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JP2021149275A - 配管設計システム、配管設計方法、プログラム、および記録媒体 - Google Patents

配管設計システム、配管設計方法、プログラム、および記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】設計より後の工程で図面に記載された配管が加工不可能であることが発覚すると、配管の再設計または図面の修正などの手戻りが発生し、装置製作のスケジュールに遅れを生じさせることがあった。【解決手段】本発明の設計システムは、仮想空間で配管を備える装置を設計する配管設計システムにおいて、前記仮想空間で配管の開始点と終了点の情報を入力される入力部と、前記開始点および前記終了点を含む配管を生成する配管生成部と、前記配管生成部にて生成した配管の加工性を前記配管の形状および寸法に基づいて加工性を評価する加工性評価部と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、生成した配管の加工性を評価する加工性評価部を備えた配管設計システム、配管設計方法、プログラム、および記録媒体に関するものである。
配管を備える装置およびその配管などの設計にコンピュータ支援設計(CAD)技術が広く利用されている。CADでは、2次元表示、3次元表示、アニメーション表示など様々な出力形式を選択することができる。この種のCADを利用した設計システムにおいて配管を備える装置およびその配管などの物体のモデルを取り扱う環境のことを仮想空間、と呼ぶ場合がある。そして、この仮想空間において、配管の開始点と終了点の情報を入力し、その2点を含む配管を生成する技術が知られている。
特許文献1の設計システムでは、仮想空間で、配管を備える装置本体の3次元モデルに対して配管の開始点、終了点および配管の直径に関する情報を入力し、開始点から終了点までの配管を生成する。その生成した配管と配管を備える装置本体の3次元モデルに干渉があるか確認する干渉計算を行い、配管を備える装置本体の3次元モデルと干渉のない配管を生成する技術について開示されている。
特表2011−526389号公報
しかしながら、上記技術による設計システムで生成された配管は、実際には加工不可能な場合や特別な治具を必要とする加工困難な場合がある。このような不具合が配管設計後の工程で発覚すると、配管の再設計が必要となり、装置製作のスケジュールに遅れを生じさせるという課題があった。
上記課題を解決するため、本発明の配管設計システムは、仮想空間で配管を備える装置の前記配管を設計する配管設計システムにおいて、前記仮想空間で前記配管の開始点および終了点の情報が入力される入力部と、前記2点を含む配管を生成する配管生成部と、前記配管生成部にて生成した配管を、前記配管の形状および寸法に基づいて加工性を評価する加工性評価部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、加工性評価部により、生成した配管の加工性を評価することができる。これにより、加工不可能な図面を配管製作段階等の設計より後の工程へ提供することがなくなる。そのため、配管の再設計または図面の修正などの手戻りが防止でき、装置製作のスケジュールに遅れを生じさせる原因を削減することができる。
本発明の配管設計システムの構成を示す模式図である。 本発明の配管設計システムを用いて生成した配管の一例を示す断面模式図である。 加工性評価部による評価方法の一例を示す模式図である。 加工性評価部による評価方法の一例を示す模式図である。 挿し込み代と曲げ開始長さの一例を示す模式図である。 本発明の配管設計システムの入力画面の一例を示す模式図である。 本発明の配管設計方法において1本の配管を設計する際のフローチャートである。 配管の生成に使用される基本パターンの一例を示す模式図である。 生成された配管の候補を示すユーザインタフェースの一例である。 配管が選択できない場合のエラーパターンの一例である。 本発明の配管設計方法において複数の配管を設計する際のフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態につき説明する。
(配管設計システム)
図1は、本発明の配管設計システム100を含む設計装置の全体構成を示す模式図である。設計装置は、表示部11、制御部12、および操作部13を備える。表示部11は、仮想空間に表現された配管を備える装置の3次元モデルや配管を認識可能に表示する液晶ディスプレイ(LCD)などから構成される。制御部12は、配管設計システム100や3次元CADシステム10を機能させるため、CPUなどの制御手段を中心にROM、RAM、HDDやSSDなどを配した、いわゆるPCフォームの形態を有する。操作部13は、配管設計システム100や3次元CADシステム10を操作するためのキーボードやマウスなどから構成される。
本発明の配管設計システム100は、入力部110、記憶部120、配管生成部130、処理部140、出力部150および作成部160を有する。
入力部110は、点情報入力部111、数値取得部112、およびオプション情報入力部113を備える。点情報入力部111には、配管の開始点と終了点の情報が入力される。開始点と終了点は1点ずつに限られるものではなく、分岐等がある配管を設計する場合は、必要に応じて複数の開始点や終了点が入力される。前記2点の情報を入力する方法としては、3次元CADシステム10を用いて表現された仮想空間において、マウス等の操作部13を用いて指定する方法や、仮想空間の座標の数値を入力する方法等がある。入力される点は、開始点と終了点以外に、開始点から終了点までの間の中間点も入力可能である。数値取得部112は、点情報入力部111にて3次元CADシステム10を用いて表現された仮想空間の点を指定された場合などに、3次元CADシステム10から座標等の数値を取得する。オプション情報入力部113では、点情報以外の設計に有用な情報(以下、オプション情報と呼ぶ。)を入力する。オプション情報の種類としては、材質および内外径を含む配管仕様、流体の仕様、配管の接続方法、挿し込み代、曲げ開始長さ、曲げ半径、および圧力損失許容値等がある。ただし、これらに限定するものではなく必要に応じて種々の情報をオプション情報として入力することが可能である。
記憶部120は、配管仕様記憶部121、流体仕様記憶部122、接続方法記憶部123、および曲げ半径記憶部124を備え、配管の生成や加工性の評価に必要な情報を記憶することができる。配管仕様記憶部121は、生成する配管の材質や内外径等の配管仕様を記憶する。流体仕様記憶部122は、生成する配管を流れる流体の種類や流量といった流体の仕様を記憶する。接続方法記憶部123は、配管の接続方法に関する仕様を記憶する。接続方法記憶部123には、配管の接続方法に関する情報を記憶することができる。接続方法の例としては、挿し込み継手、溶接フランジ継手および溶接継手がある。ただし、これら3種類に限られたものではない。他の種類の継手を使用する場合は使用する継手の接続方法を接続方法記憶部123に記憶しておけばよい。曲げ半径記憶部124は、配管仕様に対応した配管の曲げ半径を記憶する。具体的には、配管の外径に対応した配管の曲げ半径を記憶することが可能である。配管の曲げ半径は、配管の材質および内外径を含む配管仕様に応じたベンダー等のツールの寸法によって決定され、配管の外径を含む配管仕様の情報から曲げ半径を決定することができるためである。ただし、記憶部120が記憶する情報はこれらに限るものではなく、配管設計に有用な情報であれば、適宜選択できるものとする。また、記憶部120はオプション情報を記憶することもできる。
配管生成部130は、入力部110で入力された情報と記憶部120に記憶されている情報を用いて、入力された開始点と終了点を含む配管を生成する。また、配管生成部130は、オプション情報である接続方法が指定されている場合、指定の接続方法に応じた継手を用いた配管を生成する。
処理部140は、干渉確認部141、加工性評価部142、および圧力損失計算部143を備える。干渉確認部141は、配管生成部130で生成した配管の経路が、配管を備える装置の3次元モデルおよび他の配管のいずれかと、干渉しないか確認する。加工性評価部142は、配管生成部130で生成した配管を、配管の形状および寸法に基づいて加工性を評価する。圧力損失計算部143は、配管生成部130で生成した配管およびオプション情報を用いて圧力損失を計算する。
出力部150は、配管出力部151、干渉確認結果出力部152、加工性評価結果出力部153、および圧力損失計算結果出力部154を備える。配管出力部151は、配管生成部130にて生成した配管を表示部11に出力する。干渉確認結果出力部152は、干渉確認部141が干渉確認した結果を表示部11に出力する。加工性評価結果出力部153は、加工性評価部142が加工性を評価した結果を表示部11に出力する。圧力損失計算結果出力部154は、圧力損失計算部143が圧力損失を計算した結果を表示部11に出力する。なお出力部150を構成する各出力部が出力する結果は表示部11に表示される画像情報に限られず、例えばバイナリ形式のテキストファイルや音声による出力であっても構わない。
作成部160は、図面作成部161および3次元プリンタ用データ作成部162を備える。図面作成部161では、生成された配管に関する図面を作成することが可能である。3次元プリンタ用データ作成部162では、生成された配管に関する3次元プリンタで造形可能なスライスデータを作成することが可能である。
続いて、加工性評価部142が生成された配管の加工性を評価する機能について詳細に説明する。図2は、本発明の配管設計システムを用いて生成した配管の一例の断面模式図である。配管端P1は、配管の端部であり、生成した配管には少なくとも2点存在する。配管に曲がりがある場合は、曲げ加工端P2および曲げ角度Dが存在する。曲げ加工端P2は、配管に曲げ加工がされている部分とされていない部分の境界である。曲げ加工がされている部分の両端につながっている曲げ加工がされていない各配管の中心線を延長すると、ある点で交わる。曲げ角度Dは、これらの中心線を延長した線のなす角度である。また、溶接加工が必要な場合は、溶接箇所P3が存在する。溶接箇所P3は、溶接される部品と配管の境界である。加工性評価部142は、これらの加工情報を用いて加工性を評価する。加工情報をより具体的に説明すると、曲げ加工端間の距離、曲げ加工端から配管端までの距離、曲げ加工端から溶接箇所までの距離、溶接箇所間の距離、溶接箇所から配管端までの距離、および曲げ角度D等である。
ところで、配管の曲げ加工は、ベンダー等のツール用いて実施されることが一般的である。1本の配管に複数の曲げ加工を施すときに、曲げ加工端同士の位置が近すぎる場合や曲げ角度によっては、配管とツールが干渉して曲げ加工が不可能となる。また、配管端と曲げ加工端の位置が近すぎる場合も、配管の曲げ加工を施したい位置に加工ができるように加工前の配管をツールにセットできないため、曲げ加工不可能となる。配管を溶接する際は、配管に対して溶接する配管または溶接部品を相対的に決まった位置に固定する必要がある。そこで、曲げ加工端または溶接箇所から溶接箇所までの距離が短いと、汎用の固定治具では配管と配管もしくは溶接部品を固定できないため、溶接加工不可能となる。また、配管端と溶接箇所の位置が近すぎる場合も、短い配管の固定が困難なため、溶接加工不可能となる。特許文献1に開示された設計システムは、生成された配管に対し、配管の寸法に関する上述したような状態を考慮しておらず、生成された配管が加工不可能な形状である場合があった。また、上記複数の加工不可能な場合のみならず、特別な治具を必要とする場合など加工が困難な場合もある。
そこで本願発明の配管設計システムは、配管生成部130で生成した配管を、配管の形状および寸法に基づいて加工性を評価する加工性評価部142を備える。具体的には、規格に定められた配管の種類ごとに、前記加工情報の加工不可能となる値の範囲および加工困難となる値の範囲を曲げ半径記憶部124に記憶する。生成した配管について加工性評価部142がこれらの範囲に当てはまる部分があると評価した場合、加工性評価結果出力部153が加工不可能または加工困難と結果を出力する。出力した結果は、表示部11で表現された仮想空間に、加工困難であると表示される。この表示により、本発明の配管設計システムの使用者は、配管生成部130にて生成した配管が加工不可能または加工困難であることを認識できる。なお、加工性評価部142は、加工性評価に際し、前述したオプション情報を用いてもよい。
また、評価方法は曲げ半径記憶部124に記憶した前記加工情報の加工不可能となる値の範囲および加工困難となる値の範囲と比較する方法に限られるものではない。以下に示すように、配管の曲げ半径、配管の開始点座標、および終了点座標を用いて加工性を評価してもよい。この例については図3を用いて説明する。ここで、配管の曲げ半径R、配管の開始点座標(x1,y1,z1)、終了点座標(x2,y2,z2)とする。図3はz1=z2の場合であり、XY平面において、直角曲げおよび斜め曲げが可能かどうかについて以下のような基準で評価を行う
Figure 2021149275
ただし、図3の例において、|x1−x2|=0の場合は配管作成が不可能であり、|y1−y2|=0の場合は曲げ加工無く配管作成が可能である。また、θは斜め曲げ可能な角度の最小値であり、0°<θ<90°とする。
上記はXYの2次元平面に対しての評価基準であり、実際の配管設計は3次元に対して実施するため、指定された終了点がZ方向にもオフセットすることが考えられる。この際も上記と同様の基準で加工性を評価することができる。例えば図4に示すように、Y軸まわりにφ角度回転させたX’Y平面に置き換えることで、上記の評価基準を適用することができる。
また、別の例としては、挿し込み代および曲げ開始長さを用いて加工性を評価できる。図5は、挿し込み代と曲げ開始長さの一例(挿し込み継手の場合)を示す模式図である。挿し込み代は、配管が継手の内部に挿し込む必要のある長さであり、曲げ開始長さは、継手の先端から曲げ加工端までに必要な長さである。挿し込み代と曲げ開始長さは、配管の材質および内外径を含む配管仕様および接続方法によって許容される値は異なる。その許容値は、規格の配管寸法それぞれに対して、接続方法記憶部123に記憶する。したがって、オプション情報として入力された挿し込み代および曲げ開始長さと前記許容値を比較することで加工性評価を行うことができる。
ここまでに、配管の加工性を評価するいくつかの方法を説明した。これらの方法において、加工不可能または加工困難と評価した結果を出力することに限らない。例えば、加工不可能または加工困難な理由と程度により重みづけを行い、加工不可能または加工困難な水準を表す指数などを出力してもよい。指数の値を出力してよいし、指数から分類したレベルを出力してもよい。
続いて圧力損失計算部143の機能について詳細に説明する。流体が配管などの内部を流れる時には、経路の壁面との摩擦や、経路の断面が変化する場合や経路が曲がる際の流れの乱れにより、入口と出口の間で流体の圧力が損失される。流体の圧力を大きく損失すると所望の流量より少ない流量しか流れないなどの不具合が発生する。これらの不具合を防ぐために、圧力損失計算部143が生成した配管の圧力損失を計算する。圧力損失を計算するために必要な配管の材質、内径、および流量などと、圧力損失許容値は、オプション情報として入力できる。圧力損失計算部143は、配管生成部130にて生成した配管の入口と出口の圧力損失を計算する。その圧力損失の計算値と圧力損失許容値を比較する。圧力損失計算結果出力部154は、計算された圧力損失の値および計算された圧力損失の値が圧力損失許容値を上回っている場合はエラーの表示を表示部11に出力し、表示部11に表現された仮想空間に表示する。これらの表示により、本発明の配管設計システムの使用者は、配管生成部130にて生成した配管の圧力損失の計算値および圧力損失の計算値と圧力損失許容値の比較結果を認識することができる。
(配管設計方法)
図6は、本発明の配管設計システムの入力画面の一例を示す模式図であり、配管設計に必要な情報を入力するユーザインタフェースである。図7は、本発明の配管設計方法において1本の配管を設計する際のフローチャートである。図6および図7を用いて本発明の配管設計方法を説明する。
図7のステップS701では、まず、3次元CADシステムを起動し、配管を設計する対象の装置の3次元モデルを仮想空間に表示する。その後に、本発明が適用されたソフトウェアを3次元CADシステム上で起動する。
ステップS702では、開始点に関する情報を本発明の配管設計システムの使用者が入力する。具体的には、図6に示した入力部600の開始点情報入力部610に開始点に関する情報を入力する。開始点の選択は、3次元モデル上で開始点651の位置を選択すると、その位置の座標を数値取得部112が取得し、開始点座標欄611に表示される。次に、配管を設計する方向を3次元モデル上で本発明の配管設計システムの使用者が指定すると、その方向に関する情報が開始点方向欄612に表示される。開始点接続方法欄613にて挿し込み継手、溶接フランジ継手および溶接継手等の接続方法の選択肢から選択する。接続方法記憶部123に記憶されている配管の材質および内外径を含む配管仕様および接続方法に適した挿し込み代および曲げ開始長さの標準値が挿し込み代欄614と曲げ開始長さ欄615に入力される。
ステップS703では、終了点に関する情報を入力する。具体的な方法は、ステップS702の開始点に関する情報を入力する方法と同様のため説明は省略する。
ステップS704では、オプション情報の指定が有るか無いかの判断をする。
オプション情報の指定が有る場合は、ステップS705で、オプション情報を入力する。入力可能な情報としては、材質および内外径を含む配管仕様、流体の仕様、配管の接続方法、挿し込み代、曲げ開始長さ、曲げ半径および圧力損失許容値等があり、図6のオプション情報入力部欄640に入力する。オプション情報の指定が無い場合は、ステップS706に進む。
ステップS706では、これまでに入力された情報を用いて配管生成部130が配管を生成する。必要に応じて、記憶部120に記憶された情報を用いても良い。配管生成部130は、入力された開始点および終了点を用いて図8で示す加工可能なパターンを組み合わせることを基本として配管を生成する。配管の曲げ半径は、曲げ半径記憶部124に記憶された配管の外径に対応した曲げ半径および図6の曲げ半径入力欄641に入力された曲げ半径の少なくともいずれかが用いられる。配管を生成した後に、他に生成可能な配管が有る場合は、配管をさらに生成する。他に生成可能な配管が無くなれば、ステップS707に進む。
ステップS707では、ステップS706で生成した配管の干渉確認と加工性評価を行う。干渉確認部141が、ステップS706で生成した配管が、配管を備える装置の3次元モデルおよび他の配管の少なくともいずれかと、干渉しないか確認する。加工性評価部142が、ステップS706で生成した配管の加工性を評価する。オプション情報として配管の内径、流体の種類、流量、および圧力損失許容値が入力されている場合、圧力損失計算部143が、これらのオプション情報およびステップS706で生成した配管を用いて圧力損失を計算し、圧力損失許容値と比較する。
ステップS708では、ステップ707で処理した配管、干渉確認結果、加工性評価結果、および圧力損失計算結果を表示部11に出力し、表示部11に表現された仮想空間に表示する。配管経路の候補を表示および選択するインタフェースを図9に示す。ステップS706で生成した配管の候補が表示部11に表示される。図9に示す例では、5通りの配管候補が示されている。配管候補の情報を示す画面900があり、配管経路のリストが901に表示される。ここでは選択中の配管経路、選択可能な配管経路、選択不可能な配管経路が表示される。選択不可能な配管経路については、選択不可能な理由である干渉有り、加工不可能、圧力損失許容外等のエラー内容が表示される。
ステップS709では、ステップS706で生成した配管の中にエラーの無い配管が有るか無いかの判断をする。
エラーの無い配管の候補が無い場合、ステップS710として、ステップS702、ステップS703、およびステップS705のいずれかのステップに工程が戻る。図10に選択不可能なエラーパターンの一例を示す。図10に示すように、どのオプション情報によってエラーとなっているかなど、選択不可能な理由を合わせて提示することで、本発明の配管支援システムの使用者に具体的な修正箇所の認識を促す。修正箇所を認識した使用者がどのステップまで戻るかを選択し、ステップS702、ステップS703、およびステップS705のいずれかのステップに工程が戻る。
S710にて、ステップS702、ステップS703、およびステップS705のいずれかのステップに工程が戻ることでは対処できない場合は、3次元CADシステム10を用いて3次元モデルの修正を行ってもよい。修正した3次元モデルに対して配管設計を行う場合は、改めて図7に示したフロー図のステップS701から再実施する。
配管の候補が有る場合は、ステップS711として、ステップS708で表示された選択可能な配管から採用する配管を選択する。
その後、ステップS712として、さらに配管を継続して生成するか判断する。継続して配管を生成する場合は、ステップS702に戻り、開始点、終了点、およびオプション情報の指定を繰り返して配管設計を継続することができる。この時、現在の終了点の情報を次の配管の開始点の情報へ伝達することも可能である。
継続して配管を生成しない場合は、ステップS713として、ステップS711で選択した配管から図面を作成することが可能である。
以上の一連の作業を通して、本発明の配管設計システムを用いた配管設計が完了する。
[実施形態2]
以下、本発明の実施形態2に係る設計システムと配管の設計方法ついて説明する。実施形態1との差異は、複数組の点情報を入力し、複数の配管を一括して生成する点である。図11は本発明の配管設計方法において複数本数の配管を設計する際のフローチャートであり、図11を用いて実施形態1との差分について説明する。
実施形態2においては、ステップS701で装置の3次元モデルを仮想空間に表示し、ステップS702で配管の開始点を、ステップS703で配管の終了点を、指定する。オプションを指定する場合は、ステップS705でオプションを本発明の配管設計システムの使用者が指定する。その後に、ステップS1101で、N本の配管の指定が完了したかどうかを確認する。完了していない場合はステップS702に戻り、この繰返し処理をN回繰返す。N本の配管の指定が完了すれば、ステップS706に進む。
実施形態1と同様にステップS706からステップS711まで実行される。ステップS711で配管の候補から配管の1つを選択するが、N本のいずれの配管から選択するかは本発明の配管設計システムの使用者が任意に選択することができる。また、一度選択した配管を別の配管を選択した後に選択し直すことも可能である。したがって、N本の配管の組み合わせを検討しながら設計することができるため、装置全体として最適な設計が可能となる。
ステップS711まで実行された後に、ステップS1102で、N本分すべての配管を選択したか確認する。N本分すべての配管を選択していない場合は、ステップS709に戻る。N本すべての配管を選択するとステップS712に進む。以降の工程は実施形態1と同様である。
最後に、本発明は上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記録媒体を介してシステム又は装置に供給できる。そのシステム又は装置のコンピュータにおける1以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、以上に示す構成はあくまでも一例であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更することができる。また、本実施形態で取り上げる数値は、参考数値の例示に過ぎない。
1つの実施形態として、3次元CADシステムに本発明の配管設計システムを追加して3次元CADシステムにて配管設計する例を示した。ただし、本発明の配管設計システムが独立したシステムとなっており、種類を問わない3次元CADシステムにて作成された3次元モデルを本発明の配管設計システムに取り込んで配管支援システムにて配管設計を行ってもよい。
10 3次元CADシステム
11 表示部
12 制御部
13 操作部
110 入力部
111 点情報入力部
112 数値取得部
113 オプション情報入力部
120 記憶部
121 配管仕様記憶部
122 流体仕様記憶部
123 接続方法記憶部
124 曲げ半径記憶部
130 配管生成部
140 処理部
141 干渉確認部
142 加工性評価部
143 圧力損失計算部
150 出力部
151 配管出力部
152 干渉確認結果出力部
153 加工性評価結果出力部
154 圧力損失計算結果出力部
160 作成部
161 図面作成部
162 3次元プリンタ用データ作成部
P1 配管端
P2 曲げ加工端
P3 溶接箇所
D 曲げ角度
600 配管に関する情報を入力および表示するユーザインタフェース
601 配管作成を継続するボタン
602 配管作成を完了するボタン
603 配管作成を中断するボタン
610 開始点に関する情報を入力する箇所
611 開始点の座標を表示する箇所
612 開始点からの配管の方向を示す箇所
613 配管の開始点の接続方法を選択および表示する箇所
614 接続方法に応じた挿し込み代の長さを表示する箇所
615 接続方法に応じた曲げ開始長さを表示する箇所
620 終了点に関する情報を入力する箇所
621 終了点の座標を表示する箇所
622 終了点からの配管の方向を示す箇所
623 配管の終了点の接続方法を選択および表示する箇所
624 接続方法に応じた挿し込み代の長さを表示する箇所
625 接続方法に応じた曲げ開始長さを表示する箇所
630 配管の選択を行う箇所
631 配管選択の処理を行うためのボタン
640 オプション情報を指定する箇所
641 曲げ半径値を直接指定および表示する箇所
642 配管の材質、径を指定および表示する箇所
650 仮想空間表示画面
651 3次元CAD表示画面上で指定する配管の開始点
652 3次元CAD表示画面上で指定する配管の終了点
900 経路候補の表示および選択を行うユーザインタフェース
901 経路の候補リストを表示および選択する箇所

Claims (13)

  1. 仮想空間で配管を備える装置の前記配管を設計する配管設計システムにおいて、
    前記仮想空間で前記配管の開始点および終了点の情報が入力される入力部と、
    前記開始点および前記終了点を含む配管を生成する配管生成部と、
    前記配管生成部にて生成した配管を、前記配管の形状および寸法に基づいて加工性を評価する加工性評価部と、を備えたことを特徴とする配管設計システム。
  2. 請求項1に記載の配管設計システムにおいて、前記加工性評価部が、生成された前記配管の曲げ加工端間の距離、曲げ加工端から配管端までの距離、配管端または溶接箇所から溶接箇所までの距離、曲げ加工端から溶接箇所までの距離、および曲げ角度の少なくとも一つの加工情報を用いて加工性を評価することを特徴とする配管設計システム。
  3. 請求項1または2に記載の配管設計システムにおいて、前記開始点および前記終了点の情報が前記仮想空間に表現された前記装置の3次元モデルに対して入力されることを特徴とする配管設計システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の配管設計システムにおいて、前記配管の材質および内外径を含む配管仕様、流体の仕様、配管の接続方法、挿し込み代、曲げ開始長さ、曲げ半径、および圧力損失許容値、を含むオプション情報が入力されるオプション情報入力部および前記オプション情報が記憶される記憶部を備え、
    前記配管生成部が、前記オプション情報の少なくとも一つを用いて前記配管を生成することを特徴とする配管設計システム。
  5. 請求項4に記載の配管設計システムにおいて、前記配管生成部が、前記オプション情報を用いて、前記配管の曲げ半径を決定することを特徴とする配管設計システム。
  6. 請求項3から5のいずれか1項に記載の配管設計システムにおいて、前記配管生成部にて生成した配管が、前記装置の前記3次元モデルおよび既に生成された配管の少なくともいずれかと、干渉しないか確認する干渉確認部をさらに備えることを特徴とする配管設計システム。
  7. 請求項4から6のいずれか1項に記載の配管設計システムにおいて、配管の内径、流体の種類、および流量を含む前記オプション情報を用いて、生成した配管の圧力損失を計算する圧力損失計算部をさらに備えることを特徴とする配管設計システム。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の配管設計システムにおいて、前記配管生成部が生成した配管および前記加工性評価部の評価結果を出力する出力部をさらに備えることを特徴とする配管設計システム。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の配管設計システムにおいて、前記入力部にて複数組の開始点と終了点の情報が入力され、前記配管生成部が複数の配管を生成することを特徴とする配管設計システム。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の配管設計システムにおいて、前記配管生成手段にて生成した配管に基づき図面を作成する図面作成部をさらに備えることを特徴とする配管設計システム。
  11. 仮想空間で配管を備える装置の前記配管を設計する配管設計方法において、
    前記仮想空間で前記配管の開始点と終了点の情報が入力される入力工程と、
    前記開始点および前記終了点を含む配管を生成する配管生成工程と、
    前記配管生成部にて生成した配管を、前記配管の形状および寸法に基づいて加工性を評価する加工性評価工程と、を有することを特徴とする配管設計方法。
  12. 請求項11に記載の配管設計方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  13. 請求項12に記載のプログラムを記録した記録媒体。
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JP2022136838A (ja) * 2021-03-08 2022-09-21 東芝インフォメーションシステムズ株式会社 情報処理装置及び表示方法

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