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JP2021174901A - 部品圧着装置および部品圧着装置のクリーニング方法 - Google Patents

部品圧着装置および部品圧着装置のクリーニング方法 Download PDF

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JP2021174901A JP2020078470A JP2020078470A JP2021174901A JP 2021174901 A JP2021174901 A JP 2021174901A JP 2020078470 A JP2020078470 A JP 2020078470A JP 2020078470 A JP2020078470 A JP 2020078470A JP 2021174901 A JP2021174901 A JP 2021174901A
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Abstract

【課題】生産性の向上を図ることができる部品圧着装置を提供する。【解決手段】部品圧着装置100は、基板3の圧着対象部位を下方から支持する下受け部36と、下受け部36によって支持されている圧着対象部位に部品5を圧着する圧着ツール34と、下受け部36を清掃するための清掃ツール71と、清掃ツール71に付着した異物を除去するための異物除去部73と、清掃ツール71を移動させるツール移動機構72とを備え、異物除去部73は、下受け部36の支持面36aよりも下方に配置され、ツール移動機構72は、清掃ツール71を下受け部36の支持面36aに擦らしながら、下受け部36の長手方向に沿って移動させる清掃動作と、下受け部36の支持面36aよりも下方の位置であって、異物除去部73によって異物の除去が行われる位置である退避位置に清掃ツール71を退避させる退避動作とを交互に行う。【選択図】図5

Description

本開示は、基板に部品を圧着する部品圧着装置などに関する。
従来、液晶パネルなどのパネルに電子部品(以下、単に「部品」と呼称する)を圧着する部品圧着装置が提供されている(特許文献1および2参照)。この部品圧着装置は、液晶パネルの端部に、異方性導電部材であるACF(Anisotropic Conductive Film)を介して部品を圧着する。つまり、その液晶パネルの端部には、接着部材としてACFが貼着されている。部品圧着装置は、液晶パネルのそのACFが貼着された部分に部品を搭載して、液晶パネルに圧着する。
特許第4773209号公報 特開2008−85147号公報
しかしながら、上記特許文献1および2の部品圧着装置では、生産性が低下する可能性があるという課題がある。
そこで、本開示では、生産性の向上を図ることができる部品圧着装置などを提供する。
本開示の第1の態様に係る部品圧着装置は、基板における予め定められた部位である圧着対象部位を下方から支持する長尺状の下受け部と、前記下受け部によって支持されている前記圧着対象部位に部品を圧着する圧着ツールと、前記下受け部を清掃するための清掃ツールと、前記清掃ツールに付着した異物を除去するための異物除去部と、前記清掃ツールを移動させるツール移動機構とを備え、前記異物除去部は、前記下受け部における前記圧着対象部位を支持する支持面よりも下方に配置され、前記ツール移動機構は、前記清掃ツールを前記下受け部の前記支持面に擦らしながら、前記下受け部の長手方向に沿って移動させる清掃動作と、前記下受け部の前記支持面よりも下方の位置であって、前記異物除去部によって前記異物の除去が行われる位置である退避位置に前記清掃ツールを退避させる退避動作とを交互に行う。
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。また、記録媒体は、非一時的な記録媒体であってもよい。
本開示の部品圧着装置は、生産性の向上を図ることができる。
本開示の一態様における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施の形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
図1は、実施の形態における部品実装ラインの概略構成を示す図である。 図2は、実施の形態における部品実装ラインの平面図である。 図3は、実施の形態における部品実装ラインに備えらえている、コンピュータと、そのコンピュータによって制御される各構成要素とを示す図である。 図4は、実施の形態における部品圧着装置の機能構成を示すブロック図である。 図5は、実施の形態における清掃機構を具体的に示す図である。 図6は、実施の形態における第1異物除去部の構成を示す図である。 図7は、実施の形態における清掃ツールが退避しているときに部品の圧着が行われている状態を示す図である。 図8は、実施の形態における部品圧着装置の処理動作を示すフローチャートである。 図9Aは、実施の形態における清掃機構による下受け部の清掃の一例を時系列に沿って示す図である。 図9Bは、実施の形態における清掃機構による下受け部の清掃の他の例を時系列に沿って示す図である。 図10は、実施の形態における第1異物除去部による異物の除去を示す図である。 図11は、実施の形態における清掃ツールの形状の例を示す図である。 図12は、実施の形態の変形例に係る部品実装ラインの平面図である。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した特許文献1および2の部品圧着装置に関し、以下の問題が生じることを見出した。
上記特許文献1の部品圧着装置のように、液晶パネルまたは有機EL(electro-luminescence)パネルなどのパネルへの部品の圧着には、バックアップユニットと、圧着子とが用いられる。バックアップユニットは、バックアップステージとも呼ばれ、パネルの端部を下側から支持する。圧着子は、圧着ツールとも呼ばれ、バックアップステージに支持されているパネルの端部に、ACFを介して部品を圧着する。
ここで、バックアップステージには、各部材のパーティクルなどが異物として付着することがある。異物には、例えば、液晶パネルのガラス破片またはACFの断片などがあげられる。このような異物の付着は、部品をパネルに圧着することによって生産される製品の品質に大きく影響する。
そこで、上記特許文献1の部品圧着装置は、クリーニング用のブラシを備え、バックアップステージの長手方向に沿ってそのブラシを移動させる。これにより、そのバックアップステージに付着した異物が除去される。また、その部品圧着装置は、ブラシにより吐き出された異物を吸引する吸引部を備えている。しかし、この部品圧着装置の吸引部は、ブラシと離れた位置にあるため、ブラシにより吐き出された異物を吸引しても、そのブラシに付着した異物を十分に除去できることは難しい。
上記特許文献2の部品圧着装置(具体的には、電子部品圧着装置)は、回転ブラシを備え、バックアップステージをその回転ブラシによって清掃する。これにより、そのバックアップステージに付着した異物が掻き出される。また、その部品圧着装置は、回転ブラシによって掻き出された異物を吸引する吸引部を備えている。しかし、この部品圧着装置の吸引部も、上記特許文献1と同様、回転ブラシと離れた位置にあるため、回転ブラシにより掻き出された異物を吸引しても、その回転ブラシに付着した異物を十分に除去できることは難しい。
したがって、上記特許文献1および2の部品圧着装置では、ブラシまたは回転ブラシに付着した異物を十分に除去することが難しく、例えば、その異物がバックアップステージに再び付着する可能性がある。その結果、上記特許文献1および2の部品圧着装置では、異物を除去することができず、製品の品質を十分に高めることが難しい。つまり、歩留りを向上させることが難しい。その結果、生産性が低下する可能性がある。
このような課題を解決するために、本開示の一態様に係る部品圧着装置は、基板における予め定められた部位である圧着対象部位を下方から支持する長尺状の下受け部と、前記下受け部によって支持されている前記圧着対象部位に部品を圧着する圧着ツールと、前記下受け部を清掃するための清掃ツールと、前記清掃ツールに付着した異物を除去するための異物除去部と、前記清掃ツールを移動させるツール移動機構とを備え、前記異物除去部は、前記下受け部における前記圧着対象部位を支持する支持面よりも下方に配置され、前記ツール移動機構は、前記清掃ツールを前記下受け部の前記支持面に擦らしながら、前記下受け部の長手方向に沿って移動させる清掃動作と、前記下受け部の前記支持面よりも下方の位置であって、前記異物除去部によって前記異物の除去が行われる位置である退避位置に前記清掃ツールを退避させる退避動作とを交互に行う。
これにより、清掃動作と退避動作とが別々に行われるため、退避動作のときには、清掃ツールを異物除去部に近い退避位置に退避させて、その清掃ツールに付着した異物を異物除去部によって十分に除去することができる。その結果、清掃ツールに付着した異物が下受け部に再び付着することを抑えることができる。したがって、下受け部の清掃と、清掃ツールに付着した異物の除去とを効果的に行うことができる。その結果、液晶パネルなどの基板に部品を圧着することによって生産される製品の品質の低下を十分に抑えることができる。つまり、歩留まりを向上することができ、生産性を向上することができる。また、異物除去部が下受け部の支持面よりも下方に配置されているため、その下受け部に支持される基板と異物除去部との干渉を抑えることができる。
また、前記ツール移動機構は、前記退避動作では、前記清掃ツールを前記退避位置に退避させることによって、前記下受け部に支持されている前記基板と、前記退避位置に退避している前記清掃ツールとを離間させてもよい。例えば、基板と清掃ツールとは、上下方向、すなわち支持面に対して垂直な方向に離間される。
これにより、退避した清掃ツールと基板との干渉を抑えることができ、その干渉による作業の中断および上述の製品の品質の低下を抑制することができる。
また、前記圧着ツールは、前記清掃ツールが前記退避位置に退避しているときに、前記下受け部に支持されている前記基板の前記圧着対象部位に前記部品を圧着してもよい。
これにより、部品の基板への圧着と、清掃ツールの異物の除去とを並行して行うことができる。その結果、部品の圧着作業の効率化を図ることができ、生産性をより向上することができる。
また、前記異物除去部は、それぞれ前記清掃ツールに付着した異物を除去するための第1異物除去部と第2異物除去部とからなり、前記第1異物除去部および前記第2異物除去部は、前記下受け部の長手方向の両端側にそれぞれ配置されてもよい。
これにより、清掃動作において、清掃ツールが下受け部の長手方向の一端側から他端側に移動したときには、その他端側には、第1異物除去部および第2異物除去部のうちの何れか一方が配置されているため、清掃ツールを一端側に戻すことなく、その清掃ツールの異物の除去を行うことができる。逆に、清掃ツールが上述の他端側から一端側に移動するときも、上述と同様に、清掃ツールを他端側に戻すことなく、その清掃ツールの異物の除去を行うことができる。つまり、清掃ツールを下受け部の長手方向に沿って往復させることなく、その清掃ツールに付着した異物を除去することができる。その結果、スループットの向上を図ることができる。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態)
[部品実装ラインの概略構成]
図1は、本実施の形態における部品実装ラインの概略構成を示す図である。
本実施の形態における部品実装ライン1は、液晶パネルなどの基板3に部品5を実装することによって液晶ディスプレイなどの製品を生産するシステムである。なお、部品5は、例えば駆動回路などの電子部品である。具体的には、部品実装ライン1は、図1に示すように、基板搬入部10と、貼着部20と、仮圧着部30と、本圧着部40、基板搬出部50とを有する。基板搬入部10、貼着部20、仮圧着部30、本圧着部40、および基板搬出部50は、この順で連結されている。
基板搬入部10は、作業者または上流側の他の装置から搬入される矩形の基板3を受け取る。そして、その基板3は下流側の貼着部20に搬出される。
貼着部20は、基板搬入部10から搬出された基板3を受け取り、その基板3の周縁にある複数の電極部4のそれぞれに接着部材を貼着する。そして、その接着部材が貼着された基板3は仮圧着部30に搬出される。なお、複数の電極部4のそれぞれは、例えば、複数の電極により構成されている。
仮圧着部30は、貼着部20から搬出された基板3を受け取り、その基板3の接着部材が貼着されている部位に部品5を搭載して仮圧着する。そして、その部品5が仮圧着された基板3は本圧着部40に搬出される。
本圧着部40は、仮圧着部30から搬出された基板3を受け取り、その基板3に仮圧着された部品5に対して本圧着(熱圧着ともいう)を行う。そして、その本圧着が行われた基板3は基板搬出部50に搬出される。
基板搬出部50は、本圧着部40から搬出された基板3を受け取る。基板搬出部50に受け取られた基板3は下流側に搬出される。
このように、部品実装ライン1は、搬入された基板3の周縁に設けられた複数の電極部4のそれぞれに部品5を実装する部品実装作業を実行し、部品5が実装された基板3を基板搬出部50から搬出する。
[部品実装ラインの詳細構成]
図2は、本実施の形態における部品実装ライン1の平面図である。具体的には、図1は、部品実装ライン1を上方から見た構成を示す。なお、本実施の形態において、基板の搬送方向をX軸方向と称し、鉛直方向をZ軸方向と称し、X軸方向およびZ軸方向に垂直な方向、すなわち奥行き方向をY軸方向と称す。また、X軸方向の負側および正側は、基板の搬送方向の上流側および下流側にそれぞれ相当し、Z軸方向の負側および正側は、鉛直方向の下側および上側にそれぞれ相当し、Y軸方向の負側および正側は、奥行き方向の手前側および奥側、または、前側および後側にそれぞれ相当する。
基板搬入部10は、搬入される基板3を載置するための基台1aを備える。基板搬入部10の基台1aには、基板3が載置されるステージ11が設けられている。ステージ11は、基台1aに対してZ軸方向に昇降する。また、ステージ11の上面には、複数の吸着孔11aが設けられている。このようなステージ11は、作業者または上流側の他の装置から搬入されてステージ11上に載置された基板3を、図示しないポンプ等の吸引器によって吸着孔11aから真空吸着して保持する。
貼着部20は、基板3の電極部4に接着部材であるACFを貼着する貼着作業(言い換えると、貼着工程)を行う機能を備える。貼着部20は、基板移動機構21と、貼着機構22とを備える。
基板移動機構21は、基板3を移動させる機構である。基板移動機構21は、例えば、X軸方向に可動なX軸テーブルと、Y軸方向に可動なY軸テーブルと、Z軸方向に可動なZ軸テーブルと、ステージ23とを備える。基板移動機構21には、基台1b上に下方から順に、X軸テーブルと、Y軸テーブルと、Z軸テーブルと、ステージ23とが重ねて設けられている。
Y軸テーブルは、Y軸方向に延びて設けられ、X軸テーブル上をX軸方向に自在に移動する。Z軸テーブルは、Y軸テーブル上をY軸方向に自在に移動し、上部に設けられたステージ23をZ軸方向に昇降するとともにZ軸回りに回転させる。
また、ステージ23の上面には、複数の吸着孔23aが設けられており、ステージ23は、その上面に載置された基板3を真空吸着して保持する。このように、基板移動機構21は、基板3を吸着保持して水平面内(具体的には、X軸方向およびY軸方向)で移動させ、上下方向(具体的には、Z軸方向)に昇降させるとともにZ軸回りに回転させる。
貼着機構22は、基台1bの上方に、X軸方向に並んだ例えば2つの貼着ヘッドを備えている。各貼着ヘッドは、それぞれACFを供給する供給部と、ACFを基板3に貼着するための貼着ツールとを備えている。2つの貼着ヘッドのそれぞれは、基板3上の複数の電極部4に対応する位置にACFを貼着する。また、2つの貼着ヘッドのそれぞれに対応する下方の位置には、貼着支持台が備えられている。
仮圧着部30は、基板3のACFが貼着された領域(すなわち圧着対象部位)に部品5を搭載して仮圧着する仮圧着工程を実行する。仮圧着部30は、基板移動機構31と、部品搭載機構32と、部品供給部33と、部品移送部35aと、清掃機構70とを備える。
基板移動機構31は、貼着部20の基板移動機構21と同様の構造を有する。具体的には、基板移動機構31は、基板3を保持するステージ37を有する。ステージ37の上面には、複数の吸着孔37aが設けられている。基板移動機構31は、そのステージ37上に載置された基板3をその複数の吸着孔37aによって真空吸着して保持する。また、基板移動機構31は、基板3を吸着保持するステージ37を水平面内で移動させ、上下方向に昇降させるとともにZ軸回りに回転させる機能を備える。基板移動機構31は、そのステージ37の移動および回転によって、吸着保持されている基板3のACFが貼着された領域を、部品搭載機構32のバックアップステージである下受け部36の上方に位置させる。
部品供給部33は、部品搭載機構32の奥側(すなわちY軸方向正側)に基台1bの後部から張り出して設けられている。例えば、部品供給部33は、TCP(Tape carrier package)などの帯状部品収納体が巻き付けられた供給リール33aと、打ち抜き部33bと、可動ステージ33cと、レール33dとを備える。このような部品供給部33は、それらの構成要素の動きによって帯状部品収納体から部品5を順次供給する。
部品移送部35aは、部品供給部33から供給される部品5を、部品搭載機構32に含まれる圧着ツール34側に移動させる。
部品搭載機構32は、基台1b上に設けられ、圧着ツール34と下受け部36とを備える。
下受け部36は、長尺状に形成された部材であって、ステージ37に保持されている基板3における予め定められた部位である圧着対象部位を下方から支持する。なお、この圧着対象部位は、基板3においてACFが貼着されている部位である。
圧着ツール34は、部品5を保持し、下受け部36によって支持されている圧着対象部位に部品5を圧着する。具体的には、圧着ツール34は、Z軸方向に昇降し、部品移送部35aによって移動された部品5を上方から吸着(つまり、ピックアップ)する。そして、圧着ツール34は、吸着した部品5をACF上に搭載して基板3ごと下受け部36に押し付けることで、基板3に部品5を仮圧着する。なお、仮圧着部30は、基板移動機構31によって保持されている基板3の方向を90度回転させる機構を備えてもよい。
清掃機構70は、部品搭載機構32を清掃する。具体的には、クリーニング部70は、部品搭載機構32に含まれる下受け部36を清掃する。
本圧着部40は、仮圧着部30によって基板3に仮圧着された部品5を基板3に本圧着(つまり、熱圧着)する本圧着工程(つまり、熱圧着工程)を実行する。こうすることで、基板3に形成された電極部4と部品5とはACFを介して電気的に接続される。このような本圧着部40は、基板移動機構41と、圧着機構42とを備える。
基板移動機構41は、貼着部20の基板移動機構21と同様の構造を有する。具体的には、基板移動機構41は、ステージ49を有する。ステージ49の上面には、複数の吸着孔49aが設けられている。基板移動機構41は、そのステージ49上に載置された基板3をその複数の吸着孔49aによって真空吸着して保持する。また、基板移動機構41は、基板3を吸着保持するステージ49を水平面内で移動させ、上下方向に昇降させるとともにZ軸回りに回転させる機能を備える。基板移動機構41は、そのステージ49の移動および回転によって、吸着保持されている基板3の部品5が仮圧着された領域を、圧着機構42の圧着支持部の上方に位置させる。
圧着機構42は、加熱されたヘッドで基板3の部品5を圧着支持部側に押圧する。これにより、部品5は本圧着され、基板3に形成された電極部4と部品5とはACFを介して電気的に接続される。
基板搬出部50は、本圧着部40から搬送された基板3をステージ51上に真空吸着して保持する機能を備える。基板搬出部50において保持された基板3は、下流側の他の装置に搬出されるか、作業者によってステージ51から取り出される。
ステージ51は、基台1cに対してZ軸方向に昇降する。また、ステージ51の上面には、複数の吸着孔51aが設けられており、ステージ51は、本圧着部40から移送された基板3をその上面で真空吸着して保持する。
搬送部60は、基板3を搬送する装置である。具体的には、搬送部60は、基板搬入部10に搬入された基板3を、貼着部20、仮圧着部30、本圧着部40、および、基板搬出部50へこの順に受け渡す(移送する)機能を備える。搬送部60は、貼着部20、仮圧着部30、および本圧着部40の前方領域(すなわちY軸方向負側)に配置されている。
搬送部60は、基台1a、基台1b、および、基台1cにわたってX軸方向に延びた移動ベース61上に、上流側から順に配置されている、基板搬送機構62A、基板搬送機構62B、基板搬送機構62C、および、基板搬送機構62Dを備えている。
基板搬送機構62A〜62Dは、それぞれ基部63および1以上のアームユニット64を備える。本実施の形態では、基板搬送機構62A〜62Dがそれぞれ2基のアームユニット64を備える場合を例示している。
基部63は、移動ベース61上に設けられ、X軸方向に自在に移動する。基部63上には、2基のアームユニット64がX軸方向に並んで設けられている。アームユニット64は、基板3を上方から真空吸着する。
基板搬送機構62A〜62Dのそれぞれは、ステージ11、23、37、49、51が保持する基板3を上方から真空吸着する基板受け渡し位置に移動して、昇降するステージ11、23、37、49、51から基板3の受け取り又は受け渡しを行う。例えば、基板搬送機構62Aは、基板搬入部10のステージ11に載置された基板3を受け取り、貼着部20のステージ23に受け渡す。また、例えば、基板搬送機構62Bは、貼着部20のステージ23から基板3を受け取り、仮圧着部30のステージ37に受け渡す。また、例えば、基板搬送機構62Cは、仮圧着部30のステージ37から基板3を受け取り、本圧着部40のステージ49に受け渡す。また、例えば、基板搬送機構62Dは、本圧着部40のステージ49から基板3を受け取り、基板搬出部50のステージ51に受け渡す。
図3は、部品実装ライン1に備えらえている、コンピュータと、そのコンピュータによって制御される各構成要素とを示す図である。
部品実装ライン1は、図3に示すようにコンピュータ2を備える。このコンピュータ2は、例えば、貼着部20、仮圧着部30、本圧着部40、および搬送部60などと例えば制御線によって通信可能に接続され、これらの各部を制御する。コンピュータ2は、制御部2aと、記憶部2bとを備える。
記憶部2bは、基板3のサイズ、基板3に実装される部品5の種類、実装位置、実装方向、および、基板3を移送するタイミング等の部品実装作業に必要な各種データと、制御部2aが実行する制御プログラム等とを記憶する。記憶部2bは、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)等により実現される。
制御部2aは、貼着部20の基板移動機構21、仮圧着部30の基板移動機構31、本圧着部40の基板移動機構41、および搬送部60を制御して、基板3を各部間で次の工程へ移送する基板移送作業を実行する。基板移送作業における上流側から下流側への基板3の移送は、各部間で同期して行われる。
例えば、制御部2aは、貼着部20を制御することで、基板移動機構21によって保持される基板3の向きおよび位置を変更し、ヘッド移動モータによって複数の貼着ヘッドの間隔を変更し、貼着機構22によって基板3にACFを貼着する貼着作業を貼着部20に実行させる。
また、例えば、制御部2aは、仮圧着部30を制御することで、基板移動機構31によって保持される基板3の向きおよび位置を変更し、部品5の基板3への仮圧着を部品搭載機構32に実行させる。また、制御部2aは、部品供給部33および部品移送部35aを制御することによって、基板3に仮圧着される部品5を部品搭載機構32側に移動させる。さらに、制御部2aは、清掃機構70を制御することによって、その清掃機構70に部品搭載機構32の下受け部36を清掃させる。
また、例えば、制御部2aは、本圧着部40を制御することで、基板移動機構41によって保持する基板3の向きおよび位置を変更し、基板3に仮圧着された部品5を圧着機構42に本圧着させる。
このような制御部2aは、例えば、部品実装ライン1が有する各部および各機構を制御するための、記憶部2bに記憶されている制御プログラムと、その制御プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサとにより実現される。
[部品圧着装置の構成]
図4は、本実施の形態における部品圧着装置100の機能構成を示すブロック図である。
部品圧着装置100は、部品実装ライン1における仮圧着部30と、コンピュータ2の制御部2aとからなる。
具体的には、部品圧着装置100は、制御部2aと、部品供給部33と、部品移送部35aと、清掃機構70と、圧着ツール34と、下受け部36と、ステージ37と、カメラ39とを備える。
制御部2aは、部品供給部33と、部品移送部35aと、清掃機構70と、圧着ツール34と、ステージ37と、カメラ39とを制御する。
カメラ39は、例えば制御部2aによる制御に基づいて、圧着ツール34に保持されている部品5を下側(すなわちZ軸方向負側)から撮影する。制御部2aは、このように撮影された部品5の画像に基づいて、その部品5が不良品か否かを判定する。
清掃機構70は、清掃ツール71と、ツール移動機構72と、異物除去部73とを備える。清掃ツール71は、例えばブラシである。ツール移動機構72は、その清掃ツール71を移動させるための機構である。異物除去部73は、その清掃ツール71に付着している異物を除去する。例えば、異物除去部72は、吸引によってその異物を除去する。清掃機構70のツール移動機構72および異物除去部73は、制御部2aによる制御に基づいて、清掃ツール71を移動させて下受け部36を清掃し、その清掃によって清掃ツール71に付着した異物を除去する。例えば、制御部2aは、清掃機構70による清掃を定期的に実行させる。具体的には、制御部2aは、基板3が仮圧着部30に搬入されるごとに、その基板3が下受け部36に支持される前に、その下受け部36の清掃を清掃機構70に実行させる。または、制御部2aは、N枚(Nは2以上の整数)の基板3に対する部品5の仮圧着が完了するたびに、その清掃を清掃機構70に実行させてもよい。これにより、例えば、部品圧着装置100の稼働をわざわざ停止させて、下受け部36を手作業で清掃する手間を省くことができる。つまり、生産中に清掃を行うことができ、部品圧着装置100の連続稼働を可能にすることができる。
[清掃機構]
図5は、清掃機構70を具体的に示す図である。なお、図5の(a)は、清掃機構70および下受け部36を上から見た状態を示し、図5の(b)は、清掃機構70および下受け部36を手前側から見た状態を示す。
上述のように、本実施の形態における清掃機構70は、清掃ツール71と、ツール移動機構72と、異物除去部73とを備える。
清掃ツール71は、下受け部36を清掃するためのツールであって、例えば図5の(a)および(b)に示すように円筒状のブラシである。
異物除去部73は、清掃ツール71に付着した異物を例えば吸引によって除去する。また、本実施の形態における異物除去部73は、それぞれ清掃ツール71に付着した異物を除去するための第1異物除去部73aと第2異物除去部73bとからなる。例えば、第1異物除去部73aと第2異物除去部73bは、それぞれ互いに同一の構成を有する。また、異物除去部73は、図5の(b)に示すように、下受け部36における支持面36a、すなわち、上述の圧着対象部位を支持する面よりも下方に配置されている。さらに、第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73aは、下受け部36の長手方向に沿って、その下受け部36を挟み込むように配置されている。つまり、第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73bは、下受け部36の長手方向の両端側にそれぞれ配置される。なお、本実施の形態では、下受け部36の長手方向はX軸方向である。
ここで、第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73aのそれぞれのZ軸方向正側の面である上面には、吸引孔hが形成されている。このような第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73aのそれぞれは、例えば吸引ポンプと接続され、その吸引ポンプによってその吸引孔hから、その吸引孔hの開口周辺にある空気を吸引する。つまり、第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73aのそれぞれは、その吸引孔hの開口近傍に清掃ツール71が配置されたときには、その清掃ツール71に付着した異物を吸引することによって、その清掃ツール71から異物を除去する。
ツール移動機構72は、その清掃ツール71を移動させる機構であって、清掃動作と退避動作とを交互に行う。清掃動作は、清掃ツール71を下受け部36の支持面36aに擦らしながら、下受け部36の長手方向に沿って移動させる動作である。また、退避動作は、下受け部36の支持面36aよりも下方の位置であって、異物除去部73によって異物の除去が行われる位置である退避位置に清掃ツール71を退避させる動作である。ここで、退避位置は、第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73aのそれぞれの吸引孔hの開口近傍の位置である。
具体的には、ツール移動機構72は、ツール駆動部72aと、ツール保持部72bとを備える。ツール保持部72bは、図5の(a)に示すように、例えば、Z軸方向正側から見て略L字状に形成されて、清掃ツール71をY軸方向に沿わせた状態で保持する。つまり、ツール保持部72bの一端側に、清掃ツール71の一端が固定されている。また、ツール保持部72bの他端側は、ツール移動機構72に移動自在に取り付けられている。
ツール駆動部72aは、例えばモータなどのアクチェータを備え、そのツール保持部72bをX軸方向およびZ軸方向に移動させる。つまり、ツール駆動部72aは、ツール保持部72bの上記他端側をX軸方向正側に引き出したり、逆に負側に引き込んだりする。また、ツール駆動部72aは、図5の(b)に示すように、ツール保持部bをZ軸方向正側に移動させてり、逆に負側に移動させたりする。このツール駆動部72aによるツール保持部72bの移動によって、清掃ツール71は、下受け部36の支持面36aに擦れながら、下受け部36の長手方向に沿って移動し、上述の退避位置に退避する。
図6は、第1異物除去部73aの構成を示す図である。なお、図6の(a)は、第1異物除去部73aを上方から見た状態を示し、図6の(b)は、第1異物除去部73aのXZ面における断面を示す。
第1異物除去部73aの上面には、略矩形の開口を有する凹部jが形成され、その凹部jの底面中央に上述の吸引孔hが形成されている。また、吸引孔hのZ軸方向正側の開口は、正側に向かうほど広く形成されている。例えば、清掃ツール71は、ツール移動機構72によって、その吸引孔hの開口近傍の位置である退避位置に配置される。つまり、清掃ツール71はその退避位置に退避する。このとき、退避位置にある清掃ツール71の毛先は、第1異物除去部73aに接触していてもよく、その第1異物除去部73aから離れていてもよい。
そして、第1異物除去部73aは、清掃ツール71がその退避位置に退避しているときに、その清掃ツール71に付着している異物を吸引によって除去する。
第2異物除去部73bも、第1異物除去部73aと同様の構成を有する。そして、第2異物除去部73bは、その第2異物除去部73bの吸引孔hの開口近傍にある退避位置に清掃ツール71が退避しているときに、その清掃ツール71に付着している異物を吸引によって除去する。
図7は、清掃ツール71が退避しているときに部品5の圧着が行われている状態を示す図である。なお、図7は、基板3、部品5、圧着ツール34、下受け部36、および清掃機構70を手前側から見た状態を示す。
圧着ツール34は、図7に示すように、清掃ツール71が退避位置に退避しているときに、下受け部36に支持されている基板3の圧着対象部位に部品5を圧着する。なお、退避位置は、第1異物除去部73a側の退避位置または第2異物除去部73b側の退避位置である。したがって、本実施の形態における部品圧着装置100では、部品5の基板3への圧着と、清掃ツール71の異物の除去とを並行して行うことができる。その結果、部品5の圧着作業の効率化を図ることができ、生産性をより向上することができる。また、ツール移動機構72は、図7に示すように、退避動作では、清掃ツール71を退避位置に退避させることによって、下受け部36に支持されている基板3と、退避位置に退避している清掃ツール71とを離間させる。例えば、基板3と清掃ツール71とは、上下方向、すなわち支持面36aに対して垂直な方向に離間される。したがって、本実施の形態における部品圧着装置100では、退避した清掃ツール71と基板3との干渉を抑えることができ、その干渉による作業の中断および製品の品質の低下を抑制することができる。
また、図7に示すように、本実施の形態では、異物除去部73、すなわち第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73bは、下受け部36の支持面36aよりも下方に配置されている。したがって、その下受け部36に支持される基板3と異物除去部73との干渉を抑えることができる。
図8は、本実施の形態における部品圧着装置100の処理動作を示すフローチャートである。
まず、清掃機構70のツール移動機構72は、清掃ツール71を退避位置から移動させて、その清掃ツール71で下受け部36の支持面36aを清掃する(ステップS11)。つまり、ツール移動機構72は、清掃ツール71を下受け部36の支持面36aに擦らしながら、下受け部36の長手方向に沿って移動させる清掃動作を行う。このような清掃動作が行われる工程は、清掃工程とも呼ばれる。
次に、ツール移動機構72は、清掃ツール71を退避位置に移動させる(ステップS14)。つまり、ツール移動機構72は、下受け部36の支持面36aよりも下方の退避位置に清掃ツール71を退避させる退避動作を行う。このような退避動作が行われる工程は、退避工程とも呼ばれる。清掃ツール71が退避位置に退避すると、異物除去部73は、吸引を開始する。これにより、異物除去部73は、清掃ツール71に付着している異物を除去する(ステップS13)。つまり、ステップS13では、退避位置に退避された清掃ツール71に付着した異物を異物除去部73が除去する異物除去工程が行われる。
また、清掃ツール71が退避位置に退避して、異物除去部73によって清掃ツール71の異物が除去されているときには、上述の仮圧着工程が実行される。つまり、部品圧着装置100の制御部2aは、ステージ37を移動させることによって、そのステージ37に保持されている基板3の圧着対象部位を、下受け部36に下方から支持させる(ステップS14)。そして、圧着ツール34は、部品5を保持し、その部品5を基板3の圧着対象部位に圧着する(ステップS15)。部品5の圧着が完了すると、部品圧着装置100の制御部2aは、ステージ37を再び移動させることによって、下受け部36による基板3の支持を解除する(ステップS16)。つまり、その基板3は下受け部36から離れる。
そして、部品圧着装置100の制御部2aは、部品5を圧着すべき他の基板3があるか否かを判定する(ステップS17)。ここで、制御部2aは、他の基板3があると判定すると(ステップS17のYes)、ステップS11からの処理を繰り返し実行する。一方、制御部2aは、他の基板3がないと判定すると(ステップS17のNo)、部品圧着の処理を終了する。
このように、本実施の形態における部品圧着装置100のクリーニング方法は、ステップS11の清掃工程と、ステップS12の退避工程と、ステップS13の異物除去工程とを含む。さらに、そのクリーニング方法では、清掃工程と、退避工程および異物除去工程とが交互に行われる。
これにより、清掃工程と、退避工程および異物除去工程とが別々に行われるため、退避工程および異物除去工程のときには、清掃ツール71を異物除去部73に近い退避位置に退避させて、その清掃ツール71に付着した異物を異物除去部73によって十分に除去することができる。
図9Aおよび図9Bは、清掃機構70による下受け部36の清掃の一例を時系列に沿って示す図である。なお、図9Aおよび図9Bは、清掃機構70の清掃ツール71、第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73bと、下受け部36とを手前側から見た状態を示す。
まず、清掃ツール71は、図9Aの(a)に示すように、ツール移動機構72によって移動し、下受け部36の支持面36aにおけるX軸方向正側の端に配置される。そして、清掃ツール71は、図9Aの(b)に示すように、ツール移動機構72によってX軸方向の負側に向かって移動する。なお、このX軸方向の負側の向きは、以下、第1の向きとも呼ばれる。このとき、清掃ツール71は、清掃ツール71の毛先が支持面36aに擦れながら移動する。そして、清掃ツール71は、図9Aの(c)に示すように、下受け部36の支持面36aにおけるX軸方向負側の端に配置される。これにより、下受け部36の支持面36aの全体が第1の向きに一掃きされ、支持面36a上にある異物が吐き出される。しかし、その異物は清掃ツール71に付着している可能性がある。
そこで、清掃ツール71は、図9Aの(d)に示すように、ツール移動機構72によってZ軸方向負側(すなわち下側)に移動して、第1異物除去部73aの退避位置に退避する。このとき、第1異物除去部73aは、吸引を行うことによって、その清掃ツール71に付着している異物を除去する。つまり、異物は、清掃ツール71から取り除かれて、第1異物除去部73aの吸引孔hに吸い込まれる。また、清掃ツール71が退避位置に退避し、第1異物除去部73aによる清掃ツール71の異物の除去が行われているときには、基板3の圧着対象部位が下受け部36に支持され、圧着ツール34がその圧着対象部位に部品5を圧着する。
そして、清掃ツール71の異物の除去が終了し、下受け部36に支持されていた基板3がその下受け部36から離れると、異物が除去された清掃ツール71は、図9Aの(e)に示すように、ツール移動機構72によってZ軸方向正側(すなわち上側)に移動する。
次に、清掃ツール71は、第1の向きとは逆の向きに移動することによって、下受け部36を清掃する。つまり、清掃ツール71は、まず、図9Bの(a)に示すように、ツール移動機構72によって移動し、下受け部36の支持面36aにおけるX軸方向負側の端に配置される。そして、清掃ツール71は、図9Bの(b)に示すように、ツール移動機構72によってX軸方向の正側に向かって移動する。なお、このX軸方向の正側の向きは、以下、第2の向きとも呼ばれる。このとき、清掃ツール71は、清掃ツール71の毛先が支持面36aに擦れながら移動する。そして、清掃ツール71は、図9Bの(c)に示すように、下受け部36の支持面36aにおけるX軸方向正側の端に配置される。これにより、下受け部36の支持面36aの全体が第2の向きに一掃きされ、支持面36a上にある異物が吐き出される。しかし、その異物は清掃ツール71に付着している可能性がある。
そこで、清掃ツール71は、図9Bの(d)に示すように、ツール移動機構72によってZ軸方向負側(すなわち下側)に移動して、第2異物除去部73bの退避位置に退避する。このとき、第2異物除去部73bは、吸引を行うことによって、その清掃ツール71に付着している異物を除去する。つまり、異物は、清掃ツール71から取り除かれて、第2異物除去部73bの吸引孔hに吸い込まれる。また、清掃ツール71が退避位置に退避し、第2異物除去部73bによる清掃ツール71の異物の除去が行われているときには、基板3の圧着対象部位が下受け部36に支持され、圧着ツール34がその圧着対象部位に部品5を圧着する。
そして、清掃ツール71の異物の除去が終了し、下受け部36に支持されていた基板3がその下受け部36から離れると、異物が除去された清掃ツール71は、図9Bの(e)に示すように、ツール移動機構72によってZ軸方向正側(すなわち上側)に移動する。
このように、本実施の形態では、第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73bは、下受け部36の長手方向の両端側にそれぞれ配置されている。これにより、清掃動作において、清掃ツール71が下受け部36のX軸方向正側の端から負側の端に移動したときには、その負側の端には、第1異物除去部73aが配置されている。したがって、清掃ツール71を正側の端に戻すことなく、その清掃ツール71の異物の除去を行うことができる。逆に、清掃ツール71が下受け部36のX軸方向負側の端から正側の端に移動するときも、上述と同様に、清掃ツール71を負側の端に戻すことなく、その清掃ツール71の異物の除去を行うことができる。つまり、清掃ツール71を下受け部36の長手方向(すなわちX軸方向)に沿って往復させることなく、その清掃ツール71に付着した異物を除去することができる。その結果、スループットの向上を図ることができる。
図10は、第1異物除去部73aによる異物の除去を示す図である。なお、図10は、清掃ツール71を手前側から見た状態を示すと共に、第1異物除去部73aのXZ平面における断面を示す。
例えば、第1異物除去部73aは、図10の(a)に示すように、清掃ツール71に付着している異物を吸引によって除去する。また、このとき、ツール移動機構72は、図10の(b)に示すように、清掃ツール71をX軸方向に振動させてもよい。これにより、清掃ツール71に付着した異物をより効果的に除去することができる。逆に、第1異物除去部73aがX軸方向に移動自在に保持されている場合には、図10の(c)に示すように、第1異物除去部73aがX軸方向に振動してもよい。これにより、図10の(b)に示す例と同様に、清掃ツール71に付着した異物をより効果的に除去することができる。
なお、図10に示す例では、清掃ツール71および第1異物除去部73aのうちの何れか一方が振動するが、両方が振動してもよい。また、清掃ツール71および第1異物除去部73aのそれぞれの振動の方向は、X軸方向に限定されず、Y軸方向であってもよく、Z軸方向であってもよい。また、2つ以上の方向に振動が行われてもよい。また、図10の(a)に示す例の場合、清掃ツール71は、Y軸方向に沿う中心軸を回転軸にして回転してもよい。これにより、清掃ツール71に付着した異物をさらに効果的に除去することができる。
図11は、本実施の形態における清掃ツール71の形状および他の清掃ツールの形状の例を示す図である。なお、図11は、清掃ツール71および他の清掃ツールを手前側から見た状態を示す。
清掃ツール71は、図11の(a)に示すように、XZ平面において中心から複数の毛が放射状に延びるような形状を有する。しかし、部品圧着装置100は、清掃ツール71の代わりに、図11の(b)に示す清掃ツール71aを備えていてもよい。この清掃ツール71aは、Z軸方向下向きに延びる複数の毛を有し、Z軸方向上向きに延びる毛、およびX軸方向に延びる毛を有していない。また、部品圧着装置100は、清掃ツール71の代わりに、図11の(c)に示す清掃ツール71bを備えていてもよい。この清掃ツール71bは、図11の(a)に示す清掃ツール71のZ軸方向下半分の形状を有する。XZ平面において、X軸方向正側の向きを0°とし、その正側の向きから時計回りに増加する角度を規定する場合、清掃ツール71bは、中心から0°〜180°の範囲の向きに延びる複数の毛を有する。
清掃ツール71の代わりに、清掃ツール71aまたは清掃ツール71bを用いても、上述と同様の作用効果を奏することができる。
以上のように、本実施の形態における部品圧着装置100は、清掃ツール71と、異物除去部73と、ツール移動機構72とを備える。そして、ツール移動機構72は、清掃ツール71を下受け部36の支持面36aに擦らしながら、下受け部36の長手方向に沿って移動させる清掃動作と、下受け部36の支持面36aよりも下方の位置であって、異物除去部73によって異物の除去が行われる位置である退避位置に清掃ツール71を退避させる退避動作とを交互に行う。
これにより、清掃動作と退避動作とが別々に行われるため、退避動作のときには、清掃ツール71を異物除去部73に近い退避位置に退避させて、その清掃ツール71に付着した異物を異物除去部73によって十分に除去することができる。その結果、清掃ツール71に付着した異物が下受け部36に再び付着することを抑えることができる。したがって、下受け部36の清掃と、清掃ツール71に付着した異物の除去とを効果的に行うことができる。その結果、液晶パネルなどの基板3に部品5を圧着することによって生産される製品の品質の低下を十分に抑えることができる。つまり、歩留まりを向上することができ、生産性を向上することができる。
(変形例)
上記実施の形態では、仮圧着部30の部品供給部33は、TCPなどの帯状部品収納体から部品5を打ち抜いて供給するが、トレイに載置されている部品5を供給してもよい。
図12は、本変形例に係る部品実装ライン1の平面図である。具体的には、図12は、部品実装ライン1を上方から見た構成を示す。
本変形例に係る部品実装ライン1は、上記実施の形態と同様、基板搬入部10、貼着部20、本圧着部40、基板搬出部50、および搬送部60を備え、さらに、仮圧着部30の代わりに仮圧着部30Aを備える。つまり、本変形例に係る部品圧着装置100は、仮圧着部30Aと、コンピュータ2の制御部2aとから構成される。
仮圧着部30Aは、上記実施の形態の部品供給部33の代わりに、部品供給部33Hを備える。
部品供給部33Hには、2つのトレイセットがX軸方向に沿って配置される。トレイセットは、複数のトレイ7からなり、これらのトレイ7はZ軸方向に沿って段積みされている。また、これらのトレイ7には、複数の部品5が例えばマトリクス状に載置されている。部品供給部33Hは、トレイ7ごと複数の部品5を供給する。
本変形例における部品移送部35aは、部品供給部33Hから供給される、複数の部品5が載置されているトレイ7をY軸方向負側に移動させる。
また、本変形例における部品搭載機構32は、圧着ツール34と、部品移動機構35と、下受け部36とを備える。部品移動機構35は、圧着ツール34をX軸方向およびY軸方向に移動させる。したがって、圧着ツール34は、部品移動機構35によってX軸方向およびY軸方向に移動し、トレイ7に載置されている圧着対象の部品5の上で停止する。その後、圧着ツール34は、降下してその圧着対象の部品5を吸着して保持しながら上昇する。そして、圧着ツール34は、部品移動機構35によってX軸方向およびY軸方向に移動し、下受け部36の上で停止する。圧着ツール34は、降下して、下受け部36に支持されている基板3の圧着対象部位にその部品5を圧着する。
このような本変形例に係る部品圧着装置100でも、上記実施の形態と同様の清掃機構70を備える。これにより、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
(その他の変形例)
以上、一つまたは複数の態様に係る部品圧着装置について、上記実施の形態およびその変形例に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態および変形例に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記実施の形態およびその変形例に施したものや、上記実施の形態およびその変形例における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれてもよい。
例えば、上記実施の形態およびその変形例では、基板3は液晶パネルであって、その液晶パネルに部品5が仮圧着および本圧着されるが、基板3は液晶パネル以外の基板であってもよい。
また、上記実施の形態およびその変形例では、清掃機構70の清掃ツール71の移動方向はX軸方向であるが、他の方向であってもよい。
また、上記実施の形態およびその変形例では、清掃機構70の清掃ツール71はブラシであるが、布であってもよい。また、清掃ツール71は、回転ブラシであってもよい。すなわち、上記実施の形態およびその変形例では、清掃ツール71は、X軸方向に沿う移動によって下受け部36を清掃するが、回転しながら移動してもよい。例えば、清掃ツール71は、Y軸方向に沿う中心軸を回転軸にして回転する。
また、上記実施の形態およびその変形例では、基板3の圧着対象部位が下受け部36に支持されていないときに、清掃ツール71がその下受け部36の長手方向に沿って第1の向きまたは第2の向きに移動する。つまり、清掃ツール71は下受け部36の支持面36aを一掃きする。しかし、清掃ツール71は、基板3の圧着対象部位が下受け部36に支持されていないときには、一掃きだけなく、2回以上その支持面36aを掃いてもよい。例えば、下受け部36の支持面36aに付着した異物が取れ難いときには、清掃ツール71は、第1の方向への移動と第2の方向への移動とを繰り返し行ってもよい。この場合には、一掃きごとに、その清掃ツール71に付着した異物が異物除去部73によって除去されてもよい。または、清掃ツール71による2回以上の掃く動作が連続して行われるごとに、その清掃ツール71に付着した異物が異物除去部73によって除去されてもよい。つまり、清掃ツール71が下受け部26の長手方向に沿って1往復するごとに、または2回以上往復するごとに、その清掃ツール71に付着した異物が異物除去部73によって除去されてもよい。また、下受け部36の汚れ度合いなどに応じて、その往復の回数を可変にしてもよい。
また、上記実施の形態および変形例では、圧着対象部位は、ACFが貼着されている部位であるが、ACFが貼着されていない部位であってもよい。
また、上記実施の形態および変形例では、清掃機構70は、仮圧着部30に備えられているが、本圧着部40に備えられていてもよく、貼着部20に備えられていてもよい。
また、上記実施の形態および変形例では、異物除去部73は、第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73bからなるが、第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73bのうちの何れか1つのみから構成されていてもよい。また、第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73bは、下受け部36の長手方向に沿って、その下受け部36を挟むように配置されているが、他の位置に配置されていてもよい。例えば、第1異物除去部73aおよび第2異物除去部73bのうちの少なくとも1つは、下受け部36からY軸方向にずれて配置されていてもよい。
なお、上記実施の形態および変形例における清掃ツール71に保持される毛は、樹脂成形品であっても、繊維であっても、針金であってもよい。
また、上記実施の形態およびその変形例では、コンピュータ2の構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)またはプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。例えば、プログラム実行部は、図8に示す各ステップを仮圧着部30に実行させる。
また、コンピュータ2の構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
本開示は、例えば液晶ディスプレイを生産する部品実装ライン等が有する部品圧着装置に利用可能である。
1 部品実装ライン
1a、1b、1c 基台
2 コンピュータ
2a 制御部
2b 記憶部
3 基板
4 電極部
5 部品
10 基板搬入部
11、23、37、49、51 ステージ
20 貼着部
21、31、41 基板移動機構
22 貼着機構
30 仮圧着部
32 部品搭載機構
33 部品供給部
34 圧着ツール
35a 部品移送部
36 下受け部
40 本圧着部
42 圧着機構
50 基板搬出部
70 清掃機構
71 清掃ツール
72 ツール移動機構
72a ツール駆動部
72b ツール保持部
73 異物除去部
73a 第1異物除去部
73b 第2異物除去部
100 部品圧着装置

Claims (5)

  1. 基板における予め定められた部位である圧着対象部位を下方から支持する長尺状の下受け部と、
    前記下受け部によって支持されている前記圧着対象部位に部品を圧着する圧着ツールと、
    前記下受け部を清掃するための清掃ツールと、
    前記清掃ツールに付着した異物を除去するための異物除去部と、
    前記清掃ツールを移動させるツール移動機構とを備え、
    前記異物除去部は、前記下受け部における前記圧着対象部位を支持する支持面よりも下方に配置され、
    前記ツール移動機構は、
    前記清掃ツールを前記下受け部の前記支持面に擦らしながら、前記下受け部の長手方向に沿って移動させる清掃動作と、前記下受け部の前記支持面よりも下方の位置であって、前記異物除去部によって前記異物の除去が行われる位置である退避位置に前記清掃ツールを退避させる退避動作とを交互に行う、
    部品圧着装置。
  2. 前記ツール移動機構は、
    前記退避動作では、前記清掃ツールを前記退避位置に退避させることによって、前記下受け部に支持されている前記基板と、前記退避位置に退避している前記清掃ツールとを離間させる、
    請求項1に記載の部品圧着装置。
  3. 前記圧着ツールは、前記清掃ツールが前記退避位置に退避しているときに、前記下受け部に支持されている前記基板の前記圧着対象部位に前記部品を圧着する、
    請求項1または2に記載の部品圧着装置。
  4. 前記異物除去部は、それぞれ前記清掃ツールに付着した異物を除去するための第1異物除去部と第2異物除去部とからなり、
    前記第1異物除去部および前記第2異物除去部は、前記下受け部の長手方向の両端側にそれぞれ配置される、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の部品圧着装置。
  5. 部品圧着装置のクリーニング方法であって、
    前記部品圧着装置は、
    基板における予め定められた部位である圧着対象部位を下方から支持する長尺状の下受け部と、前記下受け部によって支持されている前記圧着対象部位に部品を圧着する圧着ツールと、清掃ツールと、前記下受け部における前記圧着対象部位を支持する支持面よりも下方に配置された異物除去部とを備え、
    前記クリーニング方法は、
    前記清掃ツールを前記下受け部の前記支持面に擦らしながら、前記下受け部の長手方向に沿って移動させる清掃工程と、
    前記下受け部の前記支持面よりも下方の退避位置に前記清掃ツールを退避させる退避工程と、
    前記退避位置に退避された前記清掃ツールに付着した異物を前記異物除去部が除去する異物除去工程とを含み、
    前記清掃工程と、前記退避工程および前記異物除去工程とを交互に行う、
    部品圧着装置のクリーニング方法。
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