JP2018109362A - Cooling structure for water-cooled engine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、産業用ディーゼルエンジンなどに適用される冷却構造に係り、詳しくは、シリンダブロックに配列された複数のシリンダと、複数のシリンダの周囲に形成されたウォータジャケットとを備える水冷エンジンの冷却構造に関するものである。 The present invention relates to a cooling structure applied to an industrial diesel engine or the like, and more specifically, cooling a water-cooled engine including a plurality of cylinders arranged in a cylinder block and a water jacket formed around the plurality of cylinders. Concerning structure.
水冷エンジンにおける冷却構造としては、発熱箇所であるシリンダやシリンダヘッドの周りにウォータジャケットを設け、冷却水を循環させる構成が一般的である。直列4気筒エンジンなどの2気筒以上の多気筒エンジンの場合、隣り合うシリンダ間の冷却、即ちボア間冷却も必要になることが多い。 As a cooling structure in a water-cooled engine, a configuration in which a water jacket is provided around a cylinder or a cylinder head, which is a heat generating portion, and the cooling water is circulated is common. In the case of a multi-cylinder engine having two or more cylinders such as an in-line four-cylinder engine, cooling between adjacent cylinders, that is, cooling between bores is often required.
シリンダが2つ以上ある場合、エンジン長をコンパクトにするには、隣り合うシリンダどうしをなるべく近付けて配置するのが好ましい。しかしながら、熱の発生源でもあるシリンダどうしの間、即ちボア間部分は、最も熱的負荷が厳しい。そこで、従来では、特許文献1において開示されるように、後加工によりシリンダのボア間部分にキリ穴をあけて水路とする手段が採られていた。
When there are two or more cylinders, in order to make the engine length compact, it is preferable to arrange adjacent cylinders as close as possible. However, between the cylinders that are also heat generation sources, that is, between the bores, the thermal load is most severe. Therefore, conventionally, as disclosed in
キリ穴の付設により、冷却水がボア間に通されて冷却性能は向上したが、高圧縮エンジンや大排気量エンジンなど、より熱的負荷の大きい場合には、ボア間冷却の強化が望まれる。そこで従来では、中子ケレンを用いるなどして、隣り合うシリンダを明確に分離させてボア間にも明確なウォータジャケットを設け、冷却性をさらに向上させる手段も採られている。 The drilling holes allow cooling water to pass between the bores and improve the cooling performance. However, if the thermal load is higher, such as a high compression engine or a large displacement engine, it is desirable to enhance the cooling between the bores. . Therefore, conventionally, a means for further improving the cooling performance by using a core kelen or the like to clearly separate adjacent cylinders and provide a clear water jacket between the bores has been adopted.
後者の従来技術では冷却性能は高められるが、その分ボア間距離が必要になり、結果的にエンジン長が大型化し易い問題がある。前者の従来技術では、エンジン長の点では好都合であるが、冷却性の点では後者の従来技術に劣る。このように、従来の水冷エンジンの冷却構造では、エンジン長の大型化の抑制の点と冷却性能向上の点とにおいて一長一短を有するものであった。 In the latter prior art, although the cooling performance can be improved, the distance between the bores is required, and as a result, there is a problem that the engine length tends to be large. The former prior art is advantageous in terms of engine length, but is inferior to the latter prior art in terms of cooling. Thus, the conventional cooling structure for a water-cooled engine has advantages and disadvantages in terms of suppressing the increase in engine length and improving the cooling performance.
本発明の目的は、更なる構造工夫により、エンジン長の大型化を招くことなく十分なボア間冷却が行えるようにして、エンジン長の小型化と冷却性能との両立が図れる水冷エンジンの冷却構造を提供する点にある。 The object of the present invention is to provide a cooling structure for a water-cooled engine that can achieve sufficient cooling between the engine length and cooling performance by allowing further cooling between the bores without causing an increase in the length of the engine by further structural improvements. Is to provide
請求項1に係る発明は、水冷エンジンの冷却構造において、
シリンダブロック1に配列された複数のシリンダ2と、
前記複数のシリンダ2の周囲に形成されたウォータジャケットWとを備え、
前記ウォータジャケットWは、隣り合うシリンダ2,2どうしの間に形成されているボア間流路9,10を有し、
前記シリンダブロック1における前記ボア間流路9,10を形成するバレル部4の外周壁4Aに、前記シリンダ2の軸心方向に延びるリブ壁21が隆起形成され、
前記リブ壁21は、そのシリンダ2の周方向に沿う幅がシリンダヘッドに近付くに連れて狭くなる先窄まり形状に構成されていることを特徴とする。
The invention according to
A plurality of
A water jacket W formed around the plurality of
The water jacket W has
A
The
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の水冷エンジンの冷却構造において、
前記リブ壁21は、前記ボア間流路9,10における反シリンダヘッド側部位に設けられていることを特徴とする。
The invention according to
The
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の水冷エンジンの冷却構造において、
前記リブ壁21の先窄まり角度θが20±5度に設定されていることを特徴とする。
The invention according to
The taper angle θ of the
請求項4に係る発明は、水冷エンジンの冷却構造において、
シリンダブロック1に配列された複数のシリンダ2と、前記複数のシリンダ2の周囲に形成されたウォータジャケットWとを備え、
前記ウォータジャケットWは、隣り合うシリンダ2,2どうしの間に形成されているボア間流路9,10を有し、
前記シリンダブロック1における前記シリンダ2を形成するバレル部4の隣合うものどうしの反シリンダヘッド側部位を繋ぐ堰き止め壁16が形成され、前記堰き止め壁16のシリンダヘッド側に前記ボア間流路9,10が形成されるとともに、
前記堰き止め壁16のシリンダ2の周方向に沿う幅がシリンダヘッド側に行くほど狭くなる先細り形状に形成されていることを特徴とする。
The invention according to
A plurality of
The water jacket W has
In the
The
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の水冷エンジンの冷却構造において、
前記堰き止め壁16の先細り角度γが20±5度に設定されていることを特徴とする。
The invention according to
The taper angle γ of the
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に記載の水冷エンジンの冷却構造において、
前記シリンダブロック1における前記ボア間流路9,10を形成するバレル部4の外周壁4Aに、前記堰き止め壁16から前記シリンダ2の軸心方向に延びるリブ壁21が隆起形成され、
前記リブ壁21は、そのシリンダ2の周方向に沿う幅がシリンダヘッドに近付くに連れて狭くなる先窄まり形状に構成されていることを特徴とする。
The invention according to
A
The
本発明によれば、ボア間流路を形成するバレル部の外周壁に、シリンダヘッド側に行くに従って幅が狭くなる先窄まり形状のリブ壁が隆起形成されているので、ボア間流路を流れる冷却水がリブ壁の左右側面によってシリンダヘッド側へ導き案内されるガイド作用が生じる。故に、ボア間流路においては、熱的条件の厳しいシリンダヘッド側の流れが促進されるようになり、従来の冷却構造よりも効率良く冷却させることが可能になる。
その結果、更なる構造工夫により、エンジン長の大型化を招くことなく十分なボア間冷却が行えるようにして、エンジン長の小型化と冷却性能との両立が図れる水冷エンジンの冷却構造を提供することができる。
According to the present invention, the rib wall having a tapered shape that becomes narrower toward the cylinder head side is formed on the outer peripheral wall of the barrel portion that forms the inter-bore channel, so that the inter-bore channel is There is a guide action in which the flowing cooling water is guided and guided to the cylinder head side by the left and right side surfaces of the rib wall. Therefore, in the flow path between the bores, the flow on the cylinder head side having severe thermal conditions is promoted, and the cooling can be performed more efficiently than the conventional cooling structure.
As a result, a cooling structure for a water-cooled engine capable of achieving both a reduction in the engine length and a cooling performance is provided by further structural improvements so that sufficient cooling between the bores can be performed without causing an increase in the engine length. be able to.
なお、リブ壁に代えて、隣合うバレル部の下部どうし繋ぐ堰き止め壁の上側にボア間流路が形成され、かつ、堰き止め壁が、シリンダヘッド側ほど幅が狭くなる先細り形状とされる構成を採る場合でも、上述の効果は同様に得られる。 Instead of the rib wall, an inter-bore channel is formed on the upper side of the damming wall connecting the lower portions of the adjacent barrel parts, and the damming wall has a tapered shape whose width becomes narrower toward the cylinder head side. Even when the configuration is adopted, the above-described effects can be obtained similarly.
以下に、本発明による水冷エンジンの冷却構造の実施の形態を、立形の直列3気筒水冷ディーゼルエンジンに適用されたものとして、図面を参照しながら説明する。 Hereinafter, an embodiment of a cooling structure for a water-cooled engine according to the present invention will be described as applied to a vertical in-line three-cylinder water-cooled diesel engine with reference to the drawings.
図1及び図4に示すように、このエンジンは、シリンダブロック1に複数(3個)のシリンダ2が直列に配列され、複数のシリンダ2の周囲に形成されたウォータジャケット(シリンダジャケット)Wを備えた水冷エンジンに構成されている。ウォータジャケットWは、シリンダブロック1における各シリンダ2を形成する略筒状に起立形成されているバレル部(シリンダ壁)4,4,4と、シリンダブロック1におけるシリンダ外枠部5と、シリンダ天井壁3との間に形成されている冷却水循環用の内部空間である。なお、シリンダブロック1の前側で左側に張出した部分は燃料噴射ケース部26である。
As shown in FIGS. 1 and 4, this engine includes a water jacket (cylinder jacket) W formed around a plurality of
図1、図4において、シリンダブロック1の吸気側を左、排気側を右、ウォータジャケットWへの冷却水入口6のある側を前、その反対側を後とする。
ウォータジャケットWは、シリンダ2(バレル部4)の外側でシリンダ配列方向に延びる状態で形成されている一対の主流路である吸気側主流路7及び排気側主流路8と、一対の主流路7,8どうしを繋ぐ状態で隣り合うシリンダ2(バレル部4)どうしの間に形成されている第1及び第2ボア間流路9,10、と主流路7,8の始端及び終端どうしを繋ぐ前及び後の端流路wf,wrを有して構成されている。
1 and 4, the intake side of the
The water jacket W is a pair of main flow paths that are formed outside the cylinder 2 (barrel portion 4) in the cylinder arrangement direction, and is a pair of
図1、図4に示されるように、ガスケット(図外)を介してシリンダヘッド(図外)がその上面3Aに連結されるシリンダ天井壁3には、ボルト挿通孔3a、連通孔3b、キリ孔3cが形成されている。ボルト挿通孔3aは、シリンダブロック1とシリンダヘッド(図外)などを連結するためのボルトを通す孔であり、各シリンダ2の周囲に複数個所(14箇所)に開けられている。連通孔3bは、冷却水をウォータジャケットWからシリンダヘッドのウォータジャケット(シリンダヘッドジャケット:図外)へ流すための比較的大き目の通路であり、何れかの主流路7,8に連通する状態で複数(12箇所)に形成されている。
As shown in FIGS. 1 and 4, the
キリ孔3cは、シリンダ天井壁3の前後端において、ウォータジャケットWの前端流路wf、後端流路wrそれぞれの前後に連通する状態で計4箇所に形成されている。また、シリンダ天井壁3の隣り合うシリンダ2,2間には、第1ボア間流路9及び第2ボア間流路10それぞれに連通する状態で、左上から右下に架けての斜め孔として、各1箇所ずつに形成されている。
The
なお、図3,4において、前端流路wfに臨むようにシリンダブロック1の前端に設けられた孔は、サーモスタット(図外)や冷却水温度を測定するセンサ(図外)などの補機を装備するための装着孔25であっても良い。
3 and 4, the hole provided at the front end of the
さて、ウォータポンプ(図外)により冷却水入口6からウォータジャケットWに送られてきた冷却水は、まず前端流路wfから左右に分離されて吸気側主流路7及び排気側主流路8を後方に向けて流れ、途中で第1及び第2ボア間流路9,10にも流れる。そして、冷却水はウォータジャケットWを後方に流れながらも上方にも流れ、複数個所の連通孔3b及び複数個所のキリ孔3cを通って、シリンダヘッドジャケット(図外)に流入され、シリンダヘッドの冷却水出口(図外)に向かって流れていく。
Now, the cooling water sent from the cooling
図4、図5(a)に示されるように、シリンダブロック1に、主流路7,8を流れる冷却水をボア間流路9,10に導くことが可能なガイド壁h(11〜14)が4箇所に形成されている。詳しくは、前後中間の第2バレル部4の前側部分から吸気側主流路7に突き出た第1ガイド壁11、前側の第1バレル部4の後側部分から排気側主流路8に突き出た第2ガイド壁12、前後中間の第2バレル部4の後側部分から吸気側主流路7に突き出た第3ガイド壁13、後側の第3バレル部4の前側部分から排気側主流路8に突き出た第4ガイド壁14により、それぞれガイド壁hが構成されている。
As shown in FIG. 4 and FIG. 5A, guide walls h (11 to 14) capable of guiding cooling water flowing through the
上下方向視で前側の第1シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第1ガイド壁11により、第1シリンダ2の傍の吸気側主流路7にて前から後に向けて流れる冷却水を、右に向けて第1ボア間流路9に導くガイド作用が発揮される。上下方向視で前後中間の第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第2ガイド壁12により、第1ボア間流路9にて左から右に(吸気側から排気側に)流れる冷却水を、右斜め後方に導きながら排気側主流路8に合流させるガイド作用が発揮される。
The cooling water flowing from the front to the rear in the intake-side
上下方向視で第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第4ガイド壁14により、第2シリンダ2の傍の排気側主流路8にて前から後に向けて流れる冷却水を、左に向けて第2ボア間流路10に導くガイド作用が発揮される。上下方向視で後側の第3シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第3ガイド壁13により、第2ボア間流路10にて右から左に(排気側から吸気側に)流れる冷却水を、左斜め後方に導きながら吸気側主流路7に合流させるガイド作用が発揮される。
By the
このように、シリンダ配列方向で隣り合うボア間流路9,10に対応した第1ガイド壁11と第3ガイド壁13どうしは、冷却水をボア間流路9,10に導く向きが互いに逆方向となる状態に形成されている。そして、排気側主流路8を流れる冷却水の第1ボア間流路9への入り込みを規制する第2ガイド壁12と、排気側主流路8を流れる冷却水の第2ボア間流路10への入り込みを促進させる第4ガイド壁14とも、互に逆方向にガイド作用する状態に形成されている。
As described above, the
その結果、ウォータジャケットWでは冷却水は、図5(a)に示されるように、第1〜第4ガイド壁11〜14のガイド作用により、一対の主流路7,8を前から後に流れる流れと、第1ボア間流路9を左から右に流れる流れと、第2ボア間流路10を右から左に流れる流れとが生じるように案内される。この円滑な冷却水の流れにより、第1及び第2ボア間流路9,10には十分な流量(冷却水の単位時間当たりの流量も)が確保され、冷やし難い箇所であるボア間を、シリンダ2,2の配列間隔を広げなくても効率よく冷却できる構成が実現できている。
As a result, in the water jacket W, as shown in FIG. 5A, the cooling water flows through the pair of
つまり、第1ボア間流路9には、第1ガイド壁11による冷却水の取り込み(取水)促進作用と、第2ガイド壁12による排水促進作用とが発揮されるので、ボア間幅を広めることなく十分な流量を通して効率の良い水冷効果を得ることが可能である。同様に、第2ボア間流路10には、第3ガイド壁13による冷却水の取り込み(取水)促進作用と、第4ガイド壁14による排水促進作用とが発揮されるので、ボア間幅を広めることなく十分な流量を通して効率の良い水冷効果を得ることが可能である。
That is, in the first
図5(a)に示される構成のガイド壁hを備える冷却構造においては、シリンダ配列方向で隣り合うボア間流路9,10に対応したガイド壁11(h),13(h)どうしは、冷却水をボア間流路9,10に導く向きが互いに逆方向となる状態に形成されている。従って、2箇所のボア間流路9,10を流れる冷却水の移動経路を長くすることができ、冷却水による吸熱作用を効率良く発揮させることが可能になる。
また、ガイド壁hを、冷却水を送る対象であるボア間流路9,10のシリンダボアと同心又は略同心の円弧状のものとしてあるので、より円滑に冷却水をボア間流路9,10に送り込むことができるようになる。
In the cooling structure including the guide wall h having the configuration shown in FIG. 5A, the guide walls 11 (h) and 13 (h) corresponding to the
Further, since the guide wall h has an arc shape concentrically or substantially concentric with the cylinder bore of the
ウォータジャケットWは、図2や図3に示されるように、ジャケット底15を備えてバレル部4のほぼ上下長さに匹敵する深さ(上下幅)を有している。
図2に示されるように、ボア間においては、隣り合うバレル部4,4どうしの下半部を一体化する堰き止め壁16がジャケット底15から競り上がるように形成されており、かつ、隣り合うバレル部4,4どうしの上部を小断面積で一体化する点連結壁17が形成されている。
As shown in FIGS. 2 and 3, the water jacket W includes a jacket bottom 15 and has a depth (vertical width) comparable to the vertical length of the
As shown in FIG. 2, between the bores, a damming
左右に長く前後に短い形状の堰き止め壁16は、図2に示されるように、左右の傾斜側面18,19を備えて上窄まり形状の台形とされ、ほぼボア間流路9,10の左右長さに匹敵する左右長さを有している。なお、傾斜側面18,19が垂直な側面に形成されて前後方向視で矩形の堰き止め壁16でも良い。ボア間流路9,10に流れ込もうとする冷却水は、傾斜側面18,19によりガイドされ、ボア間流路9,10においては、横斜め上方に向かう流れの成分が促進されるようになる。そして、ボア間流路9,10の上面が鉢伏せ状の湾曲天井面20に形成されていることもあり、ボア間流路9,10においては、比較的上部における流れが促進されるように構成されている。
As shown in FIG. 2, the damming
図2、図4に示されるように、堰き止め壁16は、シリンダ2を形成するバレル部4の隣合うものどうしの反シリンダヘッド側部位を繋いで一体化する状態に形成されており、堰き止め壁16のシリンダヘッド側にボア間流路9,10が形成されていることになる。堰き止め壁16のシリンダ2の周方向に沿う幅がシリンダヘッド側に行くほど狭くなる先細り形状に形成され、先細り角度γが20±5度(15度≦γ≦25度)に設定されている。
As shown in FIG. 2 and FIG. 4, the damming
反シリンダヘッド側にてバレル部4,4どうしを繋ぐ堰き止め壁16の存在により、ボア間流路の高さ(深さ)を主流路7,8より狭めてボア間流路9,10での流速アップによる冷却効率の向上が図れる。そして、堰き止め壁16の先細り角度γが20±5度に設定されているので、左右側壁18,19が流れの妨げになることなく、主流路7,8からボア間流路9,10へ冷却水を円滑に流すことができる。
The height (depth) of the flow path between the bores is narrower than the
堰き止め壁16と点連結壁17との上下間においては、バレル部4の外周壁4Aから前後に張出すように隆起形成された上窄まり台形状の下リブ壁(リブ壁の一例)21が設けられている。点連結壁17の上側には、バレル部4から前後に張出し形成された上リブ壁22が設けられている。これら下リブ壁21及び上リブ壁22により、ボア間流路9,10の経路幅(前後幅)が規制され、冷却水の流速を早める効果や上方に導く効果を奏することが可能である。
Between the upper and lower sides of the damming
図2、図4に示されるように、下リブ壁21は、バレル部4の外周壁4Aに、堰き止め壁16からシリンダ2の軸心方向(上下方向)に延びる状態に隆起形成されるとともに、シリンダ2の周方向に沿う幅がシリンダヘッドに近付くに連れて狭くなる先窄まり形状に構成されている。つまり、下リブ壁21は、ボア間流路9,10における反シリンダヘッド側部位に設けられている。下リブ壁21の幅の狭い左右側面21a,21aが為す挟み角である先窄まり角度θが20±5度(15度≦θ≦25度)に設定されている。下リブ壁21の外周壁4Aからの隆起量は0.5〜2mmであり、好ましくは0.5〜1mmに設定される。
As shown in FIG. 2 and FIG. 4, the
下リブ壁21が、ボア間流路9,10における反シリンダヘッド側(下側)部位に設けられているので、ボア間流路9,10における下部を流れる冷却水をシリンダヘッド側に導き案内することができ、無理なく円滑に熱的条件の厳しいシリンダヘッド側に冷却水を優先的に流すことができる。下リブ壁21の隆起量は1mm前後と薄いので、ボア間流路9,10を狭めて流れの妨げとなることも殆どない。
Since the
下リブ壁21の先窄まり角度θが20度±5度に設定されているので、左右側壁21aが流れの妨げになることなく、ボア間流路9,10を横切る流れとシリンダヘッドへ導く流れとが円滑に行われて、ボア間流路9,10での高効率な冷却効果を得ている。また、堰き止め壁16と下リブ壁21とがシリンダ軸心方向(上下方向)に連続しているので、これら両者16,21によってボア間流路9,10におけるシリンダヘッド側の重点冷却及び効率の良い冷却との双方が円滑に行われる利点がある。
Since the taper angle θ of the
また、ボア間流路9,10の上部左右中間においてシリンダ天井壁3を上下に貫通するキリ孔3cが、下から左斜め上方に向かう傾斜孔として形成されている。このキリ孔3cにより、ボア間流路9,10の頂部からシリンダヘッドジャケット(図外)へも流れることができ、ボア間流路9,10での流速アップや冷却面積の増大を行い、より冷却効率が高められるように構成されている。
Further, a
このように、ウォータジャケットWにおける隣り合うバレル部4,4どうしの間は、下半分に堰き止め壁16があり、主流路7,8の深さの約半分となる断面積でシリンダ2の上部に位置する状態のボア間流路9,10に形成されている。堰き止め壁16と点連結壁17とでバレル部4,4どうしが一体化されており、シリンダブロック1としての強度・剛性の向上に寄与できる構成とされている。
Thus, between the
図2、図3に示されるように、各ガイド壁11〜14の下端はジャケット底15から起立する状態に一体形成されている。第1及び第3ガイド壁11,13は、それらの上端がボア間流路9,10の上下中間に位置して、ウォータジャケットWの上下幅(深さ)の2/3〜3/4の高さとなるように高さ設定されている。第2及び第4ガイド壁12,14は、それらの上端がボア間流路9,10の上下中間で第1,3ガイド壁11,13よりも少し低くて、ウォータジャケットWの上下幅(深さ)の1/2〜2/3の高さとなるように高さ設定されている。
As shown in FIGS. 2 and 3, the lower ends of the
なお、ガイド壁hに関しては、図5(b)に示される構成でも良い。即ち、第3ガイド壁13は、上下方向視で前後中間の第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈して、第3バレル部4から吸気側主流路7に突出するように形成されている。また、第4ガイド壁14は、上下方向視で後側の第3シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈して、第2バレル部4から排気側主流路8に突出するように形成されている。第1,2ガイド壁11,12は実施形態1のものと基本的には同じである。
In addition, regarding the guide wall h, the structure shown by FIG.5 (b) may be sufficient. That is, the
この構成によるガイド壁11〜14によれば、第3ガイド壁13により、吸気側主流路7を流れる冷却水を第2ボア間流路10に導く流れを促進するようにガイド作用が発揮される。そして、第4ガイド壁14により、第2ボア間流路10を吸気側から排気側に(左から右に)流れる冷却水を、右斜め後方に導きながら排気側主流路8に円滑に合流させるガイド作用が発揮される。
According to the
つまり、図5(b)に示されるように、ガイド壁h(11〜14)により、いずれのボア間流路9,10においても、冷却水は左から右へ(吸気側から排気側へ)流れるようにガイドされる。第2ボア間流路10での流れ方向が異なる以外は、図5(a)に示される場合と同じである。図5(a)に示される場合とは流れの方向が異なるものの、ボア間流路9,10の水冷効果に関しては同様の効果を奏することが可能である。
That is, as shown in FIG. 5B, the coolant flows from the left to the right (from the intake side to the exhaust side) in any of the
この場合、図5(b)に示されるように、第3ガイド壁13よりも冷却水入口6に近い第1ガイド壁11の吸気側主流路7への突出量を第3ガイド壁13のものよりも小さくして、第1及び第2ボア間流路9,10への冷却水の流入量が互に等しくなるようにバランスさせるようにすれば好都合である。また、第3ガイド壁13のジャケット底15(図2参照)からの高さを、第1ガイド壁11のものより高くする手段も有効である。
In this case, as shown in FIG. 5 (b), the amount of protrusion of the
図5(b)に示される冷却構造においては、シリンダ配列方向で隣り合うボア間流路9,10に対応したガイド壁11(h),13(h)どうしは、冷却水をボア間流路9,10導く向きが互いに同方向となる状態に形成されている。従って、2箇所のボア間流路9,10へ冷却水の流れは、双方共に吸気側主流路7から排気側主流路8に向かう流れとなり、ウォータジャケットWでの円滑な流れによって一層効率の良い冷却効果が得られるようになる。
In the cooling structure shown in FIG. 5B, the guide walls 11 (h) and 13 (h) corresponding to the
〔別実施例〕
下リブ壁21の幅(シリンダ周方向幅)や外周壁4Aからの隆起量、或いは先窄まり角度θは、適宜に変更設定が可能である。同様に、堰き止め壁16の左右幅の長さ、高さ、先細り角度γも適宜に変更設定が可能である。
[Another Example]
The width of the lower rib wall 21 (cylinder circumferential width), the amount of protrusion from the outer
1 シリンダブロック
2 シリンダ
4 バレル部
4A 外周壁
9,10 ボア間流路
16 堰き止め壁
21 リブ壁
W ウォータジャケット
θ 先窄まり角度
γ 先細り角度
DESCRIPTION OF
Claims (6)
前記ウォータジャケットは、隣り合うシリンダどうしの間に形成されているボア間流路を有し、
前記シリンダブロックにおける前記ボア間流路を形成するバレル部の外周壁に、前記シリンダの軸心方向に延びるリブ壁が隆起形成され、
前記リブ壁は、そのシリンダの周方向に沿う幅がシリンダヘッドに近付くに連れて狭くなる先窄まり形状に構成されている水冷エンジンの冷却構造。 A plurality of cylinders arranged in a cylinder block, and a water jacket formed around the plurality of cylinders,
The water jacket has a flow path between bores formed between adjacent cylinders,
A rib wall extending in the axial direction of the cylinder is raised on the outer peripheral wall of the barrel portion that forms the flow path between the bores in the cylinder block,
The cooling structure of the water-cooled engine, wherein the rib wall is configured to have a tapered shape in which the width along the circumferential direction of the cylinder becomes narrower as it approaches the cylinder head.
前記ウォータジャケットは、隣り合うシリンダどうしの間に形成されているボア間流路を有し、
前記シリンダブロックにおける前記シリンダを形成するバレル部の隣合うものどうしの反シリンダヘッド側部位を繋ぐ堰き止め壁が形成され、前記堰き止め壁のシリンダヘッド側に前記ボア間流路が形成されるとともに、
前記堰き止め壁のシリンダの周方向に沿う幅がシリンダヘッド側に行くほど狭くなる先細り形状に形成されている水冷エンジンの冷却構造。 A plurality of cylinders arranged in a cylinder block, and a water jacket formed around the plurality of cylinders,
The water jacket has a flow path between bores formed between adjacent cylinders,
In the cylinder block, a damming wall is formed to connect the opposite cylinder head side portions of the adjacent barrel portions forming the cylinder, and the inter-bore channel is formed on the cylinder head side of the damming wall. ,
A cooling structure for a water-cooled engine, wherein the width of the damming wall along the circumferential direction of the cylinder is formed in a tapered shape that becomes narrower toward the cylinder head.
前記リブ壁は、そのシリンダの周方向に沿う幅がシリンダヘッドに近付くに連れて狭くなる先窄まり形状に構成されている請求項4又は5に記載の水冷エンジンの冷却構造。 A rib wall extending in the axial direction of the cylinder from the damming wall is formed on the outer peripheral wall of the barrel portion forming the flow path between the bores in the cylinder block,
The cooling structure for a water-cooled engine according to claim 4 or 5, wherein the rib wall has a tapered shape in which a width along a circumferential direction of the cylinder narrows as the cylinder head approaches the cylinder head.
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