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JP2021162210A - 微生物を制御する室の空調システム - Google Patents

微生物を制御する室の空調システム Download PDF

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JP2021162210A JP2020062948A JP2020062948A JP2021162210A JP 2021162210 A JP2021162210 A JP 2021162210A JP 2020062948 A JP2020062948 A JP 2020062948A JP 2020062948 A JP2020062948 A JP 2020062948A JP 2021162210 A JP2021162210 A JP 2021162210A
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Abstract

【課題】医薬品工場、再生医療等製品工場、遣伝子組み換えや感染牲病原体を扱うバイオセーフティ施設、動物飼育施設等に使用する微生物を制御する室における末端HEPAフィルタの交換期間を延ばし、微生物を制御する室の稼働率向上を図る。【解決手段】天井に空調空気を室内に供給する給気ユニットを経て送風する微生物を制御する室の空調システムにおいて、前記給気ユニットは下面が解放された直方体の筐体から構成され、前記下面には全面にわたり多数の小孔が設けられた吹出フェイスが設けられ、前記給気ユニットの筐体内に並列配置された複数の末端HEPAフィルタと、前記主給気ダクトから分岐されて前記給気ユニットに接続され、前記複数の末端HEPAフィルタに、それぞれ前記主給気ダクトからの空調空気を給気するための分岐ダクトと、主給気ダクトから給気される空調空気を切り替える前記分岐ダクトに設けられた切替手段を設けられた定風量装置。【選択図】図1

Description

本発明は、医薬品工場、再生医療等製品工場又は再生医療の研究施設などで用いられるバイオクリーンルーム、遺伝子組み換え操作や感染性病原体等を扱うバイオセーフティ施設、動物飼育施設等の、微生物を制御する室に使用される空調システムに関する。
上記微生物を制御する室において、図5に示すように小分けに分かれた複数の室があることが特徴であり、それぞれの室への給気や排気の中の微生物が室内と室外とで行き来することを防止する目的でHEPAフィルタを介して空気を出し入れすることが必要となっている。
HEPAフィルタは、固形物である微生物以外の塵埃も除去することからHEPAフィルタ吹出し直後の空気の清浄度で管理すると、微生物のろ過が可能となる。
図5では、室1aは内部への微生物持ち込みも、室内から室外への微生物漏出もできない室なので、給気側にも排気側にもHEPAフィルタが設置される。
室1bは室1cへの微生物の移動は許される仕様であり、室1bから室1cへの空気の流れは、例えばドアガラリなどから可能となっている。
しかし、室1cからの排気はHEPAフィルタにて微生物漏洩が防止されるのである。
これらの微生物を制御する室では全外気空調を必要とする場合が多い。図5でも、空調機12は外気を取り込んで空調空気に温調し、主給気ダクト4から分岐ダクト7を介して給気ユニット3へ給気し、室の排気はHEPAフィルタを介して排気ファンにより排気ガラリから屋外へ排気している。
無菌医薬品工場、再生医療等製品工場のバイオクリーンルームにおいて無菌操作を行う直接支援区域の空気清浄度は、ISO基準(14644−1)におけるISO7(作業時)に設定されている。有害な微生物は、栄養と環境があれば増殖するものの、固体である。よって所定空間内に空気に埃などに付着などして入る際に塵埃として除塵できるもので、除塵したフィルタ後流へ漏れなければ所定空間への侵入を防止できる。通常、微生物の気流からの除去にはHEPAフィルタを通過させると除去できる。
前記ガイドラインに適合させるため、例えば、フィルタでろ過した空気を天井に設けられた給気口から室内に大量に供給し、微生物を同伴した塵埃を該クリーンルームの壁面下部に設けられた吸込口からHEPAフィルタを介して排気することにより、室内への微生物の空気同伴による他室への持ち込みを防止している。
図5、図6に示す微生物を制御する室1は、天井2より下の室内が密閉され、天井2には空調機12から給気される空調空気を室内に供給する給気口3が設けられ、そして前記給気口3が位置する天井裏には、空調機12から主給気ダクト4に送られその後各給気口3へ分岐する分岐ダクト7へ送られる空調空気を最終的に清浄化するHEPAフィルタ5を備えた給気ユニット6が設けられ、該給気ユニット6には他端が前記給気ダクト4に接続された分岐ダクト7の一端に接続されている。
そして、前記微生物を制御する室1には、室内に供給された空調空気を室外に排気するための排気口Hが側壁や天井に設けられている。前記バイオセーフティ施設などにおいては必要に応じて排気口にもHEPAフィルタ5を備える。
前記構成の微生物を制御する室1では、その給気の中に、単独あるいは埃に付着して同伴される微生物の持ち込み防止を維持するため、微生物の外形寸法の固体にも完全に近い捕捉能力を備えたHEPAフィルタを用いて濾過した空調空気を大風量供給して、室内で発生する可能性のある微生物も含む空気をいち早く排気することで微生物の室の目的である各操作への悪影響を除去する。
前記のように構成された微生物を制御する室1においては、外気を取り込んで温調し空調機から給気される空調空気を室内に供給する給気ユニット6に設けられた末端HEPAフィルタ5は、微生物以外の無機の塵埃を多量に含む外気をワンパスで通すので長期使用される間に目詰まり等により機能低下が起こるため、末端HEPAフィルタ5の寿命に応じて交換する必要がある。
特に、医薬品工場、再生医療等製品工場、遣伝子組み換えや感染牲病原体を扱うバイオセーフティ施設、動物飼育施設等に使用する微生物を制御する室1は、前記施設の特性上、全外気空調を必要とするものが多いため、末端HEPAフィルタの目詰まりが早くなり、末端HEPAフィルタ5の交換換までの寿命が短くなっている。
この末端HEPAフィルタ5は、微生物を制御する室1内に微細粉塵や微生物等が入らないように微生物を制御する室1の室内天井2に設けられた給気口3に備えられた給気ユニット6内に設けられているが、その給気ユニット6とHEPAフィルタ5との係止手段の関係から、末端HEPAフィルタの交換は、バイオクリーンルーム室内側からしか交換ができない。
そのため、末端HEPAフィルタを交換する場合は、微生物を制御する室1をクリーンルームとして微生物学的にも一旦ブレーク(無菌状態にされた室内装や什器に対し、必ず無菌状態にされた空気や無菌状態にした操作器具などの持ち込みしか許していない状態を中断すること)し、手動で給気口3のフェースを外し室内側から末端HEPAを下へずらし外すことでHEPA上流側を暴露したのち、末端HEPAフィルタ5を交換した後に復旧はできるものの、HEPA上流側が暴露されて微生物がばらまかれた可能性があるので、微生物を制御する室1内の除染や滅菌を行い、バリデーションで決められた確認手順後に微生物を制御する室1を再稼働させるという大掛かりな工程が必要となる。
そのため、年1回の定期修繕の停止時期にバリデーションとあわせての末端HEPAフィルタ5の検査及び交換を行うことが一般的に行われている。
なお、微生物を制御する室1の稼働停止時には、室内の清浄度やバイオセーフティ封じ込め環境が一旦ブレークし、所定の清浄度・微生物管理値の復元をバリテーションで確認するまでの一定期間、再稼働ができない。
このように、末端HEPAフィルタ5の交換には、多大な工程を消費するばかりか微生物を制御する室1の稼働率を低下させることになる。
末端HEPAフィルタの交換は、末端HEPAフィルタの保塵量から、全外気空調として標準風量において平均的な大気塵量を用いて寿命を計算すると、半年程度での交換となる。
このため、従来のバイオクリーンルームにおいては、図7に示すように、1次HEPAフィルタ13でろ過された空調空気を末端HEPAフィルタ5に通すように1次HEPAフィルタ13とHEPAフィルタ5を配置するHEPAフィルタ直列配置方式で構成し、機械室等に設置する空調機(全外気空調の場合は外調機)内もしくは空調機に接続された出ロダクト系に1次HEPAフィルタ13を設け、その交換により末端HEPAフィルタ5の目詰まりを抑制し、年1回の定期修繕の停止時期までの末端HEPAフィルタ5の交換期間の延長を図っている。
特開2017−48941号公報 特許第4966632号公報
前記HEPAフィルタ直列配置方式は、1次HEPAフィルタ13を、機械室に設置する空調機内もしくは空調機に接続された出ロダクトに設けていて、圧力損失のとても大きいHEPAフィルタを2段通風するので空調機ファンが搬送する空気の送風抵抗が大きく省エネに反する。
また、空調機内に1次HEPAフィルタ給気セクションを設けることから、当該空調機が前記1次HEPAフィルタの定格面速からの断面拡大と点検スペースの奥行を持つセクションの分大きくなるため機械室の納まりにも影響する。
さらに、1次HEPAフィルタを直列にして末端HEPAフィルタの延命を行ったとしても、近年のGMP(医薬品製造/品質管理規範)ではフィルタ構成材料の劣化しない期間での末端HEPAフィルタの交換が望ましいとされてきて、空調機ファンが搬送する空気の送風抵抗が上がってランニングコストを上げても、さらに末端HEPAフィルタも塵埃の目詰まり以外の交換理由による交換が発生しコストがさらに上がってしまうという問題もある。
本発明は、末端HEPAフィルタの交換期間を1段にもかかわらず延ばすことで上記従来技術の問題点を解決し、バイオクリーンルームの稼働率向上を図ることを目的とする。
本発明者らは上記課題を下記の手段により解決した。
〈1〉天井より下の室内が密閉された複数の室に対し、前記天井には空調機(12)から送られる空調空気を各室内に供給する給気口(3)が設けられ、前記給気口(3)が位置する天井裏に設けられた給気ユニット(6)へ前記空調機(12)から主給気ダクト(4)及び主給気ダクト(4)から分岐する分岐ダクト(7)を介して空調空気が送られ、前記給気ユニット(6)を経て前記給気口(3)から室内に前記空調空気を供給する微生物を制御する室の空調システムにおいて、 前記給気ユニット(6)は、下面が解放された直方体の筐体から構成され、前記給気ユニット(6)の筐体内には、上流側を仕切る仕切りと、該仕切りごとに並列配置された複数の末端HEPAフィルタ(5a、5b・・)とが設けられ、 前記分岐ダクト(7)から給気される空調空気を前記末端HEPAフィルタごとに分けて末端ダクト(11)を介して給気するにあたり、複数の前記末端HEPAフィルタのうちの一つに切り替える前記末端ダクト(11)に設けられた切替手段(9a、9b・・)が備わることを特徴とする微生物を制御する室の空調システム。
〈2〉前記分岐ダクト(7)には定風量装置(10)が設けられ、
前記給気ユニット(6)は、前記筐体の下面には、天井下から取り付けられる全面にわたり多数の小孔が設けられた吹出フェイス(8)が設けられることを特徴とする〈1〉に記載の微生物を制御する室の空調システム。
〈3〉前記給気ユニット6に設けられた吹出フェイス8の上面に、パンチングプレスにより形成された多数の円形形状の小孔が設けられたパンチング部材やシルクスクリーン等の均圧化部材を載置してなることを特徴とする前記〈1〉又は〈2〉に記載の微生物を制御する室の空調システム。
本発明の微生物を制御する室の空調システムによって下記の効果が発揮される。
(1)空調機から送られる空調空気をクリーンルーム内に供給する給気ユニット(6)に複数の末端HEPAフィルタが並列配置され、クリーンルームに空調空気を供給する末端HEPAフィルタを切り替えて使うことができるので、末端HEPAフィルタの交換時期を延ばすことができバイオクリーンルーム施設の長時間稼働が可能となる。
また、空調機内もしくは前記空調機に接続されたダクトに1次HEPAフィルタ設ける必要がないので、HEPAフィルタ直列方式のように空調機を大きくしたり、送風抵抗が大きくならず、省エネ化が可能となると共に空調機を小さくしたりできるので機械室内の設置納まりが改善される。
(2)定風量装置が各給気ユニット(6)の給気を送る分岐ダクトごとに設けられているので、並列配置されているが、目詰まり状況が違う複数の末端HEPAフィルタ間では通風抵抗が違うところ、これらを切り替えても定風量装置により所定風量に自動的に調整されるので微生物を制御する室の清浄度などが不変である。
(3)前記吹き出しフェイスの上面に多数の小孔が設けられたパンチング板を配設し、さらにその上方にシルクスクリーン等の均圧化部材を載置することができるので、切り替え運転され、給気ユニット6内の端末HEPAフィルタのいずれか一方から吹き出される空調空気は、前記シルクスクリーンにより均圧化することにより吹き出しフェイスから均等にバイオクリーンルーム内に吹き出されることから、空調空気を供給する端末HEPAフィルタの切り替え時において、バイオクリーンルーム内の環境変化は生じず、作業を継続実施することできる。
本発明のバイオクリーンルームの空調システムの構成系統図 本発明の給気ユニットの概念図 本発明の給気ユニットの下部から見た斜視図 本発明の給気ユニット廻りのダクト構成を示す斜視図 従来のバイオセーフティ施設の横断面図 従来のバイオクリーンルームの横断面図 従来のバイオクリーンルームの空調システムの構成系統図 従来の給気ユニットの概念図 従来の給気ユニット廻りのダクト構成を示す斜視図
本発明のバイオクリーンルームの空調システムの実施の形態を、従来の微生物を制御する室の空調システムの実施例とそれぞれの構成図に基づいて対比して説明する。
図1は本発明の微生物を制御する室の空調システムの構成系統図、図2は本発明の給気ユニットの概念図、図3は本発明の給気ユニットの下部から見た斜視図、図4は本発明の給気ユニット廻りのダクト構成を示す斜視図である。
そして、図5は従来のバイオセーフティ施設の横断面図、図6は従来のバイオクリーンルームの横断面図、図7は従来のバイオクリーンルームの空調システムの構成系統図、図8は従来の給気ユニットの概念図、図9は従来の給気ユニット廻りのダクト構成を示す斜視図である。
なお、図1〜図4に表示された部材が、図5〜図9に示された部材と名称、機能が同じものについては図5〜図9に付された符号を付すものとし、その詳細な説明は省略する。
本発明の微生物を制御する室の空調システムの基本的な構成は、図5に示す従来の微生物を制御する室の空調システムの構成と同様に、微生物を制御する室1の天井2に空調機12から給気される空調空気を、室内に供給する給気口3が設けられ、そして前記給気口3が位置する天井裏には、空調機12から主給気ダクト4に送られ分岐ダクト7に分岐された給気を最終的に清浄化する端末HEPAフィルタ5を備えた給気ユニット6が設けられ、該給気ユニット6には、他端が前記主給気ダクト4に接続された分岐ダクト7が一端に接続されている。
本発明にかかる微生物を制御する室の空調システムにおいて、図1に示す実施例として、給気ユニット6が、複数の給気HEPAユニット(6a、6b)を上流側には仕切りが設けられて並列配置して一体化してなり、前記分岐ダクト7には前記複数の給気HEPAユニット(6a、6b)の切り替え運用を可能にする切替手段が備えられ、本実施例では、切替モータダンパ9a、9bが備えられている。また主給気ダクト4から送られる給気を、複数の給気HEPAフィルタ(6a、6b)にそれぞれ給気するため、分岐ダクト7からさらに分岐して、複数の端末ダクト11を介して給気HEPAユニット(6a,6b)それぞれに接続している。
本発明における給気ユニット6は、図2、図3に示すように下面が開放された直方体形状の筐体60と、その下面全面を天井板を挟んで塞ぐように設けられたパンチングプレスにより多数の小孔が設けられた四角錘台でなる吹出フェイス8と、前記筐体60内に並列配置された2基のHEPAフィルタ(5a、5b)と、前記筐体のHEPAフィルタ(5a,5b)上流側を仕切る仕切り60aとで構成され、図1では上面に、図2では相対する側面に端末ダクト11の終端が接続されている。
このように本発明にかかる微生物を制御する室の空調システムでは、複数のHEPAフィルタ(5a、5b)を並列配置するため、図2、図3の給気ユニット6のように、筐体60を2分割して、それぞれにHEPAフィルタ(5a、5b)を配置したり、複数の給気HEPAユニット(6a、6b)を並列に配置したりして構成される。
なお、図4においては2基の給気HEPAユニット(6a、6b)が、僅かな間隔を設けて並列設置されて給気ユニット6を構成している。
また、図2において、天井に設けられた給気口3に給気ユニット6の吹出フェイス8が天井板下面に密接して設けられている。
そして前記吹き出しフェイス8の上面には、パンチングプレスにより形成された多数の小孔が設けられたパンチング板14とその上にシルクスクリーン15を重ねて筐体内に並列に配置された2基の端末HEPAフィルタ5a、5bの相対位置によって室内に供給される空気の偏り流れへの影響を防ぎ、濾過された清浄空気がバイオクリーンルーム1内に均一に供給されるよう考慮されている。
分岐ダクト7には、図1に示すように、端末ダクト11の分岐点より上流側にバイオクリーンルーム1に供給する風量を調整する定風量装置10(CAV)が設置されている。
前記定風量装置10は、内部に風量を可変にするダンパ機構と、通過風速を計測したり、通過風の抵抗を検知したりする風量検知機構と、風量検知機構による電気的あるいはリンク動作によりダンパ機構を稼働させる稼働機構とを有している。前記定風量装置10により、主給気ダクト4から分岐ダクト7と、該分岐ダクト7から対象クリーンルームに設置された給気ユニット6より下流側に流れる空調空気の量を、所定の風量に自動で調整できるようになっている。
このように、主給気ダクト4を流通する空調空気は、分岐ダクト7の定風量装置10にて風量を調整されたうえで、端末ダクト11の終端にある給気ユニット6からクリーンルーム内に供給される。
また、端末ダクト11には、端末ダクト11から下流にある給気ユニット6に流れる空調空気を切り替えるための切替手段として、切替モータダンパ9a、9bが設けられているが、それ以外の同様の機能を備えた切替手段を採用することもできる。
そして、空調機12には、図1に示すように、外気を吸い込んで空調空気として送り出す空調機ファン12a、定風量装置10の上流側の圧力値を検出して空調機ファン12aの回転数を変えて送風量を変化させるインバータなどの風量可変機構12b、熱媒体である水を間接的に外気と熱交換し空調空気としてとして温調する冷水コイル又は温水コイルである熱交換コイル12cや、空調機の外気取り込み口の直後にはフィルタ12d等が備えられている。
従来の微生物を制御する室の空調システムでは、図7に示すように空調機12内に1次HEPAフィルタ13が設けられ、その交換をもって端末HEPAフィルタ5の目詰まりを抑制して、端末HEPAフィルタ5の交換期間の延長を図っている。
一方、本発明にかかるバイオを微生物を制御する室の空調システムでは、微生物を制御する室1への空調空気の給気における末端HEPAフィルタへの捕捉塵埃量が、並列される複数の末端HEPAフィルタを切り替えることにより、時間差で2つ以上のろ過面積に割り振られることとなる。これにより、微生物を制御する室1を微生物学的に一旦ブレークし、手動で給気口3のフェースを外し室内側から末端HEPAを下へ外すことでHEPA上流側を暴露したのち、末端HEPAフィルタ5を交換した後に復旧するのに、微生物を制御する室1内の除染や滅菌を行い、バリデーションで決められた確認手順後に微生物を制御する室1を再稼働させるという大掛かりな工程について、一次HEPAフィルタがなくても、1年の周期で行えるのである。またHEPAフィルタを2段で設置する必要はなく、その分ファンの出力を低下でき省エネも図れるものとなっている。
本発明のバイオクリーンルームの空調システムの実施例に基づいて、微生物を制御する室に設けられた給気ユニットにおける端末HEPAフィルタの交換方法について説明する。
端末HEPAフィルタの交換時期については、幾つか考えられる。
例えば、年1回の定期修繕の停止時期にバリデーションとあわせて端末HEPAフィルタの検査及び端末HEPAフィルタの交換を行う場合や、端末ダクトに圧力計を設け、前記圧力計により端末HEPAフィルタの圧力損失を監視し、前記圧力損失が所定の値となったことをもって、端末HEPAフィルタの交換をする場合等が考えられる。
上記年1回の定期修繕の停止時期にバリデーションとあわせて端末HEPAフィルタの検査及び端末HEPAフィルタの交換を行う場合は、最初の半年間は切替手段の切替モータダンパ9aを選択しダンパを開き、空調機12から主給気ダクト4に送られる給気を給気HEPAユニット6aから末端HEPAフィルタ5aを通して微生物を制御する室1内に供給する。
前記切替モータダンパ9aを選択したときは、前記切替モータダンパ9bは閉じられている。
そして、半年経過した時に、手動又は制御装置により切替手段の前記切替モータダンパ9bを選択しダンパを開き、空調機12から主給気ダクト4に送られる給気を給気ユニット6bから末端HEPAフィルタ5bを通して微生物を制御する室1内に供給し、前記切替モータダンパ9aを閉じる。
そして、さらに半年経過すると定期修繕の停止時期となるので、そのタイミングですべての端末HEPAフィルタの検査及びすべての端末HEPAフィルタの交換を行う。
したがって、端末HEPAフィルタの交換のためだけに、微生物を制御する室の稼働を停止する必要がなくなり、微生物を制御する室の稼働率を低下させることなく、空調設備を維持することができる。
このように、本発明にかかる微生物を制御する室の空調システムは、複数の給気ユニット6a、6bを並列配置し、使用する末端HEPAフィルタ5a、5bを切り替えて使用することができるので、端末HEPAフィルタの交換時期を延ばすことができ、施設での長時間稼働を可能とする。
なお、本実施の形態においては、バックアップ用を含め2基の給気HEPAユニットを並列配置しているが、保塵量と大気塵量によっては、並列配置する給気HEPAユニットの数を増やすことで、端末HEPAフィルタの交換時期を延ばすことができる。
例えば、端末HEPAフィルタのフィルタ最終圧までの期間が4ヶ月の場合、バックアップ用2基を含む3基の給気HAPAユニットを並列配置することでそれぞれを切替手段により切替えながら、年1回の定期修繕の停止時期まで施設の連続稼働を可能とすることができる。
また、従来の図7に示すように空調機12から3つの微生物を制御する室1a、1b、1cに空調空気を送るような場合、空調機12内の1次HEPAフィルタ13を交換するときは、空調機12を停止させる必要があるので全てのクリーンルーム(1a、1b、1c)の稼働を停止する必要があった。
しかし、本発明にかかる微生物を制御する室の空調システムによれば、図1に示すように、空調機12から微生物を制御する室1a、1b、1cに空調空気を送る場合は、空調機12を止める必要が無く、1つのバイオクリーンルーム、例えば1bだけの端末HEPAフィルタ5a、5bの交換にも対応することができる。
1:微生物を制御する室
1a、1b、1c:微生物を制御する室
2:微生物を制御する室の天井
3:給気口
4:主給気ダクト
5:末端HEPAフィルタ
5a、5b:末端HEPAフィルタ
6:給気ユニット
6a、6b:給気HEPAユニット
60:筐体
60a:仕切り
7:分岐ダクト
8:吹出フェイス
9a、9b:切替モータダンパ
10:定風量装置
11:端末ダクト
12:空調機
13:1次HEPAフィルタ
14:パンチング板
15:シルクスクリーン
H:排気口

Claims (3)

  1. 天井より下の室内が密閉された複数の室に対し、前記天井には空調機(12)から送られる空調空気を各室内に供給する給気口(3)が設けられ、前記給気口(3)が位置する天井裏に設けられた給気ユニット(6)へ前記空調機(12)から主給気ダクト(4)及び主給気ダクト(4)から分岐する分岐ダクト(7)を介して空調空気が送られ、前記給気ユニット(6)を経て前記給気口(3)から室内に前記空調空気を供給するバイオロジカルクリーン施設やバイオセーフティ施設といった微生物を制御する室の空調システムにおいて、
    前記給気ユニット(6)は、下面が解放された直方体の筐体から構成され、
    前記給気ユニット(6)の筐体内には、上流側を仕切る仕切りと、該仕切りごとに並列配置された複数の末端HEPAフィルタ(5a、5b・・)とが設けられ、
    前記分岐ダクト(7)から給気される空調空気を前記末端HEPAフィルタごとに分けて末端ダクト(11)を介して給気するにあたり、複数の前記末端HEPAフィルタのうちの一つに切り替える前記末端ダクト(11)に設けられた切替手段(9a、9b・・)が備わることを特徴とする微生物を制御する室の空調システム。
  2. 前記分岐ダクト(7)には定風量装置(10)が設けられ、
    前記給気ユニット(6)は、前記筐体の下面には、天井下から取り付けられる全面にわたり多数の小孔が設けられた吹出フェイス(8)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の微生物を制御する室の空調システム。
  3. 前記給気ユニット(6)に設けられた吹出フェイス(8)としてのパンチングプレスにより形成された多数の円形形状の小孔が設けられたパンチング部材や、同パンチング部材に掛かる静圧を均等化するためのシルクスクリーン等の部材を載置してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の微生物を制御する室の空調システム。
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