JP6712946B2 - Water cooling engine cooling structure - Google Patents
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Description
本発明は、産業用ディーゼルエンジンなどに適用される冷却構造に係り、詳しくは、シリンダブロックに配列された複数のシリンダと、複数のシリンダの周囲に形成されたウォータジャケットとを備える水冷エンジンの冷却構造に関するものである。 The present invention relates to a cooling structure applied to an industrial diesel engine or the like, and more specifically, to cooling a water-cooled engine including a plurality of cylinders arranged in a cylinder block and a water jacket formed around the plurality of cylinders. It is about structure.
水冷エンジンにおける冷却構造としては、発熱箇所であるシリンダやシリンダヘッドの周りにウォータジャケットを設け、冷却水を循環させる構成が一般的である。直列4気筒エンジンなどの2気筒以上の多気筒エンジンの場合、隣り合うシリンダ間の冷却、即ちボア間冷却も必要になることが多い。 As a cooling structure in a water-cooled engine, a water jacket is generally provided around a cylinder or a cylinder head, which is a heat generating point, and cooling water is circulated. In the case of a multi-cylinder engine having two or more cylinders such as an in-line 4-cylinder engine, cooling between adjacent cylinders, that is, cooling between bores is often necessary.
シリンダが2つ以上ある場合、エンジン長をコンパクトにするには、隣り合うシリンダどうしをなるべく近付けて配置するのが好ましい。しかしながら、熱の発生源でもあるシリンダどうしの間、即ちボア間部分は、最も熱的負荷が厳しい。そこで、従来では、特許文献1において開示されるように、後加工によりシリンダのボア間部分にキリ穴をあけて水路とする手段が採られていた。
When there are two or more cylinders, it is preferable to arrange adjacent cylinders as close to each other as possible in order to make the engine length compact. However, the thermal load is most severe between the cylinders, which are also sources of heat, that is, between the bores. Therefore, conventionally, as disclosed in
キリ穴の付設により、冷却水がボア間に通されて冷却性能は向上したが、高圧縮エンジンや大排気量エンジンなど、より熱的負荷の大きい場合には、ボア間冷却の強化が望まれる。そこで従来では、中子ケレンを用いるなどして、隣り合うシリンダを明確に分離させてボア間にも明確なウォータジャケットを設け、冷却性をさらに向上させる手段も採られている。 By installing drill holes, cooling water is passed between the bores and the cooling performance is improved, but if the thermal load is higher, such as in high compression engines and large displacement engines, strengthening of inter-bore cooling is desired. .. Therefore, in the past, a means for further improving the cooling property has also been adopted, such as by using a core core, by clearly separating adjacent cylinders and providing a clear water jacket between the bores.
後者の従来技術では冷却性能は高められるが、その分ボア間距離が必要になり、結果的にエンジン長が大型化し易い問題がある。前者の従来技術では、エンジン長の点では好都合であるが、冷却性の点では後者の従来技術に劣る。このように、従来の水冷エンジンの冷却構造では、エンジン長の大型化の抑制の点と冷却性能向上の点とにおいて一長一短を有するものであった。 In the latter conventional technique, the cooling performance is improved, but the inter-bore distance is required for that amount, and as a result, the engine length tends to increase in size. The former conventional technique is advantageous in terms of engine length, but is inferior to the latter conventional technique in terms of cooling performance. As described above, the conventional cooling structure for a water-cooled engine has advantages and disadvantages in terms of suppressing an increase in engine length and improving cooling performance.
本発明の目的は、更なる構造工夫により、エンジン長の大型化を招くことなく十分なボア間冷却が行えるようにして、エンジン長の小型化と冷却性能との両立が図れる水冷エンジンの冷却構造を提供する点にある。 An object of the present invention is to provide a cooling structure for a water-cooled engine, which is capable of achieving sufficient cooling between bores without increasing the length of the engine by further improving the structure and achieving both the miniaturization of the engine length and the cooling performance. Is in the point of providing.
請求項1に係る発明は、水冷エンジンの冷却構造において、
シリンダブロック1に配列された複数のシリンダ2と、前記複数のシリンダ2の周囲に形成されたウォータジャケットWとを備え、
前記ウォータジャケットWは、隣り合うシリンダ2,2の外周壁4A,4Aどうしの間に形成されているボア間流路9,10を有し、
一対の前記外周壁4A,4Aそれぞれの上端部が互に近付く方向に傾斜するテーパ上部壁27に形成されることにより、前記ボア間流路9,10の上端部は、ボア間方向の幅がシリンダヘッド側に行くほど狭くなる先窄まり流路部9a,10aに構成され、
一対の前記外周壁4A,4Aにおける前記テーパ上部壁27以外の部分は互いにシリンダ2の軸心と平行であることを特徴とする。
The invention according to
A plurality of
The water jacket W has
Since the upper end portions of the pair of outer
The portions of the pair of outer
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の水冷エンジンの冷却構造において、前記先窄まり流路部9a,10aの先窄まり角度βが0.5〜3度に設定されていることを特徴とする。
According to a second aspect of the present invention, in the cooling structure for a water-cooled engine according to the first aspect, the tapered angle β of the
請求項3に係る発明は、水冷エンジンの冷却構造において、
シリンダブロック1に配列された複数のシリンダ2と、前記複数のシリンダ2の周囲に形成されたウォータジャケットWとを備え、
前記ウォータジャケットWは、隣り合うシリンダ2,2どうしの間に形成されているボア間流路9,10を有し、
前記シリンダブロック1における前記ボア間流路9,10を形成するバレル部4に、前記シリンダ2の軸心方向に延びる状態で前記バレル部4から張出したリブ壁22が、前記シリンダ2の軸心方向に延びる状態で隆起形成され、
前記リブ壁22は、そのボア周方向幅がシリンダヘッドに近付くに連れて広くなる先拡がり形状に構成されていることを特徴とする。
The invention according to
A plurality of
The water jacket W has
In the
The
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の水冷エンジンの冷却構造において、
前記リブ壁22の先拡がり角度αが3〜7度に設定されていることを特徴とする。
The invention according to
The divergence angle α of the
請求項5に係る発明は、請求項3又は4に記載の水冷エンジンの冷却構造において、
前記リブ壁22は、その先端が前記ボア間流路9,10のシリンダヘッド側端に届いていない状態に構成されていることを特徴とする。
The invention according to
The
本発明によれば、次のような効果が得られる。即ち、隣り合うシリンダどうしの間においてはシリンダブロック上端は、強度や剛性の点からは閉じて(繋がって)いるのが良いが、最も熱的条件の厳しいシリンダブロック上端に冷却水を近付け難くなる点では不利である。そこで、ボア間流路のシリンダヘッド側端部を先窄まり流路部とすれば、シリンダブロックの上端部の強度・剛性を確保するクローズタイプとしながらも、上端近くまでボア間流路を広げることが可能になる。 According to the present invention, the following effects can be obtained. That is, the upper end of the cylinder block is preferably closed (connected) between adjacent cylinders from the viewpoint of strength and rigidity, but it is difficult to bring the cooling water close to the upper end of the cylinder block where the thermal conditions are severe. It is disadvantageous in terms. Therefore, if the end of the flow path between bores on the cylinder head side is tapered, it will be a closed type that secures the strength and rigidity of the upper end of the cylinder block, but the flow path between bores will be expanded close to the upper end. It will be possible.
従って、基本的に強度・剛性に有利なクローズタイプのシリンダブロックとしながらも、熱的条件の厳しいボア間流路をシリンダヘッド側に広げて冷却水を十分にボア間流路に送ることが可能になる。その結果、更なる構造工夫により、エンジン長の大型化を招くことなく十分なボア間冷却が行えるようにして、エンジン長の小型化と冷却性能との両立が図れる水冷エンジンの冷却構造を提供することができる。 Therefore, even though it is a closed type cylinder block that is basically advantageous in strength and rigidity, it is possible to expand the inter-bore flow passage with severe thermal conditions to the cylinder head side and sufficiently send the cooling water to the inter-bore flow passage. become. As a result, by further devising the structure, it is possible to perform sufficient inter-bore cooling without increasing the engine length, and to provide a cooling structure for a water-cooled engine that achieves both a reduction in engine length and cooling performance. be able to.
以下に、本発明による水冷エンジンの冷却構造の実施の形態を、立形の直列3気筒水冷ディーゼルエンジンに適用されたものとして、図面を参照しながら説明する。 An embodiment of a cooling structure for a water-cooled engine according to the present invention will be described below as being applied to a vertical in-line 3-cylinder water-cooled diesel engine with reference to the drawings.
図1及び図4に示すように、このエンジンは、シリンダブロック1に複数(3個)のシリンダ2が直列に配列され、複数のシリンダ2の周囲に形成されたウォータジャケット(シリンダジャケット)Wを備えた水冷エンジンに構成されている。ウォータジャケットWは、シリンダブロック1における各シリンダ2を形成する略筒状に起立形成されているバレル部(シリンダ壁)4,4,4と、シリンダブロック1におけるシリンダ外枠部5と、シリンダ天井壁3との間に形成されている冷却水循環用の内部空間である。なお、シリンダブロック1の前側で左側に張出した部分は燃料噴射ケース部26である。
As shown in FIGS. 1 and 4, in this engine, a plurality of (three)
図1、図4において、シリンダブロック1の吸気側を左、排気側を右、ウォータジャケットWへの冷却水入口6のある側を前、その反対側を後とする。
ウォータジャケットWは、シリンダ2(バレル部4)の外側でシリンダ配列方向に延びる状態で形成されている一対の主流路である吸気側主流路7及び排気側主流路8と、一対の主流路7,8どうしを繋ぐ状態で隣り合うシリンダ2(バレル部4)どうしの間に形成されている第1及び第2ボア間流路9,10、と主流路7,8の始端及び終端どうしを繋ぐ前及び後の端流路wf,wrを有して構成されている。
1 and 4, the intake side of the
The water jacket W is a pair of main flow passages that are formed outside the cylinder 2 (barrel portion 4) in a state of extending in the cylinder arrangement direction, that is, an intake-side
図1、図4に示されるように、ガスケット(図外)を介してシリンダヘッド(図外)がその上面3Aに連結されるシリンダ天井壁3には、ボルト挿通孔3a、連通孔3b、キリ孔3cが形成されている。ボルト挿通孔3aは、シリンダブロック1とシリンダヘッド(図外)などを連結するためのボルトを通す孔であり、各シリンダ2の周囲に複数個所(14箇所)に開けられている。連通孔3bは、冷却水をウォータジャケットWからシリンダヘッドのウォータジャケット(シリンダヘッドジャケット:図外)へ流すための比較的大き目の通路であり、何れかの主流路7,8に連通する状態で複数(12箇所)に形成されている。
As shown in FIGS. 1 and 4, in the
キリ孔3cは、シリンダ天井壁3の前後端において、ウォータジャケットWの前端流路wf、後端流路wrそれぞれの前後に連通する状態で計4箇所に形成されている。また、シリンダ天井壁3の隣り合うシリンダ2,2間には、第1ボア間流路9及び第2ボア間流路10それぞれに連通する状態で、左上から右下に架けての斜め孔として、各1箇所ずつに形成されている。
The
なお、図3,4において、前端流路wfに臨むようにシリンダブロック1の前端に設けられた孔は、サーモスタット(図外)や冷却水温度を測定するセンサ(図外)などの補機を装備するための装着孔25であっても良い。
3 and 4, the hole provided at the front end of the
さて、ウォータポンプ(図外)により冷却水入口6からウォータジャケットWに送られてきた冷却水は、まず前端流路wfから左右に分離されて吸気側主流路7及び排気側主流路8を後方に向けて流れ、途中で第1及び第2ボア間流路9,10にも流れる。そして、冷却水はウォータジャケットWを後方に流れながらも上方にも流れ、複数個所の連通孔3b及び複数個所のキリ孔3cを通って、シリンダヘッドジャケット(図外)に流入され、シリンダヘッドの冷却水出口(図外)に向かって流れていく。
Now, the cooling water sent from the
図4、図5(a)に示されるように、シリンダブロック1に、主流路7,8を流れる冷却水をボア間流路9,10に導くことが可能なガイド壁h(11〜14)が4箇所に形成されている。詳しくは、前後中間の第2バレル部4の前側部分から吸気側主流路7に突き出た第1ガイド壁11、前側の第1バレル部4の後側部分から排気側主流路8に突き出た第2ガイド壁12、前後中間の第2バレル部4の後側部分から吸気側主流路7に突き出た第3ガイド壁13、後側の第3バレル部4の前側部分から排気側主流路8に突き出た第4ガイド壁14により、それぞれガイド壁hが構成されている。
As shown in FIG. 4 and FIG. 5( a ), in the
上下方向視で前側の第1シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第1ガイド壁11により、第1シリンダ2の傍の吸気側主流路7にて前から後に向けて流れる冷却水を、右に向けて第1ボア間流路9に導くガイド作用が発揮される。上下方向視で前後中間の第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第2ガイド壁12により、第1ボア間流路9にて左から右に(吸気側から排気側に)流れる冷却水を、右斜め後方に導きながら排気側主流路8に合流させるガイド作用が発揮される。
The
上下方向視で第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第4ガイド壁14により、第2シリンダ2の傍の排気側主流路8にて前から後に向けて流れる冷却水を、左に向けて第2ボア間流路10に導くガイド作用が発揮される。上下方向視で後側の第3シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第3ガイド壁13により、第2ボア間流路10にて右から左に(排気側から吸気側に)流れる冷却水を、左斜め後方に導きながら吸気側主流路7に合流させるガイド作用が発揮される。
By the
このように、シリンダ配列方向で隣り合うボア間流路9,10に対応した第1ガイド壁11と第3ガイド壁13どうしは、冷却水をボア間流路9,10に導く向きが互いに逆方向となる状態に形成されている。そして、排気側主流路8を流れる冷却水の第1ボア間流路9への入り込みを規制する第2ガイド壁12と、排気側主流路8を流れる冷却水の第2ボア間流路10への入り込みを促進させる第4ガイド壁14とも、互に逆方向にガイド作用する状態に形成されている。
As described above, the
その結果、ウォータジャケットWでは冷却水は、図5(a)に示されるように、第1〜第4ガイド壁11〜14のガイド作用により、一対の主流路7,8を前から後に流れる流れと、第1ボア間流路9を左から右に流れる流れと、第2ボア間流路10を右から左に流れる流れとが生じるように案内される。この円滑な冷却水の流れにより、第1及び第2ボア間流路9,10には十分な流量(冷却水の単位時間当たりの流量も)が確保され、冷やし難い箇所であるボア間を、シリンダ2,2の配列間隔を広げなくても効率よく冷却できる構成が実現できている。
As a result, in the water jacket W, as shown in FIG. 5A, the cooling water flows from the front to the rear in the pair of
つまり、第1ボア間流路9には、第1ガイド壁11による冷却水の取り込み(取水)促進作用と、第2ガイド壁12による排水促進作用とが発揮されるので、ボア間幅を広めることなく十分な流量を通して効率の良い水冷効果を得ることが可能である。同様に、第2ボア間流路10には、第3ガイド壁13による冷却水の取り込み(取水)促進作用と、第4ガイド壁14による排水促進作用とが発揮されるので、ボア間幅を広めることなく十分な流量を通して効率の良い水冷効果を得ることが可能である。
In other words, in the first
図5(a)に示される構成のガイド壁hを備える冷却構造においては、シリンダ配列方向で隣り合うボア間流路9,10に対応したガイド壁11(h),13(h)どうしは、冷却水をボア間流路9,10に導く向きが互いに逆方向となる状態に形成されている。従って、2箇所のボア間流路9,10を流れる冷却水の移動経路を長くすることができ、冷却水による吸熱作用を効率良く発揮させることが可能になる。
また、ガイド壁hを、冷却水を送る対象であるボア間流路9,10のシリンダボアと同心又は略同心の円弧状のものとしてあるので、より円滑に冷却水をボア間流路9,10に送り込むことができるようになる。
In the cooling structure including the guide wall h having the configuration shown in FIG. 5A, the guide walls 11(h) and 13(h) corresponding to the
Further, since the guide wall h has an arcuate shape that is concentric or substantially concentric with the cylinder bores of the
ウォータジャケットWは、図2や図3に示されるように、ジャケット底15を備えてバレル部4のほぼ上下長さに匹敵する深さ(上下幅)を有している。
図2に示されるように、ボア間においては、隣り合うバレル部4,4どうしの下半部を一体化する堰き止め壁16がジャケット底15から競り上がるように形成されており、かつ、隣り合うバレル部4,4どうしの上部を小断面積で一体化する点連結壁17が形成されている。
As shown in FIGS. 2 and 3, the water jacket W includes a jacket bottom 15 and has a depth (vertical width) substantially equal to the vertical length of the
As shown in FIG. 2, between the bores, a
左右に長く前後に短い形状の堰き止め壁16は、図2に示されるように、左右の傾斜側面18,19を備えて上窄まり形状の台形とされている。なお、傾斜側面18,19が垂直な側面に形成されて前後方向視で矩形の堰き止め壁16でも良い。ボア間流路9,10に流れ込もうとする冷却水は、傾斜側面18,19によりガイドされ、ボア間流路9,10においては、横斜め上方に向かう流れの成分が促進されるようになる。そして、ボア間流路9,10の上面が鉢伏せ状の湾曲天井面20に形成されていることもあり、ボア間流路9,10においては、比較的上部における流れが促進されるように構成されている。
As shown in FIG. 2, the damming
堰き止め壁16と点連結壁17との上下間においては、バレル部4から前後に張出し形成された上窄まり台形状の下リブ壁21が設けられている。点連結壁17の上側には、バレル部4から前後に張出し形成された上リブ壁(リブ壁の一例)22が設けられている。これら下リブ壁21及び上リブ壁22により、ボア間流路9,10の経路幅(前後幅)が規制され、冷却水の流速を早める効果や上方に導く効果を奏することが可能である。上リブ壁22のバレル部4の外周面からの隆起量は0.5〜2mmが望ましい。より望ましくは0.5〜1mmである。
Between the upper and lower sides of the damming
また、ボア間流路9,10の上部左右中間においてシリンダ天井壁3を上下に貫通するキリ孔3cが、下から左斜め上方に向かう傾斜孔として形成されている。このキリ孔3cにより、ボア間流路9,10の頂部からシリンダヘッドジャケット(図外)へも流れることができ、ボア間流路9,10での流速アップや冷却面積の増大を行い、より冷却効率が高められるように構成されている。
Further, a
このように、ウォータジャケットWにおける隣り合うバレル部4,4どうしの間は、下半分に堰き止め壁16があり、主流路7,8の深さの約半分となる断面積でシリンダ2の上部に位置する状態のボア間流路9,10に形成されている。堰き止め壁16と点連結壁17とでバレル部4,4どうしが一体化されており、シリンダブロック1としての強度・剛性の向上に寄与できる構成とされている。
Thus, between the
図2、図3に示されるように、各ガイド壁11〜14の下端はジャケット底15から起立する状態に一体形成されている。第1及び第3ガイド壁11,13は、それらの上端がボア間流路9,10の上下中間に位置して、ウォータジャケットWの上下幅(深さ)の2/3〜3/4の高さとなるように高さ設定されている。第2及び第4ガイド壁12,14は、それらの上端がボア間流路9,10の上下中間で第1,3ガイド壁11,13よりも少し低くて、ウォータジャケットWの上下幅(深さ)の1/2〜2/3の高さとなるように高さ設定されている。
As shown in FIGS. 2 and 3, the lower ends of the
なお、ガイド壁hに関しては、図5(b)に示される構成でも良い。即ち、第3ガイド壁13は、上下方向視で前後中間の第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈して、第3バレル部4から吸気側主流路7に突出するように形成されている。また、第4ガイド壁14は、上下方向視で後側の第3シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈して、第2バレル部4から排気側主流路8に突出するように形成されている。第1,2ガイド壁11,12は実施形態1のものと基本的には同じである。
Note that the guide wall h may have the configuration shown in FIG. That is, the
この構成によるガイド壁11〜14によれば、第3ガイド壁13により、吸気側主流路7を流れる冷却水を第2ボア間流路10に導く流れを促進するようにガイド作用が発揮される。そして、第4ガイド壁14により、第2ボア間流路10を吸気側から排気側に(左から右に)流れる冷却水を、右斜め後方に導きながら排気側主流路8に円滑に合流させるガイド作用が発揮される。
According to the
つまり、図5(b)に示されるように、ガイド壁h(11〜14)により、いずれのボア間流路9,10においても、冷却水は左から右へ(吸気側から排気側へ)流れるようにガイドされる。第2ボア間流路10での流れ方向が異なる以外は、図5(a)に示される場合と同じである。図5(a)に示される場合とは流れの方向が異なるものの、ボア間流路9,10の水冷効果に関しては同様の効果を奏することが可能である。
That is, as shown in FIG. 5B, the guide wall h (11 to 14) allows the cooling water to flow from left to right (from the intake side to the exhaust side) in any of the
この場合、図5(b)に示されるように、第3ガイド壁13よりも冷却水入口6に近い第1ガイド壁11の吸気側主流路7への突出量を第3ガイド壁13のものよりも小さくして、第1及び第2ボア間流路9,10への冷却水の流入量が互に等しくなるようにバランスさせるようにすれば好都合である。また、第3ガイド壁13のジャケット底15(図2参照)からの高さを、第1ガイド壁11のものより高くする手段も有効である。
In this case, as shown in FIG. 5B, the protrusion amount of the
図5(b)に示される冷却構造においては、シリンダ配列方向で隣り合うボア間流路9,10に対応したガイド壁11(h),13(h)どうしは、冷却水をボア間流路9,10導く向きが互いに同方向となる状態に形成されている。従って、2箇所のボア間流路9,10へ冷却水の流れは、双方共に吸気側主流路7から排気側主流路8に向かう流れとなり、ウォータジャケットWでの円滑な流れによって一層効率の良い冷却効果が得られるようになる。
In the cooling structure shown in FIG. 5B, the guide walls 11(h) and 13(h) corresponding to the
ボア間流路の構成についてさらに説明する。図2や図6に示されるように、ボア間流路9,10を形成するバレル部4の外周壁4Aに、ボア間流路9,10を流れる冷却水をシリンダヘッド側へ導くための上リブ壁22が、シリンダ2の軸心方向(上下方向)に延びる状態で隆起形成されている。上リブ壁22は、そのボア周方向幅(左右幅)がシリンダヘッドに近付くに連れて広くなる先拡がり形状に構成されている。上リブ壁22は、その極めて幅の狭い左右側面22a,22aの先拡がり角度αが、3度≦α≦7度となるように(例:6度)設定されている。
The configuration of the interbore channel will be further described. As shown in FIGS. 2 and 6, the
このように、上リブ壁22の左右側面22aをオーバーハング(逆勾配)させてあるので、砂型による中子を用いての鋳造後における砂抜きが促進され、砂抜き作業が迅速に行えるようになる。複雑な形状になり易いボア間の中子には有利な設定となる好ましい構造である。
As described above, since the left and right side surfaces 22a of the
そして、先拡がり角度αが3〜7度に設定されているので、角度が小さ過ぎて砂抜きし易い効果が出ないとか、角度が大きすぎると上リブ壁22が左右に大型化してボア間流路9,10が徒により狭くなってしまうこともなく、ボア間流路9,10の流路を確保しつつ生産性の向上が図れる利点がある。
Further, since the divergence angle α is set to 3 to 7 degrees, the angle is too small and the effect of easy sand removal does not occur, or if the angle is too large, the
図2、図6に示されるように、リブ壁22は、その先端(上端)がボア間流路9,10のシリンダヘッド側端に届いていない状態に、即ち、リブ壁22の上端と湾曲天井面20との間には空間が存在する状態に構成されている。このようにすれば、ボア間流路9,10の上端部は、それ以下の部分よりも流路幅の広い上端広幅路9b,10bに形成され、熱条件の厳しいシリンダ天井壁3部位に冷却水を多く通して効果的に冷却することができる。
As shown in FIGS. 2 and 6, the
図6に示されるように、狭窄経路であるボア間流路9,10の上端部は、ボア間方向(前後方向)の幅が、シリンダヘッド側(上側)に行くほど狭くなる先窄まり流路部9a(10a)に構成されている。ボア間流路9,10を構成する一対の外周壁4A,4Aは、それぞれの上端部が互に近付く方向に傾斜するテーパ上部壁27に形成されていて、先窄まり流路部9aの先窄まり角度βが0.5〜3度(0.5度≦β≦3度)となる状態に設定されている。
As shown in FIG. 6, at the upper end portions of the
シリンダブロックの上端は、強度・剛性の点からはウォータジャケットWが開放されない方が良く、少なくとも隣り合うシリンダ間はクローズされているのが望ましいが、反面、最も熱的条件の厳しいシリンダブロック上端に冷却水を近付け難くなる点では不利である。そこで、本発明のように、ボア間流路9,10のシリンダヘッド側端部を先窄まり流路部9a(10a)とすれば、シリンダブロック1の上端部の強度・剛性を確保するクローズタイプとしながらも、上端ぎりぎりまでボア間流路9,10を広げることが可能になる。その結果、基本的に強度・剛性に有利なクローズタイプのシリンダブロック1としながらも、熱的条件の厳しいボア間流路9,10を上側に広げて十分冷却させることが可能となる冷却構造を実現させることができる。
From the viewpoint of strength and rigidity, it is better not to open the water jacket W at the upper end of the cylinder block, and it is desirable that at least the adjacent cylinders be closed, but on the other hand, at the upper end of the cylinder block where the thermal conditions are the most severe. It is disadvantageous in that it is difficult to bring the cooling water close to it. Therefore, if the end portions of the
前述のとおり、シリンダブロック1は、砂型による中子を用いての鋳造で作成されるので、狭窄経路であるボア間流路9,10は、本来的に鋳造後の砂抜きが行われ難い箇所である。本発明では、ボア間流路9,10の上端部を、先窄まり角度βが1〜6度となる先窄まり流路部9a,10aに形成してあるので、鋳造後の砂抜きが円滑化され、砂抜き作業が迅速化や確実化される効果を奏する。
As described above, since the
先窄まり角度βが0.5〜3度に設定されているので、角度が小さ過ぎて砂抜きし易い効果が出ないとか、角度が大きすぎるとバレル部4の肉厚確保の点でボア間流路の幅が不必要に大きくなることもなく、ボア間流路9,10の幅の肥大化を招くことなく生産性の向上が図れる利点がある。
Since the taper angle β is set to 0.5 to 3 degrees, the angle is too small to easily remove sand, or if the angle is too large, the wall thickness of the
〔別実施例〕
なお、図6においては、テーパ上部壁27がある程度の上下長さのものに描いてあるが、さらに下方に延びた構造や、もっと上下長さの短いもであっても良い。
[Another embodiment]
In FIG. 6, the tapered
1 シリンダブロック
2 シリンダ
4 バレル部
4A 外周壁
9,10 ボア間流路
9a,10a 先窄まり流路部
22 リブ壁
27 テーパ上部壁
W ウォータジャケット
α 先拡がり角度
β 先窄まり角度
1
4A outer
27 Tapered upper wall W Water jacket α Converging angle β Converging angle
Claims (5)
前記ウォータジャケットは、隣り合うシリンダの外周壁どうしの間に形成されているボア間流路を有し、
一対の前記外周壁それぞれの上端部が互に近付く方向に傾斜するテーパ上部壁に形成されることにより、
前記ボア間流路の上端部は、ボア間方向の幅がシリンダヘッド側に行くほど狭くなる先窄まり流路部に構成され、
一対の前記外周壁における前記テーパ上部壁以外の部分は互いにシリンダの軸心と平行である水冷エンジンの冷却構造。
A plurality of cylinders arranged in a cylinder block, and a water jacket formed around the plurality of cylinders,
The water jacket has an interbore channel formed between the outer peripheral walls of adjacent cylinders,
By forming the upper end portion of each of the pair of outer peripheral walls into a tapered upper wall that is inclined in a direction toward each other,
The upper end portion of the inter-bore channel is configured as a tapered channel section whose width in the inter-bore direction becomes narrower toward the cylinder head side ,
A cooling structure for a water-cooled engine in which a portion of the pair of outer peripheral walls other than the tapered upper wall is parallel to the axis of the cylinder .
前記ウォータジャケットは、隣り合うシリンダどうしの間に形成されているボア間流路を有し、
前記シリンダブロックにおける前記ボア間流路を形成するバレル部に、前記シリンダの軸心方向に延びる状態で前記バレル部から張出したリブ壁が、前記シリンダの軸心方向に延びる状態で隆起形成され、
前記リブ壁は、そのボア周方向幅がシリンダヘッドに近付くに連れて広くなる先拡がり形状に構成されている水冷エンジンの冷却構造。
A plurality of cylinders arranged in a cylinder block, and a water jacket formed around the plurality of cylinders,
The water jacket has an interbore channel formed between adjacent cylinders,
In the barrel portion forming the interbore flow path in the cylinder block, a rib wall extending from the barrel portion in a state of extending in the axial direction of the cylinder is formed so as to extend in a state of extending in the axial direction of the cylinder,
The cooling structure for a water-cooled engine, wherein the rib wall has a divergent shape whose width in the bore circumferential direction becomes wider as it approaches the cylinder head.
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