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JP2020023008A - 電動工具 - Google Patents

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JP2020023008A
JP2020023008A JP2018147909A JP2018147909A JP2020023008A JP 2020023008 A JP2020023008 A JP 2020023008A JP 2018147909 A JP2018147909 A JP 2018147909A JP 2018147909 A JP2018147909 A JP 2018147909A JP 2020023008 A JP2020023008 A JP 2020023008A
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battery pack
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control unit
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勇佑 小熊
Yusuke Oguma
勇佑 小熊
和生 土橋
Kazuo Dobashi
和生 土橋
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Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
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Abstract

【課題】設定情報を工具本体に引き継ぎ、または設定できる技術を提供する。【解決手段】工具本体2は、工具本体2の設定情報を記憶するための第1記憶部16を有する。バッテリパック10は、工具本体2の設定情報を記憶するための第2記憶部33を有する。記憶制御部31は、第1記憶部16に記憶された設定情報を、第2記憶部33に書き込むセーブ処理、又は、第2記憶部33に記憶された設定情報を、第1記憶部16に読み込むロード処理を実行する。【選択図】図2

Description

本開示は、工具本体と、工具本体に取付可能に構成されるバッテリパックとを備えた電動工具に関する。
特許文献1は、工具と受信機とがそれぞれ無線通信手段を備えた工具用無線通信システムであって、受信機が設定した無線通信パラメータを、無線通信で工具に伝達し、工具側で無線通信パラメータを無線通信手段にセットするシステムを開示する。
特開2010−194661号公報
工場などの製造ラインでは、ねじやボルトなどのねじ部材の締付トルクを高精度に管理するため、電動工具には、作業内容に応じた動作パラメータが設定される。動作パラメータは、目標トルクでねじ部材を締め付けるためのモータの動作態様を定める。作業開始前、たとえば作業責任者が、作業内容ごとに電動工具の動作パラメータを設定し、電動工具を作業者に手渡す。動作パラメータが意図せず変更される事態を回避するため、電動工具には、動作パラメータを設定するためのボタン類が設けられておらず、動作パラメータの設定作業は、専用のリモートコントローラを利用して行われることが多い。
作業開始後、電動工具に不具合が発生すると、作業者は新しい電動工具に交換する必要があるが、このとき新しい電動工具に、作業内容に応じた動作パラメータを設定しなければならない。製造ラインではベルトコンベアにより次々に作業対象(ワーク)が運ばれてくるため、動作パラメータの設定作業は迅速に行われる必要がある。しかしながらリモートコントローラを用いて動作パラメータを迅速に設定することは容易でなく、設定項目の数に比例して時間がかかる。そこで動作パラメータ等の設定情報を新しい電動工具に簡易に引き継ぐことのできる技術の実現が望まれている。また設定情報に変更があった場合に、設定情報を簡易に設定できる技術の実現も同様に望まれている。
本開示はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、動作パラメータなどの設定情報を、工具本体に簡易に引き継ぎ、または設定できる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、工具本体と、工具本体に取付可能に構成されるバッテリパックとを備えた電動工具に関する。工具本体は、モータと、先端工具を装着可能な装着部と、モータの回転出力を装着部に伝達する動力伝達機構と、工具本体の設定情報を記憶するための第1記憶部と、モータを制御するモータ制御部と、を備える。バッテリパックは、工具本体に電力を供給する電池と、工具本体の設定情報を記憶するための第2記憶部と、を備える。工具本体またはバッテリパックは、第1記憶部に記憶された設定情報を、第2記憶部に書き込むセーブ処理、又は、第2記憶部に記憶された設定情報を、第1記憶部に読み込むロード処理を実行する記憶制御部を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、またはコンピュータプログラムを記録した記録媒体などの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
本開示によれば、動作パラメータなどの設定情報を、工具本体に簡易に引き継ぎ、または設定できる技術を提供できる。
電動工具の側面図である。 実施形態の電動工具の機能ブロックを示す図である。 実施形態における情報処理システムの構成を示す図である。 データ転送処理のフローチャートを示す図である。
図1は、電動工具1の側面図である。電動工具1は、工具本体2と、工具本体2に取付可能に構成されるバッテリパック10とを備える。バッテリパック10は二次電池を内蔵する。工具本体2の外装を構成するハウジングは、有底筒形状の胴部3と、胴部3から下方に延出する把持部4と、把持部4の下方に形成される基部7とを有する。把持部4は、作業者が把持するグリップを形成し、把持部4の前面には作業者が操作する操作スイッチ5が設けられる。胴部3の前方には、ドライバビットなどの先端工具を装着可能な先端工具装着部6が設けられる。
バッテリパック10は上面側に、工具本体2に着脱可能な装着部を有し、バッテリパック10の装着部が、基部7の裏面に設けられた取付部に機械的に取り付けられる。バッテリパック10の装着部と、基部7の取付部は、係合した状態で相対的にスライドされることで互いに取り付けられてよい。またバッテリパック10の装着部と、基部7の取付部は、嵌合した状態で対面する方向に押し込まれることで互いに取り付けられてよい。
バッテリパック10の装着部には、正電圧端子および負電圧端子を含む電源端子と、信号端子が設けられ、また基部7の取付部にも、正電圧端子および負電圧端子を含む電源端子と、信号端子が設けられる。バッテリパック10の装着部が基部7の取付部に取り付けられると、正電圧端子同士、負電圧端子同士、信号端子同士が互いに接触して、電気的に接続される。これによりバッテリパック10は工具本体2に電力を供給し、またバッテリパック10と工具本体2との間で、動作パラメータ等の設定情報のセーブ処理、またはロード処理を実施できるようになる。
図2は、実施形態の電動工具1の機能ブロックを示す。工具本体2は、先端工具装着部6、動力伝達機構11、モータ12、駆動回路13、モータ制御部14、無線通信部15、第1記憶部16、検出部17および受付部18を備える。第1記憶部16は、工具本体2の設定情報を記憶するためのメモリである。
駆動回路13は、FET(電界効果型トランジスタ)やIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)などのスイッチング素子を搭載してインバータ回路を構成する。モータ制御部14は、操作スイッチ5の引込量に応じた回転数でモータ12を回転させる制御信号を駆動回路13に供給する。駆動回路13は、モータ制御部14から供給される制御信号によりモータ12に駆動電圧を供給して、モータ12を回転させる。
動力伝達機構11は、モータ12の回転出力を先端工具装着部6に伝達する。動力伝達機構11は減速機構として、モータシャフトに取り付けられたピニオンギヤに噛み合う遊星歯車機構を有してよい。電動工具1がインパクト回転工具である場合、動力伝達機構11は、先端工具に間欠的な回転打撃力を付与するインパクト機構を含んで構成される。
インパクト機構を備えた電動工具1において、検出部17は、モータ12の回転数を検出する回転検出部、インパクト機構による打撃を検出する打撃検出部を有する。回転検出部は、モータ12の回転角を検出する磁気ロータリエンコーダや、ホール素子などであってよい。打撃検出部は、ハンマがアンビルを打撃することによる衝撃を検出する衝撃センサであってよい。
インパクト機構を備えた電動工具1では、トルクを正確に管理するために、締付トルク値を推定し、推定した締付トルク値からねじ部材の着座を判定し、着座後の打撃数が設定された打撃数となると、モータ回転を自動停止するシャットオフ制御が行われる。そのため作業開始前に作業責任者は、トルク管理のための動作パラメータとして、「着座判定レベル」と「トルク設定段数」を電動工具1に設定する。
着座判定レベルは、ねじ部材の着座を判定するためのトルク値を定めるパラメータであり、たとえば9つの選択肢(L1〜L9)の中の1つが選択される。作業対象に塗装などが付着して途中負荷が高い場合には高い着座判定レベルが設定され、途中負荷が低い場合には小さい着座判定レベルが設定されることが好ましい。
トルク設定段数は、モータ12を自動停止させるための着座後の打撃数(シャットオフ打撃数)を定めるパラメータであり、たとえば100の選択肢(N00〜N99)の中の1つが選択される。各設定段数には、着座判定後のシャットオフ打撃数が対応付けられており、たとえばN00には10回、N01には12回、N02には14回、N03には16回、とシャットオフ打撃数が対応付けられていてよい。
着座判定レベルおよびトルク設定段数のパラメータ値に対応する設定値は、電動工具1のマスターテーブル(図示せず)に記憶されている。作業責任者は、目標トルク値を得るための「着座判定レベル」と「トルク設定段数」のパラメータ値を、リモートコントローラから入力する。受付部18は、各パラメータ値を受け付けて、第1記憶部16に設定情報として記憶する。作業開始後は、モータ制御部14が、第1記憶部16に記憶された設定情報、およびマスターテーブルに記憶されている設定値にもとづいて、モータ12を制御する。
製造ラインで電動工具1が使用される場合、電動工具1が、周囲に設置された通信装置と無線接続し、通信装置に対して、実施した作業に関する情報を送信してよい。たとえば作業現場に作業工程を管理する管理サーバが設けられ、管理サーバは、通信装置により受信された各電動工具1の作業情報から、各電動工具1による作業状況を監視してもよい。この場合、電動工具1の無線通信部15が、特定の通信装置とペアリング設定されることで無線接続するが、第1記憶部16は、特定の通信装置と通信するために必要な通信パラメータを、設定情報として記憶する。
このように第1記憶部16には、工具本体2の設定情報、たとえばモータ12の制御態様を定める動作パラメータや、周囲の通信装置と無線接続するための通信パラメータなどが記憶される。作業開始前に、第1記憶部16に必要な設定情報が記憶されることで、モータ制御部14および無線通信部15が、適切に動作できる。
バッテリパック10は、記憶制御部31、二次電池32、第2記憶部33、接続情報保持部34および状態制御部35を備える。第2記憶部33は、工具本体2の設定情報を記憶するためのメモリである。バッテリパック10が工具本体2に取り付けられた状態で、工具本体2の信号端子21および電源端子22が、バッテリパック10の信号端子41および電源端子42に接続する。
二次電池32は充電器により充電可能な電池である。二次電池32は、工具本体2における駆動回路13、モータ制御部14および無線通信部15、バッテリパック10における記憶制御部31および状態制御部35、さらには、その他の電気部品に電力を供給する。状態制御部35は、二次電池32の充放電を管理する。記憶制御部31は、第1記憶部16に記憶された設定情報を第2記憶部33に書き込むセーブ処理、又は第2記憶部33に記憶された設定情報を第1記憶部16に読み込むロード処理を実行する機能をもつ。セーブ処理またはロード処理は、選択的に実行される。
本開示における電動工具または方法の主体は、コンピュータを備えている。このコンピュータがプログラムを実行することによって、本開示における工具または方法の主体の機能が実現される。コンピュータは、プログラムにしたがって動作するプロセッサを主なハードウェア構成として備える。プロセッサは、プログラムを実行することによって機能を実現することができれば、その種類は問わない。プロセッサは、半導体集積回路(IC)、またはLSI(large scale integration)を含む1つまたは複数の電子回路で構成される。ここではICやLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(very large scale integration)もしくはUSLI(ultra large scale integration)と呼ばれるものであってもよい。LSIの製造後にプログラムされる、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、又はLSI内部の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができる再構成可能な論理デバイスも同じ目的で使うことができる。複数の電子回路は、1つのチップに集積されてもよいし、複数のチップに設けられてもよい。複数のチップは1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に備えられていてもよい。プログラムは、コンピュータが読み取り可能なROM、光ディスク、ハードディスクドライブなどの非一時的記録媒体に記録される。プログラムは、記録媒体に予め格納されていてもよいし、インターネット等を含む広域通信網を介して記録媒体に供給されてもよい。
実施形態の電動工具1において、バッテリパック10の第2記憶部33は、工具本体2の第1記憶部16の設定情報をバックアップする役割をもつ。作業開始前、ユーザにより動作パラメータや通信パラメータなどの設定情報が入力されて、第1記憶部16に記憶されると、記憶制御部31は、第1記憶部16に記憶された設定情報を、第2記憶部33に書き込むセーブ処理を実行する。これにより第1記憶部16に記憶された設定情報が、第2記憶部33にも記憶されることになる。
作業開始後、電動工具1に異変が発生することがある。この場合、作業者は、速やかに電動工具1を交換する必要があるが、このとき作業者は、使用していた電動工具1からバッテリパック10を取り外し、取り外したバッテリパック10を新しい工具本体2に取り付けることで、電動工具1の交換作業を行う。
これまで使用していたバッテリパック10に、新しい工具本体2が取り付けられると、記憶制御部31は、第2記憶部33に記憶された設定情報を、第1記憶部16に読み込むロード処理を実行する。このロード処理は、今回の作業に関する設定情報を引き継ぐためのデータ転送処理であり、これにより第1記憶部16には、今回の作業に関する設定情報が瞬時に記憶されることになる。そのため作業者は、リモートコントローラを用いることなく、使用していたバッテリパック10を新しい工具本体2に取り付けることで、設定情報の引き継ぎ処理を迅速に実施できる。
たとえばSDカード等の取り外し可能なバックアップメモリを工具本体2に設けておき、工具本体2の故障発生時には、バックアップメモリを新たな工具本体2に挿入して、設定情報の引き継ぎ処理を実施することも考えられる。しかしながら作業者は手袋をしていたり、またSDカードの挿入は細かな作業であるため、バックアップメモリを紛失するリスクがある。その点、実施形態の電動工具1によれば、バックアップ用の第2記憶部33をバッテリパック10に設けることで、作業者の細かな作業を必要とせずに、記憶制御部31が、新しい工具本体2の第1記憶部16に、第2記憶部33に記憶された設定情報をロードできる。なおバッテリパック10内では、二次電池32の温度管理が実施されるため、第2記憶部33に高温による不具合が生じる可能性が小さい利点もある。
記憶制御部31によるロード処理、またはセーブ処理は、作業者による指示により実施されてよい。たとえば工具本体2またはバッテリパック10にロード処理を実施するための操作スイッチ、セーブ処理を実施するための操作スイッチがそれぞれ設けられ、作業者が操作スイッチを操作することで、記憶制御部31が、ロード処理またはセーブ処理を実施してもよい。
受付部18がリモートコントローラから設定情報を受け付け、第1記憶部16に設定情報を記憶したときには、記憶制御部31が、自動的に、第1記憶部16に記憶された設定情報を、第2記憶部33に書き込むセーブ処理を実施してもよい。これにより第2記憶部33のバックアップメモリとしての有用性を高められる。
なおバッテリパック10の第2記憶部33に設定情報を記憶させることで、関係のない第三者が、工具本体2をバッテリパック10に取り付けて、第2記憶部33に記憶された設定情報を勝手に第1記憶部16に読み込ませることができる。たとえば通信パラメータのように安全に管理されるべき設定情報については、第三者が、簡単に設定情報をロードできることは好ましくない。そこでバッテリパック10が工具本体2から取り外された後は、一定時間後に第2記憶部33の記憶内容が削除されるような対策を施してもよい。
バッテリパック10は、工具本体2または充電器に取り付けられる。バッテリパック10が工具本体2に取り付けられると、記憶制御部31は、接続情報保持部34に、工具本体2に取り付けられていることを示す接続情報を保持させる。接続対象が工具本体2であることは、工具本体2から通知されてもよく、バッテリパック10側で判断してもよい。バッテリパック10が工具本体2から取り外されても、接続情報保持部34は、接続情報を変更せずに保持する。したがってバッテリパック10が工具本体2から取り外された状態で、接続情報保持部34は、直前に接続されていたのが工具本体2であることを示す情報を保持している。
一方で、バッテリパック10が充電器に取り付けられると、記憶制御部31は、接続情報保持部34に、充電器に取り付けられていることを示す接続情報を保持させる。接続対象が充電器であることは、充電器から通知されてもよく、バッテリパック10側で判断してもよい。バッテリパック10が充電器から取り外されても、接続情報保持部34は、接続情報を変更せずに保持する。したがってバッテリパック10が充電器から取り外された状態で、接続情報保持部34は、直前に接続されていたのが充電器であることを示す情報を保持している。
以上のように、接続情報保持部34は、バッテリパック10が工具本体2および充電器のいずれとも接続されていない状態で、直前に接続されていたのが工具本体2であるか、または充電器であるかを示す接続情報を保持することになる。
図3は、実施形態における情報処理システム50の構成を示す。情報処理システム50においては、作業現場に設置された充電器60が、インターネットなどのネットワーク51を介してサーバ装置52と接続し、サーバ装置52から各種情報を取得できるように構成されている。
充電器60は、充電制御部61、情報取得部62および第3記憶部63を備える。第3記憶部63は、工具本体2の設定情報または作業内容に関する情報を記憶するためのメモリである。バッテリパック10が充電器60に取り付けられた状態で、充電器60の信号端子71および電源端子72が、バッテリパック10の信号端子41および電源端子42に接続する。
充電制御部61は、二次電池32の充電制御中、二次電池32の電池電圧を検出し、充電終止電圧と比較する。検出した電池電圧が充電終止電圧に到達すると、充電制御部61は、二次電池32の充電完了を判定して、充電を停止する。
バッテリパック10が充電器60に接続されている状態で、記憶制御部31は、サーバ装置52から充電器60に送信された工具本体2の設定情報または作業内容に関する情報を取得して、第2記憶部33に記憶させることができる。具体的に記憶制御部31は、サーバ装置52と通信可能な情報取得部62に対して、工具本体2の新たな設定情報や、作業内容に関する情報などの取得要求を供給する。これを受けて情報取得部62は、サーバ装置52にアクセスして、サーバ装置52から各種情報を取得し、第3記憶部63に記憶させる。これにより記憶制御部31は、第3記憶部63に記憶された工具本体2の設定情報または作業内容に関する情報を、第2記憶部33に記憶させる。
たとえば記憶制御部31は、当日の作業内容を指定する情報とともに、情報取得要求を情報取得部62に供給してもよい。これを受けて情報取得部62がサーバ装置52にアクセスすると、サーバ装置52は、指定された作業内容に関する情報、たとえば当該作業に必要な動作パラメータを情報取得部62に送信する。また電動工具1がカメラを有して、作業状況の良否を自己診断する機能を有している場合には、サーバ装置52は、作業状況と比較するための画像データないしは画像特徴量データ(以下、「認識用データ」と呼ぶ)を情報取得部62に送信してもよい。認識用データは、たとえば作業対象の正しい位置を示すデータであり、電動工具1は、カメラで撮影している作業対象の位置が認識用データで示される位置と異なる場合に、作業者に警告を出すように構成される。
情報取得部62が、設定情報または作業内容に関する認識用データを取得すると、第3記憶部63に記憶させる。これにより記憶制御部31は、第3記憶部63から設定情報または作業内容に関する認識用データを第2記憶部33に読み込ませることができる。充電完了したバッテリパック10が工具本体2に取り付けられると、サーバ装置52から取得した各種情報は、工具本体2にロード処理されてよい。第2記憶部33において、サーバ装置52から取得した情報には、所定のフラグが設定されてよい。バッテリパック10が工具本体2に取り付けられたとき、記憶制御部31は、所定のフラグが設定された情報、つまりサーバ装置52から取得した情報を、自動的に第1記憶部16にロード処理してもよい。
作業現場において充電器60は、所定の工程を実施する場所に設置されている。つまり作業現場では、各工程を実施する場所ごとに、充電器60が設置されている。サーバ装置52は、作業現場における充電器60の識別情報と、当該充電器60が設置されている場所における作業内容を把握しているものとする。この前提のもとで、翌日の工程の作業内容に、当日の工程の作業内容から変更があった場合、サーバ装置52は、作業内容に変更があった場所に設置された充電器60に対して、翌日の設定情報を送信してよい。これにより第3記憶部63は、翌日の設定情報を記憶する。
当日分の作業が終了し、バッテリパック10が充電器60に接続されると、記憶制御部31は、第3記憶部63に記憶された設定情報を、第2記憶部33に読み込む。これにより充電器60で充電しているバッテリパック10の第2記憶部33には、充電が完了した時点で、翌日分の設定情報が記憶されていることになる。
記憶制御部31は、工具本体2の第1記憶部16から取得した情報と、サーバ装置52から取得した情報とを、区別して第2記憶部33に記憶させることが好ましい。たとえばフラグの有無であったり、または取得元の情報を付与することで、第1記憶部16から取得した情報と、サーバ装置52から取得した情報とが区別される。工具本体2にバッテリパック10が取り付けられたとき、記憶制御部31は、第2記憶部33に記憶された情報のうち、少なくともサーバ装置52から取得した情報については、自動的に第1記憶部16にロード処理するようにしてよい。
一方で、工具本体2の第1記憶部16から取得した情報については、以下のフローにしたがって、ロード処理またはセーブ処理が選択的に実施されてよい。
図4は、工具本体2にバッテリパック10が取り付けられたときのデータ転送処理のフローチャートを示す。バッテリパック10は、工具本体2から取り外された状態にある(S10のN)。バッテリパック10が工具本体2に取り付けられたとき(S10のY)、記憶制御部31は、接続情報保持部34の接続情報を参照して、直前に接続されていたのが工具本体2であるか、または充電器60であるかを確認する(S12)。
ここで接続情報保持部34に、直前に接続されていたのが工具本体2であることを示す接続情報が保持されている場合に(S12のY)、記憶制御部31は、第2記憶部33に記憶された設定情報を第1記憶部16に読み込むロード処理を実行する(S14)。このロード処理により、第1記憶部16に記憶されていた設定情報は、第2記憶部33に記憶された設定情報により上書きされる。工具故障時には、バッテリパック10が充電されることなく、新しい工具本体2に取り付けられるため、記憶制御部31は、第2記憶部33にバックアップしていた設定情報を第1記憶部16に引き継ぐように制御する。
一方、接続情報保持部34に、直前に接続されていたのが充電器60であることを示す接続情報が保持されている場合に(S12のN)、記憶制御部31は、第1記憶部16に記憶された設定情報を第2記憶部33に書き込むセーブ処理を実行する(S16)。このセーブ処理により、第2記憶部33に記憶されていた設定情報は、第1記憶部16に記憶された設定情報により上書きされる。工具故障がなければ、工具本体2を第1記憶部16の設定情報にしたがって制御する必要があるため、記憶制御部31は、第1記憶部16に記憶された設定情報を第2記憶部33にバックアップするように制御する。
以上、本開示を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。実施形態では記憶制御部31がバッテリパック10に設けられたが、記憶制御部31は、工具本体2に設けられてもよい。記憶制御部31は、バッテリパック10と工具本体2の双方に設けられてもよい。
たとえばサーバ装置52は、作業現場で使用されている電動工具1の種類ごとのファームウェアを、作業現場における各充電器60に送信してよい。バッテリパック10の充電時、記憶制御部31は、第3記憶部63に記憶された複数種類のファームウェアを第2記憶部33に読み込む。たとえば工具本体2は、対応するファームウェアが第2記憶部33に記憶されている場合に、ファームウェアアップデートを行ってもよい。
本開示の態様の概要は、次の通りである。
本開示のある態様の電動工具(1)は、工具本体(2)と、工具本体に取付可能に構成されるバッテリパック(10)とを備える。工具本体(2)は、モータ(12)と、先端工具を装着可能な装着部(6)と、モータの回転出力を装着部に伝達する動力伝達機構(11)と、工具本体の設定情報を記憶するための第1記憶部(16)と、モータを制御するモータ制御部(14)とを備える。バッテリパック(10)は、工具本体に電力を供給する電池(32)と、工具本体の設定情報を記憶するための第2記憶部(33)とを備える。工具本体またはバッテリパックは、第1記憶部に記憶された設定情報を、第2記憶部に書き込むセーブ処理、又は、第2記憶部に記憶された設定情報を、第1記憶部に読み込むロード処理を実行する記憶制御部(31)を備える。
モータ制御部(14)は、第1記憶部(16)に記憶された設定情報にしたがって、モータ(12)を制御してよい。バッテリパック(10)が充電器(60)に接続されている状態で、記憶制御部(31)は、サーバ装置(52)から充電器(60)に送信された工具本体の設定情報または作業内容に関する情報を、第2記憶部(33)に記憶させてよい。記憶制御部(31)は、第1記憶部から取得した情報と、サーバ装置から取得した情報とを、区別して、第2記憶部に記憶させることが好ましい。
バッテリパック(10)は、工具本体および充電器と接続されていない状態で、直前に接続されていたのが工具本体であるか、または充電器であるかを示す接続情報を保持する接続情報保持部(34)を備えてよい。バッテリパックが工具本体に取り付けられたとき、接続情報保持部(34)に、直前に接続されていたのが工具本体であることを示す接続情報が保持されている場合に、記憶制御部(31)はロード処理を実行してよい。バッテリパックが工具本体に取り付けられたとき、接続情報保持部(34)に、直前に接続されていたのが充電器であることを示す接続情報が保持されている場合に、記憶制御部(31)はセーブ処理を実行してよい。
1・・・電動工具、2・・・工具本体、6・・・先端工具装着部、10・・・バッテリパック、11・・・動力伝達機構、12・・・モータ、14・・・モータ制御部、15・・・無線通信部、16・・・第1記憶部、31・・・記憶制御部、32・・・二次電池、33・・・第2記憶部、34・・・接続情報保持部、52・・・サーバ装置、60・・・充電器、62・・・情報取得部、63・・・第3記憶部。

Claims (7)

  1. 工具本体と、前記工具本体に取付可能に構成されるバッテリパックとを備えた電動工具であって、
    前記工具本体は、
    モータと、
    先端工具を装着可能な装着部と、
    前記モータの回転出力を前記装着部に伝達する動力伝達機構と、
    前記工具本体の設定情報を記憶するための第1記憶部と、
    前記モータを制御するモータ制御部と、を備え、
    前記バッテリパックは、
    前記工具本体に電力を供給する電池と、
    前記工具本体の設定情報を記憶するための第2記憶部と、を備え、
    前記工具本体または前記バッテリパックは、
    前記第1記憶部に記憶された設定情報を、前記第2記憶部に書き込むセーブ処理、又は、前記第2記憶部に記憶された設定情報を、前記第1記憶部に読み込むロード処理を実行する記憶制御部を備える、
    ことを特徴とする電動工具。
  2. 前記モータ制御部は、前記第1記憶部に記憶された設定情報にしたがって、前記モータを制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記バッテリパックが充電器に接続されている状態で、前記記憶制御部は、サーバ装置から前記充電器に送信された前記工具本体の設定情報または作業内容に関する情報を、前記第2記憶部に記憶させる、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電動工具。
  4. 前記記憶制御部は、前記第1記憶部から取得した情報と、前記サーバ装置から取得した情報とを、区別して、前記第2記憶部に記憶させる、
    ことを請求項3に記載の電動工具。
  5. 前記バッテリパックは、
    工具本体および充電器と接続されていない状態で、直前に接続されていたのが工具本体であるか、または充電器であるかを示す接続情報を保持する接続情報保持部を、さらに備える、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電動工具。
  6. 前記バッテリパックが工具本体に取り付けられたとき、前記接続情報保持部に、直前に接続されていたのが工具本体であることを示す接続情報が保持されている場合に、前記記憶制御部はロード処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の電動工具。
  7. 前記バッテリパックが工具本体に取り付けられたとき、前記接続情報保持部に、直前に接続されていたのが充電器であることを示す接続情報が保持されている場合に、前記記憶制御部はセーブ処理を実行する、
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の電動工具。
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