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JP2023542330A - 高強度で焼入れ感受性の低い7xxx系アルミニウム合金及びその製造方法 - Google Patents

高強度で焼入れ感受性の低い7xxx系アルミニウム合金及びその製造方法 Download PDF

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JP2023542330A JP2023517818A JP2023517818A JP2023542330A JP 2023542330 A JP2023542330 A JP 2023542330A JP 2023517818 A JP2023517818 A JP 2023517818A JP 2023517818 A JP2023517818 A JP 2023517818A JP 2023542330 A JP2023542330 A JP 2023542330A
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Abstract

アルミニウム合金製品を製造する方法について記載する。方法は、圧延アルミニウム合金製品を400℃~525℃の第1の温度に加熱することを含む。圧延アルミニウム合金製品は、7XXX系のアルミニウム合金を含むことができる。方法はまた、圧延アルミニウム合金製品を、15秒~30分間の継続時間にわたって第1の温度または第1の温度の10℃以内に維持することを含む。方法はまた、圧延アルミニウム合金製品を0.5℃/秒~125℃/秒の焼入れ速度で焼入れし、それにより、熱処理アルミニウム合金製品を生成することを含む。熱処理アルミニウム合金製品は、0.3~0.8のひずみ比を示す。ひずみ比は、ASTM G129及び/またはASTM G139標準試験方法に従って測定される。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、その全容を参照により本明細書に援用するところの2020年9月17日出願の米国特許仮出願第62/706,906号の利益及び当該出願に基づく優先権を主張する。
本開示は一般的には冶金学に関し、より詳細には、改善された粒界型応力腐食割れ耐性を有するアルミニウム合金製品及びアルミニウム合金製品の製造方法に関する。
高強度アルミニウム合金は、自動車産業及び航空宇宙産業など、様々な用途での使用に適している。例示的な高強度アルミニウム合金としては、7XXX系のアルミニウム合金が含まれる。7XXX系のアルミニウム合金の処理では、合金に熱処理を行った後、焼入れすることで、溶体化した合金化元素を固定し、適当な粒界型応力腐食割れ耐性及び望ましい機械的特性を付与することができる。焼入れが適当な時間内に行われない場合、得られる製品は粒界型応力腐食割れを起こしやすくなり、及び/または不適当な機械的特性を有するおそれがある。
7XXX系のアルミニウム合金の処理に必要な焼入れ速度では、高温処理工程と焼入れ工程との間に残る操作ウインドウは極めて小さい。このような小さなウインドウは、7XXX系のアルミニウム合金から形成される製品は、熱間加工工程後、直ちに焼入れする必要があり、このことは、熱間成形または複数の場所の間での加熱製品の移動など、他の加工工程のための時間がほとんど、またはまったくないことを意味する。速い焼入れ速度もまた、しばしば特殊な装置を使用し、処理が複雑になることから、望ましくない場合がある。
実施形態及び類似の用語は、本開示の主題の全て及び以下の特許請求の範囲を広く指すことを意図している。これらの用語を含む記述は、本明細書に記載された主題を限定するものでもなく、以下の特許請求の範囲の意味または範囲を限定するものでもないと理解されるべきである。本開示に含まれる実施形態は、この発明の概要ではなく、特許請求の範囲によって定義される。この発明の概要は、本開示の様々な態様の高精度の概要であり、下記の発明を実施するための形態のセクションでさらに説明される概念の一部を紹介している。この発明の概要は、特許請求される主題の重要または本質的な特徴を特定することを意図しておらず、また、特許請求される主題の範囲を決定するために単独で使用することも意図していない。主題は、本開示の明細書全体、いずれかまたは全ての図面、及び各請求項の適切な部分を参照することによって理解されるべきである。
本明細書では、圧延アルミニウム合金製品、ならびに焼入れ不感受性及び改善された強度値を有するアルミニウム合金製品を製造する方法について記載する。別の態様では、アルミニウム合金製品を製造する方法について記載する。この方法は、圧延アルミニウム合金製品を加熱することを含むことができる。圧延アルミニウム合金製品は、4.00重量%~15.00重量%のZn、0.10重量%~3.50重量%のCu、1.00重量%~4.00重量%のMg、0.05重量%~0.50重量%のFe、0.05重量%~0.30重量%のSi、0.05重量%~0.25重量%のZr、0.25重量%以下のMn、0.20重量%以下のCr、0.15重量%以下のTi、及びAlを有する7XXX系のアルミニウム合金製品を含むことができる。いくつかの実施形態では、圧延アルミニウム合金製品は、4.00重量%~15.00重量%のZn、0.20重量%~2.60重量%のCu、1.40重量%~2.80重量%のMg、0.10重量%~0.35重量%のFe、0.05重量%~0.20重量%のSi、0.05重量%~0.15重量%のZr、0.01重量%~0.05重量%のMn、0.01重量%~0.05重量%のCr、0.001重量%~0.05重量%のTi、及びAlを有することができる。一方、他の実施形態では、圧延アルミニウム合金製品4.00重量%~15.00重量%のZn、0.30重量%~2.50重量%のCu、1.60重量%~2.60重量%のMg、0.10重量%~0.25重量%のFe、0.07重量%~0.15重量%のSi、0.09重量%~0.15重量%のZr、0.02重量%~0.05重量%のMn、0.03重量%~0.05重量%のCr、0.003重量%~0.035重量%のTi、及びAlを有することができる。一方、さらに他の実施形態では、圧延アルミニウム合金製品は、4.00重量%~15.00重量%のZn、0.20重量%~2.10重量%のCu、2.20重量%~2.40重量%のMg、0.18重量%~0.23重量%のFe、0.09重量%~0.12重量%のSi、0.05重量%~0.15重量%のZr、0.04重量%~0.09重量%のMn、0.03重量%~0.09重量%のCr、0.01重量%~0.02重量%のTi、0.15重量%以下の不純物、及びAlを有することができる。場合により、圧延アルミニウム合金製品は、0.20重量%以下のMo、Nb、Be、B、Co、Sn、Sr、V、In、Hf、Ag、Sc及びNiのうちの1つ以上をさらに含むことができる。
本明細書に記載の方法は、圧延アルミニウム合金製品を400℃~525℃の第1の温度に加熱することを含むことができる。例えば、第1の温度は450℃~510℃とすることができる。いくつかの実施形態では、第1の温度は、溶体化温度でありうる。圧延アルミニウム合金製品を第1の温度まで加熱した後、圧延アルミニウム合金製品を、第1の温度または第1の温度の10℃以内で15秒~30分間の時間にわたって維持することができる。この方法はまた、圧延アルミニウム合金製品を0.5℃/秒~125℃/秒の焼入れ速度で焼入れして熱処理アルミニウム合金製品を生成することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、焼入れ速度は5℃/秒~125℃/秒とすることができ、他の実施形態では、焼入れ速度は10℃/秒~125℃/秒とすることができる。場合により、焼入れ速度は、5℃/秒~10℃/秒、10℃/秒~15℃/秒、15℃/秒~20℃/秒、20℃/秒~25℃/秒、25℃/秒~30℃/秒、30℃/秒~35℃/秒、35℃/秒~40℃/秒、40℃/秒~45℃/秒、45℃/秒~50℃/秒、50℃/秒~55℃/秒、55℃/秒~60℃/秒、60℃/秒~65℃/秒、65℃/秒~70℃/秒、70℃/秒~75℃/秒、75℃/秒~80℃/秒、80℃/秒~85℃/秒、85℃/秒~90℃/秒、90℃/秒~95℃/秒、95℃/秒~100℃/秒、100℃/秒~105℃/秒、105℃/秒~110℃/秒、110℃/秒~115℃/秒、115℃/秒~120℃/秒、または120℃/秒~125℃/秒とすることができる。
いくつかの実施形態では、圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることは、中間温度までの第1の焼入れ速度での第1の焼入れと、第2の温度までの第2の焼入れ速度での第2の焼入れと、を含むことができる。第2の焼入れ速度は、第1の焼入れ速度よりも大きくてもよい。圧延アルミニウム合金製品は、圧延アルミニウム合金製品が10℃から100℃の第2の温度に達するまで焼入れすることができる。場合により、第2の温度は周囲温度とすることができる。いくつかの実施形態では、圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることは、金型焼入れプロセス、水焼入れプロセス、及び強制空気焼入れプロセスを含むことができる。例として、第1の焼入れ速度は、アルミニウム合金製品が加熱システムから取り出されるが、製品が焼入れシステム(例えば、金型焼入れ)に導入される前に相当するか、または行うことができる。周囲条件への暴露による温度の初期の低下は、第1の焼入れ速度であるかまたはそれに相当し得る。場合により、次に、第2の焼入れは、金型焼入れプロセスなどの能動的焼入れプロセス中に行われる焼入れに相当し得る。
圧延アルミニウム合金製品の加熱及び焼入れは、溶体化熱処理プロセスに相当し得る。場合により、方法は、圧延アルミニウム合金製品を加熱した後、圧延アルミニウム合金製品に熱間成形プロセスを行うことをさらに含んでもよい。場合によっては、この方法は、熱処理アルミニウム合金製品を、T6調質またはT7調質などにおける時効処理を行うことも含むことができる。例えば、熱処理アルミニウム合金製品を場合により、さらに100℃~170℃の温度に加熱し、その温度で12時間~30時間維持することができる。参照によって本明細書に援用するところの米国特許出願公開第US2018/0202031号に記載されるものなど、他の焼入れ及び焼き戻しプロセス、方法及び条件を用いることもできる。
熱処理アルミニウム合金製品は、望ましい、及び/または改善された機械的特性を示し得る。例えば、圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることによって生成される熱処理アルミニウム合金製品は、0.30~0.80のひずみ比を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、0.375~0.425のひずみ比を示し得る。いくつかの実施形態では、焼入れ速度は、125℃を超えてもよい。ひずみ比は、本明細書に参照により援用するところのASTM G129-00(2013),Standard Practice for Slow Strain Rate Testing to Evaluate the Susceptibility of Metallic Materials to Environmentally Assisted Cracking,ASTM International,West Conshohocken,PA,2013などのASTM G129標準試験方法に従って、または、本明細書に参照により援用するところのASTM G139-05(2015),Standard Test Method for Determining Stress-Corrosion Cracking Resistance of Heat-Treatable Aluminum Alloy Products Using Breaking Load Method,ASTM International,West Conshohocken,PA,2015などのASTM G139標準試験方法に従って測定することができる。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、500MPa~650MPaの極限引張強度を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒またはそれ以下である場合、605MPa~615MPaの極限引張強度を示し得る。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、400MPa~600MPaの降伏強度を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、560MPa~580MPaの降伏強度を示し得る。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、7.50%~10.50%までの均一な伸び率を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、9.00%~9.60%の均一な伸び率を示し得る。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、10.00%~15.00%の総伸び率を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、13.80%~14.20%の総伸び率を示し得る。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、10nm~110nmの無析出ゾーン幅を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、10nm~13nmの無析出物ゾーン幅を示し得る。
熱処理アルミニウム合金製品は、優れた耐食性も示す場合がある。焼き入れによって生成された熱処理アルミニウム合金製品は、ASTM G110標準試験方法に従って測定した場合に5μm~300μmの腐食深さを示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒である場合、5μm~150μm、または25μm~50μmの腐食深さを示し得る。場合によっては、腐食深さは、孔食または粒界腐食の少なくとも一方を含み得る。いくつかの実施形態では、焼入れ速度が約50℃/秒である場合、腐食は粒界腐食を含み得る。場合により、焼入れ速度が約5℃/秒以上である場合、腐食は粒界腐食を含まないこともある。
場合により、熱処理アルミニウム合金製品の機械的特性及び耐食性はより速い焼入れが行われる場合に上記のものを上回る可能性があるが、約125℃/秒以下の焼入れ速度で焼入れを行うことで、最終的な熱処理アルミニウム合金製品の機械的特性または耐食性を低下させることなく、熱処理直後の熱いアルミニウム合金製品の取り扱い性及び処理の柔軟性を向上させうる点は認識されよう。このように、本明細書に記載のアルミニウム合金製品を使用することにより、焼入れプロセスは複雑さが軽減されてより寛容になり、熱処理、焼入れ、スタンピング、または他のプロセスを簡素化することができる。
他の態様では、熱処理アルミニウム合金製品などの製品について本明細書に記載する場合がある。熱処理アルミニウム合金製品は、4.00重量%~15.00重量%のZn、0.10重量%~3.50重量%のCu、1.00重量%~4.00重量%のMg、0.05重量%~0.50重量%のFe、0.05重量%~0.30重量%のSi、0.05重量%~0.25重量%のZr、0.25重量%以下のMn、0.20重量%以下のCr、0.15重量%以下のTi、及びAlを有する7XXX系のアルミニウム合金製品を含むことができる。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、成形アルミニウム合金製品、熱間成形アルミニウム合金製品、及び/またはT6調質またはT7調質であり得る。
製品は、改善された機械的特性を有する熱処理アルミニウム合金製品であり得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、0.30~0.80のひずみ比を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、0.375~0.425のひずみ比を示し得る。ひずみ比は、ASTM G129及び/またはASTM G139標準試験方法に従って測定することができる。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、500MPa~650MPa、例えば500MPa~510MPa、510MPa~520MPa、520MPa~530MPa、530MPa~540MPa、540MPa~550MPa、550MPa~560MPa、560MPa~570MPa、570MPa~580MPa、580MPa~590MPa、590MPa~600MPa、600MPa~610MPa、610MPa~620MPa、620MPa~630MPa、630MPa~640MPa、または640MPa~650MPaの極限引張強度を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、605MPa~615MPaの極限引張強度を示し得る。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、400MPa~600MPa、例えば、400MPa~410MPa、410MPa~420MPa、420MPa~430MPa、430MPa~440MPa、440MPa~450MPa、450MPa~460MPa、460MPa~470MPa、470MPa~480MPa、480MPa~490MPa、490MPa~500MPa、500MPa~510MPa、510MPa~520MPa、520MPa~530MPa、530MPa~540MPa、540MPa~550MPa、550MPa~560MPa、560MPa~570MPa、570MPa~580MPa、580MPa~590MPa、または590MPa~600MPaの降伏強度を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、560MPa~580MPaの降伏強度を示し得る。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、7.50%~10.50%、例えば、7.50%~8.00%、8.00%~8.50%、8.50%~9.00%、9.00%~9.50%、9.50%~10.00%、または10.00%~10.50%の均一な伸び率を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、9.00%~9.60%の均一な伸び率を示し得る。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、10.00%~15.00%、例えば10.00%~10.50%、10.50%~11.00%、11.00%~11.50%、11.50%~12.00%、12.00%~12.50%、12.50%~13.00%、13.00%~13.50%、13.50%~14.00%、14.00%~14.50%、または14.50%~15.00%の総伸び率を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、13.80%~14.20%の総伸び率を示し得る。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、10nm~110nm、例えば、10nm~11nm、11nm~12nm、12nm~13nm、13nm~14nm、14nm~15nm、15nm~20nm、20nm~25nm、25nm~30nm、30nm~35nm、35nm~40nm、40nm~45nm、45nm~50nm、50nm~55nm、55nm~60nm、60nm~65nm、65nm~70nm、70nm~75nm、75nm~80nm、80nm~85nm、85nm~90nm、90nm~95nm、95nm~100nm、100nm~105nm、または105nm~110nmの無析出物ゾーン幅を示し得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、10nm~13nmの無析出物ゾーン幅を示し得る。
製品は、優れた耐食性を有する熱処理アルミニウム合金製品を含み得る。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、ASTM G110標準試験方法に従って測定した場合に、5μm~300μm、例えば、5μm~10μm、10μm~15μm、15μm~20μm、20μm~25μm、25μm~30μm、30μm~35μm、35μm~40μm、40μm~45μm、45μm~50μm、50μm~60μm、60μm~70μm、70μm~80μm、80μm~90μm、90μm~100μm、100μm~110μm、110μm~120μm、120μm~130μm、130μm~140μm、140μm~150μm、150μm~160μm、160μm~170μm、170μm~180μm、180μm~190μm、190μm~200μm、200μm~210μm、210μm~220μm、220μm~230μm、230μm~240μm、240μm~250μm、250μm~260μm、260μm~270μm、270μm~280μm、280μm~290μm、または290μm~300μmの腐食深さを示し得る。いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合、5μm~150μm、または25μm~50μmの腐食深さを示し得る。
いくつかの実施形態では、熱処理アルミニウム合金製品は、圧延アルミニウム合金製品を第1の温度まで加熱することによって生成することができる。圧延アルミニウム合金製品は、7XXX系のアルミニウム合金を含むことができる。圧延アルミニウム合金製品は400℃~525℃の温度に加熱することができる。圧延アルミニウム合金製品は、15秒~30分、例えば15秒~30秒、30秒~1分、1分~5分、5分~10分、10分~15分、15分~20分、20分~25分、または25分~30分の継続時間にわたって第1の温度、または第1の温度の10℃以内に維持することができる。圧延アルミニウム合金製品は、0.5℃/秒~125℃/秒、例えば、0.5℃/秒~1℃/秒、1℃/秒~5℃/秒、5℃/秒~10℃/秒、10℃/秒~25℃/秒、25℃/秒~50℃/秒、50℃/秒~75℃/秒、75℃/秒~100℃/秒、または100℃/秒~125℃/秒の焼入れ速度で焼入れしてもよい。場合により、製品は、本明細書に記載の方法のいずれかによって生成され得る。
本明細書には自動車製品及び航空宇宙製品も記載される。いくつかの実施形態では、自動車製品は、本明細書に記載の製品を組み込むことができる。例えば、自動車製品は、上記に述べたような熱処理アルミニウム合金製品を組み込むことができる。他の実施形態では、航空宇宙製品は、本明細書に記載の製品を組み込むことができる。例えば、航空宇宙製品は、上記に述べたような熱処理アルミニウム合金製品を組み込むことができる。場合により、自動車製品は、本明細書に記載の方法のいずれかによって生成された製品を組み込むことができる。例えば、自動車製品は、本明細書に記載の方法のいずれかによって生成された熱処理アルミニウム合金製品を組み込むことができる。場合により、航空宇宙製品は、本明細書に記載の方法のいずれかによって生成された製品を組み込むことができる。例えば、航空宇宙製品は、本明細書に記載の方法のいずれかによって生成された熱処理アルミニウム合金製品を組み込むことができる。
他の目的及び利点は、以下の非限定的な例の詳細な説明から明らかとなろう。
本明細書では、下記の添付図面を参照するが、異なる図中の同様の参照符合の使用は、同様または類似の構成要素を示すものとする。
Aは、550℃/秒の速度で焼入れされた焼入れ感受性アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。Bは、350℃/秒の速度で焼入れされた焼入れ感受性アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。Cは、250℃/秒の速度で焼入れされた焼入れ感受性アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。Dは、5℃/秒の速度で焼入れされた焼入れ感受性アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。 Aは、一実施形態による、550℃/秒の速度で焼入れされた熱処理アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。Bは、一実施形態による、350℃/秒の速度で焼入れされた熱処理アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。Cは、一実施形態による、250℃/秒の速度で焼入れされた熱処理アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。Dは、一実施形態による、5℃/秒の速度で焼入れされた熱処理アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。 Aは、別の実施形態による、550℃/秒の速度で焼入れされた熱処理アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。Bは、別の実施形態による、350℃/秒の速度で焼入れされた熱処理アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。Cは、別の実施形態による、250℃/秒の速度で焼入れされた熱処理アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。Dは、別の実施形態による、5℃/秒の速度で焼入れされた熱処理アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示す。 焼入れ感受性アルミニウム合金製品と、いくつかの実施形態に従って製造された熱処理アルミニウム合金製品について、異なる焼入れ速度における腐食深さの比較を示した例示的なグラフを示す。 焼入れ感受性アルミニウム合金製品と、いくつかの実施形態に従って製造された熱処理アルミニウム合金製品について、異なる焼入れ速度における降伏強度の比較を示した例示的なグラフを示す。 焼入れ感受性アルミニウム合金製品と、いくつかの実施形態に従って製造された熱処理アルミニウム合金製品について、異なる焼入れ速度における極限引張強度の比較を示した例示的なグラフを示す。 焼入れ感受性アルミニウム合金製品と、いくつかの実施形態に従って製造された熱処理アルミニウム合金製品について、異なる焼入れ速度における総伸び率の比較を示した例示的なグラフを示す。 焼入れ感受性アルミニウム合金製品と、いくつかの実施形態に従って製造された熱処理アルミニウム合金製品について、異なる焼入れ速度におけるひずみ比の比較を示した例示的なグラフを示す。 焼入れ感受性アルミニウム合金製品と、いくつかの実施形態に従って製造された熱処理アルミニウム合金製品について、異なる焼入れ速度における無析出物ゾーン幅の比較を示した例示的なグラフを示す。 Aは、焼入れ感受性アルミニウム合金製品を550℃/秒の速度で焼入れした場合に形成された無析出物ゾーンを示す電子顕微鏡写真画像を示す。Bは、焼入れ感受性アルミニウム合金製品を150℃/秒の速度で焼入れした場合に形成された無析出物ゾーンを示す電子顕微鏡写真画像を示す。Cは、焼入れ感受性アルミニウム合金製品を5℃/秒の速度で焼入れした場合に形成された無析出物ゾーンを示す電子顕微鏡写真画像を示す。 Aは、本明細書に開示される実施形態に従って製造された圧延アルミニウム合金製品を550℃/秒の速度で焼入れした場合に形成された、熱処理アルミニウム合金製品の無析出物ゾーンを示す電子顕微鏡写真画像を示す。Bは、本明細書に開示される実施形態に従って製造された圧延アルミニウム合金製品を150℃/秒の速度で焼入れした場合に形成された、熱処理アルミニウム合金製品の無析出物ゾーンを示す電子顕微鏡写真画像を示す。Cは、本明細書に開示される実施形態に従って製造された圧延アルミニウム合金製品を5℃/秒の速度で焼入れした場合に形成された、熱処理アルミニウム合金製品の無析出物ゾーンを示す電子顕微鏡写真画像を示す。 いくつかの実施形態による、アルミニウム合金製品を製造する方法の概要を示す。 いくつかの実施形態による、アルミニウム合金製品を製造するための温度プロファイルを時間の関数として示す例示的なグラフを示す。
本明細書では、アルミニウム合金製品、及び改善された焼入れ感受性を実現するような形で処理されたアルミニウム合金製品の製造方法について記載する。焼入れ感受性とは、一般に、機械的特性及び耐食性などの金属製品の特性に対する焼入れの影響のことを指す。焼入れとは、金属製品を熱処理温度などの第1の温度から室温などのより低い温度まで急速に冷却することを指す。例えば、加工中、アルミニウム合金製品には、アルミニウム合金製品を例えば450℃~600℃のような第1の高温にまで加熱する熱処理が行われる場合がある。アルミニウム合金製品には、参照によって本明細書にその全容を援用するところの米国特許出願第第15/336,982号に記載されるような熱処理が行われる場合がある。焼入れの目的の1つは、熱処理によって形成された準安定固溶体を維持することである。製品が、第1の温度から、しばしば室温付近または室温である第2の温度にまで十分な速度で冷却される場合、溶質が合金溶体中に残留した固溶体を得ることができる。溶質の保持は、焼入れ時の溶体からの溶質の析出によって局所的な過時効、粒界腐食耐性の喪失、さらに重要な点として、時効硬化処理に対する応答不良が生じ得ることから、望ましい場合がある。固溶体中に溶質が保持されることで、溶質原子が、時効硬化処理において金属製品を強化するために重要となる均一な析出ゾーンを形成するために利用可能となる。焼入れの別の目的は、析出硬化の時効段階において低温拡散を促進するために、望ましい数の空格子点を維持することであり得る。
アルミニウム合金製品などの一部の金属製品は、溶質損失に特に敏感な場合がある。特に時効硬化処理中に溶質損失が、結果として生じるアルミニウム合金製品の特性に影響を与える場合がある。溶質損失とは、溶質が他の元素と化学的に結合して、析出硬化に利用できなくなることを指す。焼入れ速度が十分に速くない場合、溶質原子は結晶粒界に拡散する傾向があり、空孔は無秩序領域に移動する。溶質原子のこのような移動はしばしば不可逆的であり、金属製品の特性に永続的な影響を与えるおそれがある。例えば、十分な速度で焼入れされない一部の金属製品は、粒界腐食及び応力亀裂腐食の速度が高くなり、降伏強度、引張強度、及び結晶粒の伸びが低下する可能性がある。したがって、実現可能な最も望ましい機械的特性は、一般に高い焼入れ速度に関連していると考えられる。
しかし、高い焼入れ速度を実現することはコストが嵩み、複雑であるか、または時間に影響されやすいプロセスが必要とされる場合があり、熱処理工程と焼入れ工程との間で追加的処理を行う機会が最小限に制限されてしまう。さらに、高い焼入れ速度は、金属製品の特性に望ましくない影響を与えるおそれがある。高い焼入れ速度は、場合により、製品の微細構造内にひずみ及び残留応力の発生にもつながり得る。アルミニウム合金製品は、例えば、アルミニウムの高い線膨張係数のため、焼入れ時にひずみが発生しやすい場合がある。アルミニウムの線膨張係数はスチールの2倍であるため、温度が大きく変動すると、熱膨張または収縮によって大きなひずみが発生する可能性がある。したがって、硬化元素及び化合物の大部分を溶体中に十分に保持し、ひずみを最小限に抑える焼入れ速度と、残留応力とのバランスを取ることが、最適な特性を有するアルミニウム合金製品を製造するうえで望ましいと考えられる。
焼入れの影響のバランスを取るためのアプローチの1つでは、多工程の時効プロセスを行う。多くの場合、これらの多工程の時効プロセスには、少なくとも1つの焼入れ段階が含まれる。例えば、第1の温度からの最初の焼入れは、固溶体を維持するために急速なものとすることができる。しかしながら、多工程の時効プロセスは複雑で、費用が嵩み、時間がかかる場合がある。したがって、本明細書に記載されるように、より小さい焼入れ速度の使用にもかかわらず、一工程の時効プロセスのみを用いて望ましい特性を得るための方法及び金属製品が提供される。さらに、開示される方法及び金属製品は、焼入れ不感受性を示すことができ、その結果、低い焼入れ速度であっても強度値の改善など、改善された機械的特性がもたらされる。
特に、開示される方法及び技術は、焼入れ不感受性の7XXX系のアルミニウム合金及び一工程の時効プロセスのみを行う製品を提供することができる。本明細書に記載の焼入れ不感性7XXX系アルミニウム合金は、急速焼入れを行わずに改善された粒界腐食耐性及び応力腐食割れ耐性を有し得る。開示される方法及び技術で使用するための例示的な7XXX系アルミニウム合金は、本明細書に参照により援用する米国特許出願第15/336,982号に記載されている。
定義及び説明
本明細書で使用する場合、「発明(invention)」、「発明(the invention)」、「本発明(this invention)」及び「本発明(the present invention)」という用語は、本特許出願のすべての主題及び以下の特許請求の範囲を広く指すことを意図している。これらの用語を含む記述は、本明細書で説明されている主題を制限するもの、または以下の特許請求の範囲の意味もしくは範囲を制限するものではないと理解されるべきである。
本明細書において、「系」または「7xxx」などの、AA番号及び他の関連する記号によって識別される合金に対する言及がなされる。アルミニウム及びその合金の命名及び識別に最も一般に使用される番号名称体系の理解については、「International Alloy Designations and Chemical Composition Limits for Wrought Aluminum and Wrought Aluminum Alloys」または「Registration Record of Aluminum Association Alloy Designations and Chemical Compositions Limits for Aluminum Alloys in the Form of Castings and Ingot」(両方ともThe Aluminum Associationにより発行された)を参照のこと。
本明細書で使用する場合、プレートは一般に、約15mmよりも大きい厚さを有する。例えば、プレートとは、厚さが約15mm超、約20mm超、約25mm超、約30mm超、約35mm超、約40mm超、約45mm超、約50mm超または約100mm超であるアルミニウム品を指してよい。
本明細書で使用する場合、シェート(シートプレートとも呼ばれる)は、概して、約4mm~約15mmの厚さを有する。例えば、シェートは、厚さが約4mm、約5mm、約6mm、約7mm、約8mm、約9mm、約10mm、約11mm、約12mm、約13mm、約14mm、または約15mmであってよい。
本明細書で使用する場合、シートとは一般に、厚さが約4mm未満であるアルミニウム製品を指す。例えば、シートは、約4mm未満、約3mm未満、約2mm未満、約1mm未満、約0.5mm未満、または約0.3mm未満、(例えば、約0.2mm)の厚さを有し得る。
本出願では、合金の焼戻しまたは調質への言及がなされてもよい。最も一般に使用される合金焼戻しの説明の理解については、「American National Standards (ANSI) H35 on Alloy and Temper Designation Systems.」を参照のこと。F調質または質別は、製造されたままのアルミニウム合金を指す。O調質または質別は、焼なまし後のアルミニウム合金を指す。本明細書でH質別とも称されるHxx調質または質別は、熱処理(例えば、焼きなまし)の有無にかかわらず、冷間圧延後の熱処理可能ではないアルミニウム合金を指す。好適なH質別には、HX1、HX2、HX3、HX4、HX5、HX6、HX7、HX8、またはHX9質別が含まれる。T1調質または質別は、熱間加工から冷却され、(例えば、室温で)自然時効されたアルミニウム合金を指す。T2調質または質別は、熱間加工から冷却され、冷間加工され、自然時効されたアルミニウム合金を指す。T3調質または質別は、溶体化処理され、冷間加工され、自然時効されたアルミニウム合金を指す。T4調質または質別は、溶体化処理され、自然時効されたアルミニウム合金を指す。T5調質または質別は、熱間加工から冷却され、(高温で)人工時効されたアルミニウム合金を指す。T6調質または質別は、溶体化処理され人工時効されたアルミニウム合金を指す。T7調質または質別は、溶体化処理され人工過剰時効されたアルミニウム合金を指す。T8x調質または質別は、溶体化処理され、冷間加工され、人工時効されたアルミニウム合金を指す。T9調質または質別は、溶体化処理され、人工時効され、冷間加工されたアルミニウム合金を指す。W調質または質別とは、溶体化処理後のアルミニウム合金を指す。
本明細書で使用する場合、「室温」の意味は、約15℃~約30℃の温度、例えば、約15℃、約16℃、約17℃、約18℃、約19℃、約20℃、約21℃、約22℃、約23℃、約24℃、約25℃、約26℃、約27℃、約28℃、約29℃、または約30℃を含み得る。本明細書で使用する場合、「周囲条件」または「周囲環境」の意味は、概ね室温の温度、約20%~約100%の相対湿度、及び約975mbar(ミリバール)~約1050mbarの大気圧を含み得る。例えば、相対湿度は、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、約50%、約51%、約52%、約53%、約54%、約55%、約56%、約57%、約58%、約59%、約60%、約61%、約62%、約63%、約64%、約65%、約66%、約67%、約68%、約69%、約70%、約71%、約72%、約73%、約74%、約75%、約76%、約77%、約78%、約79%、約80%、約81%、約82%、約83%、約84%、約85%、約86%、約87%、約88%、約89%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約100%、またはそれらの間の任意の値であり得る。例えば、気圧は、約975mbar、約980mbar、約985mbar、約990mbar、約995mbar、約1000mbar、約1005mbar、約1010mbar、約1015mbar、約1020mbar、約1025mbar、約1030mbar、約1035mbar、約1040mbar、約1045mbar、約1050mbar、またはそれらの間の任意の値であり得る。
本明細書で開示される範囲はいずれも、その範囲に含まれるあらゆる部分範囲を包むものとして理解されたい。例えば、記載されている「1~10」という範囲には、最小値1と最大値10の間のあらゆる全ての部分範囲(1及び10を含む)が含まれるとみなされるべきである。すなわち、全ての部分範囲は、1以上の最小値から始まり(例えば、1~6.1)、かつ10以下の最大値で終了する(例えば、5.5~10)。特に明記しない限り、ある元素の組成量を指す場合、「最大」という表現は、その元素が任意選択的であり、その特定の元素の0%組成を含むことを意味する。特に明記しない限り、全ての組成百分率は重量パーセント(重量%)である。
本明細書で使用する場合、「a」、「an」、及び「the」の意味は、文脈によって特に明確に指示されない限り、単数形及び複数形の指示対象を含む。
本説明文中、アルミニウム合金製品及びそれらの構成成分は、それらの元素組成に関して重量パーセント(重量%)で記載する場合がある。各合金中、全不純物の合計の最大の重量%が0.15%であれば、残部はアルミニウムである。
結晶粒微細化剤及び脱酸剤などの付随的元素、またはその他の添加剤が本発明において存在してもよく、本明細書に記載の合金または本明細書に記載の合金の特性から逸脱するかまたは大きく変わることなく、それら自体で他の特性を付与することができる。
アルミニウム合金製品及びアルミニウム合金製品の製造方法
図1A、1B、1C、及び1Dは、様々な焼入れ速度で焼入れされた焼入れ感受性アルミニウム合金製品の腐食プロファイルの断面図を示している。焼入れ感受性を有するアルミニウム合金製品は、従来の方法及び技術に従って製造された製品であってよい。腐食プロファイルは、アルミニウム合金製品に熱処理プロセスを行った後、示された速度で焼入れし、その後、焼入れしたアルミニウム合金製品に、「応力腐食割れ耐性を測定するための標準試験法」(米国材料試験協会(ASTM) G139))(Standard Test Method for Determining Stress-Corrosion Cracking Resistance)または「塩化ナトリウム+過酸化水素溶液中への浸漬による熱処理型アルミニウム合金の粒界腐食耐性の標準的評価方法」(ASTM G110)(Standard Practice for Evaluating Intergranular Corrosion Resistance of Heat Treatable Aluminum Alloys by Immersion in Sodium Chloride + Hydrogen Peroxide Solution)などの耐食性を測定または評価するための標準腐食試験を行うことによって作成できる。腐食プロファイルは、試験する製品を切断し、断面の顕微鏡写真画像を得ることによって得ることができる。
例えば、図1A~1Dは、アルミニウム合金製品110として識別される焼入れ感受性アルミニウム合金製品の腐食プロファイルを示している。各実施形態において、アルミニウム合金製品110は、AA7075アルミニウム合金製品とすることができる。他の例示的な焼入れ感受性アルミニウム合金製品110としては、AA7022、AA7185、AA6056、AA7020、AA7049、AA7249、またはAA7149を挙げることができる。本明細書における図1A~1D、図2A~2D、及び図3A~3Dに関する考察はアルミニウム合金製品について記載しているが、図面及び関連する考察は、一般に他の種類の金属製品にも適用可能であると考えられる。
各実施形態において、焼入れ感受性は、焼入れ速度、及び腐食試験時にアルミニウム合金製品が示す腐食の種類に基づいて決定することができる。焼入れ製品の腐食試験時には、様々な種類の腐食が見られる可能性がある。例えば、材料の損失を表す空洞または穴がアルミニウム合金内に形成される孔食が示される場合がある。他の例では、粒界腐食が見られる場合もある。粒界腐食は結晶間腐食または樹枝状晶間腐食としても知られ、粒界及び粒界に直接隣接する材料が腐食する局所的腐食の一形態として特徴付けることができる。場合により、腐食の形態及び/または1つの形態の腐食から別の形態への移行に基づいて焼入れ感受性を決定することもできる。例えば、焼入れ感受性は、製品が異なる焼入れ速度に曝される際の孔食から粒界型腐食への転換など、腐食形態の変化に対応し得る。場合により、腐食試験で粒界腐食が発生しないようにアルミニウム合金製品の焼入れを遅く行うことができるほど、アルミニウム合金製品は焼入れ不感受性となり得る。粒界腐食は応力条件下ではより容易に割れが拡がり得ることから、孔食よりも望ましくない場合がある。
図1Aに示されるように、焼入れ感受性アルミニウム合金製品を550℃/秒の急速な焼入れ速度で焼入れした場合、腐食試験で孔食120が発生する場合がある。孔食120は、アルミニウム合金製品110からの局所的な材料損失のポケットとして特定することができる。各実施形態において、アルミニウム合金製品110は、水焼入れを用いて焼入れを行うことで550℃/秒の急速な焼入れ速度を実現することができる。水は、アルミニウム合金製品の焼入れに広く用いられている。水焼入れの一般的な方法としては、冷水浸漬、温水浸漬、沸騰水、または水噴霧を挙げることができる。頻繁に使用される他の焼入れ方法としては、ポリアルキレングリコール溶液、エアブラスト、静止空気(つまり、アルミニウム合金製品を室温で保持する)、液体窒素、高速油焼入れ、またはブライン溶液が含まれる。アルミニウム合金製品、望ましい特性、及び要求される焼入れ速度に応じて、様々な焼入れ方法を選択することができる。
図1Bは、アルミニウム合金製品110を350℃/秒の速度で焼入れし、腐食試験を行った場合にも孔食120が発生し得ることを示している。腐食の形態は、図1Bと図1Cとの間で変化している。図1Cの腐食プロファイルに示されるように、粒界腐食130は、アルミニウム合金製品110を250℃/秒の速度で焼入れし、腐食試験を行った場合にも発生し得る。孔食130は、アルミニウム合金製品110の粒界に沿った局所的な破断の形成として特定することができる。図1A~1Dに示されるような腐食プロファイルでは、粒界腐食130は、孔食120によって示される材料損失の大きな破断またはポケットと比較して、アルミニウム合金製品110のバルク内のわずかに繊細な破断として特定することができる。粒界腐食130は、アルミニウム合金製品110を5℃/秒の速度で焼入れし、腐食試験を行った場合にも発生し得る。350℃/秒~250℃/秒の焼入れ速度の間の孔食120から粒界腐食130への腐食形態の変化は、アルミニウム合金製品110が焼入れ感受性であるか、または粒界腐食に対する耐性を実現するために高い焼入れ速度を必要とすることを示しているものと考えられる。さらに、アルミニウム合金製品110のこのような焼入れ感受性は、アルミニウム合金製品110が、応力腐食割れ耐性が低い、または強度値が低いなど、望ましい特性が少ないことを示しているものと考えられる。
図2A~2Dは、本明細書に開示される方法及び技術に従って熱処理アルミニウム合金製品の腐食プロファイルを示している。本明細書で提供される熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品であり得る。図2A~2Dにおいて、熱処理アルミニウム合金製品は、アルミニウム合金製品210として識別される。アルミニウム合金製品210は、本明細書に記載されるように、7XXX系のアルミニウム合金であってもよいし、またはそれを含むものでもよい。これらの合金は、腐食試験を行った場合に維持され得る高い引張強度や降伏強度など、焼入れ後の焼入れ不感受性の向上及び予想外に高い強度値を示すことができる。本明細書に開示されるアルミニウム合金製品の特性は、製品の組成及び製品を製造及び処理する方法によって実現することができる。有利な点として、これらのアルミニウム合金製品の最終的な特性は、1工程の時効処理を行う間に実現することができる。さらに、アルミニウム合金製品は比較的焼入れ不感受性となりうるが、これは、特性に望ましくない変化をもたらすことなく、より遅い焼入れ速度で焼入れを行うことができることを意味し、熱処理プロセスと焼入れプロセスの間のさらなる処理時間、焼入れコストの削減、及び/またはひずみの低減を可能とする。本明細書に記載のアルミニウム合金は、場合により表1に示されるような元素組成を有してもよい。
Figure 2023542330000002
いくつかの例では、本明細書に記載のアルミニウム合金は、表2に示されるような元素組成を有してもよい。
Figure 2023542330000003
いくつかの例では、本明細書に記載のアルミニウム合金は、表3に示されるような元素組成を有してもよい。
Figure 2023542330000004
いくつかの例では、本明細書に記載のアルミニウム合金は、表4に示されるような元素組成を有してもよい。
Figure 2023542330000005
いくつかの例では、本明細書に記載の合金は、合金の総重量に対して4.00%~15.00%(例えば、5.40%~9.50%、5.60%~9.30%、5.80%~9.20%、または4.00%~5.00%)の量の亜鉛(Zn)を含むことができる。例えば、合金は、4.00%、4.10%、4.20%、4.30%、4.40%、4.50%、4.60%、4.70%、4.80%、4.90%、5.00%、5.10%、5.20%、5.30%、5.40%、5.50%、5.60%、5.70%、5.80%、5.90%、6.00%、6.10%、6.20%、6.30%、6.40%、6.50%、6.60%、6.70%、6.80%、6.90%、7.00%、7.10%、7.20%、7.30%、7.40%、7.50%、7.60%、7.70%、7.80%、7.90%、8.00%、8.10%、8.20%、8.30%、8.40%、8.50%、8.60%、8.70%、8.80%、8.90%、9.00%、9.10%、9.20%、9.30%、9.40%、9.50%、9.60%、9.70%、9.80%、9.90%、10.00%、10.10%、10.20%、10.30%、10.40%、10.50%、10.60%、10.70%、10.80%、10.90%、11.00%、11.10%、11.20%、11.30%、11.40%、11.50%、11.60%、11.70%、11.80%、11.90%、12.00%、12.10%、12.20%、12.30%、12.40%、12.50%、12.60%、12.70%、12.80%、12.90%、13.00%、13.10%、13.20%、13.30%、13.40%、13.50%、13.60%、13.70%、13.80%、13.90%、14.00%、14.10%、14.20%、14.30%、14.40%、14.50%、14.60%、14.70%、14.80%、14.90%、または15.00%のZnを含むことができる。場合により、合金は、4.00%~4.10%、4.10%~4.20%、4.20%~4.30%、4.30%~4.40%、4.40%~4.50%、4.50%~4.60%、4.60%~4.70%、4.70%~4.80%、4.80%~4.90%、4.90%~5.00%、5.00%~5.10%、5.10%~5.20%、5.20%~5.30%、5.30%~5.40%、5.40%~5.50%、5.50%~5.60%、5.60%~5.70%、5.70%~5.80%、5.80%~5.90%、5.90%~6.00%、6.00%~6.10%、6.10%~6.20%、6.20%~6.30%、6.30%~6.40%、6.40%~6.50%、6.50%~6.60%、6.60%~6.70%、6.70%~6.80%、6.80%~6.90%、6.90%~7.00%、7.00%~7.10%、7.10%~7.20%、7.20%~7.30%、7.30%~7.40%、7.40%~7.50%、7.50%~7.60%、7.60%~7.70%、7.70%~7.80%、7.80%~7.90%、7.90%~8.00%、8.00%~8.10%、8.10%~8.20%、8.20%~8.30%、8.30%~8.40%、8.40%~8.50%、8.50%~8.60%、8.60%~8.70%、8.70%~8.80%、8.80%~8.90%、8.90%~9.00%、9.00%~9.10%、9.10%~9.20%、9.20%~9.30%、9.30%~9.40%、9.40%~9.50%、9.50%~9.60%、9.60%~9.70%、9.70%~9.80%、9.80%~9.90%、9.90%~10.00%、10.00%~10.10%、10.10%~10.20%、10.20%~10.30%、10.30%~10.40%、10.40%~10.50%、10.50%~10.60%、10.60%~10.70%、10.70%~10.80%、10.80%~10.90%、10.90%~11.00%、11.00%~11.10%、11.10%~11.20%、11.20%~11.30%、11.30%~11.40%、11.40%~11.50%、11.50%~11.60%、11.60%~11.70%、11.70%~11.80%、11.80%~11.90%、11.90%~12.00%、12.00%~12.10%、12.10%~12.20%、12.20%~12.30%、12.30%~12.40%、12.40%~12.50%、12.50%~12.60%、12.60%~12.70%、12.70%~12.80%、12.80%~12.90%、12.90%~13.00%、13.00%~13.10%、13.10%~13.20%、13.20%~13.30%、13.30%~13.40%、13.40%~13.50%、13.50%~13.60%、13.60%~13.70%、13.70%~13.80%、13.80%~13.90%、13.90%~14.00%、14.00%~14.10%、14.10%~14.20%、14.20%~14.30%、14.30%~14.40%、14.40%~14.50%、14.50%~14.60%、14.60%~14.70%、14.70%~14.80%、14.80%~14.90%、または14.90%~15.00%のZnを含むことができる。すべて重量%で示す。
いくつかの例では、記載される合金は、合金の総重量に対して0.10%~3.5%(例えば、0.20%~2.6%、0.30%~2.5%、または0.15%~0.60%)の量の銅(Cu)を含むことができる。例えば、合金は、0.10%、0.11%、0.12%、0.13%、0.14%、0.15%、0.16%、0.17%、0.18%、0.19%、0.20%、0.21%、0.22%、0.23%、0.24%、0.25%、0.26%、0.27%、0.28%、0.29%、0.30%、0.35%、0.4%、0.45%、0.50%、0.55%、0.60%、0.65%、0.70%、0.75%、0.80%、0.85%、0.90%、0.95%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2.0%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3.0%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、または3.5%のCuを含むことができる。場合により、合金は、0.10%~0.11%、0.11%~0.12%、0.12%~0.13%、0.13%~0.14%、0.14%~0.15%、0.15%~0.16%、0.16%~0.17%、0.17%~0.18%、0.18%~0.19%、0.19%~0.20%、0.20%~0.21%、0.21%~0.22%、0.22%~0.23%、0.23%~0.24%、0.24%~0.25%、0.25%~0.26%、0.26%~0.27%、0.27%~0.28%、0.28%~0.29%、0.29%~0.30%、0.30%~0.35%、0.35%~0.40%、0.40%~0.45%、0.45%~0.50%、0.50%~0.55%、0.55%~0.60%、0.60%~0.65%、0.65%~0.70%、0.70%~0.75%、0.75%~0.80%、0.80%~0.85%、0.85%~0.90%、0.90%~0.95%、0.95%~1.0%、1.0%~1.1%、1.1%~1.2%、1.2%~1.3%、1.3%~1.4%、1.4%~1.5%、1.5%~1.6%、1.6%~1.7%、1.7%~1.8%、1.8%~1.9%、1.9%~2.0%、2.0%~2.1%、2.1%~2.2%、2.2%~2.3%、2.3%~2.4%、2.4%~2.5%、2.5%~2.6%、2.6%~2.7%、2.7%~2.8%、2.8%~2.9%、2.9%~3.0%、3.0%~3.1%、3.1%~3.2%、3.2%~3.3%、3.3%~3.4%、または3.4%~3.5%のCuを含むことができる。すべて重量%で示す。
いくつかの例では、本明細書に記載の合金は、1.00%~4.00%(例えば、1.00%~3.00%、1.40%~2.80%、または1.60%~2.60%)の量のマグネシウム(Mg)を含むことができる。場合によっては、合金は、1.00%、1.10%、1.20%、1.30%、1.40%、1.50%、1.60%、1.70%、1.80%、1.90%、2.00%、2.10%、2.20%、2.30%、2.40%、2.50%、2.60%、2.70%、2.80%、2.90%、3.00%、3.10%、3.20%、3.30%、3.40%、3.50%、3.60%、3.70%、3.80%、3.90%、または4.00%のMgを含むことができる。場合により、合金は、1.00%~1.10%、1.10%~1.20%、1.20%~1.30%、1.30%~1.40%、1.40%~1.50%、1.50%~1.60%、1.60%~1.70%、1.80%~1.80%、1.80%~1.90%、1.90%~2.00%、2.00%~2.10%、2.10%~2.20%、2.20%~2.30%、2.30%~2.40%、2.40%~2.50%、2.50%~2.60%、2.60%~2.70%、2.70%~2.80%、2.80%~2.90%、2.90%~3.00%、3.00%~3.10%、3.10%~3.20%、3.20%~3.30%、3.30%~3.40%、3.40%~3.50%、3.50%~3.60%、3.60%~3.70%、3.70%~3.80%、3.80%~3.90%、または3.90%~4.00%のMgを含むことができる。すべて重量%で示す。
場合により、Zn、Cu、及びMgの合計含有量は、5.00%~14.00%(例えば、5.50%~13.50%、6.00%~13.00%、6.50%~12.50%、または7.00%~12.00%)の範囲とすることができる。例えば、Zn、Cu、及びMgの合計含有量は、5.00%、5.50%、6.00%、6.50%、7.00%、7.50%、8.00%、8.50%、9.00%、9.50%、10.00%、10.50%、11.00%、11.50%、12.00%、12.50%、13.00%、13.50%、または14.00%とすることができる。場合により、Zn、Cu、及びMgの合計含有量は、5.00%~5.50%、5.50%~6.00%、6.00%~6.50%、6.50%~7.00%、7.00%~7.50%、7.50%~8.00%、8.00%~8.50%、8.50%~9.00%、9.00%~9.50%、9.50%~10.00%、10.00%~10.50%、10.50%~11.00%、11.00%~11.50%、11.50%~12.00%、12.00%~12.50%、12.50%~13.00%、13.00%~13.50%、または13.50%~14.00%とすることができる。すべて重量%で示す。
いくつかの例では、本明細書に記載される合金は、合金の総重量に対して0.05%~0.50%(例えば、0.10%~0.35%、または0.10%~0.25%)の量の鉄(Fe)を含むことができる。例えば、合金は、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.10%、0.11%、0.12%、0.13%、0.14%、0.15%、0.16%、0.17%、0.18%、0.19%、0.20%、0.21%、0.22%、0.23%、0.24%、0.25%、0.26%、0.27%、0.28%、0.29%、0.30%、0.31%、0.32%、0.33%、0.34%、0.35%、0.36%、0.37%、0.38%、0.39%、0.40%、0.41%、0.42%、0.43%、0.44%、0.45%、0.46%、0.47%、0.48%、0.49%、または0.50%のFeを含むことができる。場合により、合金は、0.05%~0.06%、0.06%~0.07%、0.07%~0.08%、0.08%~0.09%、0.09%~0.10%、0.10%~0.11%、0.11%~0.12%、0.12%~0.13%、0.13%~0.14%、0.14%~0.15%、0.15%~0.16%、0.16%~0.17%、0.17%~0.18%、0.18%~0.19%、0.19%~0.20%、0.20%~0.21%、0.21%~0.22%、0.22%~0.23%、0.23%~0.24%、0.24%~0.25%、0.25%~0.26%、0.26%~0.27%、0.27%~0.28%、0.28%~0.29%、0.29%~0.30%、0.30%~0.31%、0.31%~0.32%、0.32%~0.33%、0.33%~0.34%、0.34%~0.35%、0.35%~0.36%、0.36%~0.37%、0.37%~0.38%、0.38%~0.39%、0.39%~0.40%、0.40%~0.41%、0.41%~0.42%、0.42%~0.43%、0.44%~0.44%、0.44%~0.45%、0.45%~0.46%、0.46%~0.47%、0.47%~0.48%、0.48%~0.49%、または0.49%~0.50%のFeを含むことができる。すべて重量%で示す。
いくつかの例では、本明細書に記載される合金は、合金の総重量に対して0.05%~0.30%(例えば、0.05%~0.25%、または0.07%~0.15%)の量のケイ素(Si)を含むことができる。例えば、合金は、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.10%、0.11%、0.12%、0.13%、0.14%、0.15%、0.16%、0.17%、0.18%、0.19%、0.20%、0.21%、0.22%、0.23%、0.24%、0.25%、0.26%、0.27%、0.28%、0.29%、または0.30%のSiを含むことができる。場合により、合金は、0.05%~0.06%、0.06%~0.07%、0.07%~0.08%、0.08%~0.09%、0.09%~0.10%、0.10%~0.11%、0.11%~0.12%、0.12%~0.13%、0.13%~0.14%、0.14%~0.15%、0.15%~0.16%、0.16%~0.17%、0.17%~0.18%、0.18%~0.19%、0.19%~0.20%、0.20%~0.21%、0.21%~0.22%、0.22%~0.23%、0.23%~0.24%、0.24%~0.25%、0.25%~0.26%、0.26%~0.27%、0.27%~0.28%、0.28%~0.29%、または0.29%~0.30%のSiを含むことができる。すべて重量%で示す。
いくつかの例では、本明細書に記載の合金は、合金の総重量に対して0.01%~0.25%(例えば、0.01%~0.20%、0.05%~0.25%、0.025%~0.20%、0.025%~0.15%、0.05%~0.20%または0.09%~0.15%)の量のジルコニウム(Zr)を含むことができる。例えば、合金は、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.10%、0.11%、0.12%、0.13%、0.14%、0.15%、0.16%、0.17%、0.18%、0.19%、0.20%、0.21%、0.22%、0.23%、0.24%、または0.25%のZrを含むことができる。場合により、合金は、0.01%~0.02%、0.02%~0.03%、0.03%~0.04%、0.04%~0.05%、0.05%~0.06%、0.06%~0.07%、0.07%~0.08%、0.08%~0.09%、0.09%~0.10%、0.10%~0.11%、0.11%~0.12%、0.12%~0.13%、0.13%~0.14%、0.14%~0.15%、0.15%~0.16%、0.16%~0.17%、0.17%~0.18%、0.18%~0.19%、0.19%~0.20%、0.20%~0.21%、0.21%~0.22%、0.22%~0.23%、0.23%~0.24%、または0.24%~0.25%のZrを含むことができる。すべて重量%で示す。
いくつかの例では、本明細書に記載される合金は、合金の総重量に対して最大0.25%(例えば、0.01%~0.10%、または0.02%~0.05%)の量のマンガン(Mn)を含むことができる。例えば、合金は、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.10%、0.11%、0.12%、0.13%、0.14%、0.15%、0.16%、0.17%、0.18%、0.19%、0.20%、0.21%、0.22%、0.23%、0.24%、または0.25%のMnを含むことができる。場合により、合金は、0.01%~0.02%、0.02%~0.03%、0.03%~0.04%、0.04%~0.05%、0.05%~0.06%、0.06%~0.07%、0.07%~0.08%、0.08%~0.09%、0.09%~0.10%、0.10%~0.11%、0.11%~0.12%、0.12%~0.13%、0.13%~0.14%、0.14%~0.15%、0.15%~0.16%、0.16%~0.17%、0.17%~0.18%、0.18%~0.19%、0.19%~0.20%、0.20%~0.21%、0.21%~0.22%、0.22%~0.23%、0.23%~0.24%、または0.24%~0.25%のMnを含むことができる。いくつかの場合では、マンガンは合金中に存在せずともよい(すなわち、0.0%)。すべて重量%で示す。
いくつかの例では、本明細書に記載される合金は、合金の総重量に対して最大0.20%(例えば、0.01%~0.10%、0.01%~0.05%、または0.03%~0.05%)の量のクロム(Cr)を含むことができる。例えば、合金は、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.10%、0.11%、0.12%、0.13%、0.14%、0.15%、0.16%、0.17%、0.18%、0.19%、または0.20%のCrを含むことができる。場合により、合金は、0.01%~0.02%、0.02%~0.03%、0.03%~0.04%、0.04%~0.05%、0.05%~0.06%、0.06%~0.07%、0.07%~0.08%、0.08%~0.09%、0.09%~0.10%、0.10%~0.11%、0.11%~0.12%、0.12%~0.13%、0.13%~0.14%、0.14%~0.15%、0.15%~0.16%、0.16%~0.17%、0.17%~0.18%、0.18%~0.19%、または0.19%~0.20%のCrを含むことができる。場合によっては、Crは合金中に存在せずともよい(すなわち、0.0%)。すべて重量%で示す。
いくつかの例では、本明細書に記載される合金は、合金の総重量に対して最大0.15%(例えば、0.001%~0.10%、0.001%~0.05%、または0.003%~0.035%)の量のチタン(Ti)を含むことができる。例えば、合金は、0.001%、0.002%、0.003%、0.004%、0.005%、0.006%、0.007%、0.008%、0.009%、0.010%、0.011%0.012%、0.013%、0.014%、0.015%、0.016%、0.017%、0.018%、0.019%、0.020%、0.021%0.022%、0.023%、0.024%、0.025%、0.026%、0.027%、0.028%、0.029%,0.03%、0.031%0.032%、0.033%、0.034%、0.035%、0.036%、0.037%、0.038%、0.039%、0.04%、0.041%0.042%、0.043%、0.044%、0.045%、0.046%、0.047%、0.048%、0.049%、0.05%、0.055%、0.06%、0.065%、0.07%、0.075%、0.08%、0.085%、0.09%、0.095%、0.10%、0.11%、0.12%、0.13%、0.14%、または0.15%のTiを含むことができる。場合により、合金は、0.01%~0.02%、0.02%~0.03%、0.03%~0.04%、0.04%~0.05%、0.05%~0.06%、0.06%~0.07%、0.07%~0.08%、0.08%~0.09%、0.09%~0.10%、0.10%~0.11%、0.11%~0.12%、0.12%~0.13%、0.13%~0.14%、または0.14%~0.15%のTiを含むことができる。場合によっては、Tiは合金中に存在せずともよい(すなわち、0.0%)。すべて重量%で示す。
いくつかの例では、本明細書に記載の合金は、合金の総重量に対して最大0.20%(例えば、0.01%~0.20%、0.01%~0.15%、0.01%~0.10%、0.01%~0.05%、または0.03%~0.05%)の量の1つ以上の希土類元素(すなわち、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、及びLuのうちの1つ以上)を含むことができる。例えば、合金は、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.10%、0.11%、0.12%、0.13%、0.14%、0.15%、0.16%、0.17%、0.18%、0.19%、または0.20%の希土類元素を含むことができる。場合により、合金は、0.01%~0.02%、0.02%~0.03%、0.03%~0.04%、0.04%~0.05%、0.05%~0.06%、0.06%~0.07%、0.07%~0.08%、0.08%~0.09%、0.09%~0.10%、0.10%~0.11%、0.11%~0.12%、0.12%~0.13%、0.13%~0.14%、0.14%~0.15%、0.15%~0.16%、0.16%~0.17%、0.17%~0.18%、0.18%~0.19%、または0.19%~0.20%の希土類元素を含むことができる。すべて重量%で示す。
いくつかの例では、本明細書に記載される合金は、合金の総重量に対して最大0.20%(例えば、0.01%~0.20%、または0.05%~0.15%)の量のMo、Nb、Be、B、Co、Sn、Sr、V、In、Hf、Ag、及びNiのうちの1つ以上を含むことができる。例えば、合金は、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、0.10%、0.11%、0.12%、0.13%、0.14%、0.15%、0.16%、0.17%、0.18%、0.19%、または0.20%のMo、Nb、Be、B、Co、Sn、Sr、V、In、Hf、Ag、及びNiのうちの1つ以上を含むことができる。場合により、合金は、0.01%~0.02%、0.02%~0.03%、0.03%~0.04%、0.04%~0.05%、0.05%~0.06%、0.06%~0.07%、0.07%~0.08%、0.08%~0.09%、0.09%~0.10%、0.10%~0.11%、0.11%~0.12%、0.12%~0.13%、0.13%~0.14%、0.14%~0.15%、0.15%~0.16%、0.16%~0.17%、0.17%~0.18%、0.18%~0.19%、または0.19%~0.20%のMo、Nb、Be、B、Co、Sn、Sr、V、In、Hf、Ag、及びNiのうちの1つ以上を含むことができる。すべて重量%で示す。
場合により、本明細書に記載の合金組成物は、例えば、0.05%以下、0.04%以下、0.03%以下、0.02%以下、または0.01%以下の量の他の微量元素(不純物と呼ばれる場合もある)をさらに含むことができる。これらの不純物としては、これらに限定されるものではないが、Ga、Ca、Bi、Na、Pb、またはそれらの組み合わせを挙げることができる。したがって、Ga、Ca、Bi、Na、またはPbは、0.05%以下、0.04%以下、0.03%以下、0.02%以下、または0.01%以下の量で合金中に存在してもよい。全不純物の合計は、0.15%を超えずともよい(例えば0.10%)。すべて重量%で示す。いずれの合金の残りの比率または残部も、アルミニウムであってよい。
図2A~2Dのアルミニウム合金製品210は、本明細書に提供される新規なアルミニウム合金を含むことができる。アルミニウム合金製品210を製造する組成物及び方法は、図1A~1Dに示されるアルミニウム合金製品110と比較して、焼入れ不感受性及び改善された強度値を提供することができる。図2A~2Dは、アルミニウム合金製品210の焼入れ不感受性の一態様を示し得る。図1A~1Dと同様、アルミニウム合金製品210は、様々な焼入れ速度で焼入れを行い、腐食試験を行って、異なる焼入れ速度のそれぞれについて焼入れ感受性を示すための腐食プロファイルを示すことができる。図2Aから始め、アルミニウム合金製品210は、焼入れ速度550℃/秒に相当する。実施形態では、550℃/秒の焼入れ速度は、水焼入れによって実現することができる。550℃/秒の急速な焼入れ速度で焼入れを行い、腐食試験を行った場合、アルミニウム合金製品210は、材料損失の空洞によって特定される孔食220を生じ得る。同様に、図2B及び2Cでは、アルミニウム合金製品210を、350℃/秒の焼入れ速度及び腐食試験、ならびに250℃/秒の焼入れ速度及び腐食試験に供した場合にも孔食220が生じ得る。実施形態では、より遅い焼入れ速度で、孔食220から粒界腐食230への腐食形態の変化が生じ得る。例えば、図2Dに示されるように、アルミニウム合金製品210に5℃/秒で焼入れを行い、腐食試験を行った場合に粒界腐食230が発生し得る。場合によっては、アルミニウム合金製品210は、焼入れ速度が50℃/秒未満である場合に腐食試験で粒界腐食230を示す可能性がある。しかしながら、他の場合では、焼入れ速度が約5℃/秒以上である場合、例えば、5℃/秒~25℃/秒、25℃/秒~50℃/秒、50℃/秒~75℃/秒、75℃/秒~100℃/秒、100℃/秒~125℃/秒、125℃/秒~150℃/秒、150℃/秒~175℃/秒、175℃/秒~200℃/秒、200℃/秒~225℃/秒、または225℃/秒~250℃/秒である場合に、腐食試験においてアルミニウム合金製品210が粒界腐食230をほとんどまたは全く生じない場合もある。200℃/秒未満、100℃/秒未満、50℃/秒未満、または25℃/秒未満のような遅い焼入れ速度は、空気焼入れによって実現することができる。空気焼入れは、アルミニウム合金製品210をエアブラストすること、またはアルミニウム合金製品210を室温で保持することで行うことができる。焼入れに関するさらなる詳細を以下に記載する。
図3A~3Dも、本開示による熱処理アルミニウム合金製品の様々な焼入れ速度での腐食プロファイルをやはり示している。熱処理アルミニウム合金製品は、焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品とすることができ、図3A~3Dではアルミニウム合金製品310として識別される。アルミニウム合金製品310は、本明細書に提供される新規なアルミニウム合金を含むことができる。そのため、アルミニウム合金製品310は、特に図1A~1Dに示されるアルミニウム合金製品110と比較した場合に、改善された焼入れ不感受性及びそれに応じて改善された強度値を示し得る。アルミニウム合金310は、本明細書に記載の焼入れ方法に従って焼入れを行うことができる。上記に述べた図と同様、アルミニウム合金310は、550℃/秒の急速な焼入れ速度で焼入れを行うことができる。図3Aに示されるように、アルミニウム合金製品310は、この焼入れ速度で焼入れを行い、腐食試験を行った場合に孔食320を生じ得る。孔食320は、より低い焼入れ速度でも生じる可能性がある。図3B及び3Cに示されるように、アルミニウム合金製品310は、350℃/秒及び250℃/秒の焼入れ速度で焼入れを行った場合に腐食試験で孔食320を生じ得る。図3Dに示されるように、腐食形態は、焼入れ速度が5℃/秒のように250℃/秒未満まで遅くなると、粒界腐食130に変化し得る。したがって、図2A~2D及び図3A~3Dは、本明細書で提供される新規のアルミニウム合金が示す焼入れ不感受性の一態様を示しており、具体的には、焼入れ速度が250℃/秒未満になるまでは、焼入れ試験で示される腐食形態が粒界腐食130に変化しないことを示していると考えられる。
図1A~3Dが、焼入れされたアルミニウム合金製品に腐食試験を行った際に形成される腐食の種類を示すと考えられるのに対して、図4は、試験時に製品内でそれぞれの種類の腐食が発生する程度を定量化したものである。図4は、焼入れ感受性アルミニウム合金製品と、本開示に従って製造された熱処理アルミニウム合金製品について、異なる焼入れ速度における各腐食領域の腐食深さの比較を示した例示的なグラフを示している。図4は、異なるアルミニウム合金製品の比較を容易とするために並べて配置された3つの別々のグラフを示す。図4は、それぞれが、異なる速度で焼入れが行われる異なるアルミニウム合金製品のデータを示す、グラフ405、410、及び415を含んでいる。図1に示されるアルミニウム合金製品のそれぞれは、ASTM G110、ASTM G129、及び/またはASTM G139規格に従った腐食試験に供する前に同じ処理が行われていてよい。これらの規格は、特定の材料の腐食感受性の再現可能な測定を可能とするアルミニウム腐食試験を規定している。ASTM G110規格に従い、図4に使用される各アルミニウム合金製品を、塩化ナトリウムと過酸化水素の溶液に浸漬することができる。アルミニウム合金製品のそれぞれは、24時間及び/または48時間、浸漬することができる。アルミニウム合金製品のそれぞれに対応するデータを収集し、これを使用してグラフ405、410、及び415を作成した。
グラフ405には、焼入れ感受性アルミニウム合金製品において様々な焼入れ速度で生じた腐食深さが示されている。グラフ405は、アルミニウム合金製品110に相当し、AA7075アルミニウム合金製品を表している。図1A~1Dに関して前述したように、アルミニウム合金製品110は焼入れ感受性であり、高い焼入れ速度では孔食から粒界腐食へと腐食形態の変化を示し得る。グラフ405は同様の結果を示しており、550℃/秒及び350℃/秒といった急速な焼入れ速度では孔食420が発生することを示している。しかしながら、焼入れ速度を250℃/秒に下げると、腐食形態が粒界腐食430に変化する場合がある。「IGC領域」として示されるグラフ405のボックスによって強調されているように、アルミニウム合金製品110は、250℃/秒以下のいずれの速度で焼入れした場合にも粒界腐食430を生じ得る。場合によっては、約5℃/秒~約250℃/秒または約5℃/秒~約350℃/秒、例えば、5℃/秒~250℃/秒、5℃/秒~260℃/秒、5℃/秒~270℃/秒、5℃/秒~280℃/秒、5℃/秒~290℃/秒、5℃/秒~300℃/秒、5℃/秒~310℃/秒、5℃/秒~320℃/秒、5℃/秒~330℃/秒、5℃/秒~340℃/秒、または5℃/秒~345℃/秒の焼入れ速度を用いて処理した、腐食試験後のAA7075アルミニウム合金製品で粒界腐食が観察される可能性がある。
グラフ405は腐食深さも示している。腐食深さとは、アルミニウム合金製品の表面からアルミニウム合金のバルク中へと腐食が発生する程度を指すことができる。換言すれば、腐食深さとは、腐食試験において腐食が存在し得る、アルミニウム合金製品のバルク中への深さを指し得る。グラフ405は、各焼入れ速度における複数の焼入れ試験からのデータ、または腐食試験後の試料の複数の位置からのデータを含むか、または表し得る。そのため、各ブロックは観察された平均腐食深さに対応しており、標準偏差またはエラーバーは、試験中に観察された腐食深さの全範囲を示す。
グラフ405に示されるように、焼入れ速度が減少するにつれて、腐食の深さが増加し得る。腐食を制限することが望ましいと考えられることから、腐食深さもより小さいことが望ましいと考えられる。グラフ405に示されるように、焼入れ速度550℃/秒では、腐食420は、アルミニウム合金製品内に平均約50μmの深さにまで及び、例えば、孔食に相当し得る。焼入れ速度が350℃/秒に遅くなると、腐食420は、約75μmの平均深さにまでさらにアルミニウム合金製品内に及び、これもやはり孔食に相当し得る。腐食形態が粒界腐食に変わると、腐食深さは引き続き増加し得る。腐食430の腐食深さは、アルミニウム合金製品を150℃/秒の速度で焼入れした場合にわずかに減少し得るが、この点は大きなエラーバーを含んでおり、最大腐食深さは非常に大きい。焼入れ速度5℃/秒~250℃/秒における腐食430の平均腐食深さは、550℃/秒といった急速な焼入れ速度における腐食深さよりも依然として大きくなり得る。5℃/秒の遅い焼入れ速度であっても、腐食は約85μmの腐食深さにまで及ぶ可能性がある。
グラフ410及び415は、本開示によるさらなるアルミニウム合金製品において観察された腐食深さを示している。グラフ410及び415にデータを示すアルミニウム合金製品は、熱処理アルミニウム合金製品であり得る。熱処理アルミニウム合金製品は、アルミニウム合金製品210及び310などの焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品であってもよい。観察される熱処理アルミニウム合金製品は、本明細書に記載の方法及び組成物に従って製造されたアルミニウム合金製品であってもよい。例えば、そのようなアルミニウム合金製品は、表5に示される以下の元素組成を有するアルミニウム合金で製造することができる。
Figure 2023542330000006
グラフ410に示されるように、アルミニウム合金製品4Aに焼入れを行い、腐食試験を行った場合、ほとんどの焼入れ速度で腐食420が観察され得る。例えば、50℃/秒以下の遅い焼入れ速度でも孔食が発生する場合がある。得られたデータでは、焼入れ速度を5℃/秒に遅くした場合にもアルミニウム合金製品4Aは、粒界腐食430(IGC)を生じている。さらに、グラフ410にデータを示すアルミニウム合金製品4Aに発生した腐食は、腐食の種類に関係なく、グラフ405の焼入れ感受性アルミニウム合金製品と比較して全体的に腐食深さが小さくなっている。5℃/秒の最も遅い焼入れ速度でも、より小さい腐食深さが観察される。焼入れ速度が低下するにつれて腐食深さはいくらか増加し得るが、焼入れ速度にわたった腐食深さの増加率は最小限に留まり得る。例えば、グラフ410に示される焼入れ速度550℃/秒での腐食420の腐食深さは、約40μmであり得るのに対して、焼入れ速度5℃/秒での腐食深さは約50μmとわずかに大きいのみである。全体として、グラフ410に示される腐食深さは、グラフ405の焼入れ感受性アルミニウム合金製品と比較して、比較的一定である。さらに、標準偏差バーによって示されるように、同じ試験を複数回実行しても、腐食の深さは比較的一定であり得る。同じ試験の異なる試行(すなわち、同じ焼入れ速度での複数回の焼入れ)間にばらつきがみられないことは、操作条件の変更が腐食感受性に与える影響が最小限となり得ることを示していることから、アルミニウム合金製品の焼入れ不感受性をさらに示しているものと考えられる。
グラフ415は、本明細書に記載の別のアルミニウム合金製品4Bについて同様の焼入れ不感受性を示し得る。グラフ410にデータを示すアルミニウム合金製品4Aと同様、グラフ415によって表されるアルミニウム合金製品の腐食形態は、5℃/秒以下の焼入れ速度まで孔食から粒界腐食に変化しない可能性がある。予想外の点として、焼入れ速度が低下するにつれて、場合によっては腐食深さが減少し得る。この結果は、焼入れ速度の低下に伴って腐食深さが増加することを示す、グラフ405及び410の焼入れ速度に関する腐食深さの傾向を比較すると予想外である。グラフ415において、50℃/秒~250℃/秒の速度は、孔食が、約25μm以下の腐食深さにまで及ぶ主要な腐食420であることを表していると考えられる。グラフ410及び415に示されるように、5℃/秒~550℃/秒の焼入れ速度を用いた場合、腐食試験における腐食深さは、0μm~300μm、5μm~300μm、0μm~200μm、5μm~100μm、または10μm~80μmとなり得る。例えば、焼入れ速度が125℃/秒である場合、腐食深さは、5μm~150μmまたは25μm~50μmとなり得る。
上記で考察したように、焼入れ感受性は、アルミニウム合金製品の特性、特に強度値に影響を与える可能性がある。例示的な強度特性としては、降伏強度、引張強度、粒子伸び率、及びひずみ比を挙げることができる。図5~8は、焼入れ感受性アルミニウム合金製品と、本明細書で提供される方法及び技術に従って製造された熱処理アルミニウム合金製品との間の比較データを示す例示的なグラフを示したものである。焼入れ感受性アルミニウム合金製品は、図5~8のグラフで「C」(黒い四角)として示されたデータによって表される。いくつかの実施形態では、アルミニウム合金製品Cは、従来の方法及び技術に従って製造された7XXX系のアルミニウム合金製品を含むことができる。例えば、アルミニウム合金製品Cは、AA7075アルミニウム合金製品(アルミニウム合金製品110に類似)に相当し得る。図5~8のグラフ上で「5A」(赤い丸)及び「5B」(青い三角)として示されるデータは、焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品である熱処理アルミニウム合金製品を表す。アルミニウム合金製品5A及び5Bは、表6に示される以下の元素組成を有するアルミニウム合金で製造することができる。
Figure 2023542330000007
アルミニウム合金製品5A、5B、及びCのそれぞれは、同じ機械的な試験手順を行うのに先立って調製することができる。アルミニウム合金製品5A、5B、及びCを調製するには、各アルミニウム合金製品を480℃の第1の温度に溶体化することができる。アルミニウム合金製品は、第1の温度で5分間、維持または保持した後、25℃、55℃、65℃、75℃、85℃の温度に維持された水浴中で焼入れを行うことで、それぞれ、550℃/秒、350℃/秒、250℃/秒、150℃/秒、及び50℃/秒の焼入れ速度を得ることができる。5℃/秒の焼入れ速度を得るには、アルミニウム合金製品を空気焼入れすればよい。焼入れ後、アルミニウム合金製品に、1工程の時効処理を行うことができる。例示的な時効プロセスは、T6またはT7調質または析出硬化を含むことができる。図5~8の各グラフでは、アルミニウム合金製品に、製品を125℃の温度に25時間再加熱することができる時効処理を行うことができる。この時効プロセスを行った後、アルミニウム合金製品を、機械的試験、ASTM G110に基づく腐食試験、ASTM G129に基づく応力腐食評価、及び/またはASTM G139に基づく応力腐食評価に供することができる。以下の図5~9、図10A~10C、及び図11A~11Cは、上記に述べたプロセスに従って調製及び実施されたアルミニウム合金製品5A、5B、及びCの試験から得られたデータを示している。
図5は、アルミニウム合金製品5A、5B、及びCが示す降伏強度の比較を示すグラフ500を示している。降伏強度は、降伏応力としても知られ、材料が塑性変形を開始する応力を規定する材料特性である。塑性変形とは、伸び、圧縮、座屈、曲げ、捻れなどの応力下での製品の永久的なひずみである。降伏強度は、アルミニウム合金製品の強度を特徴付ける重要な要素である。
グラフ500に示されるように、上記に示され、本明細書に提供される技術に従って製造された焼入れ不感受性の7XXX系のアルミニウム合金組成物から製造されたアルミニウム合金製品5A及び5Bは、アルミニウム合金製品Cと比較して優れた降伏強度を示すことができる。例えば、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、400MPa~600MPaの降伏強度を示すことができる。具体的には、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、50℃/秒~550℃/秒の焼入れ速度で500MPa~650MPaの降伏強度を示すことができる。例えば、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、焼入れ速度が125℃/秒である場合、560MPa~580MPaの降伏強度を示すことができる。いくつかの実施形態では、焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品は、50℃/秒~550℃/秒の焼入れ速度では約550MPa~約600MPaまでの降伏強度を、350℃/秒~550℃/秒の焼入れ速度では約525MPa~約600MPaの降伏強度を示すことができる。例えば、550℃/秒の焼入れ速度では、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、それぞれ。約572MPa及び約579MPaの降伏強度を示すことができる。これに対して、アルミニウム合金製品Cは、550℃/秒の焼入れ速度で約532MPaの降伏強度を示し得る。350℃/秒及び50℃/秒の焼入れ速度では、アルミニウム合金製品5Aは、それぞれ約572MPa及び553MPaの降伏強度を示すことができ、アルミニウム合金製品5Bは、それぞれ約575MPa及び569MPaの降伏強度を示すことができる。これに対して、アルミニウム合金製品Cは、350℃/秒及び50℃/秒の焼入れ速度でそれぞれ、約524及び509の降伏強度を示し得る。
アルミニウム合金製品5A及び5Bの改善された降伏強度は、焼入れ速度5℃/秒のような低い焼入れ速度でさらに明らかとなり得る。焼入れ速度5℃/秒では、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、約439MPa及び489MPaの降伏強度を示し、これは、焼入れ速度5℃/秒でのアルミニウム合金製品Cの降伏強度よりもおよそ100MPa高くなり得る。5℃/秒では、アルミニウム合金製品Cは、約347MPaの降伏強度を示す。有利な点として、アルミニウム合金製品5A及び5Bでは、焼入れ速度を550℃~5℃/秒まで遅くした場合の降伏強度の低下は25%未満である。これに対して、アルミ合金品Cは、焼入れ速度を550℃~5℃/秒まで遅くした場合に25%を上回る低下、例えば35%の低下を示す。
図6は、アルミニウム合金製品5A、5B、及びCが示す極限引張強度の比較を示すグラフ600を示す。極限引張強度(UTS)は、伸び荷重に耐える材料の能力に相当し得る。材料に加えられる力が材料のサイズを縮小しようとする応力試験に対して、引張強度応力は、材料が伸びに耐える能力を試験するものである。極限引張強度は、材料が破断するまで引き伸ばされるかまたは引っ張られる際に耐え得る最大応力によって測定することができる。
降伏強度と同様、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、アルミニウム合金製品Cと比較して異なる焼入れ速度にわたって優れた極限引張強度を示すことができる。グラフ600に示されるように、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、5℃/秒~550℃/秒の焼入れ速度で500MPa~650MPaの極限引張強度(本明細書では引張強度とも称する)を示す。例えば、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、焼入れ速度が125℃/秒である場合、605MPa~615MPaの極限引張強度を示すことができる。いくつかの実施形態では、焼入れ不感受性アルミニウム合金製品は、50℃/秒~550℃/秒の焼入れ速度で585MPa~625MPaの引張強度を示すことができる。例えば、550℃/秒の焼入れ速度では、アルミニウム合金製品A及びBは、それぞれ、約614MPa及び約618MPaの引張強度を示すことができる。これに対して、アルミニウム合金製品Cは、550℃/秒の焼入れ速度で約584MPaの引張強度を示す。350℃/秒及び50℃/秒の焼入れ速度では、アルミニウム合金製品5Aは、それぞれ約614MPa及び593MPaの引張強度を示すことができ、アルミニウム合金製品5Bは、それぞれ約618MPa及び605MPaの引張強度を示すことができる。これに対して、アルミニウム合金製品Cは、350℃/秒及び50℃/秒の焼入れ速度でそれぞれ、約578MPa及び約566MPaの降伏強度を示し得る。
5℃/秒のような遅い焼入れ速度であっても、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、アルミニウム合金製品Cと比較してより高い引張強度を示す。例えば、5℃/秒の焼入れ速度では、焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品は、約475MPa~約550MPaの引張強度を示すことができる。図6に示されるように、アルミニウム合金製品5A及び5Bの5℃/秒での引張強度は、それぞれ約507MPa及び約544MPaである。これに対して、アルミニウム合金製品Cは、5℃/秒の焼入れ速度で焼入れした場合、約458MPaの引張強度を示す。
次に図7を参照すると、応力を受けたときのアルミニウム合金製品5A、5B、及びCの総伸び率(TE)が示されている。固定ゲージ上での変化の比率として表される総伸び率は、材料が破断するまで伸ばすことができる比率に相当し得る。いくつかの実施形態では、総伸び率は、アルミニウム合金製品の成形性の大まかな指標となり得る。
グラフ700によって示されるように、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、5℃/秒~550℃/秒の焼入れ速度で10.00%~15.00%の総伸び率を示すことができる。例えば、550℃/秒のような急速な焼入れ速度では、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、それぞれ約14.70%及び約14.31%の総伸び率を示す。焼入れ速度が、350℃/秒、50℃/秒、及び5℃/秒に遅くなるにつれて、アルミ合金品5Aは、それぞれ約15.10%、約13.29%、及び約10.46%の総伸び率を示す。同様に、アルミニウム合金製品5Bは、焼入れ速度が350℃/秒、50℃/秒、及び5℃/秒に遅くなると、14.48%、13.65%、及び10.15%の総伸び率を示す。焼入れ速度が125℃/秒である場合には、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、13.80%~14.20%の総伸び率を示すことができる。場合によっては、焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品は、7.50%~10.50%の均一な伸び率を示すことができる。例えば、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、焼入れ速度が125℃/秒である場合、9.00%~9.60%の均一な伸び率を示すことができる。
図7に示されるように、アルミニウム合金製品Cは、5℃/秒~550℃/秒の焼入れ速度で14.09%~15.25%の総伸び率を示し得る。例えば、アルミニウム合金製品Cは、550℃/秒の焼入れ速度で15.00%を超える総伸び率を示し得る。焼入れ速度が、350℃/秒、50℃/秒、及び5℃/秒に遅くなるにつれて、アルミ合金品Cは、それぞれ約14.60%、約14.31%、及び約14.09%の総伸び率を示し得る。均一な伸び率は、ネッキングが発生するまでの最大荷重での材料の伸び率に相当し得る。場合によっては、均一な伸び率は、一軸変形における材料の延性または成形性を表し得る。
図8は、アルミニウム合金製品5A、5B、及びCが示すひずみ比の比較を示すグラフ800を示す。ひずみ比は、応力腐食割れ感受性の有用な尺度となり得る。例えば、ひずみ比が低いほど、アルミニウム合金製品の応力腐食割れ感受性が高くなると考えられる。グラフ800によって示されるように、アルミニウム合金製品5A及び5Bが示すひずみ比は、アルミニウム合金製品Cが示すひずみ比よりも一貫して高くなり得る。粒界腐食が観察される可能性がある、5℃/秒のような遅い焼入れ速度であっても、アルミニウム合金製品5A及び5Bが示すひずみ比は、アルミニウム合金製品Cが示すひずみ比よりも高くなり得る。
実施形態において、焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品は、5℃/秒~550℃/秒の焼入れ速度で0.3~1.0のひずみ比を示し得る。他の実施形態では、焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品は、250℃/秒~500℃/秒の速度で焼入れした場合、ひずみ比は0.5~1.0となり得る。焼入れ速度が125℃/秒である場合、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、0.375~0.425のひずみ比を示し得る。例えば、アルミ合金製品5A及び5Bを550℃/秒の焼入れ速度で焼入れした場合、ひずみ比は0.5~1.0となり得る。グラフ800によって示されるように、試験したすべての焼入れ速度において、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、0.3よりも高いひずみ比を示し得る。これに対して、アルミニウム合金製品Cが示すひずみ比は、試験したすべての焼入れ速度にわたって0.3未満となり得る。このことは、アルミニウム合金製品Cが、アルミニウム合金品5A及び5Bよりも応力腐食割れを生じやすいことを示していると考えられる。
図9は、アルミニウム合金製品5A、5B、及びCが示す無析出物ゾーンの比較を示すグラフ900を示す。時効プロセスでは、溶質及び他の硬化化合物がアルミニウム合金の溶体から析出する際に析出が生じ得る。析出物がほとんどまたはまったくないゾーンまたはポケットは、無析出物ゾーンと呼ばれる場合がある。溶質などの析出物は空孔において不均一に核生成することから、無析出物ゾーンが発生し得る。粒界は空孔のシンクとなり得るため、合金溶体が溶質で過飽和となる場合であっても、粒界に隣接する領域では析出物の核形成ができないものと考えられる。無析出物ゾーンは、脆弱領域として働く可能性があるため、望ましくないものと考えられる。例えば、無析出物ゾーンは、アルミニウム合金中の他のポイントよりも腐食攻撃を受けやすいと考えられる。したがって、アルミニウム合金製品の強度及び腐食感受性を改善するためには、無析出物ゾーンの量及び幅を減少させることが望ましいと考えられる。
グラフ900によって示されるように、時効プロセス中に形成される無析出ゾーンの幅は、焼入れ速度が減少するにつれて増加し得る。アルミニウム合金製品Cは、アルミニウム合金製品5A及び5Bと比較して、焼入れ中により大きな無析出ゾーンを生じ得る。例えば、550℃/秒のような急速な焼入れ速度では、アルミニウム合金製品Cは、約45nmの平均幅を有する無析出物ゾーンを生じ得る。これに対して、550℃/秒の焼入れ速度でアルミニウム合金製品5A及び5Bは、それぞれ約35nm及び32nmの平均幅を有する無析出物ゾーンを生じ得る。焼入れ速度が遅い場合でも、アルミニウム合金製品Cは、アルミニウム合金製品5A及び5Bよりも大きな無析出物ゾーンを生じる場合がある。例えば、5℃/秒では、アルミニウム合金製品Cが約200nmの平均幅を有する無析出物ゾーンを生じ得るのに対して、アルミニウム合金製品5A及び5Bは、それぞれ約90nm及び150nmの平均幅を有する無析出物ゾーンを生じ得る。
図10A~10C及び11A~11Cは、図9のグラフ900に示されるアルミニウム合金製品5A及びCに対応する画像を示す。例えば、図10A、10B、及び10Cに示される画像は、走査型透過電子顕微鏡法(STEM)法を使用して撮影することができ、グラフ900上の1つ以上のデータ点に対応し得る無析出ゾーン1010を示している。すなわち、図10~11Cに示される無析出ゾーン1010の幅または測定値をグラフ900で用いることができる。
図10A~10Cは、アルミニウム合金製品Cに相当する。図10Aは、アルミニウム合金製品Cが550℃/秒の速度で焼入れされた後に生じる無析出ゾーン1010を示している。図10B及び10Cは、アルミニウム合金製品Cが150℃/秒及び5℃/秒の速度で焼入れされた後に生じる無析出ゾーン1010を示している。図に示されるように、焼入れ速度が遅くなるにつれて、無析出ゾーン1010のサイズ(例えば、幅)は増大し得る。図11A、11B、及び11Cは、STEM法を使用して撮影された同様の画像を示し、アルミニウム合金製品5Aに生じる無析出物ゾーン1010を示している。図11Aは、アルミニウム合金製品5Aが550℃/秒で焼入れされた後に生じる無析出ゾーン1010を示している。同様に、図11B及び11Cは、アルミニウム合金製品5Aがそれぞれ150℃/秒及び5℃/秒で焼入れされた後に生じる無析出ゾーン1110を示している。アルミニウム合金製品5Aの無析出ゾーン1110は、焼入れ速度が遅くなるにつれて大きくなり得るが、無析出ゾーンの幅は、同じ焼入れ速度で焼入れしたアルミニウム合金製品Cで生じる無析出ゾーン1010の幅よりも小さくなり得る。これは、図9のグラフ900に示されるデータによっても示される。例えば、グラフ900に示されるように、アルミニウム合金製品5Aを0.5℃/秒~125℃/秒で焼入れした場合、無析出物ゾーンの幅は10nm~110nmの範囲となり得る。具体的には、アルミニウム合金製品5Aを125℃で焼入れした場合、アルミニウム合金製品5Aは、10nm~13nmの無析出ゾーンの幅を生じ得る。
上記に述べた改善された耐食性及び機械的特性は、個別の焼入れ速度に関して示されるものであるが、これは限定しようとするものではない点には留意されたい。同様の特性は、広範囲にわたる焼入れ速度で示される可能性がある。図1~9を参照して説明した改善された耐食性及び機械的特性は、焼入れ速度が約0℃/秒~約550℃/秒である場合に、本明細書に提供されるアルミニウム合金製品において示され得る。例えば、焼入れ速度は以下の範囲とすることができる:5℃/秒~550℃/秒、10℃/秒~550℃/秒、15℃/秒~550℃/秒、20℃/秒~550℃/秒、25℃/秒~550℃/秒、30℃/秒~550℃/秒、35℃/秒~550℃/秒、40℃/秒~550℃/秒、45℃/秒~550℃/秒、50℃/秒~550℃/秒、55℃/秒~550℃/秒、60℃/秒~550℃/秒、65℃/秒~550℃/秒、70℃/秒~550℃/秒、75℃/秒~550℃/秒、80℃/秒~550℃/秒、85℃/秒~550℃/秒、90℃/秒~550℃/秒、95℃/秒~550℃/秒、100℃/秒~550℃/秒、105℃/秒~550℃/秒、110℃/秒~550℃/秒、115℃/秒~550℃/秒、120℃/秒~550℃/秒、125℃/秒~550℃/秒、130℃/秒~550℃/秒、135℃/秒~550℃/秒、140℃/秒~550℃/秒、145℃/秒~550℃/秒、150℃/秒~550℃/秒、155℃/秒~550℃/秒、160℃/秒~550℃/秒、165℃/秒~550℃/秒、170℃/秒~550℃/秒、175℃/秒~550℃/秒、180℃/秒~550℃/秒、185℃/秒~550℃/秒、190℃/秒~550℃/秒、195℃/秒~550℃/秒、200℃/秒~550℃/秒、205℃/秒~550℃/秒、210℃/秒~550℃/秒、215℃/秒~550℃/秒、220℃/秒~550℃/秒、225℃/秒~550℃/秒、230℃/秒~550℃/秒、235℃/秒~550℃/秒、240℃/秒~550℃/秒、245℃/秒~550℃/秒、250℃/秒~550℃/秒、255℃/秒~550℃/秒、260℃/秒~550℃/秒、265℃/秒~550℃/秒、270℃/秒~550℃/秒、275℃/秒~550℃/秒、280℃/秒~550℃/秒、285℃/秒~550℃/秒、290℃/秒~550℃/秒、295℃/秒~550℃/秒、300℃/秒~550℃/秒、305℃/秒~550℃/秒、310℃/秒~550℃/秒、315℃/秒~550℃/秒、320℃/秒~550℃/秒、325℃/秒~550℃/秒、330℃/秒~550℃/秒、335℃/秒~550℃/秒、340℃/秒~550℃/秒、345℃/秒~550℃/秒、350℃/秒~550℃/秒、355℃/秒~550℃/秒、360℃/秒~550℃/秒、365℃/秒~550℃/秒、370℃/秒~550℃/秒、375℃/秒~550℃/秒、380℃/秒~550℃/秒、385℃/秒~550℃/秒、390℃/秒~550℃/秒、395℃/秒~550℃/秒、400℃/秒~550℃/秒、405℃/秒~550℃/秒、410℃/秒~550℃/秒、415℃/秒~550℃/秒、420℃/秒~550℃/秒、425℃/秒~550℃/秒、430℃/秒~550℃/秒、435℃/秒~550℃/秒、440℃/秒~550℃/秒、445℃/秒~550℃/秒、450℃/秒~550℃/秒、455℃/秒~550℃/秒、460℃/秒~550℃/秒、465℃/秒~550℃/秒、470℃/秒~550℃/秒、475℃/秒~550℃/秒、480℃/秒~550℃/秒、485℃/秒~550℃/秒、490℃/秒~550℃/秒、495℃/秒~550℃/秒、500℃/秒~550℃/秒、505℃/秒~550℃/秒、510℃/秒~550℃/秒、515℃/秒~550℃/秒、520℃/秒~550℃/秒、525℃/秒~550℃/秒、530℃/秒~550℃/秒、535℃/秒~550℃/秒、540℃/秒~550℃/秒、545℃/秒~550℃/秒、5℃/秒~525℃/秒、10℃/秒~525℃/秒、15℃/秒~525℃/秒、20℃/秒~525℃/秒、25℃/秒~525℃/秒、30℃/秒~525℃/秒、35℃/秒~525℃/秒、40℃/秒~525℃/秒、45℃/秒~525℃/秒、50℃/秒~525℃/秒、55℃/秒~525℃/秒、60℃/秒~525℃/秒、65℃/秒~525℃/秒、70℃/秒~525℃/秒、75℃/秒~525℃/秒、80℃/秒~525℃/秒、85℃/秒~525℃/秒、90℃/秒~525℃/秒、95℃/秒~525℃/秒、100℃/秒~525℃/秒、105℃/秒~525℃/秒、110℃/秒~525℃/秒、115℃/秒~525℃/秒、120℃/秒~525℃/秒、125℃/秒~525℃/秒、130℃/秒~525℃/秒、135℃/秒~525℃/秒、140℃/秒~525℃/秒、145℃/秒~525℃/秒、150℃/秒~525℃/秒、155℃/秒~525℃/秒、160℃/秒~525℃/秒、165℃/秒~525℃/秒、170℃/秒~525℃/秒、175℃/秒~525℃/秒、180℃/秒~525℃/秒、185℃/秒~525℃/秒、190℃/秒~525℃/秒、195℃/秒~525℃/秒、200℃/秒~525℃/秒、205℃/秒~525℃/秒、210℃/秒~525℃/秒、215℃/秒~525℃/秒、220℃/秒~525℃/秒、225℃/秒~525℃/秒、230℃/秒~525℃/秒、235℃/秒~525℃/秒、240℃/秒~525℃/秒、245℃/秒~525℃/秒、250℃/秒~525℃/秒、255℃/秒~525℃/秒、260℃/秒~525℃/秒、265℃/秒~525℃/秒、270℃/秒~525℃/秒、275℃/秒~525℃/秒、280℃/秒~525℃/秒、285℃/秒~525℃/秒、290℃/秒~525℃/秒、295℃/秒~525℃/秒、300℃/秒~525℃/秒、305℃/秒~525℃/秒、310℃/秒~525℃/秒、315℃/秒~525℃/秒、320℃/秒~525℃/秒、325℃/秒~525℃/秒、330℃/秒~525℃/秒、335℃/秒~525℃/秒、340℃/秒~525℃/秒、345℃/秒~525℃/秒、350℃/秒~525℃/秒、355℃/秒~525℃/秒、360℃/秒~525℃/秒、365℃/秒~525℃/秒、370℃/秒~525℃/秒、375℃/秒~525℃/秒、380℃/秒~525℃/秒、385℃/秒~525℃/秒、390℃/秒~525℃/秒、395℃/秒~525℃/秒、400℃/秒~525℃/秒、405℃/秒~525℃/秒、410℃/秒~525℃/秒、415℃/秒~525℃/秒、420℃/秒~525℃/秒、425℃/秒~525℃/秒、430℃/秒~525℃/秒、435℃/秒~525℃/秒、440℃/秒~525℃/秒、445℃/秒~525℃/秒、450℃/秒~525℃/秒、455℃/秒~525℃/秒、460℃/秒~525℃/秒、465℃/秒~525℃/秒、470℃/秒~525℃/秒、475℃/秒~525℃/秒、480℃/秒~525℃/秒、485℃/秒~525℃/秒、490℃/秒~525℃/秒、495℃/秒~525℃/秒、500℃/秒~525℃/秒、505℃/秒~525℃/秒、510℃/秒~525℃/秒、515℃/秒~525℃/秒、520℃/秒~525℃/秒、5℃/秒~500℃/秒、10℃/秒~500℃/秒、15℃/秒~500℃/秒、20℃/秒~500℃/秒、25℃/秒~500℃/秒、30℃/秒~500℃/秒、35℃/秒~500℃/秒、40℃/秒~500℃/秒、45℃/秒~500℃/秒、50℃/秒~500℃/秒、55℃/秒~500℃/秒、60℃/秒~500℃/秒、65℃/秒~500℃/秒、70℃/秒~500℃/秒、75℃/秒~500℃/秒、80℃/秒~500℃/秒、85℃/秒~500℃/秒、90℃/秒~500℃/秒、95℃/秒~500℃/秒、100℃/秒~500℃/秒、105℃/秒~500℃/秒、110℃/秒~500℃/秒、115℃/秒~500℃/秒、120℃/秒~500℃/秒、125℃/秒~500℃/秒、130℃/秒~500℃/秒、135℃/秒~500℃/秒、140℃/秒~500℃/秒、145℃/秒~500℃/秒、150℃/秒~500℃/秒、155℃/秒~500℃/秒、160℃/秒~500℃/秒、165℃/秒~500℃/秒、170℃/秒~500℃/秒、175℃/秒~500℃/秒、180℃/秒~500℃/秒、185℃/秒~500℃/秒、190℃/秒~500℃/秒、195℃/秒~500℃/秒、200℃/秒~500℃/秒、205℃/秒~500℃/秒、210℃/秒~500℃/秒、215℃/秒~500℃/秒、220℃/秒~500℃/秒、225℃/秒~500℃/秒、230℃/秒~500℃/秒、235℃/秒~500℃/秒、240℃/秒~500℃/秒、245℃/秒~500℃/秒、250℃/秒~500℃/秒、255℃/秒~500℃/秒、260℃/秒~500℃/秒、265℃/秒~500℃/秒、270℃/秒~500℃/秒、275℃/秒~500℃/秒、280℃/秒~500℃/秒、285℃/秒~500℃/秒、290℃/秒~500℃/秒、295℃/秒~500℃/秒、300℃/秒~500℃/秒、305℃/秒~500℃/秒、310℃/秒~500℃/秒、315℃/秒~500℃/秒、320℃/秒~500℃/秒、325℃/秒~500℃/秒、330℃/秒~500℃/秒、335℃/秒~500℃/秒、340℃/秒~500℃/秒、345℃/秒~500℃/秒、350℃/秒~500℃/秒、355℃/秒~500℃/秒、360℃/秒~500℃/秒、365℃/秒~500℃/秒、370℃/秒~500℃/秒、375℃/秒~500℃/秒、380℃/秒~500℃/秒、385℃/秒~500℃/秒、390℃/秒~500℃/秒、395℃/秒~500℃/秒、400℃/秒~500℃/秒、405℃/秒~500℃/秒、410℃/秒~500℃/秒、415℃/秒~500℃/秒、420℃/秒~500℃/秒、425℃/秒~500℃/秒、430℃/秒~500℃/秒、435℃/秒~500℃/秒、440℃/秒~500℃/秒、445℃/秒~500℃/秒、450℃/秒~500℃/秒、455℃/秒~500℃/秒、460℃/秒~500℃/秒、465℃/秒~500℃/秒、470℃/秒~500℃/秒、475℃/秒~500℃/秒、480℃/秒~500℃/秒、485℃/秒~500℃/秒、490℃/秒~500℃/秒、495℃/秒~500℃/秒、5℃/秒~475℃/秒、10℃/秒~475℃/秒、15℃/秒~475℃/秒、20℃/秒~475℃/秒、25℃/秒~475℃/秒、30℃/秒~475℃/秒、35℃/秒~475℃/秒、40℃/秒~475℃/秒、45℃/秒~475℃/秒、50℃/秒~475℃/秒、55℃/秒~475℃/秒、60℃/秒~475℃/秒、65℃/秒~475℃/秒、70℃/秒~475℃/秒、75℃/秒~475℃/秒、80℃/秒~475℃/秒、85℃/秒~475℃/秒、90℃/秒~475℃/秒、95℃/秒~475℃/秒、100℃/秒~475℃/秒、105℃/秒~475℃/秒、110℃/秒~475℃/秒、115℃/秒~475℃/秒、120℃/秒~475℃/秒、125℃/秒~475℃/秒、130℃/秒~475℃/秒、135℃/秒~475℃/秒、140℃/秒~475℃/秒、145℃/秒~475℃/秒、150℃/秒~475℃/秒、155℃/秒~475℃/秒、160℃/秒~475℃/秒、165℃/秒~475℃/秒、170℃/秒~475℃/秒、175℃/秒~475℃/秒、180℃/秒~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秒~200℃/秒、195℃/秒~200℃/秒、5℃/秒~175℃/秒、10℃/秒~175℃/秒、15℃/秒~175℃/秒、20℃/秒~175℃/秒、25℃/秒~175℃/秒、30℃/秒~175℃/秒、35℃/秒~175℃/秒、40℃/秒~175℃/秒、45℃/秒~175℃/秒、50℃/秒~175℃/秒、55℃/秒~175℃/秒、60℃/秒~175℃/秒、65℃/秒~175℃/秒、70℃/秒~175℃/秒、75℃/秒~175℃/秒、80℃/秒~175℃/秒、85℃/秒~175℃/秒、90℃/秒~175℃/秒、95℃/秒~175℃/秒、100℃/秒~175℃/秒、105℃/秒~175℃/秒、110℃/秒~175℃/秒、115℃/秒~175℃/秒、120℃/秒~175℃/秒、125℃/秒~175℃/秒、130℃/秒~175℃/秒、135℃/秒~175℃/秒、140℃/秒~175℃/秒、145℃/秒~175℃/秒、150℃/秒~175℃/秒、155℃/秒~175℃/秒、160℃/秒~175℃/秒、165℃/秒~175℃/秒、170℃/秒~175℃/秒、5℃/秒~150℃/秒、10℃/秒~150℃/秒、15℃/秒~150℃/秒、20℃/秒~150℃/秒、25℃/秒~150℃/秒、30℃/秒~150℃/秒、35℃/秒~150℃/秒、40℃/秒~150℃/秒、45℃/秒~150℃/秒、50℃/秒~150℃/秒、55℃/秒~150℃/秒、60℃/秒~150℃/秒、65℃/秒~150℃/秒、70℃/秒~150℃/秒、75℃/秒~150℃/秒、80℃/秒~150℃/秒、85℃/秒~150℃/秒、90℃/秒~150℃/秒、95℃/秒~150℃/秒、100℃/秒~150℃/秒、105℃/秒~150℃/秒、110℃/秒~150℃/秒、115℃/秒~150℃/秒、120℃/秒~150℃/秒、125℃/秒~150℃/秒、130℃/秒~150℃/秒、135℃/秒~150℃/秒、140℃/秒~150℃/秒、145℃/秒~150℃/秒、5℃/秒~125℃/秒、10℃/秒~125℃/秒、15℃/秒~125℃/秒、20℃/秒~125℃/秒、25℃/秒~125℃/秒、30℃/秒~125℃/秒、35℃/秒~125℃/秒、40℃/秒~125℃/秒、45℃/秒~125℃/秒、50℃/秒~125℃/秒、55℃/秒~125℃/秒、60℃/秒~125℃/秒、65℃/秒~125℃/秒、70℃/秒~125℃/秒、75℃/秒~125℃/秒、80℃/秒~125℃/秒、85℃/秒~125℃/秒、90℃/秒~125℃/秒、95℃/秒~125℃/秒、100℃/秒~125℃/秒、105℃/秒~125℃/秒、110℃/秒~125℃/秒、115℃/秒~125℃/秒、120℃/秒~125℃/秒、5℃/秒~120℃/秒、10℃/秒~120℃/秒、15℃/秒~120℃/秒、20℃/秒~120℃/秒、25℃/秒~120℃/秒、30℃/秒~120℃/秒、35℃/秒~120℃/秒、40℃/秒~120℃/秒、45℃/秒~120℃/秒、50℃/秒~120℃/秒、55℃/秒~120℃/秒、60℃/秒~120℃/秒、65℃/秒~120℃/秒、70℃/秒~120℃/秒、75℃/秒~120℃/秒、80℃/秒~120℃/秒、85℃/秒~120℃/秒、90℃/秒~120℃/秒、95℃/秒~120℃/秒、100℃/秒~120℃/秒、105℃/秒~120℃/秒、110℃/秒~120℃/秒、115℃/秒~120℃/秒、5℃/秒~115℃/秒、10℃/秒~115℃/秒、15℃/秒~115℃/秒、20℃/秒~115℃/秒、25℃/秒~115℃/秒、30℃/秒~115℃/秒、35℃/秒~115℃/秒、40℃/秒~115℃/秒、45℃/秒~115℃/秒、50℃/秒~115℃/秒、55℃/秒~115℃/秒、60℃/秒~115℃/秒、65℃/秒~115℃/秒、70℃/秒~115℃/秒、75℃/秒~115℃/秒、80℃/秒~115℃/秒、85℃/秒~115℃/秒、90℃/秒~115℃/秒、95℃/秒~115℃/秒、100℃/秒~115℃/秒、105℃/秒~115℃/秒、110℃/秒~115℃/秒、5℃/秒~110℃/秒、10℃/秒~110℃/秒、15℃/秒~110℃/秒、20℃/秒~110℃/秒、25℃/秒~110℃/秒、30℃/秒~110℃/秒、35℃/秒~110℃/秒、40℃/秒~110℃/秒、45℃/秒~110℃/秒、50℃/秒~110℃/秒、55℃/秒~110℃/秒、60℃/秒~110℃/秒、65℃/秒~110℃/秒、70℃/秒~110℃/秒、75℃/秒~110℃/秒、80℃/秒~110℃/秒、85℃/秒~110℃/秒、90℃/秒~110℃/秒、95℃/秒~110℃/秒、100℃/秒~110℃/秒、105℃/秒~110℃/秒、5℃/秒~105℃/秒、10℃/秒~105℃/秒、15℃/秒~105℃/秒、20℃/秒~105℃/秒、25℃/秒~105℃/秒、30℃/秒~105℃/秒、35℃/秒~105℃/秒、40℃/秒~105℃/秒、45℃/秒~105℃/秒、50℃/秒~105℃/秒、55℃/秒~105℃/秒、60℃/秒~105℃/秒、65℃/秒~105℃/秒、70℃/秒~105℃/秒、75℃/秒~105℃/秒、80℃/秒~105℃/秒、85℃/秒~105℃/秒、90℃/秒~105℃/秒、95℃/秒~105℃/秒、100℃/秒~105℃/秒、5℃/秒~100℃/秒、10℃/秒~100℃/秒、15℃/秒~100℃/秒、20℃/秒~100℃/秒、25℃/秒~100℃/秒、30℃/秒~100℃/秒、35℃/秒~100℃/秒、40℃/秒~100℃/秒、45℃/秒~100℃/秒、50℃/秒~100℃/秒、55℃/秒~100℃/秒、60℃/秒~100℃/秒、65℃/秒~100℃/秒、70℃/秒~100℃/秒、75℃/秒~100℃/秒、80℃/秒~100℃/秒、85℃/秒~100℃/秒、90℃/秒~100℃/秒、95℃/秒~100℃/秒、5℃/秒~105℃/秒、10℃/秒~105℃/秒、15℃/秒~105℃/秒、20℃/秒~105℃/秒、25℃/秒~105℃/秒、30℃/秒~105℃/秒、35℃/秒~105℃/秒、40℃/秒~105℃/秒、45℃/秒~105℃/秒、50℃/秒~105℃/秒、55℃/秒~105℃/秒、60℃/秒~105℃/秒、65℃/秒~105℃/秒、70℃/秒~105℃/秒、75℃/秒~105℃/秒、80℃/秒~105℃/秒、85℃/秒~105℃/秒、90℃/秒~105℃/秒、95℃/秒~105℃/秒、100℃/秒~105℃/秒、5℃/秒~95℃/秒、10℃/秒~95℃/秒、15℃/秒~95℃/秒、20℃/秒~95℃/秒、25℃/秒~95℃/秒、30℃/秒~95℃/秒、35℃/秒~95℃/秒、40℃/秒~95℃/秒、45℃/秒~95℃/秒、50℃/秒~95℃/秒、55℃/秒~95℃/秒、60℃/秒~95℃/秒、65℃/秒~95℃/秒、70℃/秒~95℃/秒、75℃/秒~95℃/秒、80℃/秒~95℃/秒、85℃/秒~95℃/秒、90℃/秒~95℃/秒、5℃/秒~90℃/秒、10℃/秒~90℃/秒、15℃/秒~90℃/秒、20℃/秒~90℃/秒、25℃/秒~90℃/秒、30℃/秒~90℃/秒、35℃/秒~90℃/秒、40℃/秒~90℃/秒、45℃/秒~90℃/秒、50℃/秒~90℃/秒、55℃/秒~90℃/秒、60℃/秒~90℃/秒、65℃/秒~90℃/秒、70℃/秒~90℃/秒、75℃/秒~90℃/秒、80℃/秒~90℃/秒、85℃/秒~90℃/秒、5℃/秒~85℃/秒、10℃/秒~85℃/秒、15℃/秒~85℃/秒、20℃/秒~85℃/秒、25℃/秒~85℃/秒、30℃/秒~85℃/秒、35℃/秒~85℃/秒、40℃/秒~85℃/秒、45℃/秒~85℃/秒、50℃/秒~85℃/秒、55℃/秒~85℃/秒、60℃/秒~85℃/秒、65℃/秒~85℃/秒、70℃/秒~85℃/秒、75℃/秒~85℃/秒、80℃/秒~85℃/秒、5℃/秒~80℃/秒、10℃/秒~80℃/秒、15℃/秒~80℃/秒、20℃/秒~80℃/秒、25℃/秒~80℃/秒、30℃/秒~80℃/秒、35℃/秒~80℃/秒、40℃/秒~80℃/秒、45℃/秒~80℃/秒、50℃/秒~80℃/秒、55℃/秒~80℃/秒、60℃/秒~80℃/秒、65℃/秒~80℃/秒、70℃/秒~80℃/秒、75℃/秒~80℃/秒、5℃/秒~75℃/秒、10℃/秒~75℃/秒、15℃/秒~75℃/秒、20℃/秒~75℃/秒、25℃/秒~75℃/秒、30℃/秒~75℃/秒、35℃/秒~75℃/秒、40℃/秒~75℃/秒、45℃/秒~75℃/秒、50℃/秒~75℃/秒、55℃/秒~75℃/秒、60℃/秒~75℃/秒、65℃/秒~75℃/秒、70℃/秒~75℃/秒、5℃/秒~70℃/秒、10℃/秒~70℃/秒、15℃/秒~70℃/秒、20℃/秒~70℃/秒、25℃/秒~70℃/秒、30℃/秒~70℃/秒、35℃/秒~70℃/秒、40℃/秒~70℃/秒、45℃/秒~70℃/秒、50℃/秒~70℃/秒、55℃/秒~70℃/秒、60℃/秒~70℃/秒、65℃/秒~70℃/秒、5℃/秒~65℃/秒、10℃/秒~65℃/秒、15℃/秒~65℃/秒、20℃/秒~65℃/秒、25℃/秒~65℃/秒、30℃/秒~65℃/秒、35℃/秒~65℃/秒、40℃/秒~65℃/秒、45℃/秒~65℃/秒、50℃/秒~65℃/秒、55℃/秒~65℃/秒、60℃/秒~65℃/秒、5℃/秒~60℃/秒、10℃/秒~60℃/秒、15℃/秒~60℃/秒、20℃/秒~60℃/秒、25℃/秒~60℃/秒、30℃/秒~60℃/秒、35℃/秒~60℃/秒、40℃/秒~60℃/秒、45℃/秒~60℃/秒、50℃/秒~60℃/秒、55℃/秒~60℃/秒、5℃/秒~55℃/秒、10℃/秒~55℃/秒、15℃/秒~55℃/秒、20℃/秒~55℃/秒、25℃/秒~55℃/秒、30℃/秒~55℃/秒、35℃/秒~55℃/秒、40℃/秒~55℃/秒、45℃/秒~55℃/秒、50℃/秒~55℃/秒、5℃/秒~50℃/秒、10℃/秒~50℃/秒、15℃/秒~50℃/秒、20℃/秒~50℃/秒、25℃/秒~50℃/秒、30℃/秒~50℃/秒、35℃/秒~50℃/秒、40℃/秒~50℃/秒、45℃/秒~50℃/秒、5℃/秒~45℃/秒、10℃/秒~45℃/秒、15℃/秒~45℃/秒、20℃/秒~45℃/秒、25℃/秒~45℃/秒、30℃/秒~45℃/秒、35℃/秒~45℃/秒、40℃/秒~45℃/秒、5℃/秒~40℃/秒、10℃/秒~40℃/秒、15℃/秒~40℃/秒、20℃/秒~40℃/秒、25℃/秒~40℃/秒、30℃/秒~40℃/秒、35℃/秒~40℃/秒、5℃/秒~35℃/秒、10℃/秒~35℃/秒、15℃/秒~35℃/秒、20℃/秒~35℃/秒、25℃/秒~35℃/秒、30℃/秒~35℃/秒、5℃/秒~30℃/秒、10℃/秒~30℃/秒、15℃/秒~30℃/秒、20℃/秒~30℃/秒、25℃/秒~30℃/秒、5℃/秒~25℃/秒、10℃/秒~25℃/秒、15℃/秒~25℃/秒、20℃/秒~25℃/秒、5℃/秒~20℃/秒、10℃/秒~20℃/秒、15℃/秒~20℃/秒、5℃/秒~15℃/秒、10℃/秒~15℃/秒、or5℃/秒~10℃/秒。
図12は、焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品を製造する方法1200の概要を示す。ブロック1205において、アルミニウム合金製品に1つ以上の圧延または成形プロセスが行われる。1つ以上の圧延または成形プロセスは、ブロック1207における熱間圧延プロセス、ブロック1209における冷間圧延プロセス、またはその両方を含むことができる。場合により、熱処理アルミニウム合金製品は、最終ゲージ厚まで冷間圧延することができる。最終ゲージ厚は、0.2mm~10.0mm(例えば、2.0mm)とすることができる。例えば、熱処理アルミニウム合金製品は、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1.0mm、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mm、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、2.0mm、2.1mm、2.2mm、2.3mm、2.4mm、2.5mm、2.6mm、2.7mm、2.8mm、2.9mm、3.0mm、3.1mm、3.2mm、3.3mm、3.4mm、3.5mm、3.6mm、3.7mm、3.8mm、3.9mm、4.0mm、4.1mm、4.2mm、4.3mm、4.4mm、4.5mm、4.6mm、4.7mm、4.8mm、4.9mm、5.0mm、5.1mm、5.2mm、5.3mm、5.4mm、5.5mm、5.6mm、5.7mm、5.8mm、5.9mm、6.0mm、6.1mm、6.2mm、6.3mm、6.4mm、6.5mm、6.6mm、6.7mm、6.8mm、6.9mm、7.0mm、7.1mm、7.2mm、7.3mm、7.4mm、7.5mm、7.6mm、7.7mm、7.8mm、7.9mm、8.0mm、8.1mm、8.2mm、8.3mm、8.4mm、8.5mm、8.6mm、8.7mm、8.8mm、8.9mm、9.0mm、9.1mm、9.2mm、9.3mm、9.4mm、9.5mm、9.6mm、9.7mm、9.8mm、9.9mm、または10.0mmの最終ゲージ厚にまで冷間圧延することができる。冷間圧延を行うことで、20%、50%、75%、または85%の全体のゲージ減少率を表す最終ゲージ厚を有する熱処理アルミニウム合金製品が得ることができる。
ブロック1210において、圧延アルミニウム合金製品を加熱することができる。圧延アルミニウム合金製品は、焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品であってよい。実施形態において、圧延アルミニウム合金製品は、表1~6に示されるものに基づいた元素組成を有するアルミニウム合金を含むことができる。場合により、圧延アルミニウム合金製品は、7XXX系のアルミニウム合金を含むことができる。実施形態において、圧延アルミニウム合金製品は、スラブ、ストリップ、プレート、シェート(shate)、またはシートであってよい。場合により、インゴット及び/またはビレットも方法1200で使用することができる。
ブロック1210において、圧延アルミニウム合金製品を第1の温度に加熱することができる。圧延アルミニウム合金製品は熱処理プロセスにおいて加熱することができる。いくつかの実施形態では、熱処理プロセスは溶体化熱処理プロセスとすることができる。加熱中、圧延アルミニウム合金製品は、少なくとも400℃(例えば、少なくとも425℃、少なくとも450℃、少なくとも460℃、または少なくとも465℃)の第1の温度に加熱することができる。場合によっては、第1の温度は、400℃~525℃、425℃~510℃、450℃~510℃、450℃~500℃、450℃~480℃、または450℃~475℃の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、第1の温度は溶体化温度とすることができる。
圧延アルミニウム合金製品を加熱する際、第1の温度までの加熱速度は、70℃/時以下、60℃/時以下、または50℃/時以下とすることができる。次いで、圧延アルミニウム合金製品を、所定の時間、ソーキングする(すなわち、指定の温度に保持する)ことができる。場合によっては、圧延アルミニウム合金製品を、最大15時間(例えば、30分~15時間)にわたってソーキングすることができる。例えば、圧延アルミニウム合金製品は、少なくとも400℃の第1の温度で、30分、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、または15時間にわたってソーキングすることができる。
実施形態において、熱処理プロセスは、熱感圧延プロセスとするかまたはこれを含むことができる。熱間圧延プロセスは、熱間可逆ミル操作及び/または熱間タンデムミル操作を含むことができる。熱間圧延プロセスは、約250℃~約550℃(例えば、約300℃~約500℃、または約350℃~約450℃)の範囲の温度で行うことができる。熱間圧延プロセスでは、圧延アルミニウム合金製品をゲージ厚12mm以下(例えば、ゲージ厚3mm~8mm)まで熱間圧延することができる。例えば、圧延アルミニウム合金製品は、ゲージ厚11mm以下、ゲージ厚10mm以下、ゲージ厚9mm以下、ゲージ厚8mm以下、ゲージ厚7mm以下、ゲージ厚6mm以下、ゲージ厚5mm以下、ゲージ厚4mm以下、またはゲージ厚3mm以下にまで熱間圧延することができる。いくつかの実施形態では、熱間圧延プロセスは、方法1200の異なる時点で行うことができる。例えば、熱間圧延プロセスは、成形後または焼入れ工程後に行うことができる。
圧延アルミニウム合金製品は、ブロック1220において、30秒~12時間の継続時間にわたって、第1の温度または第1の温度の10℃以内に維持することができる。場合によっては、継続時間は、15秒~6時間、15秒~3時間、15秒~1時間、15秒~30分、15秒~5分、15秒~1時間、15秒~30秒、30秒~6時間、30秒~3時間、30秒~1時間、30秒~30分、30秒~5分、30秒~1分、1分~6時間、1分~3時間、1分~1時間、1分~30分、5分~1時間、5分~30分、30分~12時間、30分~6時間、または30分~1時間とすることができる。場合により、圧延アルミニウム合金製品は、第1の温度の50℃以内、第1の温度の40℃以内、第1の温度の30℃以内、第1の温度の25℃以内、第1の温度の20℃以内、第1の温度の15℃以内、第1の温度の5℃以内、第1の温度の1℃以内に維持することができる。
場合により、熱処理プロセスの最後に、ブロック1230において、圧延アルミニウム合金製品に1つ以上の成形プロセスを行うことができる。例えば、ブロック1230において、圧延アルミニウム合金製品に熱間圧延プロセスを行うことができる。いくつかの実施形態では、圧延アルミニウム合金製品は、加熱後、ただし圧延アルミニウム合金製品が焼入れされる前に、熱間成形されてもよい。本明細書で提供される圧延アルミニウム合金製品は、高温で良好な延性または成形性を有し得る。これにより、圧延アルミニウム合金製品が可鍛性となり、より良い成形性を得ることができる。製品が第1の温度またはそれに近い温度にあるときに圧延アルミニウム合金製品を熱間成形することにより、圧延アルミニウム合金製品を様々な複雑な形状に成形することが可能となる。例えば、圧延アルミニウム合金製品を加熱した後、製品をプレス機または金型に移し、そこで所望の形状に成形することができる。
ブロック1240において、圧延された(及び場合により成形された)アルミニウム合金製品に焼入れを行うことができる。ブロック1240では、圧延アルミニウム合金製品に、焼入れプロセスにおいて約10℃~約100℃の第2の温度にまで焼入れすることで熱処理アルミニウム合金製品を生成することができる。いくつかの実施形態では、第2の温度は周囲温度または室温とすることができる。焼入れプロセスは、急速焼入れ法または低速焼入れ法を用いて行うことができる。急速焼入れ法における焼入れ速度は、毎秒約2000℃~毎秒約3000℃(例えば、毎秒約2500℃)またはそれ以上の範囲とすることができる。低速焼入れ法における焼入れ速度は、毎秒約5℃~毎秒約600℃(例えば、毎秒約5℃~毎秒約550℃、または毎秒約50℃~毎秒約350℃)の範囲とすることができる。場合によっては、焼入れ速度は、毎秒約5℃~毎秒約125℃の範囲とすることができる。
いくつかの実施形態では、ブロック1240において圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることは、2つ以上の焼入れプロセスを含んでもよい。圧延アルミニウム合金製品には、中間温度までの第1の焼入れを行い、その後、圧延アルミニウム合金製品が第2の温度に達するまで第2の焼入れを行うことができる。例えば、圧延アルミニウム合金製品に、熱間成形プロセスを介して第1の温度から中間温度まで焼入れすることができる。中間温度は、第2の温度よりも高くすることができる。したがって、圧延アルミニウム合金製品を第2の温度まで焼入れするために、第2の焼入れが必要となる場合がある。第2の焼入れ速度は、第1の焼入れ速度よりも大きくてもよい。
このような焼入れプロセスによって生成された熱処理アルミニウム合金製品は、従来のアルミニウム合金製品よりも優れた機械的特性を示すことができる。具体的には、本明細書に記載の熱処理アルミニウム合金製品は、0.3~0.8のひずみ比を示し得る。ひずみ比は、ASTM G129、ASTM G129、及び/または他の標準試験方法に従って測定することができる。熱処理アルミニウム合金製品が示す他の例示的な機械的特性としては、500MPa~650MPaの極限引張強度、400MPa~600MPaの降伏強度、7.50%~10.50%の均一な伸び率、及び10.00%~15.00%の総伸び率を挙げることができる。ブロック1240において生成される熱処理アルミニウム合金は、アルミニウム合金製品210、310、または図4を参照して説明したアルミニウム合金製品4A及び4B、または、図5~11Cを参照して説明したアルミニウム合金製品5A及び5Bであり得る。場合によっては、熱処理アルミニウム合金製品は、圧延アルミニウム合金製品に熱間成形プロセスが行われる場合には、熱間成形されたアルミニウム合金製品であり得る。他の場合では、熱処理アルミニウム合金製品は、圧延アルミニウム合金製品に1つ以上の成形プロセスが行われる場合には、成形されたアルミニウム合金製品であり得る。
ブロック1242において、圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることは、圧延アルミニウム合金製品に水焼入れプロセスを行うことを含むことができる。水焼入れプロセスとしては、冷水浸漬、温水浸漬、沸騰水、または水噴霧を挙げることができる。様々な実施形態では、ブロック1240において圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることは、他の焼入れ方法を含むことができる。例えば、ブロック1240は、強制空気焼入れプロセスを含むことができる。強制空気焼入れプロセスは、エアブラストまたは静止空気法が含むことができる。ブロック1240で使用できる他の焼入れ方法としては、ポリアルキレングリコール溶液、液体窒素、高速焼入れオイル、またはブライン溶液を挙げることができる。
場合により、ブロック1230と1240とを組み合わせることができる。例えば、場合によっては、圧延アルミニウム合金製品は、金型焼入れプロセスによって焼入れすることができる。熱間成形プロセス中、圧延アルミニウム合金製品は、冷間金型を使用して部品に成形することができる。冷間金型は、加熱された圧延アルミニウム合金製品よりも温度が低いため、冷間金型によって圧延アルミニウム合金製品に急速焼入れを行うことができる。場合によっては、熱間成形プロセスは焼入れプロセスの一部とみなすこともできる。他の場合では、圧延アルミニウム合金製品は、焼入れプロセスの前または後に熱間成形プロセスを行うことができる。さらなる場合では、熱間成形プロセスは、第1の焼入れプロセスと第2の焼入れプロセスとの間に行うことができる。
ブロック1240において圧延アルミニウム合金製品に焼入れが行われた後、ブロック1250において熱処理アルミニウム合金製品に時効プロセスを行うことができる。例えば、熱処理アルミニウム合金製品に、T6またはT7調質などにおける硬化プロセスを行うことができる。いくつかの実施形態では、ブロック1250における時効プロセスは、熱処理アルミニウム合金製品を約100℃~約170℃の温度に再加熱することと、熱処理アルミニウム合金製品を約100℃~約150℃の温度に一定時間維持することと、シートを室温付近または室温にまで冷却することと、を含むことができる。他の場合では、時効プロセスは、熱処理アルミニウム合金製品を約100℃~約150℃の温度に再加熱することと、熱処理アルミニウム合金製品を約100℃~約150℃の温度で一定時間維持することと、熱処理アルミニウム合金製品を約150℃よりも高い温度にまで加熱することと、熱処理アルミニウム合金製品を約150℃よりも高い温度(例えば、約150℃~約170℃)で一定時間維持することと、熱処理アルミニウム合金製品を室温にまで冷却することと、を含むことができる。熱処理アルミニウム合金製品は、10分、20分、30分、40分、50分、60分、70分、80分、90分、100分、110分、2時間、6時間、12時間、18時間、24時間、30時間、32時間、または48時間よりも長い時間にわたってその温度に維持されてもよい。例えば、熱処理アルミニウム合金製品に、100℃~170℃の温度に製品を再加熱し、その温度で12時間~30時間維持する時効プロセスを行うことができる。
場合によっては、熱処理アルミニウム合金製品は、塗装焼き付け熱処理、例えば、熱処理アルミニウム合金製品を約150℃(例えば、160℃、170℃、180℃、190℃、200℃、またはそれ以上))よりも高い温度にまで加熱し、熱処理アルミニウム合金製品を約140℃よりも高い温度(例えば、約150℃、160℃、170℃、180℃、190℃、200℃、またはそれ以上の間)に一定時間(例えば、10分、20分、30分、40分、50分、60分、70分、80分、90分、100分、110分、または120分)維持すること、を行うことができる。
次に図13を参照すると、グラフ1300は、本開示の実施形態による、時間の関数としてのアルミニウム合金製品の温度プロファイルを示している。グラフ1300は、焼入れ不感受性のアルミニウム合金製品を製造する方法の一実施形態を示すか、またはそれに相当し得る。例えば、グラフ1300は、アルミニウム合金製品210、310、4A、4B、5A、5B、または表1~6に基づく組成を有する任意のアルミニウム合金製品を製造する方法に相当し得る。工程1310から開始して、圧延アルミニウム合金製品は、熱処理プロセスにおいて室温~480℃の第1の温度にまで加熱することができる。図に示されるように、加熱は約50秒を要し得る。実施形態では、室温は、約40℃などの周囲条件に相当し得る。この実施形態では、熱処理プロセスは、SHTの表記で示される、溶体化熱処理プロセスとすることができる。工程1320において、圧延アルミニウム合金製品を、約5分間などの一定時間にわたって第1の温度に保持することができる。この時間の後、工程1330において、圧延アルミニウム合金製品を焼入れして、熱処理アルミニウム合金製品を生成することができる。工程1330では、複数の焼入れ速度が示されている。例えば、550℃/秒、350℃/秒、150℃/秒、50℃/秒、または5℃/秒の焼入れ速度を工程1330で使用することができる。工程1330における焼入れでは、本明細書に述べられる様々な焼入れ法のいずれかを用いることができる。いくつかの実施形態では、圧延アルミニウム合金製品を、室温などの第2の温度まで焼入れすることができる。場合により、熱処理アルミニウム合金製品を室温で24時間維持することができる。
場合によっては、熱処理アルミニウム合金製品に時効プロセスを行うことができる。工程1350において、熱処理アルミニウム合金製品にT6焼き戻しプロセスを行うことができる。場合により、T7焼き戻しプロセスを使用することもできる。グラフ1300に示されるように、工程1350において、熱処理アルミニウム合金製品を125℃の温度に再加熱することができる。熱処理アルミニウム合金製品は、室温に戻す前に125℃で24時間維持することができる。
開示されるアルミニウム合金製品を使用する方法
本明細書に記載されるアルミニウム合金製品は、自動車での用途及び航空機、鉄道での用途を含む他の輸送用途に使用することができる。例えば、開示されるアルミニウム合金製品は、バンパー、サイドビーム、ルーフビーム、クロスビーム、ピラー補強材(例えば、Aピラー、Bピラー、及びCピラー)、インナーパネル、アウターパネル、サイドパネル、インナーフード、アウターフード、ロッカー、またはトランクリッドパネルなどの自動車構造部品を作るために使用することができる。本明細書に記載のアルミニウム合金製品及び方法は、例えば、航空機または鉄道車両の用途でも外部及び内部パネルを作るために使用することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載のアルミニウム合金製品は、航空宇宙用途における上翼、下翼、または他の本体アセンブリ内に組み込むことができる。
本明細書に記載のアルミニウム合金製品及び方法は、電子機器用途または他の任意の望ましい用途でも使用することができる。例えば、本明細書に記載のアルミニウム合金製品及び方法は、携帯電話及びタブレットコンピュータを含む電子デバイスの筐体を作るために使用することができる。いくつかの例では、アルミニウム合金製品は、携帯電話(例えば、スマートフォン)の外部ケーシング用の筐体、タブレットのボトムシャーシ、及び他の携帯型電子機器を作るために使用することができる。
実例
以下で使用する場合、一連の実例のいずれかの参照は、個別にそれらの各実施例を参照するものとして理解されたい(例えば、「実例1~4」は「実例1、2、3、または4」として理解されたい)。
実例1は、アルミニウム合金製品を製造する方法であって、前記圧延アルミニウム合金製品は、4.00重量%~15.00重量%のZn、0.10重量%~3.50重量%のCu、1.00重量%~4.00重量%のMg、0.05重量%~0.50重量%のFe、0.05重量%~0.30重量%のSi、0.05重量%~0.25重量%のZr、最大0.25重量%のMn、最大0.20重量%のCr、最大0.15重量%のTi、及びAlを含む7XXX系のアルミニウム合金を含む圧延アルミニウム合金製品を400℃~525℃の第1の温度に加熱することと、前記圧延アルミニウム合金製品を前記第1の温度または前記第1の温度の10℃以内で15秒~30分間、維持することと、前記圧延アルミニウム合金製品を0.5℃/秒~125℃/秒の焼入れ速度で焼入れし、それにより、熱処理アルミニウム合金製品を生成することと、を含み、前記熱処理アルミニウム合金製品が0.3~0.8のひずみ比を示し、前記ひずみ比がASTM G129及び/またはASTM G139標準試験方法に従って測定される、前記方法である。
実例2は、前記圧延アルミニウム合金製品が、10℃~100℃の第2の温度に前記圧延アルミニウム合金製品が達するまで焼入れされる、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例3は、前記焼入れが、中間温度までの第1の焼入れ速度での第1の焼入れと、前記第2の温度までの第2の焼入れ速度での第2の焼入れと、を含み、前記第2の焼入れ速度が前記第1の焼入れ速度よりも大きい、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例4は、前記焼入れ速度が、5℃/秒~125℃/秒である、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例5は、前記焼入れ速度が、10℃/秒~125℃/秒である、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例6は、前記圧延アルミニウム合金製品が、4.00重量%~15.00重量%のZn、0.20重量%~2.60重量%のCu、1.40重量%~2.80重量%のMg、0.10重量%~0.35重量%のFe、0.05重量%~0.20重量%のSi、0.05重量%~0.15重量%のZr、0.01重量%~0.05重量%のMn、0.01重量%~0.05重量%のCr、0.001重量%~0.05重量%のTi、及びAlを含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例7は、前記圧延アルミニウム合金製品が、4.00重量%~15.00重量%のZn、0.30重量%~2.50重量%のCu、1.60重量%~2.60重量%のMg、0.10重量%~0.25重量%のFe、0.07重量%~0.15重量%のSi、0.09重量%~0.15重量%のZr、0.02重量%~0.05重量%のMn、0.03重量%~0.05重量%のCr、0.003重量%~0.035重量%のTi、及びAlを含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例8は、前記圧延アルミニウム合金製品が、4.00重量%~15.00重量%のZn、0.20重量%~2.10重量%のCu、2.20重量%~2.40重量%のMg、0.18重量%~0.23重量%のFe、0.09重量%~0.12重量%のSi、0.05重量%~0.15重量%のZr、0.04重量%~0.09重量%のMn、0.03重量%~0.09重量%のCr、0.01重量%~0.02重量%のTi、最大0.15重量%の不純物、及びAlを含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例9は、前記圧延アルミニウム合金製品が、最大0.20重量%のMo、Nb、Be、B、Co、Sn、Sr、V、In、Hf、Ag、Sc及びNiのうちの1つ以上をさらに含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例10は、前記熱処理アルミニウム合金製品が、ASTM G110標準試験方法に従って測定した場合に5μm~300μmの腐食深さを示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例11は、前記腐食深さ内で発生する腐食が、孔食または粒界腐食の少なくとも一方を含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例12は、前記焼入れ速度が50℃/秒以下である場合に前記腐食が粒界腐食を含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例13は、前記焼入れ速度が5℃/秒よりも大きい場合に前記腐食が粒界腐食を含まない、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例14は、前記焼入れ速度が125℃/秒である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が25μm~50μmの腐食深さを示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例15は、前記第1の温度が溶体化温度である、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例16は、前記第2の温度が周囲温度である、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例17は、前記圧延アルミニウム合金製品を加熱及び焼入れすることが、溶体化熱処理プロセスに相当する、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例18は、前記圧延アルミニウム合金製品を加熱した後、前記圧延アルミニウム合金製品に熱間成形プロセスを行うことをさらに含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例19は、前記圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることが、金型焼入れプロセスを含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例20は、前記圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることが、水焼入れプロセスを含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例21は、前記圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることが、強制空気焼入れプロセスを含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例22は、前記熱処理アルミニウム合金製品をT6調質またはT7調質に時効処理することをさらに含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例23は、前記熱処理アルミニウム合金製品を100℃~170℃の温度に加熱し、前記温度で12時間~30時間維持することをさらに含む、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例24は、前記熱処理アルミニウム合金製品が500MPa~650MPaの極限引張強度を示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例25は、前記焼入れ速度が約125℃/秒である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が605MPa~615MPaの極限引張強度を示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例26は、前記熱処理アルミニウム合金製品が400MPa~600MPaの降伏応力を示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例27は、焼入れ速度が約125℃/秒である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が560MPa~580MPaの降伏応力を示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例28は、前記熱処理アルミニウム合金製品が7.50%~10.50%の均一な伸び率を示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例29は、焼入れ速度が約125℃/秒である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が9.00%~9.60%の均一な伸び率を示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例30は、前記熱処理アルミニウム合金製品が10.00%~15.00%の総伸び率を示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例31は、焼入れ速度が約125℃/秒である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が13.80%~14.20%の総伸び率を示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例32は、焼入れ速度が約125℃/秒である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が0.375~0.425のひずみ比を示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例33は、前記熱処理アルミニウム合金製品が10nm~110nmの無析出物ゾーン幅を示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例34は、焼入れ速度が約125℃/秒である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が10nm~13nmの無析出物ゾーン幅を示す、先行または後続の実例のいずれかの方法である。
実例35は、熱処理アルミニウム合金を含む製品であって、前記熱処理アルミニウム合金が、4.00重量%~15.00重量%のZn、0.10重量%~3.50重量%のCu、1.00重量%~4.00重量%のMg、0.05重量%~0.50重量%のFe、0.05重量%~0.30重量%のSi、0.05重量%~0.25重量%のZr、最大0.25重量%のMn、最大0.20重量%のCr、最大0.15重量%のTi、最大0.15重量%の不純物、及びAlを含み、かつ0.3~0.8のひずみ比を示す、圧延7XXX系アルミニウム合金製品であり、前記ひずみ比がASTM G129及び/またはASTM G139標準試験方法に従って測定される、前記製品である。
実例36は、前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が、ASTM G110標準試験方法に従って測定した場合に5μm~300μmの腐食深さを示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例37は、焼入れ速度が125℃/秒である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が25μm~50μmの腐食深さを示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例38は、前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が成形アルミニウム合金製品である、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例39は、前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が熱間成形アルミニウム合金製品である、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例40は、前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品がT6調質またはT7調質まで、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例41は、前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が、500MPa~650MPaの極限引張強度を示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例42は、焼入れ速度が125℃/秒である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が605MPa~615MPaの極限引張強度を示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例43は、前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が400MPa~600MPaの降伏応力を示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例44は、焼入れ速度が125℃/秒である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が560MPa~580MPaの降伏強度を示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例45は、前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が7.50%~10.50%の均一な伸び率を示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例46は、焼入れ速度が125℃/秒である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が9.00%~9.60%の均一な伸び率を示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例47は、前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が10.00%~15.00%の総伸び率を示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例48は、焼入れ速度が125℃/秒である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が13.80%~14.20%の総伸び率を示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例49は、焼入れ速度が125℃/秒である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が0.375~0.425のひずみ比を示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例50は、前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が10nm~110nmの無析出物ゾーン幅を示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例51は、焼入れ速度が約125℃/秒である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が10nm~13nmの無析出物ゾーン幅を示す、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例52は、前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が、7XXX系アルミニウム合金を含む圧延アルミニウム合金製品を、400℃~525℃の第1の温度に加熱し、前記圧延アルミニウム合金製品を前記第1の温度または前記第1の温度の10℃以内で15秒~30分間の継続時間にわたって維持し、前記圧延アルミニウム合金製品を0.5℃/秒~125℃/秒の焼入れ速度で焼入れすることによって生成される、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例53は、先行または後続の実例のいずれかの方法に従って生成された、先行または後続の実例のいずれかの製品である。
実例54は、先行または後続の実例のいずれかの製品を組み込んだ自動車製品である。
実例55は、先行または後続の実例のいずれかの製品を組み込んだ航空宇宙製品である。
実例56は、先行または後続の実例のいずれかの方法に従って生成された製品を組み込んだ自動車製品である。
実例57は、先行または後続の実例のいずれかの方法に従って生成された製品を組み込んだ航空宇宙製品である。
上記に引用されるすべての特許、刊行物及び要約は、それらの全容を参照明細によって本明細書に援用する。例示された実施形態を含む実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的のためにのみ提示されており、網羅的であること、または開示された正確な形態に限定することを意図するものではない。それらの多数の改変、適合、及び使用が、当業者には明らかであろう。

Claims (58)

  1. 圧延アルミニウム合金製品を400℃~525℃の第1の温度に加熱することであって、前記圧延アルミニウム合金製品が、
    4.00重量%~15.00重量%のZn、
    0.10重量%~3.50重量%のCu、
    1.00重量%~4.00重量%のMg、
    0.05重量%~0.50重量%のFe、
    0.05重量%~0.30重量%のSi、
    0.05重量%~0.25重量%のZr、
    最大0.25重量%のMn、
    最大0.20重量%のCr、
    最大0.15重量%のTi、及び
    Alを含む7XXX系アルミニウム合金を含む、前記加熱することと、
    前記圧延アルミニウム合金製品を、15秒~30分間の継続時間にわたって前記第1の温度または前記第1の温度の10℃以内に維持することと、
    前記圧延アルミニウム合金製品を0.5℃/秒~125℃/秒の焼入れ速度で焼入れし、それにより、熱処理アルミニウム合金製品を生成することと、を含み、前記熱処理アルミニウム合金製品が0.3~0.8のひずみ比を示し、前記ひずみ比がASTM G129標準試験方法に従って測定される、前記方法。
  2. 前記圧延アルミニウム合金製品が、10℃~100℃の第2の温度に前記圧延アルミニウム合金製品が達するまで焼入れされる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記焼入れが、中間温度までの第1の焼入れ速度での第1の焼入れと、前記第2の温度までの第2の焼入れ速度での第2の焼入れと、を含み、前記第2の焼入れ速度が前記第1の焼入れ速度よりも大きい、請求項2に記載の方法。
  4. 前記焼入れ速度が、5℃/秒~125℃/秒である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記焼入れ速度が、10℃/秒~125℃/秒である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記圧延アルミニウム合金製品が、
    4.00重量%~15.00重量%のZn、
    0.20重量%~2.60重量%のCu、
    1.40重量%~2.80重量%のMg、
    0.10重量%~0.35重量%のFe、
    0.05重量%~0.20重量%のSi、
    0.05重量%~0.15重量%のZr、
    0.01重量%~0.05重量%のMn、
    0.01重量%~0.05重量%のCr、
    0.001重量%~0.05重量%のTi、及び
    Alを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記圧延アルミニウム合金製品が、
    4.00重量%~15.00重量%のZn、
    0.30重量%~2.50重量%のCu、
    1.60重量%~2.60重量%のMg、
    0.10重量%~0.25重量%のFe、
    0.07重量%~0.15重量%のSi、
    0.09重量%~0.15重量%のZr、
    0.02重量%~0.05重量%のMn、
    0.03重量%~0.05重量%のCr、
    0.003重量%~0.035重量%のTi、及び
    Alを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記圧延アルミニウム合金製品が、
    4.00重量%~15.00重量%のZn、
    0.20重量%~2.10重量%のCu、
    2.20重量%~2.40重量%のMg、
    0.18重量%~0.23重量%のFe、
    0.09重量%~0.12重量%のSi、
    0.05重量%~0.15重量%のZr、
    0.04重量%~0.09重量%のMn、
    0.03重量%~0.09重量%のCr、
    0.01重量%~0.02重量%のTi、
    最大0.15重量%の不純物、及び
    Alを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記圧延アルミニウム合金製品が、最大0.20重量%のMo、Nb、Be、B、Co、Sn、Sr、V、In、Hf、Ag、Sc及びNiのうちの1つ以上をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記熱処理アルミニウム合金製品が、ASTM G110標準試験方法に従って測定した場合に5μm~300μmの腐食深さを示す、請求項1に記載の方法。
  11. 前記腐食深さ内で発生する腐食が、孔食または粒界腐食の少なくとも一方を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記焼入れ速度が50℃/秒以下である場合に前記腐食が粒界腐食を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記焼入れ速度が5℃/秒よりも大きい場合に前記腐食が粒界腐食を含まない、請求項11に記載の方法。
  14. 焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が25μm~50μmの腐食深さを示す、請求項10に記載の方法。
  15. 前記第1の温度が溶体化温度である、請求項1に記載の方法。
  16. 前記第2の温度が周囲温度である、請求項2に記載の方法。
  17. 前記圧延アルミニウム合金製品を加熱及び焼入れすることが、溶体化熱処理プロセスに相当する、請求項1に記載の方法。
  18. 前記圧延アルミニウム合金製品を加熱した後、前記圧延アルミニウム合金製品に熱間成形プロセスを行うことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  19. 前記圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることが、金型焼入れプロセスを含む、請求項1に記載の方法。
  20. 前記圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることが、水焼入れプロセスを含む、請求項1に記載の方法。
  21. 前記圧延アルミニウム合金製品を焼入れすることが、強制空気焼入れプロセスを含む、請求項1に記載の方法。
  22. 前記熱処理アルミニウム合金製品をT6調質に時効処理することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  23. 前記熱処理アルミニウム合金製品をT7調質に時効処理することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  24. 前記熱処理アルミニウム合金製品を100℃~170℃の温度に加熱し、前記温度で12時間~30時間維持することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  25. 前記熱処理アルミニウム合金製品が500MPa~650MPaの極限引張強度を示す、請求項1に記載の方法。
  26. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が605MPa~615MPaの極限引張強度を示す、請求項25に記載の方法。
  27. 前記熱処理アルミニウム合金製品が400MPa~600MPaの降伏応力を示す、請求項1に記載の方法。
  28. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が560MPa~580MPaの降伏応力を示す、請求項27に記載の方法。
  29. 前記熱処理アルミニウム合金製品が7.50%~10.50%の均一な伸び率を示す、請求項1に記載の方法。
  30. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が9.00%~9.60%の均一な伸び率を示す、請求項29に記載の方法。
  31. 前記熱処理アルミニウム合金製品が10.00%~15.00%の総伸び率を示す、請求項1に記載の方法。
  32. 前記焼入れ速度が約125℃/秒である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が13.80%~14.20%の総伸び率を示す、請求項31に記載の方法。
  33. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が0.375~0.425のひずみ比を示す、請求項1に記載の方法。
  34. 前記熱処理アルミニウム合金製品が10nm~110nmの無析出物ゾーン幅を示す、請求項1に記載の方法。
  35. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記熱処理アルミニウム合金製品が10nm~13nmの無析出物ゾーン幅を示す、請求項34に記載の方法。
  36. 熱処理アルミニウム合金を含む製品であって、前記熱処理アルミニウム合金が、
    4.00重量%~15.00重量%のZn、
    0.10重量%~3.50重量%のCu、
    1.00重量%~4.00重量%のMg、
    0.05重量%~0.50重量%のFe、
    0.05重量%~0.30重量%のSi、
    0.05重量%~0.25重量%のZr、
    最大0.25重量%のMn、
    最大0.20重量%のCr、
    最大0.15重量%のTi、及び
    最大0.15重量%の不純物、及び
    Alを含み、かつ
    かつ0.3~0.8のひずみ比を示す、圧延7XXX系アルミニウム合金製品であり、前記ひずみ比がASTM G129標準試験方法に従って測定される、前記製品。
  37. 前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が、ASTM G110標準試験方法に従って測定した場合に5μm~300μmの腐食深さを示す、請求項36に記載の製品。
  38. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が25μm~50μmの腐食深さを示す、請求項37に記載の製品。
  39. 前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が成形アルミニウム合金製品である、請求項36に記載の製品。
  40. 前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が熱間成形アルミニウム合金製品である、請求項36に記載の製品。
  41. 前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品がT6調質またはT7調質にある、請求項36に記載の製品。
  42. 前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が500MPa~650MPaの極限引張強度を示す、請求項36に記載の製品。
  43. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が605MPa~615MPaの極限引張強度を示す、請求項42に記載の製品。
  44. 前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が400MPa~600MPaの降伏応力を示す、請求項36に記載の製品。
  45. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が560MPa~580MPaの降伏応力を示す、請求項44に記載の製品。
  46. 前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が7.50%~10.50%の均一な伸び率を示す、請求項36に記載の製品。
  47. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が9.00%~9.60%の均一な伸び率を示す、請求項46に記載の製品。
  48. 前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が10.00%~15.00%の総伸び率を示す、請求項36に記載の製品。
  49. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が13.80%~14.20%の総伸び率を示す、請求項48に記載の製品。
  50. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が0.375~0.425のひずみ比を示す、請求項36に記載の製品。
  51. 前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が10nm~110nmの無析出物ゾーン幅を示す、請求項36に記載の製品。
  52. 前記焼入れ速度が約125℃/秒以下である場合に前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が10nm~13nmの無析出物ゾーン幅を示す、請求項51に記載の製品。
  53. 前記圧延7XXX系アルミニウム合金製品が、
    7XXX系アルミニウム合金を含む圧延アルミニウム合金製品を、400℃~525℃の第1の温度に加熱し、
    前記圧延アルミニウム合金製品を、15秒~30分間の継続時間にわたって前記第1の温度または前記第1の温度の10℃以内に維持し、
    前記圧延アルミニウム合金製品を0.5℃/秒~125℃/秒の焼入れ速度で焼入れすることによって生成される、請求項36に記載の製品。
  54. 請求項1~35のいずれかに記載の方法に従って生成された、請求項36に記載の製品。
  55. 請求項36~53のいずれかに記載の製品を組み込んだ自動車製品。
  56. 請求項36~53のいずれかに記載の製品を組み込んだ航空宇宙製品。
  57. 請求項1~35のいずれかに記載の方法に従って生成された製品を組み込んだ自動車製品。
  58. 請求項1~35のいずれかに記載の方法に従って生成された製品を組み込んだ航空宇宙製品。
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