JP2021035770A - 接着剤と1つ又は複数のナノファイバーシートとを備える複数層複合材 - Google Patents
接着剤と1つ又は複数のナノファイバーシートとを備える複数層複合材 Download PDFInfo
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Abstract
Description
を備える複数層複合材に関する。
立つものではない。通常、電子装置及び導電性の特徴を有する他の装置では、接着剤が使
用されている領域にて、電気的接触が断たれるか又は少なくとも低下する。
合材は、少なくとも1つのナノファイバーシートと、前記少なくとも1つのナノファイバ
ーシート上の接着剤を含むポリマー層とを備え、この接着性ナノファイバー複合材は10
Ω/スクエア未満の電気抵抗を有する。複合材の接着剤は、感圧接着剤であってもよく、
またはアクリル、ポリウレタン、ラテックス、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンブロック
コポリマー、ポリエステル、シリコーン、ポリビニルエステル及びそれらの組み合わせか
ら成る群から選択されてもよい。複合材の接着剤は、ステンレス鋼の基材上で2〜30N
/25mmの接着強度を有してもよい。1つのナノファイバーシートまたは少なくとも2
枚のナノファイバーシートが接着性ナノファイバー複合材に含まれてもよい。複合材は、
少なくとも1つのナノファイバーシート上に堆積されてなる金属を更に備えてもよい。金
属は、金、銀、銅、アルミニウム、及びそれらの組み合わせから成る群から選択されても
よい。複合材は、少なくとも1つのナノファイバーシートと、存在するならば金属との間
に、緩衝層を更に備えてもよい。緩衝層は、チタン等の炭化物形成金属を含んでもよい。
存在するならば、緩衝層は30nm未満の膜厚を有してもよい。複合材は、ポリマー層上
に基材を備えてもよい。基材は、伸縮可能及び/又は変形可能であってもよく、または伸
縮可能でなくても変形可能でなくてもよい。複合材は伸縮可能であってもよいし、または
伸縮可能でなくてもよい。複合材は、一部の実施形態では、5ミクロン未満の総厚を有す
る。複合材におけるナノファイバーシートは10nm未満の厚さを有してもよい。ナノフ
ァイバーシートはカーボンナノチューブを含んでもよい。
って、この複合材は、カーボンナノチューブを含む少なくとも1つのナノファイバーシー
トと、前記少なくとも1つのナノファイバーシート上の金属層と、前記少なくとも1つの
ナノファイバーシート上の接着剤とを備え、金属層は、ナノファイバーシートのカーボン
ナノチューブと電気的に接触している。複合材の接着剤は、アクリル、ポリウレタン、ブ
チルゴム、天然ゴム、スチレンブロックコポリマー、ポリエステル、シリコーン、ポリビ
ニルエステル及びそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。複合材の金属は
、金、銀、銅、白金、ニッケル、スズ、亜鉛、リチウム、タングステン、アルミニウム、
パラジウム及びそれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。複合材は、少なく
とも1つのナノファイバーシートと金属との間に緩衝層を更に備えてもよい。緩衝層は、
チタン等の炭化物形成物質を含んでもよい。
って、この方法は、少なくとも1つのナノファイバーシートを用意するステップと、溶媒
を含む接着剤溶液を、ナノファイバーシートに染み込ませるステップと、ナノファイバー
シートから溶媒を取り除いて接着性ナノファイバー複合材を形成するステップとを含む。
この方法は、少なくとも1つのナノファイバーシートを金属化するステップを含んでもよ
い。この方法は、金属化するステップに先立って、ナノファイバーシート上に緩衝層を形
成するステップを含んでもよい。この方法では、溶媒の除去は蒸発によって行ってもよい
。ナノファイバーシートは、溶媒の除去の前の厚さと、溶媒の除去の後の厚さを有し、溶
媒の除去の後の厚さは、溶媒の除去の前の厚さより少なくとも50%薄い。ナノファイバ
ーシートは少なくとも0.015g/cm3の密度を有してもよい。
1つ又は複数のナノファイバーシートと接着剤とを含む多層化複合材が本明細書で開示
される。開示されている「接着性ナノファイバー複合材」は一部の実施形態では、高度に
導電性であり、金属化されてもよい。開示されている複合材に存在する接着剤はナノファ
イバーシート(複数可)の部分すべてを完全に覆う必要があるわけではなく、シート(複
数可)の導電性部分を他の導電性の機能にアクセス可能のままにしておいてもよい。一部
の実施形態例では、接着性ナノファイバー複合材はまた所望の構成に応じて伸縮可能であ
ってもよい。
てもよい。たとえば、場合によっては、接着性ナノファイバー複合材は、導電性テープ(
たとえば、銅テープ)と組み合わせて使用されて導電性テープから、接着性ナノファイバ
ー複合材を介してテープが接着される下にある基材までの導電性経路を提供してもよい。
一部の実施形態では、開示されている接着性ナノファイバー複合材は接地材として使用さ
れてもよい。たとえば、接着性ナノファイバー複合材はコンピュータ部品を接地するのに
使用されてもよい。その柔軟性の構成を考えると、接着性ナノファイバー複合材は低接触
抵抗と柔軟性の双方を提供することができる。さらに、一部の例では、開示されている接
着性ナノファイバー複合材は電磁遮蔽目的に使用されてもよい。たとえば、主題の開示に
係る接着性ナノファイバー複合材は、場合によっては、2つの遮蔽金属成分の間でのEM
I遮蔽シールとして使用されてもよい。一部の特定の実施形態では、接着性ナノファイバ
ー複合材はテープとして使用されてその中に保存されている電子機器からの電磁放射線を
阻止するのに使用される容器の接合部を封止してもよい。そのような構成は、容器の接合
部を介する漏れに由来する散在する電磁放射線を防ぎ得る。精選実施形態では、開示され
ている接着性ナノファイバー複合材は熱伝導材として使用されてもよい。これらの及び他
の実施形態では、開示されている接着性ナノファイバー複合材は、たとえば、材料全体に
対して電圧を印加する、またはナノファイバーにより吸収可能な波長で照射することによ
ってヒーターとして使用されてもよい。一部のそのような実施形態では、接着性ナノファ
イバー複合材に電極を直接連結してもよい。開示されている接着性ナノファイバー複合材
は一部の実施形態では、完全に構築された装置に直接適用されるテープとして使用されて
もよい一方で、他の実施形態では、開示されている接着性ナノファイバー複合材は構築の
間に装置に組み込まれてもよい。
本明細書で使用されるとき、用語「ナノファイバー」は1μm未満の直径を有する繊維
を意味する。本明細書の実施形態がカーボンナノチューブから製造されるとして主に記載
されている一方で、グラフェン、ミクロンもしくはナノ尺度の黒鉛の繊維及び/又は板で
あろうとなかろうと他の炭素同素体、及び窒化ホウ素のようなナノ尺度繊維のさらに他の
組成物が以下で記載されている技法を用いてナノファイバーシートを製造するのに使用さ
れてもよいことが十分に理解されるであろう。本明細書で使用されるとき、用語「ナノフ
ァイバー」及び「カーボンナノチューブ」は単一壁のカーボンナノチューブ及び/又は炭
素原子が一緒につなげられて円筒状の構造を形成する多重壁のカーボンナノチューブの双
方を包含する。多重壁のナノチューブは2以上の壁を有する。一部の実施形態では、本明
細書で参照されるカーボンナノチューブは4〜10の間の壁を有する。本明細書で使用さ
れるとき、「ナノファイバーシート」または単に「シート」は、シートのナノファイバー
の縦軸がシートの主要面に垂直ではなくシートの主要面に平行であるように(すなわち、
シートの堆積させたような形態で、「フォレスト」とも呼ばれることが多い)引き抜き加
工(国際公開第2007/015710号にて記載され、その全体はここに引用すること
によって本明細書の記載の一部をなすものとする)を介して並べられたナノファイバーの
シートを指す。
きる。たとえば、カーボンナノチューブの直径は0.4nm〜100nmであってもよく
、場合によっては、1nm〜80nmの間、10〜70nmの間、または20〜50nm
の間であってもよい。一部の実施形態では、カーボンナノチューブの長さは10μmから
55.5cm未満までの範囲であってもよく、一部の実施形態では、20μm〜50cm
の間であってもよい。カーボンナノチューブはまた、一部では132,000,000:
1以上ほども高い、非常に高いアスペクト比(長さの直径に対する比)を有することもで
きる。広い範囲の寸法の可能性を考えると、カーボンナノチューブの特性は高度に調整可
能であり、または調節可能である。カーボンナノチューブの多数の魅力的な特性が特定さ
れている一方で、実際の適用でカーボンナノチューブの特性を生かすことには、カーボン
ナノチューブの特徴を維持し、または強化することができる拡張可能な且つ制御可能な製
造方法が必要とされる。
させる特定の機械的な、電気的な、化学的な、熱的な、及び光学的な特性を持つ。特に、
カーボンナノチューブは、優れた電気伝導性、高い機械的強度、良好な熱安定性を示し、
疎水性でもある。これらの特性に加えて、カーボンナノチューブは有用な光学特性も示し
てもよい。たとえば、カーボンナノチューブは、発光ダイオード(LED(複数可))及
び光検出器で使用されて狭く選択された波長で光を放出し、または検出してもよい。カー
ボンナノチューブは光子輸送及び/又は音子輸送に有用であることも分かってもよい。
ーボンナノチューブの特性を生かすことには、カーボンナノチューブの特徴を維持し、ま
たは強化することができる拡張可能な且つ制御可能な製造方法が必要とされる。種々の構
成におけるカーボンナノチューブの制御された集合体を提供する方法及び装置が本明細書
で開示されている。たとえば、並べたカーボンナノチューブを基材上でまたは独立して立
っている形態で集合させる方法が開示されている。他の特徴に加えて、開示されている方
法は、整列を壊すことなくカーボンナノチューブを上手く移動させ、カーボンナノチュー
ブ構成の密度が制御されるようにし、光制御の機会を提供する。
主題の開示の種々の実施形態によれば、ナノファイバー(カーボンナノチューブを含む
が、これらに限定されない)は、本明細書では「フォレスト」と呼ばれる構成を含む種々
の構成で配置することができる。本明細書で使用されるとき、ナノファイバーまたはカー
ボンナノチューブの「フォレスト」は、基材上で互いに実質的に平行に配置されるほぼ同
等の寸法を有するナノファイバーの配列を指す。図1は基材上のナノファイバーのフォレ
スト例を示す。基材は任意の形状であってもよいが、一部の実施形態では、基材は、その
上にフォレストが集合させられる平面を有し、一部の実施形態では、平面は柔軟性であっ
てもよい。図1で分かるように、フォレストにおけるナノファイバーは高さ及び/又は直
径でほぼ同等であってもよい。
に向けられてもよい。たとえば、フォレストのナノファイバーは基材に関して45°〜1
35°の間の角度になっていてもよい。特定の実施形態では、フォレストのナノファイバ
ーは基材から75°〜105°の間で方向づけられてもよく、精選実施形態では、ナノフ
ァイバーは基材から約90°で方向づけられてもよい。ナノファイバーは真っすぐでない
ことが多いので、基材に関するナノファイバーの角度は、基材の平面とナノファイバーの
近位末端と遠位末端を接続する直線との間の角度を測定することによって決定される。
い。具体的には、開示されているナノファイバーフォレストは少なくとの10億のナノフ
ァイバー/cm2の密度を有してもよい。一部の特定の実施形態では、本明細書に記載さ
れているナノファイバーフォレストは100億のナノファイバー/cm2〜300億のナ
ノファイバー/cm2の密度を有してもよい。他の例では、本明細書に記載されているよ
うなナノファイバーフォレストは900億のナノファイバー/cm2の範囲での密度を有
してもよい。一部の特定の実施形態では、本明細書に記載されているようなナノファイバ
ーフォレストは、109を超えるナノファイバー/cm2、1010を超えるナノファイ
バー/cm2、2×1010を超えるナノファイバー/cm2または3×1010を超え
るナノファイバー/cm2の密度を有してもよい。他の実施形態では、ナノファイバー/
cm2でのナノファイバーフォレストの密度は、109〜3×1010ナノファイバー/
cm2の間、1010ナノファイバー/cm2の間、3×1010ナノファイバー/cm
2の間または1010〜5×1010ナノファイバー/cm2の間であることができる。
フォレストは密度の高い領域または密度の低い領域を含んでもよく、特定の領域にはナノ
ファイバーがなくてもよい。フォレスト内のナノファイバーはファイバー間の接続性も示
してもよい。たとえば、ナノファイバーフォレスト内での隣接するナノファイバーはファ
ンデルワールス力によって互いに連結されてもよい。
種々の方法を使用して主題の開示に係るナノファイバーフォレストを製造することがで
きる。たとえば、一部の実施形態では、高温の加熱炉でナノファイバーを成長させてもよ
い。一部のそのような実施形態では、触媒を基材の上に堆積させ、反応器に入れ、次いで
反応器に供給される燃料化合物にさらしてもよい。基材は、800℃〜1000℃を超え
る温度に耐えることができ、不活性物質であってもよい。シリコン(Si)ウエハーの代
わりに他のセラミック基材(たとえば、アルミナ、ジルコニア、SiO2及びガラスのセ
ラミック)が使用されてもよいが、基材は下にあるシリコン(Si)ウエハー上に配置さ
れるステンレス鋼またはアルミニウムを含んでもよい。フォレストのナノファイバーがカ
ーボンナノチューブである例では、たとえば、アセチレン、メタン及びエタン等の脂肪族
炭化水素を含む炭素系化合物が炭素原子の供給源として使用されてもよい。反応器に導入
された後、次いで炭素源(複数可)が分解してもよく、得られる炭素原子が触媒上に蓄積
し、基材から上方に成長することによってナノチューブを集合させ始め、ナノファイバー
のフォレストを形成することができる。
うに、反応器は基材が配置され、ナノファイバーフォレストの成長を促すことができる加
熱ゾーンを含んでもよい。反応器はまた、燃料化合物(複数可)及びキャリアガス(複数
可)が反応器に供給されてもよい気体流入口と、使用済み気体が反応器から解放されても
よい気体流出口とを含んでもよい。キャリアガスの例には、窒素、水素、アルゴン及び/
又はヘリウムが挙げられる。さらに、ナノファイバーに組み込まれるドーパントを気体流
に加えてもよい。ドーパント例には、窒素及びホウ素が挙げられるが、これらに限定され
ない。ナノファイバーフォレストの堆積の間にドーパントを加える方法例は、その全体が
参照によって本明細書に組み入れられる米国特許第8,926,933号の段落287に
記載されている。フォレストに添加剤をドープするまたは提供する他の方法例には、表面
コーティング、ドーパント注入、または他の堆積及び/又は原位置反応(たとえば、プラ
ズマ誘導反応、気相反応、スパッタリング、化学蒸着)が挙げられる。添加剤例には、と
りわけ、ポリマー(たとえば、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(フェニレンテトラフタ
ルアミド)型樹脂、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)、ポリアクリロニト
リル、ポリ(スチレン)、ポリ(エーテルエーテルケトン)及びポリ(ビニルピロリドン
、またはその誘導体及び組み合わせ)、元素または化合物(たとえば、フッ素)の気体、
ダイヤモンド、パラジウム及びパラジウム合金が挙げられる。
性を調整することができる。たとえば、触媒の粒度、反応温度、気体の流速及び/又は反
応時間を必要に応じて調整して所望の仕様を有するナノファイバーフォレストを製造する
ことができる。一部の実施形態では、基材上の触媒の位置を制御して所望のパターン形成
を有するナノファイバーフォレストを形成する。たとえば、一部の実施形態では、触媒を
あるパターンで基材上に堆積させ、パターン化された触媒から得られるフォレストの成長
が同様にパターン化される。例となる触媒には、二酸化珪素(SiO2)または酸化アル
ミニウム(たとえば、Al2O3)の緩衝層上の鉄が挙げられる。触媒は、化学蒸着(C
VD)、レーザー支援CVD、プラズマ増強CVD、電子ビーム(eビーム)堆積、スパ
ッタリング、熱蒸発、電気化学法、または原子層堆積(ALD)を含む好適な方法を用い
て基材上に堆積させてもよい。パターンを形成するには、一部の実施形態では、パターン
の形態で触媒を堆積させることができ、他では、触媒を特定の領域から取り除くまたはそ
の働きを抑制してナノチューブファイバーのパターンを生じる。緩衝層は同様にあるパタ
ーンで基材に適用されてもよく、たとえば、コーティング、圧延、浸漬、インクジェット
印刷、パッド印刷を介して、または上述の物理的なもしくは化学的な堆積法を使用するこ
とによって適用することができる。
施形態では、ナノファイバーフォレストを、たとえば、酸化剤または還元剤等の処理剤に
曝露してもよい。一部の実施形態では、フォレストのナノファイバーは任意で処理剤によ
って化学的に官能化されてもよい。処理剤は、物理的堆積、原子堆積、化学蒸着(CVD
)、及び/又は液体もしくは気体の浸透を含むが、これらに限定されない好適な方法によ
ってナノファイバーフォレストに導入されてもよい。一部の実施形態では、ナノファイバ
ーフォレストを修飾してパターン化されたフォレストを形成してもよい。フォレストのパ
ターン形成は、たとえば、フォレストから選択的にナノファイバーを取り除くことによっ
て達成されてもよい。取り除きはレーザー切断等の化学的または物理的な手段を介して達
成することができる。
フォレストの構成における配置に加えて、主題の出願のナノファイバーはシートの構成
においても配置されてもよい。本明細書で使用されるとき、用語「ナノファイバーシート
」、「ナノチューブシート」または単に「シート」は、ナノファイバーが平面にて実質的
に端から端まで並べられるナノファイバーの配置を指す。一部の実施形態では、ナノファ
イバーシートはシートの厚さの100倍を超えて大きい長さ及び/又は幅を有する。一部
の実施形態では、ナノファイバー整列の方向はナノファイバーシート全体にわたって連続
性であってもよい。一部の実施形態では、長さ、幅またはその双方はシートの平均厚さよ
り103、106または109倍大きい。ナノファイバーシートは、たとえば、約5nm
〜20μmの間、10nm〜10μmの間、20nm〜100nmの間、30nm〜80
nmの間、または40nm〜60nmの間の厚さを有することができる。ナノファイバー
シートは意図される適用に好適である任意の長さ及び幅を有してもよい。一部の実施形態
では、ナノファイバーシートは1cm〜10メートルの間の長さ及び1cm〜1メートル
の間の幅を有してもよい。これらの長さは単に説明のために提供される。ナノファイバー
シートの長さ及び幅は、ナノチューブ、フォレストまたはナノファイバーシートのいずれ
かの物理的または化学的な特性によってではなく、製造機器の構成によって制約される。
たとえば、連続法は任意の長さのシートを製造することができる。これらのシートはそれ
らが製造されるにつれてロールに巻き上げることができ、一部の実施形態では、離型シー
トをナノファイバーシートと共に巻くことができる。
る。図3で分かるように、ナノファイバーが端から端まで並べられる軸はナノファイバー
整列の方向と呼ばれる。一部の実施形態では、ナノファイバー整列の方向はナノファイバ
ーシート全体を通して連続的であってもよい。ナノファイバーは互いに必ずしも完全に平
行ではなく、ナノファイバー整列の方向はナノファイバーの整列の方向の平均または一般
測定であることが理解される。
とえば、一部の実施形態では、ナノファイバーシートは、たとえば、酸化剤または還元剤
等の処理剤に曝露されてもよい。追加の実施形態では、シートのナノファイバーは処理剤
によって任意で化学的に官能化されてもよい。処理剤は、吸着または共有結合等の化学結
合を介してナノファイバーと相互作用することができる。
イバー整列の共通の方向を有するように、またはナノファイバー整列の異なる方向を有す
るようにナノファイバーシートを積み重ねてもよい。任意の数のナノファイバーシートは
、互いの上に積み重ねられて多層のナノファイバーシートを形成してもよい。たとえば、
一部の実施形態では、ナノファイバーシートは2、3、4、5、10以上の個々のナノフ
ァイバーシートを含んでもよい。隣接しているシート上のナノファイバー整列の方向は1
°未満、5°未満または10°未満異なってもよい。他の実施形態では、隣接しているシ
ート上のナノファイバー整列の方向は40°を超えて、45°を超えて、60°を超えて
、80°を超えて、または85°を超えて異なってもよい。特定の実施形態では、隣接し
ているシート上のナノファイバー整列の方向は90°であってもよい。異なる角度での個
々のシートの積み重ねは、たとえば、引張り強度及び/又は電気伝導性等の特性を変えて
もよい。
が集合させてもよい。一部の実施形態例では、ナノファイバーシートはナノファイバーフ
ォレストから引き出される。ナノファイバーフォレストから引き出されるナノファイバー
シートの例は図4にて示されている。図4で分かるように、ナノファイバーはフォレスト
から横方向に引き出され、次いで端から端まで並べられてナノファイバーシートを形成し
てもよい。ナノファイバーシートがナノファイバーフォレストから引き出される実施形態
では、フォレストの寸法を制御して特定の寸法を有するナノファイバーシートを形成して
もよい。たとえば、ナノファイバーシートの幅はシートが引き出されるナノファイバーフ
ォレストの幅にほぼ等しい。さらにたとえば、所望のシート長が達成されたら引き抜き加
工を行うことによってシートの長さを制御することができる。保存及び輸送のためにカー
ボンナノファイバーシートをロールに巻き上げることができる。場合によっては、シート
を損傷することなく、5mm未満の半径にCNTシートを巻き上げることができる。次い
で必要なときにシートをロールからほどくことができる。
ば、一部の実施形態では、ナノファイバーシートは任意で圧縮されてもよい。ナノファイ
バーシートを液体にさらし、その後、その液体のほとんどまたはすべてを取り除くこと(
たとえば、蒸発による)を含むが、これらに限定されない適当な圧縮方法を用いてナノフ
ァイバーシートを圧縮してもよい。たとえば、液体を吸収すること、液体のエアロゾルに
シートをさらすこと、蒸気凝縮、コーティング、毛細管吸収、またはそれらの組み合わせ
を含む種々の方法で液体をナノファイバーシートに導入してもよい。液体は水性であって
も、または非水性であってもよく、且つプロトン性溶媒であってもよく、または非プロト
ン性溶媒であってもよい。2、3以上の液体の混合物も使用されてもよい。圧縮がシート
の厚さに影響を与えてもよい。一部の具体例では、ナノファイバーシートは圧縮に先立っ
て10〜20μmの厚さを有してもよく、圧縮後、10〜50nmの間の厚さを有しても
よい。ナノファイバーシートの体積密度は圧縮に先立って約0.0015g/cm3であ
ってもよく、圧縮後、360の倍数で増加してもよい。
20×、50×、100×、500×、または1000×を超える倍数で増やすことがで
きる。体積密度の増加は一部の実施形態では大きくてもよい一方で、面密度における付随
する増加はゼロまたはゼロ近くであってもよいことに留意のこと。このことは、圧縮され
たシートはそれが圧縮された元のシートと本質的に同じ長さ及び幅を有することができる
ことを意味する。種々の実施形態では、圧縮は、10%未満、5%未満または1%未満の
面収縮を生じることができる。
、ナノファイバーシートは、調節可能な不透明性、高い機械的強度及び柔軟性、熱伝導性
及び電気伝導性を有してもよく、且つ疎水性も示してもよい。シート内でのナノファイバ
ーの高度の整列を考えると、ナノファイバーシートは極端に薄くてもよく、それをほぼ二
次元にしてもよい。一部の例では、ナノファイバーシートは10〜200nmの間の厚さ
(通常測定の許容範囲内で測定されたとき)である。これらの厚さは390〜750nm
の波長範囲での可視光に対して完全に透明であり得る。シートは電磁放射線の多数の他の
波長に対しても透明であってもよい。本明細書で使用されるとき、波長の95%を超える
入射放射線を製品が透過するのであれば、その波長または波長の範囲に対して製品は透明
である。一部の実施形態では、ナノファイバーシートの包含は最小限の追加の面積及び/
又は体積だけを成分または表面に加えてもよい。本明細書で開示されているようなナノフ
ァイバーシートは高純度も有してもよく、その際、場合によっては、ナノファイバーシー
トの重量パーセントの90%を超える、95%を超えるまたは99%を超える部分がナノ
ファイバーシートに起因する。同様に、ナノファイバーシートは90重量%を超える、9
5重量%を超える、99重量%を超えるまたは99.9重量%を超える炭素を含んでもよ
い。ナノファイバー及びシートは、脂肪族炭素を欠いてもよく、専ら、単一壁及び/又は
2、3、4、5または5を超える壁を含むものを含む多重壁を形成するアリール構造であ
ってもよい。ナノチューブは種々の実施形態では、肘掛椅子構造、ジグザグ構造及び/又
はキラル構造を含むことができる。一部の実施形態では、ナノファイバーシートは650
〜1200オーム/スクエアの電気抵抗を有してもよい一方で、他の実施形態では、金属
(たとえば、金、白金、銅または約3.5eVを上回る仕事関数を有する他の仕事関数の
高い金属)によって金属化されたナノファイバーシートは100オーム/スクエアを下回
るほど低いシート抵抗を有してもよい。
本明細書で開示されているような接着性ナノファイバー複合材は1つ又は複数のナノフ
ァイバーシートとポリマーとで形成されてもよい。一部の実施形態では、ポリマーは接着
剤を含む、または接着剤である。1つのナノファイバーシート102を含む接着性ナノフ
ァイバー複合材例100の上面斜視図を図5にて示す。図5は1つのナノファイバーシー
トを含んでいるが、接着性ナノファイバー複合材100には、たとえば、1、1を超える
、5を超える、10を超える、15を超える、または20を超える任意の数のナノファイ
バーシートが含まれてもよい。一部の実施形態では、接着性ナノファイバー複合材は1〜
20の間または5〜25の間のナノファイバーシートを含む。複数のナノファイバーシー
ト102は互いに並べられてもよく、または整列の似ていない方向を有してもよい。たと
えば、一部の実施形態では、ナノファイバーシート102はナノファイバーの平行な整列
方向を有するように位置づけられてもよい。しかしながら、他の実施形態では、ナノファ
イバーシート102は、ある角度で向けられたナノファイバーの整列方向で位置づけられ
てよい。たとえば、隣接するナノファイバーシートは、互いから少なくとも1°、少なく
とも5°、少なくとも10°、少なくとも15°、少なくとも20°、少なくとも25°
、少なくとも45°、少なくとも60°、または少なくとも85°の角度でのナノファイ
バーの整列方向で位置づけられてもよい。
ポリマー104、緩衝層110及び金属108も含む。緩衝層110は、ナノファイバー
への金属層108のさらに大きな接着を提供する、たとえば、チタン等の炭化物形成金属
であることができる。図5に示すように、ポリマー104はナノファイバーシート102
に直接隣接する。図5では異なる層として示されるが、ポリマー104はナノファイバー
シート102の少なくとも一部に浸透し、ナノファイバー間の空隙を満たしてもよい。た
とえば、一部の実施形態では、ナノファイバーシート102は多孔性であり、ポリマー1
04はナノファイバーシート102のナノファイバー間の孔に広がる。ポリマーはまた圧
縮剤としても機能することができる。これらの及び他の実施形態では、ナノファイバーシ
ート102の一部はポリマー104によって完全に絶縁されるわけではなく、ナノファイ
バー層の少なくとも一部は導電材料にさらされてもよく、それによって接着性ナノファイ
バー複合材が導電性にされてもよい。
いるような接着性ナノファイバー複合材のポリマー104を形成してもよい。たとえば、
一部の実施形態では、ASTM D903及び/又はJISZ0237nに従ってステン
レス鋼にて測定されたとき1〜50N/25mmの間の接着強度を有する接着剤を使用し
て接着性ナノファイバー複合材を形成してもよい。一部の特定の実施形態では、1〜30
N/25mmの間のまたは1〜20N/25mmの間の接着強度を有する接着剤を使用し
て接着性ナノファイバー複合材を形成してもよい。一部の実施形態では、非反応性接着剤
または反応性接着剤を使用してもよい。使用されてもよい非反応性接着剤例には、乾燥接
着剤(たとえば、溶媒系接着剤またはエマルション接着剤)、感圧接着剤、接触接着剤及
び/又は感熱接着剤が挙げられるが、これらに限定されない。使用されてもよい反応性接
着剤例には一面接着剤及び多面接着剤が挙げられる。一部の特定の実施形態では、医療等
級の接着剤が使用されてもよい。使用されてもよい接着剤例には、ゴム、エポキシ、ポリ
イミド、アクリル、シリコーン、ポリエステル、ポリビニルエステル、ポリ酢酸ビニル、
ポリウレタン、ポリビニルエーテル、及び/又はスチレン系ポリマーが挙げられる。たと
えば、一部の特定の実施形態では、エチレン−酢酸ビニル、ポリビニルエステル、ブチル
ゴム、天然ゴム、ポリクロロプレン、スチレンブロックコポリマー及び/又はポリエステ
ルが接着剤として使用されてもよい。一部の実施形態では、1つ又は複数の表面に対する
複数の適用が可能である接着剤が使用されてもよい。粘着性を失うことなく少なくとも2
、3、4または5回の適用が可能である接着剤が使用されてもよい。
6を含んでもよい。取り外し可能な基材106は、剛体材料及び非剛体材料の双方を含む
好適な材料で形成されてもよい。たとえば、取り外し可能な基材106は、天然及び合成
のゴム、ラテックス、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び/又はシリコーンを含む高分
子材で形成されてもよい。一部の特定の実施形態では、取り外し可能な基材106は伸縮
可能であってもよい。一部の実施形態では、所望の接着強度を持つように特定の種類のポ
リマー104及び取り外し可能な基材106を選択してもよい。たとえば、複合材を損傷
することなく、及び/又は基材上に接着剤の残留物を残すことなく、互いから取り外しで
きるようにポリマー104及び基材106が選択されてもよい。
複数の添加剤も含んでもよい。たとえば、ポリマー104は架橋剤、レオロジー調整剤、
セラミック、充填剤、染料及び/又は顔料も含んでもよい。使用されてもよい架橋剤例に
は、エポキシ、イソシアネート、アジリジン及び/又は金属キレート剤が挙げられる。場
合によっては、カーボンブラック、グラフェン、ダイヤモンド、カーボンナノチューブ、
フラーレン、及び非晶質炭素、金属酸化物及び/又は金属粒子を含む炭素種等の電気的な
または熱的な伝導性改善剤が添加されてもよい。一部の特定の実施形態では、二酸化チタ
ン、リン酸リチウムイオン及び/又は二ホウ化マグネシウムが添加されてもよい。所望通
りに、臭気放出剤及び/又は臭気吸収剤も使用されてもよい。
属化されてもよい。金属化された接着性ナノファイバー複合材では、図5で示されるよう
に、金属108はナノファイバーシート(複数可)102におけるナノファイバーの外面
を共形に被覆してもよい。たとえば、銀、金、銅、ニッケル、パラジウム、白金、アルミ
ニウム、鉄、スズ、亜鉛、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオビウム
、タンタル、クロム、リチウム、タングステンまたは他の導電性金属等の種々の種類の金
属をナノファイバーシート102に適用してもよい。接着性ナノファイバー複合材100
が金属化される実施形態では、金属108は接着性ナノファイバー複合材100に含まれ
る各ナノファイバーシート102に個々に適用されてもよく、または金属はナノファイバ
ーシートの積み重ねられた配置に適用されてもよい。図9A〜9Cに関して詳細に議論さ
れているように、金属をナノファイバーシートまたは積み重ねられた配置の外側のナノフ
ァイバーシートに堆積させる一部の実施形態では、金属は少なくとも1つのナノファイバ
ーシートを介して浸透してもよく、下にあるナノファイバーシート(複数可)におけるナ
ノファイバーを少なくとも部分的に被覆してもよい。存在するならば、金属層108は一
部の実施形態では、2nm〜300nmの間の厚さを有する。一部の特定の実施形態では
、金属層は存在するのであれば、50〜250nmの間の膜厚を有してもよい。金属層は
、ナノファイバー間での及びナノファイバーシートと電極、電源または接地のような外部
接触との間での電気的導通を提供することができる。
ーシートと金属との間には緩衝層も存在してもよい。緩衝層110を含む金属化された接
着性ナノファイバー複合材例100cは図5に示されている。存在するならば、緩衝層1
10は任意の好適な厚さであってもよく、一部の実施形態では、30nm未満、20nm
未満、10nm未満、2nm〜8nmの間、及び/又は一部の実施形態では、約5nmの
厚さを有してもよい。緩衝層110は、ナノファイバーシート102と金属108との間
の接着を高めてもよく、ナノファイバーシート102と金属108との間の電気伝導性を
改善してもよい。緩衝層110は任意の適当な物質で形成されてもよく、炭素に対する親
和性を有してもよい。炭化物形成金属等の物質は緩衝層として上手く機能することが見い
だされている。たとえば、一部の実施形態では、金属層108の適用に先立ってチタン金
属の薄層を適用してもよく、金属層108は緩衝層110に接着するのに対して、それは
ナノファイバー自体に直接接着しなくてもよい。金属層を適用するのに使用されるものと
同じまたは類似する技法を用いて緩衝層を適用することができる。
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて捕捉された画像である。示される例では、eBea
m堆積を用いてチタン緩衝層をナノチューブ上に堆積させたが、チタン緩衝層は約3nm
の厚さである。
ustriesの電子ビーム蒸発システム(「CHA Mark50」モデル)を用いて
金属をナノファイバーシート上に堆積させた。堆積は、約10−6〜約10−7torr
(測定の判別、正確度、及び精密度のために通常測定の許容範囲によって近似させた)の
真空にて約10kW(測定の判別、正確度、及び精密度のために通常測定の許容範囲によ
って近似させた)の作動電圧にて実施した。eBeam堆積システムは堆積金属間の変化
を自動的に許容するタレットを備えた。ドームの湾曲に従っているドーム形状の試料ホル
ダーに試料を加え、試料全体にわたる金属層の均一性を確保した。チタン、次いで銀の堆
積速度は、それぞれ0.5Å/s及び10Å/s前後のレベルにて堆積コントローラによ
って一定に保った。堆積させたチタン薄膜は3〜20nmの厚さであり、銀金属は400
〜500nmの間の厚さだった。
タンの緩衝層の上に配置された約60nmの厚さ(通常方法の変動のために近似値)であ
る銅の金属層のTEM画像を示している。これらの図にて示されている例で具体化された
ようなチタンの緩衝層と銅の金属層の組み合わせは約5オーム/スクエア(通常測定の許
容範囲内)の抵抗を持つナノファイバーシートを生じた。
とは対照的である。図8のTEM画像で示されるように、炭化物形成緩衝層が下にないと
、eBeam堆積を用いて約60nmの厚さの銅の層がナノファイバー上に共形で堆積し
ている。示されるように、炭化物を形成しない銅共形金属層は多数の断絶を有する。この
形態は同様に電気特性に影響を有する。特に、図8で示される実施形態の抵抗は1790
オーム/スクエアであると測定されたが、それは図7A〜7Dで示された実施形態につい
て測定された抵抗のほぼ600倍大きい。
イバー複合材例100a〜100cを示している。具体的に、図9A〜9Cで示されてい
る接着性ナノファイバー複合材例はそれぞれ3つのナノファイバーシート102a、10
2b及び102cを含む。本開示の一貫性と理解の容易さのために、別々に参照される場
合を除いて、接着性ナノファイバー複合材100a〜100cは以後まとめて一般に接着
性ナノファイバー複合材100と呼ばれてもよい。
化された接着性ナノファイバー複合材例100bは図9Bにて説明されている。ナノファ
イバーシート102は多孔性を持ってもよいので、ナノファイバーシートの積み重ね配置
の上に金属を堆積させると、金属は最上部のナノファイバーシート(たとえば、図9Bで
示される実施形態におけるナノファイバーシート102c)及び下にあるナノファイバー
シート(たとえば、図9Bで示される実施形態におけるナノファイバーシート102b及
び102a)の双方で蓄積してもよい。一部のそのような実施形態では、最上部のナノフ
ァイバーシートにおける金属の厚さは下にあるナノファイバーシートにおける金属の厚さ
よりも大きくてもよい。本開示の観点で十分に理解されるように、下にあるナノファイバ
ーシートへの金属の透過の程度は、場合によっては、使用される金属堆積法の種類に左右
されてもよい。図9Cは金属化され、緩衝層110を含む接着性ナノファイバー複合材例
100cを示している。図9Cで示されているように、存在するならば、緩衝材110は
外側のナノファイバーシート、たとえば、ナノファイバーシート102c及び存在するな
らば、下にあるナノファイバーシート(複数可)にて形成されてもよい。多数の構成及び
代替が本開示の観点から明らかであろう。
ば、一部の実施形態では、接着性ナノファイバー複合材は弾性である、またはさもなけれ
ば伸縮可能である基材上で形成されてもよい。一部のそのような実施形態では、1つ又は
複数のナノファイバーシートが、1つ又は複数の方向で同時に(たとえば、まるで拡大し
ている球体上でのように等方性に)引っ張られている基材上に配置されてもよい。一部の
実施形態では、変形可能な基材は、ナノファイバーシート(複数可)が基材上に位置付け
られる前に、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも100%、少なくとも1
50%、少なくとも200%、少なくとも250%、少なくとも300%、少なくとも4
00%、少なくとも500%、少なくとも600%、少なくとも700%、少なくとも8
00%、少なくとも900%、または少なくとも1000%引き伸ばされてもよい。変形
可能な基材は、1つ又は複数の方向で引き伸ばされてもよい。たとえば、基材は、ナノフ
ァイバーシート(複数可)が基材上に位置付けられる際、少なくとも2つの方向で引き伸
ばされてもよい。
後、弾性基材での引張りが解放される(すなわち、基材が「弛緩」するまたはその弾性的
に引っ張られた状態または「拡張された」状態から「収縮した状態」に収縮させる)と、
ナノファイバーシートまたはナノファイバーシートを含む複合材が「座屈する」のを可能
にする。ナノファイバー複合材を座屈することは、ナノファイバーシートの追加の表面積
を「蓄え」、ナノファイバーシートを損傷することなく、弾性基材及び弾性基材上に配置
されたナノファイバーシート双方の反復されるその後の弾性拡張を促す。従って、複合材
は繊維自体の弾性のせいではなく、シートの構造のゆえに伸縮することができる。一部の
実施形態では、複合材は接着性ナノファイバー複合材の平面で単一方向に沿って移動する
波形構造として形成されてもよい。具体的には、たとえば、1つ又は複数のナノファイバ
ーシートを折り畳んで、複合材の表面に沿った単一方向(シートの厚さ方向に対して直交
する平面)にて波進行方向に向かわせるように波形構造を形成してもよい。波形構造を形
成する接着性ナノファイバー複合材は本明細書では「波形カーボンナノチューブ凝集体」
とも呼ばれてもよい。本明細書で使用されるとき、「カーボンナノチューブ凝集体は波形
構造を形成する」という表現は、接着性ナノファイバー複合材におけるナノファイバーシ
ートが、異なるまたは同じ寸法の山と谷が不規則にまたは周期的に表れる波状形態を示す
ことを意味する。
性ナノファイバー複合材例の断面図である。図10A及び10Bは、座屈された又は伸張
されていない位置での金属化された接着性ナノファイバー複合材のナノファイバーシート
を示している。示されるようにナノファイバーシートと下にある弾性基材との間の接着は
、座屈された(伸張されていない)立体構造でさえナノファイバーシートと弾性基材との
間の接触を維持するのに十分である。一部の実施形態では、弾性基材は接着剤である。種
々の実施形態では、ナノファイバー複合材は、その当初の長さ及び/又は幅の何倍もの倍
数、伸縮可能であってもよい。たとえば、一部の特定の実施形態では、ナノファイバー複
合材は破損することなく、1つ又は複数の方向で、少なくとも50%、少なくとも75%
、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも250%
、少なくとも300%、少なくとも400%、少なくとも500%、少なくとも600%
、少なくとも700%、少なくとも800%、少なくとも900%、または少なくとも1
000%引き伸ばされてもよい。一部の実施形態では、これらの同じシートは伸縮力が解
放された後、元々の長さに戻るであろう。
もよい。たとえば、一部の実施形態では、追加のポリマー層が接着性ナノファイバー複合
材に含まれてもよい。存在するならば、追加のポリマー層は接着剤を含んでもよく、ポリ
マー104としてナノファイバーシート(複数可)の反対側に位置づけられてもよい。多
数の構成及び多様性が本開示の観点から明らかであろう。
、接着性ナノファイバー複合材は一部の実施形態では、低い電気抵抗を有してもよい。具
体的に、一部の実施形態では、接着性ナノファイバー複合材例の電気抵抗は1Ω/スクエ
ア未満であってもよく、場合によっては、0.9Ω/スクエア未満、0.8Ω/スクエア
未満、0.7Ω/スクエア未満、0.6Ω/スクエア未満、0.5Ω/スクエア未満、ま
たは0.1Ω/スクエア未満であってもよい。開示されているナノファイバー複合材は所
望の厚さを有してもよい。たとえば、一部の実施形態では、開示されているナノファイバ
ー複合材は、1ミクロン未満、0.5ミクロン未満、0.2ミクロン未満、0.1ミクロ
ン未満、50nm未満、40nm未満または30nm未満の厚さを有する。ナノファイバ
ーシートの接着剤に対する比は、容積で1:5未満、1:10未満、1:100未満、ま
たは1:1000未満であってもよい。ナノファイバーシートの接着剤に対する比は、質
量で1:5未満、1:10未満、1:100未満、1:1,000未満、または1:10
,000未満であってもよい。
接着性ナノファイバー複合材100は、本明細書に記載されている技法によることを含
む任意の好適な技法によって製造されてもよい。図11は、接着性ナノファイバー複合材
100を形成するのに使用されてもよい方法例200を説明している。図11で示される
ように、方法200は、ナノファイバーシート(複数可)を提供すること202と任意で
ナノファイバーシート(複数可)を金属化すること204とを含む。ナノファイバーシー
トは、化学蒸着(CVD)、圧力補助化学蒸着(PCVD)、電子ビーム(eBeam)
堆積、スパッタリング、原子層堆積(ALD)、及び/又は電気めっきを含むが、これら
に限定されない既知の技法によって金属化されてもよい。ナノファイバーシートは一部の
実施形態では、1を超えるナノファイバーシートの積み重ね配置にて個々にまたは全体と
して金属化されてもよい。ナノファイバーシートの積み重ね配置が金属化される一部のそ
のような実施形態では、金属は、最上部のナノファイバーシートだけでなく下にある1つ
又は複数のナノファイバーシートにも堆積させてもよい。一部の実施形態では、1を超え
る金属層をナノファイバーシート(複数可)に堆積させてもよい。接着性ナノファイバー
複合材が金属化される実施形態では、金属の堆積に先立って緩衝層をナノファイバーシー
ト(複数可)上に堆積させてもよい。一部のそのような実施形態では、CVD、PCVD
、eBeam堆積、スパッタリング、ALD及び/又は電気めっきを含む、ナノファイバ
ーシートを金属化するのに使用される技法を用いて緩衝層を堆積させてもよい。種々の実
施形態では、緩衝層は接着、摩耗、電気伝導性及び/又は反射性を改善することができる
。緩衝層110に関して本明細書に記載されている任意の物質を用いて緩衝層を形成して
もよい。
6によって継続する。一部の実施形態では、前に本明細書に記載されているように変形可
能及び/又は伸縮可能である基材上にナノファイバーシート(複数可)を載せてもよい。
変形可能または伸縮可能な基材が使用される実施形態では、基材が変形されるまたは引き
伸ばされる場合、ナノファイバーシート(複数可)を基材上に位置付けてもよい。ナノフ
ァイバー複合材が伸縮可能なまたは変形可能な基材上で形成される実施形態では、得られ
るナノファイバー複合材は伸縮可能であってもよい。一部の特定の実施形態では、引き伸
ばされた基材上で形成されるナノファイバー複合材は複合材の形成の間に基材を引き伸ば
されたのとほぼ同じくらい多く引き伸ばされることができてもよい。たとえば、一部の実
施形態では、基材は約700%引き伸ばされてもよい一方で、ナノファイバー複合材は引
き伸ばされた基材上で形成され、得られるナノファイバー複合材は破損することなく、約
700%引き伸ばされることができてもよい。
、基材は非平面的であってもよい。たとえば、一部の実施形態では、基材は頂上部及び/
又は刻み目を含んでもよい。これらの及び他の実施形態では、基材は湾曲してもよく、円
錐状、球状または円筒状であってもよい。一部の実施形態では、接着性ナノファイバー複
合材は下にある基材の形状を採用してもよいことが本開示の観点から理解されるであろう
。たとえば、接着性ナノファイバー複合材が球状基材上で形成される場合、一部の実施形
態では得られる接着性ナノファイバー複合材は球状であってもよい。
208によって継続する。一部の実施形態では、接着剤は固形の接着膜としてナノファイ
バーシート(複数可)に適用される一方で、他の実施形態では、接着剤は接着剤の溶液ま
たは分散液としてナノファイバーシート(複数可)に適用されてもよい。固形の接着膜が
ナノファイバーシート(複数可)に適用される実施形態では、固形の接着膜は直接ナノフ
ァイバーシートに接着されてもよい。一部の実施形態では、1を超える接着膜が使用され
てもよい。一部のそのような実施形態では、第1の接着膜が隣接するナノファイバーシー
ト間に配置されてもよく、第2の接着膜はナノファイバーシートの1つの外面に接着され
てもよいし、または別のナノファイバーシートに接着されてもよい。一部の精選実施形態
では、接着性ナノファイバー膜がナノファイバー複合材の各ナノファイバーシート間に配
置される。使用されてもよい接着膜例には、アクリル、ポリウレタン、ブチルゴム、天然
ゴム、スチレンブロックコポリマー、ポリエステル、シリコーン、ポリビニルエステル、
及びそれらの組み合わせを含む膜が挙げられるが、これらに限定されない。接着膜(複数
可)は、収縮の際にナノファイバーシート(複数可)に接着してもよく、または接着する
または接着を向上させる処理を受けてもよい。たとえば、一部の実施形態では、ナノファ
イバーシート(複数可)及び接着膜(複数可)を押し固め、及び/又は加熱し、接着を促
進してもよい。
る実施形態では、接着剤の溶液または分散液は、1つ又は複数のポリマー、架橋剤、溶媒
及び/又は添加剤を含む種々の成分を含んでもよい。使用されてもよい架橋剤例には、エ
ポキシ、イソシアネート、アジリジン及び/又は金属キレート剤が挙げられるが、これら
に限定されない。たとえば、一部の実施形態では、トルエン、酢酸エチル、メチルエチル
ケトン、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、ヘキサン及び/又はイソプロピルアルコ
ール等の任意の種類の好適な溶媒が接着剤の溶液または分散液にて使用されてもよい。一
部の実施形態では、接着剤の溶液または分散液は、10:1〜1:10の間の重量比でポ
リマーと溶媒を含む。一部の特定の実施形態では、接着剤の溶液または分散液におけるポ
リマーの溶媒に対する重量比は5:1〜1:5の間であり、一部の実施形態では、1:1
〜1:4の間である。接着剤の溶液または分散液はまた、0.1〜10パーセントの間で
の重量比で架橋剤を、及び/又は0.1〜50パーセントの間の重量範囲で添加剤を含ん
でもよい。一部の実施形態では、1を超える添加剤が接着剤溶液で使用されてもよい。た
とえば、一部の実施形態では、少なくとも2つの異なるまたは少なくとも3つの異なる添
加剤が接着剤の溶液または分散液に含まれてもよい。一部の実施形態では、接着剤溶液の
特性を調整してナノファイバーシートにおけるナノファイバー、または存在するならば、
金属のいずれかに対する高い親和性を提供してもよい。たとえば、一部の実施形態では、
接着剤溶液は上昇したまたは低下した親水性を有するように製剤化されてもよく、それに
よって金属に対する多いまたは少ない親和性を持つ溶液を提供する。
に導入されてもよい。一部の実施形態では、たとえば、接着剤の溶液または分散液は基材
に適用されてもよく、次いでナノファイバーシート(複数可)を接着剤の溶液または分散
液の上に置いてもよい。他の実施形態では、ナノファイバーシート(複数可)を先ず基材
上に置いてもよく、次いで基材上に位置付ける一方で、接着剤の溶液または分散液をナノ
ファイバーシート(複数可)に適用してもよい。シートは少なくともやや多孔性なので、
接着剤の溶液または分散液をナノファイバーシートに浸透させてもよい。接着剤の溶液ま
たは分散液は回分工程または連続工程でナノファイバーシートに適用することができる。
こと210によって継続する。任意の技法によって接着剤溶液から溶媒が取り除かれても
よい。たとえば、追加の処理を行うことなく、溶媒は接着剤溶液から蒸発してもよい。他
の実施形態では、複合材を加熱し、または真空に曝露して溶媒を取り除いてもよい。溶媒
の除去は場合によっては、ナノファイバーシート(複数可)を圧縮してもよい。たとえば
、溶媒を取り除いた後、ナノファイバーシート(複数可)の総厚は、少なくとも10%、
少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくと
も60%、少なくとも70%、または少なくとも80%減少してもよい。一部の実施形態
では、圧縮のレベルは接着剤溶液から取り除かれた溶媒の量に比例してもよい。たとえば
、1:2のポリマーの溶媒に対する重量比を持つ接着剤溶液に曝露したナノファイバーシ
ートは、1:1のポリマーの溶媒に対する重量比を持つ接着剤溶液に曝露したナノファイ
バーシートよりも溶媒除去の際、さらに圧縮されてもよい。
接着性ナノファイバー複合材はロールに巻き上げられてもよく、または基材上のままで包
装されてもよい。或いは、接着性ナノファイバー複合材は基材から取り外され、その後包
装されてもよい。たとえば、一部の特定の実施形態では、基材が接着性ナノファイバー複
合材から取り外されてもよく、複合材はそれ自体巻き上げられてロールを形成してもよい
。一部の実施形態では、接着性ナノファイバー複合材の露出した表面に剥離ライナーを置
いてもよい。たとえば、一部の実施形態では、基材に対向する接着性ナノファイバー複合
材の表面に剥離ライナーを置いてもよい。これらの及び他の実施形態では、基材は接着性
ナノファイバー複合材から取り除かれてもよく、剥離ライナーで置き換えられてもよい。
一部の実施形態では、剥離ライナーは加工の間にその寸法及び形状を維持するのに十分な
機械的完全性を有するので、ナノファイバーシートに対する損傷の可能性を出来るだけ抑
える。剥離ライナーは、シートがしっかりと、しかし、取り外し可能に剥離ライナーに固
着されるようにナノファイバーシートとの十分な接着を有する。剥離ライナーと複合材と
の間の接着はさほど強くないので複合材を損傷することなくシートは剥離ライナーから取
り外すことができない。剥離ライナー例には、プラスチックの膜(たとえば、シリコーン
、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレ
ンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン膜、ポリプロピレン膜、セロ
ファン、ジアセチルセルロース膜、トリアセチルセルロース膜、アセチルセルロースブチ
レート膜、ポリ塩化ビニル膜、ポリ塩化ビニリデン膜、ポリビニルアルコール膜、エチレ
ン−酢酸ビニルコポリマー膜、ポリスチレン膜、ポリカーボネート膜、ポリメチルペンテ
ン膜、ポリスルホン膜、ポリエーテルエーテルケトン膜、ポリエーテルスルホン膜、ポリ
エーテルイミド膜、ポリイミド膜、フッ素樹脂膜、ポリアミド膜、アクリル樹脂膜、ノル
ボルネン樹脂膜、及びシクロオレフィン樹脂膜を含むが、これらに限定されない)、紙、
シリコーン被覆の紙、金属ホイル及び/又はガラス膜が挙げられる。本開示の観点で多数
の構成が明らかであろう。
多数の方法を用いて主題の開示に係る接着性ナノファイバー複合材を製造してもよい。
一部の特定の実施例が本明細書に詳細に記載されている。
き出され、任意で金属化される。引き出しの後、次いでナノファイバーシートは基材の上
に置かれ、接着剤溶液で被覆される。一部の実施形態では、追加のナノファイバーシート
を(第1の)ナノファイバーシート上に置いてナノファイバーシートの積み重ねを形成し
てもよい。存在するならば、第1のナノファイバーシートの上に被覆された接着剤溶液と
同じであってもよい、または異なっていてもよい接着剤溶液で追加のナノファイバーシー
トが被覆される。次いで接着剤溶液は存在するナノファイバーシートに浸透する。次いで
、追加の処理があろうとなかろうと、接着剤溶液に存在する溶媒を蒸発させ、それによっ
てナノファイバーシートを圧縮する。
から引き出され、任意で金属化され、基材上に置かれる。次いで1つ又は複数の追加のナ
ノファイバーシートを第1のナノファイバーシート上に置き、ナノファイバーシートの積
み重ねを形成する。接着剤溶液は積み重ねられたナノファイバーシートに適用される。シ
ートに浸透させた後、接着剤溶液の溶媒が蒸発し、圧縮されたナノファイバーシートを生
じる。
ナノファイバーシート及び接着剤溶液を適用し、溶媒を蒸発させる間に、基材が1つ又は
複数の方向に引き伸ばされる。
は、平面的、非平面的、湾曲状、円錐状、円筒状または球状であってもよい。
ファイバーシートの1つ又は複数に1つ又は複数の添加剤を加えてもよい。たとえば、一
部の実施形態では、金属、ワイヤ、ナノ粒子、ナノファイバー、連続薄板、酸化金属、ポ
リマー、セラミック、顔料、染料、炭素物質、臭気放出化合物、及び/又は臭気吸収化合
物の1つ又は複数がナノファイバーシート(複数可)に添加されてもよい。一部の特定の
実施形態では、二ホウ化マグネシウム、二酸化チタン、ダイヤモンド、カーボンナノチュ
ーブ、フラーレン、グラフェン、カーボンブラック、非晶質炭素及び/又はリン酸リチウ
ムイオンがナノファイバーシート(複数可)に添加されてもよい。
ファイバーフォレスト、ナノファイバーシート及び/又は基材の一部の区分が添加剤(複
数可)を含まず、他の区分が添加剤(複数可)で被覆されるまたは添加剤(複数可)に浸
透されるように、1つ又は複数の添加剤をナノファイバーフォレスト、ナノファイバーシ
ート及び/又は基材にて選択的にパターン形成させる。
ァイバーシートが基材の上に置かれる前にまたはその後で1つ又は複数の添加剤がナノフ
ァイバーシートに適用される。
超える種類の添加剤がナノファイバーシート(複数可)に添加されてもよい。たとえば、
一部の実施形態では、第1の種類の接着剤溶液が第1のナノファイバーシートに適用され
てもよく、第2の種類の接着剤溶液が複合材の第2のナノファイバーシートに適用されて
もよい。一部の特定の実施形態では、感圧接着剤、熱活性化接着剤、樹脂及び/又はUV
活性化接着剤が接着性ナノファイバー複合材のナノファイバーシート(複数可)に適用さ
れてもよい。
は、ポリマー樹脂、プラスチック樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、熱収縮性樹脂、熱
融解性樹脂、硬化樹脂、非硬化樹脂、天然ゴム、合成ゴム、シリコンゴム、エラストマー
、繊維製品、電界紡糸膜、金属、複合材、木材、及び薄膜で形成されてもよい。一部の特
定の実施形態では、基材は柔軟性であり、他の実施形態では、基材は柔軟性ではない。
み重ねられたナノファイバーシートはナノファイバー整列の平行方向に向けられる。他の
例では、積み重ねられたナノファイバーシートにおけるナノファイバーは互いに平行では
ない。
20枚のナノファイバーシートと、ポリアクリル酸系の接着剤と、約150nmの厚さ
を有する銀金属層とを含む接着性ナノファイバー複合材例を形成した。この接着性ナノフ
ァイバー複合材例は測定された0.7Ω/スクエアの電気抵抗を有した。
ではないし、特許請求の範囲を開示の形態に厳密に限定することも意図していない。当該
技術分野の当業者であれば、上述の開示を踏まえて、多くの変形例及び改変例が可能であ
ることを理解できるであろう。
されており、本発明の範囲について輪郭を描いたり、境界線を引くために選択されたもの
ではない場合がある。そのため、本発明の範囲は、この詳細な説明によっては限定されず
、本出願に基づいて発行される特許請求の範囲によって限定される。したがって、実施形
態の開示は、特許請求の範囲で規定する本発明の範囲についての例示であって、限定する
ことを意図したものではない。
[実施態様1]
少なくとも1つのナノファイバーシートと、
前記少なくとも1つのナノファイバーシート上の接着剤を含むポリマー層と
を備えた接着性ナノファイバー複合材であって、10Ω/スクエア未満の電気抵抗を有する接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様2]
前記接着剤が感圧接着剤である実施態様1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様3]
前記接着剤が、アクリル、ポリウレタン、ラテックス、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンブロックコポリマー、ポリエステル、シリコーン、ポリビニルエステル及びそれらの組み合わせから成る群から選択される実施態様1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様4]
前記接着剤がステンレス鋼基材上で2〜30N/25mmの間の接着強度を有する実施態様1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様5]
少なくとも2つのナノファイバーシートを備える実施態様1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様6]
前記少なくとも1つのナノファイバーシート上に堆積されてなる金属を更に備える実施態様1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様7]
前記金属が、金、銀、銅、アルミニウム及びそれらの組み合わせから成る群から選択される実施態様6に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様8]
前記少なくとも1つのナノファイバーシートと前記金属との間に緩衝層を更に備える実施態様6に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様9]
前記緩衝層が炭化物形成金属を含む実施態様8に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様10]
前記炭化物形成金属がチタンである実施態様9に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様11]
前記緩衝層が30nm未満の膜厚を有する実施態様8に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様12]
前記ポリマー層上に基材を更に備える実施態様1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様13]
前記基材が伸縮可能及び/又は変形可能である実施態様12に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様14]
前記基材が伸縮可能または変形可能ではない実施態様12に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様15]
前記接着性ナノファイバー複合材が伸縮可能である実施態様1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様16]
前記接着性ナノファイバー複合材が5ミクロン未満の総厚を有する実施態様1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様17]
前記少なくとも1つのナノファイバーシートが10nm未満の厚さを有する実施態様1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様18]
前記少なくとも1つのナノファイバーシートがカーボンナノチューブを含む実施態様1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様19]
カーボンナノチューブを含む少なくとも1つのナノファイバーシートと
前記少なくとも1つのナノファイバーシート上の金属層と、
前記少なくとも1つのナノファイバーシート上の接着剤と
を備えた金属化された接着性ナノファイバー複合材であって、前記金属層が前記ナノファイバーシートの前記カーボンナノチューブと電気的に接触する接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様20]
前記接着剤が、アクリル、ポリウレタン、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンブロックコポリマー、ポリエステル、シリコーン、ポリビニルエステル及びそれらの組み合わせから成る群から選択される実施態様19に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様21]
前記金属が、金、銀、銅、白金、ニッケル、スズ、亜鉛、リチウム、タングステン、アルミニウム、パラジウム及びそれらの組み合わせから成る群から選択される実施態様19に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様22]
前記少なくとも1つのナノファイバーシートと前記金属との間に緩衝層を更に備える実施態様19に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様23]
前記緩衝層がチタンを含む実施態様22に記載の接着性ナノファイバー複合材。
[実施態様24]
接着性ナノファイバー複合材の形成方法であって、
少なくとも1つのナノファイバーシートを用意するステップと、
溶媒を含む接着剤溶液を、前記ナノファイバーシートに染み込ませるステップと、
前記ナノファイバーシートから前記溶媒を除去して接着性ナノファイバー複合材を形成するステップと
を含む方法。
[実施態様25]
前記少なくとも1つのナノファイバーシートを金属化するステップを更に含む実施態様24に記載の方法。
[実施態様26]
金属化するステップに先立って、前記ナノファイバーシート上に緩衝層を形成するステップを更に含む実施態様25に記載の方法。
[実施態様27]
前記溶媒の除去を蒸発によって行う実施態様24に記載の方法。
[実施態様28]
前記ナノファイバーシートが、前記溶媒の除去の前の厚さと、前記溶媒の除去の後の厚さとを有しており、前記溶媒の除去の後の前記厚さが、前記溶媒の除去の前の前記厚さよりも少なくとも50%薄い実施態様24に記載の方法。
[実施態様29]
前記ナノファイバーシートが少なくとも0.015g/cm 3 の密度を有する実施態様24に記載の方法。
Claims (29)
- 少なくとも1つのナノファイバーシートと、
前記少なくとも1つのナノファイバーシート上の接着剤を含むポリマー層と
を備えた接着性ナノファイバー複合材であって、10Ω/スクエア未満の電気抵抗を有
する接着性ナノファイバー複合材。 - 前記接着剤が感圧接着剤である請求項1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
- 前記接着剤が、アクリル、ポリウレタン、ラテックス、ブチルゴム、天然ゴム、スチレ
ンブロックコポリマー、ポリエステル、シリコーン、ポリビニルエステル及びそれらの組
み合わせから成る群から選択される請求項1に記載の接着性ナノファイバー複合材。 - 前記接着剤がステンレス鋼基材上で2〜30N/25mmの間の接着強度を有する請求
項1に記載の接着性ナノファイバー複合材。 - 少なくとも2つのナノファイバーシートを備える請求項1に記載の接着性ナノファイバ
ー複合材。 - 前記少なくとも1つのナノファイバーシート上に堆積されてなる金属を更に備える請求
項1に記載の接着性ナノファイバー複合材。 - 前記金属が、金、銀、銅、アルミニウム及びそれらの組み合わせから成る群から選択さ
れる請求項6に記載の接着性ナノファイバー複合材。 - 前記少なくとも1つのナノファイバーシートと前記金属との間に緩衝層を更に備える請
求項6に記載の接着性ナノファイバー複合材。 - 前記緩衝層が炭化物形成金属を含む請求項8に記載の接着性ナノファイバー複合材。
- 前記炭化物形成金属がチタンである請求項9に記載の接着性ナノファイバー複合材。
- 前記緩衝層が30nm未満の膜厚を有する請求項8に記載の接着性ナノファイバー複合
材。 - 前記ポリマー層上に基材を更に備える請求項1に記載の接着性ナノファイバー複合材。
- 前記基材が伸縮可能及び/又は変形可能である請求項12に記載の接着性ナノファイバ
ー複合材。 - 前記基材が伸縮可能または変形可能ではない請求項12に記載の接着性ナノファイバー
複合材。 - 前記接着性ナノファイバー複合材が伸縮可能である請求項1に記載の接着性ナノファイ
バー複合材。 - 前記接着性ナノファイバー複合材が5ミクロン未満の総厚を有する請求項1に記載の接
着性ナノファイバー複合材。 - 前記少なくとも1つのナノファイバーシートが10nm未満の厚さを有する請求項1に
記載の接着性ナノファイバー複合材。 - 前記少なくとも1つのナノファイバーシートがカーボンナノチューブを含む請求項1に
記載の接着性ナノファイバー複合材。 - カーボンナノチューブを含む少なくとも1つのナノファイバーシートと
前記少なくとも1つのナノファイバーシート上の金属層と、
前記少なくとも1つのナノファイバーシート上の接着剤と
を備えた金属化された接着性ナノファイバー複合材であって、前記金属層が前記ナノフ
ァイバーシートの前記カーボンナノチューブと電気的に接触する接着性ナノファイバー複
合材。 - 前記接着剤が、アクリル、ポリウレタン、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンブロックコ
ポリマー、ポリエステル、シリコーン、ポリビニルエステル及びそれらの組み合わせから
成る群から選択される請求項19に記載の接着性ナノファイバー複合材。 - 前記金属が、金、銀、銅、白金、ニッケル、スズ、亜鉛、リチウム、タングステン、ア
ルミニウム、パラジウム及びそれらの組み合わせから成る群から選択される請求項19に
記載の接着性ナノファイバー複合材。 - 前記少なくとも1つのナノファイバーシートと前記金属との間に緩衝層を更に備える請
求項19に記載の接着性ナノファイバー複合材。 - 前記緩衝層がチタンを含む請求項22に記載の接着性ナノファイバー複合材。
- 接着性ナノファイバー複合材の形成方法であって、
少なくとも1つのナノファイバーシートを用意するステップと、
溶媒を含む接着剤溶液を、前記ナノファイバーシートに染み込ませるステップと、
前記ナノファイバーシートから前記溶媒を除去して接着性ナノファイバー複合材を形成
するステップと
を含む方法。 - 前記少なくとも1つのナノファイバーシートを金属化するステップを更に含む請求項2
4に記載の方法。 - 金属化するステップに先立って、前記ナノファイバーシート上に緩衝層を形成するステ
ップを更に含む請求項25に記載の方法。 - 前記溶媒の除去を蒸発によって行う請求項24に記載の方法。
- 前記ナノファイバーシートが、前記溶媒の除去の前の厚さと、前記溶媒の除去の後の厚
さとを有しており、前記溶媒の除去の後の前記厚さが、前記溶媒の除去の前の前記厚さよ
りも少なくとも50%薄い請求項24に記載の方法。 - 前記ナノファイバーシートが少なくとも0.015g/cm3の密度を有する請求項2
4に記載の方法。
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