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JP2020190871A - 判定装置、判定装置の制御プログラム、および判定方法 - Google Patents

判定装置、判定装置の制御プログラム、および判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】BPSD発症の可能性を判定し、介護に役立てる情報を提供する判定装置、判定装置の制御プログラム及び判定方法を提供する。【解決手段】見守りシステムにおいて、各居室のケア対象者を観察する検出部と、看護又はケアを行うスタッフが持ち歩くスタッフ端末と、判定装置と、を備える。判定装置20は、観察領域における被介護者を撮影した撮影画像に基づいて、被介護者の所定の行動に関する行動情報を取得する第1取得部211と、履歴情報が記憶された記憶部23から、被介護者70に関する履歴情報を取得する第2取得部212と、211が取得した行動情報と、第2取得部212が取得した所定の状態に関する履歴情報に基づいて、被介護者のBPSD発症の可能性を判定する判定部213と、判定部213の判定結果を出力する通信部22と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は判定装置、判定装置の制御プログラム、および判定方法に関する。特に、本発明は、被介護者へのケアを行う施設で用いられる判定装置、判定装置の制御プログラム、および判定方法に関する。
本発明の背景技術として特許文献1の技術がある。特許文献1の情報処理装置は、「ケア対象者またはケア対象物の行動内容および動作内容の少なくとも一方と、行動内容および動作内容の少なくとも一方に対応した脳に関する情報とを含むデータベースと、入力された行動内容および動作内容の少なくとも一方に基づき、対応する脳に関する情報を生成又は選択する第1の処理、および、生成又は選択した脳に関する情報からケア対象者またはケア対象物に対してのケアマネジメント手法を生成する第2の処理を行う処理部とを含む。行動内容は、様子観察情報を含み、動作内容は、行動観察情報を含み、脳に関する情報は、脳の損傷部位および脳の損傷状況に関する情報を含む。」という構成を備える。
また、認知症の症状の1つに認知症の行動・心理症状(BPSD:Behavioral and Psychological signs and Symptoms of Dementia)がある。特許文献1では、このBPSDは、Finkel,S,I.等により、認知症患者に頻繁に見られる知覚、思考内容、気分または行動の混乱と定義されている旨の記載がある。また、「IPA(International Psychogeriatric Association)によると、高齢者施設でのケアにおける行動・心理症状(BPSD)の発現に関する研究では、認知症患者の90%に、こうした症状が見られると報告されている。行動・心理症状(BPSD)は苦痛の大きな原因であり、患者や家族および介護者の生活の質の低下につながる。」と述べている。
特開2017−201495号公報(段落0018−0022)
被介護者(ケア対象者)がBPSDを発症すると、その症状に起因する行動から転倒する等のリスクがある。また、介護施設等においては、1人の被介護者にBPSDの症状が現れることで他の被介護者にもBPSDの症状が誘発される場合がある。これらのことから、被介護者のBPSDの発症により介護者の負担は増すこととなる。
介護施設等における介護者は、経験豊富なベテランの介護者であれば、その経験からBPSD発症の予兆となる被介護者の行動や状態があることがわかる。そして、BPSDの発症は事前のケアによりその発症を予防することも可能であり、ベテランの介護者であれば、事前のケアを行うことによりBPSDの発症を予防している。
このような状況であることから、BPSD発症の予兆を見極めることは介護者の経験に依存する。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、介護者の経験の大小に依存することなく、BPSDの発症可能性を判定し、介護に役立てる情報を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)観察領域における被介護者を撮影した撮影画像に基づいて、前記被介護者の所定の行動に関する行動情報を取得する第1取得部と、
前記被介護者に関する履歴情報が記憶された記憶部から前記被介護者の所定の状態に関する履歴情報を取得する第2取得部と、
前記第1取得部が取得した前記行動情報と、前記第2取得部が取得した前記履歴情報とに基づいて、被介護者のBPSD発症の可能性を判定する判定部と、
前記判定部の判定結果を出力する出力部と、
を備える判定装置。
(2)前記判定部が、前記被介護者についてBPSD発症の可能性があると判定した場合には、
前記出力部は、端末装置に、前記被介護者についてBPSD発症の可能性がある旨を通知する、上記(1)に記載の判定装置。
(3)前記第1取得部は、前記撮影画像に基づいて前記被介護者の移動軌跡を検出し、検出した前記移動軌跡から、前記行動情報を取得する、上記(1)、または上記(2)に記載の判定装置。
(4)前記行動情報は、起床時のふらつきレベルであり、
前記第1取得部は、前記起床時の前記撮影画像に基づいて検出した歩行時の前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、上記(3)に記載の判定装置。
(5)前記行動情報は、起床時のふらつきレベルであり、
前記第1取得部は、前記起床時の前記撮影画像に基づいて検出した、座時における頭部の前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、上記(3)、または上記(4)に記載の判定装置。
(6)前記判定部は、前記撮影画像に基づいて前記被介護者の起床のイベントの発生を判定するとともに、前記起床のイベントが発生した直後、または発生した前後の撮影画像を、前記起床のイベントに関連付けて記録し、
前記第1取得部は、前記起床のイベントに関連付けて記録した前記撮影画像に基づいて検出した前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、上記(4)、または上記(5)に記載の判定装置。
(7)前記履歴情報は、前記被介護者の排便履歴であり、前記所定の状態は、排便からの経過時間、または排便の時間間隔を示す情報である、上記(1)から上記(6)のいずれかに記載の判定装置。
(8)前記判定部は、前記ふらつきレベルが所定以上の場合、および/または、前記経過時間、もしくは前記時間間隔が所定以上の場合、前記被介護者についてBPSD発症の可能性があると判定する、上記(7)に記載の判定装置。
(9)前記ふらつきレベル、および前記経過時間の組み合わせにより、BPSD発症の可能性の複数段階で判定する、上記(8)に記載の判定装置。
(10)観察領域における被介護者を撮影した撮影画像に基づいて、前記被介護者の所定の行動に関する行動情報を取得するステップ(a)と、
前記被介護者に関する履歴情報が記憶された記憶部から、前記被介護者の所定の状態に関する履歴情報を取得するステップ(b)、
前記ステップ(a)で取得した前記行動情報と、前記ステップ(b)で取得した前記履歴情報に基づいて、被介護者のBPSD発症の可能性を判定するステップ(c)と、
前記ステップ(c)の判定結果を出力するステップ(d)と、
を含む処理を、判定装置を制御するコンピューターに実行させるための制御プログラム。
(11)前記ステップ(c)で、前記被介護者についてBPSD発症の可能性があると判定した場合には、
前記ステップ(d)では、端末装置に、前記被介護者についてBPSD発症の可能性がある旨を通知する、上記(10)に記載の制御プログラム。
(12)前記ステップ(a)では、前記撮影画像に基づいて前記被介護者の移動軌跡を検出し、検出した前記移動軌跡から、前記行動情報を取得する、上記(10)、または上記(11)に記載の制御プログラム。
(13)前記行動情報は、起床時のふらつきレベルであり、
前記ステップ(a)では、前記起床時の前記撮影画像に基づいて検出した歩行時の前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、上記(12)に記載の制御プログラム。
(14)前記行動情報は、起床時のふらつきレベルであり、
前記ステップ(a)では、前記起床時の前記撮影画像に基づいて検出した、座時における頭部の前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、上記(12)、または上記(13)に記載の判定装置。
(15)さらに、前記撮影画像に基づいて、前記被介護者の起床のイベントの発生を判定するとともに、前記起床のイベントが発生した直後、または発生した前後の撮影画像を、前記起床のイベントに関連付けて記録するステップ(f)を含み、
前記ステップ(a)では、前記起床のイベントに関連付けて記録した前記撮影画像に基づいて検出した前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、上記(13)、または上記(14)に記載の制御プログラム。
(16)前記履歴情報は、前記被介護者の排便履歴であり、前記所定の状態は、排便からの経過時間、または排便の時間間隔を示す情報である、上記(10)から上記(15)のいずれかに記載の制御プログラム。
(17)前記ステップ(c)では、前記ふらつきレベルが所定以上の場合、および/または、前記経過時間、もしくは前記時間間隔が所定以上の場合、前記被介護者についてBPSD発症の可能性があると判定する、上記(16)に記載の制御プログラム。
(18)前記ふらつきレベル、および前記経過時間の組み合わせにより、BPSD発症の可能性の複数段階で判定する、上記(17)に記載の制御プログラム。
(19)観察領域における被介護者を撮影した撮影画像に基づいて、前記被介護者の所定の行動に関する行動情報を取得するステップ(a)と、
前記被介護者に関する履歴情報が記憶された記憶部から、前記被介護者の所定の状態に関する履歴情報を取得するステップ(b)、
前記ステップ(a)で取得した前記行動情報と、前記ステップ(b)で取得した前記履歴情報に基づいて、被介護者のBPSD発症の可能性を判定するステップ(c)と、
前記ステップ(c)の判定結果を出力するステップ(d)と、
を含む判定方法。
本発明に係る判定装置は、観察領域における被介護者を撮影した撮影画像に基づいて、被介護者の所定の行動に関する行動情報を取得する第1取得部と、被介護者に関する履歴情報が記憶された記憶部から被介護者の所定の状態に関する履歴情報を取得する第2取得部と、第1取得部が取得した行動情報と、第2取得部が取得した履歴情報とに基づいて、被介護者のBPSD発症の可能性を判定する判定部と、判定部の判定結果を出力する出力部と、を備える。これによりBPSDの発症可能性を判定し、介護に役立てる情報を提供できる。
判定装置を含む見守りシステムの全体構成を示す図である。 ケア対象者の部屋に設置された検出部の例を示す図である。 検出部の概略構成を示すブロック図である。 判定装置の概略構成を示すブロック図である。 固定端末の概略構成を示すブロック図である。 スタッフ端末の概略構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る判定装置によるBPSD発症の可能性を判定する手順を示すフローチャートである。 撮影画像に基づいて行う、ケア対象者の移動軌跡による行動情報の解析を示す模式図である。 撮影画像に基づいて行う、ケア対象者の移動軌跡による行動情報の解析を示す模式図である。 スタッフ端末に表示される操作画面の例である。 スタッフ端末に表示される操作画面の例である。 ステップS60で用いる行動情報と状態情報の組み合わせにおけるBPSD発症の可能性レベルを示すテーブルの例である。 記憶部に記憶されるケア対象者リストの例である。 第2の実施形態における見守りシステムの処理の手順を示すシーケンスチャートである。 記憶部に記憶されるイベントリストの例である。 第2の実施形態に係る判定装置によるBPSD発症の可能性を判定する手順を示すフローチャートである。 ステップS360で用いる行動情報と排便状態の組み合わせにおけるBPSDの可能性を示す別のテーブルの例である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(全体構成)
図1は本実施形態に係る見守りシステム1の全体構成を示す図であり、図2はケア対象者70の部屋のベッド周辺に設置された検出部10の例を示す図である。ケア対象者70は、例えば、被介護者であり、ケアスタッフ80は、このケア対象者70をケアする介護者である。
図1に示すように、見守りシステム1は、複数の検出部10、判定装置20、固定端末30、および1つ以上のスタッフ端末40を備える。これらは、有線や無線によって、LAN(Local Area Network)、電話網またはデータ通信網等のネットワーク50を介して、相互に通信可能に接続される。ネットワーク50は、通信信号を中継するリピーター、ブリッジ、ルーターまたはクロスコネクト等の中継機を備えてもよい。図1に示す例では、スタッフ端末40、検出部10、判定装置20、および固定端末30は相互に、アクセスポイント51を含む無線LAN等(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN)のネットワーク50によって、通信可能に接続されている。
見守りシステム1は、ケア対象者70に応じて適宜な場所に配設される。ケア対象者70は、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする患者、高齢による身体能力の低下等によって介護を必要とする上述の被介護者、または一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見および早期対処を可能にする観点から、ケア対象者70は、例えば異常状態等の所定の不都合な事象がその者に生じた場合に、その発見を必要としている者であり得る。このため、見守りシステム1は、ケア対象者70の種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。図1に示す例では、見守りシステム1は、複数のケア対象者70が入居する複数の部屋(居室)やケアステーション(ナースステーションともいう)を含む複数の部屋を備える施設に配置されている。
検出部10は、ケア対象者70のそれぞれの居室(観察領域に相当)に配置される。図1に示す例では、4つの検出部10がケア対象者70であるAさん、Bさん、CさんおよびDさんの居室にそれぞれ配置されている。検出部10の観察領域にはベッド60が含まれる。ケア対象者70に対して看護または介護等の対応(ケア)を行うケアスタッフ80は、それぞれ携帯端末であるスタッフ端末40を持ち歩いている。ただし、見守りシステム1が備える各構成の位置や個数等は、図1に示す例に限定されない。例えば、判定装置20は、ケアステーションに配置されなくてもよく、ネットワーク50に接続されている外部のサーバーユニットであってもよい。また固定端末30を省略し、判定装置20またはスタッフ端末40がその機能を担ってもよい。なお、ケア対象者70が、1つの施設に居る場合だけではなく在宅の場合も検出できるように、検出部10は、ケア対象者70のそれぞれの自宅の居室に配置されてもよい。
(検出部10)
図3は検出部10の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、検出部10は、制御部11、通信部12、カメラ13、ケアコール部14、および音声入出力部15を備え、これらはバスによって、相互に接続されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、およびRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、等のメモリにより構成され、プログラムにしたがって検出部10の各部の制御および演算処理を行う。なお、制御部11は、メモリとして、さらにHDD(Hard Disk Drive)を備えてもよい。
通信部12は、ネットワーク50を介して、例えば、判定装置20、固定端末30またはスタッフ端末40等の、他の装置と通信するためのインターフェース回路である。イーサネット(登録商標)等の規格による有線通信のネットワークインターフェースや、Bluetooth、IEEE802.11等の規格による無線通信のインターフェース等の各種ローカル接続向けのインターフェースであり、ネットワーク50に接続した各端末との通信を行う。
カメラ13は、例えば居室の天井、または壁の上部に配置され、観察領域として真下にあるケア対象者70のベッド60を撮影し、俯瞰撮影した撮影画像(撮影画像データ)を出力する。この撮影画像(「映像」ともいう)には、静止画および動画を含む。カメラ13は近赤外線カメラであるが、これに換えて可視光カメラを用いてもよく、これらを併用してもよい。また、カメラ13は例えば30fps、または60fpsで画像を出力する。なお、カメラ13を見守りシステム1の構成として説明しているが、これに限られず、外部のカメラからの映像を検出部10が取得するようにしてもよい。
制御部11は、カメラ13が撮影した撮影画像から、ケア対象者70の行動を認識する。この認識する行動には、ベッド60から起き上がる「起床(起床1)」、起床に続いてベッド60から離れる「離床(起床2)」、ベッド60から転落する「転落」、および床面等に転倒する「転倒」が含まれる。離床は、起床に含まれる概念であり、以下においては、「起床」、「離床」をそれぞれ起床1、起床2と称する。
制御部11は、複数の撮影画像(動画像)から画像のシルエット(以下、「人シルエット」と称する)を検出する。人シルエットは、例えば、撮影時刻が前後する画像を差分する時間差分により差分が相対的に大きい画素の範囲を抽出することで検出され得る。人シルエットは、撮影画像から背景画像を差分する背景差分法により検出されてもよい。起床1、起床2、転落、転倒の認識は、検出した人シルエットからケア対象者70の姿勢(例えば立位、座位、横臥等)、およびベッド60等の居室内の設置物との相対的な位置から起床1、起床2および転倒(転落)の別を認識する。例えば、起床1は、予め設定された、ベッド60の四隅を頂点とする、上方視の四角形の任意の辺を人シルエットが横切る幅が増加して20cm以上となったことにより認識され得る。また、例えば、起床2(離床)は、人シルエットの、当該四角形の内部に対する外部の面積の割合が増加して80%以上となったことにより認識され得る。また、座位を判定する場合に、さらに座っている位置が、ベッド60の辺の近傍に腰掛けた座位状態(端座姿勢時)であるかを認識するようにしてもよい。
これらの認識は、制御部11のCPUが処理するプログラムにより行ってもよく、組み込み型の処理回路により行うようにしてもよい。また、これに限られず判定装置20側でこれらの認識の全部またはほとんどの処理を行うようにし、制御部11では判定装置20への撮影画像の送信のみを行うようにしてもよい。制御部11は、いずれかの種類の行動を認識した場合、その行動が発生した旨の通知を判定装置20等に送信する。
ここで、ケアスタッフ80の業務が、ケア対象者70に対する介護業務である場合に、所定のイベントに関する対応内容について説明する。所定のイベントとは、ケア対象者70に関するイベントであり、少なくとも起床1、起床2、転落、転倒が含まれる。「起床1」を判定し、その判定が所定時間内(施設で予め設定された起床時刻(例えば午前7〜8時))であれば、モーニングケアを行う。このモーニングケアには、洗顔、歯磨き介助、義歯装着、着替え介助等が含まれる。また、「起床2」のイベントであれば、車椅子移乗、歩行介助が必要となる場合がある。また、検出部10が判定したイベント以外の定期的(定時)なイベント(ケアイベント)として、飲料、および食事介助、排泄介助、車椅子移乗、歩行介助、体位変換(褥瘡予防)、入浴介助がある。これらの定期的なケアイベントは、ケアコール部14等により、定時になるとアラートを発生させるようにしてもよい。これらの所定の不定期イベント、および定期イベントに対して、ケアスタッフ80が対応した場合、ケアイベントの内容に応じて、記録が行われ、ケア履歴(履歴情報)として蓄積される。このケア履歴は、例えば、スタッフ端末40、または固定端末30を通じて、主に対応したケアスタッフ80により入力される。排泄介助の場合には、排泄日時、排泄量、等が記録される。この入力用の操作画面については後述する。
ケアコール部14は、押しボタン式のスイッチを含み、スイッチがケア対象者70等によって押されることでケアコール(ナースコールともいう)が発信される。押しボタン式のスイッチに換えて、音声マイクによりケアコールを検出してもよい。ケアコール部14のスイッチが押された場合、すなわち、ケアコールを検出した場合、制御部11は、通信部12およびネットワーク50を介して、ケアコールがあった旨の通知を判定装置20等に送信する。
音声入出力部15は、例えばスピーカーとマイクであり、通信部12を介してスタッフ端末40等との間で音声信号を送受信することで音声通話を可能とする。なお、音声入出力部15は検出部10の外部装置として、通信部12を介して検出部10に接続されてもよい。
また、検出部10は、ベッド60に対してマイクロ波を送受信してケア対象者70の体動(例えば呼吸動)によって生じたマイクロ波のドップラシフトを検出するドップラシフト方式の体動センサーを、さらに備えてもよい。この体動センサーにより、ケア対象者70の呼吸動作に伴う胸部の体動(胸部の上下動)を検出し、その胸部の体動における周期の乱れや予め設定された閾値以下である胸部の体動における振幅を検知すると、微体動異常であると認識する。
本実施形態においては、ケア対象者70に関する検出部10が認識した状態の変化であって、起床1、起床2、転倒、転落、微体動異常、などのケアスタッフ80に通知(発報)を行うべき事象をイベントと称する。またこのイベントには、ケアコール部14によるケアコールを含む。検出部10は、生じたイベントの情報を判定装置20に送信する。
(判定装置20)
図4は、判定装置20の概略構成を示すブロック図である。判定装置20は、サーバーとも称されるものであり、制御部21、通信部22、および記憶部23(データベースとも称される)を備える。制御部21は、検出部10の制御部11と同様の構成として、CPU、RAM、ROM等を備える。通信部22は、通信部12と同様の構成を備える。制御部21は、第1取得部211、第2取得部212、および判定部213として機能し、BPSD発症の可能性を判定する。また通信部22は、制御部21と協働することで出力部として機能し、BPSD発症の可能性の判定結果を、登録した通知先に通知する。この通知先には、例えばスタッフ端末40、および固定端末30が含まれる。
この判定装置20は、ケア対象者70用の居室と同じ建物内に設けられてもよく、遠隔地に設けられ、ネットワークを介して接続するようにしてもよい。また、記憶部23とは、別体として構成してもよい。例えば、判定装置20は、インターネット等のネットワーク上に配置された複数のサーバーによって仮想的に構築されるクラウドサーバーであってもよい。また、記憶部23も同様に、クラウド上のファイルサーバーとしてもよい。各構成は、バスによって、相互に通信可能に接続されている。
記憶部23は、イベントリスト、撮影画像、ケア対象者リスト、ケアリスト、等の各種情報を記憶する。ケア対象者リストには、このケア対象者70の氏名、要介護認定レベル、認知症有無、有りの場合その認知症レベル、車椅子使用有無等の情報が含まれる。また、ケアリストには、各ケア対象者70に関する食事摂取量、水分摂取量、排泄状況、等のケア履歴(後述)が含まれる。また、記憶部23のHDDの所定領域は、一時記憶部として機能し、観察領域を撮影する各カメラ13から出力された撮影画像を所定時間分(例えば数十分から数十時間)だけ一時記憶する。すなわち、HDDの所定領域をリングバッファーとして機能させ、録画映像として観察領域毎に所定時間分だけループ録画する。ループ録画では、録画時間が所定時間以上の場合には、古いタイムスタンプの撮影画像から順に、新しい撮影画像で上書きされる。一時記憶する所定時間としては、例えば数秒、数分、数時間、数日、数週間、数か月分など記憶装置の容量と必要性に鑑みて任意に決定できる。また、一時記憶は、制御部11のHDD等の記憶部に行ってもよい。また、所定のイベント、例えば転倒、起床1、起床2が発生した場合には、イベントが発生した時点を含む所定時間(例えば数秒〜数十秒)の撮影画像(動画)は、イベントリストに対応するイベントにタグ付けされる。
また、判定装置20は、上述のように単独で、または検出部10と協働することで検出した、起床1、起床2、転倒、ケアコール等のイベントが、どのケア対象者70に関するものであるかを判定(識別)する。具体的には、イベントを検出した検出部10はID管理され、検出部10が設置されている部屋番号から、これに対応付けられているケア対象者70(すなわち、部屋の入居者)を判定する。そして、判定したイベントの種類とケア対象者70とを関連付けて記憶部23のイベントリストに追加する。
(第1取得部211、第2取得部212、判定部213)
制御部21の第1取得部211は、ケア対象者70(被介護者)の所定の行動に関する行動情報を取得する。所定の行動は、例えば、ケア対象者70に関する起床1、または起床2のイベントである。第1取得部211は、これらの起床1、または起床2のイベントにタグ付けされた撮影画像から、行動を解析する。第1取得部211は、上述の制御部11の処理と同様の処理により人シルエットを検出し、人シルエット、または人シルエットを囲む人矩形の(重心、または中心の)位置情報から、移動軌跡を求める。そして、第1取得部211は、移動軌跡から、行動情報を取得する。行動情報は、例えば、歩行時のふらつきレベルである。ふらつきレベル(度合い)の判定指標値は、俯瞰画像における移動軌跡から歩行周期よりも短い周期の振動の量により算出したり、移動軌跡における各時点の位置情報と、位置情報の移動平均との差分の積算値から算出したりできる。
なお、ふらつきとしては、座位時における頭部のふらつきを用いてもよい。具体的には、起床時において、ベッド60の端部に腰掛けた座位状態(端座姿勢時)における、頭部矩形の位置(例えば重心、または中心)の移動軌跡から、頭部のふらつきレベルを判定する。例えば、ケアスタッフ80による介助が必要なケア対象者70は、起床時のケアにおいて、起こす介助が行われるため、歩行時のふらつきを評価する機会が少ないためである。頭部のふらつきがBPSD判定に用いる行動情報として利用できる。この場合、近くに介助するケアスタッフ80が居る場合には、第1取得部211は、ケアスタッフ80と、ケア対象者70とを分別して判定を行う。なお、以下の説明においては、特に具体的な説明がない場合には「ふらつき」および「ふらつきレベル」の用語は、それぞれ歩行時のふらつき、および歩行時のふらつきレベルとして用いる。
制御部21の第2取得部212は、記憶部23に記憶しているケア対象者70(被介護者)の所定の状態に関する履歴情報を取得する。具体的には、第2取得部212は、記憶部23からケア対象者70に関するケア履歴(履歴情報)を取得する。このケア履歴には、現時点から所定期間の過去(例えば1ヶ月前)までの期間における排便記録が含まれる。
制御部21の判定部213は、第1取得部211が取得した行動情報、および第2取得部212が取得した履歴情報に基づいて、BPSD発症の可能性を判定する。これらの処理についての具体例については後述する。
(固定端末30)
図5は、固定端末30の概略構成を示すブロック図である。固定端末30は、いわゆるPC(Personal Computer)であり、CPU、RAM等で構成される制御部31、通信部32、表示部33、入力部34、および音声入出力部35を備える。固定端末30は、例えばナースステーション内に配置される。
また、ケアスタッフ80または技術スタッフ等は、固定端末30を通じて、検出部10を各部屋(居室)に取り付けたときに、部屋番号と検出部10の対応付けをしたり、ベッド60等の居室内の設置物の位置情報、すなわち、天井のカメラ13による上方視の輪郭情報の校正、指定を行ったりする。また、入院または入居しているケア対象者70の名前、ID番号等の識別情報と、各部屋番号との対応付けも行う。
(スタッフ端末40)
図6は、スタッフ端末40の概略構成を示すブロック図である。スタッフ端末40は、制御部41、無線通信部42、表示部43、入力部44、および音声入出力部45を備え、これらはバスにより相互に接続される。制御部41は、検出部10の制御部11と同様の構成として、CPU、RAM、ROM等を備える。無線通信部42により、Wi−Fi、Bluetooth等の規格を用いた無線通信が可能であり、アクセスポイント51を経由して、または直接的に各装置と無線通信する。表示部43、および入力部44は、タッチパネルであり、液晶等で構成される表示部43の表示面に、入力部44としてのタッチセンサーを重畳させたものである。表示部43、入力部44によって、ケアスタッフ80に対して、イベントリストやケアリストに含まれる複数のイベントを一覧表示した各種の操作画面を表示したり、操作画面を通じて各種の操作を受け付けたりする。音声入出力部45は、例えばスピーカーとマイクであり、無線通信部42を介して他のスタッフ端末40との間でケアスタッフ80による音声通話を可能にする。スタッフ端末40は、見守りシステム1のユーザーインターフェースとして機能する機器であり、例えば、タブレット型コンピューター、スマートフォンまたは携帯電話等の、持ち運び可能な通信端末機器によって構成できる。また、スタッフ端末40は、後述するようにケア履歴を入力したり、BPSD発症の可能性の通知を受信したりする端末装置として機能する。
ケアスタッフ80は、業務開始時に、割り当てられたスタッフ端末40を通じて、判定装置20へのログイン認証処理を行う。ケアスタッフ80は、スタッフ端末40のタッチパネル(表示部43、入力部44)を通じて、スタッフID、パスワードを入力し、これを判定装置20に送信する。判定装置20は、記憶部23に記憶している認証情報を突き合わせ、ケアスタッフ80の権限に応じた認証結果をスタッフ端末40に送信することで、ログイン認証が終了する。
(第1の実施形態に係る判定装置によるBPSD発症の可能性を判定する処理)
次に、図7〜図11を参照し、第1の実施形態におけるBPSD発症の可能性を判定する処理について説明する。図7は、BPSD発症の可能性を判定する手順を示すフローチャートである。この図7に示す処理は、ケア対象者70それぞれに対して行うものである。この処理は、定期的に行うようにしてもよく、また、マネージャー等の固定端末30を通じた指示に応じて不定期に実行するようにしてもよい。
(ステップS10)
判定装置20は、記憶部23のケア対象者リストに記録されている判定の対象とするケア対象者70の要介護度認定、身体情報、等のケア対象者情報に応じて、後述するステップS60で用いる行動判定レベルの閾値を設定する。例えば、行動情報として歩行時のふらつきを判定する場合、要介護度認定が高い程、行動判定ベルの閾値は大きくなる。
(ステップS20)
判定装置20の第1取得部211は、記憶部23から撮影画像を取得する。これは、判定の対象とするケア対象者70の部屋に取り付けられている検出部10のカメラ13から得られた撮影画像である。
(ステップS30)
判定装置20の第1取得部211は、ステップS20で得られた撮影画像おいて、各時刻での人シルエット、または人矩形、もしくは頭部矩形(後述の図8A参照)の位置情報から歩行時の移動軌跡を求め、移動軌跡から行動情報を取得する。行動情報としては、上述のようにふらつきのレベルを用いることができる。ふらつきの大小により、複数段階にレベル分けする。ステップS20で取得する行動情報の判定に用いる撮影画像は、1つでもよく、複数であってもよい。1つの場合は、例えば、観察領域(居室)内での日中の撮影画像を用いて、ふらつきのレベル判定に用いる判定指標値を算出してもよい。また施設内で予め定められた標準の起床時刻前後の撮影画像を用いてもよい。また、複数の場合は、例えば、過去数日にわたって、起床前後の時刻の複数の撮影画像を用いる。複数の場合には、ふらつきの判定指標値は、平均値を用いてもよく、最大値を用いて算出してもよい。
起床時(起床直後)の歩行時の移動ふらつき(または座位時の頭部ふらつき)を用いるのは、睡眠状態とBPSDは関連があると考えられおり、そのため起床直後においても睡眠状態(覚醒が不十分)の影響が、ふらつきとして現れるためである。
図8A、図8Bは、撮影画像に基づいて行う、見守り対象者70の移動軌跡による行動情報の解析を示す模式図である。図8Aは、起床時刻前後の撮影画像505を示す模式図である。同図は、上方からの俯瞰画像であり、判定の対象とするケア対象者70を撮影した所定時間の長さの複数のフレームで構成される撮影画像のうち、離床時点での撮影画像を示している。図8Aでは、頭部矩形510が太線の矩形枠の領域として示されている。
図8Bは、図8Aの後の頭部矩形510の位置情報から求めた移動軌跡を示す模式図506である。模式図506の領域は、図8Aの撮影画像505に対応する。ふらつきのレベル(度合い)は、移動軌跡から判定する。例えば、移動軌跡の歩行周期よりも短い周期の振動の量により評価したり、移動軌跡における各時点の位置情報と、位置情報の移動平均との差分(横ゆれ)の積算値から評価したりできる。
(ステップS40)
判定装置20の第2取得部212は、記憶部23に記憶しているケアリストから、判定の対象とするケア対象者70に関するケア履歴を取得する。ここでケアスタッフ80によるケア履歴の入力手順について、図9A、図9Bを参照して説明する。
図示を省略するが、ケアリストには、複数のケアイベントが含まれる。各ケアイベントは、それぞれ1つのケア処理に対応する。ケアリストは、ケアプランとも呼ばれるものであり、ケア計画に沿って予めマネージャーにより入力されたデータに基づいて、事前に生成されたものである。ケアリストには、ケアタイミング(スケジュール)、ケア種類(ケア名)、部屋番号、ケア対象者、割り当てケアスタッフを含む。「ケアタイミング」は、ケア計画に沿ってよりマネージャーにより入力されたものであり、ケアイベントを行う予定時刻を示す。「ケア種類」には、排泄介助、起床介助、食事介助、車椅子移乗介助、体位変換介助、水分摂取介助、歩行介助、入浴介助、等が含まれる。排泄介助は、ケアスタッフ80により、定期的に行われるものであり、パッドの交換、およびこれにともなう清掃、またはポータブル便器(尿瓶)の交換等を行う。起床介助は、ケアスタッフ80によりケア対象者70が朝にベッドから起きるときに行う介助であり、食事介助、水分摂取介助は、食事、または水分補給を補助する介助である。車椅子移乗介助は、ベッドから車椅子に移動して、座る動作の介助である。体位変換介助は、褥瘡予防のためにベッドでの体位を変更するための介助である。担当のケアスタッフ80は、当日、または前日の担当のケアスタッフ80のシフト状況に応じて、例えば、固定端末30を通じて、マネージャー、ケアスタッフ80内のグループリーダー、等により決定され、割り振られる。
図9A、図9Bは、スタッフ端末40に表示される操作画面の例である。図9Aに示す操作画面431には、ある時点において、一人のケアスタッフ80(スタッフA)に割り振られたケアリストを一覧表示している。ケアスタッフ80は、操作画面431のケアリストに含まれるいずれかのケアイベントを操作することで、ケアイベントの詳細情報を確認したり、ケア状況を入力したりする他の操作画面に遷移する。例えば、領域a10は、排泄介助に関するケアイベントである。領域a10を操作することで、図9Bの操作画面432に遷移する。
図9Bの操作画面432には、上から順に領域a11〜a16、およびボタンb1が配置されている。領域a11は、固定バー、およびタブ領域で構成され、固定バーには、現在時刻等が表示されている。また、タブ領域は、横方向にスクロール可能である。領域a12は、スタッフ端末40を利用している(すなわちログインした)ケアスタッフ80の情報、およびケアイベントの種類(排泄介助)を示すアイコン、およびケア対象者70の情報が表示されている。領域a13〜a15には、パッド、トイレ、ポータブルそれぞれの排泄容器(装置)の種類に応じた排泄物の種類、量を記入する領域が設けられている。領域a16には、実際にケアを行った時間(現在時刻に対する相対時刻)を選択する欄が設けられている。ケアスタッフ80は、各入力欄を必要に応じて、記入し、記入が終わった後にボタンb1を操作することで、入力データが、スタッフ端末40から判定装置20に送信される。なお、ケア対象者70からの聞き取り等により、ケア履歴(排泄履歴)として、実際に排泄を行った状況(時刻等)を、スタッフ端末40、固定端末30、等から入力するようにしてもよい。ステップS40では、このような手順で入力して記録されたケアリストのケア履歴を取得する。
(ステップS50)
第2取得部212は、ステップS40で取得した履歴情報から所定の状態(状態情報)を取得する。所定の状態情報としては、例えば、直前の排便の記録からの経過時間である。また、状態情報として現時点から所定期間過去(例えば数週間、または数日)までの間に記録された排便の記録から平均の時間間隔を求め、これを所定の状態情報として用いてもよい。
(ステップS60)
判定装置20の判定部213は、ステップS10で設定した閾値、対象のケア対象者70に関するステップS30で取得した行動情報、およびステップS50で取得した状態情報から、BPSD発症可能性レベルを判定する。図10は、行動情報としてふらつき、状態情報として排便状態を用いた場合のBPSD発症の可能性レベルを示すテーブルの例である。
行動情報としてのふらつきの大小の判定は、ステップS10で取得した行動判定レベルの閾値を用いる。判定装置20の判定部213は、算出したふらつきのレベルの判定指標値が、閾値以上の場合には、「大」と判定され、閾値未満の場合には「小」と判定する。
判定部213は、例えば状態情報として排便状態の直前の排便の記録からの経過時間を用いる。閾値は、例えば4日(96時間)である。判定部213は、状態情報が閾値以上の場合には「長い」と判定し、閾値未満の場合には「通常以下(長くない)」と判定する。図10のテーブルの例では、判定部213は、ふらつきが小さく、かつ、排便状態が通常以下の場合には、BPSD発症の可能性は無いと判定する。一方で、「ふらつきが大きい」、または「排便状態が長い」の一方を満たす場合には、BPSD発症の可能性が有ると判定する。なお、図10のテーブルはあくまでも例示であり、閾値を適切に設定することで、ふらつき、排便状態情報の両方が所定以上の場合にのみ、BPSD発症の可能性が有ると判定するようにしてもよい。
(ステップS70)
判定装置20は、ステップS60の判定結果を出力する。例えば、BPSD発症の可能性が有れば、ケア対象者リストに判定結果を記録する。図11は、記憶部23に記憶されているケア対象者リストの例であり、ケア対象者70(Aさん)は、BPSD発症の可能性が有るため、その事がリストに記録されている。ケア対象リストは、閲覧権限がある担当のケアスタッフ80等は、固定端末30、またはスタッフ端末40から閲覧可能である。また、ケア対象者70にBPSD発症の可能性が有る旨を、担当のケアスタッフ80がスタッフ端末40でログインした時に通知するようにしてもよい。
このように、第1の実施形態に係る判定装置20では、制御部21の第1取得部211が被介護者(ケア対象者70)を撮影した撮影画像に基づいて、被介護者の所定の行動に関する行動情報を取得し、第2取得部212が記被介護者の所定の状態に関する履歴情報を取得し、判定部213が、これらの行動情報と履歴情報から被介護者のBPSD発症の可能性を判定し、判定結果を出力する。これにより、BPSD発症の可能性を、ケア介護者の経験に依存せずに判定することが可能となり、介護に役立つ情報を提供できる。特にケアスタッフ80は、出力された判定結果を参照することで、BPSD発症の可能性があるか否かを認識できる。そして、ケアスタッフ80は、可能性があるケア対象者70については、より高頻度で見回りを行うことや、定期的な見回りの際に注意した観察が促される。また、BPSD発症が進行することを防ぐ、事前ケアとして、ケアスタッフ80は、可能性があると判定されたケア対象者70への声かけや、アクティビティ、レクレーション、散歩への誘導を行える。
(第2の実施形態)
次に、図12から図15を参照して、第2の実施形態に係る判定装置20について説明する。第2の実施形態においては、検出部10が検出したイベント(起床1、起床2、等)に関連付けて所定時間の撮影画像を記録し、この撮影画像に基づいて判定装置20が、行動情報を取得する。第2の実施形態においては、検出部10は、判定装置20の一部として機能する。
(見守りシステム1でのイベント判定処理)
最初に図12、図13を参照し、イベント判定処理について説明する。その次に図14、図15も参照し、第2の実施形態に係る判定装置20によるBPSD発症の可能性を判定する処理について説明する。図12は、見守りシステム1の処理の手順を示すシーケンスチャートである。
(イベント判定に関する処理(ステップS110〜S210))
(ステップS110)
図12に示すように、検出部10は、観察領域におけるケア対象者70の動き、またはケア対象者70によるケアコールのイベントを検出する。そして、検出部10は、ケア対象者70の動きから、転落、転倒、その他のイベントの発生有無を判定する。
(ステップS120、S130)
そしてイベントの発生を判定した場合、検出部10は、そのイベント情報を判定装置20に送信する。また、検出部10は、イベントが発生した時に、カメラ13により観察領域を撮影することで得られた画像データ(動画、または静止画)を送信する。この場合、発生したイベントの種類が特定の種類、例えば転落、転倒、等の事故に繋がる可能性のイベント、およびふらつきのレベル(度合い)の判定に用いる起床1(起床)、起床2(離床)のイベントであれば、発生時点を含む発生時点前後の所定時間(例えば数秒〜数十秒)の動画を送信し、その他の種類のイベントであれば発生時点の静止画を送信するようにしてもよい。
(ステップS140、S150)
判定装置20は、イベントリストを更新する。また、ステップS130で送られた発生時点前後の動画、または発生時点の静止画の画像データを記憶部23に記憶する。この、画像データは、イベントに関連付けられる。なお、別の例として、検出部10は、撮影画像を判定装置20に連続して送信し続け、判定装置20側では、上書きさせながら所定時間分(例えば過去数時間分)だけ一時記憶部に記憶する。そして判定装置20は、イベントが発生し、イベント情報を検出部10から受信するに応じて、一時記憶部から発生時点前後の静止画、または動画を読み出し、イベントに関連付けて保存するようにしてもよい。
(ステップS160)
判定装置20は、新たなイベントが検出されて追加される、またはイベントのステイタスが変更されることで(後述のステップS190)、イベントリストが更新された場合には、更新後のイベントリストを、ログイン中の全てのスタッフ端末40に配信する。なお、このときの配信先は、イベントを発生させたケア対象者70を担当するケアスタッフ80が用いるスタッフ端末40にのみ配信するようにしてもよい。イベントリストを受信した各スタッフ端末40は、判定装置20からイベントリストを受信するに応じて、受領確認コマンドを返す(図示せず)。なお、判定装置20からのイベントリストの送信は、差分データのみを送信するようにしてもよい。例えば、直前に送信したイベントリストに対して変化した部分、すなわち追加または更新があったイベントのみをイベントリストとして全てのスタッフ端末40に送信する。
(ステップS170)
各スタッフ端末40は、判定装置20からイベントリストを受信するに応じて、表示部43の表示内容の更新を行う。
(ステップS180)
ケアスタッフ80は、スタッフ端末40に表示した操作画面(図示せず)により、イベントの内容を確認する。この操作画面には、イベントの状況を示す画像(発生時刻、発生からの経過時間、ケア対象者名、イベント発生時の撮影画像のサムネイル画像)、およびケアスタッフ80自身で対応するか否かの判断結果を入力する「対応ボタン」が含まれる。
(ステップS190、S200)
スタッフ端末40は、「対応する」ボタンが操作されることに応じて、判定装置20に選択されたイベントに関する確認結果を送信し、これに応じて、判定装置20は承認通知を返信する。
(ステップS210)
判定装置20は、ステップS190の処理に応じてイベントリストを更新する。具体的には、ケアスタッフ80から「対応ボタン」が操作された場合には、その時点で、対応が行われとみなして、このイベントのステイタスを対応済みに更新する。
図13は、記憶部23に記憶されるイベントリストの例である。このイベントリストには、上述の図7のステップS110〜S210の処理により作成され、更新した複数のイベントが含まれる。イベントリストに含まれるイベントには、上述のように起床1、起床2、転落、転倒、およびケアコールが含まれる。ステップS120で送信された最新のイベントは、イベントリストの最後に追加される。
図13に示すように、各イベントには、自動的に付与される主キーとなるイベントID、検出部ID(部屋番号)、対象者(ケア対象者)、イベント種類、発生日時(時刻)、および録画の画像データ(i101〜i108)、および対応状況の情報が含まれる。画像データは、上述(ステップS130)のようにイベントの発生時に検出部10により撮影して得られた動画、または静止画の画像データ(撮影画像)である。対応状況には図示は省略しているが、ステイタス(対応/未対応)、対応スタッフ、および対応日時(時刻)が含まれる。
図13に示す例では、イベントIDがd010、d014、d016のイベントはケアコールであり、イベントIDがd011〜d013のイベントは、起床(起床1、起床2)に関するイベントであり、イベントIDがd015のイベントは転倒である。また、起床1、起床2を含め各イベントには、当該イベント発生時刻直後から、または発生時刻前後の所定時間(数秒から数十秒)の撮影画像が関連付けられて記憶されている(画像データi101〜i107)。
(第2の実施形態に係る判定装置20によるBPSD発症の可能性を判定する処理)
次に、図14、図15を参照し、BPSD発症の可能性を判定する処理について説明する。図14は、第2の実施形態に係る判定装置20によるBPSD発症の可能性を判定する手順を示すフローチャートである。図14のフローチャートは、図7に対応し、ステップS310〜S360は、図7のステップS10〜S60にそれぞれ対応する。
(ステップS310)
ここではステップS10と同様の処理を行う。具体的には、判定装置20は、記憶部23のケア対象者リストに記録されている判定の対象とするケア対象者70の要介護度認定、身体情報、等のケア対象者情報に応じて、後述するステップS360で用いる行動判定レベルの閾値を設定する。
(ステップS320)
第1取得部211は、記憶部23から、判定の対象であるケア対象者70の特定のイベントに関連付けられた撮影画像を取得する。例えば、起床1、または起床2に関連づけられた撮影画像を取得する。
(ステップS330〜S360)
判定装置20は、図7のステップS30〜S60と同様に、行動情報、および状態情報から対象となるケア対象者70のBPSD発症の可能性について判定する。図15は、ステップS360で用いる行動情報と排便状態の組み合わせにおけるBPSD発症の可能性を示すテーブルの例である。
ステップS330では、第1取得部211は、図15に示すように、算出したふらつきレベルの判定指標値を、ステップS310で設定した複数の閾値と比較することでレベル1〜レベル4の複数段階で判定する。レベル1からレベル4で順にふらつきつきが大きくなる。レベル1が最もふらつきが小さく、レベル4が最も大きい。また第2取得部212は、排便の状態情報も、直前の排便実施記録からの経過時間に応じて、4段階のレベルを判定する。レベル1からレベル4で順に経過時間が長くなる。例えばレベル1は1日未満、レベル2は1日、レベル3は2日〜3日、レベル4は4日以上である。判定部213は行動情報と状態情報の組み合わせにより、BPSD発症の可能性レベルについて判定1〜判定4で判定する。判定1〜4の複数段階でそれぞれ発症の可能性について「可能性なし」、「注意情報」、「事前ケア推奨」、「事前ケア必須」と順に確度が高くなる。
(ステップS370)
判定装置20は、ステップS360で判定した判定結果に応じて、通知が必要か否かを判定する。例えば判定1であれば通知は不要と判定し(NO)処理を終了する(エンド)。判定結果が判定2〜4であれば通知が必要と判定し(YES)、処理をステップS380に進める。
(ステップS380)
制御部21は、通信部22により、固定端末30、スタッフ端末40、等の端末装置に判定結果を通知する。このときの通知先は、対象のケア対象者70に応じた通知先であることが好ましい。例えば、制御部21は、ケア対象者70のケアを担当する、1人または担当グループのケアスタッフ80を通知先として、このケアスタッフ80が利用するスタッフ端末40に、通信部22により判定結果を通知する。この通知内容は、対象となるケア対象者70の名前と、単に可能性がある旨を記載したものであってもよく、判定結果に応じて異なる内容にしてもよい。例えば、判定レベルの内容とともに、各判定レベルに応じたケアの注意事項を含めてもよい。なお、通知タイミングは、ケアスタッフ80がログイン時に行ってもよく、定期的に行うようにしてもよい。
このように、第2の実施形態においては、判定装置20では、制御部21の第1取得部211が、イベントに関連付けられて記録された被介護者(ケア対象者70)の撮影画像に基づいて、被介護者の所定の行動に関する行動情報を取得し、第2取得部212が記被介護者の所定の状態に関する履歴情報を取得し、判定部213が、これらの行動情報と履歴情報から被介護者のBPSD発症の可能性を判定し、この判定結果を出力する。特に、ケアを行う担当のケアスタッフ80は、通知されたBPSD発症の可能性に基づいて、第1の実施形態と同様に適切なケアや、BPSD発症の進行を防ぐ事前ケアを行える。
以上に説明した判定装置20、およびこれを含む見守り装置1の構成は、上述の実施形態の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上述の構成に限られず、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。また、一般的な判定装置、見守りシステムが備える構成を排除するものではない。例えば、判定装置20の機能は、上記の構成要素以外の構成要素を含んでもよく、あるいは、上記の構成要素のうちの一部を含まなくてもよい。
判定装置20は、検出部10に組み込まれていてもよく、あるいはカメラ13以外の検出部10を省略し、判定装置20に統合してもよい。例えば、第2の実施形態においては、判定装置20の制御部21の一部として機能する検出部10でイベントの発生を検出する例を示したが、判定装置20の制御部21(判定部213)側で、イベントの発生を検出するようにしてもよい。具体的には、検出部10は、カメラ13で撮影した撮影画像をそのまま、判定装置20にリアルタイムで送信する。判定装置20の制御部21は、送信された撮影画像から各イベントの発生を検出するとともに、イベント発生時刻前後の所定時間の撮影画像を、イベントに関連付けて記憶部23に記憶させる。
さらに、上述した実施形態に係る判定装置20における処理は、上記のフローチャートのステップ以外のステップを含んでもよく、あるいは、上述したステップのうちの一部を含まなくてもよい。また、ステップの順序は、上述した実施形態に限定されない。さらに、各ステップは、他のステップと組み合わされて一つのステップとして実行されてもよく、他のステップに含まれて実行されてもよく、複数のステップに分割されて実行されてもよい。
例えば、図14のステップS370の通知が必要か否かを判定する処理を省略し、ステップS360でBPSD発症の可能性がないと判定した場合には、可能性がない旨を端末装置に通知するようにしてもよい。
また、上述した実施形態に係る判定装置20における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウエア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、例えば、USBメモリやDVD(Digital Versatile Disc)−ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、一機能としてその検出部等の装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
1 見守りシステム
10 検出部
11 制御部
12 通信部
13 カメラ
14 ケアコール部
15 音声入出力部
20 判定装置
21 制御部
211 第1取得部
212 第2取得部
213 判定部
22 通信部
23 記憶部
30 固定端末
40 スタッフ端末
41 制御部
42 無線通信部
43 表示部
44 入力部
45 音声入出力部
50 ネットワーク
60 ベッド
70 ケア対象者
80 ケアスタッフ

Claims (19)

  1. 観察領域における被介護者を撮影した撮影画像に基づいて、前記被介護者の所定の行動に関する行動情報を取得する第1取得部と、
    前記被介護者に関する履歴情報が記憶された記憶部から前記被介護者の所定の状態に関する履歴情報を取得する第2取得部と、
    前記第1取得部が取得した前記行動情報と、前記第2取得部が取得した前記履歴情報とに基づいて、被介護者のBPSD発症の可能性を判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果を出力する出力部と、
    を備える判定装置。
  2. 前記判定部が、前記被介護者についてBPSD発症の可能性があると判定した場合には、
    前記出力部は、端末装置に、前記被介護者についてBPSD発症の可能性がある旨を通知する、請求項1に記載の判定装置。
  3. 前記第1取得部は、前記撮影画像に基づいて前記被介護者の移動軌跡を検出し、検出した前記移動軌跡から、前記行動情報を取得する、請求項1、または請求項2に記載の判定装置。
  4. 前記行動情報は、起床時のふらつきレベルであり、
    前記第1取得部は、前記起床時の前記撮影画像に基づいて検出した歩行時の前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、請求項3に記載の判定装置。
  5. 前記行動情報は、起床時のふらつきレベルであり、
    前記第1取得部は、前記起床時の前記撮影画像に基づいて検出した、座位時における頭部の前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、請求項3、または請求項4に記載の判定装置。
  6. 前記判定部は、前記撮影画像に基づいて前記被介護者の起床のイベントの発生を判定するとともに、前記起床のイベントが発生した直後、または発生した前後の撮影画像を、前記起床のイベントに関連付けて記録し、
    前記第1取得部は、前記起床のイベントに関連付けて記録した前記撮影画像に基づいて検出した前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、請求項4、または請求項5に記載の判定装置。
  7. 前記履歴情報は、前記被介護者の排便履歴であり、前記所定の状態は、排便からの経過時間、または排便の時間間隔を示す情報である、請求項1から請求項6のいずれかに記載の判定装置。
  8. 前記判定部は、前記ふらつきレベルが所定以上の場合、および/または、前記経過時間、もしくは前記時間間隔が所定以上の場合、前記被介護者についてBPSD発症の可能性があると判定する、請求項7に記載の判定装置。
  9. 前記ふらつきレベル、および前記経過時間の組み合わせにより、BPSD発症の可能性の複数段階で判定する、請求項8に記載の判定装置。
  10. 観察領域における被介護者を撮影した撮影画像に基づいて、前記被介護者の所定の行動に関する行動情報を取得するステップ(a)と、
    前記被介護者に関する履歴情報が記憶された記憶部から、前記被介護者の所定の状態に関する履歴情報を取得するステップ(b)、
    前記ステップ(a)で取得した前記行動情報と、前記ステップ(b)で取得した前記履歴情報に基づいて、被介護者のBPSD発症の可能性を判定するステップ(c)と、
    前記ステップ(c)の判定結果を出力するステップ(d)と、
    を含む処理を、判定装置を制御するコンピューターに実行させるための制御プログラム。
  11. 前記ステップ(c)で、前記被介護者についてBPSD発症の可能性があると判定した場合には、
    前記ステップ(d)では、端末装置に、前記被介護者についてBPSD発症の可能性がある旨を通知する、請求項10に記載の制御プログラム。
  12. 前記ステップ(a)では、前記撮影画像に基づいて前記被介護者の移動軌跡を検出し、検出した前記移動軌跡から、前記行動情報を取得する、請求項10、または請求項11に記載の制御プログラム。
  13. 前記行動情報は、起床時のふらつきレベルであり、
    前記ステップ(a)では、前記起床時の前記撮影画像に基づいて検出した歩行時の前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、請求項12に記載の制御プログラム。
  14. 前記行動情報は、起床時のふらつきレベルであり、
    前記ステップ(a)では、前記起床時の前記撮影画像に基づいて検出した、座位時における頭部の前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、請求項12、または請求項13に記載の判定装置。
  15. さらに、前記撮影画像に基づいて、前記被介護者の起床のイベントの発生を判定するとともに、前記起床のイベントが発生した直後、または発生した前後の撮影画像を、前記起床のイベントに関連付けて記録するステップ(f)を含み、
    前記ステップ(a)では、前記起床のイベントに関連付けて記録した前記撮影画像に基づいて検出した前記移動軌跡から、前記被介護者の前記ふらつきレベルを判定する、請求項13、または請求項14に記載の制御プログラム。
  16. 前記履歴情報は、前記被介護者の排便履歴であり、前記所定の状態は、排便からの経過時間、または排便の時間間隔を示す情報である、請求項10から請求項15のいずれかに記載の制御プログラム。
  17. 前記ステップ(c)では、前記ふらつきレベルが所定以上の場合、および/または、前記経過時間、もしくは前記時間間隔が所定以上の場合、前記被介護者についてBPSD発症の可能性があると判定する、請求項16に記載の制御プログラム。
  18. 前記ふらつきレベル、および前記経過時間の組み合わせにより、BPSD発症の可能性の複数段階で判定する、請求項17に記載の制御プログラム。
  19. 観察領域における被介護者を撮影した撮影画像に基づいて、前記被介護者の所定の行動に関する行動情報を取得するステップ(a)と、
    前記被介護者に関する履歴情報が記憶された記憶部から、前記被介護者の所定の状態に関する履歴情報を取得するステップ(b)、
    前記ステップ(a)で取得した前記行動情報と、前記ステップ(b)で取得した前記履歴情報に基づいて、被介護者のBPSD発症の可能性を判定するステップ(c)と、
    前記ステップ(c)の判定結果を出力するステップ(d)と、
    を含む判定方法。
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