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JP2018515544A - Egfr変異癌を治療する方法 - Google Patents

Egfr変異癌を治療する方法 Download PDF

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JP2018515544A JP2017559599A JP2017559599A JP2018515544A JP 2018515544 A JP2018515544 A JP 2018515544A JP 2017559599 A JP2017559599 A JP 2017559599A JP 2017559599 A JP2017559599 A JP 2017559599A JP 2018515544 A JP2018515544 A JP 2018515544A
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Abstract

本発明は、EGFR変異癌を治療する方法に関する。一実施形態において、癌は、腫瘍が、活性化EGFR変異(例えば、L858Rおよびex19del)および/または獲得性/耐性「ゲートキーパー」T790M変異を持つ非小細胞肺癌(NSCLC)である。

Description

背景技術
肺癌は、世界で最も一般的な癌であり、NSCLCは、肺癌症例のおよそ85%を占める。西洋諸国においては、非小細胞肺癌(NSCLC)患者の10〜15%が、その腫瘍に上皮成長因子受容体(EGFR)変異を示し、アジア諸国は、30〜40%と高い報告率を有する。優勢な発癌性EGFR変異(L858Rおよびex19del)は、EGFR NSCLCの約90%を占める。
古典的なEGFR変異(L858RおよびEx19del)に次いで、EGFRエクソン20挿入変異(Ex20ins)は、患者におけるEGFR変異全体の4〜10%を占めることが示されており、古典的(L858Rおよびex19del)EGFR変異に次いで、3番目に大きいEGFR変異患者集団である。EGFRエクソン20挿入変異は、EGFR20重複変異を含む。
EGFR変異患者には、ファーストライン(first line)療法としてEFGR阻害剤が投与される。しかし、多くの患者において、一般に10〜14か月以内に獲得性(acquired)耐性が生じる。第1世代TKIとも称される、第1世代可逆的EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)、例えば、エルロチニブ、ゲフィチニブおよびイコチニブ(icotinib)で治療した原発性EGFR変異を持つNSCLC患者の最大50%において、2次「ゲートキーパー」(secondary “gatekeeper”)T790変異が生じる。
第2世代EGFR TKI(例えば、アファチニブおよびダコミチニブ)は、この耐性機構を克服しようとして開発された。これらは、EGFRのATP部位でシステイン797に共有結合する不可逆性の薬剤である。第2世代EGFR TKIは、前臨床モデルにおける活性化[L858R、ex19del]と獲得性T790M変異の両方に効力がある。しかし、その臨床的有効性は、おそらく、付随する野生型(WT)EGFRの阻害に起因する深刻な有害作用により限定されることが証明されている。
このことは、WT EGFRを温存し(sparing)、さらに、活性化EGFR変異[L858R、ex19del]および獲得性T790Mに対して比較的同等の効果を有する第3世代EGFR TKIの開発につながった。したがって、第3世代EFGR TKI、例えば、AZD9291(メレレチニブ、オシメルチニブとしても知られる)およびCO−1686(ロシレチニブ)は、臨床開発に入ろうとしており、最初から大いに期待されている(例えば、“AZD9291 in EGFR Inhibitor-Resistant Non-Small-Cell Lung Cancer”, Hanne et al, N Engl J Med, 2015; 372; 1689-99および“Rociletinib in EGFR-Mutated Non-Small-Cell Lung Cancer”, Sequist et al, N Engl J Med, 2015; 372; 1700-9参照)。“ASP8273, a novel mutant-selective irreversible EGFR inhibitor, inhibits growth of non-small cell lung cancer (NSCLC) cells with EGFR activating and T790M resistance mutations “,Sakagami et al, AACR; Cancer Res 2014;74; 1728も参照。
メタンスルホン酸塩の形態で投与され得るAZD9291は、メレレチニブまたはオシメルチニブとしても知られており、構造式
の化合物N−(2−[[2−(ジメチルアミノ)エチル](メチル)アミノ]−4−メトキシ−5−[[4−(1−メチル−1H−インドール−3−イル)ピリミジン−2−イル]アミノ]フェニル]アクリルアミドであり、これはPCT明細書国際公開第2013/014448号パンフレットに記載されている。AZD9291は、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)による療法中またはその後に進行した、転移性上皮成長因子受容体(EGFR)T790M変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)を有する患者の治療用に承認されている。
臭化水素酸塩の形態で投与され得るCO−1686(ロシレチニブ)、N−(3−[[2−[[4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)−2−メトキシフェニル]アミノ]−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−イル]アミノ]フェニル)プロパ−2−エンアミドは、PCT明細書国際公開第2012/061299号パンフレットに記載されている。ロシレチニブは、以下の構造式
を有する。
しかし、EGFR阻害剤による治療が、全生存期間の延長に明らかにつながるとは示されていない。また、現在、標的Ex20ins変異に利用可能な有効な療法が存在せず、したがって満たされていない医学的必要性が存在する。したがって、EGFR変異NSCLCを有する患者に対する更なる治療選択肢が依然として必要とされている。
本発明は、(R,E)−N−(7−クロロ−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼパン−3−イル)−1Hベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−2−メチルイソニコチンアミド(化合物A)またはその薬学的に許容される塩の使用に関する。化合物Aの特に有用な塩は、そのメシル酸塩である。その内容が本明細書に参考として援用される、国際公開第2013/184757号パンフレットには、化合物A、その調製方法および化合物Aを含む医薬組成物が記載されている。化合物Aは以下の構造式
を有する。
化合物A(EGF816)を1日1回、18日間経口投与することにより、30mg/kgで腫瘍増殖が阻害され、100mg/kgで顕著な腫瘍退縮(18日目で−81%)が達成されたところを示す図である。 動物の体重を週に2回測定した。EGF816 30および100mg/kg用量はいずれも良好に忍容された。18日間の投与中、EGF816 30mg/kgでは体重減少がみられなかったが、EGF816 100mg/kgでは、対照と比較して、約4%の最大体重減少がみられたところを示す図である(図2)。 EGFRキナーゼドメインに結合する化合物A(即ち、EGF816)、AZD9291およびCO−1686の空間的に重ね合わせたドッキングモデルを示す図である。空間モデルの上部2つの丸印は、AZD9291およびCO1686は広がっているが、EGF816は広がっていない2つの領域を示している。図下部の他の丸印は、EGF816は広がっているが、AZD9291およびCO1686は広がっていない、Cys797より下の領域を示している。
発明の説明
化合物Aは、WT EGFRを温存しながら、活性化および獲得性耐性変異(L858R、ex19delおよびT790M)を選択的に阻害する、標的共有結合不可逆性EGFR阻害剤である(Jia et al, Cancer Res October 1, 2014 74; 1734参照)。化合物Aは、臨床的に意義のある有効濃度で、WT EGFRの阻害を示さずに、EGFR変異(L858R、ex19delおよびT790M)癌モデルにおいて顕著な有効性を示した(インビトロおよびインビボ)。化合物Aは、EGF816としても知られる。
化合物Aは、第3世代TKI(チロシンキナーゼ阻害剤)である。
化合物Aは、インビボで幾つかのEGFR活性化および耐性腫瘍モデルに強力な腫瘍退縮を示した。これらとしては、当該臨床背景を代表する、HCC827(ex19del)、H3255(L858R)およびH1975(L858R、T790M)が挙げられる。すべてのモデルにおいて、化合物Aは、用量依存的に腫瘍増殖を阻害し、良好に忍容される用量で、確立された腫瘍の退縮を達成した。
HCC827(ex19del活性化変異)マウス異種移植モデルは、化合物Aに対して高い感受性を示した。1日最低試験用量3mg/kgでも、顕著な腫瘍退縮が達成された。効果は、臨床的に意義のある用量であるエルロチニブ60mg/kgに匹敵し、それにより臨床的に有効な用量で観察されたものに類似した自由な(free)血漿中曝露が得られた。化合物Aは、非常に良好に忍容され、100mg/kgまでは体重減少が観察されなかったが、エルロチニブ120mg/kgでは、顕著な体重減少(約10%)がみられた。
H3255(L858R)マウス異種移植モデルにおいては、化合物Aを30mg/kgで試験したところ、ビヒクルと比較して、体重への影響なしに、強力な腫瘍退縮が示された。
H1975(L858R/T790M)マウスおよびラット異種移植モデルにおいては、顕著な腫瘍退縮が用量≧30mg/kgで達成された。重要なことに、化合物Aは、第2世代不可逆的汎EGFR阻害剤アファチニブと比較して、優れた有効性と共に忍容性の大幅な改善を示した。
Ex20_H733_V774insNPHのPDXモデルにおいては、化合物Aは、成長の遅延と共に、忍容可能な用量でほぼ完全な退縮を示した。
インビトロデータと共に、このことは、化合物Aが、良好に忍容される用量で当該患者由来の腫瘍細胞株に抗腫瘍活性を示し、公知のEGFR主導型癌を有するヒトにおいて抗腫瘍活性を高めることが予測されることを示している。
現在利用可能なEGFR阻害剤と比較して、化合物Aは、副作用を低減しながら、発癌性EGFR変異患者での有効性を高め/維持すると予想される。さらに、化合物Aは、メレレチニブおよび/またはロシレチニブ投与中に進行したT790M耐性患者に対して有効な療法を提供する可能性を有する。
驚くべきことに、WT EGFRの阻害剤について同様の作用様式および同様の最小活性を他の第3世代EFGR TKIと共有しているにもかかわらず、化合物Aは、他の第3世代EGFR TKI(例えば、AZD9291およびCO−1686)による治療に耐性を示す腫瘍を有する患者に有益であり得ることが発見された。化合物Aの治療的有用性は、患者において良好な忍容性を示し得ることでもある。
したがって、化合物Aは、AZD9291による療法中またはその後に進行した患者に有益であり得る。
故に、本発明は上記に従って以下を提供する。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、そのメシル酸塩を前記対象に投与するステップを含み、該対象が、EGFRエクソン20挿入または欠失(deletion)を持つ腫瘍を有すると判断される、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、そのメシル酸塩を前記対象に投与するステップを含み、該対象が、EGFRエクソン20挿入を持つ腫瘍を有すると判断される、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該NSCLC腫瘍が、EGFRエクソン20挿入または欠失を持ち、該腫瘍が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブまたはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せに耐性を示す、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該NSCLC腫瘍が、EGFRエクソン20挿入または欠失を持ち、該腫瘍が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、イコチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブ、ASP8273、HM61713、PF06747775またはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せに耐性を示す、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該対象が、EGFRエクソン20挿入または欠失を持つ腫瘍を有すると判断され、
該対象が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブまたはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せによる療法にもはや反応しない、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該対象が、EGFRエクソン20挿入または欠失を持つ腫瘍を有すると判断され、該対象が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブ、ASP8273、HM61713、PF06747775またはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せによる療法にもはや反応しない、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該対象が、EGFRエクソン20挿入または欠失を持つ腫瘍を有すると判断され、
(a)該対象が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブもしくはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せによる療法後に進行したか、ならびに/または(b)該対象が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブもしくはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せに不耐性である、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該対象が、EGFRエクソン20挿入または欠失を持つ腫瘍を有すると判断され、
(a)該対象が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブもしくはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せによる療法後に進行したか、ならびに/または(b)該対象が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブ、ASP8273、HM61713、PF06747775もしくはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せに不耐性である、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を含む医薬組成物を投与するステップを含み、該対象が、EGFRエクソン20挿入または欠失を持つ腫瘍を有すると判断され、(a)該対象が、メレレチニブおよび/もしくはロシレチニブによる療法後に進行したか、ならびに/または
(b)該対象が、メレレチニブおよび/もしくはロシレチニブ、およびそれらの任意の組合せに不耐性である、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を含む医薬組成物を投与するステップを含み、該対象が、EGFRエクソン20挿入または欠失を持つ腫瘍を有すると判断され、(a)該対象が、メレレチニブ、ASP8273、HM61713またはPF06747775、およびそれらの任意の組合せによる療法後に進行したか、ならびに/または
(b)該対象が、メレレチニブ、ASP8273、HM61713、PF06747775およびそれらの任意の組合せに不耐性である、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該腫瘍が、EGFRエクソン20挿入または欠失を持ち、
該腫瘍が、メレレチニブおよび/またはロシレチニブに耐性を示す、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該腫瘍が、EGFRエクソン20挿入または欠失を持ち、
該腫瘍が、メレレチニブおよび/またはロシレチニブに耐性を示す、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、a.ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブまたはロシレチニブ、およびそれらの任意の組合せによる治療を受けた対象におけるNSCLCの進行を監視するステップであって、該NSCLCの進行が、前記NSCLCが前記治療に耐性を示すことを示している、ステップと、
b.化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を該対象に投与するステップとを含む方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、(a)ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブ、ASP8273、HM61713、PF06747775またはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せによる治療を受けた対象におけるNSCLCの進行を監視するステップであって、該NSCLCの進行が、前記NSCLCが前記治療に耐性を示すことを示している、ステップと、
(b)化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を該対象に投与するステップとを含む方法。
本開示に従って、以下の実施形態も提供する:
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、そのメシル酸塩を投与するステップを含み、該対象が、「de novo」EGFR T790M変異を持つ腫瘍を有すると判断される、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、そのメシル酸塩を前記対象に投与するステップを含み、該対象が、EGFR活性化変異(例えば、L858Rまたはex19del)および獲得性T790M変異を持つ腫瘍を有すると判断され、該対象が第1/第2世代EGFR TKIによる治療を受けた、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該NSCLC腫瘍が、EGFR活性化変異(例えば、L858Rおよび/またはex19del)および獲得性EGFR T790M変異を持ち、該腫瘍が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブまたはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せに耐性を示す、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該NSCLC腫瘍が、EGFR活性化変異(例えば、L858Rおよび/またはex19del)および獲得性EGFR T790M変異を持ち、該腫瘍が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブ、ASP8273、HM61713、PF06747775またはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せに耐性を示す、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該対象が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブまたはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せによる療法にもはや反応しない、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該対象が、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブ、ASP8273、HM61713、PF06747775またはロシレチニブおよびそれらの任意の組合せによる療法にもはや反応しない、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、該対象が、第3世代EGFR TKI(例えば、メレレチニブおよびロシレチニブ、特に、メレレチニブ)による療法にもはや反応しない、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を投与するステップを含み、(a)該対象が、第1および/もしくは第2世代TKI、例えば、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、およびそれらの任意の組合せによる療法後に進行したか、ならびに/または(b)該対象が、第3世代TKI、例えば、メレレチニブもしくはロシレチニブ、およびそれらの任意の組合せ、特にメレレチニブ投与中に進行したか、および/もしくはそれに不耐性である、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を含む医薬組成物を、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを有する対象に投与するステップを含み、
該対象が、EGFR変異(例えば、L858R、ex19delおよびT790M)を持つ腫瘍を有すると判断され、(a)該対象が、メレレチニブおよび/またはロシレチニブ、特にメレレチニブによる療法後に進行したか、ならびに/または
(b)該対象が、メレレチニブおよび/もしくはロシレチニブ、およびそれらの任意の組合せに不耐性である、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩、例えば、メシル酸塩を、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを有する対象に投与するステップを含み、
該腫瘍が、EGFR変異(例えば、L858R、ex19delおよびT790M)を持ち、
該腫瘍が、メレレチニブおよび/またはロシレチニブ、特にメレレチニブに耐性を示す、方法。
− それを必要とする対象における、局所進行性または転移性NSCLCを含むNSCLCを治療する方法であって、
a)ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、PF00299804(ダコミチニブ)、メレレチニブまたはロシレチニブ、およびそれらの任意の組合せによる治療を受けた対象におけるNSCLCの進行を監視するステップであって、該NSCLCの進行が、前記NSCLCが前記治療に耐性を示すことを示している、ステップと、
b)化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を対象に投与するステップと
を含む方法。
本発明は、化合物Aが、NSCLCに罹患している対象に特に有用であるという知見に基づくものである。
本発明は、化合物Aが、以下の特徴の1つまたは複数を有する、転移性または局所進行性NSCLCを含むNSCLCに罹患している対象に特に有用であるという知見に基づくものである:
− 承認EGFR TKI(例えば、エルロチニブ、ゲフィチニブ、アファチニブ)に不耐性であるか、および/またはこれらの薬物が適していない対象、
− 化合物A以外のEGFR TKIによる療法後に進行した対象、
− 「de nobo」EGFR T790M変異を示す腫瘍を有し、EGFR TKIによる前治療を受けていない(即ち、EGFR TKIについて治療未経験者である)対象、
− EGFRエクソン20挿入または欠失を持つ腫瘍、特にエクソン20挿入を持つNSCLCを有する対象、
− EGFR活性化変異(例えば、L858Rおよび/またはex19del)を持つが、獲得性EGFR T790M変異を持たない腫瘍を有し、第1世代EGFR TKI(例えば、エルロチニブ、ゲフィチニブまたはイコチニブ)または第2世代EGFR TKI(例えば、アファチニブまたはダコミチニブ)による1回の前治療中に進行した対象、
− EGFR活性化変異(例えば、L858Rまたはex19del)および獲得性T790M変異を持つ腫瘍を有し、第1世代および/または第2世代EGFR TKIによる治療を受けたことがあり、第3世代EGFR TKI(例えば、AZD9291、CO−1686またはASP8273)投与中に進行したか、またはそれに不耐性である対象。
本開示を通じて、NSCLCは、進行性NSCLCまたは転移性NSCLCを含むと理解されるべきである。進行性NSCLCは、局所進行性または転移性NSCLCを指す。進行性NSCLCでは、NSCLCが、隣接する組織または離れたリンパ節に転移している。局所進行性NSCLCは、手術を含む根治的マルチモダリティ治療に適していない、ステージIIIBのNSCLCと定義される。
転移性NSCLCは、ステージIVのNSCLCを指す。転移性NSCLCでは、癌は身体の他の臓器に転移している。
EGFR変異状態は、当技術分野で利用可能な試験、例えば、QIAGEN therascreen(登録商標)EGFR試験または他のFDA承認試験により決定され得る。therascreen EGFR RGQ PCRキットは、EGFR癌遺伝子中の特異的変異を検出するためのFDA承認定性リアルタイムPCRアッセイである。EGFR変異の徴候は、腫瘍試料の既存の局所データおよび試験から得ることができる。EGFR変異状態は、任意の利用可能な腫瘍組織から判断できる。
本明細書で使用する「治療する」、「治療している」または「治療」という用語は、疾患もしくは状態の症状を軽減、寛解もしくは改善するか、更なる症状を予防するか、症状の根本的代謝原因を改善もしくは予防するか、疾患もしくは状態を抑制するか、疾患もしくは状態の発症を阻止するか、疾患もしくは状態を緩和するか、疾患もしくは状態を退縮させるか、疾患もしくは状態により引き起こされた状態を緩和するか、または疾患もしくは状態の症状を予防的および/もしくは治療的のいずれかで抑える方法を指す。
さらに、一実施形態において、任意の疾患または障害、例えば、NSCLC「を治療する」、「を治療している」または「の治療」という用語は、疾患または障害を改善する(即ち、疾患またはその臨床症状の少なくとも1つの発症を遅延もしくは阻止または低減する)ことを指す。別の実施形態において、「治療する」、「治療している」または「治療」は、患者が認識できないものを含む、少なくとも1つの身体的パラメーターを軽減または改善することを指す。さらに別の実施形態において、「治療する」、「治療している」または「治療」は、身体的(例えば、認識できる症状の安定化)、生理的(例えば、身体的パラメーターの安定化)のいずれかまたはその両方で、疾患または障害を調節することを指す。さらに別の実施形態において、「治療する」、「治療している」または「治療」は、疾患または障害の発現もしくは発症または進行を予防または遅延することを指す。
本明細書で使用する「第1世代EGFR TKI」という表現は、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イコチニブおよびそれらの任意の組合せを含む。
本明細書で使用する「第2世代EGFR TKI」という表現は、アファチニブ、ダコミチニブおよびそれらの任意の組合せを含む。
本明細書で使用する「第3世代EGFR TKI」という表現は、メレレチニブ、ロシレチニブおよびASP8273ならびにそれらの任意の組合せを含む。第3世代EGFR TKIの他の例としては、HM61713およびPF06747775が挙げられる。より好ましい第3世代EGFR TKIはメレレチニブ(AZD9291)である。
「de novo」T790Mは、EGFRを阻害することが知られているどの療法でも以前に治療を受けていないNSCLC患者におけるEGFR T790M変異の存在として定義される。これまでに、「de novo」T790M変異を持つNSCLC患者1人が、この試験のフェーズI部分(用量漸増)に登録された。この患者を、EGF816 225mgで治療したところ、ベースラインから41.54%の腫瘍の減少がみられた。該試験を、少なくとも5か月間続けた。
癌に罹患している対象は、罹患している癌が進行した場合、1種もしくは複数の薬剤による療法中に進行したか、1種もしくは複数の薬剤による療法にもはや反応しないか、または1種もしくは複数の薬剤に不耐性であると定義される。癌の進行は、当技術分野で周知の方法により監視され得る。例えば、進行は、癌の視覚的検査法、例えば、X線、CTスキャンもしくはMRIといった手段により、または腫瘍バイオマーカー検出により監視され得る。例えば、癌の増殖の増大は、癌の進行を示している。癌、例えば、NSCLCまたは腫瘍の進行は、新しい腫瘍の検出もしくは転移の検出、または腫瘍収縮の停止により示され得る。腫瘍評価は、RECIST基準(Therasse et al 2000)、New Guidelines to Evaluate the Response to Treatment in Solid Tumors, Journal of National Cancer Institute, Vol. 92; 205-16および改定RECIST指針(version 1.1)(Eisenhauer et al 2009)European Journal of Cancer; 45:228-247に基づき行われ得る。
腫瘍進行は、治療開始後の時点間の腫瘍状態の比較により、または治療開始後の時点と当該治療開始前の時点との間の腫瘍状態の比較により決定され得る。
本明細書で使用する「有効量」または「治療有効量」という用語は、治療される疾患または状態の症状の1つまたは複数をある程度軽減する、本明細書に記載の投与される化合物の十分な量を指す。任意の個人の場合の適切な「有効」量は、用量漸増試験などの技術を用いて決定され得る。薬物の投与に関連して、「有効量」は、少なくとも統計的に有意な一部の患者に有益な効果、例えば、症状の改善、治癒、疾患負荷の軽減、腫瘍質量もしくは細胞数の減少、寿命の延長、生活の質の向上または特定の種類の疾患もしくは状態の治療に精通している医師により好ましいと一般に認識される他の効果をもたらす量を示す。
化合物Aの用量は、50〜250mgの範囲、より好ましくは50〜150mgの範囲から選択され得る。本開示で引用される投与量または用量は、遊離塩基として計算される化合物Aの薬物製品中に存在する量を示す。投与量は、化合物A 25、50、75、100、150および200mgであってよい。用量は、その遊離塩基として示して、原薬50、75および100mgから選択されることが好ましい。これらの用量が、有効性を喪失することなく、より良好に忍容され得るからである。
化合物Aは、1日1回75、100、150、200および225、300および350mgの投与量で投与され得る。化合物Aは、好ましくは1日1回50〜150mgの投与量で投与され得る。より好ましくは、化合物Aは、1日1回50、75、100mgまたは150mg、より好ましくは、1日1回50、75および100mgの投与量で投与され得る。
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物は、国際公開第2013/184757号パンフレットに記載されている。化合物Aまたはその薬学的に許容される塩は、カプセル製剤または錠剤の形態の経口医薬組成物として投与され得る。
本出願を通じて引用する参照は、その全体が参考として本明細書に援用される。
実施例
(R,E)−N−(7−クロロ−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼパン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−2−メチルイソニコチンアミド(EGFRi)生化学アッセイ
IC50測定
すべてのEGFR生化学アッセイを、国際公開第2013/184757号パンフレットに記載の通り行った。
生物学的結果
− 90分間のプレインキュベーションなしおよびありによる、EGFR(L858R/T790M)からの上記EGFR生化学アッセイから得た化合物AのIC50測定値は、各々0.008μMおよび<0.001μMであった。
− 化合物Aにおいて、L858R/T790MおよびL858Rの組換えNIH/3T3細胞株におけるEGFR標的調節から得た阻害IC50測定値が、各々0.011μMおよび0.015μMであることが示されている。WTについては、その値が、0.259μMであった。
− H1975(EGFR L858/T790M)、H3255(EGFR L858R)およびHEKn(EGFR WT)細胞株におけるEGFR標的調節から得たIC50測定値は、各々0.013μM、0.030μMおよび1.180μMであった。
化合物Aのメシル酸塩およびメシル酸塩形態B(メシル酸三水和物の形態)
国際公開第2013/184757号パンフレットの実施例5で得た(R,E)−N−(7−クロロ−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼパン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−2−メチルイソニコチンアミド(1.0g)を、55℃まで加熱することによりアセトン(30mL)に溶解し、溶液を形成した。メタンスルホン酸(325μL)をアセトン(50mL)に添加し、メタンスルホン酸/アセトン(22.2mL)を該溶液に0.05ml/分で添加した。沈殿後、得られた懸濁液を0.5℃/分で室温まで冷却し、結晶をろ過により回収し、真空下40℃で4時間乾燥した。回収した結晶(300mg)を、50℃まで加熱することによりアセトン/HO(6mL;v/v=95/5)中に懸濁した。懸濁液を、16時間スラリー化し続け、0.5℃/分で室温まで冷却した。結晶をろ過により回収し、真空下40℃で4時間乾燥した。
(R,E)−N−(7−クロロ−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼパン−3−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−2−メチルイソニコチンアミドメシル酸塩の構造を、示差走査熱量測定、X線粉末回折および元素分析により確認した。融点(170.1℃)。理論計算値:%C(54.8);%H(5.9);%N(14.2);%O(13.5);%S(5.4)および%Cl(6.0);C:N比3.86。測定値:%C(52.0)、%H(5.8);%N(13.3);%Cl(5.9)、C:N比3.91。化学量論値:1.01。
さらに、結晶性メシル酸塩形態A300mgを、50℃まで加熱することによりアセトン/H2O(v/v=95/5)6ml中に懸濁して、結晶性メシル酸塩形態Bを調製した。懸濁液を、16時間スラリー化し続け、次いで懸濁液を0.5℃/分で室温まで冷却させた。結晶をろ過により回収した後、真空下40℃で4時間乾燥した。
インビトロ細胞アッセイでのEGFRエクソン20挿入モデルに対する化合物A(EGFR)の効果
3.1 細胞株
NIH−3T3 Ex20_D770_N771insNPG細胞(DFCIから得た)を、ピューロマイシン2μg/mLを補充した10%FBS/DMEM P/S培地で維持した。組換えBaF3細胞を、ピューロマイシン2μg/mLを補充した10%FBS/RMPI P/S培地で維持した。すべての細胞を、5%CO、37℃の加湿インキュベーター中で維持した。
完全長野生型EGFR cDNAを、クローニングベクターpCR4(LifeTech)にサブクローン化し、テンプレートとして使用して、Ex20ins変異D770_N771insSVDおよびV769_D770insASVを部位特異的変異誘発キット(Agilent)を用いて生成した。シークエンス検証済み(sequence-verified)クローンを、エンドヌクレアーゼXhoIおよびHpaIで二重消化し(double-digested)、同様に消化されたpMSCVpuroLuc発現ベクター(社内)にライゲートした。HEK293T細胞を、変異EGFR pMSCVpuroLucベクターおよびpEcoPakウイルスパッケージングベクターで共トランスフェクトした。次いで、ウイルスベクターを含有する上清を用いて、IL−3依存性BaF3細胞に感染させた。IL−3の除去およびピューロマイシンの添加により、プールした変異EGFR発現BaF3クローンの最終選択が可能となった。
3.2 EGFR標的調節アッセイ
EGFR標的調節に対する化合物の有効性を評価するために、ホスホEGFRを、化合物で処理したNIH−3T3 Ex20_D770_N771insNPG細胞で測定した。これらの細胞を、384ウェル組織培養プレートにて1000細胞/ウェル(1ウェルあたり25μL)で5%FBS/DMEMに撒き、終夜置いた。12点希釈曲線(最高最終濃度20μM、DMSO中で3倍連続希釈)からの化合物を、50nLピンツール装置を用いて細胞に移し、5%CO、37℃の加湿インキュベーター中で3時間インキュベートした。培地を20μLまで排出した後、ホスファターゼおよびプロテアーゼ阻害剤を含む2Xリシスバッファー20μLを添加した。BSAで予めブロックした、ヤギ抗EGFR捕捉抗体で被覆したELISAプレートに、25μLの一定分量を移した。HRPにコンジュゲートした、ウサギ抗ホスホEGFR(Y1173)、次いでヤギ抗ウサギIgGで、活性EGFRを検出した。プレートに、SuperSignal ELISA Pico化学発光検出試薬を広げ、発光をEnVisionプレートリーダーで読み取った。
3.3 BaF3抗増殖アッセイ
化合物Aの抗増殖活性を、2つの組換えBaF3 EGFRエクソン20挿入株、Ex20_D770_N771insSVDおよびEx20_V769_D770insASVで評価した。細胞を、384ウェル組織培養プレートにて1ウェルあたり500細胞(1ウェルあたり25μL)で10%FBS/RPMI P/S培地に撒き、終夜置いた。12点希釈曲線(最高最終濃度20μM、DMSO中で3倍連続希釈)からの化合物を、50nLピンツール装置を用いて細胞に移し、5%CO、37℃の加湿インキュベーター中で48時間インキュベートした。化合物での処理後、プレートに、Bright−Glo(商標)Luciferaseアッセイシステムを広げた。細胞プレートおよびBright−Glo(商標)試薬を、室温まで平衡化し、次いでBright−Glo(商標)10μLを各ウェルに添加した。プレートを手で混合し、EnVisionプレートリーダーで発光を測定する前に室温で5分間インキュベートさせた。
3.4 データ分析
生データをLDDBサーバーからアップロードし、各細胞株での化合物のIC50値を、非線形曲線フィッティング分析(non-linear curve fitting analysis)を用いて計算した。
3.5 結果
化合物Aを、Ex20_D770_N771insNPG NIH−3T3細胞株の標的調節アッセイ、ならびにEx20_D770_N771insSVDおよびEx20_V769_N770insASV BaF3細胞株の増殖アッセイで試験した。Ex20_D770_N771insNPG、Ex20_D770_N771insSVDおよびEx20_V769_N771insASVでの化合物Aの代表的なIC50値は、各々14、7および11nMであり、表1に要約されている。
上に示すように、化合物Aは、1桁から2桁のnM効力で3つのEGFR Ex20ins構築物すべてを強力に阻害する。AZD9291およびCO−1686は、エクソン20挿入変異に対して効果がないことが報告された(“Discovery of a Mutant-Selective Covalent Inhibitor of EGFR that Overcomes T790M-Mediated Resistance in NSCLC”, Walter et al, Cancer Discov. 2013; 3: 1404および“AZD9291, an Irreversible EGFR TKI, Overcomes T790M-Mediated Resistance to EGFR Inhibitors in Lung Cancer:, Cross et al. Cancer Discov. 2014; 4: 1046参照)。
EGFR Ex20_H773_V774insNPH変異を持つ皮下PDX NSCLCの癌モデルLU0387での化合物Aの抗腫瘍活性
EGFR Ex20_H773_V774insNPH変異を持つ皮下PDX NSCLC癌モデルLU0387での、EGF816のインビボ有効性および忍容性を以下の通り調査した。
材料
BALB/c雌ヌードマウス(6〜8週間、体重およそ18〜22g)を実験動物として使用した。
製剤ビヒクル:HO中0.5%MC(メチルセルロース)0.5%Tween80
保守条件
動物を実験室環境に慣らすため、動物の受け取りと腫瘍接種との間におよそ1週間の順化期間を与えた。ヌードマウスを、特別な病原体を含まない(pathogen-free)環境およびマイクロアイソレーターケージ(ケージ1つあたりマウス5匹)で維持した。すべてのケージ、寝床および水を使用前に滅菌した。食物および水を備えたケージを週に2回交換した。動物の室内環境および光周期に対する目標条件は以下の通りであった:
温度 23±3℃
湿度 50±20%
光サイクル 12時間の明期および12時間の暗期
すべての動物は、標準的な認可された市販の研究室用食餌(laboratory diet)を自由に摂った。食餌中の汚染物質の最大許容濃度は製造業者により管理され、ルーチン的に分析された。ヒト消費に適したオートクレーブされた都市水道水を動物は自由に利用できた。食餌材料中には腫瘍増殖に影響を与え得る公知の汚染物質はなかったと考えられる。
LU0387皮下モデルの確立
選択されたヒト原発性肺癌組織(LU0387)を接種した播種マウスの腫瘍断片を採取し、ヌードマウスへの接種に使用した。各マウスには、腫瘍増殖のため、右脇腹に1つの腫瘍断片(直径2〜3mm)を皮下接種した。平均腫瘍サイズが、約262mmに到達したとき、処置を開始した。各群はマウス10匹からなる。
処置開始前、すべての動物を秤量し、腫瘍体積を測定した。腫瘍体積が、任意の所与の処置の有効性に影響を与え得るため、マウスはその腫瘍体積に基づき乱塊法を用いて群に割り当てた。これにより、すべての群が、ベースラインで同等であることが保証された。
試験設計
LU0387腫瘍を持つBALB/c雌ヌードマウスを、平均腫瘍体積262mmの4つの群(n=1群あたりマウス10匹)に無作為化した。EGF816またはAZD9291を0.5%MC、0.5%Tween80懸濁製剤に配合し、動物の体重の10μL/gの投与容量で強制経口投与により投与した。忍容性に問題ない限り、各群の動物には、ビヒクルまたはEGF816 30、100mg/kgもしくはAZD9291 25mg/kgのいずれかを1日1回、連続18日間投与した後、2日間の休薬期間を与えた。全動物の腫瘍体積および体重を週に2回測定し、試験中記録した。
試験中、動物のケアおよび使用は、国際実験動物ケア評価認証協会(AAALAC)の規定に従って行われた。データ分析
腫瘍体積および体重の測定
体重を週に2回測定し、体重変化%を(BW現在−BW開始)/(BW開始)×100で計算した。データを、処置開始日からの体重変化パーセントで示す。
腫瘍サイズを週に2回評価した。腫瘍サイズをカリパス測定により決定した。腫瘍体積を式(長さ×幅×幅)/2で計算した。
腫瘍に対する処置/対照(T/C)値パーセントを、以下の式を用いて計算した:
ΔT>0の場合、%T/C=100×ΔT/ΔC
ΔT<0の場合、%退縮=100×ΔT/T開始
式中、
T=試験最終日の薬物処置群の平均腫瘍体積、
ΔT=試験最終日の薬物処置群の平均腫瘍体積−投与開始日の薬物処置群の平均腫瘍体積、
開始=投与開始日の薬物処置群の平均腫瘍体積、
C=試験最終日の対照群の平均腫瘍体積、および
ΔC=試験最終日の対照群の平均腫瘍体積−投与開始日の対照群の平均腫瘍体積。
全データは、平均値±平均の標準誤差(SEM)で示されている。
統計的分析
データを一方向ANOVAにより評価した。データはすべてSPSS16.0で分析した。P<0.05は、統計的に有意であるとみなされる。薬物動態パラメーターを、ノンコンパートメント回帰分析(non-compartmental regression analysis)により計算した。
結果
方法
EGF816およびAZD9291の抗腫瘍活性および忍容性をLU0387マウスPDXモデルで調査した。ビヒクル、EGF816 30、100mg/kg用量を、強制経口投与により1日1回、連続18日間経口投与した。AZD9291 25mg/kgを、1日1回、連続10日間経口投与し、忍容性の問題により2日間の休薬期間を与えた後、13日目に投与を再開し、18日目まで続けた。18日目の有効性試験終了時、EGF816 100mg/kg群およびAZD9291 25mg/kg群のマウス10匹のうち4匹は、さらに3日間投与を続け、その後21日目に投与を停止したとき、腫瘍の再増殖が観察された。
結果
EGF816 30mg/kgQDの経口投与により、45%の腫瘍阻害が達成された。EGF816 100mg/kgでは、81%の腫瘍退縮が得られ、ビヒクルと比較して顕著な抗腫瘍活性が達成された(p<0.0001)。AZD9291 25mg/kgQDでも、腫瘍退縮26%のビヒクルと比較して顕著な抗腫瘍活性が達成された(p<0.0001)。
LU0387マウスPDXモデルでのEGF816およびAZD9291の忍容性
動物の体重を週に2回測定した。EGF816 30および100mg/kg用量はいずれも良好に忍容された。18日間の投与中、EGF816 30mg/kgでは、体重減少がみられず、EGF816 100mg/kgでは、対照と比較して、約4%の最大体重減少がみられた(図2)。反して、AZD9291 25mg/kgでは、11日目に顕著な体重減少がみられ(−13.2%)、このため11日目に2日間の休薬期間を与えなければならなかった。しかし、休薬期間後、体重は回復し、薬物の再投与は忍容された。AZD9291群の14日目および18日目の体重変化は、各々−4.7%および−6.9%であった。
EGF816およびAZD9291の1日1回、21日間の経口投与後のLU0387マウスPDXモデルでの再発までの時間
18日目の有効性試験終了時、EGF816 100mg/kg群およびAZD9291 25mg/kg群のマウス10匹のうち4匹は、さらに3日間投与を続け、その後21日目に投与を停止した。腫瘍の再増殖がこれらの2つの群で観察された。
21日目での薬物処置の停止後、腫瘍は、EGF816 100mg/kg群については腫瘍再増殖の徴候がみられる前の約1週間退縮したままであった。反して、AZD9291(25mg/kg)による処置の停止後、腫瘍は直ぐに再増殖した。
結果
EGF816(化合物A)は、良好に忍容され、全処置期間中、いずれの試験用量でも付随する顕著な体重減少はほとんどまたは全くなかった。EGF816では、LU0387腫瘍保持マウスにおいて顕著な抗腫瘍活性が達成された。EGF816の1日1回、18日間の経口投与により、30mg/kgでは腫瘍増殖が阻害され、100mg/kgでは顕著な腫瘍退縮(18日目で−81%)が達成された(図1)。比較すると、EGFR臨床化合物AZD9291 25mg/kgは良好に忍容されず、深刻な体重減少がみられた。2日間の休薬期間を11日目に与えなくてはならなかった。AZD9291では、わずかな腫瘍退縮しか達成されなかった(18日目で−26%)。さらに、再発までの時間に関する試験(EGF816 100mg/kgおよびAZD9291 25mg/kg用量群のマウス10匹のうち4匹を後観察(post-monitor)した)では、21日目にEGF816での処置を停止したとき、腫瘍は、緩やかな腫瘍再増殖がみられる前のさらに1週間ほぼ完全な退縮状態を維持した。対照的に、21日目にAZD9291での処置を停止した直後に、腫瘍再増殖が観察された。
全体としては、EGF816は、このモデルで良好な有効性および忍容性を示した(図1および2)。
化合物Aの結合様式のモデル化
図3は、EGFRキナーゼドメインに結合する化合物A(即ち、EGF816)、AZD9291およびCO−1686の空間的に重ね合わせたドッキングを示している。モデル化は、公表WTと変異体の共結晶構造を用いて、Glide(Schrodinger, Inc., New York, NY)で行われた。
ATPポケット内の空間充填(spatial filling)は、分子がタンパク質骨格とのH結合を介して相互作用している、3つの化合物についてはヒンジ領域で非常に酷似していることが分かる。しかし、分子の他の領域では予想外の違いがある(丸印で強調されている)。
したがって、AZD9291またはCO−1686による治療に耐性を示す腫瘍を有する患者は、化合物Aによる治療に反応し得る。さらに、EGF816の安全性プロファイルは、他の第3世代EGFR TKIとは異なるとみなされた。したがって、これらの薬剤による治療に不耐性である患者では、EGF816による治療が忍容され得る。
したがって、EGFR変異を持つ進行性NSCLC患者における、化合物Aに関する前臨床データおよび利用可能な臨床データ、ならびに他の第3世代EGFR阻害剤の公知の臨床活性に基づき、化合物Aは、活性化EGFR変異(例えば、L858Rおよびex19del)および/または獲得性/耐性「ゲートキーパー」T790M変異を持つNSCLC患者で顕著な抗腫瘍活性を有すると予想される。化合物Aは、WT EGFRを温存しながら、他の第3世代TKI、例えば、AZD9291またはCO−1686による治療を含む、現在利用可能な治療選択肢より良好に忍容されることもさらに予想される。有効性および安全性を考慮すると、化合物Aによる治療は、反応の長期持続および患者の生活の質の向上につながるはずである。
腫瘍が特異的EGFR変異を持つ局所進行性(ステージIIIB)または転移性(ステージIV)NSCLCを有する成人患者での単剤化合物Aの有効性および安全性を評価するための臨床試験
本開示を通じて、進行性NSCLCは、局所進行性または転移性NSCLCを指す。局所進行性NSCLCは、ステージIIIBのNSCLCと定義され、手術を含む根治的マルチモダリティ治療に適していない。転移性NSCLCはステージIVのNSCLCを指す。
この試験のフェーズI部分(用量漸増)は、最大の忍容される用量(MTD)または推奨フェーズII用量(RP2D)を決定し、文書化されたEGFR T790M変異を持つ局所進行性(ステージIIIB)または転移性(ステージIV)NSCLCを有する成人患者における単剤EGF816の予備抗腫瘍活性を評価するために行われた。
この試験のフェーズII部分は、腫瘍が特異的EGFR変異を持つ局所進行性(ステージIIIB)または転移性(ステージIV)NSCLCを有する成人患者における単剤EGF816の有効性および安全性を評価するために行われた。患者は、特異的EGFR変異、およびEGFR TKI歴を含む過去の全身性抗腫瘍治療のライン数で定義されるように6つの平衡群に登録された。
− 1群の患者は、EGFR活性化変異(例えば、L858Rおよび/またはex19del)を持つ局所進行性または転移性NSCLCを有し、進行性NSCLCに対して何らかの全身性抗腫瘍治療を受けておらず、EGFR TKI治療を受ける資格がある、治療未経験患者である。
− 2群の患者は、第1世代EGFR TKI(例えば、エルロチニブ、ゲフィチニブまたはイコチニブ)または第2世代EGFR TKI(例えば、アファチニブまたはダコミチニブ)による、一つかつ唯一の前治療中に進行した後、EGFR活性化変異および獲得性T790M変異(例えば、L858Rおよび/またはex19del、T790M+)を持つ局所進行性または転移性NSCLCを有する患者である。
− 3群の患者は、「de novo」T790M変異を持つ局所進行性または転移性NSCLCを有する患者である(即ち、EGFR TKIを含む、EGFRを阻害することが知られている任意の薬剤による前治療なし)。注記すると、「de novo」T790M変異を持つNSCLC患者1人が、この試験のフェーズI部分(用量漸増)に登録された。この患者を、EGF816 225mgで治療したところ、ベースラインから41.54%の腫瘍の減少がみられた。試験治療を少なくとも5か月間続けた。
− 4群の患者は、EGFRエクソン20挿入または欠失を持つ局所進行性または転移性NSCLCを有する患者である。EGFRエクソン20挿入/欠失は、市販または治験用EGFR阻害剤、例えば、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ネラチニブ、アファチニブおよびPF00299804(ダコミチニブ)の臨床的に達成可能な(clinically achievable)用量に耐性を示す(Yasuda et al 2012)。この群の患者では、現在、満たされていない医学的必要性が高い。
− 5群の患者は、第1世代EGFR TKI(例えば、エルロチニブ、ゲフィチニブまたはイコチニブ)または第2世代EGFR TKI(例えば、アファチニブまたはダコミチニブ)による、一つかつ唯一の前治療中に進行した後、EGFR活性化変異を持つが、獲得性T790M変異(例えば、L858Rおよび/またはex19del、T790M−)を持たない、局所進行性または転移性NSCLCを有する患者である。
− 6群の患者は、第1/第2世代EGFR TKIによる前治療中に進行した後、EGFR活性化変異および獲得性T790M変異(例えば、L858Rまたはex19del、T790M+)を持つ局所進行性または転移性NSCLCを有し、第3世代EGFR TKI(例えば、AZD9291、CO−1686またはASP8273)投与中に進行したか、またはそれに不耐性である患者である。
患者が、許容できない毒性、病勢進行(PD)を経験するまで、および/または試験担当医師の判断、患者の同意の撤回もしくは任意の他の理由により治療が停止されるまで、経口化合物Aは、連続スケジュールで1日1回投与された。
EGFR変異(L858Rおよび/またはex19del、T790M+)を持つ進行性NSCLC患者でのこの試験の予備結果からは、他の第3世代EGFR TKI、例えば、AZD9291およびCO−1686に沿った、最低試験用量を含む異なる用量レベル(75mg、150mg、225mgおよび350mg)で化合物Aの許容可能な安全性プロファイルおよび顕著な腫瘍活性が示された。5つの試験用量レベルの予備有効性結果からは、担当医師の評価により、評価可能患者42人中25人において全奏効率(ORR)59.5%が示された。
化合物Aで治療したエクソン20挿入変異を持つ患者3人の内2人は、第1評価で病勢進行を示し、1人は未確認の部分奏効(partial response)を有した。
EGFR変異を持つ進行性NSCLC患者における、化合物A(EGF816)の前臨床データおよび他の第3世代EGFR阻害剤の公知の臨床活性に基づき、活性化EGFR変異(例えば、L858Rおよびex19del)および/または獲得性/耐性「ゲートキーパー」T790M変異を持つNSCLC患者において、化合物Aは顕著な抗腫瘍活性を有すると予想される。EGF816は、WT EGFRを温存しながら、現在利用可能な治療選択肢よりも良好に忍容されることもさらに予想される。有効性および安全性を考慮すると、EGF816による治療は、反応の長期持続および患者の生活の質の向上につながるはずである。
したがって、以下の列挙実施形態を提供する
列挙実施形態
列挙実施形態1 それを必要とする対象における癌を治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、
該癌が1つまたは複数の第3世代EGFR TKIによる治療に耐性を示す、方法。
列挙実施形態2 癌が第1世代および/または第2世代EGFR TKIによる治療にも耐性を示す、列挙実施形態1に記載の方法。
列挙実施形態3 それを必要とする対象における癌を治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、
該対象が1つまたは複数の第3世代EGFR TKIによる療法中に進行しているか、またはそれにもはや反応しない、方法。
列挙実施形態4 それを必要とする対象における癌を治療する方法であって、
治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、
該対象が1つまたは複数の第3世代EGFR TKIによる療法に不耐性である、方法。
列挙実施形態5 第1世代EGFR TKIがエルロチニブ、ゲフィチニブおよびイコチニブから選択される、前記列挙実施形態のいずれか1つに記載の方法。
列挙実施形態6 第2世代EGFR TKIがアファチニブまたはダコミチニブから選択される、前記列挙実施形態のいずれか1つに記載の方法。
列挙実施形態7 第3世代EGFR TKIがメレレチニブ、ロシレチニブおよびASP8273から選択される、前記列挙実施形態のいずれか1つに記載の方法。
列挙実施形態8 癌がNSCLCである、前記列挙実施形態のいずれか1つに記載の方法。
列挙実施形態9 癌が局所進行性または転移性NSCLCである、列挙実施形態8に記載の方法。
列挙実施形態10 化合物Aの薬学的に許容される塩がメシル酸塩である、前記列挙実施形態のいずれか1つに記載の方法。
列挙実施形態11 NSCLC、例えば、進行性NSCLCまたは転移性NSCLCのファースト、セカンドまたはサードライン治療としての使用のための化合物Aまたはその薬学的に許容される塩。
列挙実施形態12 癌を治療する方法での使用のための化合物Aまたはその薬学的に許容される塩であって、該癌が1つまたは複数の第3世代EGFR TKIによる治療に耐性を示す、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩。
列挙実施形態13 癌が1つまたは複数の第2世代EGFR TKIによる治療にさらに耐性を示す、列挙実施形態12に記載の使用のための化合物Aまたはその薬学的に許容される塩。
列挙実施形態14 癌が1つまたは複数の第1世代EGFR TKIによる治療にさらに耐性を示す、癌を治療する方法での、列挙実施形態12に記載の使用のための化合物Aまたはその薬学的に許容される塩。
列挙実施形態15 癌が1つまたは複数の第1世代EGFR TKIによる治療にさらに耐性を示し、1つまたは複数の第2世代EGFR TKIによる治療にさらに耐性を示す、癌を治療する方法での、列挙実施形態12に記載の使用のための化合物Aまたはその薬学的に許容される塩。
以下の実施形態も提供される。
実施形態
実施形態1 患者におけるNSCLCを治療する方法であって、該NSCLCが、いずれかのEGFRエクソン20挿入を持ち、該方法が、治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を該患者に投与することを含み、
該患者が、化合物A以外の第3世代TKIによるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法中もしくはその後に進行したか、または
該患者が、化合物A以外の第3世代TKIによるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法に不耐性である、方法。
実施形態2 患者におけるNSCLCを治療する方法であって、該NSCLCが、1つまたは複数のEGFR活性化変異(例えば、L858Rまたはex19del)を持ち、
該方法が、治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を該患者に投与することを含み、
該患者が、化合物A以外の第3世代TKIによるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法中もしくはその後に進行したか、または
該患者が、化合物A以外の第3世代TKIによるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法に不耐性である、方法。
実施形態3 NSCLCがL858Rまたはex19del活性化変異を持つ、実施形態2に記載の方法。
実施形態4 NSCLCが獲得性T790M変異をさらに持つ、実施形態3に記載の方法。
実施形態5 第3世代TKIが、オシメルチニブ(メレレチニブ)、ロシレチニブ、ASP8273、HM61713またはPF06747775である、前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
実施形態6 第3世代TKIが、オシメルチニブ(メレレチニブ)である、実施形態5に記載の方法。
実施形態7 患者が、1つもしくは複数の第1および/または1つもしくは複数の第2世代TKIによる前治療を受けており、このような療法中またはその後に進行した、前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
実施形態8 第1世代TKIが、エルロチニブ、ゲフィチニブまたはイコチニブである、実施形態7に記載の方法。
実施形態9 第2世代TKIが、アファチニブまたはダコミチニブである、実施形態7または8に記載の方法。
実施形態10 NSCLCが、局所進行性または転移性NSCLCである、前記列挙実施形態のいずれか1つに記載の方法。
実施形態11 患者におけるde novo EGFR T790M変異を示す進行性または転移性NSCLCを治療する方法であって、該方法が、治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を該患者に投与することを含み、該患者が、EGFR TKIでの任意の前治療を受けていない、方法。
実施形態12 患者におけるEGFRエクソン20挿入を持つ進行性または転移性NSCLCを治療する方法であって、治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を該患者に投与することを含む方法。
実施形態13 化合物Aが、50〜250mgの範囲の用量で投与される、前記実施形態のいずれか1つに記載の方法。
実施形態14 化合物Aが、1日1回投与される、実施形態13に記載の方法。
実施形態15 患者における進行性または転移性NSCLCを治療する方法での使用のための、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩であって、該NSCLCがEGFRエクソン20挿入を持つ、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩。
実施形態16 患者におけるNSCLCを治療する方法での使用のための、化合物Aまたはその薬学的に許容される塩であって、該NSCLCがEGFRエクソン20挿入を持つか、または
該NSCLCが1つまたは複数のEGFR活性化変異(例えば、L858Rまたはex19del)を持ち、
該患者が、化合物A以外の第3世代TKIによるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法中またはその後に進行した、
化合物Aまたはその薬学的に許容される塩。

Claims (16)

  1. 患者におけるNSCLCの治療での使用のための、(R,E)−N−(7−クロロ−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼパン−3−イル)−1Hベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−2−メチルイソニコチンアミド(化合物A)である化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、前記NSCLCがEGFRエクソン20挿入を持ち、
    前記患者が、化合物A以外の第3世代TKIによるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法中もしくはその後に進行したか、または
    前記患者が、化合物A以外の第3世代TKIによるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法に不耐性である、
    化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  2. 患者におけるNSCLCの治療での使用のための、(R,E)−N−(7−クロロ−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼパン−3−イル)−1Hベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−2−メチルイソニコチンアミド(化合物A)である化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、前記NSCLCが、1つまたは複数のEGFR活性化変異(例えば、L858Rまたはex19del)を持ち、
    前記患者が、化合物A以外の第3世代TKIによるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法中もしくはその後に進行したか、または
    前記患者が、化合物A以外の第3世代TKIによるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法に不耐性である、
    化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  3. 前記NSCLCが、L858Rまたはex19del EGFR活性化変異を持つ、請求項2に記載の使用のための化合物。
  4. 前記NSCLCが、獲得性T790M変異をさらに持つ、請求項1、2または3に記載の使用のための化合物。
  5. 前記第3世代TKIが、オシメルチニブ(メレレチニブ)、ロシレチニブ、ASP8273、HM61713またはPF06747775である、前記請求項のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  6. 前記第3世代TKIが、オシメルチニブ(メレレチニブ)である、請求項5に記載の使用のための化合物。
  7. 前記患者が、(i)1つもしくは複数の第1世代TKI、および/または(ii)1つもしくは複数の第2世代TKIによる前治療を受けており、
    前記患者が、このような療法中またはその後に進行した、
    前記請求項のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  8. 前記第1世代TKIが、エルロチニブ、ゲフィチニブまたはイコチニブである、請求項7に記載の使用のための化合物。
  9. 前記第2世代TKIが、アファチニブまたはダコミチニブである、請求項7または8に記載の使用のための化合物。
  10. 前記NSCLCが、局所進行性または転移性NSCLCである、前記請求項のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  11. 患者における進行性または転移性NSCLCの治療での使用のための、(R,E)−N−(7−クロロ−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼパン−3−イル)−1Hベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−2−メチルイソニコチンアミド(化合物A)である化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、前記NSCLCがde novoEGFR T790M変異を示し、前記患者が、EGFR TKIによる任意の前治療を受けていない、化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  12. EGFRエクソン20挿入を持つ進行性または転移性NSCLCの治療での使用のための、(R,E)−N−(7−クロロ−1−(1−(4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エノイル)アゼパン−3−イル)−1Hベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−2−メチルイソニコチンアミド(化合物A)である化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  13. 化合物Aが、50〜250mg範囲の用量で投与される、前記請求項のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  14. 化合物Aが1日1回投与される、前記請求項のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  15. 化合物Aの前記薬学的に許容される塩がメシル酸塩である、前記請求項のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  16. 患者におけるNSCLCを治療する方法であって、前記NSCLCがいずれかのEGFRエクソン20挿入を持つか、または前記NSCLCが1つまたは複数のEGFR活性化変異(例えば、L858Rまたはex19del)を持ち、
    前記方法が、治療有効量の化合物Aまたはその薬学的に許容される塩を前記患者に投与することを含み、
    前記患者が、化合物A以外の第3世代TKIによるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法中もしくはその後に進行したか、または
    前記患者が、化合物A以外の第3世代TKIによるEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)療法に不耐性である、方法。
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