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JP2018120383A - 生体画像処理システム、生体画像処理方法、生体画像処理プログラム、生体画像処理プログラムを記憶する記憶媒体 - Google Patents

生体画像処理システム、生体画像処理方法、生体画像処理プログラム、生体画像処理プログラムを記憶する記憶媒体 Download PDF

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JP2018120383A JP2017010827A JP2017010827A JP2018120383A JP 2018120383 A JP2018120383 A JP 2018120383A JP 2017010827 A JP2017010827 A JP 2017010827A JP 2017010827 A JP2017010827 A JP 2017010827A JP 2018120383 A JP2018120383 A JP 2018120383A
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Abstract

【課題】ノイズの少ない血管パターンを取得する生体画像処理システムを提供する。【解決手段】近赤外光が照射された生体を撮像することで生成された第一画像と、可視光が照射された前記生体を撮像することで生成された第二画像と、を取得する取得部と、第二画像に基づいて、第一画像内の皮膚パターンを処理する画像処理部と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、生体画像を処理する生体画像処理システム、生体画像処理方法、生体画像処理プログラム、生体画像処理プログラムを記憶する記憶媒体に関する。
近年、情報化社会の発展に伴い、商品取引や出入国審査におけるなりすましの問題が深刻化してきている。パスワードや認証カード等による個人認証は、盗難や盗み見により他人のなりすましを容易に許してしまう。そこで、パスワードや認証カード等を用いた認証方式ではなく、偽造が難しい個人固有の生体特徴を用いた認証方式が開発されてきている。血管パターンの特徴は生体内部に存在する血管に由来することから、特に偽造が難しく、血管パターンを用いた認証はなりすましに対して高いセキュリティを確保することができる。
血管パターンを用いた認証装置の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された認証装置は、ガイド部12にあてがわれた指の指腹側部に近赤外光を照射し、指腹中央部に可視光を照射し得るように構成されている。同装置のカメラ15は、無色透明の開口カバー部14を透過した光を撮像し、画像データを生成する。同装置の信号分離部31は、カメラ15が生成した画像データを色分光単位毎に分離し、血管画像データと指表面画像データとを抽出する。同装置の位置ずれ検出処理部32は、基準指表現画像と指表面画像データとから血管画像データの位置ずれ状態を検出する。照合部33Bは、位置ずれ状態の検出結果に基づいて位置が補正された血管画像と、予め登録された画像とを照合する。
特開2006−72764号
ところで、上記の装置のように生体を透過した光によって撮像される画像は血管パターンの照合に用いられるが、同画像には指紋パターン、掌紋パターン等の皮膚パターンが写り込みやすい。血管パターンの照合において、画像に写りこんだ皮膚パターンは照合の結果に影響を与え、認証の精度を低下させる原因となり得る。そこで、本発明の目的は、ノイズの少ない血管パターンを取得する生体画像処理システムを提供することにある。
本発明の第一のシステムは、近赤外光が照射された生体を撮像することで生成された第一画像と、可視光が照射された前記生体を撮像することで生成された第二画像と、を取得する取得部と 、前記第二画像に基づいて、前記第一画像内の皮膚パターンを処理する画像処理部と、を有する。
本発明によれば、ノイズの少ない血管パターンを取得する生体画像処理システムを提供することができる。
第一実施形態の構成例を示す図である。 第二実施形態の構成例を示す図である。 第二実施形態の動作例を示すフローチャートである。 第三実施形態の構成例を示す図である。 第三実施形態の変形例を示す図である。 第三実施形態の変形例を示す図である。 第四実施形態の構成例を示す図である。 ハードウェアの構成例を示す図である。
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素は例示であり、本発明の技術範囲をそれらに限定する趣旨のものではない。
(第一実施形態)
第一実施形態の構成例について説明する。図1は、生体画像処理システム100の構成例を示した図である。生体画像処理システム100は、取得部10と、画像処理部11と、を有する。取得部10は、近赤外光が照射された生体を撮像することで生成された第一画像と、可視光が照射された生体を撮像することで生成された第二画像と、を取得する。画像処理部11は、第二画像に基づいて、第一画像内の皮膚パターンを処理する。
第一実施形態によれば、ノイズの少ない血管パターンを取得する生体画像処理システムを提供することができる。以下に、原理を説明する。
近赤外光は波長が長いため、生体内を透過しやすい。また、生体内の血液には、近赤外光をよく吸収するヘモグロビンが多く含まれる。そのため、近赤外光が生体に照射されると、生体内の血管では光がよく吸収され、その他の部分では光が透過するため、生体の血管部分は暗く見える。つまり、近赤外光が照射された状態の生体を撮像すると、撮像された画像には血管パターンが写る。血管パターンはその人ごとに異なるため、個人固有の生体特徴として個人認証等の認証処理に用いることができる。
ここで、生体に近赤外光が照射された状態で撮影された画像には、皮膚パターンが写りこみやすい。近赤外光は生体に吸収されやすいが、一部は生体表面で反射され、生体に吸収されない。特定の方向から生体に近赤外光を照射する場合、光源からの光が直接届かない凹部は影となるため、皮膚表皮の凹凸が画像に写る。なお、本明細書において、皮膚パターンとは、生体表皮の凹凸から成る模様であるとする。皮膚パターンには、指紋、掌紋、足紋、その他の皮膚の皺等が含まれる。
また、生体を透過した近赤外光を撮影する場合も、生体表皮の凹部は影として写る。特に、何らかの部材に載置された生体を撮影する場合には、生体から放射される光の挙動が表皮の凹部と凸部とで異なるため、画像に皮膚パターンが写りこみやすい。これは、生体が載置された部材と生体と間に存在する空気と、生体とでは光の屈折率が異なるため考えられる。生体凹部から放射される光は、表皮と空気との境界で屈折散乱する。そのため、生体が載置された部材に入射する光が減衰し、当該部材を通して撮像部に到達する光も減衰するため、表皮の凹部は暗く写る。一方、表皮の凸部は部材に直接接するため、表皮の凸部から放射される光の多くは部材に入射する。そのため、表皮の凸部は明るく写る。
以上より、近赤外光が照射された生体を撮像することで生成された第一画像には、血管パターンだけでなく皮膚パターンも写りこむ可能性が高い。しかし、血管パターンの照合では、画像に写りこんだ皮膚パターンはノイズとなるため照合の結果に影響を与え、認証の精度が低下する原因となり得る。そのため、第一画像を利用して照合・認証を行う場合には、第一画像内の皮膚パターンを処理し、ノイズを低減することが好ましい。
そこで、取得部10は、第一画像に加えて、可視光が照射された前記生体を撮像することで生成された第二画像を取得する。可視光は、近赤外光と比較して波長が短く、生体内を透過しにくいため、その多くが生体表皮で反射する。そのため、第二画像には皮膚パターンが鮮明に写る。画像処理部11は、第二画像に基づいて、第一画像内の皮膚パターンを処理するため、処理後の第一画像はノイズの少ない血管パターンを示す画像となる。画像処理部11は、例えば、第二画像に写る皮膚パターンを用いて、第一画像内の皮膚パターンを薄く(暗く)することで、第一画像における皮膚パターンの写りこみを低減しても良い。
画像処理部11は、第二画像内の皮膚パターンに相当する皮膚パターンを第一画像から除去しても良い。より具体的には、画像処理部11は、第一画像の特定の画素の画素値から、当該特定の画素に対応する第二画像の画素の画素値を減算しても良い。これにより、皮膚パターンが除去された第一画像は、よりノイズの少ない血管パターンを示す画像となる。なお、画像処理部11は、第一画像および第二画像の画素値を二値化した後に、減算の処理を行っても良い。
(第二実施形態)
(第二実施形態の構成)
次に、第二実施形態の構成例について説明する。図2は、生体画像処理システム101の構成例を示した図である。図2は、生体画像処理システム101の撮像機構については特に、その断面の概略図を示している。ここで、撮像機構とは、光源、生体が載置されるプレート、撮像部、遮光部等の位置関係を含む生体撮像のための構造である。
生体画像処理システム101は、取得部10と、画像処理部11と、プレート18と、近赤外光源13−1と、近赤外光源13−2と、可視光源14−1と、可視光源14−2と、撮像部15と、遮光部16−1と、遮光部16−2と、光源制御部17と、を有する。プレート18の生体と接する面を載置部12と呼ぶ。以下、近赤外光源13−1及び13−2と、可視光源14−1及び14−2とを総称して「光源」と呼ぶ場合がある。また、遮光部16−1と16−2を総称して「遮光部」と呼ぶ場合がある。
取得部10は、近赤外光が照射された生体を撮像することで生成された第一画像と、可視光が照射された生体を撮像することで生成された第二画像と、を撮像部15から取得する。画像処理部11の処理は第一実施形態と同様であるため、説明を省略する。
載置部12には、生体が載置される。図2は、載置部12に生体が載置されている様子を示している。生体の表皮SKは、皮膚パターンである指紋や掌紋を形成する凹凸を有している。図2のように、載置部12が生体と撮像部15との間に位置する場合は、プレート18は透明又は半透明であることが好ましい。生体を透過した光及び生体に反射された光が、載置部12を透過し、撮像部15に達することができるようにするためである。プレート18は、透明または半透明のガラス、プラスチック等で良い。
光源は、載置部12を介して近赤外光及び可視光を生体に照射する。光源は、例えばLED(Light Emitting Diode)、電球、蛍光灯等の発光部材でよい。以下、光源についてより具体的に説明する。載置部12の下方には、近赤外光源13−1及び13−2が設けられている。近赤外光源13−1及び13−2は、載置部12を介して近赤外光を生体に照射する。近赤外光源13−1及び13−2が照射する光の波長は、ヘモグロビンによる吸収率が高い750nm〜900nmであることが好ましい。
また、載置部12の下方には、可視光源14−1及び14−2が設けられている。可視光源14−1及び14−2は、載置部12を介して可視光を生体に照射する。可視光源14−1及び14−2が照射する光の波長は、ヘモグロビンによる吸収率が低い400nm〜570nmであることが好ましい。
近赤外光源13−1及び13−2と、可視光源14−1及び14−2とは、別時に生体に光を照射する。すなわち、取得部10は、近赤外光が照射された生体を撮像することで生成された第一画像と、可視光が照射された前記生体を撮像することで生成された第二画像と、を別々に撮像部15から取得する。光源による光の照射のタイミングは、光源制御部17によって制御される。
図2に示されるように、近赤外光源13−1及び13−2が照射した近赤外光は、一部が生体内に入り込み、一部が生体の表面で反射される。可視光源14−1及び14−2が照射した可視光の多くは、生体表面で反射される。これにより、第一画像には血管パターンと皮膚パターンが、第二画像には皮膚パターンが写る。
なお、光源及び撮像部12は、プレート18の内部に位置しても良い。これにより、さらに装置が薄型となる。また、光源の数は、近赤外光源2つ、可視光源2つに限られない。光源の数は、近赤外光源、可視光源それぞれ一つずつでも良いし、近赤外光源と可視光源とがそれぞれ3つ以上でも良い。近赤外光源の数と可視光源の数は異なっても良い。
撮像部15は、光源の側方に位置し、生体を撮像する。撮像部15は、CCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Meta Oxide Semiconductor)センサ、またはこれらを有するカメラで良い。撮像部15は、受光した光を画像データに変換することで、画像データを生成する。
遮光部16−1及び16−2は、光源と撮像部15との間に位置し、撮像部への光の入射を遮る部材である。遮光部16−1及び16−2は、撮像部15が光源からの光を直接受光しないよう、光源と撮像部15との間に位置している。撮像部15が光源からの光を直接受光すると、光線かぶりによるサチュレーション等により第一画像及び第二画像に血管パターンが鮮明に写らなくなってしまう恐れがあるためである。なお、遮光部の数は2つである必要はなく、例えば直方体の撮像部15の外周を囲むように4つ設けられても良い。また、光源を囲むように筒型の遮光部が設けられても良い。いずれにしろ、遮光部は、撮像部15が光源からの光を直接受光しないように、光源から撮像部15に直進する光を遮光する役割を果たす。
光源制御部17は、光源を制御する。例えば光源制御部17は、近赤外光源13−1及び13−2を含む近赤外光源のグループと、可視光源14−1及び14−2を含む可視光源のグループとが別時に点灯するように光源を制御する。光源制御部17は、不図示の入力部が撮像開始の信号を入力したことを契機に光源を点灯させても良い。不図示の入力部は例えば、ユーザからの撮影開始の指示を受付ける入力装置でもよい。又は、不図示の入力部は、生体が載置部12に載置されたことを検出する圧力センサ、静電容量センサ、赤外線センサ等でも良い。
(第二実施形態の動作)
次に、第二実施形態の動作を説明する。図3は、生体画像処理システム101の動作を説明するフローチャートを示す。
近赤外光源13−1及び13−2は、載置部12を介して生体に近赤外光を照射する(S1)。例えば光源制御部17は、生体が載置部12に載置されたことを検出する静電容量センサから信号を受信すると、近赤外光源13−1及び13−2を制御して近赤外光を生体に照射させる。撮像部15は、近赤外光が照射された生体を撮像し、第一画像を生成する(S2)。取得部10は、撮像部15から第一画像を取得する。次に可視光源14−1及び14−2は、載置部12を介して生体に可視光を照射する(S3)。例えば光源制御部17は、近赤外光源13−1及び13−2の制御に続けて、可視光源14−1及び14−2を制御して可視光を生体に照射させても良い。撮像部15は、可視光が照射された生体を撮像し、第二画像を生成する(S4)。取得部10は、撮像部15から第二画像を取得する。画像処理部11は、第一画像および第二画像を取得部10から取得し、第二画像に基づいて、第一画像内の皮膚パターンを処理する(S5)。画像処理部11は、第二画像に基づく第一画像の処理の前又は後に、画像の二値化、血管パターンの強調、ローパスフィルターによる高周波数成分の除去、その他のノイズ除去、血管パターンの位置合わせ等の画像処理を行っても良い。
画像処理部11は、処理された第一画像を不図示の認証部に送信しても良い。不図示の認証部は、画像処理部11が処理した第一画像に写る血管パターンと予めDB(データベース)等に登録された血管パターンとを照合することで、本人認証を実行しても良い。また、画像処理部11は、第一画像に加えて第二画像を不図示の認証部に送信しても良い。不図示の認証部は、第二画像に写る皮膚パターンと予め予めDBに登録された皮膚パターンとを照合し、当該照合の結果と血管パターンを用いた照合の結果とに基づいて本人認証を行っても良い。2以上の生体特徴を用いて本人認証を行うことで、認証の精度を向上させることができる。
第二実施形態によれば、遮光部が光源と撮像部との間に位置するため、撮像部を光源の側方に設けることが可能になる。遮光部があることにより、光源が照射する光が直接撮像部に受光されないため、撮像部を光源の側方に設けても撮像される血管パターンが不鮮明になる可能性が低いためである。そして、撮像部を光源の側方に設けることで、生体画像処理システムの薄型化を達成することができる。
さらに、第二実施形態によれば、生体が載置部に接触した状態で皮膚パターンを撮像するため、例えば指紋画像が生成された場合、予め登録された押捺指紋画像や遺留指紋画像との照合に適している。犯罪現場等から採取される遺留指紋や、プリズムを使用した指紋読取装置が読み取る押捺指紋は、いずれも指が圧迫された状態で撮影される指紋である。そのため、これらの指紋と、非接触の指紋読取装置が読み取る指紋とでは指紋の変形の具合が異なり、照合の精度が低下する可能性がある。第二実施形態によれば、生体が載置部に接触した状態で皮膚パターンを撮像するため、遺留指紋や押捺指紋との照合に適した画像を生成することができる。
また、プリズムを使用した指紋読取装置は、大型化しやすく、他の製品への組み込みが難しい。第二実施形態によれば、押捺指紋や遺留指紋の画像との照合に適した画像を生成することができ、かつ、装置全体を薄型にすることができる。
さらに、第二実施形態によれば、光源は生体の載置部を介して近赤外光及び可視光を照射するため、ユーザに対するガイダンスを効果的に行うことができる。例えば光源は、ユーザが指を載置するタイミング、位置等を、載置部の裏側から報知することができる。これによりユーザは指を載置するタイミング、位置等を視覚的かつ容易に把握することができる。
なお、近赤外光源と可視光源は別時に光を生体に照射するものとして説明したが、同時に光を生体に照射してもよい。つまり、撮像部15は、近赤外光と可視光が同時に照射された生体を撮像してもよい。この場合、生体画像処理装置101は、近赤外光及び可視光が照射された生体を撮像した一枚の画像を、第一画像と第二画像とに分離する処理を行う必要がある。画像を分離する処理を可能とするため、生体画像処理装置101は、フィルタアレイと画像分離部を有していることが好ましい。
フィルタアレイは、所定の波長の光を透過するフィルタである。例えばフィルタアレイは、近赤外光フィルタと可視光フィルタを格子状に配列した一枚のフィルタで良い。近赤外光フィルタは近赤外光の波長、例えば750nm〜900nmの波長域の光を透過する。可視光フィルタは可視光の波長、例えば400nm〜570nmの波長域の光を透過する。従って、近赤外光フィルタと可視光フィルタを組み合わせたフィルタアレイは、近赤外光と可視光とを分光し、撮像部15に入射させることができる。フィルタアレイは載置部12と撮像部15との間に設けられる。
画像分離部は、フィルタアレイを介して撮像された画像の画像データを近赤外光に対応する画素データと可視光に対応する画素データとに分離する。そして画像分離部は、近赤外光に対応する画素データの集合を第一画像を表すデータとして取得部10に送信し、可視光に対応する画素データの集合を第二画像を表すデータとして取得部10に送信する。 これにより、近赤外光源と可視光源が別時に光を照射しなくとも、取得部10は第一画像と第二画像を取得することができるため、撮影時間を短縮することができる。また、撮影タイミングの違いにより生体の位置がずれてしまう恐れがないため、第一画像における皮膚パターンの位置と、第二画像における皮膚パターンの位置が一致する。これにより、画像処理部11は、第一画像内の皮膚パターンをより正確に処理することができる。
また、載置部12の屈折率は生体の屈折率と略同一であることが好ましい。生体の屈折率は一般的に1.4〜1.5であるため、載置部12、すなわちプレート18の屈折率も1.4〜1.5であることが望ましい。載置部12の屈折率が生体の屈折率と略同一であると、プレート上で反射と屈折が生じにくくなるため、より鮮明な血管パターンを撮像することができる。
(第三実施形態)
次に、第三実施形態の構成例について説明する。図4は、生体画像処理システム102の構成例を示した図である。図4は、生体画像処理システム102の撮像機構については特に、その断面の概略図を示している。第三実施形態は、光源、遮光部、撮像部の位置関係が第二実施形態とは異なる。その他の構成は第二実施形態と同様であるため、適宜説明を省略する。
生体画像システム102は、取得部10と、画像処理部11と、プレート18と、近赤外光源13−1と、近赤外光源13−2と、可視光源14−1と、可視光源14−2と、撮像部15−1と、撮像部15−2と、遮光部16−3と、遮光部16−4と、光源制御部17と、を有する。プレート18の生体と接する面を載置部12と呼ぶ。以下、撮像部15−1及び15−2を総称して単に「撮像部」と呼ぶ場合がある。同様に、遮光部遮光部16−3及び遮光部16−4を総称して単に「遮光部」と呼ぶ場合がある。
第三実施形態では、撮像部が光源と載置部12との間に位置している。図4を参照すると、撮像部15−1は、近赤外光源13−1及び可視光源14−1と、載置部12との間に位置している。撮像部15−2は、近赤外光源13−2及び可視光源14−2と、載置部12との間に位置している。また、撮像部15−1及び15−2は、プレート18の内部に位置している。撮像部と光源と載置部12がこのような位置関係にあることにより、光源から放射された光は、図4の矢印のイラストに示されるように、撮像部15−1の側方及び撮像部15−2の側方を通って生体に到達する。換言すると、光源は、撮像部の側方を通して近赤外光及び可視光を照射する。
遮光部が光源と撮像部の間に位置する点は第二実施形態と同様であるが、第三実施形態では、光源が撮像部15−1及び15−2の下方に位置するため、遮光部16−3は撮像部15−2の下方に位置し、遮光部16−4は撮像部15−1の下方に位置する。これにより、光源からの光が直接撮像部15−1及び15−2に入射しないようになっている。第三実施形態の動作は第二実施形態と同様であるため、説明を省略する。
第三実施形態によれば、生体画像処理システムが複数の撮像部を有する場合にも、撮像部と光源とを同一平面上に配置する必要がなく、光源の配置に撮像部の制約を受けにくい。これにより、例えば、生体画像処理システム102の製造過程において、予め光源を接着させた基盤の上に、撮像部を配置することができる。そのため、光源や撮像部の大きさの選択の余地が広がる、光源の数の増減による光量の調節が容易となる、等の効果が期待できる。
なお、第三実施形態における可視光源、赤外光源、撮像部、遮光部の数は図4に示される数に限られない。また、撮像部は、光源の真上に位置する必要はない。例えば、撮像部15−2は、可視光源14−1と可視光源14−2との間の空間の真上に位置しても良い。この場合の構成例を図5に示す。図5に示される構成の場合も、光源は、撮像部15−1の側方及び撮像部15−2の側方を通して近赤外光及び可視光を照射する。
また、光源は、撮像部に対して図4に示される位置と、図5に示される位置の両方に設けられていても良い。つまり、光源が敷き詰められた基盤の上に、間隔をあけて配置された撮像部を設けるプレート18が配置されても良い。
さらに、複数の近赤外光源と複数の可視光源は、載置部の下方に交互に配置されても良い。この場合の構成例を図6に示す。図6に示される生体画像処理システム104は、複数の近赤外光源13−1〜13〜5及び複数の可視光源14−1〜14−5を有する。また、これらの近赤外光源及び可視光源は、載置部12の下方に交互に配置されている。
これにより、光源は近赤外光と可視光を生体表皮に万遍なく照射することができる。そのため、生体に照射される近赤外光及び可視光の光量のムラが抑えられ、第一画像及び第二画像に写る皮膚パターンの一部が不鮮明となることを防止できる。ひいては、画像処理部11による皮膚パターンの処理が効果的に行われることが期待される。
なお、撮像部はプレート18の内部に配置されていなくても良い。例えば撮像部は、プレート18の下面に接着されても良いし、撮像部の一部がプレート18の内部にあり、一部はプレート外に露出していても良い。遮光部は、図4に示されるようにプレート18の下面に接着されている必要はない。遮光部は光源と撮像部との間に位置していればよく、例えば、遮光部はプレート18の内部に位置しても良い。
また、第三実施形態の生体画像処理装置102は、第二実施形態と同様、近赤外光源と可視光源が同時に照射された生体を撮像しても良い。その場合の画像の分離については、第二実施形態にて述べた通りであるため説明を省略する。載置部12の屈折率は、第二実施形態と同様の理由から、生体の屈折率と略同一であることが好ましい。
(第四実施形態)
(第四実施形態の構成)
次に、第四実施形態の構成例について説明する。図7は、生体画像処理システム105の構成例を示した図である。図7は、生体画像処理システム105の撮像機構については特に、その断面の概略図を示している。生体画像処理システム105は、取得部10と、画像処理部11と、近赤外光源13−1〜13−4と、可視光源14−1〜14〜4と、撮像部15−1〜15−4と、光源制御部17と、複数の遮光壁を有するプレート19と、を有する。プレート19の生体と接する面を載置部20と呼ぶ。
第四実施形態は、光源、遮光部、撮像部がプレート19内に位置する点で第二実施形態および第三実施形態と異なる。また、プレート19は、短手方向にプレート19内を仕切る複数の遮光壁を有している。これにより、プレート19内は複数の部屋に仕切られており、この部屋のそれぞれに光源、遮光部、撮像部のいずれかが交互に配置されている。その他の構成は第二実施形態と同様であるため、適宜説明を省略する。また、第四実施形態の動作は、第二実施形態と同様であるため説明を省略する。
第四実施形態によれば、光源と撮像部とを交互に配置しているため、各撮像部は生体の光源が照射された部分に近接して生体を撮像することができる。これにより、各撮像部は近赤外光が十分な光量で照射された生体を撮像することができるため、血管パターンが鮮明に写る画像を生成することができる。同様に、各撮像部は可視光が十分な光量で照射された生体を撮像することができるため、皮膚パターンが鮮明に写る画像を生成することができる。
なお、近赤外光源と可視光源との間には遮光壁が設けられていなくても良い。遮光壁は、少なくとも光源からの光が撮像部に直接入射しないように、撮像部が配置された部屋と光源が配置された部屋とを区切るように設けられていればよい。また、一つの部屋に複数の近赤外光源、複数の可視光源、又は複数の撮像部が設けられても良い。
第四実施形態の生体画像処理装置105は、第二実施形態及び第三実施形態と同様、近赤外光源と可視光源が同時に照射された生体を撮像しても良い。画像の分離については、第二実施形態にて述べた通りであるため説明を省略する。載置部12の屈折率は、第二実施形態と同様の理由から、生体の屈折率と略同一であることが好ましい。
(ハードウェア構成)
次に、ハードウェア構成例について説明する。図8は、生体画像処理システム101〜105の少なくともいずれか一つを実現する生体画像処理装置106の構成例を示す図である。なお、図8には、光源、載置部、撮像部等の位置関係を示す撮像機構のハードウェア構成は記載されていない。撮像機構のハードウェア構成例は、図2、図4〜7に示されている通りである。
生体画像処理装置106は、あらゆる一般的なコンピュータと撮像機構とを含む装置で良い。図8より、生体画像処理装置106は、プロセッサ1402、メモリ1404、ストレージ1406、メモリ1404と接続するノースブリッジ1408、拡張スロット1410を含む。また、生体画像処理装置106は、通信インターフェース1414、ストレージ1406に接続するサウスブリッジ1412、近赤外光源13、可視光源14、撮像部15を含む。これらの構成要素は、互いにバスによって接続されている。
プロセッサ1402は、メモリ1404、ストレージ1406等に記憶された命令を読み出して実行する。プロセッサ1402は、不図示の表示装置に映像を表示するために命令を実行してもよい。
プロセッサ1402は、取得部10、画像処理部11、光源制御部17を実現しても良い。例えばプロセッサ1402は、メモリ1404又はストレージ1406から読み出した命令に従って近赤外光源13及び可視光源14の点灯・消灯を制御し、撮像部15から取得した画像データを処理しても良い。プロセッサ1402は、CPU(Central Processing Unit)、ASICs(Applicaion Specific Integrated Circuits)等の回路で良い。
メモリ1404は、情報を記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。メモリ1404は、RAM等の揮発性の記憶媒体でも良いし、ROM等の不揮発性の記憶媒体でも良い。また、メモリ1404は、光学ディスク、磁気ディスク等でもよい。ストレージ1406は、大容量なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体で良い。ストレージ1406は、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ、光学ディスク、フラッシュメモリ等で良い。これらのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が記憶するコンピュータプログラムが含む命令は、プロセッサ1402によって実行されることで上述の実施形態を実現する。
ノースブリッジ1408は、CPUやメモリなどコンピュータの頭脳に接続され、データ転送のタイミングやその速度などをコントロールする。ノースブリッジ1408は、主に高速に動作する装置との間でデータの橋渡しをする。一方、サウスブリッジ1412は、比較的低速な装置との間でデータの橋渡しをする。例えばノースブリッジ1408は、メモリ1404、不図示の表示装置、拡張スロット1410と接続されていても良い。また、サウスブリッジ1412は、ストレージ1406、通信インターフェース1414と接続されていても良い。
通信インターフェース1414は、USB,Bluetooth(登録商標)、Ethernet(登録商標),wireless Ethernet等の様々なコミュニケーションポートを含んでも良い。また、これらのコミュニケーションポートは、一つまたは複数の入出力装置、例えばキーボード、ポインティングデバイス、スキャナ、ルーター等の通信機器、と接続されても良い。
なお、近赤外光源13、可視光源14、撮像部15を含む撮像機構は、生体画像処理装置106とは別の装置内にあってもよい。すなわち、生体画像処理装置106と通信可能な別の装置と、生体画像処理装置106とによって生体画像処理システム101〜105が構成されても良い。その場合、生体画像処理装置106内のプロセッサは、通信インターフェース1414を介して当該別の装置内の近赤外光源13、可視光源14、撮像部15を制御しても良い。そして、当該別の装置内の撮像部15から通信インターフェース1414を介して画像データを受信し、受信した画像データに対して画像処理を実行しても良い。
上述した各実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内であれば、種々変更することができるものである。
10 取得部
11 画像処理部
12 載置部
13 近赤外光源
13−1 近赤外光源
13−2 近赤外光源
13−3 近赤外光源
13−4 近赤外光源
13−5 近赤外光源
14 可視光源
14−1 可視光源
14−2 可視光源
14−3 可視光源
14−4 可視光源
14−5 可視光源
15 撮像部
15−1 撮像部
15−2 撮像部
15−3 撮像部
15−4 撮像部
16−1 遮光部
16−2 遮光部
16−3 遮光部
16−4 遮光部
17 光源制御部
18 プレート
19 プレート
20 載置面
100 生体画像処理システム
101 生体画像処理システム
102 生体画像処理システム
103 生体画像処理システム
104 生体画像処理システム
105 生体画像処理システム
106 生体画像処理装置
1402 プロセッサ
1404 メモリ
1406 ストレージ
1408 ノースブリッジ
1410 拡張スロット
1412 サウスブリッジ
1414 通信インターフェース
SK 生体の表皮

Claims (8)

  1. 近赤外光が照射された生体を撮像することで生成された第一画像と、可視光が照射された前記生体を撮像することで生成された第二画像と、を取得する取得部と 、
    前記第二画像に基づいて、前記第一画像内の皮膚パターンを処理する画像処理部と、
    を有する生体画像処理システム 。
  2. 前記画像処理部は、前記第二画像内の皮膚パターンに相当する皮膚パターンを前記第一画像から除去する処理を行う
    請求項1に記載の生体画像処理システム。
  3. 前記生体が載置される載置部と、
    前記載置部を介して前記近赤外光及び前記可視光を前記生体に照射する光源と、
    前記光源の側方に位置し、前記生体を撮像する撮像部と、
    前記撮像部への光の入射を遮る遮光部と、を有し、
    前記遮光部は前記光源と前記撮像部との間に位置する
    請求項1又は2に記載の生体画像取得システム。
  4. 前記生体が載置される載置部と、
    前記載置部を介して前記近赤外光及び前記可視光を前記生体に照射する光源と、
    前記光源と前記載置部との間に位置し、前記生体を撮像する撮像部と、
    前記撮像部への光の入射を遮る遮光部と、を有し、
    前記遮光部は前記光源と前記撮像部との間に位置し、
    前記光源は、前記近赤外光及び前記可視光を前記撮像部の側方を通して照射する
    請求項1又は2に記載の生体画像取得システム。
  5. 前記光源は、複数の近赤外光源及び複数の可視光源を含み、
    前記近赤外光源及び前記可視光源は、前記載置部の下方に交互に位置している
    請求項3又は4に記載の生体画像取得システム。
  6. 前記載置部の屈折率は、前記生体の屈折率と略同一である
    請求項3乃至5のいずれか一つに記載の生体画像取得システム。
  7. 近赤外光が照射された生体を撮像することで生成された第一画像と、可視光が照射された前記生体を撮像することで生成された第二画像と、を取得し 、
    前記第二画像に基づいて、前記第一画像内の皮膚パターンを処理する、
    生体画像処理方法 。
  8. コンピュータに、
    近赤外光が照射された生体を撮像することで生成された第一画像と、可視光が照射された前記生体を撮像することで生成された第二画像と、を取得する取得処理と 、
    前記第二画像に基づいて、前記第一画像内の皮膚パターンを処理する画像処理と、
    を実行させる生体画像処理プログラム 。
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