Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2021504463A - エンドトキシン含量が低いゼラチン加水分解物の調製方法 - Google Patents

エンドトキシン含量が低いゼラチン加水分解物の調製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021504463A
JP2021504463A JP2020545871A JP2020545871A JP2021504463A JP 2021504463 A JP2021504463 A JP 2021504463A JP 2020545871 A JP2020545871 A JP 2020545871A JP 2020545871 A JP2020545871 A JP 2020545871A JP 2021504463 A JP2021504463 A JP 2021504463A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gelatin
less
gelatin hydrolyzate
kda
preparing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020545871A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021504463A5 (ja
Inventor
フベルトゥス オリーブ、ジョセフ
フベルトゥス オリーブ、ジョセフ
エリーネ バクフイゼン、
エリーネ バクフイゼン、
スティーブンズ、ポール
Original Assignee
ルスロ ビーブイビーエー
ルスロ ビーブイビーエー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ルスロ ビーブイビーエー, ルスロ ビーブイビーエー filed Critical ルスロ ビーブイビーエー
Publication of JP2021504463A publication Critical patent/JP2021504463A/ja
Publication of JP2021504463A5 publication Critical patent/JP2021504463A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09HPREPARATION OF GLUE OR GELATINE
    • C09H3/00Isolation of glue or gelatine from raw materials, e.g. by extracting, by heating
    • C09H3/02Purification of solutions of gelatine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08HDERIVATIVES OF NATURAL MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08H1/00Macromolecular products derived from proteins
    • C08H1/06Macromolecular products derived from proteins derived from horn, hoofs, hair, skin or leather
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L89/00Compositions of proteins; Compositions of derivatives thereof
    • C08L89/04Products derived from waste materials, e.g. horn, hoof or hair
    • C08L89/06Products derived from waste materials, e.g. horn, hoof or hair derived from leather or skin, e.g. gelatin

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

【解決手段】 ゼラチン加水分解物のゼラチンの溶液を70〜125℃の温度でpH3.5以下で少なくとも15分間の期間インキュベートするステップと、ゼラチン加水分解物を回収するステップと、を含むエンドトキシン含量が減少しているゼラチン加水分解物の調製方法が記載されている。さらに、そのようにして得られるゼラチン加水分解物が記載されている。【選択図】図2

Description

本発明は、リポ多糖(LPS)含量が低いゼラチン加水分解物の調製方法、およびリポ多糖含量が低いゼラチン加水分解物に関する。
ゼラチンは、コラーゲンに由来する水溶性タンパク質の混合物である。ゼラチンは、例えばコラーゲンの部分的な加水分解によって得られ、酸またはアルカリ条件での皮膚、腱、靭帯、骨等の水性抽出によって得られるか、または酵素加水分解によって得られる。酸処理によって得られたゼラチンはタイプAゼラチンと称される一方で、タイプBゼラチンはアルカリによるプロセスから得られる。
ゼラチンは、均一なタンパク質分子を構成していないが、平均分子量が最大200〜250kDaである様々な長さのタンパク質分子を様々な量で含む。したがって、ゼラチンの分子量分布は、多くの場合、粘度およびブルーム値、またはゲル強度などの重大かつ重要な性質を担うか、または決定する重要なパラメータである。
ゼラチンは、室温で熱可塑性ゲルを形成し、熱水に溶解する。ゼラチンは、多様な産業、例えば食品、医薬品および化粧品用途で、とりわけ、例えばフルーツガムおよびゼラチンデザートのゲル化剤およびテクスチャライザーとして慣用されているのみならず、医療分野、例えば血漿置換およびゼラチンベースの移植の用途が見出されている。
分子量は、とりわけ、異なる抽出温度および条件により変動する。結果として、ブルームおよび粘度も変動する。温度は、ゼラチン調製、例えば、ゼラチンを食品、医薬、技術的および医療の用途に適用する前の精製条件における重要なパラメータであり、多くの場合、注意深いコントロールを必要とする。ゼラチンを使用することになる場合、ゲル化の特徴および粘度が重要である用途において、60℃の温度が最大取り扱い温度として考えられるが、例えば5または10〜30または45分の限定した期間であれば例えば62℃または65℃の最大温度が、ゲル化容量および/または粘度のいくらかの喪失が許容される状況下では許容され得る。
ゼラチンの分子量分布は、通常、サイズ排除HPLC(高速液体クロマトグラフィー)技術によって測定され、溶出した画分はUV吸収によって検出され、測定したデータは適したソフトウェアによって評価される。当分野で既知のすべての技術について、例えば、Olijve et.al.,Journal of Colloid and Interface Science(2001)243,476−482を参照されたい。平均分子量が20kDa未満などの70kDa未満である加水分解ゼラチンについて、同じ方法が使用できるが、TSKgel2000SWXL(Tosoh BioScience,日本)などの分離カラムを使用して、高い分解能を得るのが好ましい(Zhang et.al.,Food Hydrocolloids 23(2009)2001−2007)。
ゼラチンの粘度(動的粘度)は、通常、標準フローピペットを用いて60℃でゼラチンの6.67w/w%溶液のフロー時間を測定することによって測定される。GME Monograph Standardized Methods for the testing of Edible Gelatin,version 10,2014(GME,Brussels,Belgium)(「GME10」とも称される),chapter 2.4.2,p.81−86を参照されたい。
6.67w/w%ゼラチンゲルのゲル強度は、QTS 25 Texture Analyzer(Brookfield Viscometers)またはTexture Analyzer TA−XT2(Stable Micro Systems Ltd.,ロンドン,英国)などの標準装置(GME10を参照)によって決定でき、ブルーム数(「ブルーム値」とも称される,GME10を参照)で示される。
65℃を超える温度、特に70℃を超える温度で、ゼラチンの加水分解、すなわち、タンパク質分子のより小さいペプチドへの分解が生じ、ゲル強度が低くなるか、またはゲル化容量が喪失する。同じことが低いpHで生じる。したがって、いわゆる「加水分解ゼラチン」は、平均分子量が70kDa以下、通常20kDa以下、通常100〜15000Daであるペプチド分子へのゼラチンの加水分解から得られるペプチド調製物である。比較的小さい分子であることから、加水分解ゼラチンは、ゲル化の性質を有さず、すなわち、0℃で6時間保たれた際にゲルを形成できない(薬局方定義)。加水分解ゼラチンは、例えば、局所クリームのテクスチャー調整剤および保湿剤として使用され、グリシン、プロリンおよびヒドロキシプロリン含量が高いことから、栄養製品にも使用され、健康効果を伴い、生物医学用途により多く使用されている。コラーゲンが最初にゼラチンに加水分解され、その後さらに非ゲル化加水分解物に加水分解されることから、加水分解ゼラチンは「加水分解コラーゲン」とも呼ばれる。ゼラチン加水分解物は、通常、ゼラチンの酵素加水分解によって調製される。
生物医学目的で使用できる、すなわちエンドトキシン含量が低いゼラチン加水分解物の必要性が増している。ゼラチン調製プロセスにおいて、原料は、多くの場合細菌によって汚染されており、結果として、一般的なゼラチン調製物はリポ多糖(LPS)を含み得る。
リポ多糖は、グラム陰性細菌の外膜で見られ、潜在的な毒素である。また、リポ多糖は細菌によって分泌されないが、膜構造の一部であることから、LPSは「エンドトキシン」としても既知である。したがって、リポ多糖は、細菌細胞の死亡および溶解後に主に放出される。
LPSは、可変の多糖鎖と、脂質部分である脂質Aとからなる。LPS分子のサイズは約10kDaであるが、LPSは、水媒体中で、分子量が最大1000kDaである大きな凝集体(「ミセル」とも称される)を形成する。
LPSは、多くの哺乳類にとって有毒であり、動物宿主は、熱、頻脈、臓器不全および死亡などの広範囲の非特異的な病態生理反応を患う。
特定のLPS含量は、ゼラチン加水分解物の多くの用途で許容可能であるが、特定の用途、特に注射剤、ワクチンおよび非経口薬などの薬では、エンドトキシンレベルは、好ましくは20EU/g未満、より好ましくは10EU/g、さらにより好ましくは6.5EU/g未満、または4EU/g未満であるべきである。例えば米国食品医薬品局(FDA)は、心臓血管系および/またはリンパ系と接触する製品について、最大0.5EU/mlまたは20EU/デバイスを許容している。脳脊髄液と接触するデバイスについては、制限は0.06EU/mlまたは2.15EU/デバイス(〜2EU/gゼラチン)である。眼球内環境と直接または間接的に接触するデバイスについては、さらにより低いエンドトキシンの制限が適用される。
リムルスアッセイ(LAL)は、LPSのサブピコグラムまでの量を測定する当分野で周知のバイオアッセイである。リムルス変形細胞溶解物(LAL)は、カブトガニ、リムルス・ポリフェムス(Lymulus polyphemus)由来の血中細胞(変形細胞)の水性抽出物である。LALは、細菌エンドトキシンまたはリポ多糖(LPS)(グラム陰性細菌の膜成分)と反応する。この反応はLAL試験の基礎であり、LAL試験は細菌エンドトキシンの検出および定量化に使用される。米国FDA、USP2011、chapter<85>が許容した、LPSレベルを定量化する推奨のLAL方法はchromogenic Endosafe法(例えばCharles River USA)である。他の許容された推奨の方法は、Hyglos GmbH(Germany)のEndoZyme recombinant factorC法である。これらの方法の両方とも、類似のまたは同一の測定値をもたらし、同じ意味で使用できる。
国際公開第2009/154440号には、13,200EU/gの最初のエンドトキシンレベルが102.1倍減少した、すなわち105EU/gの値に減少した、ゼラチン源からLPSを除去する方法が記載されている。この減少は有意であるが、レベルは医療目的では依然として容認できないほど高い。国際公開第2009/154440号によれば、30w/w%水性ゼラチン溶液を、界面活性剤Triton X−100の存在下で90℃に、すなわち、Triton X−100(68〜69℃)の曇り点を超える温度に加熱し、界面活性剤の溶解度の喪失および凝集を生じさせて、凝集した界面活性剤に加えて、吸着剤に結合したLPSの両方を、精製したゼラチンを含む水相から遠心分離によって除去する3相抽出プロセスを行う。90℃という温度であるため、ゼラチンの顕著な加水分解によって、初期のゼラチンの分子量が顕著に低下してしまい、粘度およびゲル強度などの機能性が本質的に喪失してしまう。WO2009/154440の方法においては、界面活性剤を凝集させて、吸着剤に吸着したLPSと共に凝集体を遠心分離によって除去できるようにするために、ゼラチンと、界面活性剤と、吸着剤と、LPSとを含む溶液の温度が界面活性剤の曇り点温度を超える条件に溶液がなることが重要である。
界面活性剤、吸着剤および長い時間と労力を要する遠心分離ステップを使用するが、加水分解物を医療用途で興味深いものとするエンドトキシンの低いレベルに到達しないことから、エンドトキシン含量がより低いゼラチン加水分解物の新しい調製方法を提供する必要がある。
この目的のために、本開示は、エンドトキシン含量が減少しているゼラチン加水分解物の調製方法を提供する。該方法は、
a.ゼラチン加水分解物のゼラチンの溶液を70〜125℃の温度でpH3.5以下で少なくとも15分間の期間インキュベートするステップと、
b.ゼラチン加水分解物を回収するステップと、
を含む。
ゼラチン加水分解物のエンドトキシンレベルに対する温度およびpHの影響を示す図である。 ゼラチン加水分解物のエンドトキシンレベルに対する温度およびpHの影響を示す図である。 ゼラチン加水分解物のエンドトキシンレベルに対する温度およびpHの影響を示す図である。 ゼラチン加水分解物のエンドトキシンレベルに対する温度およびpHの影響を示す図である。 ゼラチン加水分解物のエンドトキシンレベルに対する温度およびpHの影響を示す図である。
「エンドトキシン含量が減少している」とは、ステップbのゼラチン加水分解物のエンドトキシンレベルが、開始材料、すなわちステップaで処理する前のゼラチンまたはゼラチン加水分解物のものより顕著に低いことを意味するものとする。レベルは、好ましくは少なくとも10分の1、より好ましくは少なくとも100分の1、より好ましくは少なくとも500分の1またはさらに好ましくは700分の1、より好ましくは1000分の1または5,000分の1、または10,000分の1である。実施例で見られるように、15,000分の1のレベルを達成できる。
温度は70〜125℃であり、当然ながら、100℃を超える温度では、加熱が圧力下で行われる。したがって、温度は、好ましくは80℃〜100℃、より好ましくは90〜100℃である。
pHは3.5以下であり、期間は好ましくは少なくとも15分である。温度が高くなるほどインキュベーション期間を短くすることができることは当業者に明らかである。インキュベーション期間は、想定されたエンドトキシン含量に達する一方で、分子量分布および平均分子量のような想定された性質のゼラチン加水分解物を提供するように選択される。当業者であれば、必要とされる低いエンドトキシン含量を有する想定された加水分解物に到達するように、温度、pHおよび時間のパラメータを容易に調整するものである。
実施例で示され、当業者によって容易に理解されるように、温度が高いほど、pH低下を少なくすることができるか、かつ/または期間を短くすることができ、逆もまた同様に、すなわち、pHが低くなるほど、温度を低くすることができるか、かつ/または期間を短くすることができる。上記を考慮すると、温度は好ましくは92〜98℃、より好ましくは94〜96℃である一方で、pHは好ましくは3.0以下、より好ましくは2.7以下、より好ましくは2.5以下、さらにより好ましくは1.8〜2.2、最も好ましくは約2.0である。「約」は、pHが、2.0の値辺りで、0.5以下ずつ、すなわち1.5〜2.5、または好ましくは1.7〜2.3、さらにより好ましくは1.9〜2.1で変動し得ることを意味するものとする。しかしながら、例えば2.5以下の好ましいより低いpH範囲では、70℃〜80℃の温度が、さらに加熱する必要がなく魅力的なLPS除去をもたらすことが理解される。さらに、LPS含量をさらに低下させるには加熱が望ましいものであり得る。他方で、例えば90℃以上のより高い好ましい温度範囲では、pHは、例えば3〜3.5の値を有する記載の通りの上限において選択され得る。さらに、LPS含量をさらに低下させるには、pHを低下させるのが望ましいものであり得る。
期間は、好ましくは30分以上である。その期間で、ゼラチンがそのような高い温度で加水分解し、エンドトキシンレベルが魅力的に低くなる。期間は1〜5時間、好ましくは1.5〜3時間、より好ましくは2〜2.5時間である。
非常に魅力的な実施形態では、方法は酵素処理ステップを含まない。存在しているゼラチン加水分解物の調製方法では、多くの場合、酵素が使用され、それは不活性化される必要があり、そのような酵素などのいずれの外来のタンパク質材料も免疫応答を引き起こし得ることから、加水分解物の後の精製も要し得る。異常な過酷な温度およびpH条件を用いることによって、酵素の関与を必要とせずに加水分解が行われるのが見られた。それ故に、生成物は好ましくは酵素を含まない。
方法はゼラチン加水分解物から始めるが、分子量が70kDa超であるゼラチン溶液をステップaにおいてインキュベートするのが好ましい。方法条件がゼラチンの加水分解力を有することから、先のステップでゼラチンを加水分解する必要がない。
ステップbのゼラチン加水分解物は、好ましくは分子量が30kDa以下、好ましくは20kDa以下、より好ましくは10kDa以下、さらにより好ましくは5kDa以下、または4kDa以下である。上述したように、ゼラチン加水分解物はゲル化力を有さない。
ステップbのゼラチン加水分解物は、好ましくはエンドトキシンレベルが20EU/gゼラチン加水分解物以下、好ましくは10EU/g以下、より好ましくは5EU/g以下、さらにより好ましくは2EU/g以下、最も好ましくは1EU/g以下である。そのような値は、10,000〜15,000EU/gゼラチン以上を有するゼラチン開始材料を用いて得ることができる。
さらに、先の請求項のいずれかの方法によって得られるゼラチン加水分解物について説明する。そのようなゼラチン加水分解物は、好ましくは分子量が20kDa以下、好ましくは15kDa以下であり、かつエンドトキシンレベルが20EU/gゼラチン加水分解物以下、好ましくは10EU/g以下、より好ましくは5EU/g以下、さらにより好ましくは2EU/g以下、最も好ましくは1EU/g以下(特に上記のLAL方法に従って測定)である。
本開示を以下の実施例および図面によってさらに例証する。
実施例1
ゼラチン加水分解物のエンドトキシンレベルに対する温度およびpHの影響
温度を60℃−70℃−80℃−90℃−95℃に変動させ、
pH値を2−2.5−3−「5」(変化していない)に変動させ、
加水分解を最大3時間実施した。
使用したゼラチンは、#140P117162B1、ブタ皮膚ゼラチンタイプA、Rousselot,ヘント,ベルギー(高いブルーム、分子量(MW)150kDa、エンドトキシン含量〜14000EU/g)である。
加水分解の温度/pH値ごとに、20gのゼラチンを、55℃で少なくとも30分間加熱することによって180gの水に溶解して、200gの10%ゼラチン溶液を調製した。ゼラチン濃度がより低いか、またはより高い溶液も調製できる。
10gの試料を採取し、これらを、正確な加水分解温度の水浴中に、溶液がこの温度(±3℃)に達するまで置いた。
pH分析には、5M HSO溶液を使用し、pHあたりの酸の必要量は滴定曲線を用いて決定した。
採取した試料を0.1時間−0.5時間−1時間−1.5時間−2時間−3時間インキュベートした。
表1にて概説されるように、想定されたインキュベーションの終了時に、滴定曲線を用いて試料のpHが4.9になるように10M NaOHを混合し、エンドトキシンレベルを測定するまで、試料を−20℃の冷凍機内で保持した。
表1:NaOH添加の滴定値
エンドトキシンレベルの測定のために、40℃の水浴で試料を解凍した。
分子量を上記Zhangに記載の方法に従って測定し、表2および表3に示す。
表2:95℃、異なるpHでの分子量
表3:pH2.0、異なる温度での分子量
pH3、4、および5で、オートクレーブ中121℃の温度で20分間、同じ実験を実施した。
結果を以下の表3および図1〜4に示す。
表3:pH5での比較実施例
pH5では、有意なエンドトキシン除去が見られなかった。図1も参照されたい。
表4:pH2でのエンドトキシンレベル
図2も参照すると、90℃および95℃に加えて121℃で、魅力的な値の低いエンドトキシンレベルが得られることが分かる。
表5:pH3でのエンドトキシンレベル
図3も参照すると、pH3および95℃などの90℃超の温度で、想定されたエンドトキシンレベルが再度見られた。
表6:pH2.5、温度95℃でのエンドトキシンレベル
表6から(データは図4にも示されている)、ゼラチンが4000Da未満の分子量に加水分解されている一方で、エンドトキシンレベルは、1時間のインキュベーション時間後に10EU/g未満であることが分かる。
121℃、pH値2、3および5、20分のインキュベーション期間での上記データに加えて、pH4での測定も行ったところ、164EU/gの値が得られた。データを図5に要約する。図5は、3のpH値での魅力的な結果を示す。
同様の結果がタイプBゼラチンで得られた。

Claims (13)

  1. a.ゼラチン加水分解物のゼラチンの溶液を70〜125℃の温度でpH3.5以下で少なくとも15分の期間インキュベートするステップと、
    b.ゼラチン加水分解物を回収するステップと、
    を含むことを特徴とするエンドトキシン含量が減少しているゼラチン加水分解物の調製方法。
  2. 前記温度が90〜100℃である請求項1に記載のゼラチン加水分解物の調製方法。
  3. 前記温度が92〜98℃、好ましくは94〜96℃である請求項1に記載のゼラチン加水分解物の調製方法。
  4. 前記pHが2.7以下である請求項1〜3のいずれかに記載のゼラチン加水分解物の調製方法。
  5. 前記pHが3.0以下、好ましくは2.5以下、好ましくは1.8〜2.2、最も好ましくは約2.0である請求項4に記載のゼラチン加水分解物の調製方法。
  6. 前記期間が30分以上である請求項1〜5のいずれかに記載のゼラチン加水分解物の調製方法。
  7. 前記期間が1〜5時間、好ましくは1.5〜3時間、より好ましくは2〜2.5時間である請求項6に記載のゼラチン加水分解物の調製方法。
  8. 酵素処理ステップを含まない請求項1〜7のいずれかに記載のゼラチン加水分解物の調製方法。
  9. ステップaにおいて、分子量が70kDa超であるゼラチンの溶液をインキュベートする請求項1〜8のいずれかに記載のゼラチン加水分解物の調製方法。
  10. ステップbにおけるゼラチン加水分解物の分子量が30kDa以下、好ましくは20kDa以下、より好ましくは10kDa以下、さらにより好ましくは5kDa以下である請求項1〜9のいずれかに記載のゼラチン加水分解物の調製方法。
  11. ステップbにおけるゼラチン加水分解物のエンドトキシンレベルが20EU/gゼラチン加水分解物以下、好ましくは10EU/g以下、より好ましくは5EU/g以下、さらにより好ましくは2EU/g以下、最も好ましくは1EU/g以下である請求項1〜10のいずれかに記載のゼラチン加水分解物の調製方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のゼラチン加水分解物の調製方法によって得られるゼラチン加水分解物。
  13. a.分子量が20kDa以下、好ましくは15kDa以下、より好ましくは10kDa以下、さらにより好ましくは5kDa以下であり、かつ
    b.エンドトキシンレベルが20EU/gゼラチン加水分解物以下、好ましくは10EU/g以下、より好ましくは5EU/g以下、さらにより好ましくは2EU/g以下、最も好ましくは1EU/g以下である
    請求項12に記載のゼラチン加水分解物。
JP2020545871A 2017-11-23 2018-11-22 エンドトキシン含量が低いゼラチン加水分解物の調製方法 Pending JP2021504463A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP17203341.7A EP3489314A1 (en) 2017-11-23 2017-11-23 Method for the preparation of gelatin hydrolysate having a low endotoxin content
EP17203341.7 2017-11-23
PCT/EP2018/082238 WO2019101864A1 (en) 2017-11-23 2018-11-22 Method for the preparation of gelatin hydrolysate having a low endotoxin content

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021504463A true JP2021504463A (ja) 2021-02-15
JP2021504463A5 JP2021504463A5 (ja) 2021-12-09

Family

ID=60661711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020545871A Pending JP2021504463A (ja) 2017-11-23 2018-11-22 エンドトキシン含量が低いゼラチン加水分解物の調製方法

Country Status (12)

Country Link
US (2) US11725118B2 (ja)
EP (2) EP3489314A1 (ja)
JP (1) JP2021504463A (ja)
KR (1) KR20200096250A (ja)
CN (1) CN111630124B (ja)
AU (1) AU2018373882B2 (ja)
BR (1) BR112020010267A2 (ja)
CA (1) CA3082946A1 (ja)
ES (1) ES2969654T3 (ja)
IL (1) IL274818A (ja)
MX (1) MX2020005280A (ja)
WO (1) WO2019101864A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3489314A1 (en) * 2017-11-23 2019-05-29 Rousselot B.V. Method for the preparation of gelatin hydrolysate having a low endotoxin content
EP3719057A1 (en) * 2019-04-03 2020-10-07 Tessenderlo Group NV A gelatin and uses thereof

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06206893A (ja) * 1992-09-07 1994-07-26 Suntory Ltd 新規なジサッカライド誘導体
JP2003513988A (ja) * 1999-11-12 2003-04-15 ファイブローゲン、インコーポレーテッド ワクチンに含まれる組換えゼラチン
JP2007231225A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Jellice Co Ltd エンドトキシン含有量を低減したゼラチンの製造方法および低エンドトキシンゼラチン
US20140193463A1 (en) * 2013-01-04 2014-07-10 China Medical University Peptide for inhibiting dipeptidyl-peptidase iv
WO2016085345A1 (en) * 2014-11-26 2016-06-02 Rousselot B.V. Gelatin purification

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6992172B1 (en) * 1999-11-12 2006-01-31 Fibrogen, Inc. Recombinant gelatins
US7485323B2 (en) * 2005-05-31 2009-02-03 Gelita Ag Process for making a low molecular weight gelatine hydrolysate and gelatine hydrolysate compositions
ES2621452T3 (es) 2008-06-19 2017-07-04 Bender Analytical Holding B.V. Método para retirar impurezas de material biopolimérico
EP3489314A1 (en) * 2017-11-23 2019-05-29 Rousselot B.V. Method for the preparation of gelatin hydrolysate having a low endotoxin content

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06206893A (ja) * 1992-09-07 1994-07-26 Suntory Ltd 新規なジサッカライド誘導体
JP2003513988A (ja) * 1999-11-12 2003-04-15 ファイブローゲン、インコーポレーテッド ワクチンに含まれる組換えゼラチン
JP2007231225A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Jellice Co Ltd エンドトキシン含有量を低減したゼラチンの製造方法および低エンドトキシンゼラチン
US20140193463A1 (en) * 2013-01-04 2014-07-10 China Medical University Peptide for inhibiting dipeptidyl-peptidase iv
WO2016085345A1 (en) * 2014-11-26 2016-06-02 Rousselot B.V. Gelatin purification

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
DAGMER PETSCH ET AL., JOURNAL OF BIOTECHNOLOGY, vol. 76, JPN6022041929, 2000, pages 97 - 119, ISSN: 0004889105 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019101864A1 (en) 2019-05-31
US20200362201A1 (en) 2020-11-19
AU2018373882B2 (en) 2023-11-09
CN111630124A (zh) 2020-09-04
US11725118B2 (en) 2023-08-15
AU2018373882A1 (en) 2020-06-11
ES2969654T3 (es) 2024-05-21
CN111630124B (zh) 2023-05-16
MX2020005280A (es) 2020-10-07
EP3714014A1 (en) 2020-09-30
IL274818A (en) 2020-07-30
CA3082946A1 (en) 2019-05-31
EP3489314A1 (en) 2019-05-29
EP3714014B1 (en) 2024-01-10
BR112020010267A2 (pt) 2020-11-17
US20240034909A1 (en) 2024-02-01
KR20200096250A (ko) 2020-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20240034909A1 (en) Method for the preparation of gelatin hydrolysate having a low endotoxin content
Peng et al. Adsorption and distribution of edible gliadin nanoparticles at the air/water interface
Bolder et al. Effect of stirring and seeding on whey protein fibril formation
Pereyra et al. Interaction and stabilization of acidified casein dispersions with low and high methoxyl pectins
Bateman et al. Re-formation of fibrils from hydrolysates of β-lactoglobulin fibrils during in vitro gastric digestion
JPS58149645A (ja) ゲル化物の製造法
CN101128126A (zh) 用蛋白质水解物对阴离子多糖的胶凝化
JP7009586B2 (ja) ゼラチン精製
Peyron et al. Effects of heat treatment and pectin addition on β-lactoglobulin allergenicity
JP2021515592A (ja) 成分
Zhang et al. Enhanced viability of probiotics in composite hydrogel beads
Ma et al. Deactivation of soybean agglutinin by enzymatic and other physical treatments
Abbasi et al. High-pressure-induced rheological changes of low-methoxyl pectin plus micellar casein mixtures
JP2007517939A (ja) キトサンをその酸性溶液から回収するための簡易法
JP2023065689A (ja) リポポリサッカライドの製造方法
Polovic et al. Acid‐formed pectin gel delays major incomplete kiwi fruit allergen Act c 1 proteolysis in in vitro gastrointestinal digestion
Setiasih et al. Dissolution study of purified bromelain from pineapple cores (Ananas comosus [L.] Merr) encapsulated in alginate-chitosan microcapsule
Zhang et al. Thermo-reversible gelation of myofibrillar protein: Relationship between coiled-coil and thermal reversibility
Li et al. Physicochemical Characterization of an Exopolysaccharide Produced by Lipomyces sp. and Investigation of Rheological and Interfacial Behavior
Xue et al. Effects of probiotics fermentation on physicochemical properties of plum (Pruni domesticae semen) seed protein-based gel
RU2483112C1 (ru) Способ получения липополисахарида возбудителя чумы
JP4312490B2 (ja) ゴマ抽出物を含有する増粘安定剤

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211026

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221226

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20230731

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20230818

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20230922