JP2021154332A - はんだ組成物および電子基板 - Google Patents
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Abstract
Description
一方で、電子機器の機能の多様化により、BGA(Ball Grid Array)などの大型の電子部品が電子基板に搭載されるようになっている。また、大型の電子部品の中には、電極端子の面積が広い電子部品(例えば、QFN(Quad Flatpack No Lead)、パワートランジスタ)がある。このような電子部品では、はんだ組成物の印刷面積が広いため、ボイドが発生しやすい傾向にある。
また、BGAなどの狭ピッチ部品に対応するために、はんだ粉末の粒子径を小さくすることが求められる。そして、このように粒子径が小さいはんだ粉末を用いる場合には、ボイドが発生しやすくなる傾向にあり、また、はんだ溶融性が低下する傾向にある。
本発明の一態様に係るはんだ組成物においては、前記(B)成分が、(B1)1,2,3−プロパントリカルボン酸、(B2)3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、および(B3)1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を含有することが好ましい。
本発明の一態様に係るはんだ組成物においては、前記(B2)成分に対する前記(B1)成分の質量比((B2)/(B1))が、5以上15以下であり、前記(B3)成分に対する前記(B1)成分の質量比((B3)/(B1))が、5以上15以下であることが好ましい。
すなわち、本発明のはんだ組成物においては、(C)溶剤として、(C1)1,4−ブタンジオールを用いている。(C1)成分は、その一部は、はんだが溶融する前やはんだ溶融時に揮発して気体となってしまうが、この気体が、はんだ組成物中の気体を外部に押し出す作用がある。そして、揮発しなかった(C1)成分を含有するはんだ組成物は、はんだ溶融時にもある程度の流動性を有しているため、はんだ組成物中の気体が徐々に集まりながら外部に放出される。このようにして、ボイドを十分に抑制できる。
また、本発明においては、狭ピッチ部品に対応するために、はんだ粉末の粒子径を小さくし、粒子径が25μm以下の粉末が重量比で全体の90%以上を占めるようにしている。このように粒子径が小さいはんだ粉末を用いる場合には、ボイドが発生しやすくなる傾向にあり、また、はんだ溶融性が低下する傾向にある。これに対し、本発明においては、所定量以上の(E)酸化防止剤を使用することで対応している。通常、はんだ溶融性には、有機酸などの活性剤組成で対応するが、有機酸の種類によっては、ボイドの発生要因となりえる。そこで、本発明においては、ボイドの発生要因とはならない(E)成分により、はんだ溶融性を維持している。以上のようにして、上記本発明の効果が達成されるものと本発明者らは推察する。
まず、本実施形態に用いるフラックス組成物について説明する。本実施形態に用いるフラックス組成物は、はんだ組成物におけるはんだ粉末以外の成分であり、(A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤、(D)チクソ剤、および(E)酸化防止剤を含有するものである。
本実施形態に用いる(A)ロジン系樹脂としては、ロジン類およびロジン系変性樹脂が挙げられる。ロジン類としては、ガムロジン、ウッドロジンおよびトール油ロジンなどが挙げられる。ロジン系変性樹脂としては、不均化ロジン、重合ロジン、水素添加ロジンおよびこれらの誘導体などが挙げられる。水素添加ロジンとしては、完全水添ロジン、部分水添ロジン、並びに、不飽和有機酸((メタ)アクリル酸などの脂肪族の不飽和一塩基酸、フマル酸、マレイン酸などのα,β−不飽和カルボン酸などの脂肪族不飽和二塩基酸、桂皮酸などの芳香族環を有する不飽和カルボン酸など)の変性ロジンである不飽和有機酸変性ロジンの水素添加物(「水添酸変性ロジン」ともいう)などが挙げられる。これらのロジン系樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態に用いる(B)活性剤は、(B1)1,2,3−プロパントリカルボン酸、(B2)3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、および(B3)1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を含有することが好ましい。これら(B1)成分〜(B3)成分は、ボイドの発生要因になりにくい。また、これら(B1)成分〜(B3)成分の組合せによれば、はんだ溶融性を更に向上できる。
また、ボイドおよび活性作用の観点から、(B2)成分に対する(B1)成分の質量比((B2)/(B1))は、5以上15以下であることが好ましく、8以上12以下であることがより好ましい。さらに、(B3)成分に対する(B1)成分の質量比((B3)/(B1))は、5以上15以下であることが好ましく、8以上12以下であることがより好ましい。
(B4)成分は、不飽和脂肪酸の重合によって生成されるダイマー酸であることが好ましい。この不飽和脂肪酸の炭素数は、特に限定されないが、8以上22以下であることが好ましく、12以上18以下であることがより好ましく、18であることが特に好ましい。また、ダイマー酸は、二塩基酸を主成分(50質量%以上)とするものであればよく、一塩基酸または三塩基酸を含有していてもよい。
本実施形態においては、チップ脇ボールおよびボイドの抑制の観点から、(B1)成分〜(B4)成分以外の有機酸を用いないことが好ましい。
(B4)成分の配合量は、ボイドおよび活性作用の観点から、フラックス組成物100質量%に対して、1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、3質量%以上15質量%以下であることがより好ましく、5質量%以上10質量%以下であることが特に好ましい。
本実施形態に用いる(C)溶剤は、(C1)1,4−ブタンジオール(沸点:230℃)を含有することが必要である。(C1)成分により、ボイドの発生を抑制できる。なお、本明細書において、沸点とは、1013hPaにおける沸点のことをいう。
(C2)成分としては、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、α,β,γ−ターピネオール、ベンジルグリコール、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(EHDG)、トリプロピレングリコール、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートおよび2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態に用いる(D)チクソ剤としては、硬化ひまし油、アミド類、カオリン、コロイダルシリカ、有機ベントナイト、およびガラスフリットなどが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態に用いる(E)酸化防止剤としては、公知の酸化防止剤を適宜用いることができる。(E)成分としては、硫黄化合物、ヒンダードフェノール化合物、およびホスファイト化合物などが挙げられる。これらの中でも、ヒンダードフェノール化合物が好ましい。この(E)成分を所定量以上用いることにより、粒子径が小さいはんだ粉末を用いる場合でも、はんだ溶融性を維持できる。
また、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよいが、2種以上を混合して用いることが好ましい。具体的は、N,N’−ビス{3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル}ヒドラジンと、これ以外のヒンダードフェノール化合物との組合せで用いることが好ましい。
本実施形態に用いるフラックス組成物には、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)成分の他に、必要に応じて、その他の添加剤、更には、その他の樹脂を加えることができる。その他の添加剤としては、消泡剤、改質剤、つや消し剤、および発泡剤などが挙げられる。これらの添加剤の配合量としては、フラックス組成物100質量%に対して、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましい。その他の樹脂としては、アクリル系樹脂などが挙げられる。
次に、本実施形態のはんだ組成物について説明する。本実施形態のはんだ組成物は、前述の本実施形態のフラックス組成物と、以下説明する(F)はんだ粉末とを含有するものである。
フラックス組成物の配合量は、はんだ組成物100質量%に対して、5質量%以上35質量%以下であることが好ましく、7質量%以上15質量%以下であることがより好ましく、8質量%以上12質量%以下であることが特に好ましい。フラックス組成物の配合量が5質量%未満の場合(はんだ粉末の配合量が95質量%を超える場合)には、バインダーとしてのフラックス組成物が足りないため、フラックス組成物とはんだ粉末とを混合しにくくなる傾向にあり、他方、フラックス組成物の配合量が35質量%を超える場合(はんだ粉末の配合量が65質量%未満の場合)には、得られるはんだ組成物を用いた場合に、十分なはんだ接合を形成できにくくなる傾向にある。
本実施形態に用いる(F)はんだ粉末は、融点が200℃以上250℃以下であるはんだ粉末である。本実施形態においては、融点が200℃以上250℃以下のはんだ粉末を使用する前提で、沸点230℃の(C1)成分を使用している。
このはんだ粉末におけるはんだ合金としては、スズ(Sn)を主成分とする合金が好ましい。また、この合金の第二元素としては、銀(Ag)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ビスマス(Bi)、インジウム(In)およびアンチモン(Sb)などが挙げられる。さらに、この合金には、必要に応じて他の元素(第三元素以降)を添加してもよい。他の元素としては、銅、銀、ビスマス、インジウム、アンチモン、およびアルミニウム(Al)などが挙げられる。
ここで、鉛フリーはんだ粉末とは、鉛を添加しないはんだ金属または合金の粉末のことをいう。ただし、鉛フリーはんだ粉末中に、不可避的不純物として鉛が存在することは許容されるが、この場合に、鉛の量は、300質量ppm以下であることが好ましい。
(F)成分の平均粒子径は、はんだ付けパッドのピッチが狭い電子基板にも対応するという観点から、1μm以上25μm以下であることがより好ましく、2μm以上22μm以下であることがさらにより好ましく、3μm以上20μm以下であることが特に好ましい。なお、平均粒子径は、動的光散乱式の粒子径測定装置により測定できる。
本実施形態のはんだ組成物は、上記説明したフラックス組成物と上記説明した(D)はんだ粉末とを上記所定の割合で配合し、撹拌混合することで製造できる。
次に、本実施形態の電子基板について説明する。本実施形態の電子基板は、以上説明したはんだ組成物を用いたはんだ付け部を備えることを特徴とするものである。本発明の電子基板は、前記はんだ組成物を用いて電子部品を電子基板(プリント配線基板など)に実装することで製造できる。
前述した本実施形態のはんだ組成物は、はんだ組成物の印刷面積が広い場合でも、大きな径のボイドを十分に抑制できる。そのため、電子部品としては、BGAなどの他に、電極端子の面積が広い電子部品(例えば、QFN、パワートランジスタ)を用いてもよい。また、はんだ組成物の印刷面積は、例えば、20mm2以上であってもよく、30mm2以上であってもよく、40mm2以上であってもよい。なお、印刷面積は、電子部品の電極端子の面積に対応する。
ここで用いる塗布装置としては、スクリーン印刷機、メタルマスク印刷機、ディスペンサー、およびジェットディスペンサーなどが挙げられる。
また、前記塗布装置にて塗布したはんだ組成物上に電子部品を配置し、リフロー炉により所定条件にて加熱して、前記電子部品をプリント配線基板に実装するリフロー工程により、電子部品を電子基板に実装できる。
リフロー条件は、はんだの融点に応じて適宜設定すればよい。例えば、プリヒート温度は、140℃以上200℃以下であることが好ましく、150℃以上160℃以下であることがより好ましい。プリヒート時間は、60秒間以上120秒間以下であることが好ましい。ピーク温度は、230℃以上270℃以下であることが好ましく、240℃以上255℃以下であることがより好ましい。また、220℃以上の温度の保持時間は、20秒間以上60秒間以下であることが好ましい。
例えば、前記電子基板では、リフロー工程により、プリント配線基板と電子部品とを接着しているが、これに限定されない。例えば、リフロー工程に代えて、レーザー光を用いてはんだ組成物を加熱する工程(レーザー加熱工程)により、プリント配線基板と電子部品とを接着してもよい。この場合、レーザー光源としては、特に限定されず、金属の吸収帯に合わせた波長に応じて適宜採用できる。レーザー光源としては、例えば、固体レーザー(ルビー、ガラス、YAGなど)、半導体レーザー(GaAs、およびInGaAsPなど)、液体レーザー(色素など)、並びに、気体レーザー(He−Ne、Ar、CO2、およびエキシマーなど)が挙げられる。
((A)成分)
ロジン系樹脂:水添酸変性ロジン、商品名「パインクリスタルKE−604」、荒川化学工業社製
((B1)成分)
有機酸A:1,2,3−プロパントリカルボン酸、商品名「リカシッド TCR−100」、新日本理化社製
((B2)成分)
有機酸B:3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、東京化成工業社製
((B3)成分)
有機酸C:1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、東京化成工業社製
((B4)成分)
有機酸D:ダイマー酸、商品名「UNIDYME14」、丸善油化商事社製
((B5)成分)
ハロゲン系活性剤:2−ヨード安息香酸、東京化成工業社製
((B6)成分)
アミン系活性剤:変性脂肪族ポリアミン、商品名「フジキュアーFXR−1081」、T&K TOKA社製
((C1)成分)
溶剤A:1,4−ブタンジオール(沸点:230℃)、三菱ケミカル社製
((C2)成分)
溶剤B:1,3−ブタンジオール(沸点:203℃)、東京化成工業社製
溶剤C:ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(沸点:272℃)、日本乳化剤社製
((D)成分)
チクソ剤A:商品名「ターレンATX−1146」、共栄社化学社製
チクソ剤B:商品名「スリパックスH」、日本化成社製
チクソ剤C:商品名「ヒマコウ」、ケイエフ・トレーディング社製
((E)成分)
酸化防止剤A:ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、商品名「ANOX20」、白石カルシウム社製
酸化防止剤B:ビス[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸][エチレンビス(オキシエチレン)]、商品名「イルガノックス245」、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
酸化防止剤C:N,N’−ビス[2−[2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エチルカルボニルオキシ]エチル]オキサミド、商品名「ナウガードXL−1」、白石カルシウム社製
酸化防止剤D:N,N’−ビス{3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル}ヒドラジン、商品名「イルガノックスMD1024」、BASFジャパン社製
((F)成分)
はんだ粉末A:合金組成はSn−3.0Ag−0.5Cu、粒子径分布は15〜25μm(IPC−J−STD−005Aのタイプ5に相当)、はんだ融点は217〜220℃
はんだ粉末B:合金組成はSn−3.0Ag−0.5Cu、粒子径分布は20〜38μm(IPC−J−STD−005Aのタイプ4に相当)、はんだ融点は217〜220℃
ロジン系樹脂36質量%、有機酸A0.3質量%、有機酸B3質量%、有機酸C3質量%、有機酸D8質量%、ハロゲン系活性剤0.1質量%、アミン系活性剤0.5質量%、溶剤A10質量%、溶剤B26.1質量%、チクソ剤A4質量%、チクソ剤B2質量%、チクソ剤C1質量%、酸化防止剤A5質量%および酸化防止剤B1質量%を容器に投入し、プラネタリーミキサーを用いて混合してフラックス組成物を得た。
その後、得られたフラックス組成物11質量%およびはんだ粉末89質量%(合計で100質量%)を容器に投入し、プラネタリーミキサーにて混合することではんだ組成物を調製した。
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、はんだ組成物を得た。
[比較例1〜4]
表1に示す組成に従い各材料を配合した以外は実施例1と同様にして、はんだ組成物を得た。
はんだ組成物の評価(BGA未融合、QFNボイド、ローリング安定性)を以下のような方法で行った。得られた結果を表1に示す。
なお、以下のような方法において、評価用基板は、次の方法で作成した。
すなわち、まず、BGA部品(ピン数:228個、ピッチ:0.5mm)を準備し、温度85℃湿度85%RHの恒温恒湿層に24時間投入して、劣化処理を施した。これを、BGA部品の試料とした。また、下面電極付きQFN部品(下面電極:6mm×6mm、Snめっきされた銅板)を、QFN部品の試料とした。
次に、チップ部品(1608チップ(大きさ:1.6mm×0.8mm)および1005チップ(大きさ:1.6mm×0.8mm)、QFP部品、QFN部品、BGA部品)を搭載できる基板(タムラ製作所社製の「SP−TDC」)に、120μm厚のメタルマスクを使用して、はんだ組成物を印刷し、BGA部品およびQFN部品の各試料を搭載し、下記リフロー条件AおよびBにて、リフロー炉(タムラ製作所社製)で、はんだ組成物を溶解させて、はんだ付けを行って、評価用基板を得た。
また、リフロー条件AおよびBについては、以下の通りである。
(i)リフロー条件A
プリヒート温度が180〜200℃(約85秒間)であり、温度220℃以上の時間が約20秒間であり、ピーク温度が237℃である。
(ii)リフロー条件B
プリヒート温度が150〜190℃(約96秒間)であり、温度220℃以上の時間が約40秒間であり、ピーク温度が233℃である。
(1)BGA未溶融
得られた評価用基板からBGA部品を剥離し、裏面を目視にて、観察した。BGAボールと溶融はんだが融合していないドット(未融合ドット)の発生率[(未融合ドット/全ドット)×100]を測定した。そして、未融合発生率に基づいて、下記の基準に従って、BGA未溶融を評価した。
◎:未融合ドットの発生率が、1%以下である。
○:未融合ドットの発生率が、1%超3%以下である。
△:未融合ドットの発生率が、3%超10%以下である。
×:未融合ドットの発生率が、10%超である。
(2)QFNボイド
得られた評価用基板について、QFN部品の搭載部分をX線検査装置(「NLX−5000」、NAGOYA ELECTRIC WORKS社製)を用いて観察した。得られた画像から、ボイド率[(ボイド面積/電極面積)×100]を算出し、その平均値(n=4)をとった。そして、ボイド率に基づいて、下記の基準に従って、QFNボイドを評価した。
◎:ボイド率が、10%以下である。
○:ボイド率が、10%超15%以下である。
△:ボイド率が、15%超25%以下である。
×:ボイド率が、25%超である。
(3)ローリング安定性
得られたはんだ組成物を試料とし、この試験前の試料の粘度をスパイラル粘度計で測定した。そして、この試料を、開口の無いメタルマスク上に500g載せる。これをソルダーペースト印刷機(パナソニック社製の「SP−60M」)にセットし、温度25℃湿度50%RHの環境下において、印刷動作(スキージ移動速度:30mm/s)を12時間行うローリング試験を施す。その後、試料を回収し、試験後の試料とし、この試験後の試料の粘度をスパイラル粘度計で測定した。
そして、試験前後の試料の粘度差を、算出し、下記の基準に従って、ローリング安定性を評価した。
◎:試験前後の試料の粘度差が、−20Pa・s以上20Pa・s以下である。
○:試験前後の試料の粘度差が、−30Pa・s以上−20Pa・s未満、或いは、20Pa・s超30Pa・s以下である。
△:試験前後の試料の粘度差が、−40Pa・s以上−30Pa・s未満、或いは、30Pa・s超40Pa・s以下である。
×:試験前後の試料の粘度差が、−40Pa・s未満、或いは、40Pa・s超である。
これに対し、(C1)成分を含有していないか、或いは、(E)成分の配合量が少な過ぎる場合(比較例1〜3)には、BGA未融合、QFNボイド、およびローリング安定性のうちのいずれかが劣ることが分かった。また、比較例4のはんだ組成物は、はんだ粉末の粒子径が大き過ぎるため、狭ピッチ部品に対応できない。
従って、本発明のはんだ組成物によれば、狭ピッチ部品に対応でき、ボイドを十分に抑制でき、かつはんだ溶融性に優れることが確認された。
Claims (5)
- (A)ロジン系樹脂、(B)活性剤、(C)溶剤、(D)チクソ剤、および(E)酸化防止剤を含有するフラックス組成物と、(F)融点が200℃以上250℃以下であり、粒子径が25μm以下の粉末が重量比で全体の90%以上を占めるはんだ粉末とを含有し、
前記(C)成分が、(C1)1,4−ブタンジオールを含有し、
前記(E)成分の配合量が、前記フラックス組成物100質量%に対して、1.5質量%以上である
ことを特徴とするはんだ組成物。 - 請求項1に記載のはんだ組成物において、
前記(E)成分が、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]を含有する
ことを特徴とするはんだ組成物。 - 請求項1または請求項2に記載のはんだ組成物において、
前記(B)成分が、(B1)1,2,3−プロパントリカルボン酸、(B2)3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、および(B3)1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を含有する
ことを特徴とするはんだ組成物。 - 請求項3に記載のはんだ組成物において、
前記(B2)成分に対する前記(B1)成分の質量比((B2)/(B1))が、5以上15以下であり、
前記(B3)成分に対する前記(B1)成分の質量比((B3)/(B1))が、5以上15以下である
ことを特徴とするはんだ組成物。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のはんだ組成物を用いたはんだ付け部を備えることを特徴とする電子基板。
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