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JP2018109361A - 多気筒エンジンの水冷構造 - Google Patents

多気筒エンジンの水冷構造 Download PDF

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JP2018109361A
JP2018109361A JP2016256246A JP2016256246A JP2018109361A JP 2018109361 A JP2018109361 A JP 2018109361A JP 2016256246 A JP2016256246 A JP 2016256246A JP 2016256246 A JP2016256246 A JP 2016256246A JP 2018109361 A JP2018109361 A JP 2018109361A
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洋樹 尾曽
Hiroki Oso
洋樹 尾曽
隆寛 山▲崎▼
Takahiro Yamazaki
隆寛 山▲崎▼
小山 秀行
Hideyuki Koyama
秀行 小山
莉菜 金子
Rina Kaneko
莉菜 金子
良憲 田中
Yoshinori Tanaka
良憲 田中
山口 隆志
Takashi Yamaguchi
隆志 山口
陽 田中
Yo Tanaka
陽 田中
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Abstract

【課題】更なる構造工夫により、エンジン長の大型化を招くことなく十分なボア間冷却が行えるようにして、エンジン長の小型化と冷却性能との両立が図れる多気筒エンジンの水冷構造を提供する。【解決手段】シリンダブロック1と、直列3気筒のシリンダ2と、シリンダ2の周りのウォータジャケットWとを備え、ウォータジャケットWは、シリンダ2の外側でシリンダ配列方向に延びる状態で形成された一対の主流路7,8と、一対の主水路7,8どうしを繋いで隣り合うシリンダ2,2どうしの間に形成されたボア間流路9,10とを有して構成され、主流路7,8を流れる冷却水をボア間流路9,10に導くことが可能なガイドリブhを複数のボア間流路9,10毎に設け、複数のガイドリブhは、冷却水の流れ方向で下流側のガイドリブhほどシリンダ軸心に交差する方向やシリンダ軸心方向への突出長さが長くなるように構成された多気筒エンジンの水冷構造。【選択図】図2

Description

本発明は、産業用ディーゼルエンジンなどに適用される水冷構造に係り、詳しくは、シリンダブロックに配列された複数のシリンダと、複数のシリンダの周囲に形成されたウォータジャケットとを備える多気筒エンジンの水冷構造に関するものである。
多気筒エンジンにおける水冷構造としては、発熱箇所であるシリンダやシリンダヘッドの周りにウォータジャケットを設け、冷却水を循環させる構成が一般的である。直列4気筒エンジンなどの2気筒以上の多気筒エンジンの場合、隣り合うシリンダ間の冷却、即ちボア間冷却も必要になることが多い。
シリンダが2つ以上ある場合、エンジン長をコンパクトにするには、隣り合うシリンダどうしをなるべく近付けて配置するのが好ましい。しかしながら、熱の発生源でもあるシリンダどうしの間、即ちボア間部分は、最も熱的負荷が厳しい。そこで、従来では、特許文献1において開示されるように、後加工によりシリンダのボア間部分にキリ穴をあけて水路とする手段が採られていた。
キリ穴の付設により、冷却水がボア間に通されて冷却性能は向上したが、高圧縮エンジンや大排気量エンジンなど、より熱的負荷の大きい場合には、ボア間冷却の強化が望まれる。そこで従来では、中子ケレンを用いるなどして、隣り合うシリンダを明確に分離させてボア間にも明確なウォータジャケットを設け、冷却性をさらに向上させる手段も採られている。
後者の従来技術では冷却性能は高められるが、その分ボア間距離が必要になり、結果的にエンジン長が大型化し易い問題がある。前者の従来技術では、エンジン長の点では好都合であるが、冷却性の点では後者の従来技術に劣る。このように、従来の水冷エンジンの水冷構造では、エンジン長の大型化の抑制と冷却性能向上とには相反する面があり、これらを両立させることは困難であった。
特開2007−023824号公報 特開2003−193836号公報
本発明の目的は、更なる構造工夫により、エンジン長の大型化を招くことなく十分なボア間冷却が行えるようにして、エンジン長の小型化と冷却性能との両立が図れる多気筒エンジンの水冷構造を提供する点にある。
請求項1に係る発明は、多気筒エンジンの水冷構造において、
シリンダブロック1に配列された複数のシリンダ2と、
前記複数のシリンダ2の周囲に形成されたウォータジャケットWと、
前記ウォータジャケットWは、前記シリンダ2の外側でシリンダ配列方向に延びる状態で形成されている一対の主流路7,8と、前記一対の主流路7,8どうしを繋ぐ状態で隣り合うシリンダ2,2どうしの間に形成されているボア間流路9,10とを有して構成され、
前記主流路7,8を流れる冷却水を前記ボア間流路9,10に導くことが可能なガイドリブhを複数の前記ボア間流路9,10毎に設け、
複数の前記ガイドリブhは、冷却水の流れ方向で下流側のガイドリブhほどシリンダ軸心に交差する方向への突出長さが長くなるように構成されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、多気筒エンジンの水冷構造において、
シリンダブロック1に配列された複数のシリンダ2と、
前記複数のシリンダ2の周囲に形成されたウォータジャケットWと、
前記ウォータジャケットWは、前記シリンダ2の外側でシリンダ配列方向に延びる状態で形成されている一対の主流路7,8と、前記一対の主水路7,8どうしを繋ぐ状態で隣り合うシリンダ2,2どうしの間に形成されているボア間流路9,10とを有して構成され、
前記主流路7,8を流れる冷却水を前記ボア間流路9,10に導くことが可能なガイドリブhを複数の前記ボア間流路9,10毎に設け、
複数の前記ガイドリブhは、冷却水の流れ方向で下流側のガイドリブhほどシリンダ軸心方向の長さが長くなるように構成されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の多気筒エンジンの水冷構造において、
前記ガイドリブhは、前記シリンダブロック1における前記シリンダ2を形成するバレル部4に形成されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1又は2に記載の多気筒エンジンの水冷構造において、
前記ガイドリブhは、前記シリンダブロック1における前記ウォータジャケットWを外囲するシリンダ外枠部5に形成されていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の多気筒エンジンの水冷構造において、
前記ガイドリブhは、シリンダ2の周方向に沿った円弧状をなしていることを特徴とする。
本発明によれば、下流側のガイドリブのシリンダ軸心に交差する方向への突出長さやシリンダ軸心方向の長さを、上流側のガイドリブの対応する突出長さや長さよりも大に(長く)してあるから、ボア間流路への冷却水流入量が上流側及び下流側で互いに等しくなるようにバランスさせられるなど、冷却水の流れが弱くなる下流側におけるボア間流路への冷却水取り込み作用の強化が可能となる。
その結果、更なる構造工夫により、エンジン長の大型化を招くことなく十分なボア間冷却が行えるようにして、エンジン長の小型化と冷却性能との両立が図れる多気筒エンジンの水冷構造を提供することができる。
シリンダブロックを示すシリンダ部の平面図 図1に示すシリンダブロックのa−a線断面図 図1に示すシリンダブロックのb−b線断面図 図2に示すシリンダブロックのc−c線断面図 ウォータジャケットでの冷却水の流れを示し、(a)は互に逆方向のガイド壁による場合(実施形態1)、(b)は互に同方向のガイド壁による場合(実施形態2)
以下に、本発明による多気筒エンジンの水冷構造の実施の形態を、立形の直列3気筒水冷ディーゼルエンジンに適用されたものとして、図面を参照しながら説明する。
図1及び図4に示すように、このエンジンは、シリンダブロック1に複数(3個)のシリンダ2が直列に配列され、複数のシリンダ2の周囲に形成されたウォータジャケット(シリンダジャケット)Wを備えた水冷エンジンに構成されている。ウォータジャケットWは、シリンダブロック1における各シリンダ2を形成する略筒状に起立形成されているバレル部(シリンダ壁)4,4,4と、シリンダブロック1におけるシリンダ外枠部5と、シリンダ天井壁3との間に形成されている冷却水循環用の内部空間である。なお、シリンダブロック1の前側で左側に張出した部分は燃料噴射ケース部26である。
図1、図4において、シリンダブロック1の吸気側を左、排気側を右、ウォータジャケットWへの冷却水入口6のある側を前、その反対側を後とする。
ウォータジャケットWは、シリンダ2(バレル部4)の外側でシリンダ配列方向に延びる状態で形成されている一対の主流路である吸気側主流路7及び排気側主流路8と、一対の主流路7,8どうしを繋ぐ状態で隣り合うシリンダ2(バレル部4)どうしの間に形成されている第1及び第2ボア間流路9,10、と主流路7,8の始端及び終端どうしを繋ぐ前及び後の端流路wf,wrを有して構成されている。
図1、図4に示されるように、ガスケット(図外)を介してシリンダヘッド(図外)がその上面3Aに連結されるシリンダ天井壁3には、ボルト挿通孔3a、連通孔3b、キリ孔3cが形成されている。ボルト挿通孔3aは、シリンダブロック1とシリンダヘッド(図外)などを連結するためのボルトを通す孔であり、各シリンダ2の周囲に複数個所(14箇所)に開けられている。連通孔3bは、冷却水をウォータジャケットWからシリンダヘッドのウォータジャケット(シリンダヘッドジャケット:図外)へ流すための比較的大き目の通路であり、何れかの主流路7,8に連通する状態で複数(12箇所)に形成されている。
キリ孔3cは、シリンダ天井壁3の前後端において、ウォータジャケットWの前端流路wf、後端流路wrそれぞれの前後に連通する状態で計4箇所に形成されている。また、シリンダ天井壁3の隣り合うシリンダ2,2間には、第1ボア間流路9及び第2ボア間流路10それぞれに連通する状態で、左上から右下に架けての斜め孔として、各1箇所ずつに形成されている。
なお、図3,4において、前端流路wfに臨むようにシリンダブロック1の前端に設けられた孔は、サーモスタット(図外)や冷却水温度を測定するセンサ(図外)などの補機を装備するための装着孔25であっても良い。
さて、ウォータポンプ(図外)により冷却水入口6からウォータジャケットWに送られてきた冷却水は、まず前端流路wfから左右に分離されて吸気側主流路7及び排気側主流路8を後方に向けて流れ、途中で第1及び第2ボア間流路9,10にも流れる。そして、冷却水はウォータジャケットWを後方に流れながらも上方にも流れ、複数個所の連通孔3b及び複数個所のキリ孔3cを通って、シリンダヘッドジャケット(図外)に流入され、シリンダヘッドの冷却水出口(図外)に向かって流れていく。
〔実施形態1〕
図4、図5(a)に示されるように、シリンダブロック1に、主流路7,8を流れる冷却水をボア間流路9,10に導くことが可能なガイドリブh(11〜14)が、片持ち突出壁として4箇所に形成されている。詳しくは、前後中間の第2バレル部4の前側部分から吸気側主流路7に突き出た第1ガイドリブ11、前後中間の第2バレル部4の前側部分から排気側主流路8に突き出た第2ガイドリブ12、後側の第3バレル部4の前側部分から吸気側主流路7に突き出た第3ガイドリブ13、後側の第3バレル部4の前側部分から排気側主流路8に突き出た第4ガイドリブ14により、各ガイドリブhが構成されている。
上下方向視で前側の第1シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第1ガイドリブ11により、第1シリンダ2の傍の吸気側主流路7にて前から後に向けて流れる冷却水を、右に向けて第1ボア間流路9に導くガイド作用が発揮される。上下方向視で前側の第1シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第2ガイドリブ12により、第1シリンダ2の傍の排気側主流路8にて前から後に向けて流れる冷却水を、左に向けて第1ボア間流路9に導くガイド作用が発揮される。
上下方向視で第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第3ガイド壁13により、第2シリンダ2の傍の吸気側主流路7にて前から後に向けて流れる冷却水を、右に向けて第2ボア間流路10に導くガイド作用が発揮される。上下方向視で第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈する第4ガイド壁14により、第2シリンダ2の傍の排気側主流路8にて前から後に向けて流れる冷却水を、左に向けて第2ボア間流路10に導くガイド作用が発揮される。
このように、シリンダ配列方向で隣り合うボア間流路9,10に対応した第1ガイドリブ11と第3ガイドリブ13どうしは、冷却水をボア間流路9,10に導く向きが互いに同方向となる状態に形成されている。そして、排気側主流路8を流れる冷却水の第1ボア間流路9への入り込みを案内する第2ガイドリブ12と、排気側主流路8を流れる冷却水の第2ボア間流路10への入り込みを案内する第4ガイドリブ14とも、互に同方向にガイド作用する状態に形成されている。
その結果、ウォータジャケットWでは冷却水は、図5(a)に示されるように、第1〜第4ガイドリブ11〜14のガイド作用により、一対の主流路7,8を前から後に流れる流れと、第1及び第2ボア間流路9,10において左端及び右端から左右中央に向けて流れる流れとが生じるように案内される。各ボア間流路9,10の左右中央に流れて来た冷却水は、上部のキリ孔3cからシリンダヘッドジャケット(図外)に向けて流れ出て行く。このような円滑な冷却水の流れにより、第1及び第2ボア間流路9,10には十分な流量(冷却水の単位時間当たりの流量も)が確保され、冷やし難い箇所であるボア間を、シリンダ2,2の配列間隔を広げなくても効率よく冷却できるように構成されている。
つまり、第1ボア間流路9には、第1及び第2ガイドリブ11,12による冷却水の取り込み(取水)促進作用が発揮されるので、第1ボア間流路9のボア間幅を広めることなく十分な流量を通して効率の良い冷却効果を得ることが可能である。同様に、第2ボア間流路10には、第3及び第4ガイドリブ13,14による冷却水の取り込み(取水)促進作用が発揮されるので、第2ボア間流路10のボア間幅を広めることなく十分な流量を通して効率の良い冷却効果を得ることが可能である。
実施形態1による多気筒エンジンの水冷構造においては、ガイドリブhは、冷却水の流れ方向で下流側のガイドリブhほどシリンダ軸心に交差する方向(左右方向や前後方向などの横方向)への突出長さが長くなるように、かつ、シリンダ軸心方向(上下方向)の長さが長くなるように構成されている。つまり、図2、図4に示されるように、第1及び第3ガイドリブ11,13においては、対応するバレル部4からの吸気側主流路7への横突出量、及びジャケット底15からの高さのいずれも、第1ガイドリブ11よりも下流側の第3ガイドリブ13の方が大きく設定されている(図3参照:第1ガイドリブ11の高さt1と第3ガイドリブ3の高さt3とは、t1<t3)。
同様に、第2及び第4ガイドリブ12,14においては、対応するバレル部4からの排気側主流路8への横突出量、及びジャケット底15からの高さのいずれも、第2ガイドリブ12よりも下流側の第4ガイドリブ14の方が大きく設定されている。なお、ガイドリブhの横突出量や高さの差は、各部の大きさや形状、角度、或は気筒数(ボア間流路の数)などの諸条件により適宜に設定される。例として、図2に示されるように、第1及び第2ガイドリブ11,12の高さは堰き止め壁16(後述)の高さよりも低く、第3及び第4ガイドリブ13,14の高さは堰き止め壁16の高さより高い。
下流側のガイドリブ13,14の横突出量を、上流側のガイドリブ11,12の横突出量よりも大に(長く)してあるから、第1及び第2ボア間流路9,10への冷却水流入量が上流側及び下流側で互いに等しくなるようにバランスさせられるなど、冷却水の流れが弱くなる下流側におけるボア間流路への冷却水取り込み作用の強化が可能となる効果がある。
下流側のガイドリブ13,14の高さを、上流側のガイドリブ11,12の高さよりも高く(長く)してあるから、第1及び第2ボア間流路9,10への冷却水流入量が上流側及び下流側で互いに等しくなるようにバランスさせられるなど、冷却水の流れが弱くなる下流側におけるボア間流路への冷却水取り込み作用の強化が可能となる効果がある。
また、ガイドリブh(11〜14)を、冷却水を送る対象であるボア間流路9,10のシリンダ2の周方向と同心又は略同心の円弧状のものとされているので、ガイドリブ11〜14による冷却水のボア間流路9,10への案内作用をより円滑なものにできる利点がある。
ウォータジャケットWは、図2や図3に示されるように、ジャケット底15を備えてバレル部4のほぼ上下長さに匹敵する深さ(上下幅)を有している。
図2に示されるように、ボア間においては、隣り合うバレル部4,4どうしの下半部を一体化する堰き止め壁16がジャケット底15から競り上がるように形成されており、かつ、隣り合うバレル部4,4どうしの上部を小断面積で一体化する点連結壁17が形成されている。
左右に長く前後に短い形状の堰き止め壁16は、図2に示されるように、左右の傾斜側面18,19を備えて上窄まり形状の台形とされている。なお、傾斜側面18,19が垂直な側面に形成されて前後方向視で矩形の堰き止め壁16でも良い。ボア間流路9,10に流れ込もうとする冷却水は、傾斜側面18,19によりガイドされ、ボア間流路9,10においては、横斜め上方に向かう流れの成分が促進されるようになる。そして、ボア間流路9,10の上面が鉢伏せ状の湾曲天井面20に形成されていることもあり、ボア間流路9,10においては、比較的上部における流れが促進されるように構成されている。
堰き止め壁16と点連結壁17との上下間においては、バレル部4から前後に張出し形成された上窄まり台形状の下リブ壁21が設けられている。点連結壁17の上側には、バレル部4から前後に張出し形成された上リブ壁22が設けられている。これら下リブ壁21及び上リブ壁22により、ボア間流路9,10の経路幅(前後幅)が規制され、冷却水の流速を早める効果や上方に導く効果を奏することが可能である。
また、ボア間流路9,10の上部左右中間においてシリンダ天井壁3を上下に貫通するキリ孔3cが、湾曲天井面20に開口する状態で形成されている。このキリ孔3cにより、ボア間流路9,10の頂部からシリンダヘッドジャケット(図外)へも流れることができ、ボア間流路9,10での流速アップや冷却面積の増大を行い、より冷却効率が高められるように構成されている。
このように、ウォータジャケットWにおける隣り合うバレル部4,4どうしの間は、下半分に堰き止め壁16があり、主流路7,8の深さの約半分となる断面積でシリンダ2の上部に位置する状態のボア間流路9,10に形成されている。堰き止め壁16と点連結壁17とでバレル部4,4どうしが一体化されており、シリンダブロック1としての強度・剛性の向上に寄与できる構成とされている。
〔実施形態2〕
図5(b)に示されるように、4箇所のガイドリブhのうち、第2及び第4リブ12,14が図5(a)に示される実施形態1のものと異なる構成の冷却構造でも良い。即ち、上下方向視で第2シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈して第1バレル部4から排気側主流路8に突出する第2ガイドリブ12と、上下方向視で第3シリンダ2の周方向に沿った円弧状を呈して中間のバレル部4から排気側主流路8に突出する第4ガイドリブ14とを備えたガイドリブhである。
第2ガイドリブ12により、第1ボア間流路9にて左から右に(吸気側から排気側に)流れる冷却水を、右斜め後方に導きながら排気側主流路8に合流させるガイド作用が発揮される。同様に、第4ガイドリブ14により、第2ボア間流路10にて左から右に(吸気側から排気側に)流れる冷却水を、右斜め後方に導きながら排気側主流路8に合流させるガイド作用が発揮される。
従って、実施形態2よるガイドリブh(11〜14)によれば、各ボア間流路9,10には吸気側主流路7から冷却水が取り込まれ、ボア間流路9,10に取り込まれた冷却水は、排気側主流露8とキリ孔3cとの双方に流れ出すように、ウォータジャケットWのおける流れが制御されるようになる。
この実施形態2の水冷構造においても、下流側となる第3及び第4ガイドリブ12,14の横突出量や高さは、対応する上流側となる第1及び第2ガイドリブ11,12の横突出量や高さよりも大に(長く)なるように設定されている。
〔別実施例〕
図示は省略するが、第1〜第4ガイドリブ11〜14の何れか又は全てを、シリンダ外枠部5から主流路7,8に突出する状態に構成されたガイドリブhとする構成も可能である。その際、ガイドリブhを、シリンダ2の軸心方向視でシリンダ2の周方向に沿う形状にするとか、直線状、屈曲状にするなど、種々の変更設定が可能である。
1 シリンダブロック
2 シリンダ
4 バレル部
5 シリンダ外枠部
7 吸気側主流路
8 排気側主流路
9,10 ボア間流路
11〜14 ガイドリブ
W ウォータジャケット
h ガイドリブ

Claims (5)

  1. シリンダブロックに配列された複数のシリンダと、
    前記複数のシリンダの周囲に形成されたウォータジャケットと、
    前記ウォータジャケットは、シリンダの外側でシリンダ配列方向に延びる状態で形成されている一対の主流路と、前記一対の主水路どうしを繋ぐ状態で隣り合うシリンダどうしの間に形成されているボア間流路とを有して構成され、
    前記主流路を流れる冷却水を前記ボア間流路に導くことが可能なガイドリブを複数の前記ボア間流路毎に設け、
    複数の前記ガイドリブは、冷却水の流れ方向で下流側のガイドリブほどシリンダ軸心に交差する方向への突出長さが長くなるように構成されている多気筒エンジンの水冷構造。
  2. シリンダブロックに配列された複数のシリンダと、
    前記複数のシリンダの周囲に形成されたウォータジャケットと、
    前記ウォータジャケットは、シリンダの外側でシリンダ配列方向に延びる状態で形成されている一対の主流路と、前記一対の主水路どうしを繋ぐ状態で隣り合うシリンダどうしの間に形成されているボア間流路とを有して構成され、
    前記主流路を流れる冷却水を前記ボア間流路に導くことが可能なガイドリブを複数の前記ボア間流路毎に設け、
    複数の前記ガイドリブは、冷却水の流れ方向で下流側のガイドリブほどシリンダ軸心方向の長さが長くなるように構成されている多気筒エンジンの水冷構造。
  3. 前記ガイドリブは、前記シリンダブロックにおける前記シリンダを形成するバレル部に形成されている請求項1又は2に記載の多気筒エンジンの水冷構造。
  4. 前記ガイドリブは、前記シリンダブロックにおける前記ウォータジャケットを外囲するシリンダ外枠部に形成されている請求項1又は2に記載の多気筒エンジンの水冷構造。
  5. 前記ガイドリブは、シリンダボアに沿った円弧状をなしている請求項1〜4の何れか一項に記載の多気筒エンジンの水冷構造。
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