以下で、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
以下では、動力源付き4輪車両の一例として、電動4輪車400を用いて説明する。また、動力源付きリーン車両の一例として、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300を用いて説明する。以下では、図中の矢印Fは、電動2輪車100、電動アシスト自転車200、自動2輪車300及び電動4輪車400の前方向を示す。図中の矢印Rは、電動2輪車100、電動アシスト自転車200、自動2輪車300及び電動4輪車400の後方向を示す。図中の矢印Uは、電動2輪車100、電動アシスト自転車200、自動2輪車300及び電動4輪車400の上方向を示す。また、前後左右の方向は、それぞれ、電動2輪車100、電動アシスト自転車200、自動2輪車300及び電動4輪車400を運転する運転者から見た場合の前後左右の方向を意味する。
(全体構成)
図1及び図25に、本発明の実施形態に係る動力源付き車両用シェアリング管理装置1を含む動力源付き車両用シェアリング管理システム10の概略構成を示す。動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付き車両を複数のユーザが交替で利用する、いわゆるシェアリングを管理するシステムである。前記動力源付き車両は、動力源付きリーン車両と、動力源付き4輪車とを含む。
本実施形態の動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付き車両の単発利用のシェアリングを管理する。すなわち、動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付き4輪車両及び動力源付きリーン車両の単発利用のシェアリングを管理する。また、動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付き4輪車両及び動力源付きリーン車両の単発利用をそれぞれ管理する複数の装置を備えるシステムであってもよい。
本実施形態の動力源付き車両用シェアリング管理システム10において、動力源付き車両の単発利用は、ユーザが動力源付き車両を利用したいときのみに、動力源付き車両のシェアリングを利用する場合を意味する。単発利用の利用時間は、1回の単発利用の予約につき、連続した一定時間である。
動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付き車両用シェアリング管理装置1と、インターネットなどの通信回線2と、ユーザの携帯端末3と、動力源付き4輪車両及び動力源付きリーン車両を駐車可能なベースX,Yとを含む。
動力源付き車両用シェアリング管理システム10において、動力源付き車両用シェアリング管理装置1、ユーザの携帯端末3及びベースX、Yは、通信回線2を介して信号の送受信可能である。通信回線2は、インターネット、LAN、Wi−Fi(登録商標)などを含む。また、通信回線2は、有線または無線の通信も含む。なお、ベースX、Yの符号は、ベースの総称として用いるものであり、後述する説明において、特定のベースを区別する必要がある場合には、符号X、Yに枝番を付して説明する。
ベースX,Yのうち、ベースXは、動力源付き4輪車両及び動力源付きリーン車両の双方を駐車可能であり、ベースYは、動力源付きリーン車両のみを駐車可能である。
なお、図1及び図25に示す例では、動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、一つの携帯端末3及び2カ所のベースX,Yを有する。しかしながら、動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、ユーザの携帯端末3を複数有していてもよい。動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、ベースX及びYを2カ所以上、有していてもよい。
本実施形態では、動力源付き4輪車両は、左方向に旋回するときに右方向に車体が傾斜し、右方向に旋回するときに左方向に車体が傾斜する車両である。動力源付き4輪車両は、後述するベースXに複数台駐車可能であり、乗員が乗車するキャビンと、該キャビンの前部及び後部に一対ずつ位置する車輪とを備えた車両である。具体的には、4輪車両は、一人乗りの車両であってもよいし、複数人が乗車可能な車両であってもよい。動力源付き4輪車両は、例えば、電動4輪車400などを含む。動力源付き4輪車両の動力源は、例えば、エンジン、モータ、エンジン及びモータを組み合わせたハイブリッドシステムなどの回転駆動力を付与可能な装置を含む。
本実施形態では、動力源付きリーン車両は、動力源を有するとともに、左方向に旋回する際に左方向に車体が傾斜し、右方向に旋回する際に右方向に車体が傾斜する車両である。動力源付きリーン車両は、例えば、自動2輪車300、電動2輪車100及び電動アシスト自転車200などを含む。動力源付きリーン車両の動力源は、例えば、エンジン、モータ、エンジン及びモータを組み合わせたハイブリッドシステムなどの回転駆動力を付与可能な装置を含む。
なお、動力源付きリーン車両は、後述するベースX及びYに複数台駐車可能なリーン車両であれば、2輪車両に限らず、3輪車両または4輪車両などの車両であってもよい。
以下では、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300を含む動力源付きリーン車両を、動力源付きリーン車両100,200,300として説明する。また、以下では、電動4輪車400を含む動力源付き4輪車両を、動力源付き4輪車両400として説明する。
本実施形態の動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300のシェアリングを管理する。すなわち、動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、例えば、動力源付き4輪車両としての電動4輪車400及び、動力源付リーン車両としての電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300のシェアリングを管理する。なお、動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、電動4輪車400以外の動力源付き4輪車両、及び、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300以外の動力源付きリーン車両のシェアリングを管理してもよい。
なお、本実施形態の動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、例えば電動アシスト自転車200、自動2輪車300、電動2輪車100などのように車両の形態が異なる複数種類の動力源付きリーン車両を管理するのではなく、1種類の動力源付きリーン車両のみを管理してもよい。
前記複数種類の動力源付きリーン車両には、動力源が異なる車両及び構成が異なる車両はもちろんのこと、走行可能距離が異なる車両を含む。すなわち、前記複数種類の動力源付きリーン車両には、電動2輪車100または電動アシスト自転車200においてバッテリ装置の容量及び充電量の少なくとも一方が異なる車両を含む。また、前記複数種類の動力源付きリーン車両には、動力源がエンジンである自動2輪車300において燃料タンクの容量及び燃料残量の少なくとも一方が異なる車両も含む。なお、前記複数種類の動力源付きリーン車両には、最高速度が異なる車両及び最高出力または最大トルクが異なる車両を含んでもよい。
このように、シェアリングで用いる動力源付きリーン車両として、走行可能距離等が異なる動力源付きリーン車両を用いることにより、ユーザがシェアリングで動力源付きリーン車両を単発利用する際に、ユーザに対して最適な動力源付きリーン車両を提案できる。すなわち、シェアリングのユーザにとってメリットの大きい動力源付きリーン車両を提案できる。
また、上述の構成により、シェアリングで用いる動力源付きリーン車両を、長距離移動可能な動力源付きリーン車両で全て揃える必要がないため、動力源付きリーン車両の導入コストを低減できる。
したがって、動力源付き車両のシェアリングにおいて、ユーザが負担する費用を低減できる。
また、同様に本実施形態の動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、電動4輪車400だけではなく、自動4輪車、乗用車と荷物運搬車など、複数種類の動力源付き4輪車両を管理してもよい。動力源付き車両用シェアリング管理システム10が、複数種類の動力源付き4輪車両を管理することにより、ユーザに対して最適な動力源付き4輪車両を提案できる。なお、本実施形態では、動力源付き4輪車両は1種類のみであるが、複数種類であってもよい。
前記複数種類の動力源付き4輪車両には、動力源が異なる車両、構成が異なる車両、走行可能距離が異なる車両、最高速度が異なる車両及び最高出力または最大トルクが異なる車両等を含んでもよい。
ベースX,Yの構成例について、図2を用いてベースXを例にとって説明する。なお、ベースYは、駐車できる車両として、動力源付きリーン車両のみである点を除いて、ベースXと基本的な構成は共通する。ベースXは、動力源付き4輪車両400が駐車可能な駐車エリアA1及び動力源付きリーン車両100,200,300が駐車可能な駐車エリアA2を含む。このように、ベースXには、複数の駐車エリアA1,A2が設けられている。すなわち、動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300は、1つのベースに複数台駐車可能である。
ベースX,Yには、例えば、動力源付き4輪車両400または動力源付きリーン車両100,200,300の後述する接続端子に接続される接続ケーブルCAが設けられている。この接続ケーブルCAは、ベース管理装置5に接続されており、ベース管理装置5は、通信回線2に対して信号の送受信可能に接続されている。すなわち、ベースXに駐車されている動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300は、接続端子に接続ケーブルCAが接続されることにより、ベース管理装置5から通信回線2を介して、動力源付き車両用シェアリング管理装置1及びユーザの携帯端末3と通信が可能である。
また、接続ケーブルCAの動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300への抜き差しの情報は、対象となる動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300のシェアリングの開始及び終了を特定する情報として用いられる。
なお、前記接続ケーブルCAは、動力源付き4輪車両が電動4輪車400の場合及び動力源付きリーン車両が電動2輪車100または電動アシスト自転車200の場合には、充電ケーブルとして機能してもよい。すなわち、ベースXの少なくとも一部の駐車エリアAのみに、給電装置Cなどの充電設備が設けられていてもよい。
ベース管理装置5は、ベースに駐車されている動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300の情報、当該ベースXから貸し出された動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300の情報を管理し、後述する動力源付き車両用シェアリング管理装置1との車両情報の交信を行う。
また、ユーザが、所有する携帯端末3に入力を行うと、ベース管理装置5は、当該ユーザに貸し出す動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300を当該ユーザに通知する。ユーザへの通知は、動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300のホーンの発生またはライトの点灯などの方法が例示できる。
上述のようにベースX,Yが複数の種類の動力源付きリーン車両が駐車可能な駐車エリアAを含むことにより、1つのベースに駐車されている複数種類の動力源付きリーン車両の中から、ユーザ要望に応じた最適な種類の動力源付きリーン車両をユーザに提案することが可能になる。同様に、ベースX,Yが複数の種類の動力源付き4輪車両が駐車可能な駐車エリアAを含むことにより、1つのベースに駐車されている複数種類の動力源付き4輪車両の中から、ユーザ要望に応じた最適な種類の動力源付き4輪車両をユーザに提案することが可能になる。
次に、動力源付きリーン車両の構成を簡単に説明する。以下では、動力源付きリーン車両の一例として、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300について説明する。
(電動2輪車)
図3に示すように、電動2輪車100は、車体101と、前輪102と、後輪103とを有する。車体101は、ハンドル104、シート105及びパワーユニット106等の各構成部品を支持する。車体101は、フレーム110を有する。このフレーム110が、ハンドル104、シート105及びパワーユニット106等の各構成部品を支持する。
フレーム110は、ヘッドパイプ111と、メインフレーム112とを有する。
ヘッドパイプ111は、電動2輪車100の前部に位置し、ハンドル104に接続されたステアリングシャフト(図示省略)を回転可能に支持する。メインフレーム112は、ヘッドパイプ111から車両後方に向かって延びるように、ヘッドパイプ111に接続されている。メインフレーム112は、動力源であるモータ106aを含むパワーユニット106等を支持する。
前記ステアリングシャフトの下端部には、一対のフロントフォーク107が接続されている。一対のフロントフォーク107の下端部には、前輪102が回転可能に支持されている。これにより、ハンドル104を操作することにより、ステアリングシャフト及び一対のフロントフォーク107が前記ステアリングシャフトを中心として一体に回転するため、前輪102も前記ステアリングシャフトを中心として回転する。
後輪103は、メインフレーム112に回転可能に支持されたパワーユニット106に対して回転可能に支持されている。すなわち、パワーユニット106は、スイングアームも兼ねている。パワーユニット106は、後輪103を回転させるモータ106aを有する。
また、本実施形態の電動2輪車100は、パワーユニット106のモータ106aに電力を供給するバッテリ装置120を有する。バッテリ装置120は、図示しない接続端子に、給電装置の充電ケーブルを接続することにより、充電が可能である。なお、バッテリ装置120は、電動2輪車100に対して取り外し可能に固定されていてもよいし、電動2輪車100に対して取り外し不能に設けられていてもよい。
電動2輪車100は、パワーユニット106等の駆動を制御する制御装置130を有する。制御装置130は、バッテリ装置120の充電量も検出可能に構成されている。制御装置130は、図示しない接続端子に給電装置の充電ケーブルが接続された際に、バッテリ装置120の充電量を充電量信号として出力する。なお、前記接続端子に、前記充電ケーブルではなく、通信回線2に対して信号の送受信可能に接続された接続ケーブルが接続された場合にも、制御装置130は、バッテリ装置120の充電量に関する情報を含む車両情報を出力する。
前記給電装置は、通信回線2を介して動力源付き車両用シェアリング管理装置1と通信可能である。これにより、上述のように、制御装置130から出力された車両情報は、前記給電装置及び通信回線2を介して、動力源付き車両用シェアリング管理装置1に入力される。よって、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、電動2輪車100のバッテリ装置120の充電量に関する情報を取得することができる。
(電動アシスト自転車)
図4に示すように、電動アシスト自転車200は、車体201と、前輪202と、後輪203とを有する。車体201は、ハンドル204、サドル205及びパワーユニット206等の各構成部品を支持する。車体201は、フレーム210を有する。このフレーム210が、ハンドル204、サドル205及びパワーユニット206等の各構成部品を支持する。
フレーム210は、ヘッドパイプ211と、メインフレーム212とを有する。
ヘッドパイプ211は、電動アシスト自転車200の前部に位置し、ハンドル204に接続されたステアリングシャフト(図示省略)を回転可能に支持する。メインフレーム212は、ヘッドパイプ211から車両後方に向かって延びるように、ヘッドパイプ211に接続されている。メインフレーム212は、動力源であるモータ206aを含むパワーユニット206等を支持する。
前記ステアリングシャフトの下端部には、一対のフロントフォーク207が接続されている。一対のフロントフォーク207の下端部には、前輪202が回転可能に支持されている。これにより、ハンドル204を操作することにより、ステアリングシャフト及び一対のフロントフォーク207が前記ステアリングシャフトを中心として一体に回転するため、前輪202も前記ステアリングシャフトを中心として回転する。
後輪203は、メインフレーム212の後部に回転可能に支持されている。メインフレーム212には、後輪203を回転させる駆動機構208が設けられている。駆動機構208は、ペダル、駆動スプロケット及びチェーンなどの自転車と同様の構成を含むとともに、ユーザのペダルに入力される踏力をアシストするパワーユニット206を有する。パワーユニット206は、ユーザのペダル踏力をアシストするモータ206aを有する。
また、本実施形態の電動アシスト自転車200は、パワーユニット206のモータ206aに電力を供給するバッテリ装置220を有する。バッテリ装置220は、図示しない接続端子に、給電装置の充電ケーブルを接続することにより、充電が可能である。なお、バッテリ装置220は、電動アシスト自転車200に対して取り外し可能に固定されていてもよいし、電動アシスト自転車200に対して取り外し不能に設けられていてもよい。
電動アシスト自転車200は、パワーユニット206等の駆動を制御する制御装置230を有する。制御装置230は、バッテリ装置220の充電量も検出可能に構成されている。制御装置230は、図示しない接続端子に給電装置の充電ケーブルが接続された際に、バッテリ装置220の充電量を含む車両情報を出力する。これにより、上述のように、制御装置230から出力された充電量の情報は、前記給電装置及び通信回線2を介して、動力源付き車両用シェアリング管理装置1に入力される。よって、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、電動アシスト自転車200のバッテリ装置220の充電量に関する情報を取得することができる。
なお、前記接続端子に、前記充電ケーブルではなく、通信回線2に対して信号の送受信可能に接続された接続ケーブルCAが接続された場合にも、制御装置230は、バッテリ装置220の充電量などの車両情報を出力する。
(自動2輪車)
図5に示すように、自動2輪車300は、車体301と、前輪302と、後輪303とを有する。車体301は、ハンドル304、シート305及びパワーユニット306等の各構成部品を支持する。車体301は、フレーム310を有する。このフレーム310が、ハンドル304、シート305及びパワーユニット306等の各構成部品を支持する。
フレーム310は、ヘッドパイプ311と、メインフレーム312とを有する。
ヘッドパイプ311は、自動2輪車300の前部に位置し、ハンドル304に接続されたステアリングシャフト(図示省略)を回転可能に支持する。メインフレーム312は、ヘッドパイプ311から車両後方に向かって延びるように、ヘッドパイプ311に接続されている。メインフレーム312は、動力源であるエンジン306aを含むパワーユニット306等を支持する。
前記ステアリングシャフトの下端部には、一対のフロントフォーク307が接続されている。一対のフロントフォーク307の下端部には、前輪302が回転可能に支持されている。これにより、ハンドル304を操作することにより、ステアリングシャフト及び一対のフロントフォーク307が前記ステアリングシャフトを中心として一体に回転するため、前輪302も前記ステアリングシャフトを中心として回転する。
後輪303は、メインフレーム312に回転可能に支持されたパワーユニット306に対して回転可能に支持されている。パワーユニット306は、後輪303を回転させる駆動力を生じるエンジン306aを有する。
また、本実施形態の自動2輪車300は、パワーユニット306のエンジン306aに供給する燃料を貯留する燃料タンク320を有する。さらに、自動2輪車300は、パワーユニット306等の駆動を制御する制御装置330を有する。制御装置330は、燃料タンク320の燃料残量も検出可能に構成されている。制御装置330は、図示しない接続端子に接続ケーブルCAが接続された際に、燃料タンク320の燃料残量の情報を含む車両情報を出力する。これにより、制御装置330から出力された燃料残量の情報は、通信回線2を介して、動力源付き車両用シェアリング管理装置1に入力される。よって、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、自動2輪車300の燃料タンク320の燃料残量に関する情報を取得することができる。
(電動4輪車)
図6に示すように、電動4輪車400は、車体401と、左右1対の前輪402と、左右1対の後輪403とを有する。車体401は、ハンドル404、シート405及びパワーユニット406等の各構成部品を支持する。車体401は、キャビン410を有する。このキャビン410内に、ハンドル404、シート405が配置される。
ハンドル404は、一対の前輪402に対して図示しない操舵機構を介して接続されている。ハンドル404を回転操作することで、前輪402が上下方向に延びる回転軸を中心として回転する。これにより、電動4輪車400が操舵される。
後輪403は、車体401に支持されたパワーユニット406から出力される動力によって回転する。パワーユニット406は、後輪403を回転させるモータ406aを有する。
また、本実施形態の電動4輪車400は、パワーユニット406のモータ406aに電力を供給するバッテリ装置420を有する。バッテリ装置420は、図示しない接続端子に、給電装置の充電ケーブルを接続することにより、充電が可能である。なお、バッテリ装置420は、電動4輪車400に対して取り外し可能に固定されていてもよいし、電動4輪車400に対して取り外し不能に設けられていてもよい。
電動4輪車400は、パワーユニット406等の駆動を制御する制御装置430を有する。制御装置430は、バッテリ装置420の充電量も検出可能に構成されている。制御装置430は、図示しない接続端子に給電装置の充電ケーブルが接続された際に、バッテリ装置420の充電量を充電量信号として出力する。よって、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、電動4輪車400のバッテリ装置420の充電量に関する情報を取得することができる。
なお、前記接続端子に、前記充電ケーブルではなく、通信回線2に対して信号の送受信可能に接続された接続ケーブルが接続された場合にも、制御装置430は、バッテリ装置420の充電量の情報を含む車両情報を出力する。
以下では、上述の構成を有する電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300を含む動力源付きリーン車両を、動力源付きリーン車両100,200,300として説明する。また、以下では、上述の構成を有する電動4輪車400を含む動力源付き4輪車両を、動力源付き4輪車両400として説明する。
(動力源付き車両用シェアリング管理システムの使用例)
図7は、動力源付き車両用シェアリング管理システム10の代表的な使用例の説明図である。本実施形態にかかる動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付き4輪車両400のシェアリングの単発利用と、動力源付きリーン車両100,200,300の単発利用とを組み合わせるように、動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300を管理する。なお、図7は、動力源付き車両のシェアリングの一例を示しているだけなので、動力源付きリーン車両として、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300のいずれを用いてもよい。
本実施形態では、ユーザは、出発地から目的地までの経路の少なくとも一部で、動力源付き4輪車両400を単発利用する。また、本実施形態では、動力源付き4輪車両400を単発利用する際に、シェアリング利用開始場所及びシェアリング利用終了場所であるベースYa,Ybに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300を、動力源付き4輪車両400が駐車されているベースXa,Xbまでの移動手段として乗継ぎ利用する。
単発利用及び乗継ぎ利用は、それぞれ、車両を貸し出すベースと返却するベースとが共通するラウンドトリップ型の利用形態と、及び車両を貸し出すベースと返却するベースとが異なるワンウェイトリップ型の利用形態とを含む。
ラウンドトリップ型のシェアリングでは、一例として、ユーザは、自宅から、動力源付きリーン車両が駐車されているベースYaまで徒歩等で移動し、当該ベースYaに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300を用いて往路の乗継ぎ利用(第1乗継ぎ利用)を開始する。往路の乗継ぎ利用(第1乗継ぎ利用)では、ユーザは、動力源付きリーン車両100,200,300を用いて、動力源付き4輪車両400が駐車されているベースXa(単発利用開始場所)まで移動する(符号41)。なお、第1乗継ぎ利用に用いる動力源付きリーン車両100,200,300の車種は、ユーザの要望及び取得免許などの種類に応じて特定される。
ユーザは、第1乗継ぎ利用に用いた動力源付きリーン車両100,200,300をベースXaの駐車エリアに駐車し、動力源付き4輪車両400を単発利用してショッピングモールなどの目的地Dまで移動する(符号42)。なお、目的地Dにおいて、近隣に動力源付き4輪車両400を駐車可能なベースが設けられている場合、動力源付き4輪車両400を当該ベースに駐車してもよい。なお、ベースXaから目的地Dまでのルートや移動時間は制限がなく、ユーザは、動力源付き4輪車両400を用いて自由に移動することができる。
ラウンドトリップ型の単発利用では、動力源付き4輪車両400を返却する単発利用終了場所が元のベースXaであるため、ユーザは、目的地DからベースXaまで動力源付き4輪車両400で移動し、ベースXaに返却する(符号43)。なお、目的地DからベースXaまでのルートや移動時間は制限がなく、ユーザは動力源付き4輪車両400を用いて自由に移動することができる。例えば、途中で自宅Hなどに立ち寄ってもよい。
その後、ユーザは、ベースXaまたはその近隣のベースXdからベースYa(シェアリング終了場所)まで、動力源付きリーン車両100,200,300を復路の乗継ぎ利用(第2乗継ぎ利用)として用いて(符号44)、ベースYaに動力源付きリーン車両100,200,300を返却する。
このように、ラウンドトリップ型のシェアリングでは、ユーザは、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400を元のベースXa,Yaに返却する。このため、車両の再配置の手間を軽減することができる。なお、ラウンドトリップ型のシェアリングには、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400を、元のベースXa,Yaに近いベースXd,Ydに返却する場合(符号45)を含む。
ワンウェイトリップ型のシェアリングでは、一例として、ユーザは、A駅ST1から、動力源付きリーン車両が駐車されているベースYbまで徒歩等で移動し、当該ベースYbに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300を用いて第1乗継ぎ利用を開始する。第1乗継ぎ利用では、ユーザは、動力源付きリーン車両100,200,300を用いて、動力源付き4輪車両400が駐車されているベースXa(単発利用開始場所)まで移動する(符号51)。なお、乗継ぎ利用に用いる動力源付きリーン車両100,200,300の車種は、ユーザの要望及び取得免許などの種類に応じて特定される。
ユーザは、第1乗継ぎ利用に用いた動力源付きリーン車両100,200,300をベースXaの駐車エリアに駐車し、動力源付き4輪車両400を単発利用してショッピングモールなどの目的地Dまで移動する(符号52)。なお、目的地Dにおいて、近隣に動力源付き4輪車両400を駐車可能なベースが設けられている場合、動力源付き4輪車両400を当該ベースに駐車してもよい。なお、ベースXaから目的地Dまでのルートや移動時間は制限がなく、ユーザは、動力源付き4輪車両400を用いて自由に移動することができる。
ワンウェイトリップ型の単発利用では、ユーザは、動力源付き4輪車両400を元のベースXaに返却する必要はなく、目的地Dから単発利用終了場所であるベースXbまで動力源付き4輪車両400で移動し、動力源付き4輪車両400をベースXbに返却する(符号53)。なお、目的地DからベースXbまでのルートや移動時間は制限がなく、ユーザは動力源付き4輪車両400を用いて自由に移動することができる。例えば、途中で自宅Hなどに立ち寄ってもよい。
その後、ユーザは、ベースXbからB駅ST2の近隣のベースYcまで動力源付きリーン車両100,200,300を乗継ぎ利用(第2乗継ぎ利用)として用いて(符号54)、ベースYcに動力源付きリーン車両100,200,300を返却する。
上記のように、本実施形態にかかる動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付きリーン車両100,200,300を、単発利用開始場所としての動力源付き4輪車両400が駐車されているベースXaまでの乗継ぎ(第1乗継ぎ)に用いることにより、動力源付き4輪車両400の貸し出し場所までのユーザのアクセスを容易にすることができる。また同様に、動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付きリーン車両100,200,300を、動力源付き4輪車両400の単発利用終了後において、シェアリング利用終了場所までの乗継ぎ(第2乗継ぎ)に用いることにより、ユーザの要望する場所までのアクセスを容易にすることができる。よって、広範囲のユーザを、1つのベースにおける動力源付き4輪車両400の単発利用のユーザの対象とすることができる。このため、動力源付き4輪車両400の駐車場所であるベースの設置箇所を少なくし、その分、1つのベースに駐車することができる動力源付き4輪車両400の数を多くすることができる。
上述のように1つのベースに駐車される動力源付き4輪車両400の数を多くすることで、ユーザ間のシェアリングのマッチングの問題を解消することができ、動力源付き4輪車両400の貸し出し頻度を高くすることができる。これにより、動力源付き4輪車両400を効率良く貸し出すことが可能になる。
また、単発利用において動力源付き4輪車両400のベースまでのアクセスの問題を軽減することができるため、動力源付き4輪車両400のベースの設置場所を駅前などの交通至便な場所にする必要がなくなる。これにより、動力源付き4輪車両400の管理のための費用を軽減することができる。一方で、動力源付きリーン車両100,200,300は、駐車のためのスペースが動力源付き4輪車両400に比べて小さく、駐車のための手間も少ない。このため、駅前などの交通至便な場所にベースを設けることができる。また、動力源付きリーン車両100,200,300の導入コストは低いため、動力源付きリーン車両の台数を多くすることができる。さらに、動力源付きリーン車両100,200,300を駐車するために必要な駐車スペースは、動力源付き4輪車両400を駐車するために必要な駐車スペースよりも小さいため、動力源付きリーン車両100,200,300が駐車されるベースの設置箇所を多くすることができる。よって、多数の動力源付きリーン車両100,200,300をシェアリングのために利用することができる。
これにより、動力源付き4輪車両400のシェアリングのための費用を軽減することができるため、車両利用料を安くすることができ、動力源付き4輪車両400の貸し出し頻度を高くすることができる。
したがって、本実施形態にかかる動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付きリーン車両の貸し出し頻度を高く維持しつつ、動力源付き4輪車両に対する管理費用を軽減可能な動力源付き車両用シェアリング管理装置及び動力源付き車両用シェアリング管理方法を提供することができる。
既述のとおり、本実施形態にかかる動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付き4輪車両400の単発利用と動力源付きリーン車両100,200,300の乗継ぎ利用との併用を管理する。そのため、動力源付き車両用シェアリング管理システム10は、動力源付き4輪車両400の利用状況、及び、動力源付きリーン車両100,200,300が乗継ぎ利用される時間帯までに特定のベースに駐車されるように、乗継ぎ利用に用いられる動力源付きリーン車両100,200,300の利用状況を管理する必要がある。動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、この管理を行う。
(動力源付き車両用シェアリング管理装置)
次に、図1を用いて、動力源付き車両用シェアリング管理装置1の構成について説明する。
動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、複数のユーザによる動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300のシェアリングを管理する装置である。動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、例えばサーバによって構成され、通信回線2を介して外部の機器(例えばユーザの携帯端末3など)と通信可能に接続されている。これにより、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、外部の機器との間でデータの送受信を行うことができる。
なお、ユーザの携帯端末3は、ユーザが入力可能で且つ情報を表示可能な表示画面を有し、通信回線2を介して外部と通信可能な機器を含む。携帯端末3は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット、PCなどを含む。
動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、ベースXに駐車されている動力源付き4輪車両400及び、ベースYに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300に関する車両情報を、通信回線2を介して取得する。すなわち、ベースXに駐車されている動力源付き4輪車両400及び、ベースYに駐車された動力源付きリーン車両100,200,300の図示しない接続端子に、接続ケーブルCAが接続された際に、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、動力源付きリーン車両100,200,300に関する車両情報を、通信回線2を介して取得する。なお、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、ベースXに駐車されている動力源付き4輪車両400及び、ベースYに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300に関する車両情報を、所定のタイミングで取得する。
また、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、前記車両情報に基づいて、動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300の車両状態を把握するとともに、動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300の走行可能距離(航続距離)を算出する。
また、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、ユーザが動力源付き車両を利用する際に、ユーザの携帯端末3に入力されたシェアリングに関する利用申し込み情報を、通信回線2を介して受信する。なお、ユーザの単発利用の利用申し込み作業により入力された情報は、ユーザ単発利用要望情報の生成に用いられる。生成されたユーザ単発利用要望情報は、後述するように、動力源付き車両用シェアリング管理装置1内の情報データベース12に記憶される。情報データベース12の詳細な説明は後述する。
動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、動力源付き4輪車両400の中から利用可能な動力源付き4輪車両400を抽出する。また、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、動力源付きリーン車両100,200,300の中から第1乗継ぎ利用及び第2乗継ぎ利用に利用可能なベースYに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300を抽出する。
当該抽出された動力源付きリーン車両100,200,300は、前記ユーザ単発利用要望情報に含まれるシェアリング利用場所(シェアリング利用開始場所及びシェアリング利用終了場所)と前記抽出された動力源付き4輪車両400を駐車するベースとの間のアクセス手段として利用される。乗継ぎ利用に利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300であるか否かは、前記ベースYと動力源付き4輪車両400が駐車されるベースXとの距離を走行可能であるかなどの条件に基づいて抽出することができる。
動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400に関する情報(利用4輪車両情報)と前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400が駐車されているベースに関する情報(4輪車両利用開始場所情報)とを含む4輪車両利用情報と、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300に関する情報(利用リーン車両情報)と前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300が駐車されているベースに関する情報(リーン車両利用開始場所情報)とを含むリーン車両利用情報と、を含む、利用予約情報を生成する。
また、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、前記利用予約情報を、外部の機器(例えばユーザの携帯端末3)に出力する。ユーザの携帯端末3は、前記利用予約情報を表示して、ユーザに単発利用の利用開始準備が完了した旨を通知する。
以下で、図1及び図8を用いて、動力源付き車両用シェアリング管理装置1の具体的な構成を説明する。なお、図8において、データベースは、単に「DB」として示す。
動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、制御演算部11と情報データベース12とを備える。制御演算部11は、動力源付き車両用シェアリング管理システムにおいて用いられる情報を制御演算する。情報データベース12は、動力源付き車両用シェアリング管理システム10において用いられるプログラム及び各種情報を蓄積する。
制御演算部11は、予約受付部13と、動力源付きリーン車両情報取得部14と、動力源付き4輪車両情報取得部15と、動力源付きリーン車両管理部16と、動力源付き4輪車両管理部17と、ユーザ単発利用要望情報取得部18(利用要望情報取得部)と、ユーザ利用予約部19(利用予約情報生成部)と、予約情報出力部20(利用予約情報出力部)と、選択情報取得部21とを有する。
また、情報データベース12には、リーン車両情報DB30と、4輪車両情報DB31と、ベース情報DB32と、ユーザ情報DB33と、地図情報DB34と、ベース管理情報DB35と、単発利用要望情報DB36とが含まれる。
リーン車両情報DB30は、動力源付きリーン車両100,200,300の車両情報を管理する。リーン車両情報DB30が管理する車両情報としては、図9に示すように、リーン車両ID情報61、登録番号情報62、所有者情報63、車種情報64、登録日情報65、エネルギー残量情報66、現ステータス情報67などが挙げられる。
リーン車両ID情報61は、動力源付きリーン車両100,200,300を特定するためのID番号に関する情報である。前記ID番号は、車両ごとに固有の番号が付与される。登録番号情報62は、動力源付きリーン車両100,300の登録番号に関する情報であり、電動2輪車100及び自動2輪車300にのみ付されている。なお、本実施形態では、電動アシスト自転車200については登録番号自体が存在しない。
所有者情報63は、動力源付きリーン車両100,200,300の所有者に関する情報である。
車種情報64は、動力源付きリーン車両100,200の車種に関する情報である。動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、車種情報64によって、動力源付きリーン車両100,200,300を管理する。
登録日情報65は、動力源付きリーン車両100,200,300が本動力源付き車両用シェアリング管理装置1に登録された日付に関する情報である。
エネルギー残量情報66は、動力源付きリーン車両100,200,300のエネルギー残量に関する情報である。
現ステータス情報67は、動力源付きリーン車両100,200,300のシェアリングの有無に関する情報である。現ステータス情報67には、例えば、動力源付きリーン車両100,200,300が駐車されているベースIDが格納され、動力源付きリーン車両100,200,300がシェアリング中の場合は、シェアリングしているユーザのユーザIDが格納される。
4輪車両情報DB31は、動力源付き4輪車両400の車両情報を管理する。4輪車両情報DB31が管理する車両情報としては、図10に示すように、4輪車両ID情報71、登録番号情報72、所有者情報73、登録日情報74、エネルギー残量情報75、現ステータス情報76などが挙げられる。これらの情報は、リーン車両情報DB30における各種情報と共通するので説明を省略する。なお、リーン車両情報DB30及び4輪車両情報DB31は、共通のデータベースとしてもよい。
ベース情報DB32は、ベース情報を管理する。図11は、ベース情報DB32に格納されるベース情報の一例である。ベース情報DB32が管理するベース情報としては、ベースID情報80、ベース名称情報81、駐車可能台数情報82、最寄り施設情報83、位置情報84、近隣ベース情報85、駐車車両情報86などが挙げられる。
ベースID情報80は、ベースを特定するためのID番号に関する情報である。前記ID番号は、ベースごとに固有の番号である。
ベース名称情報81は、ベースXの名称に関する情報である。
駐車可能台数情報82は、ベースにおいて、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400を駐車可能な駐車エリアの数を示す情報である。この駐車可能台数情報82は、エネルギーチャージできる駐車エリアの数に関する情報と、エネルギーチャージできない駐車エリアの数に関する情報とを含んでもよい。
最寄り施設情報83は、ベースの近くに存在するランドマークに関する情報である。主に、駅、ショッピングセンター及び病院などの不特定多数の人が集まる施設がベースの近くに存在する場合は、最寄り施設情報83に、これらの施設名が記録される。最寄り施設情報83は、動力源付き車両用シェアリング管理システム10の利用履歴などに応じて適宜修正可能である。
位置情報84は、ベースの位置を特定するための情報である。本実施形態では、位置情報84は、緯度及び経度の情報を含む。
近隣ベース情報85は、対象とするベースに近い他のベースに関する情報である。近隣ベースが存在する場合は、近隣ベース情報85には、1または複数のベースID情報80が含まれる。なお、近隣ベース情報85として、前記対象とするベースから近隣ベースまでの距離の情報も、情報データベース12に格納されていてもよい。
駐車車両情報86は、ベースに現在駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400のIDに関する情報を含む。駐車車両情報86は、リーン車両情報DB30の現ステータス情報67及び4輪車両情報DB31の現ステータス情報76の情報と略同じ情報である。
ユーザ情報DB33は、ユーザに関するユーザ情報を管理する。ユーザ情報としては、ユーザ固有のユーザID、氏名、住所、免許の種類、取得ポイント、会員種別などの情報が含まれる。
地図情報DB34は、地図情報を含む。この地図情報は、後述する単発予約などにおいて、出発地から目的地までの地図の作成などに用いられる。
ベース管理情報DB35は、各ベースX,Yについて予定されているシェアリングのためにベースX,Yに確保しておくべき動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400の台数に関する情報を管理する。例えば、シェアリングの利用開始時刻に対応して動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400の貸し出し台数が特定され、時刻ごとにベースXに駐車されている車両の数を管理する。
単発利用要望情報DB36は、後述するユーザの動力源付き4輪車両400の単発利用の申し込みに応じて、本実施形態にかかる動力源付き車両用シェアリング管理システム10が受け付けた単発利用の申し込み状況を示すユーザ単発利用要望情報を格納する。単発利用要望情報DB36が管理する情報としては、図12に示すように、受付ID情報90、申し込みユーザ情報91、利用日情報92、利用開始時間情報93、利用時間情報94、利用開始ベース情報95、利用終了ベース情報96、乗継ぎ開始ベース97、乗継ぎ終了ベース98などが挙げられる。
受付ID情報90は、単発利用の申し込みを特定するためのID番号に関する情報を含む。前記ID番号は、単発利用の申し込みごとに固有の番号が付与される。申し込みユーザ情報91は当該単発利用の申し込みを行ったユーザを特定するユーザIDが格納されている。
利用日情報92は、単発利用をする年月日である。利用開始時間情報93は、当該単発利用の申し込みにおいてシェアリングを開始する時間の情報である。
利用時間情報94は、シェアリングの申し込みにおいて、車両をシェアリングする時間の情報である。利用開始時間情報93及び利用時間情報94は、利用日時情報に相当する。
利用開始ベース情報95は、シェアリングを利用開始するベースを特定するベースIDに関する情報を含む。利用終了ベース情報96は、シェアリング利用終了するベースを特定するベースIDに関する情報を含む。これらの利用開始ベース情報95及び利用終了ベース情報96に記録されているベースIDは、乗継ぎ利用を併用する場合には、動力源付きリーン車両100,200,300が駐車されているベースのIDである。
利用開始ベース情報95及び利用終了ベース情報96は、申し込み状況により、利用開始ベース及び利用終了ベースが共通するラウンドトリップ型の情報である場合もあれば、両者が異なるワンウェイトリップ型の情報である場合もある。利用開始ベース情報95及び利用終了ベース情報96は、それぞれシェアリング利用開始場所に関する情報及びシェアリング利用終了場所に関する情報に相当し、これらの情報はシェアリング利用場所情報に相当する。
乗継ぎ開始ベース情報97は、動力源付き4輪車両400の単発利用を開始するベースを特定するベースIDに関する情報を含む。乗継ぎ終了ベース情報98は、動力源付き4輪車両400の単発利用を終了するベースを特定するベースIDに関する情報を含む。これらの利用開始ベース情報95及び利用終了ベース情報96に含まれるベースIDは、単発利用に用いられる動力源付き4輪車両400が駐車されているベースのIDである。
予約受付部13は、ユーザからの動力源付き4輪車両400の単発利用の予約申し込みを受け付ける。受け付けられた予約申し込みの情報は、単発利用要望情報DB36にユーザ単発利用要望情報として格納される。単発利用の予約申し込みについての詳細は後述する。
動力源付きリーン車両情報取得部14は、ベースX,Yに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300に関する車両情報及びベースの利用状況に関する情報を、適宜のタイミングで各ベースX,Yのベース管理装置5から通信回線2を介して取得する。これにより、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、ベースX,Yに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300の車両状態(充電量、故障の有無等)を把握することができる。
動力源付き4輪車両情報取得部15は、ベースXに駐車されている動力源付き4輪車両400に関する車両情報及びベースの利用状況に関する情報を、適宜のタイミングで各ベースXのベース管理装置5から通信回線2を介して取得する。これにより、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、ベースXに駐車されている動力源付き4輪車両400の車両状態(充電量、故障の有無等)を把握することができる。
動力源付きリーン車両情報取得部14及び動力源付き4輪車両情報取得部15が取得した車両情報及びベースの利用状況に関する情報は、情報データベース12に格納される。
動力源付きリーン車両管理部16は、動力源付きリーン車両情報取得部14で取得した車両情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の車両状態を把握する。例えば、動力源付きリーン車両管理部16は、前記把握した情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の走行可能距離を算出する。
動力源付き4輪車両管理部17は、動力源付き4輪車両情報取得部15で取得した車両情報に基づいて、動力源付き4輪車両400の車両状態を把握する。
また、動力源付きリーン車両管理部16及び動力源付き4輪車両管理部17は、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400に故障が発見された場合は、リーン車両情報DB30及び4輪車両情報DB31に登録されている車両の所有者に通知する。
ユーザ単発利用要望情報取得部18は、単発利用要望情報DB36に格納されているユーザ単発利用要望情報を取得する。ユーザ単発利用要望情報は、単発利用の申し込みを行ったユーザに対し、動力源付き車両用シェアリング管理システム10が単発利用及び乗継ぎ利用の予約を特定するための情報である。ユーザ単発利用要望情報には、シェアリング利用場所(利用開始ベース情報95及び利用終了ベース情報96)と単発利用場所(乗継ぎ開始ベース情報97及び乗継ぎ終了ベース情報98)とが含まれている。すなわち、前記ユーザ単発利用要望情報は、動力源付きリーン車両の利用開始場所に関する利用開始場所要望情報を含む。
また、前記単発利用要望情報には、利用する動力源付き車両の車種の要望に関する利用要望車種情報を含んでもよい。この利用要望車種情報は、例えば、ユーザが動力源付き車両のうち動力源付きリーン車両または動力源付き4輪車両のいずれかを要望する情報、前記動力源付きリーン車両の中または動力源付き4輪車両の中で車種を要望する情報などを含む。
具体的には、前記利用要望車種情報は、シェアリングにおいて基本的に動力源付き4輪車両を用いる設定の場合に動力源付きリーン車両を要望する場合、シェアリングにおいて基本的に動力源付きリーン車両を用いる設定の場合に動力源付き4輪車両を要望する場合、動力源付き4輪車両または動力源付きリーン車両を要望する場合などにおける、ユーザが要望する車種の情報を含む。
また、前記利用要望車種情報は、ユーザ情報DB33に記憶されているユーザのライセンスに関する情報に基づいて決まる運転可能な車種情報、ユーザが予め設定した利用車種の要望情報、ユーザが単発利用申し込みの際に入力した情報から得られる移動距離の情報に基づいて決める運転可能な車種情報なども含む。前記利用要望車種情報は、動力源付き車両のシェアリングにおいて、利用する動力源付き車両の車種の要望に関する情報であれば、どのような種類の情報でもよい。
ユーザ利用予約部19は、ユーザ単発利用要望情報取得部18が取得したユーザ単発利用要望情報に基づいて、単発利用可能な動力源付き4輪車両400を抽出するとともに、乗継ぎ利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300の中から利用可能な車両を抽出する。
また、ユーザ利用予約部19は、4輪車両利用情報とリーン車両利用情報とを含むユーザ利用予約情報(利用予約情報)を生成する。前記4輪車両利用情報は、前記抽出された単発利用可能な動力源付き4輪車両に関する利用4輪車両情報と、該抽出された動力源付き4輪車両が駐車されているベースに関する4輪車両利用開始場所情報とを含む。前記リーン車両利用情報は、前記抽出された乗継ぎ利用可能な動力源付きリーン車両に関する利用リーン車両情報と、該抽出された動力源付きリーン車両が駐車されているベースに関するリーン車両利用開始場所情報とを含む。
すなわち、ユーザ利用予約部19は、前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、動力源付き4輪車両の中から抽出された利用可能な動力源付き4輪車両に関する情報である利用4輪車両情報と前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両の単発利用を開始する単発利用開始場所に関する情報である4輪車両利用開始場所情報とを含む4輪車両利用情報と、前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両に関する情報である利用リーン車両情報と前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両の単発利用を開始する単発利用開始場所に関する情報であるリーン車両利用開始場所情報とを含むリーン車両利用情報とを含む、ユーザ利用予約情報(利用予約情報)を生成する。よって、ユーザ利用予約部19は、利用予約情報生成部に対応する。
ユーザ利用予約部19が生成するユーザ利用予約情報は、1つのみであってもよいし、図15に示すように、複数パターンであってもよい。
なお、ユーザ利用予約部19は、前記情報の組み合わせに、単発利用に用いられる動力源付き4輪車両400の利用終了場所に関する情報、第1乗継ぎ利用に用いられる動力源付きリーン車両100,200,300の利用終了場所に関する情報、乗継ぎ利用開始場所から単発利用開始場所までの移動する際の経路に関する情報、乗継ぎ利用開始場所から単発利用開始場所までの所要時間に関する情報等を含むように、ユーザ利用予約情報を生成してもよい。
上述のように動力源付き4輪車両400による単発利用と動力源付きリーン車両100,200,300による乗継ぎ利用とを併用することにより、単発利用に用いられる動力源付き4輪車両400が駐車されているベースまでのユーザのアクセスを向上させることができる。したがって、動力源付き車両の貸し出し頻度を高く維持することができる。
ユーザ利用予約部19は、複数のベースに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300を、ユーザの予約状況等に応じて再配置するように、複数種類の動力源付きリーン車両100,200,300の中から利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300の種類を抽出してもよい。例えば、ユーザ利用予約部19は、複数のベースにおいて、ベースが確保しておくべき動力源付きリーン車両100,200,300の配置台数を調整するように、シェアリング終了場所のベース及び単発利用料金を組み合わせてもよい。また、例えば、ユーザ利用予約部19は、特定のベースに動力源付きリーン車両100,200,300を移動させたい場合などに、第2乗継ぎ利用のシェアリング終了場所のベースをユーザの要望から最寄りではない他の近いベースとするようにユーザ利用予約情報を生成してもよい。この場合、単発利用料金を安くするなど料金的に優遇してもよい。
予約情報出力部20は、ユーザ利用予約部19で生成されたユーザ利用予約情報を、通信回線2を介してユーザの携帯端末3に出力する。
ユーザ利用予約部19は、ユーザが携帯端末3に複数のユーザ利用予約情報を出力し、その中からユーザが1つを選択した場合において、通信回線2を介して、選択されたユーザ利用予約情報を特定する選択情報を取得する。
ユーザ利用予約部19は、前記選択情報に基づいて、ユーザ利用予約情報を確定する。すなわち、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、ユーザの単発利用の予約申し込みを受け付けて、ユーザによる所定の動力源付き4輪車両の単発利用の予約を確定する。
予約情報出力部20は、前記確定したユーザ利用予約情報を、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3に出力する。ユーザの携帯端末3は、前記ユーザ利用予約情報を表示して、ユーザに単発利用及びこれに伴う乗継ぎ利用の利用準備が完了した旨を通知する。
選択情報取得部21は、ユーザによって選択された選択情報を取得する。すなわち、予約情報出力部20が、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3に、複数のユーザ利用予約情報を出力した場合、ユーザは、携帯端末3に表示された複数のユーザ利用予約情報の中から1つを選択し、選択情報として送信する。選択情報取得部21は、当該選択情報を取得する。
(動力源付き車両用シェアリング管理方法)
次に、動力源付き4輪車両400の単発利用シェアリングの管理方法を、図13を用いて説明する。図13は、動力源付き車両用シェアリング管理方法を示すフローチャートである。
図13に示す動力源付き車両用シェアリング管理方法では、動力源付き車両の単発利用の申し込みが行われ、単発利用要望情報DB36にユーザ単発利用要望情報が格納されている。単発利用申し込みは、予約受付部13が行う。まず、単発利用申し込みについて説明する。
(単発利用申し込み)
図14は、携帯端末における単発予約の申し込み画面の表示例を示す図である。ユーザは携帯端末3を用いて本実施形態の動力源付き車両用シェアリング管理システムにログインし、動力源付き4輪車両400の単発利用の申し込みを開始する。なお、動力源付き車両用シェアリング管理システムへのログイン後に、携帯端末3の当該操作が動力源付き4輪車両の単発利用の申し込み作業であることを特定する処理を行ってもよい。予約受付部13は、動力源付き4輪車両400の単発利用の申し込みにおいて、例えば、図14に示す単発利用予約申し込み画面150の情報を出力し、通信回線2を介して携帯端末3に単発利用予約申し込み画面150を表示させる。
単発利用予約申し込み画面150では、ユーザが動力源付き4輪車両400を単発利用する際に、例えば図14に示すように、携帯端末3にシェアリング利用場所情報と利用日時情報とを入力し、携帯端末3から、通信回線2を介して、動力源付き車両用シェアリング管理装置1にデータを送信する。
前記シェアリング利用場所情報は、シェアリングを開始する出発地(利用開始場所)に関する情報(利用開始場所要望情報)、及び、シェアリングを終了する目的地(利用終了場所)に関する情報(利用終了場所要望情報)を含む。図14において、利用開始場所に関する利用開始場所要望情報を符号1001で示し、利用終了場所に関する利用終了場所要望情報を符号1002で示す。
前記出発地は、シェアリングを開始するベースだけでなく、ユーザの現在地または移動開始場所も含む。前記目的地は、動力源付きリーン車両の利用を終了するベースだけでなく、ユーザの目的地も含む。
前記利用日時情報は、シェアリングを開始する利用開始予定日時に関する情報、及び、シェアリングを終了する利用終了予定日時に関する情報を含む。図14において、利用開始予定日時に関する情報を符号1003で示す。なお、後述するように、図14に示す例では、利用終了予定日時に関する情報は、利用開始日時に関する情報1003と利用時間に関する情報1004とを用いて算出される。
なお、図14に示す単発利用の申し込み画面150の例は、出発地と目的地とが異なるワンウェイトリップ型の単発利用を申し込む際の申し込み画面の一例である。しかし、単発利用予約は、ラウンドトリップ型の単発利用の予約でもよい。一方、ラウンドトリップ型の単発利用では、目的地の入力を省略することができる。なお、図14に示す例では、単発利用でユーザが利用を希望する車種に関する利用要望車種情報1005が、入力可能である。利用要望車種情報1005は、単発利用情報生成部19で利用車種を決める際に用いられる。ユーザによる単発利用の申し込みの際に、利用要望車種情報1005を入力しなくてもよい。
単発利用の申し込みにおいて、図14に示すように、利用開始予定日時及び利用時間が入力されることで、予約受付部13が、シェアリングの利用終了時間を演算し、前記移動距離から単発利用終了予定時間を演算する。これにより、単発利用の予約に必要な時間の情報が得られる。ただし、シェアリングを開始する利用開始予定日時に関する情報及びシェアリングを終了する利用終了予定日時に関する情報を直接入力してもよい。
なお、ユーザが単発利用する際に、ユーザが携帯端末3に入力する情報は、乗継ぎ利用に希望する動力源付きリーン車両100,200,300の種類に関する情報、動力源付き4輪車両400が駐車されているベースまでの移動の速さに関する情報(最も速く移動を希望など)、乗継ぎの移動距離に関する情報、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400の車両利用料(単発利用料金)に関する情報(最も安い料金を希望など)等を含んでもよい。
単発利用予約の情報は、単発利用要望情報DB36にユーザ単発利用要望情報として格納される。
ユーザ利用予約部19は、単発利用要望情報DB36に格納されたユーザ単発利用要望情報に基づいて、単発利用可能な動力源付き4輪車両400を抽出するとともに、前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の中から利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300を抽出する。
ユーザ利用予約部19は、上述の抽出結果を用いて、ユーザ利用予約情報(利用予約情報)を生成する。前記ユーザ利用予約情報は、4輪車両利用情報とリーン車両利用情報とを含む。前記4輪車両利用情報は、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400に関する利用4輪車両情報と、該抽出された動力源付き4輪車両400が駐車されているベースに関する4輪車両利用開始場所情報とを含む。前記リーン車両利用情報は、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300に関する利用リーン車両情報と、該抽出された動力源付きリーン車両100,200,300が駐車されているベースに関する情報であるリーン車両利用開始場所情報とを含む。
具体的には、ユーザ利用予約部19は、単発利用の申し込み画面150で入力された出発地及び目的地の情報に基づいて、前記出発地及び目的地の最寄りのベースを、それぞれ、シェアリング利用開始場所及びシェアリング利用終了場所とする。なお、本実施形態では、シェアリング利用開始場所は、動力源付きリーン車両の利用開始場所であり、シェアリング利用終了場所は、動力源付きリーン車両の利用終了場所である。前記シェアリング利用開始場所及び前記シェアリング利用終了場所は、1つのベースだけでなく、近隣の複数のベースを含んでもよい。
ユーザ利用予約部19は、上述のように前記シェアリング利用開始場所及び前記シェアリング利用終了場所を特定した後、動力源付き4輪車両400の単発利用と動力源付きリーン車両100,200,300の乗継ぎ利用とを併用するかどうかを決める。すなわち、ユーザ利用予約部19は、前記シェアリング利用開始場所及びシェアリング利用終了場所の両方が動力源付き4輪車両400を駐車可能なベースであれば、単発利用及び乗継ぎ利用の併用はしない。一方、ユーザ利用予約部19は、前記シェアリング利用開始場所及びシェアリング利用終了場所の少なくとも一方が、動力源付き4輪車両400を駐車不可能なベースであれば、該ベースまでのアクセス手段として、動力源付きリーン車両100,200,300を用いる乗継ぎ利用を、動力源付き4輪車両400の単発利用と併用する。
なお、動力源付き4輪車両400の単発利用に動力源付きリーン車両100,200,300の乗継ぎ利用を併用する場合には、前記ユーザ利用予約情報には、乗継ぎ利用に利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300に関する情報である、第1乗継ぎ利用リーン車両情報が含まれる。
なお、ユーザ利用予約部19によって生成されるユーザ利用予約情報では、動力源付き4輪車両400を駐車可能なベースXは特定されていなくてもよい。動力源付き4輪車両400を駐車可能なベースは、ユーザ単発利用要望情報取得部18がユーザ単発利用要望情報を取得する時に特定してもよい。これにより、申し込みから利用日時までに時間がある場合は、単発利用に用いる動力源付き4輪車両400の確保を遅らせることができ、当該利用日時までの動力源付き4輪車両400のシェアリングの貸し出し頻度を高めることができる。
また、前記ユーザ利用予約情報は、動力源付き4輪車両400の単発利用終了場所を含む。これにより、ユーザが動力源付き4輪車両400を単発利用する際に、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、単発利用終了場所の情報を考慮して、より適切なユーザ利用予約情報を生成して出力することができる。すなわち、単発利用終了場所を考慮して、シェアリングのユーザに最適な第2乗継ぎ利用のための動力源付きリーン車両100,200,300を提案することができる。
予約情報出力部20は、予約受付部13で生成されたシェアリングの予約受付情報を、通信回線2を介してユーザの携帯端末3に出力する。ユーザの携帯端末3は、予約情報出力部20から出力されたシェアリングの予約受付情報を画面に表示する。ユーザは、携帯端末に表示された予約受付情報を確認し、確定することで、シェアリングの予約内容が確定する。
次に、図13に示すフローを参照して、動力源付き車両用シェアリング管理方法を説明する。
動力源付き車両用シェアリング管理方法では、最初に、適宜のタイミングでベース管理情報DB35が管理している情報を更新する(ステップSA1)。これにより、ユーザが単発利用する際に、最新のベース管理情報に基づいて、単発利用に用いられる動力源付き4輪車両400及び、乗継ぎ利用に用いられる動力源付きリーン車両100,200,300の割り当てを行うことができる。
また、動力源付きリーン車両情報取得部14及び動力源付き4輪車両情報取得部15は、あるベースX,Yに駐車されかつ図示しない接続端子に接続ケーブルCAが接続された動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400に関する車両情報及びベースに関するベース情報を、通信回線2を介して取得する(ステップSA2)。動力源付きリーン車両管理部16及び動力源付き4輪車両管理部17は、動力源付きリーン車両情報取得部14及び動力源付き4輪車両情報取得部15で取得した車両情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400の車両状態を把握する。
前記車両情報は、例えば、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400の車両ID(車両を特定する識別番号)、充電量に関する情報、車両の状態に関する情報(故障、走行距離など)等を含む。これらの情報は、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400に対して割り当てられて、リーン車両情報DB30及び4輪車両情報DB31に格納されている。
また、ベースに関するベース情報は、当該ベースに駐車されている車両に関する情報及び、駐車エリアの空き状況などに関する情報を含む。これらの情報は、ベース管理装置5により、適宜のタイミングで動力源付き車両用シェアリング管理装置1に送られて、ベース情報DB32に格納される。
動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、単発利用要望情報DB36に格納されているユーザ単発利用要望情報を参照し、単発利用予約のシェアリングの開始時間が近づくまで、ステップSA1及びステップSA2を繰り返す(ステップSA3)。単発利用予約を割り当てる予約割当時間になると、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、予約の処理を開始する(ステップSA3でYes)。なお、ここで、前記予約割当時間は、単発利用のユーザ単発利用要望情報に基づく利用開始日時の所定時間前に設定される。
次に、単発利用の利用予約について説明する。上述のように、ユーザが、例えば図14に示すように携帯端末3への入力によって単発利用を申し込むと、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、ユーザ単発利用要望情報を単発利用要望情報DB36に格納する。動力源付き車両用シェアリング管理装置1のユーザ単発利用要望情報取得部18は、単発利用要望情報DB36に格納されたユーザ単発利用要望情報を取得する(ステップSA4)。このユーザ単発利用要望情報は、ユーザの単発利用に関する情報であり、利用開始場所に関する利用開始場所要望情報と利用日時に関する利用日時情報とを含む。なお、前記ユーザ単発利用要望情報は、前記利用日時情報を含んでいなくてもよい。
続くステップSA5で、ユーザ利用予約部19は、ユーザ単発利用要望情報に基づいて、利用される可能性があるシェアリング利用開始ベース及び単発利用開始ベースを特定し、ベース情報DB32及びベース管理情報DB35に格納されている情報を用いて、これらのベースに必要台数の動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400が駐車されているかを確認する(ステップSA5)。
利用される可能性があるシェアリング利用開始ベース及び単発利用開始ベースは、それぞれ、複数であってもよい。
利用開始ベースに乗継ぎ利用及び単発利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400が駐車されている場合は、続くステップSA6で、ユーザ利用予約部19が、前記ユーザ単発利用要望情報に基づいて、ユーザ利用予約情報(利用予約情報)を生成する。前記ユーザ利用予約情報は、第1乗継ぎ利用に利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300に関する第1乗継ぎ利用リーン車両情報(利用リーン車両情報)、当該車両100,200,300が駐車されているベースに関する情報を含む乗継ぎ利用場所情報(リーン車両利用開始場所情報)、単発利用に利用可能な動力源付き4輪車両400に関する情報である単発利用4輪車両情報、及び、当該動力源付き4輪車両400が駐車されているベースに関する情報を含む単発利用場所情報(4輪車両利用開始場所情報)を含む。前記ユーザ利用予約情報は、前記動力源付き4輪車両の車両利用料の情報を含んでもよい。
本実施形態では、ステップSA6で生成されるユーザ利用予約情報は、第1乗継ぎ利用及び単発利用の情報である。このステップSA6では、動力源付き4輪車両の単発利用終了後の第2乗継ぎ利用のユーザ利用予約情報は生成されない。なお、このステップSA6において、第2乗継ぎ利用のユーザ利用予約情報を生成してもよい。
なお、前記ユーザ単発利用要望情報には、シェアリング開始場所に関する情報が含まれるので、前記ユーザ利用予約情報では、ステップSA2で取得した単発利用に用いられる動力源付き4輪車両400が駐車されているベースまで走行可能なエネルギー残量を有する動力源付きリーン車両100,200,300が特定される。このとき、動力源付きリーン車両100,200,300において複数の車種が利用可能であれば、ユーザ利用予約部19は、複数の動力源付きリーン車両100,200,300に対応する複数のユーザ利用予約情報を生成する。
また、前記第1乗継ぎ利用に利用される可能性がある乗継ぎ利用開始ベースが複数存在する場合は、ユーザ利用予約部19は、複数の利用開始ベースに関する情報と、それらのベースにそれぞれ駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300に関する情報とを含む複数のユーザ利用予約情報を生成する。
また、第1乗継ぎ利用開始ベースから動力源付きリーン車両100,200,300によって移動可能な範囲に、動力源付き4輪車両400を単発利用可能な利用開始ベースが複数存在する場合は、ユーザ利用予約部19は、複数の単発利用開始ベースに関する情報と、それらのベースにそれぞれ駐車されている動力源付き4輪車両400に関する情報とを含む複数のユーザ利用予約情報を生成する。
すなわち、ユーザ利用予約部19は、第1乗継ぎ利用及び単発利用に関するユーザ利用予約情報を複数生成することが可能である。
本実施形態では、第1乗継ぎ利用及び単発利用に関するユーザ利用予約情報は、複数生成される。これらのユーザ利用予約情報は、複数種類の動力源付きリーン車両100,200,300の中から抽出された利用可能な動力源付きリーン車両に関する情報であるリーン車両種類情報(利用車種情報)と、該抽出された種類の動力源付きリーン車両が駐車されているベースに関する情報であるベース情報と、前記動力源付きリーン車両の車両利用料との組み合わせを含む。
その後、ステップSA7で、予約情報出力部20が、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3に、第1乗継ぎ利用及び単発利用についての複数のユーザ利用予約情報を出力する。ユーザの携帯端末3は、予約情報出力部20から出力された複数の動力源付きユーザ利用予約情報を、例えば図15に示すように表示する。
図15に示す例では、携帯端末3に、選択画面151として、3パターン(A、B、C)のユーザ利用予約情報1101が表示されている。なお、図15では、各ユーザ利用予約情報1101において、第1乗継ぎ利用に用いられる動力源付きリーン車両が駐車されているベースに関する情報を符号1102で示し、動力源付き4輪車両400を単発利用可能な利用開始ベースに関する情報を符号1103で示し、利用可能な時間等の情報を符号1104で示す。図15において符号1105は、地図情報を表示するボタンである。
ユーザが、携帯端末3に表示された選択画面151に含まれる複数のユーザ利用予約情報の中から1つを選択すると、選択情報取得部21が、携帯端末3から、通信回線2を介して、ユーザが選択した情報を選択情報として取得する(ステップSA8)。
選択情報取得部21が前記選択情報を取得すると、ステップSA9で、ユーザ利用予約部19が、前記選択情報に基づいて、第1乗継ぎ利用及び単発利用のユーザ利用予約情報を確定する。
ユーザ利用予約情報が確定すると、割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400について、ベース情報DB32の駐車車両情報86、リーン車両情報DB30の現ステータス情報67及び4輪車両情報DB31の現ステータス情報76が「予約割り当て中」に更新される。
その後、ステップSA10で、予約情報出力部20が、前記確定した第1乗継ぎ利用及び単発利用のユーザ利用予約情報を、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3に出力する。ユーザの携帯端末3は、前記確定したユーザ利用予約情報を表示して、ユーザに第1乗継ぎ利用のための動力源付きリーン車両のシェアリングの準備が完了した旨を通知する。
ユーザは、通知されたユーザ利用予約情報に基づいて、第1乗継ぎ利用の開始ベースに到着すると、携帯端末3を操作して、車両貸し出しの手続を行う。この操作により、ユーザ利用予約部19は、利用開始ベースのベース管理装置5と通信する。当該利用開始ベースYのベース管理装置5は、貸し出し対象の動力源付きリーン車両100,200,300の通知を行い、単発利用の貸し出しを行う車両をユーザが見つけやすくする。
ユーザが、割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300から接続ケーブルCAを抜くことで、往路の乗継ぎ利用の貸し出しが確定する。
往路乗継ぎ利用の車両貸し出しが確定すると、ベース情報DB32の駐車車両情報86及び、リーン車両情報DB30の現ステータス情報67が「貸し出し中」に更新される(ステップSA11)。
ユーザは、当該割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300を用いて、動力源付き4輪車両400の単発利用開始ベースまで移動する。ユーザは、動力源付き4輪車両400の単発利用開始ベースにおいて、動力源付きリーン車両100,200,300に接続ケーブルCAを接続すると、当該第1乗継ぎ利用の動力源付きリーン車両100,200,300の返却が確定する。
第1乗継ぎ利用の車両返却が終了すると、ベース情報DB32の駐車車両情報86及び、リーン車両情報DB30の現ステータス情報67が「駐車中」に更新される。
また、単発利用開始ベースのベース管理装置5は、第1乗継ぎ利用の動力源付きリーン車両100,200,300の返却が確認されると、貸し出し対象の動力源付き4輪車両400の通知を行い、単発利用の貸し出しを行う車両をユーザが見つけやすくする。ユーザは通知された動力源付き4輪車両400について車両貸し出しの手続を行う。
なお、単発利用貸し出しの手続きが完了すると、ベース情報DB32の駐車車両情報86及び、4輪車両情報DB31の現ステータス情報76が「貸し出し中」に更新される(ステップSA11)。
ユーザは、単発利用中の動力源付き4輪車両400の利用目的が終了すると、動力源付き4輪車両400で単発利用終了ベースに移動し、単発利用中の動力源付き4輪車両400を返却する。返却の作業は、単発利用終了ベースの空いている駐車エリアに動力源付き4輪車両400を駐車し、接続ケーブルCAを図示しない接続端子に挿入すればよい。接続ケーブルCAと動力源付き4輪車両400との接続が確認されると、ユーザ利用予約部19は、当該単発利用が終了したことを確認する。これにより、ベース情報DB32の駐車車両情報86及び、4輪車両情報DB31の現ステータス情報76が「駐車中」に更新される(ステップSA12)。
なお、単発利用に用いた動力源付き4輪車両400の返却により、当該単発利用の利用時間が確定するため、車両利用料がタイムチャージである場合は、当該単発利用した時間に応じて前記動力源付き4輪車両の車両利用料の情報を確定してもよい。すなわち、動力源付き車両用シェアリング管理装置1のユーザ利用予約部19は、前記動力源付き4輪車両の単発利用のみの利用時間に基づいて、車両利用料を生成することができる。
単発利用の動力源付き4輪車両400の返却が確認されると、動力源付き車両用シェアリング管理装置1のユーザ単発利用要望情報取得部18は、単発利用要望情報DB36に格納されたユーザ単発利用要望情報を取得する(ステップSA13)
続くステップSA14で、ユーザ利用予約部19が、ユーザ単発利用要望情報に基づいて、第2乗継ぎ利用に関する情報を含むユーザ利用予約情報を生成する(ステップSA14)。第2乗継ぎ利用に関する情報を含むユーザ利用予約情報は、第2乗継ぎ利用に利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300に関する情報及び第2乗継ぎ利用に用いる動力源付きリーン車両100,200,300を返却するベースに関する情報を含む。
なお、前記ユーザ単発利用要望情報は、シェアリング終了場所または予約時にユーザが入力した目的地の情報を含む。そのため、第2乗継ぎ利用についてのユーザ利用予約情報には、ステップSA2で取得した、単発利用に用いられる動力源付き4輪車両400が駐車されているベースまで走行可能なエネルギー残量を有する動力源付きリーン車両100,200,300に関する情報が含まれる。このとき、動力源付きリーン車両100,200,300における複数の車種が第2乗継ぎ利用に利用可能であれば、ユーザ利用予約部19は、前記ユーザ利用予約情報に、複数の動力源付きリーン車両100,200,300に関する情報を含むことができる。
また、目的地の情報に基づいて特定され且つ利用される可能性がある第2乗継ぎ利用終了ベース、すなわち、動力源付きリーン車両100,200,300を返却するベースが複数存在する場合は、ユーザ利用予約部19は、前記ユーザ利用予約情報に、乗継ぎ利用終了ベースに関する情報を複数特定することができる。
予約情報出力部20は、通信回線2を介して、ユーザの携帯端末3に、第2乗継ぎ利用に関する情報を含むユーザ利用予約情報を出力する。ユーザの携帯端末3は、予約情報出力部20から出力されたユーザ利用予約情報を、例えば図16に示すように表示する。
図16に示す例では、携帯端末3に、表示画面152として、ユーザ利用予約情報1201が表示されている。なお、図16では、ユーザ利用予約情報1201において、第2乗り継ぎ利用に関する情報を符号1202で示し、第2乗り継ぎ利用で用いる動力源付きリーン車両100,200,300の利用終了ベースに関する情報を符号1203で示し、返却時間に関する情報を符号1204で示す。図16において、符号1205は、利用時間に関する情報であり、符号1206は、地図情報を表示するボタンである。
ユーザ利用予約部19は、第2乗継ぎ利用に関する情報を含むユーザ利用予約情報が確定すると、単発利用終了ベースXのベース管理装置5と通信する。ベース管理装置5は、第2乗継ぎ利用の貸し出し対象である動力源付きリーン車両100,200,300の通知を行う。通知は、動力源付きリーン車両100,200,300のホーンの発生またはライトの点灯などの方法が例示できる。これにより、単発利用で貸し出される動力源付きリーン車両100,200,300をユーザが見つけやすくする。
ユーザは、第2乗継ぎ利用のために割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300を用いて、動力源付きリーン車両100,200,300を返却するベースY(シェアリング利用終了場所)まで移動する。ユーザは、返却するベースにおいて、動力源付きリーン車両100,200,300に接続ケーブルCAを接続すると、当該第2乗継ぎ利用の動力源付きリーン車両100,200,300の返却が確定する。
第2乗継ぎ利用の車両返却が終了すると、ベース情報DB32の駐車車両情報86及び、リーン車両情報DB30の現ステータス情報67が「駐車中」に更新される(ステップSA15)。
その後、このフローを終了する(エンド)。
ここで、ステップSA4及びステップSA13が、ユーザ単発利用要望情報を取得する利用要望情報取得ステップに対応し、ステップSA6〜SA9及びステップSA14が、前記ユーザ単発利用要望情報に基づくユーザ利用予約情報を生成する利用予約情報生成ステップに対応し、ステップSA10が利用予約情報出力ステップに対応する。
本実施形態では、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、ユーザが動力源付き4輪車両400を単発利用する際に、動力源付き4輪車両400が駐車されているベースまでのアクセス手段として、動力源付きリーン車両100,200,300の乗継ぎ利用を併用する。すなわち、動力源付き4輪車両400の単発利用の予約に加えて、乗継ぎ利用として動力源付きリーン車両100,200,300を特定したユーザの単発利用に関する情報であるユーザ利用予約情報を生成する。
また、動力源付き4輪車両400の単発利用の予約生成に加えて、乗継ぎ利用として動力源付きリーン車両100,200,300を併用するため、ユーザは、動力源付き4輪車両400と、そのための乗継ぎに用いる動力源付きリーン車両100,200,300との予約作業を別途行う必要がなく、シェアリング利用予約の手間を軽減することができる。
これにより、動力源付きリーン車両100,200,300は、動力源付き4輪車両400が駐車されているベース(単発利用開始場所)までの乗継ぎに用いられることにより、多くのユーザに対して動力源付き4輪車両400の貸し出し場所であるベースまでのアクセスが向上する。よって、1つのベースにおける動力源付き4輪車両400の単発利用のユーザとして、広範囲のユーザを対象とすることができる。このため、動力源付き4輪車両の駐車場所であるベースの設置箇所を少なくし、その分、1つのベースに駐車する動力源付き4輪車両400の台数を多くすることができる。
このように1つのベースに駐車される動力源付き4輪車両400の台数を多くすることで、前記ベースにおいて、貸し出し中による単発利用不可という問題を解消することができ、動力源付き4輪車両400の貸し出し頻度を高くすることができる。これにより、動力源付き4輪車両を効率良く貸し出すことが可能になる。
また、単発利用において動力源付き4輪車両400のベースまでのアクセスの問題を軽減することができるため、動力源付き4輪車両400のベースの設置場所を駅前などの交通至便な場所にする必要がなくなる。これにより、動力源付き4輪車両400の管理のための費用を軽減することができる。一方で、動力源付きリーン車両100,200,300は、駐車のためのスペースが動力源付き4輪車両400に比べて小さいため、駐車の手間も少ない。
したがって、動力源付き4輪車両400の貸し出し頻度を高く維持しつつ、動力源付き車両に対する管理費用を軽減可能な動力源付き車両用シェアリング管理装置及び動力源付き車両用シェアリング管理方法を提供することができる。
[実施形態2]
図17に実施形態2に係る動力源付き車両用シェアリング管理装置501の概略構成を示す。この実施形態における動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、動力源付きリーン車両のシェアリングにおいて定期利用を管理する点で、実施形態1の動力源付き車両用シェアリング管理装置1と異なる。以下では、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略し、実施形態1と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態のシェアリングは、動力源付き車両の定期利用のシェアリングである。ここで、定期利用は、1日のうち決められた時間帯に動力源付きリーン車両を所定期間、利用したい場合に、例えば月単位などの複数日分の所定期間予約して利用する場合を意味する。なお、シェアリングを管理する動力源付き車両用シェアリング管理システムにおいて、動力源付き車両用シェアリング管理装置501以外の構成は、実施形態1と同様であるため、詳しい説明を省略する。
以下では、動力源付きリーン車両の一例として電動2輪車100をシェアリングに用いるとともに、動力源付き4輪車両の一例として電動4輪車400をシェアリングに用いた場合について説明する。なお、動力源付きリーン車両として電動アシスト自転車200及び自動2輪車300をシェアリングに用いてもよい。動力源付き4輪車両として、自動4輪車などの他の4輪車両をシェアリングに用いてもよい。
(シェアリングの例)
図18は、本実施形態のシェアリングの代表的な例を示す説明図である。本実施形態にかかる動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、動力源付きリーン車両のシェアリングの形態として、定期利用を実現可能である。
図18に示す例では、電動2輪車100及び電動4輪車400をそれぞれ定期利用に用いる場合を模式的に示す。
図18において、A駅ST1の周辺の市街区域Vを破線で示す。本実施形態では、電動2輪車100は主に市街区域V内で利用され、電動4輪車400は主に市街区域Vの外で利用される。市街区域V内では、電動4輪車に比べて必要な駐車スペースが狭い電動2輪車100を駐車するベースの場所を確保しやすい。なお、電動2輪車100は市街区域Vの外で利用されてもよいし、電動4輪車400は市街区域V内で利用されてもよい。
図18に示す定期利用のシェアリングの例について説明する。ユーザが自宅HからA駅ST1まで移動する際に、ユーザは、自宅Hの近くのベースXbに駐車されている電動4輪車400でベースXaまで移動し、ベースXaに駐車されている電動2輪車100に乗り換える。そして、電動2輪車100でA駅ST1に移動し、A駅ST1に併設されているベースYaに電動2輪車100を駐車する。
ユーザがA駅ST1から自宅Hまで移動する際に、ユーザは、A駅ST1に併設されているベースYaに駐車されている電動2輪車100でベースXaまで移動し、ベースXaに駐車されている電動4輪車400で自宅Hの近くのベースXbに移動し、ベースXbに電動4輪車400を駐車する。
ベースXaには、電動2輪車100及び電動4輪車400を充電するための給電装置Cが設けられている。これにより、ベースXaに電動2輪車100を駐車した際に、電動2輪車100を充電することができる。ベースXaに電動4輪車400を駐車した際に、電動4輪車400を充電することができる。特に図示しないが、A駅ST1に併設されたベースYaに電動2輪車100を充電するための給電装置が設けられていてもよい。また、自宅Hの近くのベースXbに電動4輪車400を充電するための給電装置が設けられていてもよい。
なお、ユーザが自動2輪車を定期利用した場合には、ユーザは、定期利用中にガソリンスタンドなどでガソリンを補給する。
上述のように、動力源付き車両を前記定期利用している間に、ユーザが前記動力源付き車両のエネルギーチャージを行うことにより、前記動力源付き車両のエネルギーチャージの作業負荷を軽減できる。よって、前記動力源付き車両のエネルギーマネージメントを効率化できる。
しかも、上述のように定期利用の間にユーザに前記動力源付き車両のエネルギーチャージを行ってもらうことにより、前記動力源付き車両の定期利用後でも、前記動力源付き車両を単発利用可能なエネルギー残量を確保することができる。
前記定期利用の利用時間は、2つのベース間(例えば、ベースXaとベースXbの間、ベースXaとベースYaとの間)を移動する移動時間よりも長い。このため、ユーザは、動力源付き車両の貸し出し中に時間を気にすることがなくなる。その結果、動力源付き車両の貸し出し中にエネルギーチャージをすることに対するユーザの抵抗感を低減することができる。
前記定期利用では、ユーザは、動力源付き車両を、1日24時間の間で略同じ時間帯で複数日に定期的に利用する。そのため、ユーザは、定期利用を行う定期利用時間を決めて、動力源付き車両を利用する。前記定期利用時間では、夜間などの間に給電作業をユーザが行う。そのため、前記定期利用時間は、動力源付き車両の給電に要する時間より長く且つ24時間より短い時間となる。
なお、動力源付き車両の給電に要する時間は、バッテリ装置を完全に充電できる時間に限定されない。前記給電に要する時間は、動力源付き車両がある程度の距離を走行可能な充電残量までバッテリ装置を充電する時間でもよい。
前記定期利用において、ユーザは、電動2輪車100をベースYaに近い他のベースYb(近隣ベース)に駐車してもよい。同様に、特に図示しないが、ユーザは、電動2輪車100をベースXaに近い他のベースに駐車してもよい。ユーザは、電動4輪車400をベースXb,Xaにそれぞれ近い他のベースに駐車してもよい。
上述のようにユーザが互いに近い複数のベースに駐車されている動力源付きリーン車両を定期利用する場合は、後述する定期利用の申し込み時に設定するようにしてもよい。
なお、動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、単発利用の利用状況などに応じて、ベースで確保する動力源付きリーン車両の台数を調整するために、互いに近い複数のベースのうち定期利用のユーザが利用するベースを決めてもよい。
上述の説明では、ユーザが電動2輪車100及び電動4輪車400を定期利用した場合について説明したが、ユーザが電動2輪車100のみを定期利用してもよいし、ユーザが電動4輪車400のみを定期利用してもよい。
また、ユーザが、3台以上の電動2輪車100及び電動4輪車400を定期利用してもよい。
なお、上述の定期利用を、実施形態1における単発利用と組み合わせてもよい。すなわち、定期利用する動力源付き車両を単発利用に用いてもよい。これにより、定期利用でユーザによってエネルギーチャージされた動力源付き車両を単発利用に用いることができるため、エネルギーチャージの作業負荷を軽減できる。
(動力源付き車両用シェアリング管理装置)
次に、図17を用いて、動力源付き車両用シェアリング管理装置501の構成について説明する。なお、以下の説明では、電動2輪車100、電動アシスト自転車200及び自動2輪車300を含む動力源付きリーン車両を、動力源付きリーン車両100,200,300として説明し、電動4輪車400を含む動力源付き4輪車両を、動力源付き4輪車両400として説明する。
動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、複数のユーザによる動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400のシェアリングを管理する装置である。動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、例えばサーバによって構成され、通信回線2を介して外部の機器(例えばユーザの携帯端末3など)と通信可能に接続されている。これにより、動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、外部の機器との間でデータの送受信を行うことができる。なお、通信回線2及び携帯端末3は、図1と同様の構成であるため、図示を省略する。
動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、ベースXに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400に関する車両情報を、通信回線2を介して取得する。この車両情報の取得は、実施形態1の動力源付き車両用シェアリング管理装置1の場合と同様であるため、説明を省略する。
また、動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、前記車両情報に基づいて、ベースXに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400の車両状態を把握するとともに、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400の走行可能距離を算出する。
また、動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、ユーザが動力源付き車両を利用する際に、ユーザの携帯端末3に入力されたシェアリングに関する利用申し込み情報を、通信回線2を介して受信する。なお、ユーザの利用申し込み作業により入力された情報は、ユーザ定期利用要望情報の生成に用いられる。前記ユーザ定期利用要望情報は、後述するように、動力源付き車両用シェアリング管理装置501内の情報データベース512に記憶される。情報データベース512の詳細な説明は後述する。
前記ユーザ定期利用要望情報は、動力源付き車両の利用を開始する利用開始予定日及び利用を終了する利用終了予定日の少なくとも一方を含み、2日間より長い期間である定期利用日付期間に関する定期利用日付期間情報と、定期利用を開始する定期利用開始場所及び定期利用を終了する定期利用終了場所を含む定期利用場所に関する定期利用場所情報と、定期利用開始予定時刻及び定期利用終了予定時刻の少なくとも一つを含み、24時間より短く、且つ前記定期利用場所から想定される移動時間より長い定期利用時間に関する定期利用時間情報と、を含む。
また、前記ユーザ定期利用要望情報には、利用する動力源付き車両の車種の要望に関する利用要望車種情報を含んでもよい。この利用要望車種情報は、例えば、ユーザが動力源付き車両のうち動力源付きリーン車両または動力源付き4輪車両のいずれかを要望する情報、前記動力源付きリーン車両の中または動力源付き4輪車両の中で車種を要望する情報などを含む。
具体的には、前記利用要望車種情報は、シェアリングにおいて基本的に動力源付き4輪車両を用いる設定の場合に動力源付きリーン車両を要望する場合、シェアリングにおいて基本的に動力源付きリーン車両を用いる設定の場合に動力源付き4輪車両を要望する場合、動力源付き4輪車両または動力源付きリーン車両を要望する場合などにおける、ユーザが要望する車種の情報を含む。
また、前記利用要望車種情報は、ユーザ情報DB33に記憶されているユーザのライセンスに関する情報に基づいて決まる運転可能な車種情報、ユーザが予め設定した利用車種の要望情報、ユーザが定期利用申し込みの際に入力した情報から得られる移動距離の情報に基づいて決める運転可能な車種情報なども含む。前記利用要望車種情報は、動力源付き車両のシェアリングにおいて、利用する動力源付き車両の車種の要望に関する情報であれば、どのような種類の情報でもよい。
動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、前記ユーザ定期利用要望情報に基づいて、動力源付き4輪車両400の中から定期利用に利用可能な動力源付き4輪車両を抽出し、前記ユーザ定期利用要望情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の中から定期利用に利用可能な動力源付きリーン車両を抽出する。
動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、4輪車両定期利用情報とリーン車両定期利用情報とを含み、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両または前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両の少なくとも一つが貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能である、ユーザ利用予約情報(利用予約情報)を生成する。
前記4輪車両定期利用情報は、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400に関する情報である定期利用4輪車両情報と、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両の利用を開始する定期利用開始場所に関する情報である4輪車両定期利用開始場所情報と、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両の利用を終了する定期利用終了場所に関する情報ある4輪車両定期利用終了場所情報とを含む。
前記リーン車両定期利用情報は、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両に関する情報である定期利用リーン車両情報と、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両の利用を開始する定期利用開始場所に関する情報であるリーン車両定期利用開始場所情報と、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両の利用を終了する定期利用開始場所に関する情報であるリーン車両定期利用終了場所情報とを含む。
動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、生成された前記ユーザ利用予約情報を、携帯端末3の表示画面に表示して、動力源付き4輪車両及び動力源付きリーン車両の定期利用予約が完了した旨を通知する。
以下、図17を用いて、動力源付き車両用シェアリング管理装置501の具体的な構成を説明する。なお、以下では、動力源付き車両用シェアリング管理装置501の構成において、実施形態1における動力源付き車両用シェアリング管理装置1の構成と異なる部分についてのみ説明する。
動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、制御演算部511と情報データベース512とを備える。制御演算部511は、動力源付き車両用シェアリング管理システムにおいて用いられるデータを制御演算する。情報データベース512は、動力源付き車両用シェアリング管理システムにおいて用いられるプログラム及び各種情報を格納する。
制御演算部511は、予約受付部513と、動力源付きリーン車両情報取得部14と、動力源付き4輪車両情報取得部15と、動力源付きリーン車両管理部16と、動力源付き4輪車両管理部17と、ユーザ定期利用要望情報取得部518(利用要望情報取得部)と、ユーザ利用予約部519と、予約情報出力部20とを有する。
また、情報データベース512には、リーン車両情報DB30と、4輪車両情報DB31と、ベース情報DB32と、ユーザ情報DB33と、地図情報DB34と、ベース管理情報DB35と、定期利用要望情報DB536とが含まれる。
定期利用要望情報DB536は、後述する定期利用の申し込みに応じて、本実施形態にかかる動力源付き車両用シェアリング管理システムが受け付けた定期利用の状況を示すユーザ定期利用要望情報を格納する。図19は、定期利用要望情報DB536に格納されるユーザ定期利用要望情報の一例を示す図である。定期利用要望情報DB536が管理するユーザ定期利用要望情報としては、受付ID560、定期種別情報561、申し込み情報562、利用開始予定日情報563、利用終了予定日情報564、定期利用時間情報565、利用開始ベース情報566、利用終了ベース情報567などが挙げられる。すなわち、前記ユーザ定期利用要望情報は、定期利用日付期間情報と、定期利用場所情報と、定期利用時間情報と、を含む。
受付ID560は、定期利用の申し込みを特定するためのID番号の情報である。前記ID番号は、定期利用の申し込みごとに異なる固有の番号である。
定期種別情報561には、定期利用の申し込み条件、使用可能車両の種類などの種別に関する情報が含まれる。前記申し込み条件の一例は、上述した利用開始ベース及び利用終了ベースの変更希望の有無などである。
申し込み情報562には、当該定期利用の申し込みを行ったユーザを特定するユーザIDが含まれる。
利用開始予定日情報563は、定期利用の申し込みにおいて動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400の定期利用を開始する年月日に関する情報を含む。
利用終了予定日情報564は、定期利用の申し込みにおいて動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400の定期利用を終了する年月日に関する情報を含む。
利用開始予定日情報563及び利用終了予定日情報564は、定期利用日付期間情報に相当する。利用開始予定日情報563及び利用終了予定日情報564は、月日の情報であってもよいし、日にちの情報であってもよいし、曜日の情報であってもよい。
定期利用時間情報565は、定期利用の利用時間である定期利用時間に関する情報である。例えば、定期利用時間情報565は、定期利用開始予定時刻及び定期利用終了予定時刻に関する情報を含む。本実施形態では、前記定期利用時間は、エネルギーチャージに要する時間より長く24時間より短い時間に設定されている。定期利用時間情報65は、定期利用時間情報に相当する。
利用開始ベース情報566は、定期利用開始予定時刻に利用開始するベースを特定するベースIDである。
利用終了ベース情報567は、定期利用終了時刻に利用終了するベースを特定するベースIDである。
利用開始ベース情報566及び利用終了ベース情報567は、定期種別情報561などに応じて、両者が共通する場合もあれば、異なる場合もある。また、定期利用において複数のベースを利用する場合は、利用開始ベース情報566及び利用終了ベース情報567の少なくとも一つが、複数のベースIDに関する情報を含む。利用開始ベース情報566及び利用終了ベース情報567は、定期利用場所情報に相当する。
予約受付部513は、動力源付き車両用シェアリング管理装置501に入力された定期利用の予約申し込みを受け付ける。予約受付部513で受け付けられた定期利用の予約申し込みは、定期利用要望情報DB536にユーザ定期利用要望情報として格納される。定期利用の予約申し込みについての詳細は後述する。
ユーザ定期利用要望情報取得部518は、定期利用要望情報DB536に格納されているユーザ定期利用要望情報(利用要望情報)を取得する。前記ユーザ定期利用要望情報は、動力源付き車両用シェアリング管理システムが、定期利用の申し込みに対し、定期利用の予約の割り当てを行うための情報である。前記ユーザ定期利用要望情報は、上記のように、定期利用場所情報(利用開始ベース情報566及び利用終了ベース情報567)と、定期利用日付期間情報(利用開始予定日情報563及び利用終了予定日情報564)と、定期利用時間情報(定期利用時間情報565)とを含む。
ユーザ利用予約部519は、ユーザ定期利用要望情報得部518が取得した前記ユーザ定期利用要望情報に基づいて、動力源付き4輪車両400の中から定期利用可能な動力源付き4輪車両を抽出し、前記ユーザ定期利用要望情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の中から定期利用可能な動力源付きリーン車両を抽出する。
また、ユーザ利用予約部519は、4輪車両定期利用情報とリーン車両定期利用情報とを含み、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両または前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両の少なくとも一つが貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能である、ユーザ利用予約情報(利用予約情報)を生成する。よって、ユーザ利用予約部519は、利用予約情報生成部として機能する。
前記4輪車両定期利用情報は、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400に関する情報である定期利用4輪車両情報と、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400の利用を開始する定期利用開始場所に関する情報である4輪車両定期利用開始場所情報と、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400の利用を終了する定期利用終了場所に関する情報である4輪車両定期利用終了場所情報とを含む。
前記リーン車両定期利用情報は、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300に関する情報である定期利用リーン車両情報と、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300の利用を開始する定期利用開始場所に関する情報であるリーン車両定期利用開始場所情報と、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300の利用を終了する定期利用開始場所に関する情報であるリーン車両定期利用終了場所情報とを含む。
ユーザ利用予約部519により生成されたユーザ利用予約情報は、予約情報出力部20により、通信回線2を介して携帯端末3に出力される。携帯端末3は、予約情報出力部20から出力されたユーザ利用予約情報(利用予約情報)を画面に表示する。予約情報出力部20は、利用予約情報出力部として機能する。
(動力源付き車両用シェアリング管理方法)
次に、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400のシェアリングにおける動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400のシェアリング管理方法を、図20を用いて説明する。図20は、動力源付き車両用シェアリング管理方法を示すフローチャートである。
図20に示す動力源付き車両用シェアリング管理方法では、定期利用の申し込みが行われる。定期利用の申し込みは、予約受付部513が行う。まず、定期利用の申し込みについて説明する。
(定期利用申し込み)
図21は、定期利用予約の申し込み画面の表示例を示す図である。ユーザが、定期利用の申し込みを開始すると、例えば、予約受付部513は、図21に示す定期利用予約申し込みの情報を携帯端末3に表示させる。
ユーザが動力源付き車両を定期利用する際に、ユーザは携帯端末の入力画面550に、定期利用場所情報と定期利用日付期間情報と定期利用時間情報とを入力する。携帯端末3に入力された情報は、通信回線2を介して、動力源付き車両用シェアリング管理装置501の予約受付部513に送信される。
前記定期利用場所情報は、定期利用を開始する定期利用開始場所の情報と定期利用終了時刻に定期利用を終了する定期利用終了場所の情報とを含む。図21に示す例では、前記定期利用場所情報は、定期利用の利用開始ベースに関する利用開始場所要望情報2001と、定期利用の利用終了ベースに関する利用終了場所要望情報2002とを含む。なお、前記利用開始ベース及び前記利用終了ベースは、ベースの名前により特定されてもよいし、駅などのランドマークが入力された場合に、ベース情報DB32に格納されているベース情報に基づいて、前記ランドマークから近いベースであってもよい。
前記定期利用場所を入力する際に、利用開始ベース及び利用終了ベースをそれぞれ選択可能であってもよい。この場合、前記利用開始ベース及び前記利用終了ベースが異なる定期利用予約の申し込みをする場合は、前記利用開始ベース及び前記利用終了ベースをそれぞれ入力する。前記利用開始ベースと前記利用終了ベースとが共通する場合は、利用開始ベースのみを入力してもよい。
前記定期利用日付期間情報は、2日間より長い期間で且つ定期利用を行う定期利用日付期間に関する情報であり、定期利用を開始する定期利用開始予定日及び定期利用を終了する定期利用終了予定日の少なくとも一方に関する情報を含む。図21において、前記定期利用日付期間情報を符号2003で示す。例えば、利用開始予定日及び定期利用を行う期間によって、前記定期利用日付期間が特定されてもよい。ただし、前記定期利用日付期間の特定は、これに限定されるものではない。例えば、定期利用を行う日付(開始日及び終了日)から前記定期利用日付期間を特定してもよい。また、定期利用を終了する終了予定日までの期間などから前記定期利用日付期間を特定してもよい。すなわち、前記定期利用日付期間情報は、2日間より長い期間が特定可能な情報であれば、特に情報の種類は問わない。
前記定期利用時間情報は、1日のうち定期利用を行う定期利用時間に関する情報であり、定期利用開始予定時刻及び定期利用終了予定時刻の少なくとも一方に関する情報を含む。図21において、前記定期利用時間情報を符号2004で示す。図21に示す例のように、定期利用開始予定時刻及び定期利用終了予定時刻の入力によって、定期利用時間が特定されてもよい。前記定期利用時間の特定は、これに限定されるものではなく、定期利用開始予定時刻から定期利用する時間(例えば8時間など)の入力によって、前記定期利用時間が特定されてもよい。すなわち、前記定期利用時間情報は、1日のうち定期利用を行う時間を特定可能な情報であれば、特に情報の種類は問わない。前記定期利用時間は、エネルギーチャージに要する時間より長く24時間より短い時間である。また、前記定期利用時間は、定期利用における移動時間よりも長い時間であり、動力源付きリーン車両100,200,300の定期利用の利用時間中に動力源付きリーン車両100,200,300のエネルギーチャージが可能な時間と動力源付き4輪車両400の定期利用の利用時間中に動力源付き4輪車両400のエネルギーチャージが可能な時間とを含む。なお、前記定期利用時間は、動力源付き4輪車両400の定期利用の利用時間中に動力源付き4輪車両400のエネルギーチャージが可能な時間を含まなくてもよい。
なお、動力源付きリーン車両100,200,300の定期利用を申し込む際の情報には、希望する動力源付きリーン車両100,200,300の種類に関する情報、利用開始場所から利用終了場所までの移動の速さに関する情報(最も速く移動を希望など)、利用開始場所から利用終了場所までの距離に関する情報等を含んでもよい。
図21に示す例では、単発利用でユーザが利用を希望する車種に関する利用要望車種情報2005が、入力可能である。利用要望車種情報2005は、ユーザ利用予約部519で利用車種を決める際に用いられる。ユーザによる定期利用の申し込みの際に、利用要望車種情報2005を入力しなくてもよい。
確定した定期利用予約の情報は、定期利用要望情報DB536にユーザ定期利用要望情報として格納される。予約情報出力部20は、定期利用予約が確定したことを、通信回線2を介して、携帯端末3に出力する。
次に、図20に示すフローを参照して、動力源付き車両用シェアリング管理方法を説明する。この図20に示す動力源付き車両用シェアリング管理方法では、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400のシェアリングにおいて上述の定期利用の予約が行われる。
既述のように、定期利用予約では、ユーザが、例えば図21に示すように携帯端末3に入力することによって、定期利用を申し込む。定期利用の予約情報には、定期利用場所情報、定期利用日付期間情報及び定期利用時間情報が含まれている。前記定期利用の予約情報は、定期利用要望情報DB536にユーザ定期利用要望情報として格納される。
動力源付き車両用シェアリング管理方法では、最初に、適宜のタイミングでベース管理情報DB35が管理している情報を更新する(ステップSB1)。これにより、ユーザが定期利用する際に、最新のベース管理情報に基づいて、動力源付き車両の割り当てが行われる。
動力源付きリーン車両情報取得部14は、ベースに駐車され且つ図示しない接続端子に接続ケーブルCAが接続された動力源付きリーン車両100,200,300に関する車両情報及び当該ベースに関するベース情報を取得する(ステップSB2)。動力源付き4輪車両情報取得部15は、ベースに駐車され且つ図示しない接続端子に接続ケーブルCAが接続された動力源付き4輪車両400に関する車両情報及び当該ベースに関するベース情報を取得する(ステップSB2)。
動力源付きリーン車両管理部16は、動力源付きリーン車両情報取得部14で取得した車両情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の車両状態を把握する。動力源付き4輪車両管理部17は、動力源付き4輪車両情報取得部15で取得した車両情報に基づいて、動力源付き4輪車両400の車両状態を把握する。
動力源付きリーン車両100,200,300に関する前記車両情報は、例えば、動力源付きリーン車両100,200,300の車両ID(車両を特定する識別番号)、充電量に関する情報、車両の状態に関する情報(故障、走行距離など)等を含む。これらの情報は、動力源付きリーン車両100,200,300の車両IDに対して割り当てられて、リーン車両情報DB30に格納される。
動力源付き4輪車両400に関する前記車両情報は、例えば、動力源付き4輪車両400の車両ID(車両を特定する識別番号)、充電量に関する情報、車両の状態に関する情報(故障、走行距離など)等を含む。これらの情報は、動力源付き4輪車両400の車両IDに対して割り当てられて、4輪車両情報DB31に格納される。
前記ベース情報は、当該ベースに駐車されている車両に関する情報及び、駐車エリアの空き状況などに関する情報を含む。これらの情報は、適宜のタイミングで動力源付き車両用シェアリング管理装置501のベース情報DB32に格納される。
動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、定期利用要望情報DB536に格納されている定期利用要望情報を参照し、定期利用予約のシェアリングの開始時間が近づくまで、ステップSB1及びステップSB2を繰り返す(ステップSB3)。予約割当時間になると、動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、予約の割り当ての処理を開始する(ステップSB3でYes)。なお、ここで、前記予約割当時間は、定期利用要望情報に基づく開始時間の所定時間前に設定される。
動力源付き車両用シェアリング管理装置501による予約の割り当ての処理が開始されると、まず、ユーザ定期利用要望情報取得部518は、定期利用要望情報を定期利用要望情報DB536から取得する(ステップSB4)。前記ユーザ定期利用要望情報は、上記のように、定期利用場所情報と定期利用日付期間情報と定期利用時間情報とを含む。
次に、ユーザ利用予約部519は、ユーザ定期利用要望情報に基づいて、利用される可能性があるリーン車両利用開始ベース及び4輪車両利用開始ベースを特定し、ベース情報DB32及びベース管理情報DB35に格納されている情報を用いて、それらのベースに必要台数の車両が駐車されているかを確認する(ステップSB5)。
なお、利用される可能性があるリーン車両利用開始ベース及び4輪車両利用開始ベースは、それぞれ、複数であってもよい。
ユーザ利用予約部519は、リーン車両利用開始ベースに必要台数の動力源付きリーン車両100,200,300が駐車されている場合に、前記ユーザ定期利用要望情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300を抽出するとともに、4輪車両利用開始ベースに必要台数の動力源付き4輪車両400が駐車されている場合に、前記定期利用要望情報に基づいて、動力源付き4輪車両400を抽出する(ステップSB6)。そして、ユーザ利用予約部519は、4輪車両定期利用情報とリーン車両定期利用情報とを含み、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400または前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300の少なくとも一つが貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能である、ユーザ利用予約情報(利用予約情報)を生成する。
前記4輪車両定期利用情報は、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400に関する情報である定期利用4輪車両情報と、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400の利用を開始する定期利用開始場所に関する情報である4輪車両定期利用開始場所情報と、前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400の利用を終了する定期利用終了場所に関する情報である4輪車両定期利用終了場所情報とを含む。
前記リーン車両定期利用情報は、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300に関する情報である定期利用リーン車両情報と、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300の利用を開始する定期利用開始場所に関する情報であるリーン車両定期利用開始場所情報と、前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300の利用を終了する定期利用開始場所に関する情報であるリーン車両定期利用終了場所情報とを含む。
なお、ユーザ利用予約部519は、前記ユーザ定期利用要望情報に含まれる定期利用の条件を満たすような動力源付きリーン車両100,200,300を確保できない場合は、近隣の他のベースに駐車されている動力源付きリーン車両100,200,300または他の種類の動力源付きリーン車両を定期利用に割り当てて、ユーザ利用予約情報を生成する。この場合、予約情報出力部20は、新たな条件でのユーザ利用予約情報を、携帯端末3に出力する。ユーザ利用予約部519は、携帯端末3に対するユーザの入力によってユーザの了承を得てから、了承を得たユーザ利用予約情報を確定する。前記ユーザ利用予約情報が確定すると、割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300について、ベース情報DB32の駐車車両情報DB86及び、リーン車両情報DB30の現ステータス情報67が「定期利用予約割り当て中」に更新される。
また、ユーザ利用予約部519は、前記ユーザ定期利用要望情報に含まれる定期利用の条件を満たすような動力源付き4輪車両400が確保できない場合も、動力源付きリーン車両100,200,300の場合と同様、他のベースに駐車されている動力源付き4輪車両400または他の種類の動力源付き4輪車両を抽出する。この場合も、予約情報出力部20は、新たな条件でのユーザ利用予約情報を、携帯端末3に出力する。ユーザ利用予約部519は、携帯端末3に対するユーザの入力によってユーザの了承を得てから、了承を得たユーザ利用予約情報を確定する。前記ユーザ利用予約情報が確定すると、割り当てられた動力源付き4輪車両400について、ベース情報DB32の駐車車両情報DB86及び、4輪車両情報DB31の現ステータス情報76が「定期利用予約割り当て中」に更新される。
ユーザ利用予約部519により生成されたユーザ利用予約情報は、予約情報出力部20によって、携帯端末3に出力される(ステップSB7)。携帯端末3は、完了表示画面551に、例えば、図22に示すようなユーザ利用予約情報2010を表示する。これにより、ユーザは、当日における定期利用の車両割り当てに関する詳細を知ることができる。
図22において、動力源付きリーン車両100,200,300の利用開始ベースに関する情報を符号2011で示し、動力源付きリーン車両100,200,300の利用終了ベースに関する情報を符号2012で示し、動力源付き4輪車両400の利用開始ベースに関する情報を符号2013で示し、動力源付き4輪車両400の利用終了ベースに関する情報を符号2014で示し、定期利用日付期間情報を符号2015で示し、定期利用時間情報を符号2016で示し、料金等に関する情報を符号2017で示す。
なお、特に図示しないが、ユーザが定期利用の予約をした動力源付きリーン車両100,200,300または動力源付き4輪車両400を利用しない場合は、携帯端末3の画面に表示されるキャンセルボタンを操作することで、キャンセル情報がユーザ利用予約部519に送信される。これにより、ユーザ利用予約部519により生成されたユーザ利用予約情報が破棄される。また、ベース情報DB32の駐車車両情報86、リーン車両情報DB30の現ステータス情報67及び4輪車両情報DB31の現ステータス情報76の「定期利用予約割り当て中」のフラグが削除される。一方、ユーザが前記ユーザ利用予約情報を承認する場合には、携帯端末3の画面に表示される承認ボタンを操作することで、ユーザ利用予約部519は前記ユーザ利用予約情報を確定する。
ユーザは、完了表示画面551に通知されたユーザ利用予約情報に基づいて、定期利用のリーン車両利用開始ベースに到着すると、該リーン車両利用開始ベースに設けられた動力源付き車両用シェアリング管理装置501を操作して、車両貸し出しの手続を行う。この操作により、ユーザ利用予約部519は、貸し出し対象の動力源付きリーン車両100,200,300の通知を行う。通知は、動力源付きリーン車両100,200,300のホーンの発生またはライトの点灯などの方法が例示できる。これにより、ユーザは、定期利用の貸し出しを行う車両を容易に見つけることができる(ステップSB8)。
ユーザが、前記ユーザ利用予約情報で割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300から接続ケーブルCAを抜くことで、前記割り当てられた動力源付きリーン車両100,200,300の定期利用の貸し出しが確定する。なお、貸し出しが確定すると、ベース情報DB32の駐車車両情報86及び、リーン車両情報DB30の現ステータス情報67が「定期利用貸し出し中」に更新される。
ユーザは、貸し出された動力源付きリーン車両100,200,300を用いて、動力源付き4輪車両400を貸し出すベースに近いリーン車両利用終了ベースに移動する。ユーザは、リーン車両利用終了ベースに動力源付きリーン車両100,200,300を返却する。ユーザは、返却する際に、前記リーン車両利用終了ベースの空いている駐車エリアに動力源付きリーン車両100,200,300を駐車し、接続ケーブルCAを動力源付きリーン車両100,200,300の図示しない接続端子に挿入する。接続ケーブルCAと動力源付きリーン車両100,200,300との接続が確認されると、ユーザ利用予約部519は、当該利用日における動力源付きリーン車両100,200,300の定期利用が終了したとして、ベース情報DB32の駐車車両情報86及びリーン車両情報DB30の現ステータス情報67を「駐車中」に更新する(ステップSB9)。
その後、ユーザは、4輪車両利用開始ベースに設けられた動力源付き車両用シェアリング管理装置を操作して、車両貸し出しの手続を行う。この操作により、ユーザ利用予約部519は、貸し出し対象の動力源付き4輪車両400の通知を行う。通知は、動力源付き4輪車両400のホーンの発生またはライトの点灯などの方法が例示できる。これにより、ユーザは、定期利用の貸し出しを行う車両を容易に見つけることができる(ステップSB10)。
ユーザが、前記ユーザ利用予約情報で割り当てられた動力源付き4輪車両400から接続ケーブルCAを抜くことで、前記割り当てられた動力源付き4輪車両400の定期利用の貸し出しが確定する。なお、貸し出しが確定すると、ベース情報DB32の駐車車両情報86及び、4輪車両情報DB31の現ステータス情報76が「定期利用貸し出し中」に更新される。
ユーザは、貸し出された動力源付き4輪車両400を用いて、所定の場所に移動する。ユーザは、4輪車両利用終了ベースに動力源付き4輪車両400を返却する。ユーザは、返却する際に、前記4輪車両利用終了ベースの空いている駐車エリアに動力源付き4輪車両400を駐車し、接続ケーブルCAを動力源付き4輪車両400の図示しない接続端子に挿入する。接続ケーブルCAと動力源付き4輪車両400との接続が確認されると、ユーザ利用予約部519は、当該利用日における動力源付き4輪車両400の定期利用が終了したとして、ベース情報DB32の駐車車両情報86及び4輪車両情報DB31の現ステータス情報76を「駐車中」に更新する(ステップSB11)。
なお、ユーザは、移動中または移動先で、動力源付きリーン車両100,200,300のエネルギーチャージを行う。動力源付きリーン車両100,200,300のエネルギーチャージが行われた情報は、動力源付きリーン車両100,200,300に記憶される。前記エネルギーチャージに関する情報は、動力源付きリーン車両100,200,300の返却時に、車両情報として、動力源付き車両用シェアリング管理装置501によって動力源付きリーン車両100,200,300から取得される。
また、ユーザは、移動中または移動先で、動力源付き4輪車両400のエネルギーチャージを行ってもよい。この場合も、動力源付き4輪車両400のエネルギーチャージが行われた情報は、動力源付き4輪車両400に記憶される。前記エネルギーチャージに関する情報は、動力源付き4輪車両400の返却時に、車両情報として、動力源付き車両用シェアリング管理装置501によって動力源付き4輪車両400から取得される。
その後、このフローを終了する(エンド)。
ここで、ステップSB4が、ユーザ定期利用要望情報を取得する定期利用情報取得ステップに対応し、ステップSB6が、ユーザ定期利用要望情報に基づくユーザ利用予約情報(利用予約情報)を生成する利用予約情報生成ステップに対応する。
以上より、本実施形態の動力源付き車両用シェアリング管理方法は、動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300を含むように構成される前記動力源付き車両の利用開始場所に関する利用開始場所要望情報を含む、前記動力源付き車両の利用要望に関する情報である利用要望情報を取得する利用要望情報取得ステップと、前記利用要望情報に基づいて、動力源付き4輪車両400の中から抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400に関する情報である利用4輪車両情報と前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400の利用を開始する利用開始場所に関する情報である4輪車両利用開始場所情報とを含む4輪車両利用情報と、前記利用要望情報に基づいて、前記動力源付きリーン車両100,200,300の中から抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300に関する情報である利用リーン車両情報と前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300の利用を開始する利用開始場所に関する情報であるリーン車両利用開始場所情報とを含むリーン車両利用情報と、を含む、利用予約情報を生成する利用予約情報生成ステップと、前記利用予約情報を出力する利用予約情報出力ステップと、を有する。
上述の方法により、貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付き車両のエネルギーチャージの作業負荷を軽減できる。このように動力源付き車両のエネルギーチャージの作業負荷が軽減されることにより、動力源付き車両を効率良く貸し出すことが可能になる。よって、動力源付き車両の貸し出し頻度をより高くすることができる。
本実施形態では、動力源付き車両用シェアリング管理装置501は、動力源付き車両の利用を開始する利用開始予定日及び利用を終了する利用終了予定日の少なくとも一方を含み、2日間より長い期間である定期利用日付期間に関する定期利用日付期間情報と、定期利用を開始する定期利用開始場所及び定期利用を終了する定期利用終了場所を含む定期利用場所に関する定期利用場所情報と、定期利用開始予定時刻及び定期利用終了予定時刻の少なくとも一つを含み、24時間より短く、且つ前記定期利用場所から想定される移動時間より長い定期利用時間に関する定期利用時間情報と、を含む定期利用要望情報を取得する、ユーザ定期利用要望情報取得部518を有する。ユーザ利用予約部519は、前記定期利用要望情報に基づいて、動力源付き4輪車両400の中から抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400に関する情報である定期利用4輪車両情報と前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400の利用を開始する定期利用開始場所に関する情報である4輪車両定期利用開始場所情報と前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両400の利用を終了する定期利用終了場所に関する情報である4輪車両定期利用終了場所情報とを含む、4輪車両定期利用情報と、前記エネルギー残量関連情報及び前記定期利用要望情報に基づいて、動力源付きリーン車両100,200,300の中から抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300に関する情報である定期利用リーン車両情報と前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300の利用を開始する定期利用開始場所に関する情報であるリーン車両定期利用開始場所情報と前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両100,200,300の利用を終了する定期利用開始場所に関する情報であるリーン車両定期利用終了場所情報を含む、リーン車両定期利用情報と、を含む、利用予約情報を生成して出力する。
動力源付き車両の定期利用では、ユーザは貸し出し中に時間を気にせずに、前記動力源付き車両のエネルギーチャージを行うことができる。すなわち、定期利用では、エネルギーチャージに対するユーザの抵抗感を低減することができる。特に、動力源付きリーン車両100,200,300は、動力源付き4輪車両400とは異なり、エネルギーチャージのための特別な設備が不要である。そのため、動力源付きリーン車両100,200,300の定期利用において、ユーザが貸し出し中に動力源付きリーン車両100,200,300のエネルギーチャージを容易に行うことができる。
しかも、価格をリーズナブルに設定することができる定期利用であるため、ユーザが積極的にエネルギーチャージするインセンティブを容易に設定することができる。
これにより、貸し出し中にユーザがエネルギーチャージ可能な動力源付き車両のエネルギーチャージの作業負荷を軽減できる。
このように動力源付き車両のエネルギーチャージの作業負荷が軽減されることにより、動力源付き車両を効率良く貸し出すことが可能になる。よって、動力源付き車両の貸し出し頻度をより高くすることができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記各実施形態では、シェアリングの対象である動力源付きリーン車両は、電動2輪車、電動アシスト自転車及び自動2輪車である。しかしながら、シェアリングの対象である動力源付きリーン車両は、電動2輪車、電動アシスト自転車、自動2輪車、スクータ、傾斜姿勢で旋回する自動3輪車及び傾斜姿勢で旋回する自動4輪車の少なくとも1つを含んでいてもよい。すなわち、動力源付きリーン車両は、動力源を有し且つ傾斜姿勢で旋回する車両であれば、どのような車両を含んでもよい。
前記各実施形態では、シェアリングの対象である動力源付き4輪車両は、電動4輪車である。しかしながら、シェアリングの対象である動力源付き4輪車両は、電動4輪車、自動4輪車などの動力源を有する4輪車両であれば、どのような4輪車両を含んでもよい。
前記各実施形態では、動力源付き車両用シェアリング管理装置1,501が、動力源付き4輪車両400及び動力源付きリーン車両100,200,300を用いたシェアリングにおいて動力源付き車両のシェアリングを管理する例について説明した。しかし、動力源付き車両用シェリング管理装置は、動力源付きリーン車両のシェアリングを管理してもよい。また、動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、動力源付き4輪車両のシェアリングを管理してもよい。
前記各実施形態では、動力源付き車両のシェアリングにおいて、動力源付きリーン車両100,200,300を利用した後、動力源付き4輪車両を利用している。しかしながら、動力源付き車両のシェアリングは、動力源付き4輪車両を利用した後、動力源付きリーン車両を利用する形態であってもよい。すなわち、動力源付き車両のシェアリングにおいて、動力源付きリーン車両及び動力源付き4輪車両のいずれを先に利用してもよい。また、動力源付き車両のシェアリングにおいて、動力源付きリーン車両を複数台、乗り継いでもよいし、動力源付き4輪車両を複数台、乗り継いでもよい。
前記実施形態1では、動力源付き車両のシェアリングにおいて、動力源付きリーン車両100,200,300及び動力源付き4輪車両400をそれぞれ単発利用する。しかしながら、動力源付きリーン車両の単発利用に実施形態2のような動力源付き4輪車両の定期利用を組み合わせてもよいし、動力源付き4輪車両の単発利用に実施形態2のような動力源付きリーン車両の定期利用を組み合わせてもよい。
前記実施形態では、第1乗り継ぎ利用及び第2乗り継ぎ利用の2回の乗継ぎ利用に、動力源付きリーン車両100,200,300を用いている。しかしながら、動力源付きリーン車両を用いた乗継ぎ利用は、第1乗り継ぎ利用及び第2乗り継ぎ利用のいずれか一方だけでもよい。例えば、異なる複数の出発地から電動4輪車が駐車されているベースまで複数のユーザが動力源付きリーン車両の第1乗継ぎ利用を行い、そのうちの1人のユーザが予約した動力源付き4輪車両へ同乗してもよい。
前記実施形態1では、動力源付きリーン車両のシェアリングの一例として、図7に示す例について説明した。しかしながら、動力源付きリーン車両のシェアリングは、図23に示すような態様であってもよい。
図23に示すように、電動4輪車400の返却ベースXAからの第2乗継ぎ利用において、動力源付き車両用シェアリング管理装置1は、ユーザが単発利用の申込時に目的地として入力した場所により近いベースYAまでのルート1を含む情報を、生成する。しかし、動力源付き車両用シェアリング管理装置は、ベースYAに近いベースYBまでのルート2についても情報を生成してもよい。
前記実施形態では、ユーザからの単発利用の申し込みの情報は、単発利用要望情報DB36に格納される。ユーザ単発利用要望情報取得部18が単発利用要望情報DB36からユーザ単発利用要望情報を取得した後、ユーザ利用予約部19によりユーザ利用予約情報が生成される。しかし、例えば、単発利用の利用開始直前にユーザからの申し込みがあった場合等では、ユーザ利用予約部は、ユーザからの申し込みを受け付けた予約受付部からの情報に基づいて、ユーザ利用予約情報を生成してもよい。なお、この場合でも、単発利用の申し込みの情報は利用履歴として動力源付き車両用シェアリング管理装置1に格納されることが好ましい。同様に、実施形態2においても、ユーザ利用予約部は、ユーザから定期利用の申し込みを受け付けた予約受付部から得た情報に基づいて、ユーザ利用予約情報を生成してもよい。
前記実施形態1では、電動4輪車400のシェアリングにおいて、ユーザが電動4輪車400を単発利用及び動力源付きリーン車両100,200,300を乗継ぎ利用する場合について説明した。しかしながら、動力源付き車両のシェアリングにおいて、動力源付きリーン車両の単発利用に、フリー利用、定期利用及び固定利用の少なくとも一つを組み合わせてもよい。また、動力源付き車両のシェアリングにおいて、動力源付き4輪車両の単発利用に、フリー利用、定期利用及び固定利用の少なくとも一つを組み合わせてもよい。
なお、前記フリー利用とは、ユーザが動力源付き車両を利用する際に、ユーザが利用開始場所及び利用開始時間のみを指定する利用方法である。すなわち、前記フリー利用では、利用終了場所及び利用終了時刻(または利用時間)の少なくとも一方を決めずに、動力源付きリーン車両を利用する。
すなわち、フリー利用では、動力源付き車両の単発利用の予約に際し、ユーザが入力する情報として、利用終了時間が含まれる。しかし、フリー利用において、動力源付き車両をベースに返却するまでの時間で料金を決定するタイムチャージの場合は、利用終了時間を入力しなくてもよい。この場合は、動力源付き車両をベースXに返却した後に、復路の乗継ぎ利用の予約を確定することとなる。
また、前記定期利用とは、ユーザが、1日のうち決められた時間帯に動力源付き車両を所定期間、利用したい場合において、例えば月単位などの複数日分(所定期間分)をまとめて予約して利用する方法である。前記定期利用は、ユーザが動力源付き車両によって利用開始場所から利用終了場所まで移動した場合に、利用時間が移動時間よりも長い利用方法である。
また、前記固定利用とは、前記定期利用と同様、ユーザが、1日のうち決められた時間帯に動力源付き車両を所定期間、利用したい場合において、例えば月単位などの複数日分(所定期間分)をまとめて予約して利用する方法である。前記固定利用は、ユーザが動力源付き車両によって利用開始場所から利用終了場所まで移動した場合に、利用時間が移動時間と同等である点で、前記定期利用と相違する。
前記実施形態1では、ユーザ利用予約部19は、ユーザ単発利用要望情報を用いて、ユーザ利用予約情報を生成する。しかしながら、ユーザ利用予約部は、ユーザ単発利用要望情報に加えて、シェアリングに利用可能な車種に関する利用車種情報を用いて、ユーザ利用予約情報を生成してもよい。
詳しくは、図24に示すように、動力源付き車両用シェアリング管理装置601の制御演算部611は、利用車種情報取得部612を有する。なお、利用車種情報取得部以外の構成は、実施形態1における動力源付き車両用シェアリング管理装置1の構成と同様であるため、説明を省略する。
利用車種情報取得部612は、動力源付き車両のシェアリングにおいて利用可能な車種に関する利用車種情報を取得する。具体的には、利用車種情報取得部612は、ユーザ情報DB33に格納されているユーザのライセンスに関する情報に基づいて、シェアリングに用いられる動力源付き車両の車種の中から運転可能な車種の情報を取得する。
なお、利用車種情報取得部612は、ユーザが予め設定した利用車種の情報を取得してもよいし、ユーザが単発利用申し込みの際に入力した情報から得られる移動距離の情報に基づいて決められる運転可能な車種の情報を取得してもよいし、天候などに基づいて決められる運転可能な車種の情報を取得してもよい。すなわち、利用車種情報取得部612が取得する利用車種情報は、シェアリングに用いられる動力源付き車両の車種の中から運転可能な車種に関する情報であれば、どのような種類の情報でもよい。
利用車種情報取得部612で取得された利用車種情報は、ユーザ利用予約部19がユーザ利用予約情報(利用予約情報)を生成する際に用いられる。これにより、動力源付き車両のシェアリングにおいて、利用可能な車種を考慮して、シェアリングに用いる車両を決めることができる。
図24は、実施形態1の単発利用における変形例を示しているが、実施形態2の定期利用の場合にも、利用車種情報を考慮してユーザ利用予約情報を生成してもよい。前記利用車種情報を考慮してシェアリングに用いる車両を決める点は、実施形態1の単発利用と同様であるため、定期利用の場合の詳しい説明は省略する。
前記実施形態では、動力源付き車両用シェアリング管理装置1はサーバであり、ベースX,Yに設けられたベース管理装置5及び外部の機器(例えば携帯端末3)と通信回線2を介して通信可能である。しかしながら、動力源付き車両用シェアリング管理装置は、各ベースに設けられていてもよい。この場合、1つの動力源付き車両用シェアリング管理装置は、他のベースに設けられた動力源付き車両用シェアリング管理装置から、各ベースに駐車された動力源付き車両の車両情報を入手する。また、前記1つの動力源付き車両用シェアリング管理装置は、他のベースに設けられた動力源付き車両用シェアリング管理装置との間で、ユーザ単発利用要望情報などの情報を、送受信する。動力源付き車両用シェアリング管理装置が各ベースに設けられている場合、各動力源付き車両用シェアリング管理装置は、各種情報を表示可能な表示画面を有するのが好ましい。また、動力源付き車両用シェアリング管理装置は、複数のベースのうち少なくとも一つに設けられていてもよい。
なお、本発明は、動力源付き車両用シェアリング管理装置を、様々な工夫がなされた給電装置と組み合わせることで、動力源付き車両に対するエネルギーチャージの作業負荷をより軽減しつつ、動力源付き車両の貸し出し頻度をより高くできる。また、本発明は、動力源付き車両用シェアリング管理装置を、前記様々な工夫がなされた充電装置と組み合わせることで、動力源付き車両のエネルギーマネージメントをより効率化できる。例えば、前記様々な工夫がなされた給電装置は、ベースに設けられた非接触給電装置などを含む。
発明者は、特許文献1のようなハードウェアでの視点ではなく、システム全体をエネルギーマネージメントの視点で検討する中で、上述とは異なる知見を得た。
電動2輪車を含む動力源付きリーン車両のエネルギー残量が、前記動力源付きリーン車両を使用可能な下限値を下回った場合、前記動力源付きリーン車両を使用できなくなる。そのため、前記動力源付きリーン車両のエネルギー残量が前記使用可能な下限値を下回らないように、前記エネルギー残量を制御することが求められる。
ところで、前記動力源付きリーン車両の走行範囲を広げると、各動力源付きリーン車両に搭載されるエネルギーの量を増やす必要がある。しかしながら、前記動力源付きリーン車両の車体は、4輪車両等に比べて小さい。そのため、前記動力源付きリーン車両に搭載可能なエネルギー量は制限される。よって、前記動力源付きリーン車両のエネルギー残量が、前記動力源付きリーン車両を使用可能な下限値を下回らないように、前記エネルギー残量を制御することが求められる。
また、前記動力源付きリーン車両を含む動力源付き車両のシェアリングでは、エネルギー残量を制御する対象である車両の台数が多い。そのため、前記動力源付きリーン車両を含む動力源付き車両のシェアリングでは、エネルギー残量の制御に必要なハードウェアリソースが増加する。
本発明者は、動力源付きリーン車両を含む動力源付き車両の移動範囲を拡大しても前記動力源付き車両のエネルギーマネージメントを効率化可能な、動力源付きリーン車両を含む動力源付き車両用エネルギー量制御装置を詳細に検討した。
まず、本発明者は、前記動力源付き車両の一例である動力源付き4輪車両及び動力源付きリーン車両の特性について検討した。その結果、本発明者は、動力源付き4輪車両及び動力源付きリーン車両が、それぞれ、以下の特性を有する点に気付いた。
動力源付き4輪車両は、動力源付きリーン車両に比べて、搭載可能なエネルギー量が多いため、走行可能な距離が長く且つエネルギーチャージの頻度が低い。すなわち、動力源付きリーン車両にとって走行距離が長い距離でも、動力源付き4輪車両にとっては、走行距離が短い距離である。よって、動力源付き4輪車両の場合、動力源付きリーン車両に比べて、エネルギー量をあまり管理する必要がない。したがって、動力源付き4輪車両のエネルギー量を管理する装置の負荷は、動力源付きリーン車両のエネルギー量を管理する場合に比べて低い。なお、前記負荷は、エネルギー量を管理する対象の車両台数と、各車両のエネルギー管理の負荷とによって決まる。
動力源付きリーン車両は、動力源付き4輪車両に比べて、搭載可能なエネルギー量が少ないため、走行可能な距離が短く且つエネルギーチャージの頻度が高い。よって、動力源付きリーン車両の場合、動力源付き4輪車両に比べて、エネルギー量を細かく管理する必要がある。したがって、動力源付きリーン車両のエネルギー量を管理する装置の負荷は、動力源付き4輪車両のエネルギー量を管理する場合に比べて高い。
特に、動力源付きリーン車両の走行距離を長くした場合、搭載可能エネルギー量が少ない動力源付きリーン車両では、エネルギーチャージの頻度がより高くなるため、エネルギー量をより細かく管理する必要がある。したがって、動力源付きリーン車両のエネルギー量を管理する装置の負荷は、動力源付き4輪車両のエネルギー量を管理する場合に比べてかなり高い。
また、上述のような特性を有する動力源付き4輪車両のみをシェアリングに用いた場合、搭載可能なエネルギー量が大きい前記動力源付き4輪車両に対するエネルギーチャージの時間は、動力源付きリーン車両に対してエネルギーチャージする場合に比べて、長い。また、一般的に、前記動力源付き4輪車両に対してエネルギーを供給する供給装置の数は限られている。そのため、すべての動力源付き4輪車両において、動力源付き4輪車を使用可能なエネルギー量を下回らないように、限られた数の供給装置によって、前記動力源付き4輪車両に対してエネルギーチャージを行うことは、エネルギー量を管理する装置において、エネルギー量の管理の負荷を増大させる。
以上の点を考慮して、本発明者は、シェアリングにおいて、走行可能距離が短く且つエネルギーチャージの頻度が高い動力源付きリーン車両と、走行可能距離が長く且つエネルギーチャージの時間が長い動力源付き4輪車両とを組み合わせることにより、動力源付き車両のエネルギーマネージメントを効率化可能であることに気付いた。
すなわち、本発明者は、動力源付き4輪車両と該動力源付き4輪車両よりも台数が多い動力源付きリーン車両とを組み合わせることにより、動力源付き車両の移動範囲を拡大しても、前記動力源付き車両のエネルギーマネージメントを効率化可能であることが分かった。
以上の検討結果から、本発明者は、以下のような構成に想到した。
本発明の一実施形態に係る動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、複数のベースに駐車された動力源付き車両のエネルギー量を制御する動力源付き車両用エネルギー量制御装置である。動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、動力源付きリーン車両及び該動力源付きリーン車両より台数が少ない動力源付き4輪車両を含むように構成される前記動力源付き車両のうち、少なくとも前記動力源付きリーン車両のエネルギー残量に関連するエネルギー残量関連情報を取得するエネルギー残量関連情報取得部を有する。動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、前記動力源付き車両の利用開始場所に関する利用開始場所要望情報を含む、前記動力源付き車両の利用要望に関する情報である利用要望情報を取得する利用要望情報取得部を有する。動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、前記利用要望情報に基づいて、前記動力源付き4輪車両の中から抽出された利用可能な動力源付き4輪車両に関する情報である利用4輪車両情報と前記抽出された利用可能な動力源付き4輪車両の利用を開始する利用開始場所に関する情報である4輪車両利用開始場所情報とを含む4輪車両利用情報と、前記エネルギー残量関連情報及び前記利用要望情報に基づいて、前記動力源付きリーン車両の中から抽出された利用可能な動力源付きリーン車両に関する情報である利用リーン車両情報と前記抽出された利用可能な動力源付きリーン車両の利用を開始する利用開始場所に関する情報であるリーン車両利用開始場所情報とを含むリーン車両利用情報とを含む、リーン車両4輪車両コンビネーション利用情報を生成するリーン車両4輪車両コンビネーション利用情報生成部を有する。動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、前記リーン車両4輪車両コンビネーション利用情報を出力するリーン車両4輪車両コンビネーション利用情報出力部を有する。
このように、走行可能距離が短く且つエネルギーチャージの頻度が高い動力源付きリーン車両と、走行可能距離が長く且つエネルギーチャージの時間が長い動力源付き4輪車両とを組み合わせることにより、動力源付き車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。
すなわち、動力源付き4輪車両は、動力源付きリーン車両に比べて搭載可能なエネルギー量が多いため、走行可能な距離が長く且つエネルギーチャージの頻度が低い。よって、動力源付きリーン車両にとって走行距離が長い距離でも、動力源付き4輪車両にとっては、走行距離が短い距離である。そのため、動力源付き4輪車両の場合、動力源付きリーン車両に比べて、エネルギー量をあまり管理する必要がない。したがって、動力源付き4輪車両のエネルギー量を制御する場合の動力源付き車両用エネルギー量制御装置の負荷は、動力源付きリーン車両のエネルギー量を制御する場合に比べて低い。
このように、動力源付き車両用エネルギー量制御装置の負荷を軽減できる動力源付き4輪車両を、動力源付きリーン車両と組み合わせて利用することにより、動力源付き車両のエネルギー量を制御する動力源付き車両用エネルギー量制御装置の負荷を軽減できる。
しかも、上述のように動力源付きリーン車両と動力源付き4輪車両とを組み合わせることにより、前記動力源付きリーン車両の移動範囲が明確になる。これにより、前記動力源付きリーン車両のエネルギーマネージメントが容易になるため、前記動力源付き車両用エネルギー量制御装置の負荷を軽減できる。
したがって、動力源付き4輪車両と該動力源付き4輪車両よりも台数が多い動力源付きリーン車両とを組み合わせることにより、動力源付き車両の移動範囲を拡大しても、前記動力源付き車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。
他の観点によれば、本発明の動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記利用要望情報は、前記動力源付き車両の利用終了場所に関する利用終了場所要望情報も含む。
これにより、動力源付き車両の移動範囲が明確になるため、前記動力源付き車両のエネルギーマネージメントをより効率化できる。
他の観点によれば、本発明の動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記利用要望情報は、前記動力源付き車両の車種の利用要望に関する情報である利用要望車種情報を含む。
これにより、動力源付き車両の車種の要望に応じて、適切な車種の動力源付き車両を抽出し、リーン車両4輪車両コンビネーション利用情報を生成することができる。よって、ユーザの動力源付き車両の利用形態に合わせつつ、動力源付き車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。
他の観点によれば、本発明の動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、前記動力源付き車両の利用車種に関する情報である利用車種情報を取得する利用車種情報取得部をさらに有する。前記リーン車両4輪車両コンビネーション利用情報生成部は、前記利用車種情報に基づいて、前記リーン車両4輪車両コンビネーション利用情報を生成する。
これにより、利用車種情報に基づいて、動力源付き車両の車種を抽出し、リーン車両4輪車両コンビネーション利用情報を生成することができる。よって、ユーザの動力源付き車両の利用形態等に合わせつつ、動力源付き車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。
他の観点によれば、本発明の動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記利用要望情報は、前記動力源付き車両の利用を開始する利用開始予定日時及び利用を終了する利用終了予定日時の少なくとも一方を含む利用日時に関する利用日時情報を含む。
これにより、動力源付き車両を利用するタイムスケジュールが明確になるため、前記動力源付き車両のエネルギー量の制御が容易になる。よって、前記動力源付き車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。
他の観点によれば、本発明の動力源付き車両用エネルギー量制御装置は、以下の構成を含むことが好ましい。前記リーン車両4輪車両コンビネーション利用情報は、前記利用リーン車両情報と、前記リーン車両利用開始場所情報との組み合わせ、を複数含む。
これにより、ユーザが動力源付きリーン車両を単発利用する際に、動力源付きリーン車両と利用開始場所との組み合わせを、ユーザに対して、複数、提案することができる。よって、ユーザの動力源付き車両の利用形態に合わせつつ、動力源付き車両のエネルギーマネージメントを効率化することができる。
[エネルギー残量]
本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付き車両が充電可能な二次電池を搭載している場合、その二次電池のエネルギーの残量である。より具体的には、前記エネルギー残量は、AhまたはWhなどで表記される二次電池の残りの容量である。また、本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付き車両が化石燃料で駆動される駆動源を搭載している場合、その搭載されている燃料の残量である。より具体的には、前記エネルギー残量は、体積または重量などで表される燃料の残りの量である。前記燃料には、ガソリン、軽油、水素、LNG、LPGまたはガス燃料などが含まれる。なお、前記エネルギーは、動力源付き車両の駆動に必要なエネルギーであれば、上述の具体例に限定されない。また、動力源付き車両の駆動源がエンジンとモータのハイブリッド式駆動源である場合、前記エネルギー残量は、二次電池の残量及び燃料の残量の両方を含む。なお、本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付き車両に残されている全てのエネルギー残量を示す場合がある。また、本明細書において、エネルギー残量とは、動力源付き車両に残されているエネルギーのうち、消費可能なエネルギー残量を示す場合がある。
[エネルギー残量関連情報]
本明細書において、エネルギー残量関連情報とは、上述のエネルギー残量を直接的に示す情報に限定されない。すなわち、前記エネルギー残量関連情報は、前記エネルギー残量の情報でなくてもよい。前記エネルギー残量関連情報は、例えば、車両が走行可能な時間または車両が走行可能な距離など、エネルギー残量と相関関係を示す情報であれば、エネルギー残量に対して間接的なパラメータの情報であっても良い。
[エネルギーマネージメント]
本明細書において、エネルギーマネージメントとは、動力源付き車両が駆動不能な状態まで動力源付き車両のエネルギー残量が低下しないように、エネルギー残量を調整することを意味する。前記エネルギーマネージメントは、動力源付き車両のエネルギー残量及び移動距離に応じて、動力源付き車両を使い分けたり、動力源付き車両にエネルギーチャージを行ったりすることなどを含む。
前記エネルギーマネージメントでは、例えば、複数の動力源付き車両において短距離の移動が多い場合には、各動力源付き車両でバランスよくエネルギーを消費するように、前記複数の動力源付き車両の稼働を調整する一方、前記複数の動力源付き車両において中距離または長距離の移動が多い場合には、エネルギー残量が異なる動力源付き車両を稼働させる。
また、前記エネルギーマネージメントでは、動力源付き車両が駐車可能な複数のベースにおいて、動力源付き車両にエネルギーチャージ可能なベースと、動力源付き車両にエネルギーチャージ不能なベースとが混在している場合、エネルギーチャージが必要な動力源付き車両を、動力源付き車両にエネルギーチャージ可能なベースに優先して駐車させるように、複数の動力源付き車両の稼働を調整する。
また、前記エネルギーマネージメントでは、複数の動力源付き車両に対するエネルギーチャージのタイミングを、前記複数の動力源付き車両の稼働とのバランスを考慮しつつ、調整する。
上述のように、前記エネルギーマネージメントは、複数の動力源付き車両におけるエネルギー消費、動力源付き車両に対するエネルギーチャージのタイミング、動力源付き車両がエネルギーチャージするベース等を、それらのバランスを考慮して、複数の動力源付き車両をエネルギーの観点から管理することを意味する。
なお、本発明は、動力源付き車両用シェアリング管理装置を、様々な工夫がなされたエネルギー供給設備と組み合わせることで、動力源付き車両に対するエネルギーチャージの作業負荷をより軽減しつつ、動力源付き車両のエネルギーマネージメントをより効率化できる。また、本発明は、動力源付き車両用シェアリング管理装置を、前記様々な工夫がなされたエネルギー供給設備と組み合わせることで、動力源付きリーン車両を含む動力源付き車両の移動範囲をより拡大しても前記動力源付き車両のエネルギーマネージメントをより効率化できる。