JP2021066374A - レジスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】組み立て作業性が良く、バレルのガタツキを防止し、リテーナとバレル間の隙間からの風漏れを低減することができるレジスタを提供する。【解決手段】内部に通風路を有した略円筒形のリテーナ3と、リテーナ内の通風路の送風方向と平行な中心軸上の支点を中心に、上下左右に回動可能に、リテーナ3内で支持され、空気吹出口9を有した略円筒形のバレル1と、を備える。リテーナ3の内周面とバレル1の外周面との間に、円環隙間部材2が介挿される。円環隙間部材2は、複数の円弧状の隙間片20A,20Bを、円環状に組み合わせて構成される。各隙間片には、内側に膨出した形状の膨出部21が弾性変形可能に設けられる。バレル1は、各隙間片の膨出部21が、弾性力をもってバレル1の外周面に当接する。【選択図】図3
Description
本発明は、車室内空調装置の空気の吹出口として使用されるレジスタに関し、特に円筒型のリテーナ内に、略円形の空気吹出口を有するバレルが、上下左右自在に回動操作されるレジスタに関する。
従来、円筒フレーム内に円形の空気吹出口を有する丸型のレジスタとして、円筒フレーム内に円筒型のバレルが、空気吹出口の中心部を軸に、上下左右に傾動可能に支持された構造のレジスタが、下記特許文献1で知られている。
この丸型レジスタは、円筒ハウジング内に、円筒型のノズルハウジングを上下左右に傾動可能に挿入し、ノズルハウジング内に、複数の翼板を放射状に配設し、中央に設けたツマミを回動操作して、翼板を回動させる構造である。また、このレジスタでは、円筒ハウジング内にノズルハウジングを回動可能に保持するために、円筒ハウジングの内周面にパッドを貼り付け、ノズルハウジングのガタツキや、円筒ハウジングとノズルハウジング間の間隙からの風漏れを低減している。
しかし、この従来のレジスタは、円筒ハウジングの内周面に、フェルトや不織布などからなるパッドを貼り付ける必要があるため、パッドの貼り付け作業を含む組み立て時の作業工数が増大し、製造コストが嵩む不具合があった。また、フェルトや不織布からなるパッドには、パッドの貼り付け位置や繊維密度のバラツキなどから、製品ごとの、操作荷重のバラツキが大きく生じ、さらにパッドのクッション性や厚さなどに、経年変化が大きく発生し、ノズルハウジングにガタツキが生じたり、操作荷重が変化しやすい不具合があった。
一方、上記引用文献2には、上記のパッドに代えて、外側の円筒ケースの内周面に、軟質樹脂製のスペーサを取り付けた構造の丸型レジスタが提案されている。このレジスタは、円筒ケース内に、円筒筐体を挿入し、円筒筐体内には中央に配置した軸支部材の周囲放射状に、複数のフィンを回動可能に配設し、中央に設けた操作ノブを回して、放射状のフィンを回動させる。また、円筒筐体の外周部に、約90度間隔で突起が突設され、それらの突起を、円筒ケース内に取り付けた4個のスペーサの内側面に当接させて、円筒筐体を円筒ケース内で上下左右に傾動可能に保持するように構成される。
円筒ケースの内周面に取り付けた4個のスペーサの内周面には、凹部が設けられ、円筒筐体の外周部の突起が凹部内で移動可能に嵌合させている。
このスペーサは、軟質樹脂製であるため、円筒筐体を円筒ケース内でガタツキなく保持することはできるものの、円筒筐体の周囲に、放射状に突設された突起の先端が、この凹溝内で摺接しながら移動するため、円筒筐体が回動する範囲がスペーサの内側面に設けた凹部内で突起が移動する範囲内に限定される。しかも、4本の突起により円筒筐体が支持されるので、外側の円筒ケースと内側の円筒筐体間に、少なからず隙間が生じ、その隙間から風漏れが発生する不具合があった。
また、このレジスタを組み立てる場合、円筒ケースの内周面に設けた各凹部に、スペーサを嵌め込み、その状態で、予め組み立てられた、フィンと軸支部材を有する円筒筐体を、円筒ケース内に挿入する。
このとき、円筒筐体の外周部に突設した複数の突起を複数の軟質スペーサの凹溝に当接させながら、円筒筐体を円筒ケース内に差し込むこととなるため、スペーサが、その形態を軟質とするが故に、組み付け作業の際に位置がずれやすく、上方に位置するスペーサは落下しやすい。このため、組み付け作業に手間取り、組み付け作業性が悪化しやすい不具合があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、組み立て作業性が良く、バレルのガタツキを防止し、リテーナとバレル間の隙間からの風漏れを低減することができるレジスタを提供することを目的とする。
本発明に係るレジスタは、
内部に通風路を有した略円筒形のリテーナと、
該リテーナ内の該通風路の送風方向と平行な中心軸上の支点を中心に、上下左右に回動可能に、該リテーナ内で支持され、空気吹出口を有した略円筒形のバレルと、を備えたレジスタにおいて、
該リテーナの内周面と該バレルの外周面との間に、円環隙間部材が介挿され、該円環隙間部材は、複数の円弧状の隙間片を、円環状に組み合わせて構成され、
該各隙間片には、内側に膨出した形状の膨出部が弾性変形可能に設けられ、
該バレルは、該各隙間片の該膨出部が、弾性力をもって該バレルの外周面に当接し、該リテーナ内に組み付けられていることを特徴とする。
内部に通風路を有した略円筒形のリテーナと、
該リテーナ内の該通風路の送風方向と平行な中心軸上の支点を中心に、上下左右に回動可能に、該リテーナ内で支持され、空気吹出口を有した略円筒形のバレルと、を備えたレジスタにおいて、
該リテーナの内周面と該バレルの外周面との間に、円環隙間部材が介挿され、該円環隙間部材は、複数の円弧状の隙間片を、円環状に組み合わせて構成され、
該各隙間片には、内側に膨出した形状の膨出部が弾性変形可能に設けられ、
該バレルは、該各隙間片の該膨出部が、弾性力をもって該バレルの外周面に当接し、該リテーナ内に組み付けられていることを特徴とする。
なお、この明細書における上下左右は、前面からレジスタの正面を見たときの、上下左右であり、レジスタの通風路では、上流側が後部、下流側が前部である。
この発明のレジスタによれば、円環隙間部材の各隙間片の膨出部が、内側に位置するバレルの外周面に、弾性力をもって当接し、リテーナの内周面に組み付けられるので、バレルはリテーナ内で外周部から弾性力を持って支持され、製品ごとに現れる公差範囲内の寸法誤差に起因した、バレルのガタツキを防止することができ、さらに長期間にわたり、ガタツキを生じさせず、一定の操作荷重でバレルを回動操作することができる。
また、隙間片には、弾性変形可能な通常の合成樹脂を使用することができるので、組み付け作業性も良好であり、効率良く低コストでレジスタを製造することができる。また、円環隙間部材はリテーナの内周面とバレルの外周面との間に円環状に組み合わせて取り付けられるため、リテーナの内周面とバレルの外周面との隙間をほぼ閉じることができ、そこからの風漏れを効果的に低減することができる。
ここで、上記各隙間片には複数個の膨出部が設けられ、該膨出部は、正面視で略山形形状の曲面を有し、且つ前後方向に長く延設され、該膨出部の頂部近傍が該バレルの外周面に弾性力をもって当接する構成とすることが好ましい。
またここで、上記膨出部の該頂部の厚さは、元部から徐々に薄くなるように形成することが好ましい。また、隙間片の膨出部と膨出部との間の外側面に、リブが前後方向に突設され、該リブとリブの間に背面アーチ部が架渡す形態で設けられ、背面アーチ部の外側面がリテーナまたはベゼルの内面に当接する構成とすることができる。
またここで、上記リテーナの内側に、上記各隙間片に対応して係止部が設けられ、該各隙間片には該係止部に係止される被係止部が設けられた構成とすることができる。
またここで、上記係止部は、上記被係止部に差し込み可能な爪形状に形成され、該被係止部は、該爪形状の係止部が差し込み可能な穴形状に、上記背面アーチ部に形成される構成とすることができる。
またここで、上記隙間片の内側の縁部に、上記バレルの外周面に接触可能な周縁凸部が、該バレルの外周円に沿った円弧状に設けられた構成とすることができる。
またここで、上記レジスタにおいて、上記バレル内に複数の固定フィンが放射状に固定配置され、放射状の固定フィンの中心部で前方向に突出してツマミが取り付けられた構成とすることができる。
またここで、上記バレルは、上記固定フィンを内側に設けたバレル内筒と、該バレル内筒の外側に嵌着され外周面に球面部を有するバレル外筒と、を有し、上記固定フィンとツマミが該バレル内筒内に設けられた構成とすることができる。
またここで、上記隙間片の膨出部は、正面視で略山形形状の曲面を有し、且つ前後方向に長く且つレジスタの中心軸に対し傾斜して延設され、該膨出部の頂部近傍が該バレルの外周面に弾性力をもって当接する構成とすることができる。これにより、バレルの外周部分における風漏れを一層低減することができる。
この発明のレジスタによれば、組み立て作業性が良く、バレルのガタツキを防止し、リテーナとバレル間の隙間からの風漏れを低減することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。このレジスタは、車室内に設けられる空気吹出用の丸型のレジスタであり、図1〜図5に示すように、内部に通風路8を有した略円筒形のリテーナ3と、リテーナ3内の通風路8の送風方向と平行な中心軸S(図5)上の支点S1を中心に、上下左右に回動可能にリテーナ3内で支持されたバレル1と、バレル1内に放射状に配置された3枚の固定フィン13と、放射状の固定フィン13のボス部13a(中心部)に、前方向に突出して取り付けられたツマミ5と、を備えて構成される。
バレル1は、図10〜図13に示すように、放射状の固定フィン13を内側に設けたバレル内筒12の外側に、バレル外筒11を嵌合し、バレル外筒11の外周部に、包囲するように、円環隙間部材2を配置して構成される。バレル外筒11とバレル内筒12は、図3に示す如く、バレル外筒11の内側の定位置にバレル内筒12が嵌着される。円環隙間部材2は、図14に示す如く、2個の隙間片20Aと2個の隙間片20Bを円環状に配置して構成され、レジスタの組み立て時、2個の隙間片20Aと2個の隙間片20Bは、リテーナ3とバレル外筒11との間に、円環状に配置して挿入される。
このとき、2個の隙間片20Aと2個の隙間片20Bは、図9に示すように、リテーナ3の前部内周面に沿って設けた舌状の係止部31を、被係止部23aに嵌入するように組み付けられ、円環隙間部材2の内側に、バレル外筒11が回動可能に挿入される。
リテーナ3内に円環隙間部材2を介して挿入されたバレル1は、支点S1(図4,5)を中心に、上下左右に回動操作可能に保持される。レジスタの前部のベゼル4は、バレル1をリテーナ3内の円環隙間部材2の内側に挿入した状態で、図2に示す如く、リテーナ3の前部に、円環隙間部材2の前部を覆うように嵌着される。ベゼル4は、図2、3に示すように、ベゼル4側に設けた係止部41を、リテーナ3側の係止爪32に係止させて嵌着される。
図14〜図17に示すように、円環隙間部材2は、4個の円弧状の隙間片20A,20Bを、円環状に組み合わせて構成され、各隙間片20A,20Bには、内側に膨出した形状の膨出部21が複数個、間隔をおいて、弾性変形可能に設けられる。円環隙間部材2の各隙間片20A,20Bの膨出部21は、内側に配置されるバレル1(バレル外筒11)の外周面に、弾性力をもって当接し、バレル1のガタツキを防止しつつ、回動操作可能に保持する。
隙間片20Bは、円環隙間部材2の左部と右部に配置されるが、図15に示すように、各隙間片20Bには2個の膨出部21が内側に膨出して形成される。隙間片20Aは、円環隙間部材2の上部と下部に配置されるが、図16,17に示すように、各隙間片20Bには、4個の膨出部21が内側に膨出して形成される。
各膨出部21は、図9、図14〜図17に示すように、正面視で略山形形状の曲面を有し、且つ前後方向に(中心軸Sと平行に)長く延設される。各隙間片20A,20Bの外側面は、膨出部21に対応した外側部分が凹部となり、膨出部21と膨出部21の間の外側部分は凸部となる。その隙間片20A,20Bの外側面の凸部上に、リブ25が前後方向に突設される。円環隙間部材2の各膨出部21は、円環隙間部材2をリテーナ3内に組み付けた状態で、膨出部21の頂部21a近傍がバレル外筒11の外周面に弾性力をもって当接する。
図9に示すように、各膨出部21の頂部21aの厚さt1は、その元部の厚さt2に比して薄く、且つ元部から徐々に薄くなるように形成される。これにより、通常の合成樹脂材料を用いた成形品であっても、内側から外側に荷重を受けたとき、膨出部21が弾性変形範囲内で容易に弾性変形することができる。
図14〜図17に示す如く、隙間片20A,20Bにおける、膨出部21と膨出部21間の外側に、リブ25が前後方向に突設され、リブ25とリブ25の間に架渡す形態で、背面アーチ部23が円周方向に向けてアーチ状に設けられる。背面アーチ部23は、外側つまりリテーナ3またはベゼル4側からの荷重を受けて、膨出部21に、内側に向かう適度な押圧力を付与するように、隙間片20A,20Bの外側面に設けられる。円環隙間部材2を組み付けた状態で、背面アーチ部23の上面は、リテーナ3またはベゼル4の内面に当接する。
さらに、図9、図15などに示す如く、背面アーチ部23には穴状の被係止部23aが形成される。円環隙間部材2の各隙間片20A,20Bをリテーナ3の前部内側に取り付ける際、リテーナ3に設けた、爪形状の係止部31(図18)が、各隙間片20A,20Bの被係止部23aに差し込まれる。これにより、4個の隙間片20A.20Bからなる円環隙間部材2は、円環状の形態で、リテーナ3内の定位置に、簡単に取り付けることができる。さらに、各隙間片20A,20Bの内側の縁部に、バレル1の外周面に接触可能な周縁凸部24が、バレル1の外周円に沿った円弧状に設けられる。
リテーナ3は、図18に示す如く、円筒状に形成され、その前部に大径部が設けられ、大径部に、複数の舌状の係止部31が前方に向けて突設される。これらの係止部31は、上記円環隙間部材2の各隙間片20A,20Bの被係止部23aの位置に対応して設けられる。さらに、図2,3に示す如く、レジスタの前部には、ベゼル4が嵌着される。ベゼル4は、リテーナ3の前部の大径部内に上記バレル1を挿入し、バレル1と大径部を前面から覆うように、係止部41とリテーナ3側の係止爪32を用いて嵌着される。
なお、本実施形態では、円環隙間部材2は、2個の隙間片20Aと2個の隙間片20Bに分割して構成され、図16に示す上部の隙間片20Aと図17に示す下部の隙間片20Aは、対称形に作られ、図15に示す隙間片20Bは左部と右部で共用されるが、全て1種類の隙間片を3個或いは5個、円環状に組み合わせて、円環隙間部材2を形成することもでき、分割した各隙間片の大きさ、形状、数は任意に変えることができる。
また、上記のように、円環隙間部材2の各隙間片20A,20Bは、通常の合成樹脂材料を用いて成形することができるが、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂など滑り性の良い材料が望ましい。また、熱可塑性エラストマーを使用して、隙間片20A,20Bを形成し、バレル1の回動操作に、ガタツキを防止しつつ適度な操作荷重を付与することもできる。
上記構成のレジスタは、組み立てる場合、図3に示すように、先ず、バレル1のバレル外筒11内に、バレル内筒12を嵌め込む。次に、円環隙間部材2の各隙間片20A,20Bを、リテーナ3の前部大径部内側に、円環状に配置して嵌め込む。このとき、各隙間片20A,20Bの背面アーチ部23の被係止部23aを、リテーナ3の前部に突設した舌状の係止部31に嵌め込むように、各隙間片20A,20Bを所定位置に取り付け、円環隙間部材2を配設する。
次に、その円環隙間部材2内にバレル1を前方から挿入し、バレル1の前方からベゼル4を覆うようにリテーナ3の前部に嵌め込み、係止部41をリテーナ3側の係止爪32に係止して組み立てを完了する。このような組み付け状態で、バレル1のバレル外筒11の外周面は、円環隙間部材2の複数の膨出部21により弾性力をもって保持される状態となる。
このように、上記構成のレジスタは、分割して形成された円環隙間部材2の組み付けを含め、非常に簡単に組み立てることができる。また、円環隙間部材2の各隙間片20A,20Bの膨出部21が、内側に位置するバレル1のバレル外筒11の外周面に、弾性力をもって当接し、リテーナ3の内周面に組み付けられるので、バレル1はリテーナ3内で外周部から弾性力を持って支持され、製品ごとに現れる公差範囲内の寸法誤差に起因した、バレル1のガタツキを防止することができる。さらに長期間にわたり、ガタツキを生じさせず、一定の操作荷重でバレルを回動操作することができる。
また、隙間片20A,20Bには、弾性変形可能な通常の合成樹脂を使用することができるので、組み付け作業性も良好であり、効率良く低コストでレジスタを製造することができる。また、円環隙間部材2はリテーナ3の内周面とバレル1の外周面との間に円環状に組み合わせて取り付けられるため、リテーナ3の内周面とバレル1の外周面との隙間をほぼ閉じることができ、そこからの風漏れを効果的に低減することができる。
次に、上記構成のレジスタの使用態様を説明すると、レジスタは、車室内のインストルメントパネルなどに装着され、リテーナ3の後部に、空調装置の送風ダクトが接続される。
空調装置が作動して送風が行われると、バレル1がニュートラル状態で正面を向くとき、図4,5のように、正面に向けて真直ぐに送風される。ツマミ5を持ってバレル1を例えば左側に回動操作すると、図19のように、バレル1は、支点S1を軸に左向きの回動力を受け、円環隙間部材2内で、支点S1を中心に、斜め左向きに回動する。
このとき、バレル外筒11の外周面を保持する円環隙間部材2は、その膨出部21の弾性力により、バレル外筒11を保持しながら回動させるため、ガタツキなくスムーズにバレル1の回動操作を行うことができる。この操作により、送風が斜め右方向に向けられ、送風は、リテーナ3の通風路8からバレル1内に入り、空気吹出口9から斜め右側に向けて送風される。
送風方向を斜め上側に調整する場合も、同様であり、バレル1を上側に回動操作すると、バレル1の背面側は、図20のように、下側に回動する。このとき、バレル外筒11の外周面を保持する円環隙間部材2は、その膨出部21の弾性力により、バレル外筒11を保持しながら回動させるため、ガタツキなくスムーズにバレル1の回動操作を行うことができる。この操作により、送風が斜め上方向に向けられ、送風は、リテーナ3の通風路8からバレル1内に入り、空気吹出口9から斜め上側に向けて送風される。
図21〜図23は、第2実施形態の円環隙間部材50を示している。この円環隙間部材50では、各隙間片51A,51Bの内側に、膨出部52が、レジスタの中心軸S(図4,5)の方向に対し、傾斜して設けられる。
円環隙間部材50は、上記と同様に、4分割されて、2個の隙間片51Aと2個の隙間片51Bから構成され、レジスタの組み立て時、2個の隙間片51Aと2個の隙間片51Bは、円環状に組み合わされ、上記実施形態におけるリテーナ3とバレル外筒11との間に挿入される。
隙間片51A,51Bには、各々、内側に膨出した形状の膨出部52が複数個、間隔をおいて、弾性変形可能に設けられるが、これらの膨出部52は、中心軸Sに対し傾斜して設けられる。各隙間片51A,51Bの膨出部52は、上記と同様、その内側に配置される、上記実施形態のバレル1の外周面に、弾性力をもって当接し、バレル1のガタツキを防止しつつ、回動操作可能に保持する。
各膨出部52は、正面視で略山形形状の曲面を有し、且つ前後方向に長く且つ傾斜して延設される。各隙間片51A,51Bの外側面は、上記と同様、膨出部52に対応した外側部分が凹部となり、膨出部52と膨出部52の間の外側部分は凸部となる。
なお、図示は省略されているが、隙間片51A,51Bの外側面の凸部上に、リブが前後方向に突設され、両側のリブ間に架渡すように、背面アーム部を設けることができる。これにより、上記実施形態と同様、円環隙間部材50の各膨出部52は、円環隙間部材50をリテーナ内に組み付けた状態で、膨出部52の頂部近傍がバレル外筒の外周面に弾性力をもって当接する。
また、上記と同様、背面アーム部に穴状の被係止部を設け、隙間片51A,51Bをリテーナ内に取り付ける際、リテーナ側の舌状の係止部を被係止部に嵌め込み、隙間片51A,51Bを定位置に、簡単に取り付けることができる。
また、上記と同様に、各膨出部52の頂部の厚さは、元部の厚さに比して薄くし、且つ元部から徐々に薄くなるように形成することができる。これにより、膨出部の弾性変形が容易となり、通常の合成樹脂材料を用いた成形品であっても、内側から外側に荷重を受けたとき、膨出部52が弾性変形範囲内で容易に弾性変形する。
このように、各隙間片51A,51Bの内側に、膨出部52を、レジスタの中心軸S(図4,5)の方向に対し、傾斜して設けることにより、円環隙間部材50の内周面とバレルとの間に生じる隙間の方向を、中心軸Sに対し傾斜させ、膨出部52と膨出部52との間を通過する風を抑制し、風漏れを効果的に低減することができる。
なお、上記第1、第2実施形態のリテーナ3の上流側に膨出して、半円形の円弧状ガイドをリテーナ3内に取り付け、バレルの固定フィンのボス部に設けた荷重付与部材に、円弧状ガイドを摺動可能に当接させ、バレルの傾動操作時に、適度な操作荷重を生じさせるように、レジスタを構成してもよい。また、上記第1、第2実施形態のレジスタは、バレル1内に固定フィン13を設けていたが、バレル内に複数の可動フィンを放射状に設け、そのボス部に、ツマミの回動操作により回動する回動軸を設け、回動軸の回転を、傘歯車を介して、放射状の複数の可動フィンに伝達し、可動フィンを傾動させる構造とすることもできる。
1 バレル
2 円環隙間部材
3 リテーナ
4 ベゼル
5 ツマミ
8 通風路
9 空気吹出口
11 バレル外筒
12 バレル内筒
13 固定フィン
13a ボス部
20A 隙間片
20B 隙間片
21 膨出部
21a 頂部
23 背面アーチ部
23a 被係止部
24 周縁凸部
25 リブ
31 係止部
32 係止爪
41 係止部
50 円環隙間部材
51A 隙間片
51B 隙間片
52 膨出部
2 円環隙間部材
3 リテーナ
4 ベゼル
5 ツマミ
8 通風路
9 空気吹出口
11 バレル外筒
12 バレル内筒
13 固定フィン
13a ボス部
20A 隙間片
20B 隙間片
21 膨出部
21a 頂部
23 背面アーチ部
23a 被係止部
24 周縁凸部
25 リブ
31 係止部
32 係止爪
41 係止部
50 円環隙間部材
51A 隙間片
51B 隙間片
52 膨出部
Claims (10)
- 内部に通風路を有した略円筒形のリテーナと、
該リテーナ内の該通風路の送風方向と平行な中心軸上の支点を中心に、上下左右に回動可能に該リテーナ内で支持され、空気吹出口を有した略円筒形のバレルと、を備えたレジスタにおいて、
該リテーナの内周面と該バレルの外周面との間に、円環隙間部材が介挿され、該円環隙間部材は、複数の円弧状の隙間片を、円環状に組み合わせて構成され、
該各隙間片には、内側に膨出した形状の膨出部が弾性変形可能に設けられ、
該バレルは、該各隙間片の該膨出部が弾性力をもって該バレルの外周面に当接し、該リテーナ内に組み付けられていることを特徴とするレジスタ。 - 前記各隙間片には複数個の膨出部が設けられ、該膨出部は、正面視で略山形形状の曲面を有し、且つ前後方向に長く延設され、該膨出部の頂部近傍が該バレルの外周面に弾性力をもって当接することを特徴とする請求項1記載のレジスタ。
- 前記膨出部の該頂部の厚さは、元部から徐々に薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項2記載のレジスタ。
- 前記隙間片の前記膨出部と膨出部との間の外側面に、リブが前後方向に突設され、該リブとリブの間に背面アーチ部が架渡す形態で設けられ、背面アーチ部の外側面がリテーナまたはベゼルの内面に当接することを特徴とする請求項3記載のレジスタ。
- 前記リテーナの内側に、前記各隙間片に対応して係止部が設けられ、該各隙間片には該係止部に係止される被係止部が設けられたことを特徴とする請求項1記載のレジスタ。
- 前記係止部は前記被係止部に差し込み可能な爪形状に形成され、該被係止部は該爪形状の係止部が差し込み可能な穴形状として、前記背面アーチ部に形成されたことを特徴とする請求項5記載のレジスタ。
- 前記隙間片の内側の縁部に、前記バレルの外周面に接触可能な周縁凸部が、該バレルの外周円に沿った円弧状に設けられたことを特徴とする請求項1記載のレジスタ。
- 前記バレル内に複数の固定フィンが放射状に固定配置され、放射状の固定フィンの中心部で前方向に突出してツマミが取り付けられたことを特徴とする請求項1記載のレジスタ。
- 前記バレルは、前記固定フィンを内側に設けたバレル内筒と、該バレル内筒の外側に嵌着され外周面に球面部を有するバレル外筒と、を有し、該固定フィンと該ツマミが該バレル内筒内に設けられたことを特徴とする請求項8記載のレジスタ。
- 前記隙間片の膨出部は、正面視で略山形形状の曲面を有し、且つ前後方向に長く且つレジスタの中心軸に対し傾斜して延設され、該膨出部の頂部近傍が該バレルの外周面に弾性力をもって当接することを特徴とする請求項1記載のレジスタ。
Priority Applications (1)
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JP2019194211A JP2021066374A (ja) | 2019-10-25 | 2019-10-25 | レジスタ |
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JP2019194211A JP2021066374A (ja) | 2019-10-25 | 2019-10-25 | レジスタ |
Publications (1)
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JP2021066374A true JP2021066374A (ja) | 2021-04-30 |
Family
ID=75638096
Family Applications (1)
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JP2019194211A Pending JP2021066374A (ja) | 2019-10-25 | 2019-10-25 | レジスタ |
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JP (1) | JP2021066374A (ja) |
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2019
- 2019-10-25 JP JP2019194211A patent/JP2021066374A/ja active Pending
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