JP2024124757A - 磁歪式応力センサ及び磁歪式応力センシングシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】軸に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力を検出可能な磁歪式応力センサ及び磁歪式応力センシングシステムを提供する。
【解決手段】磁歪特性を有する軸10の周囲に配置される磁歪式応力センサ100であって、軸10の外周面に対向する端面111を一端に有すると共に他端に背面112を有する第1磁極部110と、軸10の外周面に対向する端面121を一端に有すると共に他端に背面122を有する第2磁極部120と、第1磁極部110の背面112に近い部位と第2磁極部120の背面122に近い部位とを接続する巻線コア部130と、巻線コア部130に巻回される巻線部140と、を有するセンサ部を複数備え、複数のセンサ部は、軸10の外周面に対向する面内において、軸心に沿う方向または軸心に垂直な方向と、軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向とに設けられ、巻線部140により軸10の磁歪特性に応じた検出信号を出力する。
【選択図】図1
【解決手段】磁歪特性を有する軸10の周囲に配置される磁歪式応力センサ100であって、軸10の外周面に対向する端面111を一端に有すると共に他端に背面112を有する第1磁極部110と、軸10の外周面に対向する端面121を一端に有すると共に他端に背面122を有する第2磁極部120と、第1磁極部110の背面112に近い部位と第2磁極部120の背面122に近い部位とを接続する巻線コア部130と、巻線コア部130に巻回される巻線部140と、を有するセンサ部を複数備え、複数のセンサ部は、軸10の外周面に対向する面内において、軸心に沿う方向または軸心に垂直な方向と、軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向とに設けられ、巻線部140により軸10の磁歪特性に応じた検出信号を出力する。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁歪式応力センサ及び磁歪式応力センシングシステムに関し、特に、軸に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力を検出可能な磁歪式応力センサ及び磁歪式応力センシングシステムに関する。
軸の表面に磁歪特性を有する磁歪膜を設けておき、磁歪膜の磁歪特性を測定することにより、軸に作用する回転による応力を検出する磁歪式応力センサが知られている。この磁歪式応力センサは、軸心に対して+45度または-45度の方向の巻線を有し、軸の周囲に設けられる。
磁歪膜を設けた軸に回転力を作用させると、軸表面の磁歪膜に歪みが生じ、ビラリ(Villari)効果により磁歪膜の透磁率が変化する。このような磁歪膜の透磁率の変化に応じて、磁歪式応力センサの巻線のインピーダンスが変化する。この結果、磁歪式応力センサにおいて、軸に作用する回転による応力に応じたインピーダンス変化から検出信号を得ることができる。
この種の磁歪式応力センサは、特許文献1に記載されている。
軸に対して回転力が作用しているとき、圧縮または伸張の力が軸に加わると、特許文献1に記載の磁歪式応力センサは、圧縮または伸長の応力を検出できず、回転による応力の測定に誤差を生じる要因になっていた。
よって、磁歪式応力センサにおいて、軸に加わる回転力だけでなく、軸に加わる圧縮及び伸張の力を回転力と区別して検出できることが望ましい。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、軸に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力を検出可能な磁歪式応力センサ及び磁歪式応力センシングシステムを提供することを目的とする。
よって、磁歪式応力センサにおいて、軸に加わる回転力だけでなく、軸に加わる圧縮及び伸張の力を回転力と区別して検出できることが望ましい。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、軸に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力を検出可能な磁歪式応力センサ及び磁歪式応力センシングシステムを提供することを目的とする。
この発明に係る磁歪式応力センサは、磁歪特性を有する軸の周囲に配置される磁歪式応力センサであって、軸の外周面に対向する端面を一端に有すると共に他端に背面を有する第1磁極部と、軸の外周面に対向する端面を一端に有すると共に他端に背面を有する第2磁極部と、第1磁極部の背面に近い部位と第2磁極部の背面に近い部位とを接続する巻線コア部と、巻線コア部に巻回される巻線部と、を有するセンサ部を複数備え、複数のセンサ部は、軸の外周面に対向する面内において、軸心に沿う方向または軸心に垂直な方向と、軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向とに設けられ、巻線部により軸の磁歪特性に応じた検出信号を出力する。
この発明に係る磁歪式応力センサにおいて、センサ部は、45度間隔に8個設けられ、第1磁極部を中心として、巻線コア部が放射状に広がるように形成される。
この発明に係る磁歪式応力センサにおいて、8個のセンサ部の第1磁極部は、軸の外周面に対して垂直な方向に延伸する内筒面を有する中空体として、一体に形成される。
この発明に係る磁歪式応力センシングシステムは、上記の磁歪式応力センサと、磁歪式応力センサの少なくとも2個のセンサ部の巻線部に巻回された巻線部からの検出信号を処理する演算部と、を備え、演算部は、磁歪特性を有する軸の透磁率の変化に応じた巻線部のインピーダンス変化から、軸に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力を検出する。
この発明に係る磁歪式応力センシングシステムにおいて、磁歪式応力センサを軸の周方向に複数備え、演算部は、軸に加わる圧縮または伸張の応力から、軸に加わる曲げの応力を検出する。
この発明に係る磁歪式応力センサにおいて、軸心に沿う方向または軸心に垂直な方向のセンサ部は、軸に加わる圧縮または伸張の応力に応じた軸の磁歪特性に応じた検出信号を出力し、軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向のセンサ部は、軸に加わる回転による応力に応じた軸の磁歪特性に応じた検出信号を出力する。よって、この発明に係る磁歪式応力センサによれば、軸に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力に応じた検出信号を出力することができる。
この発明に係る磁歪式応力センシングシステムは、演算部を備え、磁歪式応力センサから出力される検出信号により、軸に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力を区別して検出することができる。
この発明に係る磁歪式応力センシングシステムは、演算部を備え、磁歪式応力センサから出力される検出信号により、軸に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力を区別して検出することができる。
以下、本発明の磁歪式応力センサのステータ構造の実施の形態につき、図面を用いて説明する。なお、各図において、同一部分には同一符号を付している。
実施の形態1.
はじめに、実施の形態1における磁歪式応力センサ100の基本的な構成について、図1と図2とを用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る磁歪式応力センサ100の構成を示す構成図である。図2は、図1のII-II線における断面を示す断面図である。
はじめに、実施の形態1における磁歪式応力センサ100の基本的な構成について、図1と図2とを用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る磁歪式応力センサ100の構成を示す構成図である。図2は、図1のII-II線における断面を示す断面図である。
図1において、磁歪式応力センサ100は、主に、第1センサ部100Aと、第2センサ部100Bとを備えている。第1センサ部100Aと第2センサ部100Bとは、45度の角度になるように、接続部160により接続されている。なお、本願明細書及び図面において、時計回り方向で角度を示すものとする。
第1センサ部100Aには、第1磁極部110aと、第2磁極部120aと、巻線コア部130aと、巻線部140aとが設けられている。第2センサ部100Bには、第1磁極部110bと、第2磁極部120bと、巻線コア部130bと、巻線部140bとが設けられている。
第1センサ部100Aは、後述するように、軸10の外周面に対向する面内において、軸10の軸心に沿う方向に配置される。
第2センサ部100Bは、軸10の外周面に対向する面内において、軸10の軸心に対して45度の成分を含む方向に配置される。
ここで、軸心に対して45度の成分を含む方向とは、軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向であり、具体的には、軸心に対して45度、135度、225度、315度のいずれかの方向である。
第2センサ部100Bは、軸10の外周面に対向する面内において、軸10の軸心に対して45度の成分を含む方向に配置される。
ここで、軸心に対して45度の成分を含む方向とは、軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向であり、具体的には、軸心に対して45度、135度、225度、315度のいずれかの方向である。
ここで、図2を参照して、軸10と第1センサ部100Aとの関係を説明する。
軸10は、内軸部11の外周に磁歪部12を有することにより磁歪特性を有している。具体的には、軸10は、内軸部11に磁歪部12として磁歪膜またはコーティングを付与して形成されたものであってもよいし、磁歪部12としての磁歪外被または磁歪外殻に内軸部11を圧入したものであってもよい。
また、軸10は、ここに示した以外の手法により磁歪特性を有するように構成されたものであってもよい。いずれにしても、磁歪式応力センサ100の磁束が届く範囲に、軸10に設けられた磁歪特性を有する部材を含む磁歪部12が存在する構成であればよい。
軸10は、内軸部11の外周に磁歪部12を有することにより磁歪特性を有している。具体的には、軸10は、内軸部11に磁歪部12として磁歪膜またはコーティングを付与して形成されたものであってもよいし、磁歪部12としての磁歪外被または磁歪外殻に内軸部11を圧入したものであってもよい。
また、軸10は、ここに示した以外の手法により磁歪特性を有するように構成されたものであってもよい。いずれにしても、磁歪式応力センサ100の磁束が届く範囲に、軸10に設けられた磁歪特性を有する部材を含む磁歪部12が存在する構成であればよい。
第1センサ部100Aは以下のように構成されている。
第1磁極部110aは、軸10の外周面に対向する端面111aを一端に有すると共に、他端に背面112aを有する。第2磁極部120aは、軸10の外周面に対向する端面121aを一端に有すると共に、他端に背面122aを有する。巻線コア部130aは、第1磁極部110aの背面112aに近い部位と第2磁極部120aの背面122aに近い部位とを接続するように設けられている。巻線部140aは、励磁コイルと検出コイルとが巻線コア部130aに巻回される。
第1磁極部110aは、軸10の外周面に対向する端面111aを一端に有すると共に、他端に背面112aを有する。第2磁極部120aは、軸10の外周面に対向する端面121aを一端に有すると共に、他端に背面122aを有する。巻線コア部130aは、第1磁極部110aの背面112aに近い部位と第2磁極部120aの背面122aに近い部位とを接続するように設けられている。巻線部140aは、励磁コイルと検出コイルとが巻線コア部130aに巻回される。
図2中の矢印は、巻線部140aに含まれる励磁コイルにより生成され、巻線コア部130a、第2磁極部120a、磁歪部12、第1磁極部110aを流れ、巻線部140aに含まれる検出コイルにより検出される磁束を模式的に示している。
巻線部140aのインピーダンスは、ビラリ効果による磁歪部12の透磁率の変化に応じて変化する。
図2では第1センサ部100Aのみを示しているが、第2センサ部100Bも同様の構成である。
巻線部140aのインピーダンスは、ビラリ効果による磁歪部12の透磁率の変化に応じて変化する。
図2では第1センサ部100Aのみを示しているが、第2センサ部100Bも同様の構成である。
ここで、図3を参照して磁歪式応力センシングシステム1について説明する。図3は、実施の形態1に係る磁歪式応力センシングシステム1を示す構成図である。
磁歪式応力センシングシステム1は、磁歪式応力センサ100と、演算部200とを備えている。磁歪式応力センサ100には、第1センサ部100Aと、第2センサ部100Bとが設けられている。
磁歪式応力センシングシステム1は、磁歪式応力センサ100と、演算部200とを備えている。磁歪式応力センサ100には、第1センサ部100Aと、第2センサ部100Bとが設けられている。
第1センサ部100Aの巻線コア部130aは、軸10の軸心に沿う方向に設けられている。このため、第1センサ部100Aの巻線部140aは、軸10に加わる圧縮または伸張の応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた検出信号を出力する。
第2センサ部100Bの巻線コア部130bは、軸10の軸心に対して45度の方向に設けられている。このため、第2センサ部100Bの巻線部140bは、軸10に加わる回転による応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた検出信号を出力する。
第2センサ部100Bの巻線コア部130bは、軸10の軸心に対して45度の方向に設けられている。このため、第2センサ部100Bの巻線部140bは、軸10に加わる回転による応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた検出信号を出力する。
演算部200は、第1センサ部100Aの巻線部140aで得られる検出信号と、第2センサ部100Bの巻線部140bで得られる検出信号とから、軸10に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力を区別して検出することができる。
磁歪式応力センシングシステム1は、以下の調整または校正を実行することが望ましい。具体的には、軸10に圧縮のみを加えた状態、軸10に伸張のみを加えた状態、軸10に回転力のみを加えた状態、軸10に圧縮と回転力を加えた状態、軸10に伸張と回転力を加えた状態、のそれぞれで所望の応力の演算結果が得られるように、演算部200を調整または校正しておくことが望ましい。これにより、各応力の測定誤差を軽減することが可能になる。
なお、本願明細書において「回転」とは、軸10が実際に回転しているか、軸10が静止しているか、軸10が変形しているかを問わず、軸10を回転させようとして、回転モーメントあるいはねじりモーメントが作用している状態を意味する。
磁歪式応力センシングシステム1は、以下の調整または校正を実行することが望ましい。具体的には、軸10に圧縮のみを加えた状態、軸10に伸張のみを加えた状態、軸10に回転力のみを加えた状態、軸10に圧縮と回転力を加えた状態、軸10に伸張と回転力を加えた状態、のそれぞれで所望の応力の演算結果が得られるように、演算部200を調整または校正しておくことが望ましい。これにより、各応力の測定誤差を軽減することが可能になる。
なお、本願明細書において「回転」とは、軸10が実際に回転しているか、軸10が静止しているか、軸10が変形しているかを問わず、軸10を回転させようとして、回転モーメントあるいはねじりモーメントが作用している状態を意味する。
磁歪式応力センサ100の変形例について、図4を用いて説明する。図4は、実施の形態1に係る磁歪式応力センサ100の変形例の構成を示す構成図である。図1に示す磁歪式応力センサ100では、第1センサ部100Aと第2センサ部100Bとを、接続部160により45度の角度になるように接続していた。
これに対し、図4の磁歪式応力センサ100では、第1センサ部100Aの第1磁極部110aと第2センサ部100Bの第1磁極部110bとを台形形状に構成し、台形形状の斜辺同士を接触させることで、第1センサ部100Aと第2センサ部100Bとを45度の角度になるように接続することができる。
これに対し、図4の磁歪式応力センサ100では、第1センサ部100Aの第1磁極部110aと第2センサ部100Bの第1磁極部110bとを台形形状に構成し、台形形状の斜辺同士を接触させることで、第1センサ部100Aと第2センサ部100Bとを45度の角度になるように接続することができる。
磁歪式応力センサ100の他の変形例について、図5を用いて説明する。図5は、実施の形態1に係る磁歪式応力センサ100の変形例の構成を示す構成図である。
図1に示す磁歪式応力センサ100では、軸10の軸心に沿う方向に配置される第1センサ部100Aと、軸心に対して45度の成分を含む方向に配置される第2センサ部100Bとにより構成されていた。
これに対し、図5に示す磁歪式応力センサ100では、軸心に対して90度に配置される第3センサ部100Cと、軸心に対して45度の成分を含む方向に配置される第2センサ部100Bとにより構成されている。
ここで、第3センサ部100Cの巻線部140cは、軸10に加わる圧縮または伸張の応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた検出信号として、第1センサ部100Aからの検出信号とはインピーダンス変化が逆相になる検出信号を出力する。
よって、第1センサ部100Aを第3センサ部100Cに置き換え、軸10の軸心に垂直な方向の第3センサ部100Cと、軸心に対して45度の成分を含む方向の第2センサ部100Bとにより、磁歪式応力センサ100を構成することができる。
図1に示す磁歪式応力センサ100では、軸10の軸心に沿う方向に配置される第1センサ部100Aと、軸心に対して45度の成分を含む方向に配置される第2センサ部100Bとにより構成されていた。
これに対し、図5に示す磁歪式応力センサ100では、軸心に対して90度に配置される第3センサ部100Cと、軸心に対して45度の成分を含む方向に配置される第2センサ部100Bとにより構成されている。
ここで、第3センサ部100Cの巻線部140cは、軸10に加わる圧縮または伸張の応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた検出信号として、第1センサ部100Aからの検出信号とはインピーダンス変化が逆相になる検出信号を出力する。
よって、第1センサ部100Aを第3センサ部100Cに置き換え、軸10の軸心に垂直な方向の第3センサ部100Cと、軸心に対して45度の成分を含む方向の第2センサ部100Bとにより、磁歪式応力センサ100を構成することができる。
実施の形態2.
実施の形態2における磁歪式応力センサ100の基本的な構成について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、実施の形態2に係る磁歪式応力センサ100の構成を示す構成図である。図7は、図6のVII-VII線における断面を示す断面図である。図7では、軸10の軸心に沿う方向に設けられている第1センサ部100Aと第5センサ部100Eとの断面を示している。図6及び図7において、図1及び図2と同一物には同一番号を付すことにより、重複した説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
実施の形態2における磁歪式応力センサ100の基本的な構成について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、実施の形態2に係る磁歪式応力センサ100の構成を示す構成図である。図7は、図6のVII-VII線における断面を示す断面図である。図7では、軸10の軸心に沿う方向に設けられている第1センサ部100Aと第5センサ部100Eとの断面を示している。図6及び図7において、図1及び図2と同一物には同一番号を付すことにより、重複した説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
磁歪式応力センサ100は、主に、第1センサ部100A、第2センサ部100B、第3センサ部100C、第4センサ部100D、第5センサ部100E、第6センサ部100F、第7センサ部100G、及び第8センサ部100Hを備えている。
第1センサ部100A~第8センサ部100Hは、45度毎の等角度間隔に設けられている。第1センサ部100A~第8センサ部100Hは、第1磁極部110a~110hを中心に、第2磁極部120a~120hを外周に配置し、巻線コア部130a~130hを放射状に広がるように配置している。
第1磁極部110a~110hは、互いに接続されて、軸10の外周面に対して垂直な方向に延伸する内筒面を有する中空体の輪状磁極部として一体に構成されている。輪状磁極部の内筒面は、外周面と同じ角筒面形状を図示しているが、円筒面形状であってもよい。この輪状磁極部は中空体であるため、渦電流が流れることはなく、渦電流による影響を受けにくくなっている。
第1センサ部100A~第8センサ部100Hは、45度毎の等角度間隔に設けられている。第1センサ部100A~第8センサ部100Hは、第1磁極部110a~110hを中心に、第2磁極部120a~120hを外周に配置し、巻線コア部130a~130hを放射状に広がるように配置している。
第1磁極部110a~110hは、互いに接続されて、軸10の外周面に対して垂直な方向に延伸する内筒面を有する中空体の輪状磁極部として一体に構成されている。輪状磁極部の内筒面は、外周面と同じ角筒面形状を図示しているが、円筒面形状であってもよい。この輪状磁極部は中空体であるため、渦電流が流れることはなく、渦電流による影響を受けにくくなっている。
ここで、図7を参照して、軸10と、磁歪式応力センサ100との関係を説明する。
第1センサ部100Aは、以下のように構成されている。第1磁極部110aは、軸10の外周面に対向する端面111aを一端に有すると共に、他端に背面112aを有する。第2磁極部120aは、軸10の外周面に対向する端面121aを一端に有すると共に、他端に背面122aを有する。巻線コア部130aは、第1磁極部110aの背面112aに近い部位と第2磁極部120aの背面122aに近い部位とを接続するように設けられている。巻線部140aは、励磁コイルと検出コイルとが 巻線コア部130aに巻回される。
第5センサ部100Eは、第1センサ部100Aと対照となる向きで、以下のように構成されている。第1磁極部110eは、軸10の外周面に対向する端面111eを一端に有すると共に、他端に背面112eを有する。第2磁極部120eは、軸10の外周面に対向する端面121eを一端に有すると共に、他端に背面122eを有する。巻線コア部130eは、第1磁極部110eの背面112eに近い部位と第2磁極部120eの背面122eに近い部位とを接続するように設けられている。巻線部140eは、励磁コイルと検出コイルとが巻線コア部130eに巻回される。
第1センサ部100Aにおいて、図7中の矢印は、巻線部140aに含まれる励磁コイルにより生成され、巻線コア部130a、第2磁極部120a、磁歪部12、第1磁極部110aを流れ、巻線部140aに含まれる検出コイルにより検出される磁束を模式的に示している。
第5センサ部100Eにおいて、図7中の矢印は、巻線部140eに含まれる励磁コイルにより生成され、巻線コア部130e、第2磁極部120e、磁歪部12、第1磁極部110eを流れ、巻線部140eに含まれる検出コイルにより検出される磁束を模式的に示している。
巻線部140aと巻線部140eとのインピーダンスは、ビラリ効果による磁歪部12の透磁率の変化に応じて変化する。図7では第1センサ部100Aと第5センサ部100Eのみを示しているが、第2センサ部100B、第3センサ部100C、第4センサ部100D、第6センサ部100F、第7センサ部100G、及び第8センサ部100H、も同様の構成である。
第5センサ部100Eにおいて、図7中の矢印は、巻線部140eに含まれる励磁コイルにより生成され、巻線コア部130e、第2磁極部120e、磁歪部12、第1磁極部110eを流れ、巻線部140eに含まれる検出コイルにより検出される磁束を模式的に示している。
巻線部140aと巻線部140eとのインピーダンスは、ビラリ効果による磁歪部12の透磁率の変化に応じて変化する。図7では第1センサ部100Aと第5センサ部100Eのみを示しているが、第2センサ部100B、第3センサ部100C、第4センサ部100D、第6センサ部100F、第7センサ部100G、及び第8センサ部100H、も同様の構成である。
ここで、図8を参照して磁歪式応力センシングシステム1について説明する。図8は、実施の形態2に係る磁歪式応力センシングシステム1を示す構成図である。
磁歪式応力センシングシステム1は、磁歪式応力センサ100と、演算部200とを備えている。磁歪式応力センサ100には、第1センサ部100A、第2センサ部100B、第3センサ部100C、第4センサ部100D、第5センサ部100E、第6センサ部100F、第7センサ部100G、及び第8センサ部100Hが設けられている。
磁歪式応力センシングシステム1は、磁歪式応力センサ100と、演算部200とを備えている。磁歪式応力センサ100には、第1センサ部100A、第2センサ部100B、第3センサ部100C、第4センサ部100D、第5センサ部100E、第6センサ部100F、第7センサ部100G、及び第8センサ部100Hが設けられている。
第1センサ部100Aの巻線コア部130aは、軸10の軸心に沿う方向に設けられている。ここで、第1センサ部100Aの巻線部140aは、軸10に加わる圧縮または伸張の応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた第1検出信号S1を出力する。
第2センサ部100Bの巻線コア部130bは、軸10の軸心に対して+45度の方向に設けられている。ここで、第2センサ部100Bの巻線部140bは、軸10に加わる回転による応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた第2検出信号S2を出力する。
第3センサ部100Cの巻線コア部130cは、軸10の軸心に対して+90度の方向に設けられている。ここで、第3センサ部100Cの巻線部140cは、軸10に加わる圧縮または伸張の応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた検出信号として、第1検出信号S1とはインピーダンス変化が逆相になる第3検出信号S3を出力する。
第4センサ部100Dの巻線コア部130dは、軸10の軸心に対して+135度の方向に設けられている。ここで、第4センサ部100Dの巻線部140dは、軸10に加わる回転による応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた検出信号として、第2検出信号S2とはインピーダンス変化が逆相になる第4検出信号S4を出力する。
第5センサ部100Eの巻線コア部130eは、軸10の軸心に沿う方向であって、巻線コア部130aに対して+180度の方向に設けられている。ここで、第5センサ部100Eの巻線部140eは、軸10に加わる圧縮または伸張の応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた検出信号として、第1検出信号S1とインピーダンス変化が同相、第3検出信号S3とインピーダンス変化が逆相になる第5検出信号S5を出力する。
第6センサ部100Fの巻線コア部130fは、軸10の軸心に対して+225度の方向に設けられている。ここで、第6センサ部100Fの巻線部140fは、軸10に加わる回転による応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた検出信号として、第2検出信号S2とインピーダンス変化が同相、第4検出信号S4とインピーダンス変化が逆相になる第6検出信号S6を出力する。
第7センサ部100Gの巻線コア部130gは、軸10の軸心に対して+270度(-90度)の方向に設けられている。ここで、第7センサ部100Gの巻線部140cは、軸10に加わる圧縮または伸張の応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた検出信号として、第1検出信号S1とはインピーダンス変化が逆相、第3検出信号S3とはインピーダンス変化が同相、第5検出信号S5とはインピーダンス変化が逆相になる第7検出信号S7を出力する。
第8センサ部100Hの巻線コア部130hは、軸10の軸心に対して+315度(-45度)の方向に設けられている。ここで、第8センサ部100Hの巻線部140hは、軸10に加わる回転による応力に応じた磁歪部12の磁歪特性に応じた検出信号として、第2検出信号S2とインピーダンス変化が逆相、第4検出信号S4とインピーダンス変化が同相、第6検出信号S6とインピーダンス変化が逆相になる第8検出信号S8を出力する。
演算部200は、第1検出信号S1、第5検出信号S5、第3検出信号S3、及び第7検出信号S7について、インピーダンス変化が同相のものを平均し、インピーダンス変化が逆相のものの差分をとることで、各種の外乱やノイズの影響を受けにくい状態で、軸10に加わる圧縮または伸張の応力をより正確に検出できる。すなわち、演算部200は、(S1+S5)-(S3+S7)の演算により、軸10に加わる圧縮または伸張の応力をより正確に検出できる。
そして、演算部200は、第2検出信号S2、第4検出信号S4、第6検出信号S6、及び第8検出信号S8について、インピーダンス変化が同相のものを平均し、インピーダンス変化が逆相のものの差分をとることで、各種の外乱やノイズの影響を受けにくい状態で、軸10に加わる回転による応力をより正確に検出できる。すなわち、演算部200は、(S2+S6)-(S4+S8)の演算により、軸10に加わる回転による応力をより正確に検出できる。
なお、事前に、軸10に圧縮のみを加えた状態、軸10に伸張のみを加えた状態、軸10に回転力のみを加えた状態、軸10に圧縮と回転力を加えた状態、軸10に伸張と回転力を加えた状態、のそれぞれで所望の応力の演算結果が得られるように、演算部200を調整または校正しておくことが望ましい。これにより、各応力の測定誤差を軽減することが可能になる。
そして、演算部200は、第2検出信号S2、第4検出信号S4、第6検出信号S6、及び第8検出信号S8について、インピーダンス変化が同相のものを平均し、インピーダンス変化が逆相のものの差分をとることで、各種の外乱やノイズの影響を受けにくい状態で、軸10に加わる回転による応力をより正確に検出できる。すなわち、演算部200は、(S2+S6)-(S4+S8)の演算により、軸10に加わる回転による応力をより正確に検出できる。
なお、事前に、軸10に圧縮のみを加えた状態、軸10に伸張のみを加えた状態、軸10に回転力のみを加えた状態、軸10に圧縮と回転力を加えた状態、軸10に伸張と回転力を加えた状態、のそれぞれで所望の応力の演算結果が得られるように、演算部200を調整または校正しておくことが望ましい。これにより、各応力の測定誤差を軽減することが可能になる。
実施の形態3.
実施の形態3における磁歪式応力センサ100の基本的な配置について、図9を用いて説明する。図9は、実施の形態3に係る磁歪式応力センサ100の配置を示す配置図である。図9において、図1と同一物には同一番号を付すことにより、重複した説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
実施の形態3における磁歪式応力センサ100の基本的な配置について、図9を用いて説明する。図9は、実施の形態3に係る磁歪式応力センサ100の配置を示す配置図である。図9において、図1と同一物には同一番号を付すことにより、重複した説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
図9は、内軸部11と磁歪部12を有することにより磁歪特性を有する軸10の断面と、軸10の周囲に設けられた複数の磁歪式応力センサ100の配置を示している。複数の磁歪式応力センサ100として、磁歪式応力センサ100_1、磁歪式応力センサ100_2、磁歪式応力センサ100_3、及び磁歪式応力センサ100_4が軸の周囲に配置されている。
以下、図10を参照して実施形態3の磁歪式応力センシングシステム1について説明する。図10は、実施の形態3に係る磁歪式応力センシングシステム1を示す構成図である。
演算部200は、磁歪式応力センサ100_1で得られる第1センサ信号、磁歪式応力センサ100_2で得られる第2センサ信号、磁歪式応力センサ100_3で得られる第3センサ信号、及び磁歪式応力センサ100_4で得られる第4センサ信号を処理する。ここで、第1センサ信号~第4センサ信号のそれぞれには、既に説明した複数の検出信号が含まれている。
演算部200は、磁歪式応力センサ100_1で得られる第1センサ信号、磁歪式応力センサ100_2で得られる第2センサ信号、磁歪式応力センサ100_3で得られる第3センサ信号、及び磁歪式応力センサ100_4で得られる第4センサ信号を処理する。ここで、第1センサ信号~第4センサ信号のそれぞれには、既に説明した複数の検出信号が含まれている。
演算部200は、第1センサ信号、第2センサ信号、第3センサ信号、及び第4センサ信号を処理し、軸10の圧縮または伸張の応力が一様であるか、差が存在しているかを判別する。
演算部200は、軸10の圧縮または伸張の応力に差が生じていれば、圧縮の応力が大きい方向に軸10が曲がっていると判断し、または伸長の応力が大きい方向から曲げの力が加えられていると判断し、圧縮または伸張の応力から軸10に加わる曲げの応力を検出する。
演算部200は、軸10の圧縮または伸張の応力に差が生じていれば、圧縮の応力が大きい方向に軸10が曲がっていると判断し、または伸長の応力が大きい方向から曲げの力が加えられていると判断し、圧縮または伸張の応力から軸10に加わる曲げの応力を検出する。
図9及び図10では、4個の磁歪式応力センサ100を軸10の周囲に配置しているが、3個の磁歪式応力センサ100を軸10の周囲に配置することで、演算部200は曲げの方向と曲げの応力を判定することができる。また、曲げの方向を予測できる場合は、2個の磁歪式応力センサ100を軸の周囲に配置することで曲げの応力を区別して検出することができる。
[実施の形態により得られる効果]
以上の実施の形態で説明した磁歪式応力センサ100は、磁歪特性を有する軸10の周囲に配置され、複数のセンサ部は、軸10の外周面に対向する面内において、軸心に沿う方向または軸心に垂直な方向と、軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向とに設けられ、巻線部140により軸10の磁歪特性に応じた検出信号を出力する。これにより、磁歪式応力センサ100は、軸10に加わる圧縮または伸張の応力に応じた検出信号と、軸10に加わる回転による応力に応じた検出信号とを得ることができる。
よって、以上の実施の形態で説明した磁歪式応力センシングシステム1は、磁歪式応力センサ100と演算部200とを備えており、演算部200は、第1センサ部100Aで得られる検出信号から、軸10に加わる圧縮または伸張の応力を検出することができ、第2センサ部100Bで得られる検出信号から、軸10に加わる回転による応力を区別して検出することができる。
以上の実施の形態で説明した磁歪式応力センサ100は、磁歪特性を有する軸10の周囲に配置され、複数のセンサ部は、軸10の外周面に対向する面内において、軸心に沿う方向または軸心に垂直な方向と、軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向とに設けられ、巻線部140により軸10の磁歪特性に応じた検出信号を出力する。これにより、磁歪式応力センサ100は、軸10に加わる圧縮または伸張の応力に応じた検出信号と、軸10に加わる回転による応力に応じた検出信号とを得ることができる。
よって、以上の実施の形態で説明した磁歪式応力センシングシステム1は、磁歪式応力センサ100と演算部200とを備えており、演算部200は、第1センサ部100Aで得られる検出信号から、軸10に加わる圧縮または伸張の応力を検出することができ、第2センサ部100Bで得られる検出信号から、軸10に加わる回転による応力を区別して検出することができる。
以上の実施の形態で説明した磁歪式応力センサ100において、第1センサ部100A~第8センサ部100Hは、45度の等角度間隔に8個設けられ、第1磁極部110a~110hを中心として、巻線コア部130が放射状に広がるように形成される。ここで、第1センサ部100A~第8センサ部100Hは、軸10の外周面に対向する面内において、軸心に沿う方向または軸心に垂直な方向と、軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向とに設けられている。
これにより、磁歪式応力センサ100は、軸心に沿う方向または軸心に垂直な方向の第1センサ部100A、第3センサ部100C、第5センサ部100E、及び第7センサ部100Gにより、軸10に加わる圧縮または伸張の応力に応じた検出信号を得ることができる。そして、磁歪式応力センサ100は、軸心に対して45度の成分を含む方向の第2センサ部100B、第4センサ部100D、第6センサ部100F、及び第8センサ部100Hにより、軸10に加わる回転による応力に応じた検出信号を得ることができる。
よって、以上の実施の形態で説明した磁歪式応力センシングシステム1において、演算部200は、軸心に沿う方向または軸心に垂直な方向の第1センサ部100A、第3センサ部100C、第5センサ部100E、第7センサ部100Gからの検出信号について、インピーダンス変化が同相のものを平均し、インピーダンス変化が逆相のものの差分をとることで、各種の外乱やノイズの影響を受けにくい状態で、軸10に加わる圧縮または伸張の応力をより正確に検出できる。
そして、以上の実施の形態で説明した磁歪式応力センシングシステム1において、演算部200は、軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向の第2センサ部100B、第4センサ部100D、第6センサ部100F、及び第8センサ部100Hからの検出信号について、インピーダンス変化が同相のものを平均し、インピーダンス変化が逆相のものの差分をとることで、各種の外乱やノイズの影響を受けにくい状態で、軸10に加わる回転による応力をより正確に検出できる。
これにより、磁歪式応力センサ100は、軸心に沿う方向または軸心に垂直な方向の第1センサ部100A、第3センサ部100C、第5センサ部100E、及び第7センサ部100Gにより、軸10に加わる圧縮または伸張の応力に応じた検出信号を得ることができる。そして、磁歪式応力センサ100は、軸心に対して45度の成分を含む方向の第2センサ部100B、第4センサ部100D、第6センサ部100F、及び第8センサ部100Hにより、軸10に加わる回転による応力に応じた検出信号を得ることができる。
よって、以上の実施の形態で説明した磁歪式応力センシングシステム1において、演算部200は、軸心に沿う方向または軸心に垂直な方向の第1センサ部100A、第3センサ部100C、第5センサ部100E、第7センサ部100Gからの検出信号について、インピーダンス変化が同相のものを平均し、インピーダンス変化が逆相のものの差分をとることで、各種の外乱やノイズの影響を受けにくい状態で、軸10に加わる圧縮または伸張の応力をより正確に検出できる。
そして、以上の実施の形態で説明した磁歪式応力センシングシステム1において、演算部200は、軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向の第2センサ部100B、第4センサ部100D、第6センサ部100F、及び第8センサ部100Hからの検出信号について、インピーダンス変化が同相のものを平均し、インピーダンス変化が逆相のものの差分をとることで、各種の外乱やノイズの影響を受けにくい状態で、軸10に加わる回転による応力をより正確に検出できる。
以上の実施の形態で説明した磁歪式応力センサ100において、第1センサ部100A~第8センサ部100Hの第1磁極部110a~110hは、軸10の外周面に対して垂直な方向に延伸する内筒面を有する中空体として一体に形成されている。ここで、第1磁極部110a~110hは、筒面を有する中空体であるため、中実体と比較して渦電流の影響を受けにくくなっている。
以上の実施の形態で説明した磁歪式応力センシングシステム1において、複数の磁歪式応力センサ100を軸10の周方向に備え、演算部200は、複数の磁歪式応力センサ100において検出される軸10の圧縮または伸張の応力が不揃いである場合、圧縮の応力が大きい方向に軸10が曲がっていると判断し、圧縮または伸張の応力から軸10に加わる曲げの応力を区別して検出することができる。
その他の実施の形態1.
実施の形態1における磁歪式応力センサ100の各種の変形例を以下に説明する。
実施の形態1に示した第1センサ部100Aと第2センサ部100Bとを有する磁歪式応力センサ100に、第3センサ部100C~第8センサ部100Hのうちのいずれか1個~5個を追加し、3個~7個のセンサ部を有する磁歪式応力センサ100を構成することが可能である。
第2センサ部100Bと第3センサ部100Cとを有する磁歪式応力センサ100に対しては、第1センサ部100A、第4センサ部100D~第8センサ部100Hのうちのいずれか1個~5個を追加し、3個~7個のセンサ部を有する磁歪式応力センサ100を構成することが可能である。
演算部200は、磁歪式応力センサ100に含まれるセンサ部の個数及び位置に応じて、第1検出信号及び第2検出信号に対して、第3検出信号~第8検出信号のいずれかの差分または平均をとるように処理することで、各種の外乱やノイズの影響を受けにくい状態で、軸10に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力をより正確に検出できる。
実施の形態1における磁歪式応力センサ100の各種の変形例を以下に説明する。
実施の形態1に示した第1センサ部100Aと第2センサ部100Bとを有する磁歪式応力センサ100に、第3センサ部100C~第8センサ部100Hのうちのいずれか1個~5個を追加し、3個~7個のセンサ部を有する磁歪式応力センサ100を構成することが可能である。
第2センサ部100Bと第3センサ部100Cとを有する磁歪式応力センサ100に対しては、第1センサ部100A、第4センサ部100D~第8センサ部100Hのうちのいずれか1個~5個を追加し、3個~7個のセンサ部を有する磁歪式応力センサ100を構成することが可能である。
演算部200は、磁歪式応力センサ100に含まれるセンサ部の個数及び位置に応じて、第1検出信号及び第2検出信号に対して、第3検出信号~第8検出信号のいずれかの差分または平均をとるように処理することで、各種の外乱やノイズの影響を受けにくい状態で、軸10に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力をより正確に検出できる。
その他の実施の形態2.
実施の形態1における磁歪式応力センサ100の変形例を以下に説明する。
実施の形態1において、第1センサ部100Aと第2センサ部100Bとを、軸心に対して同じ角度を有する第3センサ部100C~第8センサ部100Hのいずれかに置き換えることが可能である。
具体的には、第1センサ部100Aを、第5センサ部100Eに置き換えることができる。そして、第2センサ部100Bを、第4センサ部100D、第6センサ部100F、第8センサ部100Hのいずれかに置き換えることができる。
第2センサ部100Bと第3センサ部100Cとの組み合わせの場合も、第3センサ部100Cを、第7センサ部100Gに置き換えることができる。
この構成により、磁歪式応力センサ100を軸10の周囲に配置する際の周囲の構造物との接触を避けるようにして、任意のセンサ部を選択することが可能である。
実施の形態1における磁歪式応力センサ100の変形例を以下に説明する。
実施の形態1において、第1センサ部100Aと第2センサ部100Bとを、軸心に対して同じ角度を有する第3センサ部100C~第8センサ部100Hのいずれかに置き換えることが可能である。
具体的には、第1センサ部100Aを、第5センサ部100Eに置き換えることができる。そして、第2センサ部100Bを、第4センサ部100D、第6センサ部100F、第8センサ部100Hのいずれかに置き換えることができる。
第2センサ部100Bと第3センサ部100Cとの組み合わせの場合も、第3センサ部100Cを、第7センサ部100Gに置き換えることができる。
この構成により、磁歪式応力センサ100を軸10の周囲に配置する際の周囲の構造物との接触を避けるようにして、任意のセンサ部を選択することが可能である。
なお、以上の各実施の形態における各構成要素について、上述した角度毎の枝番a~hの特定しない場合、第1磁極部を総称して第1磁極部110、第1磁極部110の端面を総称して端面111、第1磁極部110の背面を総称して背面112、第2磁極部を総称して第2磁極部120、第2磁極部120の端面を総称して端面121、第2磁極部120の背面を総称して背面122、巻線コア部を総称して巻線コア部130、巻線部を総称して巻線部140、と称する。
1 磁歪式応力センシングシステム、10 軸、11 内軸部、12 磁歪部、100,100_1,100_2,100_3,100_4 磁歪式応力センサ、100A 第1センサ部、100B 第2センサ部、100C 第3センサ部、100D 第4センサ部、100E 第5センサ部、100F 第6センサ部、100G 第7センサ部、100H 第8センサ部、110,110a~110h 第1磁極部、111,111a,111e 端面、112,112a,112e 背面、120,120a~120h 第2磁極部、121,121a,121e 端面、122,122a,122e 背面、130,130a~130h 巻線コア部、140,140a~140h 巻線部、160 接続部、200 演算部。
Claims (5)
- 磁歪特性を有する軸(10)の周囲に配置される磁歪式応力センサ(100)であって、
前記軸(10)の外周面に対向する端面(111)を一端に有すると共に他端に背面(112)を有する第1磁極部(110)と、
前記軸(10)の外周面に対向する端面(121)を一端に有すると共に他端に背面(122)を有する第2磁極部(120)と、
前記第1磁極部(110)の前記背面(112)に近い部位と前記第2磁極部(120)の前記背面(122)に近い部位とを接続する巻線コア部(130)と、
前記巻線コア部(130)に巻回される巻線部(140)と、
を有するセンサ部を複数備え、
複数の前記センサ部は、前記軸(10)の外周面に対向する面内において、軸心に沿う方向または前記軸心に垂直な方向と、前記軸心に対して+45度または-45度の成分を含む方向とに設けられ、
前記巻線部(140)により前記軸(10)の磁歪特性に応じた検出信号を出力する、
磁歪式応力センサ。 - 前記センサ部は、45度間隔に8個設けられ、
前記第1磁極部(110)を中心として、前記巻線コア部(130)が放射状に広がるように形成される、
請求項1に記載の磁歪式応力センサ。 - 8個の前記センサ部の前記第1磁極部(110)は、前記軸(10)の外周面に対して垂直な方向に延伸する内筒面を有する中空体として、一体に形成される、
請求項2に記載の磁歪式応力センサ。 - 請求項1~3のいずれか一項に記載の磁歪式応力センサ(100)と、
前記磁歪式応力センサ(100)の少なくとも2個の前記センサ部の前記巻線部(140)に巻回された前記巻線部(140)からの検出信号を処理する演算部(200)と、を備え、
前記演算部(200)は、磁歪特性を有する前記軸(10)の透磁率の変化に応じた前記巻線部(140)のインピーダンス変化から、前記軸(10)に加わる圧縮、伸張、及び回転による応力を検出する、
磁歪式応力センシングシステム。 - 前記磁歪式応力センサ(100)を前記軸(10)の周方向に複数備え、
前記演算部(200)は、
前記軸(10)に加わる圧縮または伸張の応力から、前記軸(10)に加わる曲げの応力を検出する、
請求項4に記載の磁歪式応力センシングシステム。
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JP2023032652A JP2024124757A (ja) | 2023-03-03 | 2023-03-03 | 磁歪式応力センサ及び磁歪式応力センシングシステム |
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