JP2008146570A - 加工データ作成装置および加工データ作成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】座標データを入力するだけで、加工でデータを出力できる加工データ作成装置および加工データ作成方法を提供する。
【解決手段】配管の設計図面から各直線成分f1〜f4の始点および終点の座標データを入力し(SP1)、各線分ベクトルと法線ベクトルとを求め(SP2)、各直線成分同士が成す曲げ角を求め(SP3)、曲げ交点が存在する領域を判定して(SP4)ヒネリ方向からヒネリ角を求め(SP5,SP6)、全長を計算する(SP7)ことで加工データを作成できる。
【選択図】図6
【解決手段】配管の設計図面から各直線成分f1〜f4の始点および終点の座標データを入力し(SP1)、各線分ベクトルと法線ベクトルとを求め(SP2)、各直線成分同士が成す曲げ角を求め(SP3)、曲げ交点が存在する領域を判定して(SP4)ヒネリ方向からヒネリ角を求め(SP5,SP6)、全長を計算する(SP7)ことで加工データを作成できる。
【選択図】図6
Description
この発明は、例えば、金属管を3次元形状の配管に加工するときの加工データを作成する加工データ作成装置および加工データ作成方法に関する。
原子力発電所や火力発電所などにおいては、複雑な3次元形状に形成された配管がはりめぐされている。このような配管を製造するためには、設計図面から具体的に製造するためのデータを抽出する必要がある。
物体の形状方法を決定する一例として、特開平8−339450号公報(特許文献1)に記載されているものがある。特許文献1に記載されている物体の形状決定方法では、物体の輪郭を検出し、その物体の輪郭を物体の位置に対して独立な輪郭関数に変換し、その輪郭関数を既知の形状に対する予め定められた基準輪郭関数と比較して形状を決定することについて記載されている。
特開平8−339450号公報
特許文献1に記載された物体の形状決定方法は、物体が存在していることを前提としており、データを入力することで形状を決定するものではなく、また加工データを出力できるものではない。
複雑な配管は、3次元形状をしており、設計図面から金属管をパイプベンダーで曲げたりひねったりして加工するために、曲げ角やヒネリ角を算出する必要がある。従来は、人の手で計算して数値データを算出しており、算出のために時間がかかるという問題があった。
そこで、この発明の目的は、座標データを入力するだけで、3次元の加工データを出力できる加工データ作成装置および加工データ作成方法を提供することである。
この発明は、金属管を3次元形状の配管に加工するための加工データ作成装置であって、配管の形状を成す各直線成分の交点の位置を示す座標データを入力するための入力手段と、入力手段から入力された各直線成分の交点の位置を示す座標データに基づいて、各交点が成す曲げ角とヒネリ角とを算出する角度算出手段と、入力手段から入力された各直線成分の交点の位置を示す座標データと、算出した曲げ角とに基づいて、配管の全長を計算するための全長計算手段とを備える。
この発明では、各直線成分の座標データを入力するだけで、短時間に曲げ角とヒネリ角と全長を計算できるので、従来のように人手による計算を不要にできる。
好ましくは、入力手段は、ユーザが各直線成分の交点の位置を示す座標データを入力するものであって、角度算出手段は、入力手段から入力された各直線成分の交点の位置を示す座標データに基づいて各直線成分の線分ベクトルと法線ベクトルとを計算し、各直線成分同士が成す曲げ角とヒネリ角とを算出する。
好ましくは、各直線成分の交点が存在する3次元空間内の領域を判定し、ヒネリ方向を決定する。
好ましくは、各直線成分のいずれかは、所定の円弧を有して曲げられており、全長計算手段は、円弧の曲げ半径と、曲げ角とに基づいて、所定の円弧部分の長さを求める。
この発明の他の局面は、金属管を3次元形状の配管に加工するための加工データ作成方法であって、配管の形状を成す各直線成分の交点の位置を示す座標データを入力するステップと、入力された各直線成分の交点の位置を示す座標データに基づいて、各交点が成す曲げ角とヒネリ角とを算出するステップと、入力された各直線成分の交点の位置を示す座標データと、算出した曲げ角とに基づいて、配管の全長を計算するステップとを備える。
この発明によれば、配管の形状を成す各直線成分の交点の位置を示す座標データを入力するだけで、各交点が成す曲げ角とヒネリ角とを算出するとともに、入力された各直線成分の交点の位置を示す座標データと、算出した曲げ角とに基づいて、配管の全長を計算することができるので、3次元の加工データを作成することができる。
図1はこの発明の一実施形態における加工データ作成装置1のブロック図である。図1において、加工データ作成装置1は、角度算出手段および全長計算手段として作動する制御部2と、入力手段として作動する入力部3と、メモリ4と、表示部5と、出力部6とを含む。制御部2はコンピュータにより構成されており、入力部3は例えばキーボードやマウスなどを含み、メモリ4はハードディスク(HDD)などで構成されている。表示部5は例えば液晶ディスプレイなどが用いられており、出力部6は例えばプリンタなどで構成されている。
図2はこの発明の一実施形態における加工データ作成装置1で作成される配管10の一例を示す図であり、図3は図2に示した配管10のヒネリ方向の領域を判定する方法を説明するための図であり、図4は配管の全長を計算する方法を示す図であり、図5は座標データと、加工データとを示す図であり、図6はこの発明の一実施形態の加工データ作成装置1で加工データを作成する動作を説明するためのフローチャートである。
図2において、直線状の金属管などを曲げ加工して配管10を製造するものとし、金属管の曲げ加工は、パイプベンダーによって行われる。パイプベンダーは、各種パイプを三次元形状に曲げ加工するとき、送り長,ヒネリ角,曲げ角を数値制御(3軸NC制御)して加工する。このために、送り長,ヒネリ角,曲げ角を加工データとして与える必要がある。
そこで、加工データを図1に示した加工データ作成装置1で算出する。図2に示すように、配管10は直線成分f1,f2,f3を含み、直線成分f1とf2は曲げ角β1で曲げられており、直線成分f2とf3は曲げ角β2で曲げられているものとする。各直線成分f1,f2,f3,f4のそれぞれの始点または終点F1,F2,F3,F4の座標データは、図5(A)に示すように、F1(x1,y1,z1),F2(x2,y2,z2),F3(x3,y3,z3)、F4(x4,y4,z4)で予め与えられる。F2,F3は配管10の交点でもある。この座標データから配管10を加工するために、図5(B)に示す送り長と、アーク長と、ヒネリ角と、曲げ角の各データを図6に示すフローチャートに基づいて算出する。
ユーザは、入力部3から図5(A)に示す始点または終点F1,F2,F3,F4の各座標データを入力する。制御部2は、ステップ(図示ではSPと略称する。)SP1において、座標データの入力されたことを判別すると、ステップSP2において、直線成分f1,f2,f3の各線分ベクトルF1F2,F2F3,F3F4と、法線ベクトルとを計算する。ステップSP3において各線分ベクトルと法線ベクトルとに基づいて、直線成分f1,f2,f3の曲げ角β1,β2を計算する。
ステップSP4において、ヒネリ方向を判別するために、領域判定を行う。領域判定においては、図2に示すように、直線成分f1とf2とを含む平面Sと、直線成分f2を含み平面Sに対して直角に交わる平面Kとを定義づけする。平面Sは直線成分f1対して平行で紙面に対して直交する方向に広がっており、平面Kは点線で示すように平面Sに直交し紙面に対して直交する方向に広がっている。
図3は領域を判定するために、一例として4つのパターンを示している。図3(A)〜(D)において、平面Sから直線成分f1を見たとき、直線成分f2は紙面に対して直交する方向に延びており、始点または終点F2,F3は同じ位置で示される。領域判定では、始点F1と終点F4の位置関係が、紙面に対して、平面Sより上か下か、平面Kより右か左かを判別する。
図3(A)に示した例では、終点F4は紙面上で平面Sより上であり、平面Kより左にある。図3(B)に示した例では、終点F4は平面Sより上であり、平面Kより右にある。図3(C)に示した例では、終点F4は平面Sより下であり、平面Kより右にある。図3(D)に示した例では、終点F4は平面Sより下であり、平面Kより左にある。
このように領域を判定した後、ステップSP5において、ヒネリ角を計算する。すなわち、図3(A)に示した例では直線成分f1に対するf2のヒネリ角α1を計算し、図3(B)に示した例ではヒネリ角α2を計算し、図3(C)に示した例ではヒネリ角α3を計算し、図3(D)に示した例ではヒネリ角α4を計算する。
ステップSP6において、ヒネリ方向を判定する。図3(A)に示した例では、反時計方向のヒネリであると判断する。この例では、時計方向に360−α1ひねっても、反時計方向にα1ひねったのと同じ結果になるが、180度を越えるヒネリを行うときに金属管が床と干渉するおそれがあるので、ヒネリ方向を反時計方向に決めている。図3(B),(C),(D)に示した例では、いずれもヒネリ角が180度以下であるため、時計方向にヒネリを行う。
ステップSP7において、全長計算を行う。図2に示した配管10の加工時の全長は、直線成分f1,f2,f3の各線分ベクトルの合計値になる。しかし、図4に示すように、例えば直線成分f2とf3との間が半径Rの角度で円弧を描いて曲げられているとする。この場合には曲げられた円弧部分の長さr1も計算する必要がある。そこで、曲げ半径Rと曲げ角β2とから図4に示すように、直線成分f2と円弧部分との接続点からF3までの長さL1と、直線成分f3と円弧部分との接続点からF3までの長さL2を計算する。そして、直線成分f2の長さと、直線成分f3の長さの合計値からL1+L2分の長さを減算し、円弧部分の長さr1を加算して全長Lを計算する。
このとき直線成分f1からr1/2を差し引いた長さo1が直線成分f1に対する送り長になり、直線成分f2からr1/2を差し引いた長さo2が直線成分f2に対する送り長になる。各直線成分f1〜f3の全長は、図5(B)に示すように、各送り長と、各アーク長とを加算した合計で表される。このようにして計算された加工データは、制御部2の制御によりメモリ4に記憶され、ユーザが必要に応じて入力部3を操作することにより、加工データを表示部5に表示し、あるいは出力部6で加工データを印刷することができる。なお、図5(B)において、初期セット位置SLは、図2に示すように、金属管をパイプベンダーにセットしたときの初期位置である。
配管10を実際に加工するときは、金属管を求めた全長の長さに切断し、切断した金属管をパイプベンダーに装着し、求めた送り長と、アーク長と、ヒネリ角と、曲げ角とをパイプベンダーに入力することにより、NC制御で図2に示す3次元形状に曲げ加工することができる。
上述のごとく、この発明の一実施形態によれば、各直線成分f1〜f4の座標データを入力して線分ベクトルと法線ベクトルとを求め、各直線成分同士が成す曲げ角を求め、曲げ交点が存在する領域を判別してヒネリ方向からヒネリ角を求め、全長を計算することにより、自動的に加工データを作成できる。そして、金属管の長さを求めた全長に合わせて切断し、その金属管をパイプベンダーに装着し、求めた送り長,アーク長,ヒネリ角,曲げ角をパイプベンダーに入力するだけで、所望の3次元形状を有する配管を加工することができる。
なお、上述の説明では、火力発電所や原子力発電所などの配管を製造する場合の加工データ作成装置または加工データ作成方法についてこの発明を適用したが、その他の配管を加工する場合にもこの発明を適用することができる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明の加工データ作成装置は、パイプベンダーで金属管を曲げ加工するのに有利に利用できる。
1 加工データ作成装置、2 制御部、3 入力部、4 メモリ、5 表示部、6 出力部、f1〜f3 直線成分、F1〜F4 始点または終点、β1、β2 曲げ角、α1〜α4 ヒネリ角、o1,o2 送り長、r1 円弧。
Claims (5)
- 金属管を3次元形状の配管に加工するための加工データ作成装置であって、
前記配管の形状を成す各直線成分の交点の位置を示す座標データを入力するための入力手段と、
前記入力手段から入力された各直線成分の交点の位置を示す座標データに基づいて、前記各交点が成す曲げ角とヒネリ角とを算出する角度算出手段と、
前記入力手段から入力された各直線成分の交点の位置を示す座標データと、前記算出した曲げ角とに基づいて、前記配管の全長を計算するための全長計算手段とを備える、加工データ作成装置。 - 前記入力手段は、ユーザが前記各直線成分の交点の位置を示す座標データを入力するものであって、
前記角度算出手段は、前記入力手段から入力された前記各直線成分の交点の位置を示す座標データに基づいて各直線成分の線分ベクトルと法線ベクトルとを計算し、各直線成分同士が成す曲げ角とヒネリ角とを算出する、請求項1に記載の加工データ作成装置。 - 前記各直線成分の交点が存在する3次元空間内の領域を判定し、ヒネリ方向を決定する、請求項1または2に記載の加工データ作成装置。
- 前記各直線成分のいずれかは、所定の円弧を有して曲げられており、
前記全長計算手段は、前記円弧の曲げ半径と、曲げ角とに基づいて、前記所定の円弧部分の長さを求める、請求項1から3のいずれかに記載の加工データ作成装置。 - 金属管を3次元形状の配管に加工するための加工データ作成方法であって、
前記配管の形状を成す各直線成分の交点の位置を示す座標データを入力するステップと、
前記入力された各直線成分の交点の位置を示す座標データに基づいて、前記各交点が成す曲げ角とヒネリ角とを算出するステップと、
前記入力された各直線成分の交点の位置を示す座標データと、前記算出した曲げ角とに基づいて、前記配管の全長を計算するステップとを備える、加工データ作成方法。
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JP2006335867A JP2008146570A (ja) | 2006-12-13 | 2006-12-13 | 加工データ作成装置および加工データ作成方法 |
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CN103542821A (zh) * | 2013-09-26 | 2014-01-29 | 中国核工业华兴建设有限公司 | 一种斜管盖板定位检测方法及专用定位装置 |
CN109693058A (zh) * | 2018-12-24 | 2019-04-30 | 北京理工大学 | 一种管路组件焊装姿态的确定方法、装置及上位机 |
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2006
- 2006-12-13 JP JP2006335867A patent/JP2008146570A/ja active Pending
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