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JP2018502567A - 膵臓癌の診断方法 - Google Patents

膵臓癌の診断方法 Download PDF

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JP2018502567A JP2017532787A JP2017532787A JP2018502567A JP 2018502567 A JP2018502567 A JP 2018502567A JP 2017532787 A JP2017532787 A JP 2017532787A JP 2017532787 A JP2017532787 A JP 2017532787A JP 2018502567 A JP2018502567 A JP 2018502567A
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ビュスカイユ,ルイ
ユモー,マリーヌ
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Centre Hospitalier Universitaire de Toulouse
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Abstract

本発明は、膵臓癌の診断、特に、膵臓癌の診断に使用するための唾液miRNAに関する。

Description

発明の分野:
本発明は、膵臓癌の診断に関する。
発明の背景:
膵管腺癌(PDAC、膵臓癌)は、西側諸国における死亡原因の第4位であり、一般的に診断される癌の中で5年相対生存率(1)及び1年生存率(2)が最低である。膵臓癌は、処置の改善がなければ、2020年までに世界で癌の死亡原因の第2位になると予想されている(3)。現在、初期の膵臓癌の信頼できる診断手段はない。その結果、大多数の患者(85%)は、進行した疾患を示し、それが、低い切除率を招き、4〜6ヶ月という散々な全生存期間の中央値に繋がる。
それゆえに、治癒手術を可能にするために膵臓癌の早期診断の手段を開発する緊急の必要性がある。したがって、膵臓癌の診断のための早期バイオマーカーの発見が、極めて望ましく、早期の患者管理及び予後診断に有利である。
マイクロRNA(miRNA)は、最近、膵臓癌を含めた癌の診断のための新しいクラスの強固なバイオマーカーとして出現した(4)。これらの強力な遺伝子発現調節因子は、タンパク質及びメッセンジャーRNAと比較してその固有の高い安定性のせいで、多様な組織及び液体中で詳細に定量することができる。重要なことに、miRNAは、マイクロ生検を含めた非常に少量の材料及び高度に分解した試料から定量することができる。最近の報告から、生検中のmiRNAのプロファイルは、正常膵臓組織と癌性膵臓組織をうまく区別することができ、処置に対する癌の予後又は応答も予測し得ることが広く実証された(4)。最近、血漿中のmiRNAプロファイリングが、膵臓癌患者を健康な対照と区別することが実証されたので、miRNAの安定性が再度強調されている(4)。このような結果は、不必要な生検を防ぐために、最低限の侵襲性膵臓癌バイオマーカーとして循環miRNAを使用する道を開くものである。
尿、精液及び唾液などの、いくつかの他の体液は、最近、癌の診断のためのリポジトリとして見なされている(5、6)。唾液は、試料収集が簡単で、非侵襲的であり、患者側をほとんど不安にさせず、繰り返すことができることから、すぐれた利点を有する。唾液は、局所起源及び全身起源の両方由来のタンパク質/ペプチド、核酸、電解質、及びホルモンを含有することが実証されており、最近の研究は、唾液をバイオマーカー源として使用することに興味を駆られている。それゆえに、口腔疾患の検出のための唾液の使用が広く実証されており(7)、最近、唾液は、口腔癌の診断のための、has−miR−31などのmiRNAの豊富な供給源として浮上した(8〜11)。他方で、全身疾患のための唾液の使用は、ほとんど不明である。
当技術分野において、初期膵臓癌の診断のための強固なバイオマーカー及び唾液miRNAの使用の開示はない。
発明の概要:
本発明は、膵臓癌の診断に関する。
特に、本発明は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
発明の詳細な説明:
本発明者らによって、膵臓癌、前癌病変(膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN))、炎症性疾患(膵炎)を有する患者、及び無癌の患者からの唾液試料を使用して、膵臓癌における唾液miRNAの発現プロファイルが研究された。本発明者らは、また、膵臓癌の実験モデルにおける唾液miRNAの検出の動態を研究した。本発明者らは、hsa−miR−21、hsa−miR−23a、hsa−miR−23b及びhsa−miR−29cが、対照と比較して膵臓癌患者の唾液中で有意に調節解除されており、膵臓癌患者を無癌のドナーとうまく分けることを見出した。興味深いことに、本発明者らは、miR−23a及びmiR23bが膵臓癌の前駆病変を有する患者の唾液中に過剰発現されることも実証した。本発明者らは、膵臓癌の実験モデルにおいて、唾液miRNAの検出が腫瘍量に先立つことも実証した。
本発明は、唾液に基づく診断のための、miRNAの信頼できる内因性対照を樹立し、膵臓癌を有する患者由来の唾液と無腫瘍の患者由来の唾液との間のmiRNAプロファイルにおける有意な差を示し、唾液miRNAプロファイルが膵臓癌患者において区別的であることを指し示す。本発明は、膵臓癌の非侵襲的診断のための早期バイオマーカーとしての唾液miRNAの使用のために生じる。
診断方法:
それゆえに、本発明は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a及びmiR−23bからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
さらなる態様では、本発明の方法は、対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを測定する工程を含む。
典型的には、miR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群より選択される、1、2、3、又は4種のmiRNAが測定される。
本明細書に使用される用語「miR」は、当技術分野におけるその一般的な意味を有し、データベースhttp://microrna.sanger.ac.uk/sequences/からmiRBaseアクセッション番号で公的に入手可能なmiRNA配列を表す。本発明のmiRNAを表Aに挙げる:
Figure 2018502567
本明細書に使用される用語「対象」は、哺乳類を意味する。本発明の好ましい実施態様では、本発明による対象は、膵臓癌に罹患した、又は罹患しやすい任意の対象(好ましくはヒト)を表す。本発明の一実施態様では、本発明による対象は、膵臓癌を発生するリスクのある臨床状況である膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)に罹患した任意の対象(好ましくはヒト)を表す。
用語「膵臓癌」は、当技術分野におけるその一般的な意味を有し、膵管腺癌(PDAC)も表す(1〜4、15)。
用語「膵管内乳頭粘液性腫瘍」又は「IPMN」は、当技術分野におけるその一般的な意味を有し、膵臓癌の非侵襲的前駆病変を表す(15)。用語「膵管内乳頭粘液性腫瘍」又は「IPMN」も、膵臓癌の前駆病変に関する。
本明細書に使用される用語「唾液試料」は、核酸材料を含有する対象由来の唾液試料を表す。該唾液試料は、インビトロ評価のために得られる。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21及びmiR−23aの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21及びmiR−23bの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−23a及びmiR−23bの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a及びmiR−23bからなる群の全てのmiRNAの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21及びmiR−29cの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−23a及びmiR−29cの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−23b及びmiR−29cの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a及びmiR−29cの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23b及びmiR−29cの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群の全てのmiRNAの発現レベルを測定する工程を含む方法に関する。
本発明の方法は、さらに、唾液試料中の少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを参照値と比較することからなる工程を含む場合があり、その際、唾液試料と参照値との間のmiRNAの発現レベルにおける差を検出することは、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある対象を指し示す。
一態様では、参照値は、膵臓癌に罹患していない健康な対象に関連する唾液試料中から決定された発現レベルに対応し得る。それゆえに、miR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの、参照値よりも高い発現レベルは、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある対象を指し示し、miR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの、参照値以下の発現レベルは、膵臓癌を有さない、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがない対象を指し示す。
別の実施態様では、参照値は、膵臓癌に罹患した対象に関連する唾液試料中から決定される発現レベルに対応し得る。それゆえに、miR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの、参照値以上の発現レベルは、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある対象を指し示し、miR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの、参照値未満の発現レベルは、膵臓癌を有さない、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがない対象を指し示す。
本発明によると、対象から得られた唾液試料中から、本発明のmiR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群より選択されるmiRNAの発現レベルを測定することは、多様な技法によって行うことができる。
例えば、試料(対象から調製された唾液)中に含有される核酸は、最初、標準方法により、例えば溶解酵素若しくは化学溶液を使用して抽出され、又は製造業者の説明書に従って核酸結合樹脂によって抽出される。唾液試料からRNAを単離するための従来方法及び試薬は、High Pure miRNA Isolation Kit(Roche)、Trizol(Invitrogen)、チオシアン酸グアニジン-フェノール-クロロホルム抽出、PureLink(商標)miRNA単離キット(Invitrogen)、PureLink Micro-to- Midi Total RNA Purification System(invitrogen)、RNeasyキット(Qiagen)、miRNeasyキット(Qiagen)、Oligotexキット(Qiagen)、フェノール抽出、フェノール-クロロホルム抽出、TCA/アセトン沈殿、エタノール沈殿、カラム精製、シリカゲルメンブラン精製、PureYield(商標)RNA Midiprep(Promega)、PolyATtract System 1000(Promega)、Maxwell(登録商標)16 System(Promega)、SV Total RNA Isolation(Promega)、geneMAG-RNA/DNA Kit(Chemicell)、TRI Reagent(登録商標)(Ambion)、RNAqueous Kit(Ambion)、ToTALLY RNA(商標)Kit(Ambion)、Poly(A)Purist(商標)Kit(Ambion)及び市販されている又は市販されていない、当業者に公知の任意の他の方法を含む。
唾液試料中の1つ以上のmiRNAの発現レベルは、任意の適切な方法により決定され得る。試料中のmiRNAのレベル又は量を測定するための任意の信頼できる方法が使用され得る。一般的に、例えば、増幅に基づく方法(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)、定量的ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)、ローリングサークル増幅など)、ハイブリダイゼーションに基づく方法(例えば、ハイブリダイゼーションアレイ(例えば、マイクロアレイ)、NanoString分析、ノーザンブロット分析、分岐DNA(bDNA)シグナル増幅、in situハイブリダイゼーションなど)、及び配列決定に基づく方法(例えば、次世代配列決定法、例えば、Illumina又はIonTorrentプラットフォームを使用)を含めた、mRNAについて公知の様々な方法によって、単離されたRNA試料などの唾液試料(その画分を含む)から、miRNAを検出及び定量することができる。他の例示的な技法には、リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ(RPA)及び質量分析が含まれる。
一部の実施態様では、RNAは、分析前にDNA(cDNA)に変換される。cDNAは、従来技法を使用して、単離されたmiRNAの逆転写によって生成させることができる。miRNAの逆転写キットは、公知であり、市販されている。適切なキットの例には、非限定的に、mirVana TaqMan(登録商標)miRNA転写キット(Ambion, Austin, TX)、及びTaqMan(登録商標)miRNA転写キット(Applied Biosystems, Foster City, CA)が含まれる。ユニバーサルプライマー、又はmiRNA特異的ステムループプライマーを含めた特異的プライマーは、公知であり、例えばApplied Biosystemsから市販されている。一部の実施態様では、miRNAは、測定前に増幅される。一部の実施態様では、miRNAの発現レベルは、増幅工程の間に測定される。一部の実施態様では、miRNAの発現レベルは、測定前に増幅されない。試料中からmiRNAの発現レベルを測定するために適したいくつかの例示的な方法を、以下により十分に説明する。これらの方法は、単に実例として提供されており、他の適切な方法が同様に使用され得ることが、当業者に明白である。
PCR、RT−PCR、qPCR、及びローリングサークル増幅を非限定的に含めた、多数の増幅に基づく方法が、miRNAの核酸配列の発現レベルを検出するために存在する。他の増幅に基づく技法には、例えば、リガーゼ連鎖反応(LCR)、多重ライゲーション可能プローブ(multiplex ligatable probe)増幅、インビトロ転写(IVT)、鎖置換増幅(SDA)、転写媒介増幅(TMA)、核酸配列に基づく増幅(NASBA)、RNA(Eberwine)増幅、及び当業者に公知の他の方法が含まれる。典型的なPCR反応には、標的核酸種を選択的に増幅する複数の段階又はサイクル:標的核酸が変性される変性段階;PCRプライマーのセット(すなわち、フォワードプライマー及びリバースプライマー)が相補的DNA鎖とアニーリングするアニーリング段階、並びに熱安定性DNAポリメラーゼがプライマーを伸長させる伸長段階が含まれる。これらの段階を複数回繰り返すことによって、DNAフラグメントが増幅されて標的配列に対応するアンプリコンを産生する。典型的なPCR反応は、20回以上の変性、アニーリング、及び伸長のサイクルを含む。多くの場合、アニーリング段階及び伸長段階を同時に行うことができ、その場合、サイクルは2段階だけを含有する。逆転写反応(miRNAと相補性を有するcDNA配列を産生する)が、PCR増幅の前に実施され得る。逆転写反応は、例えば、RNAに基づくDNAポリメラーゼ(逆転写酵素)及びプライマーの使用を含む。miRNAの定量的リアルタイムPCR用のキットは、公知であり、市販されている。適切なキットの例には、非限定的に、TaqMan(登録商標)miRNAアッセイ(Applied Biosystems)及びmirVana(商標)qRT−PCR miRNA検出キット(Ambion)が含まれる。逆転写酵素の前に、miRNAをユニバーサルプライマー配列、ポリアデニル化配列、又はアダプター配列を含有する一本鎖オリゴヌクレオチドにライゲーションし、ユニバーサルプライマー配列に相補的なプライマー、ポリ(T)プライマー、又はアダプター配列に相補的な配列を含むプライマーを使用して増幅することができる。一部の実施態様では、miRNAレベルの決定のために、カスタムqRT−PCRアッセイ法を開発することができる。例えば、延長された逆転写プライマー及びロックド核酸改変PCRを伴う方法を使用して、試料中のmiRNAを測定するためのカスタムqRT−PCRアッセイ法を開発することができる。カスタムmiRNAアッセイ法は、標的配列に対応する、化学合成したmiRNAの希釈系列を用いてアッセイ法を行うことによって検査することができる。これは、検出限界及び各アッセイ法の定量の直線範囲の決定を可能にする。さらに、標準曲線として使用する場合、これらのデータは、試料中から測定されたmiRNAの絶対存在量の推定を可能にする。場合により増幅曲線をチェックして、Ct値が各増幅プロットの直線範囲内で判断されることを検証してもよい。典型的には、直線範囲は、数桁に及ぶ。アッセイされる各候補miRNAについて、化学合成されたバージョンのmiRNAを得て、希釈系列で分析し、アッセイ法の感度限界及び定量の直線範囲を決定することができる。相対発現レベルは、例えば、Livak et ah, Analysis of relative gene expression data using real-time quantitative PCR and the 2(-ΔΔ C(T)) Method. Methods (2001) Dec;25(4):402-8によって記載されているように、2(−ΔΔC(T))法により決定され得る。
一部の実施態様では、2つ以上のmiRNAが単一反応体積で増幅される。例えば、qRT−PCRなどの多重q−PCRは、1対を超えるプライマー及び/又は1つを超えるプローブを使用することによって、1つの反応体積で少なくとも2つの関心対象のmiRNAの同時増幅及び定量を可能にする。プライマー対は、各miRNAと特異的に結合する少なくとも1つの増幅プライマーを含み、互いに識別可能なようにプローブが標識されることで、複数のmiRNAの同時定量が可能になる。
ローリングサークル増幅は、環状化オリゴヌクレオチドプローブを等温条件で線形又は幾何動態のいずれかで複製することができる、DNAポリメラーゼ駆動反応である(例えば、Lizardi et al., Nat. Gen. (1998) 19(3):225-232; Gusev et al, Am. J. Pathol. (2001) 159(l):63-69; Nallur et al, Nucleic Acids Res. (2001) 29(23):E118を参照されたい)。一方はDNAの(+)鎖にハイブリダイズし、他方が(−)鎖にハイブリダイズする、2つのプライマーの存在下で、鎖置換の複合パターンが、90分以内に各DNA分子の10個を超えるコピーの生成を招く。単一のプライマーを使用することによって、閉環状DNA分子のタンデム連結コピーが形成し得る。マトリックスに結合したDNAを使用して、工程を行うこともできる。ローリングサークル増幅のために使用される鋳型は、逆転写され得る。この方法を、miRNA配列及び非常に低いmiRNA濃度での発現レベルの高感度指示薬として使用することができる(例えば、Cheng et al., Angew Chem. Int. Ed. Engl. (2009) 48(18):3268-72; Neubacher et al, Chembiochem. (2009) 10(8): 1289-91参照)。
逆転写(RT)のためのステムループプライマーに続いてリアルタイムTaqMan(登録商標)プローブを使用することによって、miRNA定量方法が行われ得る。典型的には、該方法は、ステムループプライマーがmiRNA標的にアニーリングされ、逆転写酵素の存在下で延長される、第1の工程を含む。次に、miRNA特異的フォワードプライマー、TaqMan(登録商標)プローブ、及びリバースプライマーがPCR反応のために使用される。miRNAの定量は、測定されたCT値に基づき推定される。
多くのmiRNA定量アッセイ法が、Qiagen(S. A. Courtaboeuf, France)、Exiqon(Vedbaek, Denmark)又はApplied Biosystems(Foster City, USA)から市販されている。
miRNAの発現レベルは、絶対発現レベル又は規準化発現レベルとして表現され得る。典型的には、発現レベルは、その発現を、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある対象を決定するために関連しないmRNA、例えば、構成性発現されるハウスキーピングmRNAの発現と比較することによって、miRNAの絶対発現レベルを補正することによって規準化される。規準化に適したmRNAには、U6、U24、U48及びS18などのハウスキーピングmRNAが含まれる。この規準化は、1つの試料、例えば、対象試料と別の試料との、又は異なる起源の試料間の発現レベルの比較を可能にする。特定の実施態様では、発現レベルは、miRNAの発現をmiR−92aなどの参照miRNAの発現と比較することによって、その絶対発現レベルを補正することによって規準化される。
本明細書における関心対象のmiRNAと相補的又は相同な配列を示す核酸は、ハイブリダイゼーションプローブ又は増幅プライマーとしての有用性を見出す。そのような核酸は、同一である必要がないが、典型的には、匹敵するサイズの相同領域と少なくとも約80%同一であり、より好ましくは85%同一であり、なおより好ましくは90〜95%同一であることが理解されている。特定の実施態様では、ハイブリダイゼーションを検出するための検出可能な標識などの適切な手段と組み合わせて、核酸を使用することが有利である。蛍光リガンド、放射性リガンド、酵素リガンド又は他のリガンド(例えばアビジン/ビオチン)を含めた、多種多様な適切な指示薬が、当技術分野において公知である。
プローブ及びプライマーは、それらがハイブリダイズする、すなわちそれらが好ましくは高ストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件(最高の融解温度Tm、例えば、50%ホルムアミド、5×〜6×SCCに対応。SCCは、0.15M NaCl、0.015M クエン酸Naである)でハイブリダイズするmiRNAに「特異的」である。
miRNAは、非限定的に、ハイブリダイゼーションアレイ(例えば、マイクロアレイ)、NanoString分析、ノーザンブロット分析、分岐DNA(bDNA)シグナル増幅、及びin situハイブリダイゼーションを含めた、ハイブリダイゼーションに基づく方法を使用して検出され得る。
マイクロアレイを使用して、多数のmiRNAの発現レベルを同時に測定することができる。先細ピンを用いたガラススライド上へのプリント、予備製造されたマスクを使用するフォトリソグラフィー、ダイナミックマイクロミラーデバイス(dynamic micromirror device)を使用するフォトリソグラフィー、インクジェットプリント、又は微小電極アレイを用いた電気化学を含めた多様な技法を使用して、マイクロアレイを製作することができる。マイクロ流体qRT−PCR反応のアレイに基づくマイクロ流体TaqMan Low-Density Array及び関連するqRT−PCRに基づくマイクロ流体法も有用である。マイクロアレイ検出の一例では、ヒトセンスmiRNA配列に対応する様々なオリゴヌクレオチド(例えば、200+ 5’−アミノ改変−C6オリゴ)が、終濃度約20μMで三次元CodeLinkスライド(GE Health/ Amersham Biosciences)上にスポットされ、製造業者の推奨に従って処理される。TRIzol精製総RNA 20μgから合成された第1鎖cDNAは、Enzo BioArray末端標識キット(Enzo Life Sciences Inc.)を使用して、ビオチン化ddUTPで標識される。改変Affymetrix Antisenseゲノムアレイプロトコールに従って、ハイブリダイゼーション、染色、及び洗浄を行うことができる。Axon B-4000スキャナー及びGene-Pix Pro 4.0ソフトウェア又は他の適切なソフトウェアを使用して、画像をスキャンすることができる。バックグラウンド除去後の非陽性スポット及びESD手順によって検出された外れ値が、除去される。結果として生じたシグナル強度値は、チップあたりの中央値に対して規準化され、次に、各miRNAについての幾何平均及び標準誤差を得るために使用される。各miRNAシグナルを対数の底2に変換することができ、一標本t検定を実施することができる。データの強固性を上げるために各miRNAを複数回スポットして、各試料について独立したハイブリダイゼーションをチップ上で行うことができる。
miRNAの発現プロファイリングのためにマイクロアレイを使用することができる。例えば、RNAを試料から抽出することができ、場合により、miRNAが総RNAからサイズ選択される。オリゴヌクレオチドリンカーをmiRNAの5’及び3’末端に結合させることができ、結果として生じたライゲーション産物が、RT−PCR反応用のテンプレートとして使用される。センス鎖PCRプライマーは、その5’末端にフルオロフォアを結合させることによって、PCR産物のセンス鎖を標識することができる。PCR産物は、変性され、次にマイクロアレイにハイブリダイズされる。標的核酸と呼ばれる、アレイ上の対応するmiRNA捕捉プローブ配列に相補的なPCR産物は、捕捉プローブが付着(affix)しているスポットに塩基対形成を介してハイブリダイズする。次に、スポットは、マイクロアレイレーザスキャナーを使用して励起されると、蛍光を発する。次に、いくつかの陽性及び陰性対照並びにアレイデータ規準化法を使用して、各スポットの蛍光強度が特定のmiRNAのコピー数に関して評価され、その結果、特定のmiRNAの発現レベルの判断が生じる。miRNAをサイズ選択せずに、試料から抽出されたmiRNAを含有する総RNAを直接使用することもできる。例えば、T4 RNAリガーゼ及びフルオロフォア標識短鎖RNAリンカーを使用して、RNAを3’末端標識することができる。アレイ上の対応するmiRNA捕捉プローブ配列に相補的なフルオロフォア標識miRNAは、捕捉プローブが付着しているスポットに塩基対形成を介してハイブリダイズする。次に、いくつかの陽性及び陰性対照並びにアレイデータ正規化法を使用して、各スポットの蛍光強度が特定のmiRNAのコピー数に関して評価され、その結果、特定のmiRNAの発現レベルの判断が生じる。スポットされたオリゴヌクレオチドマイクロアレイ、予め製作されたオリゴヌクレオチドマイクロアレイ又はスポットされた長鎖オリゴヌクレオチドアレイを非限定的に含めた、いくつかの種類のマイクロアレイを採用することができる。
それゆえに、核酸プローブは、例えば、開示されたプローブを使用する標的核酸分子の検出を可能にする、1つ以上の標識を含む。in situハイブリダイゼーション手順などの様々な適用では、核酸プローブは、標識(例えば、検出可能な標識)を含む。「検出可能な標識」は、試料中のプローブ(特に、結合又はハイブリダイズしたプローブ)の存在又は濃度を指し示す、検出可能なシグナルを産生するために使用することができる分子又は材料である。したがって、標識化核酸分子は、試料中の標的核酸配列(例えば、ゲノム標的核酸配列)(そこに独特に特異的な標識核酸分子が結合又はハイブリダイズされる)の存在又は濃度の指示薬を提供する。1つ以上の核酸分子に関連する標識(開示された方法によって生成されたプローブなど)を、直接的又は間接的のいずれかで検出することができる。光子(ラジオ波周波数、マイクロ波周波数、赤外周波数、可視周波数及び紫外周波数の光子を含む)の吸収、放射及び/又は散乱を含めた、任意の公知の又はまだ発見されていないメカニズムによって、標識を検出することができる。検出可能な標識には、着色、蛍光、リン光及び発光性の分子及び材料、1つの物質を別の物質に変換して(無色物質を着色物質に変換すること若しくはその逆を行うことによる、又は沈殿を産生させる若しくは試料の濁度を増加させることによる)検出可能な差を提供する触媒(酵素など)、抗体結合相互作用により検出することができるハプテン、並びに常磁性及び磁性の分子又は材料が含まれる。
検出可能な標識の特定の例には、蛍光分子(又は蛍光色素)が含まれる。多数の蛍光色素が、当業者に公知であり、例えばLife Technologies(以前のInvitrogen)(例えば、The Handbook-A Guide to Fluorescent Probes and Labeling Technologiesを参照されたい)より選択することができる。核酸分子(独特に特異的な結合領域など)に結合(例えば、化学的にコンジュゲート)させることができる特定のフルオロフォアの例は、Nazarenkoらの米国特許第5,866,366号に提供され、4−アセトアミド−4’−イソチオシアナトスチルベン−2,2’ジスルホン酸、アクリジン及びアクリジンイソチオシアナートなどのアクリジン並びに誘導体、5−(2’−アミノエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸(EDANS)、4−アミノ−N−[3ビニルスルホニル)フェニル]ナフタルイミド−3,5ジスルホナート(Lucifer Yellow VS)、N−(4−アニリノ−1−ナフチル)マレイミド、アントラニルアミド(antl1ranilamide)、ブリリアントイエロー、クマリン、7−アミノ−4−メチルクマリン(AMC、クマリン120)、7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン(couluarin)(クマリン151)などのクマリン及び誘導体;シアノシン;4’,6−ジアミジノ(diarninidino)−2−フェニルインドール(DAPI);5’,5”ジブロモピロガロール−スルホンフタレイン(ブロモピロガロールレッド);7−ジエチルアミノ−3−(4’−イソチオシアナトフェニル)−4−メチルクマリン;ジエチレントリアミン五酢酸;4,4’−ジイソチオシアナトジヒドロ−スチルベン−2,2’−ジスルホン酸;4,4’−ジイソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸(disulfor1ic acid);5−[ジメチルアミノ]ナフタレン−1−スルホニルクロリド(DNS、ダンシルクロリド);4−(4’−ジメチルアミノフェニルアゾ)安息香酸(DABCYL);4−ジメチルアミノフェニルアゾフェニル−4’−イソチオシアナート(DABITC);エオシン及びエオシンイソチオシアナートなどのエオシン並びに誘導体;エリスロシンB及びエリスロシンイソチオシアナートなどのエリスロシン並びに誘導体;エチジウム;5−カルボキシフルオレセイン(FAM)、5−(4,6ジクロロ(dicl1loro)トリアジン−2−イルアミノ(yDarnino)フルオレセイン(DTAF)、2’7’ジメトキシ−4’5’−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(JOE)、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアナート(FITC)、及びQFITC Q(RITC)などのフルオレセイン並びに誘導体;2’,7’−ジフルオロフルオレセイン(OREGON GREEN(登録商標));フルオレサミン;IR144;IR1446;マラカイトグリーンイソチオシアナート;4−メチルウンベリフェロン;オルトクレゾールフタレイン;ニトロチロシン;パラローザニリン;フェノールレッド;B−フィコエリトリン;o−フタルジアルデヒド;ピレン、ピレン酪酸及びスクシンイミジル1−ピレン酪酸などのピレン並びに誘導体;リアクティブレッド(Reactive Red)4(シバクロンブリリアントレッド3B−A);6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、6−カルボキシローダミン(R6G)、リサミンローダミンBスルホニルクロリド、ローダミン(Rhod)、ローダミンB、ローダミン123、ローダミンXイソチオシアナート、ローダミングリーン、スルホローダミンB、スルホローダミン101及びスルホローダミン101のスルホニルクロリド誘導体(Texas Red)などのローダミン及び誘導体;N,N,N’,N’−テトラメチル−6−カルボキシローダミン(TAMRA);テトラメチルローダミン;テトラメチルローダミンイソチオシアナート(TRITC);リボフラビン;ロゾール酸及びテルビウムキレート誘導体などである。他の適切なフルオロフォアには、およそ617mnで発光するチオール反応性ユーロピウムキレート(Heyduk and Heyduk, Analyt. Biochem. 248:216-27, 1997; J. Biol. Chem. 274:3315-22, 1999)に加えて、GFP、リサミン(商標)、ジエチルアミノクマリン、フルオレセインクロロトリアジニル、ナフトフルオレセイン、4,7−ジクロロローダミン及びキサンテン(Leeらの米国特許第5,800,996号に記載)及びそれらの誘導体が含まれる。当業者に公知の他のフルオロフォア、例えば、Life Technologies(Invitrogen; Molecular Probes(Eugene, Oreg.))から入手可能なフルオロフォア、並びにALEXA FLUOR(登録商標)シリーズの色素(例えば、米国特許第5,696,157号、同第6,130,101号及び同第6,716,979号に記載のもの)、BODIPYシリーズの色素(ジピロメテンボロンジフルオリド色素、例えば、米国特許第4,774,339号、同第5,187,288号、同第5,248,782号、同第5,274,113号、同第5,338,854号、同第5,451,663号及び同第5,433,896号に記載のもの)、Cascade Blue(米国特許第5,132,432号に記載のスルホン化ピレンのアミン反応性誘導体)及びMarina Blue(米国特許第5,830,912号)を含めたフルオロフォアも使用することができる。
上記蛍光色素に加えて、蛍光標識は、半導体ナノ結晶、例えば、QUANTUM DOT(商標)(例えばLife Technologies(QuantumDot Corp, Invitrogen Nanocrystal Technologies, Eugene, Oreg.)から得られたもの;米国特許第6,815,064号;同第6,682,596号;及び同第6,649,138号も参照されたい)などの蛍光ナノ粒子であり得る。半導体ナノ結晶は、サイズ依存性光学特性及び/又は電気特性を有する微細粒子である。半導体ナノ結晶に、一次エネルギー源が照射された場合、半導体ナノ結晶に使用される半導体材料のバンドギャップに対応する周波数のエネルギーの二次放射が起こる。この放射を、特定の波長又は蛍光の色光として検出することができる。異なるスペクトル特徴を有する半導体ナノ結晶は、例えば、米国特許第6,602,671号に記載されている。例えば、半導体ナノ結晶は、Bruchez et al., Science 281 :20132016, 1998; Chan et al., Science 281:2016-2018, 1998;及び米国特許第6,274,323号に記載されている技法によって、多様な生物学的分子(dNTP及び/若しくは核酸を含む)又は基材にカップリングさせることができる。様々な組成の半導体ナノ結晶の形成は、例えば、米国特許第6,927,069号;同第6,914,256号;同第6,855,202号;同第6,709,929号;同第6,689,338号;同第6,500,622号;同第6,306,736号;同第6,225,198号;同第6,207,392号;同第6,114,038号;同第6,048,616号;同第5,990,479号;同第5,690,807号;同第5,571,018号;同第5,505,928号;同第5,262,357号及び米国特許出願公開第2003/0165951号並びにPCT公報第99/26299号(1999年5月27日に公開)に開示されている。異なるスペクトル特性に基づき同定可能な、半導体ナノ結晶の別々の集団を産生させることができる。例えば、組成、サイズ又はサイズ及び組成に基づき異なる色の光を放射する半導体ナノ結晶を産生することができる。例えば、本明細書開示のプローブにおける蛍光標識として適切な、サイズに基づき異なる波長の光(565mn、655mn、705mn、又は800mnの放射波長)を放射する量子ドットは、Life Technologies(Carlshad, Calif.)から入手可能である。
RT−PCRは、典型的には、各試料に特定波長の光線を照射し、励起したフルオロフォアによって放射される蛍光を検出する能力を有するサーマルサイクラーで実施される。サーマルサイクラーは、また、試料を急速に加熱及び冷却することによって、核酸及びサーマルポリメラーゼの物理化学特性を利用することができる。大部分の市販のサーモサイクラーが、今や類似の特徴を提供している。典型的には、サーモサイクラーは、ガラスキャピラリー、プラスチック製チューブ、96ウェルプレート又は384ウェルプレートの形式を伴う。サーモサイクラーは、ソフトウェア解析も伴う。
増幅せずにnCounter Analysis System(NanoString Technologies, Seattle, WA)を使用してmiRNAを検出することもできる。この技法は、溶液中でハイブリダイズする2つの核酸系プローブ(例えば、レポータープローブ及び捕捉プローブ)を採用している。ハイブリダイゼーション後に、過剰のプローブが除去され、製造業者のプロトコールに従ってプローブ/標的複合体が分析される。nCounter miRNAアッセイキットは、NanoString Technologiesから入手可能であり、高度に類似したmiRNAを高い特異性で識別することができる。nCounter(登録商標)分析システムの基礎は、アッセイされるべき各核酸標的に割り当てられた独自のコードである(国際公開公報第08/124847号、米国特許第8,415,102号及びGeiss et al. Nature Biotechnology. 2008. 26(3): 317-325;これらの内容は、それぞれその全体で参照により本明細書に組み入れられる)。コードは、アッセイされるべき各標的にとって独自のバーコードを作り出す着色蛍光スポットの順序系列から構成される。プローブ対は、各DNA又はRNA標的、ビオチン化捕捉プローブ及び蛍光バーコードを有するレポータープローブについて設計される。このシステムは、本明細書において、ナノレポーターコードシステムとも呼ばれる。特異的レポーター及び捕捉プローブは、各標的に対して合成される。レポータープローブは、第1のシグナルを構成する光を放射する1つ以上の標識モノマーが結合している、少なくとも第1の標識結合領域;第2のシグナルを構成する光を放射する1つ以上の標識モノマーが結合している、第1の標識結合領域とオーバーラップしない少なくとも第2の標識結合領域;及び第1の標的特異的配列を含むことができる。好ましくは、各配列特異的レポータープローブは、わずか1つの遺伝子とハイブリダイズすることができる標的特異的配列を含み、場合により、少なくとも3つ又は少なくとも4つの標的結合領域を含み、光を放射する1つ以上の標識モノマーを含む該結合領域は、それぞれ少なくとも第3のシグナル又は少なくとも第4のシグナルを構成する。捕捉プローブは、第2の標的特異的配列及び第1の親和性タグを含み得る。一部の実施態様では、捕捉プローブは、1つ以上の標識結合領域も含むことができる。好ましくは、レポータープローブの第1の標的特異的配列及び捕捉プローブの第2の標的特異的配列は、検出されるべき同じ遺伝子の異なる領域とハイブリダイズする。レポータープローブ及び捕捉プローブは、全て、単一のハイブリダイゼーション混合物である「プローブライブラリー」にプールされる。各標的の相対存在量は、単一の多重ハイブリダイゼーション反応で測定される。方法は、腫瘍試料をプローブライブラリーと接触させることを含み、その結果、試料中の標的の存在により、プローブ対−標的複合体が生じる。次に、複合体が精製される。より具体的には、試料がプローブライブラリーと混合され、溶液中でハイブリダイゼーションが起こる。ハイブリダイゼーション後に、捕捉プローブ及びレポータープローブに存在するユニバーサル配列と相補的なオリゴヌクレオチドと連結した磁気ビーズを使用して、三成分(tripartite)ハイブリダイズ複合体(プローブ対及び標的)が、二段階手順で精製される。この二重精製工程は、大過剰の標的特異的プローブを用いてハイブリダイゼーション反応を完了まで推進させ、そのとき標的特異的プローブは最終的に除去されるので、試料の結合及びイメージングを妨害しない。全てのハイブリダイゼーション後段階は、カスタム液体取り扱いロボット(Prep Station, NanoString Technologies)を用いてロボットにより取り扱われる。精製された反応物は、典型的には、試料カートリッジの個別のフローセル中にPrep Stationによってデポジットされ、捕捉プローブを介してストレプトアビジン被覆表面に結合され、レポータープローブを伸長するために電気泳動され、固定化される。処理後に、試料カートリッジが完全自動化イメージング-データ取得デバイス(Digital Analyzer, NanoString Technologies)に送られる。各試料をイメージングし、その標的についてのコードが検出される回数を計数することによって、標的の発現レベルが測定される。各試料について、典型的には、結合表面およそ10mm2に相当する600視野(FOV)がイメージングされる(1376×1024ピクセル)。典型的なイメージング密度は、多重化度、試料インプット量、及び全体的な標的存在量に応じて、1視野あたり100〜1200の計数されたレポーターである。1試料あたり、1標的あたりの計数が挙げられた簡単なスプレッドシート形式でデータがアウトプットされる。ナノレポーターと共にこのシステムを使用することができる。ナノレポーターに関する追加的な開示は、国際公開公報第07/076129号及び同第07/076132号及び米国特許出願公開第2010/0015607号及び同第2010/0261026号に見出すことができ、これらの内容は、その全体で本明細書に組み入れられる。さらに、核酸プローブ及びナノレポーターという用語は、その全体で参照により本明細書に組み入れられる国際公開公報第2010/019826号及び米国特許出願公開第2010/0047924号に記載された、合理的に設計されたもの(例えば、合成配列)を含むことができる。
RNaseマッピングを使用してmiRNAを定量するために、質量分析を使用することができる。単離されたRNAを、MS又はタンデムMS(MS/MS)アプローチによるそれらの分析前に、高い特異性を有するRNAエンドヌクレアーゼ(RNase)(例えば、全ての未改変グアノシン残基の3’側で切断するRNase Tl)で酵素的に消化することができる。開発された第1のアプローチは、ESTMSに直接カップリングした逆相HPLCによるエンドヌクレアーゼ消化物のオンラインクロマトグラフィー分離を利用した。RNA配列に基づき予想される質量からの質量シフトによって、転写後修飾の存在を明らかにすることができる。次に、異常な質量/電荷値のイオンをタンデムMS配列決定のために単離して、転写後改変ヌクレオシドの配列の配置を突き止めることができる。マトリックス支援レーザ脱離/イオン化質量分析(MALDI−MS)も、転写後改変ヌクレオシドに関する情報を得るための分析アプローチとして使用されている。MALDIに基づくアプローチは、分離段階でESTに基づくアプローチと区別することができる。MALDI−MSでは、質量分析計が使用され、miRNAが分離される。限られた量の無傷miRNAを分析するために、カスタム製造ナノスプレーイオン源、Nanovolume Valve(Valco Instruments)、及びスプリットレスナノHPLCシステム(DiNa, KYA Technologies)を備える、リニアイオントラップ-オービトラップハイブリット質量分析計(LTQ Orbitrap XL, Thermo Fisher Scientific)又はタンデム四重極型飛行時間型質量分析計(QSTAR(登録商標) XL, Applied Biosystems)を使用することによって、ナノESI−MSとカップリングしたキャピラリーLCシステムを採用することができる。分析物/TEAAがナノ−LCトラップカラムにロードされ、脱塩され、次に濃縮される。無傷のmiRNAがトラップカラムから溶出され、CI8キャピラリーカラムに直接注入され、漸増する極性の溶媒勾配を使用するRP−HPLCによってクロマトグラフィー分離される。ネガティブ極性モードでイオンをスキャン可能にするイオン化電圧を使用して、キャピラリーカラムに結合したスプレイヤー先端からクロマトグラフィー溶出液がスプレーされる。
miRNAの検出及び測定のための追加的な方法には、例えば、ストランド侵入アッセイ法(Third Wave Technologies, Inc.)、表面プラズモン共鳴法(SPR)、cDNA、MTDNA(メタリックDNA; Advance Technologies, Saskatoon, SK)、及びUS Genomicsによって開発された方法などの一分子方法が含まれる。表面酵素反応をナノ粒子増幅SPRイメージング(SPRI)と組み合わせる新規なアプローチを使用するマイクロアレイ形式で、複数のmiRNAを検出することができる。ポリ(A)ポリメラーゼの表面反応は、ロックド核酸(LNA)マイクロアレイ上にハイブリダイズされたmiRNAにポリ(A)尾部を作り出す。次に、DNA改変ナノ粒子がポリ(A)尾部に吸着され、SPRIで検出される。この超高感度ナノ粒子増幅SPRI方法をアトモルレベルのmiRNAプロファイリングのために使用することができる。分岐DNA(bDNA)シグナル増幅を使用しても、miRNAを検出することができる(例えば、Urdea, Nature Biotechnology (1994), 12:926-928を参照されたい)。bDNAシグナル増幅に基づくmiRNAアッセイ法が市販されている。そのようなアッセイ法の1つは、QuantiGene(登録商標)2.0 miRNAアッセイ法(Affymetrix, Santa Clara, CA)である。ノーザンブロット及びin situハイブリダイゼーションを使用して、miRNAを検出してもよい。ノーザンブロット及びin situハイブリダイゼーションを行うための適切な方法が、当技術分野において公知である。先端的配列決定法も、利用可能であれば同様に使用することができる。例えば、Illumina(登録商標)次世代シーケンシング(例えば、HiSeq、HiScan、GenomeAnalyzer、又はMiSeqシステム(Illumina, Inc., San Diego, CA)を使用する、例えば、Sequencing-By-Synthesis又はTruSeq法)を使用してmiRNAを検出することができる。Ion Torrent Sequencing(Ion Torrent Systems, Inc., Gulliford, CT)又は他の適切な半導体配列決定法を使用して、miRNAを検出することもできる。
一実施態様では、本発明は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって:
i)対象から唾液試料を提供する工程、
ii)工程i)で得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a及びmiR−23bからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを測定する工程、
iii)工程ii)で測定された該発現レベルを参照値と比較する工程であって、唾液試料と参照値との間の該発現レベルにおける差を検出することが、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある対象を指し示す工程
を含む方法に関する。
さらなる態様では、本発明の膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法は、対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを測定する工程を含む。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌の予防又は治療を、それを必要とする対象において行う方法であって:
i)対象から唾液試料を提供する工程、
ii)工程i)で得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a及びmiR−23bからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを測定する工程、
iii)工程ii)で測定された該発現レベルを参照値と比較する工程であって、唾液試料と参照値との間の該発現レベルにおける差を検出することが、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある対象を指し示す工程、並びに
iv)膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある該対象を膵臓癌の処置で処置する工程
を含む方法に関する。
さらなる態様では、本発明の膵臓癌を予防又は治療する方法は、対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを測定する工程を含む。
本発明のさらなる態様は、膵臓癌のための処置を必要とする対象において、その処置の有効性をモニタリングするための方法に関する。
本発明の方法は、対象の処置(例えば、薬物化合物)をモニタリングするために適用され得る。例えば、本発明によるmiRNAの発現レベルに影響するための薬剤の有効性は、膵臓癌の処置を受けている対象の処置の間にモニタリングされ得る。
用語「膵臓癌の処置」は、膵臓癌の外科的切除、ゲムシタビン、フルオロウラシル、FOLFIRINOX(フルオロウラシル、イリノテカン、オキサリプラチン、及びロイコボリン)、nab−パクリタキセル、プログラム細胞死1(PD−1)の阻害剤、PD−1リガンドPD−L1の阻害剤、抗CLA4抗体、エルロチニブなどのEGFR阻害剤、化学放射線治療、PARP阻害剤、ソニックヘッジホッグ阻害剤、遺伝子療法及び放射線療法を含めた、膵臓癌の対象が受ける任意の種類の膵臓癌の治療を表す。
それゆえに、本発明は、膵臓癌に冒された対象の処置をモニタリングするための方法であって:
i)本発明の方法を行うことによる、該処置の前の膵臓癌の診断、
ii)本発明の方法を行うことによって、該処置の後に膵臓癌の状態を判断すること、及び
iii)工程i)で決定された結果を、工程ii)で決定された結果と比較すること(その際、該結果の間の差は、処置の有効性を指し示す)
からなる工程を含む方法に関する。
キット:
本発明は、また、本発明の方法を行うためのキットであって、対象から得られた唾液試料中から本発明のmiRNAの発現レベルを測定するための手段を含むキットにも関する。キットは、上記のプローブ、プライマー、マクロアレイ又はマイクロアレイを含み得る。
例えば、キットは、通常DNAでできており、場合により予備標識された、上に定義されるようなmiRNAプローブのセットを含み得る。あるいは、プローブは、未標識の場合があり、標識用の成分は、キットの中の別々の容器中に含まれ得る。キットは、さらに、ハイブリダイゼーション試薬、又は該当する場合、固相マトリックスを含めた特定のハイブリダイゼーションプロトコールに必要な他の適切にパッケージされた試薬及び材料、並びに標準を含み得る。
あるいは、本発明のキットは、予備標識され得る、又はアフィニティー精製若しくは結合部分を含有し得る増幅プライマー(例えばステムループプライマー)を含み得る。キットは、さらに、増幅試薬並びに特定の増幅プロトコールに必要な他の適切にパッケージされた試薬及び材料も含み得る。
特定の実施態様では、本発明は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定するためのキットであって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a及びmiR−23bからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを測定するための手段を含むキットに関する。
さらなる態様では、本発明のキットは、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを測定するための手段を含む。
特定の実施態様では、本発明は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定するためのキットであって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21及びmiR−23a、miR−21及びmiR−23b、miR−23a及びmiR−23b、miR−21及びmiR−29c、miR−23a及びmiR−29c、又はmiR−23b及びmiR−29cの発現レベルを測定するための手段を含むキットに関する。
特定の実施態様では、本発明は、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定するためのキットであって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a及びmiR−23bの発現レベル、miR−21、miR−23a及びmiR−29cの発現レベル、miR−23a、miR−23b及びmiR−23bの発現レベル、又はmiR−21、miR−23a、miR−23b及びmiR−29cの発現レベルを測定するための手段を含むキットに関する。
特定の実施態様では、本発明のキットは、さらに、唾液試料中のmiRNAの発現レベルを参照値と比較するための手段を含むキットであって、唾液試料と参照値との間のmiRNAの発現レベルにおける差を検出することが、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある対象を指し示すキットに関する。
オリゴヌクレオチド配列:
>hsa−miR−21 MI0000077(プレ−miRNA)についての配列番号:1
Figure 2018502567
>hsa−miR−23a MI0000079(プレ−miRNA)についての配列番号:2
Figure 2018502567
>hsa−miR−23b MI0000439(プレ−miRNA)についての配列番号:3
Figure 2018502567
>hsa−miR−21−5p MIMAT0000076(成熟miRNA)についての配列番号:4
Figure 2018502567
>hsa−miR−21−3p MIMAT0004494(成熟miRNA)についての配列番号:5
Figure 2018502567
>hsa−miR−23a−5p MIMAT0004496(成熟miRNA)についての配列番号:6
Figure 2018502567
>hsa−miR−23a−3p MIMAT0000078(成熟miRNA)についての配列番号:7
Figure 2018502567
>hsa−miR−23b−5p MIMAT0004587(成熟miRNA)についての配列番号:8
Figure 2018502567
>hsa−miR−23b−3p MIMAT0000418(成熟miRNA)についての配列番号:9
Figure 2018502567
>hsa−miR−29c MI0000735(プレ−miRNA)についての配列番号:10
Figure 2018502567
>hsa−miR−29c−5p MIMAT0004673(成熟miRNA)についての配列番号:11
Figure 2018502567
>hsa−miR−29c−3p MIMAT0000681(成熟miRNA)についての配列番号:12
Figure 2018502567
以下の図面及び実施例により本発明をさらに例証する。しかし、これらの実施例及び図面は、本発明の範囲を限定するものとして決して解釈されるべきでない。
膵臓癌患者における唾液miRNAプロファイル。膵臓癌を有する患者(n=7)又は無癌の患者(n=4)からの唾液試料中のmiRNAプロファイルの分析。結果は、三回行ったΔCqの平均±S.D.である:(関心対象のmiRNAのCq − miR−92aのCq)。*、P<0.05。 膵臓癌及び膵炎患者における唾液miRNAプロファイル。膵臓癌を有する患者(n=7)又は膵炎を有する患者(n=4)からの唾液試料中のmiRNAプロファイルの分析。結果は、三回行ったΔCqの平均±S.D.である:(関心対象のmiRNAのCq − miR−92aのCq)。 膵臓癌の実験モデルにおける唾液miRNAプロファイル。腫瘍誘導後の表示時間にMia PACA-2 Lucia細胞を異種移植されたマウスにおける唾液hsa−miR−21、hsa−miR−23a、hsa−miR−23bレベル及びLucia血液レベルの分析。結果は、三回の実験で行われた6つの生物学的反復の平均±S.D.である。miRNAレベルをCqとして表現し、Luciaレベルを相対受光量(r.l.u.)として表現する。グレーゾーンは、分泌されたLuciaを使用してモニタリングした腫瘍量に対応する。
実施例
実施例1:
材料及び方法
患者
本プロトコールは、倫理委員会(Comite de Protection des Personnes Sud-Ouest et Outre Mer N°1, number 1-10-21)によって承認された。血液の汚染を避けるために、患者に、試料収集前の45分以内は歯を磨かないよう要請した。プロポフォールを用いた全身麻酔下で内視鏡検査する間に、無菌チップ及びマイクロピペットを使用して、唾液を収集した。等体積の唾液保護試薬(Qiagen)を含有する、予冷した1.5mlマイクロ遠心チューブ中に唾液を直ちに入れ、使用の準備が整うまで−80℃で保存した。本発明において、本発明者らは、書面のインフォームドコンセントを与えられた、年齢>18歳の患者を算入した。他の算入基準は、全身麻酔又は超音波内視鏡検査について禁忌がないことであった。膵炎又は膵臓癌の組織診、細胞診及び分子的(KRAS活性化変異分析(12))診断のために細針吸引材料を使用した。本研究に患者21人(7人は膵臓癌を有すると診断され、4人は膵炎(急性又は慢性のいずれか)を有すると診断され、4人は無関係の消化器疾患を有した(対照群))を算入した(表1)。診断を有さない患者(n=2)、他の消化器癌と診断された患者(n=2)、又は膵管内乳頭粘液性腫瘍と診断された患者(n=2)を研究から除外した。
Figure 2018502567
実験プロトコール
全ての動物実験は、実験研究のための国の倫理指針に従って行い、プロトコールは動物実験についての地域倫理委員会に承認されたものであり、実験動物の管理と使用に関する指針(US National Institutes of Health)に従って行った。分泌型Luciaルシフェラーゼを発現している、ヒト膵臓癌由来Mia PACA-2細胞(13、14)を、10%ウシ胎児血清、L−グルタミン、抗生物質、抗真菌剤カクテル(Life Technologies)、及びPlasmocin(登録商標)(InvivoGen)を補充したRPMI培地中で、37℃の加湿インキュベーターに入れて5% COの中で成長させる。2週齢雌性nu/nuマウス6匹を、0.9% NaCl中に希釈したペントバルビタール(80mg/kg)の腹腔内注射に酸素/イソフルラン(isofluorane)(2.5混合物)を使用する口からの麻酔を補充することによって麻酔し、以前に記載されたように、Mia PACA-2 Lucia細胞を膵尾に移植した(13、14)。唾液分泌をピロカルピンによって刺激しなかった。マイクロピペットにより口腔から唾液を得て、直ちに、等体積の唾液保護試薬(Qiagen)を含有する予冷1.5mlマイクロ遠心チューブ内に入れた。20分で収集を完了し、試料を分析まで−80℃で保存した。腫瘍成長の非侵襲的追跡のために、血液を眼窩後方収集により採取し、EDTAで処理したマイクロ遠心チューブ中で1000×gで10分間遠心分離した。基質としてセレンテラジン(50μM)を使用して、血漿5μl中でLuciaの産生を測定した。miRNA定量研究のために、腫瘍を液体窒素中で凍結し、使用まで−80℃で保存した。
RNAの抽出
唾液試料を使用する前に、それらを氷上で解凍し、2600×gで4℃にて15分間遠心分離した。無細胞上清をペレットから収集し、直ちに次の工程に使用した。Trizol LS試薬(Life technologies)及びmiRNAeasy抽出キット(Qiagen)を使用して、それぞれ唾液上清250μL及び腫瘍から総RNAを単離した。DNase I処理(DNase I, Qiagen)を使用して、RNA抽出の間に混入しているDNAを除去した。Nanodrop N-100を使用して総RNAの濃度を測定した。
miRNAの定量
Universal cDNA合成キット(Exiqon)を使用して、総唾液RNA、細胞RNA又は腫瘍RNA(20ng)を逆転写及び予備増幅し、続いてTaqMan(登録商標)PreAmp Master Mix(Life technologies)及びプールされた94個のマイクロRNAのLNA(商標)PCRプライマーセット(Exiqon)を使用して特異的標的増幅(STA)を行った。15回の予備増幅サイクルの後に、STA反応物をヌクレアーゼ不含水に1:10希釈した。qPCRアッセイ混合物は、TaqMan(登録商標)遺伝子発現マスター混合物(Life technologies)、DNA結合色素試料ロード試薬(Fluidigm)、EvaGreen(Biorad)、フォワード及びリバースプライマー混合物(Exiqon)並びにアッセイロード試薬からなり、それらを製造業者の推奨により調製した。試料及び試料混合物をFluidigmチップ(Fluidgm)にロードし、Fluidigmプラットフォーム(Fluidgm)上で定量リアルタイムPCR反応を、95℃で10分間、続いて95℃で10秒間及び60℃で1分間を30サイクルで行った。定量サイクル(Cq)値は、一定の閾値を超える蛍光発光におけるサイクル数として定義される。Cq15〜30を高発現と見なし、Cq35を低発現と見なす。40を超えるCq値を、検出不能のmiRNAと見なした。miRNA定量PCR(qPCR)実験について、has−miR−92aをヒト唾液試料における参照遺伝子として使用した。本発明者らは、各候補miRNAバイオマーカーのCq値から参照miRNA(has−miR−92a)のCq値を差し引くことによってΔCqを計算した。Applied BiosystemsからのRQ manager 1.2.1及びData Assist v3.0を使用してデータの規準化を行った。
統計解析
種々の群間のqPCRに基づく遺伝子発現値を、ノンパラメトリックWilcoxon順位和検定を使用して比較した。次に、候補バイオマーカーのmiRNAを、P<0.05に基づき選択した。
結果
膵臓癌特異的唾液miRNAの同定
本発明において、文献から以下のような94個のmiRNAを選択した:以前に報告された癌バイオマーカー、以前に報告された膵臓癌バイオマーカー、癌を有する患者の血液から検出された、又は癌を有する患者の唾液中から検出された。候補miRNAの発現を、膵臓癌を有する患者(n=7)、良性膵炎を有する患者(n=4)、又は癌のない患者(n=4)においてBiomark Fluidgmを使用するq(RT)PCRによってスクリーニングした。
94種のmiRNAのうち、23種のmiRNAは全ての被験試料で検出不能であった。他方で、hsa−miR−23a、hsa−miR−223、hsa−miR−23b、hsa−miR−92a、hsa−miR−21、hsa−miR−205及びhsa−miR−127−5pは、膵臓癌患者及び対照患者の唾液中に高レベル発現されていた。Genormソフトウェアを使用して、本発明者らは、本試験についての参照miRNAとしてhsa−miR−92aを選択した。本発明者らは、3種のmiRNA(has−miR−21、has−miR23a及びhas−miR−23b)が、対照患者(n=4;Wilcoxon検定、P<0.05)と比較して膵臓癌を有する患者(n=7)由来の唾液中で示差的に発現されたことを見出した(表2及び図1)。候補miRNAの発現は、無癌の患者由来の唾液試料中での発現と比較して、腫瘍を有する患者由来の唾液試料中の方が高かった(平均3844倍)(表2)。重要なことには、hsa−miR−21及びhsa−miR−23aは、膵臓癌に厳密に特異的(100%)であり、すばらしい感度を有した(それぞれ71.4%及び85.7%)。hsa−miR−20a及びhsa−miR−210は、膵臓癌と良性膵炎患者との間の区別的miRNAとしての傾向を示した(0.09>P>0.05)(表3)。まとめると、本発明は、唾液hsa−miR−21、hsa−miR−23a及びhsa−miR−23bが、膵臓癌の診断についての新規な非侵襲性バイオマーカーであることを実証している。
Figure 2018502567
膵臓癌を有する患者(n=7)由来の全唾液中のmiRNAの発現を、癌を有さない患者(n=4)由来の全唾液中のmiRNAの発現と比較した。
Figure 2018502567
膵臓癌を有する患者(n=7)由来の全唾液中のmiRNAの発現を、膵炎を有する患者(n=4)由来の全唾液中のmiRNAの発現と比較した。
膵臓癌の実験モデルにおいて唾液miRNAは腫瘍量に先立つ
本発明者らは、次に、膵臓癌の実験モデルにおける唾液miRNA検出の動態を研究した。Mia PACA−2ヒト由来膵臓癌細胞を無胸腺マウス(n=6)の膵臓に移植した。本発明者らは、これらの細胞及び結果として生じた異種移植片が、高レベルのhsa−miR−21、hsa−miR−23a、hsa−miR−23b及びhas−miR−29cを発現することを見出した。これらの細胞は、非侵襲性腫瘍モニタリングのために分泌型ルシフェラーゼを発現するように操作されていたので(13、14)、膵臓癌の腫瘍が、腫瘍細胞の生着の25日後及び触知可能になる前に検出された(図3)。
興味深いことに、腫瘍誘導の早くも14日後に、担腫瘍マウス由来の唾液中からhsa−miR−21が容易に検出され(図3)、一方、無腫瘍動物の唾液中からは検出不能であった。加えて、唾液hsa−miR−21の発現は、実験の経過中に上昇を維持した(図3)。他方で、唾液hsa−miR−23a、hsa−miR−23b及びhas−miR−29cは、低レベル検出された(図3)。したがって、本発明者らは、膵臓癌の本実験モデルにおいてhsa−miR−21が唾液バイオマーカーを有することを検証し、加えて、本発明者らの結果は、唾液miRNAを膵臓癌の早期診断のために使用できることを強く実証するものである。
実施例2:
本発明者らは、本発明において、外科手術に不適格な膵臓腫瘍(切除不能の膵臓癌)を有する患者、前癌病変(膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN))を有する患者、炎症性疾患(膵炎)を有する患者又は無癌の患者の間の唾液マイクロRNAプロファイルにおける差を早期診断ツールとして調査した。
表1に記載された患者に加えて、本発明者らは、試験に、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)を有すると診断された患者(n=2)を算入した(表4)。
Figure 2018502567
結果
本発明において、94種のmiRNAを選択した。候補miRNAの発現を、膵臓癌を有する患者(n=7)、膵炎を有する患者(n=4)、膵管内乳頭粘液性腫瘍を有する患者(IPMN、n=2)又は癌を有さない患者(n=4)(表1及び表4)においてBiomark Fluidgmを使用するq(RT)PCRによってスクリーニングした。
94種のmiRNAのうち、23種のmiRNAは、全ての被験試料で検出不能であった。本発明者らは、4種のmiRNA(hsa−miR−21、hsa−miR23a、hsa−miR−23b及びhsa−miR−29c)が、膵臓癌を有する患者(n=7)由来の唾液において有意に発現され、一方で対照患者(n=4;Wilcoxon検定、0.001<p<0.03)の唾液中で検出不能であったことを見出した(表5)。候補miRNAの発現は、すばらしい感度(57%〜86%の範囲、表5)で膵臓癌に厳密に特異的(100%)であった。has−miR−23a及びhsa−miR−23bは、十分に特徴付けられたPDACの前駆病変であるIPMNを有すると診断された患者の唾液中から検出された。
Figure 2018502567
PDACを有する患者(n=7)由来の全唾液中のmiRNAの発現を、癌を有さない患者(n=4)由来の全唾液中のmiRNAの発現と比較した。p値(ノンパラメトリックWilcoxon順位和検定)を示す。
参考文献:
本出願にわたり、様々な参考文献が、本発明が属する技術の水準を説明している。これらの参考文献の開示は、参照により、本明細書に組み入れられる。
Figure 2018502567
Figure 2018502567

Claims (4)

  1. 膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する方法であって、該対象から得られた唾液試料中から、miR−21、miR−23a及びmiR−23bからなる群より選択される少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを測定する工程を含む方法。
  2. 唾液試料と参照値との間のmiRNAの発現レベルにおける差を検出することが、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある対象を指し示す、唾液試料中の少なくとも1つのmiRNAの発現レベルを参照値と比較することからなる工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  3. 膵臓癌の予防又は治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、
    i)請求項1又は2のいずれか記載の方法を行うことによって、膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクのある対象を同定する工程、及び
    ii)膵臓癌を有する、又は膵臓癌を有する若しくは発生するリスクがある該対象を、膵臓癌の処置で処置する工程
    を含む方法。
  4. 膵臓癌に冒された対象の処置をモニタリングするための方法であって、
    i)請求項1又は2のいずれか記載の方法を行うことによる、該処置の前の膵臓癌の診断、
    ii)請求項1又は2のいずれか記載の方法を行うことによって、該処置の後に膵臓癌の状態を判断すること、及び
    iii)工程i)で判定された結果を、工程ii)で判定された結果と比較すること(その際、該結果の間の差は、処置の有効性を指し示す)
    からなる工程を含む方法。
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