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JP2019209631A - 透明感を具えた装飾・表示機材 並びにその製造方法 - Google Patents

透明感を具えた装飾・表示機材 並びにその製造方法 Download PDF

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葉一 松田
Yoichi Matsuda
葉一 松田
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Abstract

【課題】 例えばキーホルダー、ストラップ、大型看板等の装飾・表示機材であって、特に透明感を有するように形成された新規な装飾・表示機材並びにその製造方法の開発を技術課題とする。【解決手段】 本発明の装飾・表示機材1は、アクリルベース板3と、図柄保持シート2とを具えて成り、図柄保持シート2は、透明または半透明なフィルム基材20に対して適宜の装飾・表示図柄Pが印刷形成されて成り、またアクリルベース板3と図柄保持シート2とは、接合面同士が固着されるとともに、外形エッジ部1Eにおいては、アクリルベース板3と図柄保持シート2とが溶着状態に一体化されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばキーホルダーやストラップ等の比較的小型の装飾機材や、広告ないし標識看板等の比較的大型の表示機材(以下これらをまとめて装飾・表示機材とする)に関するものであって、特にこのものが透明感を有するように形成された新規な装飾・表示機材並びにその製造方法に係るものである。
例えばキーホルダー、ストラップ、屋内外用広告看板、標識看板等の表示機材としては、金属板材や不透明な樹脂板材から成るベース板上に、目的の装飾・表示図柄が印刷形成されたものが既に多数存在している。
この場合、ベース板と装飾・表示図柄との間には一面に白インクが形成されることがあり、これは下地となるベース板をマスクして、目的の装飾・表示図柄を綺麗に発色させ、看者(ユーザ)の視覚に装飾・表示図柄を強くアピールするためである(例えば特許文献1参照)。
また、特にキーホルダーやストラップ等の小物装飾品においては、紙片等に印刷された装飾・表示図柄を、例えばアクリル製の透明板材で挟み込むものも案出されている(例えば特許文献2参照)。更に、ベース板として透明な板材(例えばアクリル板材)を適用し、この上に直接、装飾・表示図柄を印刷する技術も案出されている(例えば特許文献3参照)。
しかしながら、アクリル板等の透明な板材に直接、装飾・表示図柄を印刷する場合には、ベース板にまず下地処理を施す必要があるなど、色々な手間が掛かり、その分、コストも上昇する傾向にあり、新たな製造手法が求められていた。
因みに、特にキーホルダーやストラップ等においてアクリル板等の透明板材が多用されつつあるのは、アクリル板が装飾・表示図柄を保護する機能を有する他、素材自体の透明感が高級感を演出し、またこの透明感が小物装飾品として多用されるキャラクターにマッチし、カラフルでポップな装飾・表示図柄をより綺麗に見せるためと考えられる。
実用新案登録第3212639号公報 特開平9−28548号公報 特開2007−230141号公報
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、まず目的の装飾・表示図柄を、透明または半透明なフィルム基材に印刷して図柄保持シートを形成し、この図柄保持シートをアクリル板に貼り合わせることで透明感を有する新規な装飾・表示機材を得るものであり、更には固着されたアクリルベース板と図柄保持シートとの外形エッジ部が、溶着状態に一体化されるようにした新規な製造手法の開発を技術課題としたものである。
まず請求項1記載の透明感を有する装飾・表示機材は、
アクリルベース板と、図柄保持シートとを具えて成る装飾・表示機材であって、
前記図柄保持シートは、透明または半透明なフィルム基材に対して適宜の装飾・表示図柄が印刷形成されて成り、
また、前記アクリルベース板と図柄保持シートとは、接合面同士が固着されるとともに、外形エッジ部は、アクリルベース板と図柄保持シートとが溶着状態に一体化されていることを特徴として成るものである。
また請求項2記載の透明感を有する装飾・表示機材は、前記請求項1記載の要件に加え、
前記アクリルベース板と図柄保持シートとは、各々一層ずつであることを特徴として成るものである。
また請求項3記載の透明感を有する装飾・表示機材の製造方法は、
アクリルベース板に、図柄保持シートを固着して成る装飾・表示機材の製造方法であって、
前記図柄保持シートは、透明または半透明なフィルム基材に対して適宜の装飾・表示図柄が印刷形成されて成り、
また、前記アクリルベース板と図柄保持シートとは、接合面同士が固着されるとともに、外形エッジ部は、アクリルベース板と図柄保持シートとが溶着状態に一体化されることを特徴として成るものである。
また請求項4記載の透明感を有する装飾・表示機材の製造方法は、前記請求項3記載の要件に加え、
前記図柄保持シートは、ウィンドウグラフィックス用PETフィルムを本体とするフィルム基材が適用され、且つ印刷用インクとしてラテックスインクが適用されることを特徴として成るものである。
また請求項5記載の透明感を有する装飾・表示機材の製造方法は、前記請求項3または4記載の要件に加え、
前記接合面同士が固着されて成るアクリルベース板と図柄保持シートの外形切り出しは、レーザーカッターによって行われることを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
すなわち請求項1または3記載の発明によれば、アクリルベース板及び図柄保持シートの外形エッジ部が、溶着状態に一体化されるため、固着した図柄保持シートがアクリルベース板からめくれてしまうことを長期間、防止することができる。これにより装飾・表示機材の耐久性を高め、綺麗な見栄えを長期に渡って維持することができる。
また請求項2記載の発明によれば、アクリルベース板と図柄保持シートとは、各々一層ずつであるため装飾・表示機材がシンプルに構成でき、且つ低コストで市場に供給することができる。
また請求項4記載の発明によれば、適宜の装飾・表示図柄が印刷形成される図柄保持シートの具体的素材を現実のものとする。なお、グラステクトUPi Plus(株式会社きもと社の商品名)に印刷する場合、本来は、UVインクを前提とするため、上記の組み合わせ(グラステクトUPi Plusとラテックスインクの組み合わせ)は、極めて斬新な組み合わせと言える。
また請求項5記載の発明によれば、外形切り出しを行うと同時にアクリルベース板と図柄保持シートの外形エッジ部を溶着することができ、図柄保持シートの剥がれ難い装飾・表示機材を能率的に製造することができる。
本発明に係る、透明感を有する装飾・表示機材の一例としてキーホルダーを示す斜視図、並びに本図A−A線における骨格的な断面図である。 透明感を有する装飾・表示機材の製造方法の一部であって、透明なフィルム基材に目的の装飾・表示図柄を印刷する様子を示す斜視図である。 透明感を有する装飾・表示機材の製造方法の一部であって、目的の装飾・表示図柄を印刷した透明なフィルム基材に、更にトップコート層としてのラミネート層を形成する様子を示す斜視図である。 ラミネート層を形成した図柄保持シートをアクリルベース板に固着させる様子を示す側面図(a)、並びに固着したアクリルベース板と図柄保持シートを個々の製品の外形形状で切り出す様子を示す斜視図(b)・(c)である。 二層(二枚)のアクリルベース板で一層の図柄保持シートを挟持するようにした装飾・表示機材の改変例を示す断面図(a)、並びに一層(一枚)のアクリルベース板の両側(オモテ側とウラ側)に図柄保持シートを各々固着させるようにした装飾・表示機材の改変例を示す断面図(b)である。 アクリルベース板のオモテ側に図柄保持シートを固着するようにした装飾・表示機材の改変例を示す斜視図、並びに本図B−B線における骨格的な断面図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法をも含むものである。
まず、本発明に係る透明感を有する装飾・表示機材1(以下、単に装飾・表示機材1とする)について説明する。
装飾・表示機材1は、一例として図1に示すように、適宜の装飾・表示図柄Pが印刷形成された図柄保持シート2と、アクリルベース板3とが面合わせ状態に固着されて成り、これらはともに透明または半透明な素材で形成される。このため完成状態の装飾・表示機材1を看者が空中で視た場合には、看者にはその反対側(背面側)が透過して視えるものであり、この状態を本明細書では、「透明感を有する(装飾・表示機材)」と称している。
また、接合面同士が固着されるアクリルベース板3及び図柄保持シート2の外形エッジ部1Eは、アクリルベース板3と図柄保持シート2とが溶着状態に一体化されて成るものである。
なお、装飾・表示機材1としては、上記図1に示すように、キーホルダーやストラップ等の比較的小型の装飾機材が想定されるが、これ以外にも屋内外に設置される広告看板や標識看板等の比較的大型の表示機材も挙げられ、これらを総称して本明細書では装飾・表示機材1と称している。
ここで装飾・表示機材1のオモテ側とウラ側について定義しておく。まず装飾・表示機材1のオモテ側とは、装飾・表示図柄Pの正面側、より詳細には装飾・表示図柄Pとして文字が含まれる場合、その文字が正常に読める正面側をオモテ側とし、その反対側をウラ側とする。従って装飾・表示図柄Pに文字が含まれる場合には、看者が装飾・表示機材1をウラ側から見ると、この文字が反転して視えることになる(正常に読めない状態)。
以下、このような装飾・表示機材1の製造方法について説明しながら、併せて図柄保持シート2とアクリルベース板3について説明する。
図柄保持シート2は、透明または半透明なフィルム基材20に、適宜の装飾・表示図柄Pが印刷形成されて成るものである。ここでフィルム基材20は、一例として図2に示すように、剥離紙(セパレータ)21と、粘着層22と、フィルム基材本体層23と、ハードコート層24とを具えて成り、これらが積層状態に形成されて成るものである。
なお、剥離紙21は、図柄保持シート2をアクリルベース板3に固着する際に剥がすため、非透明で構わない。逆に言えば、剥離紙21以外の粘着層22、フィルム基材本体層23、ハードコート層24が透明または不透明な素材で形成される。
次に、フィルム基材20を構成する各層について説明する。
まず粘着層22は、図柄保持シート2をアクリルベース板3に固着する粘着性を有するものであり、その厚み寸法は例えば25μm程度である。
またフィルム基材本体層23は、一例としてPET(ポリエチレンテレフタレート)製のフィルム素材、より具体的にはウィンドウグラフィックス用PETフィルムで形成され、その厚み寸法は例えば50μm程度である。
更にハードコート層24は、フィルム基材本体層23を保護するとともに、この上に適宜の装飾・表示図柄Pが印刷されるものであり、このため当該ハードコート層24の表面(被印刷面)は、インクが乗り易いように適度な荒らし処理が施される。
なお、このようなフィルム基材20として、本実施例では一例として株式会社きもと社製のグラステクトUPi Plus(商品名)を適用するものである。
そして、このようなハードコート層24上にインクによる印刷層25が形成され、更にその上にトップコートとしてのラミネート層26が形成される(図3参照)。このうち印刷層25は、一例としてラテックスインクによって適宜の装飾・表示図柄Pが印刷形成されるものであり、その厚み寸法は例えば10μm程度である。因みに、印刷層25と称したものの、他の層とは異なり、ハードコート層24のうえ全面(いちめん)にインクを付着形成するわけではなく、部位によってはインクを付着させないところ(印刷を施さないところ)もあり得るが、他の名称と揃えて「(印刷)層」と称したものである。
またラミネート層26は、一例として高透明PET素材(高透明PETラミネート)で形成され、その厚み寸法は例えば50μm程度である。
なお、通常のキーホルダー等は、多くの場合、例えば印刷層25のウラ側にあらかじめマスク用の白色印刷が施され(白色層が形成され)、これによって印刷層25の装飾・表示図柄Pがオモテ側から綺麗に目視できる(発色する)ように構成される。このため看者からは、当然、反対側が透けて視えることはない。逆に言えば、本発明では、このような白色印刷(白色層)を設けないことや、フィルム基材20とアクリルベース板3を透明または半透明な素材で形成すること等により、透明感を有する装飾・表示機材1を得るようにしたものである。
因みに、図柄保持シート2自体は、あたかも写真のネガフィルムのように、空中で視たときに反対側が透けて見えるように形成され、オモテ側から視るとウラ側が透けて見え、ウラ側から視るとオモテ側が透けて見えるものである。
次に、フィルム基材20のハードコート層24に、適宜の装飾・表示図柄Pを印刷する工程(印刷工程)について説明する。
この印刷工程に供給されるフィルム基材20は、一例として図2に示すように、剥離紙21からハードコート層24まで積層された状態で、且つ原反ロール状に巻回された状態で印刷工程に供給される。そして、この原反ロール状のフィルム基材20から先端を繰り出すようにしながら、ハードコート層24の上方をプリントヘッドPHが移動して、適宜の装飾・表示図柄Pをフィルム基材20(ハードコート層24)上に印刷するものである。
なお、プリントヘッドPHとしては、例えばインクジェット式の印刷ヘッドが適用され、印刷を行う際には、このプリントヘッドPHが、フィルム基材20の繰出方向(送り方向)と直交する方向に、二次元的に移動しながら印刷が行われる。
このようにして、印刷を終えたフィルム基材20は、例えば上記図2に示すように、繰出先端側から再度、ロール状に巻き取られる。
ここで、本実施例では、上述したように、フィルム基材20としてグラステクトUpi Plus(株式会社きもと社の商品名)が適用され、且つ印刷層25を形成するインクとしてラテックスインクが適用されるが、グラステクトUpi Plusは、本来、UVインクを前提とするフィルム素材(メディア)であるため、上記組み合わせ(グラステクトUpi Plusとラテックスインクの組み合わせ)は、極めて斬新な組み合わせと言える。
次に、装飾・表示図柄Pが印刷されたフィルム基材20に、トップコートとしてのラミネート加工を施す工程(ラミネート加工工程)について説明する。
このラミネート加工工程では、一例として図3に示すように、印刷工程を終えた原反ロール状のフィルム基材20から先端をラミネータL(ラミネートローラLR間)に繰り出すようにして加工するものであり、この繰り出しに併せて、ラミネートフィルム(これがラミネート層26となるため同じ符号「26」を付す)をフィルム基材20に重ね合わせるように供給し、一対のラミネートローラLRでこれらを圧接するものである(いわゆるコールドラミネート)。
なお、このようなラミネータLに供給されるラミネートフィルム26も当初は原反ロール状であり、保護紙27を剥がしながら、繰出し先端が一対のラミネートローラLR間に挟持されるように送られる。
また、ラミネート加工されたフィルム基材20(図柄保持シート2)は、印刷層25に密着するようにラミネート層26が積層形成され、この状態で例えば上記図3に示すように、アクリルベース板3のサイズに合わせて一枚ずつカットされて(いわゆる毎葉状)、一旦収容される。因みに、ラミネート加工後のフィルム基材20(図柄保持シート2)を毎葉状態で収容するのは、ラミネート層26の形成によってフィルム基材20が、いわゆるコシを有する状態となり、巻き取り難いためである。
次に、ラミネート加工を終えた図柄保持シート2(フィルム基材20)を、アクリルベース板3と固着する工程(固着工程)について説明する。
この固着工程では、一例として図4(a)に示すように、当初フィルム基材20に貼付されていた剥離紙21を剥がしながら、図柄保持シート2をアクリルベース板3に固着して行く(貼り合わせて行く)。この際、例えばヘラ状のスキージ等によって、図柄保持シート2とアクリルベース板3との間に残るエアを抜きながら(追い出しながら)貼り合わせて行くことが望ましい。
なお、このような固着工程は、専ら作業者の手作業によって行うことができるが、ラミネータL等の装置を適用して行うこともできる。
因みに、アクリルベース板3は、上述したように反対側が透けて視えるように透明または半透明のものが適用され、その板厚寸法は例えば3mmまたは5mmが一般的である。
また、アクリルベース板3には、通常、その両面に、表面保護のための保護紙31が流通段階から付着形成されているが、図柄保持シート2を固着する面については、固着工程前に、この保護紙31を除去しておくものである。
次に、固着工程によって一体化したアクリルベース板3及び図柄保持シート2を、個々の製品形状(外形状)に切り出す工程(形状切出工程)について説明する。
この形状切出工程では、一例として図4(b)に示すように、アクリルベース板3において図柄保持シート2を貼っていない方からレーザーを照射し、装飾・表示機材1の個々の製品形状に切り出して行くものである(いわゆるレーザーカッター)。具体的には、上記図4(b)に示すように、図柄保持シート2を貼った面を下方に向けてアクリルベース板3及び図柄保持シート2を加工台等に載置した場合、すなわち図4(a)の状態で一体化したアクリルベース板3及び図柄保持シート2を天地引っ繰り返すようし、その上方からレーザーを照射して個々の製品形状に切り出すものである。
なお、図4(c)に示すように、一体化したアクリルベース板3及び図柄保持シート2に対し、図柄保持シート2を貼っている方からレーザーを照射した場合には、レーザーの熱で粘着層22の素材(成分)が溶け出し、外形エッジ部1Eに付着して(垂れて)しまうものであり、これを防ぐために、ここでは上記のように図柄保持シート2を貼っていない方からレーザーを照射するものである。
そして、このような外形切り出し(形状切出工程)を、レーザーカッターで行うことにより、固着されたアクリルベース板3及び図柄保持シート2の外形エッジ部1Eが、例えば図1に示すように、溶着状態に一体化されるものである(図1の黒塗り部参照)。このため、アクリルベース板3に固着した図柄保持シート2の不用意な剥がれが防止でき、装飾・表示機材1としての使用中、その美しさや透明感を維持し続けることができる。
因みに、例えば店舗等の大型ディスプレイ用に図柄保持シート2をアクリルベース板(アクリルガラス)3に貼って装飾・表示機材1とした場合には、ある一定の期間中(例えば季節商品のセール期間中)は、図柄保持シート2がアクリルベース板3から剥がれないことが求められるが、張り替え時や撤去時の再利用(アクリルベース板3の再利用)を考慮すると、図柄保持シート2が、ある程度、剥がし易いことも要求される。そのため図柄保持シート2とアクリルベース板3との固着力は、その強度自体(面同士の接着力)を、ある程度弱く設定せざるを得ない。しかしながら、本発明では固着したアクリルベース板3と図柄保持シート2の外形エッジ部1Eのみ強固に一体化させることができるため、図柄保持シート2の長期にわたる剥がれにくさと、いざ剥がすとなった場合の剥がし易さを両立することができる。なお、張り替え時や撤去等に図柄保持シート2を剥がす場合には、外形エッジ部1Eの溶着部分を剥がすことで、エッジ部以外の部位(内側固着部)をスムーズに剥がして行くことができる。
また、上述した個々の製品の外形切り出し自体は、必ずしもレーザーカッターだけでなく、打ち抜きプレス装置等でも行い得るものである。
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
まず上述した基本の実施例では、アクリルベース板3と図柄保持シート2とは、各々一層ずつとし、これらを固着して装飾・表示機材1を得るようにしたが、装飾・表示機材1は必ずしもこれに限定されるものではない。具体的には、一例として図5(a)に示すように、二層(二枚)のアクリルベース板3A・3Bで、一層の図柄保持シート2を挟持するような形態が可能である。
また、例えば図5(b)に示すように、一層(一枚)のアクリルベース板3の両側(オモテ側とウラ側)に、図柄保持シート2A・2Bを各々固着させることも可能であり、この場合には看者からはオモテ側の図柄保持シート2Aとウラ側の図柄保持シート2Bの両方が目視できるため、これらの図柄や色等を変更することで、看者に装飾・表示図柄Pの立体感や奥行き感をよりアピールすることができる。
また先に述べた基本の実施例では、例えば上記図1に示すように、アクリルベース板3(装飾・表示機材1)のウラ側に図柄保持シート2を固着する形態を示した。この場合、看者はアクリルベース板3を通して図柄保持シート2の装飾・表示図柄Pを目視することになる。しかしながら、装飾・表示機材1は必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば図6に示すように、アクリルベース板3(装飾・表示機材1)のオモテ側に図柄保持シート2を固着するようにしても構わない。
1 装飾・表示機材
1E 外形エッジ部

2 図柄保持シート
2A 図柄保持シート
2B 図柄保持シート
20 フィルム基材
21 剥離紙
22 粘着層
23 フィルム基材本体層
24 ハードコート層
25 印刷層
26 ラミネート層
27 保護紙

3 アクリルベース板
3A アクリルベース板
3B アクリルベース板
31 保護紙

P 装飾・表示図柄
PH プリントヘッド
L ラミネータ
LR ラミネートローラ

Claims (5)

  1. アクリルベース板と、図柄保持シートとを具えて成る装飾・表示機材であって、
    前記図柄保持シートは、透明または半透明なフィルム基材に対して適宜の装飾・表示図柄が印刷形成されて成り、
    また、前記アクリルベース板と図柄保持シートとは、接合面同士が固着されるとともに、外形エッジ部は、アクリルベース板と図柄保持シートとが溶着状態に一体化されていることを特徴とする透明感を具えた装飾・表示機材。

  2. 前記アクリルベース板と図柄保持シートとは、各々一層ずつであることを特徴とする請求項1記載の装飾・表示機材。

  3. アクリルベース板に、図柄保持シートを固着して成る装飾・表示機材の製造方法であって、
    前記図柄保持シートは、透明または半透明なフィルム基材に対して適宜の装飾・表示図柄が印刷形成されて成り、
    また、前記アクリルベース板と図柄保持シートとは、接合面同士が固着されるとともに、外形エッジ部は、アクリルベース板と図柄保持シートとが溶着状態に一体化されることを特徴とする透明感を具えた装飾・表示機材の製造方法。

  4. 前記図柄保持シートは、ウィンドウグラフィックス用PETフィルムを本体とするフィルム基材が適用され、且つ印刷用インクとしてラテックスインクが適用されることを特徴とする請求項3記載の透明感を具えた装飾・表示機材の製造方法。

  5. 前記接合面同士が固着されて成るアクリルベース板と図柄保持シートの外形切り出しは、レーザーカッターによって行われることを特徴とする請求項3または4記載の透明感を具えた装飾・表示機材の製造方法。
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JP7541958B2 (ja) 2021-07-13 2024-08-29 有限会社ウマキタック工芸 アクリル板

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