JP2023086325A - 車両の送風機制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却水制御弁の開弁後に送風機を不必要に作動させることを無くして送風機の電力消費が増大することを抑制でき、内燃機関の燃費が悪化することを防止できる車両の送風機制御装置を提供すること。【解決手段】ラジエータファン制御部32は、CCV制御を実行することによってCCV9が閉弁されていることを条件として、ラジエータファン高水温制御を実行し、CCV制御を実行することによってCCV9を開弁した後に所定時間Twtを経過したときに、エンジン2の回転数が所定回転数NEwtを超えていて、かつ、車速が所定車速SPDwtを超えていることを条件として、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切り替える。【選択図】図1
Description
本発明は、車両の送風機制御装置に関する。
エンジンの冷機状態ではエンジン油温が低いので、エンジンを冷機状態から始動した場合、エンジンを構成する各部品のフリクションが大きくなり燃費が悪い。このため、エンジン冷機始動後は、燃料を消費しない方法で、エンジン油温を可能な限り早く上昇させて燃費を改善する必要がある。
エンジン油温を早期に上昇させる目的のために、エンジンとラジエータとを接続する冷却水配管に冷却水制御弁が搭載されている冷却システムの冷却装置が知られている。
特許文献1に記載された冷却システムの冷却装置は、冷却水温がエンジンの暖機が完了したと判断される温度である暖機完了温度未満の場合に、冷却水の通水を停止するように冷却水制御弁を制御する。
ところで、ラジエータにはラジエータファンが設置されている。ラジエータファンは、車両前方から流れる空気を、ラジエータを通して後方に送風するファン部分であり、エンジン冷却水温が閾値を超える場合に作動するように制御される。
エンジンの冷機状態での運転中において、この閾値は、エンジンの通常運転中よりも高い値に切り替わっており、冷却水がラジエータファンによって冷却されることが防止される。
そして、冷却水温が高くなることにより、エンジン油温が規定温度まで上昇したら、冷却水制御弁を開く。冷却水制御弁を開くことによってエンジン冷却水がエンジンからラジエータに流れ、エンジン冷却水が冷やされる。
冷却水制御弁が開いてから所定時間経過すると、ラジエータファン制御は通常制御に切り替わり、閾値もエンジン通常運転中の値(エンジンの冷機状態で運転中の閾値よりも低い閾値)に切り替わる。所定時間を設定するのは、冷却水制御弁を開いても、エンジン冷却水温がすぐに低下しないためである。
特許文献1に記載される冷却水制御弁が開かれたタイミングと車両の停車時のアイドリングストップの実施タイミングが一致した場合には、エンジンが停止状態であるためにエンジン冷却水が流れない上に、走行風も発生しないので、エンジン冷却水温が低下しない。
しかしながら、エンジン冷却水温が低下しないにもかかわらず、冷却水制御弁が開いてから所定時間経過後に、ラジエータファン制御は通常制御に切り替わるので、高温状態にある冷却水に反応してラジエータファンが作動される。
このため、不必要であるのにラジエータファンが作動され、ラジエータファンを駆動するモータの消費電力が増大する。したがって、モータを駆動する電力を発生する発電機がエンジンによって駆動される場合には、発電機を駆動するために燃料が無駄に消費されてしまい、燃費が悪化するおそれがある。
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、冷却水制御弁の開弁後に送風機を不必要に作動させることを無くして送風機の電力消費が増大することを抑制でき、内燃機関の燃費が悪化することを防止できる車両の送風機制御装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、内燃機関と熱交換器とを接続する冷却水配管に設置された冷却水制御弁と、前記熱交換器に送風する送風機と、前記内燃機関を流れるオイルの温度を検出する油温検出部と、前記内燃機関を流れる冷却水の温度を検出する冷却水温検出部とを備える車両の送風機制御装置であって、前記冷却水制御弁と前記送風機を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記油温検出部により検出されるオイルの温度が所定温度未満である場合に、前記冷却水制御弁を閉弁して前記内燃機関から前記熱交換器に冷却水が流れないように制御し、前記油温検出部により検出されるオイルの温度が前記所定温度以上である場合に、前記冷却水制御弁を開弁して前記内燃機関から前記熱交換器に冷却水が流れるように制御する冷却水制御弁制御を実行する冷却水制御弁制御部と、前記冷却水の温度が水温閾値を超える場合に前記送風機を作動させるように制御する送風機制御部とを備え、前記送風機制御部は、前記水温閾値を第1の水温閾値に設定する送風機通常制御と、前記水温閾値を前記第1の水温閾値よりも高い第2の水温閾値に設定する送風機高水温制御とのいずれかを実行し、前記送風機制御部は、前記冷却水制御弁制御を実行することによって前記冷却水制御弁が閉弁されていることを条件として、前記送風機高水温制御を実行し、前記冷却水制御弁制御を実行することによって前記冷却水制御弁を開弁した後に所定時間を経過したときに、前記内燃機関の回転数が所定回転数を超えていて、かつ、車速が所定車速を超えていることを条件として、前記送風機高水温制御から前記送風機通常制御に切り替えることを特徴とする。
このように上記の本発明によれば、冷却水制御弁の開弁後に送風機を不必要に作動させることを無くして送風機の電力消費が増大することを抑制でき、内燃機関の燃費が悪化することを防止できる。
本発明の一実施の形態に係る車両の送風機制御装置は、内燃機関と熱交換器とを接続する冷却水配管に設置された冷却水制御弁と、熱交換器に送風する送風機と、内燃機関を流れるオイルの温度を検出する油温検出部と、内燃機関を流れる冷却水の温度を検出する冷却水温検出部とを備える車両の送風機制御装置であって、冷却水制御弁と送風機を制御する制御部を備え、制御部は、油温検出部により検出されるオイルの温度が所定温度未満である場合に、冷却水制御弁を閉弁して内燃機関から熱交換器に冷却水が流れないように制御し、油温検出部により検出されるオイルの温度が所定温度以上である場合に、冷却水制御弁を開弁して内燃機関から熱交換器に冷却水が流れるように制御する冷却水制御弁制御を実行する冷却水制御弁制御部と、冷却水の温度が水温閾値を超える場合に送風機を作動させるように制御する送風機制御部とを備え、送風機制御部は、水温閾値を第1の水温閾値に設定する送風機通常制御と、水温閾値を第1の水温閾値よりも高い第2の水温閾値に設定する送風機高水温制御とのいずれかを実行し、送風機制御部は、冷却水制御弁制御を実行することによって冷却水制御弁が閉弁されていることを条件として、送風機高水温制御を実行し、冷却水制御弁制御を実行することによって冷却水制御弁を開弁した後に所定時間を経過したときに、内燃機関の回転数が所定回転数を超えていて、かつ、車速が所定車速を超えていることを条件として、送風機高水温制御から送風機通常制御に切り替える。
これにより、本発明の一実施の形態に係る車両の送風機制御装置は、冷却水制御弁の開弁後に送風機を不必要に作動させることを無くして送風機の電力消費が増大することを抑制でき、内燃機関の燃費が悪化することを防止できる。
以下、本発明の一実施例に係る車両の送風機制御装置について、図面を用いて説明する。
図1、図2は、本発明の一実施例に係る車両の送風機制御装置を示す図である。
図1、図2は、本発明の一実施例に係る車両の送風機制御装置を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1において、車両1は、内燃機関としてのエンジン2とECU(Electronic Control Unit)30とを有する。
図1において、車両1は、内燃機関としてのエンジン2とECU(Electronic Control Unit)30とを有する。
エンジン2は、例えば、図示しないピストンが図示しない気筒を2往復する間に吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程からなる一連の4行程を行う4サイクルエンジンによって構成されている。
エンジン2は、外気との熱交換により冷却水の熱を放熱するラジエータ3と、ラジエータ3に外気を送風するラジエータファン4とを備えている。ラジエータ3における冷却水の放熱量は、ラジエータファン4が駆動しているときには大きく、ラジエータファン4が停止しているときには小さい。
ラジエータ3は、エンジン2の前方に設置されており、車両1の走行時に車両1の前方から走行風を受ける。ラジエータファン4は、ラジエータ3の前方に設置されており、前方からラジエータ3に外気を送風する。本実施例のラジエータ3は、熱交換器を構成し、ラジエータファン4は、送風機を構成する。
エンジン2とラジエータ3は、冷却水配管5によって接続されている。冷却水配管5は、ラジエータインレットホース6を有する。ラジエータインレットホース6は、エンジン2とラジエータ3とを接続しており、エンジン2の図示しないウォータジャケットを流れる冷却水をラジエータ3に流す。
冷却水配管5は、ラジエータアウトレットホース7を有する。ラジエータアウトレットホース7は、エンジン2とラジエータ3とを接続しており、ラジエータ3を流れる冷却水をエンジン2に流す。
エンジン2にはウォータポンプ8が設けられている。ウォータポンプ8は、エンジン2の図示しないクランクシャフトによって駆動され、エンジン2、ラジエータインレットホース6、ラジエータ3、ラジエータアウトレットホース7およびエンジン2の順に冷却水を循環させる。
なお、冷却水の流れは、エンジン2、ラジエータアウトレットホース7、ラジエータ3、ラジエータインレットホース6およびエンジン2の順であってもよい。
ラジエータインレットホース6には冷却水制御弁(以下、CCV(Coolant control valve)ともいう)9が設けられており、CCV9は、ラジエータインレットホース6を開閉する。
具体的には、CCV9が開弁されると、エンジン2から冷却水配管5を通してラジエータ3に冷却水が流れ、CCV9が閉弁されると、エンジン2から冷却水配管5を通してラジエータ3に冷却水が流れない。
エンジン2は、冷却水温センサ10を備えており、冷却水温センサ10は、エンジン2 の内部を流れる冷却水の温度(以下、冷却水温ともいう)を検出し、検出信号をECU30に出力する。本実施例のエンジン2は、水冷式エンジンである。
エンジン2は、油温センサ11を備えており、油温センサ11は、エンジン2を潤滑するオイルの温度(以下、油温ともいう)を検出し、検出信号をECU30に出力する。
ここで、エンジン2の温度は、冷却水温センサ10により検出された冷却水の温度、または油温センサ11により検出された油温により表わされる。本実施例の冷却水温センサ10は、冷却水温検出部を構成し、油温センサ11は、油温検出部を構成する。
エンジン2は、エンジン回転数センサ12を備えており、エンジン回転数センサ12は、エンジン2のクランクシャフトの回転数からクランクシャフトの回転数に比例したパルス数の信号をECU30に出力する。ECU30は、パルス信号に基づいてエンジン2の回転数を検出する。
エンジン2は、車速センサ13を備えており、車速センサ13は、車輪の回転速度等から車速を検出し、検出信号をECU30に出力する。
ECU30は、冷却水温センサ10および油温センサ11の検出信号に基づいてラジエータファン4とCCV9を制御する。
ECU30は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、バックアップ用のデータなどを保存するフラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
コンピュータユニットのROMには、各種定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをECU30として機能させるためのプログラムが格納されている。
ECU30は、エンジン2の運転中に所定の停止条件が成立した場合、エンジン2を停止(アイドリングストップ)する。ECU30は、停止条件の成立によるエンジン2の停止中(アイドリングストップ中)に、所定の再始動条件が成立した場合、エンジン2を再始動する。
ECU30は、油温センサ11の検出信号に基づいてCCV制御を実行するCCV制御部31として機能する。
CCV制御部31は、油温センサ11により検出される油温が所定温度T1[ ℃ ]未満である場合に、CCV9を閉弁してエンジン2からラジエータ3に冷却水が流れないように制御する。所定温度T1は、例えば、エンジン2の暖機完了温度に設定されている。
CCV制御において、ECU30は、油温センサ11により検出される油温が所定温度T1である場合に、CCV9を開弁してエンジン2からラジエータ3に冷却水が流れるように制御する。
例えば、エンジン2を冷機状態から始動した場合、エンジン2の冷機状態では、エンジン2の油温が低いので、エンジン2を構成する各部品のフリクションが大きくなり燃費が悪い。
このため、エンジン2の冷機始動後に油温センサ11により検出される油温が所定温度T1未満である場合に、CCV9を閉弁してエンジン2からラジエータ3に冷却水が流れないように制御し、油温の上昇を促進してエンジン2を温める。
一方、エンジン2の暖機が終了して冷却水温が高くなることにより、油温が所定温度T1まで上昇したら、CCV9を開くことによって冷却水をエンジン2からラジエータ3に流す。
ECU30は、冷却水温が水温閾値[ ℃ ]を超える場合にラジエータファン4を作動させる。具体的には、ラジエータファン4は、モータを備えており、ECU30は、モータに駆動信号を送信すると、モータによってラジエータファン4が作動される。
エンジン2は、図示しない発電機やバッテリを備えており、発電機は、エンジン2の動力によって発電を行い、電力をバッテリに充電する。ラジエータファン4のモータにはバッテリから電力が供給される。
ECU30は、ラジエータファン4を制御する際に、冷却水温を第1の水温閾値T2[ ℃ ]に設定するラジエータファン通常制御と、水温閾値を第1の水温閾値T2よりも高い第2の水温閾値T3[ ℃ ]に設定するラジエータファン高水温制御とのいずれかを実行するラジエータファン制御部32として機能する。
本実施例のT2、T3は、T3>T2の関係となっている。本実施例のラジエータファン通常制御は、送風機通常制御に相当し、ラジエータファン高水温制御は、送風機高水温制御に相当する。
ECU30は、CCV制御を実行することによってCCV9が閉弁されていることを条件として、高水温制御を実行するラジエータファン制御部32として機能する。
ECU30は、CCV制御を実行することによってCCV9を開弁した後に所定時間Twtを経過したときに、エンジン2の回転数[rpm]が所定回転数NEwtを超えていて、かつ、車速[km/h]が所定車速SPDwtを超えていることを条件として、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切り替えるラジエータファン制御部32として機能する。
ECU30は、CCV制御を実行することによってCCV9を開弁した後、エンジン2の回転数が所定回転数NEwtを超えていて、かつ、車速が所定車速SPDwtを超えている状態が所定時間Twt継続した場合に、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切り替えるラジエータファン制御部32として機能する。
ここで、所定回転数NEwtは、アイドリング相当の回転数である。また、所定車速SPDwtは、冷却水を冷却可能な走行風がラジエータ3に当たる速度であり、例えば、10km/hである。
ECU30は、CCV制御を実行することによってCCV9を開弁した後、エンジン2の回転数が所定回転数NEwtを超えている状態が所定時間Twtよりも長い所定時間Toutを継続したときに、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切り替えるラジエータファン制御部32として機能する。本実施例の所定時間Twtは、第1の所定時間を構成し、所定時間Toutは、第2の所定時間を構成する。
このように本実施例のECU30は、CCV制御部31およびラジエータファン制御部32を有し、ECU30は、制御部を構成する。また、CCV制御部31は、冷却水制御弁制御部を構成し、ラジエータファン制御部32は、送風機制御部を構成する。
次に、図2を参照して、本実施例に係る車両1の送風機制御装置においてECU30により実行される送風機制御について説明する。
まず、ECU30のCCV制御部31は、CCV制御においてCCV9の高水温制御(以下、CCV高水温制御ともいう)中であるか否かを判別し(ステップS1)、CCV高水温制御中でないものと判断した場合にはステップS1に戻る。
ステップS1において、CCV制御部31は、油温センサ11により検出される油温が所定温度T1未満である場合に、CCV9を閉弁してエンジン2からラジエータ3に冷却水が流れないように制御する。
すなわち、CCV制御部31は、油温センサ11により検出される油温が所定温度T1未満であり、CCV9が閉弁された状態をCCV高水温制御中であると判断する。
これにより、CCV高水温制御中において、冷却水がラジエータ3によって冷却されることがないので、例えば、エンジン2を冷機状態から始動したときのように油温が低い場合に、油温の上昇を促進できる。
次いで、ラジエータファン制御部32は、ラジエータファン高水温制御中であるか否かを判別し(ステップS2)、ラジエータファン高水温制御中でないものと判断した場合には、ステップS1に戻る。
ステップS2において、ラジエータファン制御部32は、CCV9が閉弁状態にある場合にラジエータファン高水温制御中と判断する。
ラジエータファン高水温制御中において、ラジエータファン制御部32は、水温閾値を第1の水温閾値T2から第2の水温閾値T3に設定する。
これにより、エンジン2の暖機運転中に冷却水温が上昇した場合であっても、ラジエータファン4が不必要に作動されて冷却水が冷却され、エンジン2の暖機が阻害されることを防止できる。
次いで、ラジエータファン制御部32は、CCV高水温制御からCCV通常制御に切替えられたか否かを判別し(ステップS3)、CCV9が閉弁状態である場合には、CCV高水温制御であるものと判断してステップS1に戻る。ステップS1からステップS3は、CCV制御に相当する。
ステップS3において、ラジエータファン制御部32は、CCV9が閉弁状態から開弁状態に切替えられた場合には、CCV高水温制御からCCV通常制御に切替えられたものと判断し、エンジン回転数センサ12の検出信号に基づいてエンジン2の回転数が所定回転数NEwtを超えているか否かを判別する(ステップS4)。
ステップS4において、ラジエータファン制御部32は、エンジン2の回転数が所定回転数NEwt以下であるものと判断した場合には、ステップS4に戻り、エンジン2の回転数が所定回転数NEwtを超えているものと判断した場合には、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切替えられてから所定時間Tout経過したか否かを判別する(ステップS5)。
ステップS5において、ラジエータファン制御部32は、所定時間Tout経過していないものと判断した場合には、車速センサ13の検出信号に基づいて車速がSPDwtを超えているか否かを判別する(ステップS6)。
ステップS6において、ラジエータファン制御部32は、車速がSPDwt以下であるものと判断した場合には、ステップS4に戻り、車速がSPDwtを超えているものと判断した場合には、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切替えられてから所定時間Twt経過したか否かを判別する(ステップS7)。
ステップS7において、ラジエータファン制御部32は、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切替えられてから所定時間Twt経過したものと判断した場合、すなわち、CCV制御を実行することによってCCV9を開弁した後に所定時間Twtを経過したときに、エンジン2の回転数が所定回転数NEwtを超えていて、かつ、車速が所定車速SPDwtを超えている場合には、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切替えて(ステップS8)、今回の処理を終了する。
つまり、ステップS8でラジエータファン制御部32は、水温閾値を第2の水温閾値T3から第2の水温閾値T3よりも低い第1の水温閾値T2に切替える。これにより、暖機運転が完了後に冷却水温が高くなった場合に、第1の水温閾値T2に基づいてラジエータファン4を作動させ、冷却水を早期に冷却できる。
一方、ステップS5でラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切替えられてから所定時間Tout経過したものと判断した場合、すなわち、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切替えられてからエンジン2の回転数が所定回転数NEwt以上で、かつ、車速が所定車速SPDwt未満の状態で所定時間Tout経過した場合には、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切替えて(ステップS8)、今回の処理を終了する。
次に、本実施例の車両1の送風機制御装置の効果を説明する。
本実施例の車両1の送風機制御装置は、CCV9とラジエータファン4を制御するECU30とを有する。
本実施例の車両1の送風機制御装置は、CCV9とラジエータファン4を制御するECU30とを有する。
ECU30は、油温センサ11により検出される油温が所定温度T1未満である場合に、CCV9を閉弁してエンジン2からラジエータ3に冷却水が流れないように制御し、油温センサ11により検出される油温が所定温度T1である場合に、CCV9を開弁してエンジン2からラジエータ3に冷却水が流れるように制御するCCV制御を実行するCCV制御部31を有する。
また、ECU30は、冷却水の温度が水温閾値を超える場合にラジエータファン4を作動させるように制御するラジエータファン制御部32を有する。
ラジエータファン制御部32は、水温閾値を第1の水温閾値T2に設定するラジエータファン通常制御と、水温閾値を第1の水温閾値T2よりも高い第2の水温閾値T3に設定するラジエータファン高水温制御とのいずれかを実行する。
これに加えて、ラジエータファン制御部32は、CCV制御を実行することによってCCV9が閉弁されていることを条件として、ラジエータファン高水温制御を実行し、CCV制御を実行することによってCCV9を開弁した後に所定時間Twtを経過したときに、エンジン2の回転数が所定回転数NEwtを超えていて、かつ、車速が所定車速SPDwtを超えていることを条件として、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切り替える。
これにより、CCV9を開弁した後に所定時間Twtが経過したときに、エンジン2に冷却水が流れ、かつ、ラジエータ3に走行風が当たっている場合に、ECU30は、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切り替えることができる。
換言すれば、ECU30は、CCV9が開かれたタイミングと車両1の停車時のアイドリングストップの実施タイミングが一致した場合であっても、CCV9を開弁した後に所定時間Twtを経過したときに、エンジン2の回転数が所定回転数NEwtを超えていない、または、車速が所定車速SPDwtを超えていない場合には、ラジエータファン高水温制御を維持する。
このため、エンジン2の暖機終了後に冷却水温が上昇したときに、ラジエータファン4を作動させることができ、冷却水を冷却する必要がないのにもかかわらずラジエータファン4を不必要に作動させないようにすることができる。
この結果、ラジエータファン4のモータの電力消費が増大することを抑制でき、エンジン2によって発電機を不必要に駆動することを抑制してエンジン2の燃費が悪化することを防止できる。
また、本実施例の車両1の送風機制御装置によれば、ラジエータファン制御部32は、CCV制御を実行することによってCCV9を開弁した後、エンジン2の回転数が所定回転数NEwtを超えていて、かつ、車速が所定車速SPDwtを超えている状態が所定時間Twt継続した場合に、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切り替える。
これにより、エンジン2に冷却水が流れ、かつ、ラジエータ3に走行風が当たっている状態が所定時間Twt継続した場合にラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切り替えることができる。
このため、エンジン2の暖機終了後に冷却水温が上昇したときに、ラジエータファン4を確実に作動させることができ、冷却水を冷却する必要がないのにもかかわらず確実にラジエータファン4を不必要に作動させないようにすることができる。
この結果、ラジエータファン4のモータの電力消費が増大することをより効果的に抑制でき、エンジン2によって発電機を不必要に駆動することをより効果的に抑制してエンジン2の燃費が悪化することをより効果的に防止できる。
また、本実施例の車両1の送風機制御装置によれば、所定回転数NEwtは、アイドリング相当の回転数であり、ラジエータファン制御部32は、CCV制御を実行することによってCCV9を開弁した後、エンジン2の回転数が所定回転数を超えている状態が所定時間NEwよりも長い所定時間Toutを継続したときに、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切り替える。
これにより、車両1が停車してアイドリング状態で放置された場合に、ラジエータファン高水温制御からラジエータファン通常制御に切替えることができる。このため、アイドリング状態でラジエータファン4を作動させて冷却水を冷却でき、冷却水温が上昇することを防止できる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1...車両、2...エンジン(内燃機関)、3...ラジエータ(熱交換器)、4...ラジエータファン(送風機)、5...冷却水配管、9...CCV(冷却水制御弁)、10...冷却水温センサ(冷却水温検出部)、11...油温センサ(油温検出部)、30...ECU(制御部)、31...CCV制御部(冷却水制御弁制御部)、32...ラジエータファン制御部(送風機制御部)
Claims (3)
- 内燃機関と熱交換器とを接続する冷却水配管に設置された冷却水制御弁と、前記熱交換器に送風する送風機と、前記内燃機関を流れるオイルの温度を検出する油温検出部と、前記内燃機関を流れる冷却水の温度を検出する冷却水温検出部とを備える車両の送風機制御装置であって、
前記冷却水制御弁と前記送風機を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記油温検出部により検出されるオイルの温度が所定温度未満である場合に、前記冷却水制御弁を閉弁して前記内燃機関から前記熱交換器に冷却水が流れないように制御し、前記油温検出部により検出されるオイルの温度が前記所定温度以上である場合に、前記冷却水制御弁を開弁して前記内燃機関から前記熱交換器に冷却水が流れるように制御する冷却水制御弁制御を実行する冷却水制御弁制御部と、
前記冷却水の温度が水温閾値を超える場合に前記送風機を作動させるように制御する送風機制御部とを備え、
前記送風機制御部は、前記水温閾値を第1の水温閾値に設定する送風機通常制御と、前記水温閾値を前記第1の水温閾値よりも高い第2の水温閾値に設定する送風機高水温制御とのいずれかを実行し、
前記送風機制御部は、前記冷却水制御弁制御を実行することによって前記冷却水制御弁が閉弁されていることを条件として、前記高水温制御を実行し、
前記冷却水制御弁制御を実行することによって前記冷却水制御弁を開弁した後に所定時間を経過したときに、前記内燃機関の回転数が所定回転数を超えていて、かつ、車速が所定車速を超えていることを条件として、前記送風機高水温制御から前記送風機通常制御に切り替えることを特徴とする車両の送風機制御装置。 - 前記送風機制御部は、
前記冷却水制御弁制御を実行することによって前記冷却水制御弁を開弁した後、前記内燃機関の回転数が前記所定回転数を超えていて、かつ、前記車速が前記所定車速を超えている状態が前記所定時間継続した場合に、前記送風機高水温制御から前記送風機通常制御に切り替えることを特徴とする請求項1に記載された車両の送風機制御装置。 - 前記所定回転数は、アイドリング相当の回転数であり、
前記所定時間を第1の所定時間とした場合に、前記送風機制御部は、前記冷却水制御弁制御を実行することによって前記冷却水制御弁を開弁した後、前記内燃機関の回転数が前記所定回転数を超えている状態が前記第1の所定時間よりも長い第2の所定時間を継続したときに、前記送風機高水温制御から前記送風機通常制御に切り替えることを特徴とする請求項2に記載された車両の送風機制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021200755A JP2023086325A (ja) | 2021-12-10 | 2021-12-10 | 車両の送風機制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021200755A JP2023086325A (ja) | 2021-12-10 | 2021-12-10 | 車両の送風機制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023086325A true JP2023086325A (ja) | 2023-06-22 |
Family
ID=86850487
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021200755A Pending JP2023086325A (ja) | 2021-12-10 | 2021-12-10 | 車両の送風機制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023086325A (ja) |
-
2021
- 2021-12-10 JP JP2021200755A patent/JP2023086325A/ja active Pending
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