体10によって保持器全体の剛性も実用上充分
確保することができる。
【0013】次に図2を参照して、上記羽根部1a、1
bを有する各柱体12(または収容空間11)を成形す
るための金型について説明する。この金型20は、放射
状に分割された多数の金型片21からなり、具体的には
図示していない環状体10用の金型と組み合わされ、周
知の樹脂成形法により製品を成形するためのものであ
り、上記各柱体12を形成するための膨出部22と、膨
出部22の両側に設けられ、各羽根部1a、1bを成形
するための凹部23とを備えている。ここで図1の実施
例の羽根部1a、1bは、柱体12の全長に沿って延設
されているので、金型20にアンダーカット部を設ける
必要がなくなり、上記金型20の凹部23は、周知のワ
イヤーカット放電加工機により容易に形成することがで
きる。
【0014】このように本実施例においては、羽根部1
a、1bを柱体12の全長に沿って延設しているので、
アンダーカット部を有さない金型20(金型片21)を
使って羽根部1a、1bを成形することができる。従っ
て羽根部1a、1bを形成する際に、アンダーカット部
を成形するための別工程を省略することができる結果、
製造コストが上昇するのを防止することができる。
【0015】しかも成形された製品は、成形時や組み立
て時に羽根部1a、1bを充分に撓ませることができる
結果、各羽根部1a、1bの保持器周方向の長さを長く
設定することができ、円筒ころの保持剛性をも高めるこ
とができる。従って本実施例によれば、成形や組み立て
が容易であり、しかも円筒ころのがたつきによる振動を
防止することができる。
【0016】なお上述した実施例は本考案の好ましい具
体例を例示したものに過ぎず、本考案の要旨を変更しな
い範囲内で種々の設計変更を施すことができることは云
うまでもない。
【0017】
【考案の効果】以上説明したように本考案の円筒ころ軸
受用保持器によれば、羽根部を形成する際に、アンダー
カット部を有さない金型を採用することができるので、
アンダーカット部を成形するための別加工を省略するこ
とができる結果、製造コストが上昇するのを防止するこ
とができる。しかも成形された製品は、成形時や組み立
て時に羽根部を充分に撓ませることができ、しかも環状
体によって充分な剛性が確保されていると共に、各羽根
部の保持器周方向の長さを長く設定することにより、円
筒ころの保持剛性をも高めることができる。
【0018】従って本考案によれば、成形や組み立てが
容易であり、しかも円筒ころのがたつきによる振動を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例における円筒ころ軸受用保持
器の要部斜視図である。
【図2】上記保持器の金型の要部平面略図である。
【図3】従来の保持器の要部斜視図である。
【図4】従来の別の保持器の要部断面略図である。
【図5】図4の保持器を成形するための金型の要部平面
略図である。
【図6】図5のVI−VI矢視断面図である。
【符号の説明】
1a 羽根部 1b 羽根部 10 環状体 10a 切欠部 11 収容空間 12 柱体

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の環状体をその中心線方向に対向さ
    せ、両者間を、それらとの間で円筒ころ収容空間を区画
    する多数の柱体により一体に連結し、各柱体には、その
    全長に沿っていると共に、上記環状体の外径側から上記
    収容空間内に突出する羽根部を延設し、上記環状体の半
    径を、上記羽根部の外接円と略等しく設定し、各環状体
    は、その外周縁部の各柱体及び各羽根部に対応する部位
    のみに、羽根部の撓みを許容する切欠部を設けているこ
    とを特徴とする円筒ころ軸受用保持器。
JP1991105501U 1991-12-20 1991-12-20 円筒ころ軸受用保持器 Expired - Fee Related JP2560943Y2 (ja)

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WO1999001676A1 (fr) * 1997-07-01 1999-01-14 Koyo Seiko Co., Ltd. Bague de roulement en resine synthetique, procede de fabrication de cette bague et roulement a rouleaux
WO2012160603A1 (ja) * 2011-05-24 2012-11-29 株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ ころ軸受け用保持器および針状ころ軸受け
DE102014206240A1 (de) * 2014-04-02 2015-10-08 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Lagerkäfig

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JPH0219928U (ja) * 1988-07-14 1990-02-09

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