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JP2018096233A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】 内燃機関の潤滑装置において、簡素な構成で潤滑油を供給すると共に、内部空間等に残留した潤滑油を回収する。【解決手段】 シリンダ22内を往復動するピストン23によって内部空間60の圧力が脈動する内燃機関Eの潤滑装置95であって、オイルタンク55と、内部空間の下部とオイルタンクの気相部分とを接続する第1通路66と、第1通路において内部空間側からオイルタンク側への流れを許容する第1一方向弁69と、オイルタンクの気相部分と内部空間とを接続する第2通路72と、第2通路においてオイルタンク側から内部空間側への流れを許容する第2一方向弁47と、オイルタンクの液相部分と第2通路とを接続する第3通路75と、第3通路においてオイルタンク側から第2通路側への流れを許容する第3一方向弁81と、第3通路を流れる潤滑油の流量を調節する流量調節弁82とを有する。【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関に関し、詳細には内燃機関の潤滑装置に関する。
内燃機関の潤滑装置として、2ストロークエンジンにおいて、混合気中に潤滑油をミスト状にして含ませ、混合気が通過するエンジンの各摺動部に潤滑油を供給するものがある。混合気中に潤滑油を含ませる方法としては、ガソリン等の燃料に潤滑油を予め混合した混合油を吸気に噴射する方法や、潤滑油及び燃料を別々に吸気に噴射する方法等がある。例えば、オイルタンクに貯留された潤滑油を、ダイヤフラム式のオイルポンプによって吸気通路に圧送し、吸気通路から潤滑油を吸気に含ませるものがある(例えば、特許文献1)。
特開2014−20314号公報
しかしながら、潤滑油を供給するためにオイルポンプを用いると、エンジンが大型化及び複雑化するため、汎用エンジンとしての商品性が低下する。また、吸気にミスト状の潤滑油を含ませる方法では、吸気が流れる通路(クランク室や掃気通路等)の壁面等に潤滑油が付着し、残留する。この付着した潤滑油が偶発的に燃焼室に多量に吸引されると、THC(全炭化水素)の増加や白煙の発生、燃焼異常等が生じる虞がある。そのため、吸気にミスト状の潤滑油を含ませる場合、壁面等に付着した潤滑油が適切に回収されることが望ましい。
本発明は、以上の背景を鑑み、内燃機関において、簡素な構成で潤滑油の供給を可能にすると共に、クランク室等に残留した潤滑油を回収することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、内燃機関本体に形成されたシリンダ内を往復動するピストンによってクランク室を含む前記内燃機関本体の内部空間の圧力が脈動する内燃機関であって、前記内部空間と分離され、潤滑油が貯留されたオイルタンクと、前記内部空間の鉛直方向における下部と前記オイルタンクの気相部分とを接続するための第1通路と、前記第1通路に設けられ、前記内部空間側から前記オイルタンク側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第1一方向弁と、前記オイルタンクの気相部分と前記内部空間とを接続するための第2通路と、前記第2通路に設けられ、前記第2通路側から前記内部空間側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第2一方向弁と、前記オイルタンクの液相部分と前記第2通路とを接続する第3通路と、前記第3通路に設けられ、前記オイルタンク側から前記第2通路側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第3一方向弁と、前記第3通路における前記第3一方向弁よりも前記第2通路側に設けられ、前記第3通路を流れる潤滑油の流量を調節する流量調節弁とを有することを特徴とする。
この構成によれば、クランク室を含む内部空間の圧力脈動によって、内部空間の下部に溜まった潤滑油がオイルタンクに回収され、オイルタンクに貯留された潤滑油がミスト化されて内部空間に再び供給される。ピストンの下降によって内部空間が正圧になり、オイルタンクの気相部分よりも圧力が高くなるときには、第1一方向弁が開かれ、内部空間の下部に溜まった潤滑油と内部空間内のガスとが第1通路を通過してオイルタンクに流れる。また、オイルタンクの気相部分のガスは、内部空間の圧力を受けて、第2通路を吸気通路側に圧送される。このとき、オイルタンクの液相部分の潤滑油が気相部分から圧力を受け、第3通路を通過して第2通路に供給される。第2通路と第3通路との接続部では加圧されたガスと潤滑油とが混合されることによって、潤滑油がミスト化し、オイルミストが生成される。オイルミストは、ピストンの上昇によって内部空間が負圧になり、第2一方向弁が開かれたときに、ガスと共に内部空間に流れる。このように、本発明に係る2ストロークエンジンは、オイルポンプを使用しない簡単な構成で潤滑油を内部空間内から回収することができると共に、潤滑油をミスト化して内部空間に戻すことができる。
また、上記の発明において、前記シリンダと連通する排気通路を開閉するバルブを駆動するための動弁機構が配置された動弁室と、前記内部空間の鉛直方向における下部と前記動弁室とを接続するための第4通路と、前記第4通路に設けられ、前記内部空間側から前記動弁室側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第4一方向弁と、前記動弁室と、前記内部空間又は前記オイルタンクとを接続するための第5通路と、前記第5通路に設けられ、前記第5通路側から前記内部空間側又は前記オイルタンク側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第5一方向弁とを更に有するとよい。
この構成によれば、内部空間の圧力脈動によって、内部空間の下部に溜まった潤滑油が動弁室に供給され、動弁機構の潤滑が可能になる。
また、上記の発明において、前記第4通路と前記内部空間との接続部は、前記第1通路と前記内部空間との接続部よりも下方に配置されているとよい。
この構成によれば、内部空間の下部に溜まった潤滑油は、オイルタンクに優先して動弁室に供給される。
また、上記の発明において、当該内燃機関は、2ストロークエンジンであり、前記内部空間に接続された吸気通路と、前記内部空間と前記シリンダの側部とを連通し、前記ピストンによって開閉される掃気通路とを更に有し、前記第2通路及び前記第5通路は、前記吸気通路を介して前記内部空間に接続され、前記第2一方向弁及び前記第5一方向弁は、互いに共通の弁であり、前記吸気通路に設けられているとよい。
この構成によれば、第2通路及び第5通路から供給されるオイルは吸気に混合され、内燃機関内の各摺動部に供給される。また、第2一方向弁及び第5一方向弁は吸気の内部空間への流れを制御する吸気弁を兼ねる共通の弁とすることができ、部品点数を削減することができる。
また、上記の発明において、前記内部空間内に配置され、前記内燃機関本体に回転可能に支持されたクランクシャフトと、前記内燃機関本体に形成され、前記クランクシャフトとの摺動部に延びる第6通路と、前記第2通路における前記第3通路との接続部よりも前記内部空間側の部分又は前記第5通路と前記第6通路とを接続する第7通路と、前記第7通路に設けられ、前記第6通路側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第6一方向弁とを更に有するとよい。
この構成によれば、クランクシャフトの摺動部にオイルが確実に供給される。
以上の構成によれば、内燃機関において、簡素な構成で潤滑油の供給を可能にすると共に、クランク室等に残留した潤滑油を回収することができる。
実施形態に係るユニフロー2ストロークエンジンの縦断面図 図1のII-II断面図 潤滑装置を示す模式図 一部変形実施形態に係る潤滑装置を示す模式図 一部変形実施形態に係る潤滑装置を示す模式図 変形実施形態に係る第2通路及び第3通路の接続部を示す断面図 変形実施形態に係る第2通路及び第3通路の接続部を示す断面図
以下、図面を参照して、本発明を単気筒のユニフロー2ストロークエンジン(以下、エンジンEという)に適用した実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、エンジンEは、発電機の駆動源として使用される。
図1及び図2に示すように、エンジンEの機関本体1は、内部にクランク室2Aを画成するクランクケース2と、クランクケース2の前部に結合されたシリンダブロック3と、シリンダブロック3の前部に結合されたシリンダヘッド4と、シリンダヘッド4の前部に結合され、シリンダヘッド4との間に動弁室7を画成するヘッドカバー5とを有する。機関本体1は、前後に延び、シリンダ軸線Aが前後に略水平に配置されている。クランクケース2の下部外面には、機関本体1を所定の姿勢に維持する台座6が結合されている。
クランクケース2は、上下に延びる面(シリンダ軸線Aを通る面)で左右に分割された一対のクランクケース半体によって構成される。左右のクランクケース半体は、ボルトによって互いに締結され、両半体間にクランク室2Aを形成する。クランクケース2の左右の側壁2B、2Cには、軸受を介してクランクシャフト8が回転可能に支持されている。
クランクシャフト8は、クランクケース2の側壁2B、2Cに支持される一対のジャーナルと、両ジャーナル間に設けられた一対のウェブと、両ウェブによってジャーナルから偏心した位置に支持されたクランクピンとを有する。
クランクシャフト8の左端部はクランクケース2の左側壁2Bを貫通して左方に突出し、クランクシャフト8の右端部はクランクケース2の右側壁2Cを貫通して右方へと突出している。クランクシャフト8の左端部が左側壁2Bを貫通する部分、右端部が右側壁2Cを貫通する部分には、クランク室2Aの気密性を確保するためのシール部材がそれぞれ設けられている。
クランクケース2の前部には、前後に延び、前端がクランクケース2の前端面に開口すると共に、後端がクランク室2Aに向けて開口する断面円形の第1スリーブ受容孔16が形成されている。
シリンダブロック3は、前後に延び、後端面においてクランクケース2の前端面に締結されている。シリンダブロック3には、前端面から後端面に上下に貫通する第2スリーブ受容孔18が形成されている。第2スリーブ受容孔18の後端開口は、シリンダブロック3の第1スリーブ受容孔16の前端開口と同軸に対向し、互いに接続される。第1スリーブ受容孔16及び第2スリーブ受容孔18の後部の内径は等しく、連続した孔を形成する。
第1及び第2スリーブ受容孔16、18には、円筒状のシリンダスリーブ19が圧入される。シリンダスリーブ19の後端は、第1スリーブ受容孔16の後端開口から下方に突出し、クランク室2Aの内部において突出端となっている。シリンダスリーブ19の前端はシリンダブロック3の前端面と面一となる位置に配置され、シリンダブロック3に結合されるシリンダヘッド4の後端面に当接する。シリンダスリーブ19の内孔は、シリンダ22を形成する。
シリンダ22には、往復動可能にピストン23が受容されている。ピストン23は、クランクシャフト8と平行に延びるピストンピンを有し、ピストンピンにはコンロッド26の小端部が回動可能に支持される。コンロッド26の大端部は、軸受を介してクランクピンに回動可能に支持される。ピストン23とクランクシャフト8とがコンロッド26によって連結されることによって、ピストン23の往復動がクランクシャフト8の回転運動に変換される。
図1及び図2に示すように、シリンダヘッド4の後端面におけるシリンダスリーブ19に対応する位置には、半球状の燃焼室凹部28が形成されている。シリンダ22の前部は、燃焼室凹部28及びピストン23の頂面と共に燃焼室29を形成する。
シリンダヘッド4には、点火プラグ(不図示)が燃焼室29に臨むように設けられている。また、シリンダヘッド4には、排気ポート31(排気通路)が燃焼室29の頂部に開口するように形成されると共に、排気ポート31を開閉するポペット型の排気弁32が設けられている。排気弁32は、そのステムエンドが動弁室7に配置され、バルブスプリング33によって閉方向に付勢されている。排気弁32は、動弁機構34によって、クランクシャフト8の回転に同期して開閉駆動される。
図1に示すように、動弁機構34は、カムシャフト36と、ロッカアーム37とを有する。カムシャフト36は、クランクシャフト8と平行に、かつシリンダヘッド4に回転可能に支持され、その右端部がシリンダヘッド4の外方に突出している。カムシャフト36は、伝達機構38によってクランクシャフト8と連結されている。伝達機構38は、クランクシャフト8の右端部に結合されたクランクプーリ38Aと、カムシャフト36の右端部に設けられたカムプーリ38Bと、クランクプーリ38A及びカムプーリ38Bに架け渡されたタイミングベルト38Cとを有する。伝達機構38によって、カムシャフト36は、クランクシャフト8と同じ速度で回転する。
カムシャフト36がシリンダヘッド4を貫通する部分には、動弁室7の気密性を確保するためのシール部材が設けられており、動弁室7は密閉されている。ロッカアーム37は、シリンダヘッド4に支持されたロッカシャフト39に回動可能に支持されている。ロッカシャフト39は、カムシャフト36と平行に延びている。ロッカアーム37は、一端において排気弁32のステムエンドに接触しており、カムシャフト36に押されたときに回動してバルブスプリング33に抗して排気弁32を開側に押す。排気弁32は、クランクシャフト8が1回転する間に一度開かれる。
クランクケース2、シリンダブロック3、及びシリンダヘッド4の右側面は、エンドプレート41が結合されている。エンドプレート41は、周縁部においてクランクケース2、シリンダブロック3、及びシリンダヘッド4の外面に締結され、伝達機構38を覆っている。
図1に示すように、クランクケース2の上壁2Dには、前方に突出した突出部2Fが形成されている。突出部2Fの内部は、上下に延びる吸気ポート43を形成し、下端においてクランク室2Aに連通し、上端において外部に開口している。吸気ポート43の外端には、吸気通路44を形成する吸気管45の下流端が接続される。吸気通路44は、上流側から順に、エアインレット(不図示)、エアクリーナ(不図示)、スロットルバルブ46を有する。吸気ポート43と吸気通路44との間には、吸気弁(第2一方向弁、第5一方向弁)47が介装されている。吸気弁47は、吸気通路44側から吸気ポート43(クランク室2A)側への流体の流れを許容する一方、吸気ポート43(クランク室2A)側から吸気ポート43側への流体の流れを阻止する一方向弁である。吸気弁47は、クランク室2A側に突出する山形のベースと、ベースを貫通するように形成された貫通孔と、貫通孔のクランク室2A側の端部を覆うように設けられた可撓性を有するリードとによって構成されたリード弁である。吸気弁47は、通常は閉弁しており、ピストン23の上昇によってクランク室2A内の圧力が、吸気通路44内の圧力より所定値以上低下すると、リードが屈曲して開弁する。
クランクケース2及びシリンダスリーブ19には、クランク室2Aとシリンダスリーブ19の内部とを連通する掃気通路50が形成されている。掃気通路50は、シリンダスリーブ19に形成された掃気口50Aと、掃気口50Aからクランク室2Aに延びる通路部50Bとを含む。通路部50Bは、クランクケース2の前部であって、第1スリーブ受容孔16の周囲に形成されている。本実施形態では、通路部50Bは、シリンダスリーブ19の上方及び下方をクランク室2Aから前方に延びる2つの直線部と、シリンダスリーブ19の外周に沿って環状に延び、2つの直線部の前端に接続された環状部とを有している。通路部50Bは、環状部において掃気口50Aと接続している。本実施形態では、掃気口50Aはシリンダスリーブ19の左右側部に形成されている。掃気口50Aの前後長さは、ピストン23の外周面の前後長さよりも小さく設定されている。
掃気口50A(掃気通路50)は、ピストン23の往復動によって開閉される。具体的には、ピストン23が掃気口50Aと対応する位置にあるときには、掃気通路50はピストン23の外周部によって閉じられ、ピストン23の後縁が掃気口50Aの後縁よりも上前方(上死点側)にあるときには、掃気通路50がシリンダ22のピストン23よりも後側部分(クランク室2A)と連通するように開かれ、ピストン23の前縁が掃気口50Aの前縁よりも後方(下死点側)にあるときには、掃気通路50がシリンダ22のピストン23よりも前側部分(燃焼室29)と連通するように開かれる。
クランクケース2の左方にはACジェネレータ52が配置されている。クランクシャフト8の左端は、ACジェネレータ52のロータ52Aに接続されている。ACジェネレータ52のステータ52Bは、図示しない構成によってクランクケース2に対して回転不能に配置されている。クランクシャフト8が回転することによって、ロータ52Aがステータ52Bに対して回転し、発電が行われる。
クランクケース2及びシリンダブロック3の左方かつACジェネレータ52の前方には、オイルタンク55が設けられている。オイルタンク55は、クランク室2Aと分離して設けられている。オイルタンク55の内部は、所定量の潤滑油が貯留され、液体の潤滑油による液相部分と、液相部分の上方に存在するガス(空気)による気相部分と有する。気相部分のガスには、潤滑油がミスト化(霧化)したオイルミストが含まれていてもよい。オイルタンク55は、上下に所定の高さを有し、上端部に補給口55Aを有する。補給口55Aは、キャップ55Bによって開閉可能に閉塞されている。オイルタンク55の上部には、第1接続口57及び第2接続口58が形成されている。オイルタンク55の下部には、第3接続口59が形成されている。第1接続口57及び第2接続口58は、オイルタンク55内に貯留される潤滑油の液面の上限値よりも上方に配置され、常に液面よりも上方に配置されている。第3接続口59は、オイルタンク55内に貯留される潤滑油の液面の下限値よりも下方に配置され、常に液面よりも下方に配置されている。
クランク室2A及び掃気通路50によってエンジンEの内部空間60が形成される。内部空間60の鉛直方向における下部は、クランク室2Aの下面及び掃気通路50の下面によって画定される。掃気通路50の通路部50Bの鉛直方向における下部である掃気通路下部50Cと、クランク室2Aの鉛直方向における下部であるクランク室下部2Gとの間には、上方に向けて隆起した隆起部61が形成されている。隆起部61によって、掃気通路下部50Cと、クランク室下部2Gとは、互いに区画されている。掃気通路下部50Cは、クランク室下部2Gよりも上方に配置されている。掃気通路下部50C及びクランク室下部2Gには、それぞれ潤滑油が溜まる。掃気通路下部50Cから溢れた潤滑油は隆起部61を越えてクランク室下部2Gに流れ、クランク室下部2Gから溢れた潤滑油は隆起部61を越えて掃気通路下部50Cに流れる。
図3に示すように、掃気通路下部50Cとオイルタンク55の第1接続口57とは、第1通路66によって互いに連通されている。第1通路66は、クランクケース2に形成された貫通孔やクランクケース2の外方に配設された管部材等を含む通路部材66Aによって形成されている。
第1通路66の経路上には、クランク室2A側からオイルタンク55側への流体の流れを許容し、逆の流れを遮断する第1一方向弁69が設けられている。第1一方向弁69は、初期状態においては閉じており、クランク室2A側の圧力がオイルタンク55の内部の気相部分の圧力よりも所定値以上高くなった場合に開く。本実施形態では、第1一方向弁69はリード弁である。
吸気通路44のスロットルバルブ46よりも下流側かつ吸気弁47よりも上流側の部分には、第1オイル導入口71A及び第2オイル導入口71Bが形成されている。第1オイル導入口71A及び第2オイル導入口71Bは、吸気管45を厚み方向に貫通する通路である。第1オイル導入口71A及び第2オイル導入口71Bは、吸気通路44の中央部に向けて突出した筒部材によって形成されてもよい。
第1オイル導入口71Aは、管部材等を含む通路部材72Aによって形成された第2通路72によってオイルタンク55の第2接続口58に接続されている。第2通路72は、吸気通路44の第1オイル導入口71Aより下流側部分と、吸気弁47とを介してクランク室2Aに接続されている。換言すると、吸気通路44の第1オイル導入口71Aより下流側部分は第2通路72の一部をなすといえる。
第3接続口59には、管部材等を含む通路部材75Aによって形成された第3通路75の一端が接続されている。第3通路75の他端は、第2通路72の中間部に設けられた接続部78に接続されている。接続部78は、例えばT字管によって形成され、第2通路72と第3通路75とが互いに接続されている。
第3通路75には、第3接続口59から順に第3一方向弁81及び流量調節弁82が設けられている。第3一方向弁81は、第3接続口59側から接続部78側への流れを許容する一方、逆の流れを禁止する弁であり、公知のチェックバルブであってよい。流量調節弁82は、ニードルバルブ等の公知の絞り弁であってよい。
クランク室下部2Gと動弁室7の上部とは、第4通路84によって互いに連通されている。第4通路84は、クランクケース2に形成された貫通孔やクランクケース2の外方に配設された管部材等を含む通路部材84Aによって形成されている。第4通路84の経路上には、クランク室2A側から動弁室7側への流体の流れを許容し、逆の流れを遮断する第4一方向弁85が設けられている。第4一方向弁85は、初期状態においては閉じており、クランク室2A側の圧力が動弁室7の内部の圧力よりも所定値以上高くなった場合に開く。本実施形態では、第4一方向弁85はリード弁である。
動弁室7の下部と第2オイル導入口71Bとは、管部材等を含む通路部材87Aによって形成された第5通路87によって接続されている。第5通路87は、吸気通路44の第2オイル導入口71Bより下流側部分と吸気弁47とを介してクランク室2Aに接続されている。換言すると、吸気通路44の第2オイル導入口71Bより下流側部分は第5通路87の一部をなすといえる。吸気弁47は、第5通路87及び第2通路72からクランク室2Aへ流体の流れを許容する一方、クランク室2Aから第5通路87及び第2通路72への流体の流れを阻止する共通の一方向弁をなす。
クランクケース2には、クランクシャフト8の軸受部に延びる第6通路91が形成されている。第6通路91は、管部材等を含む通路部材72Aによって形成された第7通路92によって第2通路72における接続部78よりも第1オイル導入口71A側の部分と接続されている。第7通路92には、第6通路91側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第6一方向弁93が設けられている。
以上のように構成した、第1一方向弁69、第1通路66、オイルタンク55、第2通路72、及び第3通路75は、エンジンEの潤滑装置95を構成する。また、潤滑装置95は、第3一方向弁81及び流量調節弁82を含むことが好ましい。また、潤滑装置95は、第4一方向弁85、第4通路84、及び第5通路87を含むことが好ましい。また、潤滑装置95は、第6通路91、第7通路92、及び第6一方向弁93を含むことが好ましい。
図1に示すように、クランクケース2の上壁2Dには、燃料噴射弁101が取り付けられている。燃料噴射弁101の先端は、掃気通路50の通路部50Bを向き、通路部50Bに向けて燃料を噴射する。より好ましくは、燃料噴射弁101は、掃気通路50の掃気口50Aにより近い位置で噴射することが好ましい。燃料噴射弁101は、所定のタイミングでクランク室2Aに燃料を噴射する。
このように構成されたエンジンEは、始動後、次のように動作する。図1を参照すると、まず、ピストン23の上昇行程では、ピストン23の上昇(前進)に伴って、掃気通路50が閉じられる。また、ピストン23の前進に伴うクランク室2Aの膨張によって、クランク室2Aの圧力が低下する。これにより、吸気弁47が開弁し、新気が吸気ポート43を介してクランク室2Aに流入する。同時に、シリンダ22の前部(燃焼室29)内の混合気はピストン23によって圧縮される。ピストン23が上死点近傍にあるときに、点火プラグや自着火による点火が行われ、燃料が燃焼する。
その後、ピストン23が下降行程に移ると、ピストン23の下降(後退)に伴うクランク室2Aの収縮によって、クランク室2Aの圧力が上昇する。これにより、吸気弁47が閉じられ、クランク室2A内のガスが圧縮される。ピストン23の下降が進むと、動弁機構34に駆動された排気弁32が排気ポート31を開く。これにより、燃焼室29内の膨張した排気ガス(既燃焼ガス)がブローダウン流となって排気ポート31に流れる。
その後、ピストン23の下降が進み、ピストン23の前端縁が掃気口50Aの上縁より下がると(ピストン23が掃気通路50を開くと)、燃焼室29と掃気通路50とが連通する。このとき、燃焼室29内の既燃焼ガスの圧力は十分に低下し、クランク室2Aの圧力よりも低くなり、掃気通路50から燃焼室29にガスが流れる。このとき、燃料噴射弁101は、掃気通路50を流れるガスに燃料を噴射する。
ピストン23が再び上昇行程に移ると、掃気通路50がピストン23によって閉じられる。その後、ピストン23が更に上昇すると、排気弁32が排気ポート31を閉じ、ピストン23の上昇に伴って燃焼室29内の混合気が圧縮される。同時に、クランク室2A内が減圧され、吸気弁47が開かれて新気が吸気ポート43からクランク室2A内に吸入される。
このようにして、エンジンEは2サイクル動作を行う。掃気通路50からシリンダ22を経由して排気ポート31へと流れる掃気及び排気の流れは、曲がりの少ないユニフローとなる。
次に、図3を参照して潤滑装置95の作動について説明する。エンジンEの停止時には、潤滑油は主にオイルタンク55に貯留され、一部がクランク室下部2Gや掃気通路下部50C、第1通路66、第2通路72、第3通路75、第4通路84、動弁室7、第5通路87、第6通路91、第7通路92に存在する。エンジンEが駆動してピストン23が往復動すると、クランク室2Aを含む内部空間60に圧力脈動が生じ、この圧力脈動を駆動力として潤滑装置95は、掃気通路下部50Cに溜まった潤滑油をオイルタンク55に圧送すると共に、オイルタンク55内の潤滑油をオイルミストとして吸気通路44に供給する。また、潤滑装置95は、クランク室2Aの圧力脈動を利用してクランク室下部2Gに溜まった潤滑油を、動弁室7を介して吸気通路44に供給する。
ピストン23の下降時には、クランク室2Aの体積が収縮して内部空間60の圧力が上昇し、オイルタンク55の気相部分及び吸気通路44の圧力よりも高くなる。これにより、第1一方向弁69及び第4一方向弁85が開かれ、吸気弁47が閉じられる。
第1一方向弁69が開かれることによって、掃気通路下部50Cに溜まった潤滑油及び内部空間60内のガスが、第1通路66を通ってオイルタンク55の気相部分に圧送される。クランク室2A内のガスには、ミスト化した潤滑油や燃料が一部含まれている。第1通路66を通過してオイルタンク55の気相部分に導入された潤滑油及びガスは、重力によって液体成分が分離され、液体成分はオイルタンク55の下部に貯留された液相部分に混合される。
また、第1一方向弁69が開かれることによって、クランク室2Aの正圧がオイルタンク55の気相部分に伝達され、オイルタンク55の気相部分の圧力が吸気通路44の圧力より高くなる。これにより、オイルタンク55の気相部分のガスが第2通路72を通過して吸気通路44に圧送される。このとき、オイルタンク55の液相部分の潤滑油は、気相部分の圧力を受けて第3通路75を通過して接続部78に流れる。接続部78では、第2通路72を通って流れるガスと、第3通路75を通って流れる液体の潤滑油とが混合され、オイルミストが生成される。
接続部78で生成されたオイルミストは、オイルタンク55の気相部分と吸気通路44の圧力差によって吸気通路44に流れ、吸気通路44を流れる吸気に混合される。オイルミストを含む吸気は、ピストン23が上昇して吸気弁47が開かれたときにクランク室2Aに流れ、クランクシャフト8やコンロッド26、ピストン23、シリンダ等の摺動部を潤滑する。吸気に含まれるオイルミストの一部は、各摺動部やクランクケース2の内壁、掃気通路50の内壁、各種構成の表面に付着し、残りは吸気と共に燃焼室29に流れる。各摺動部やクランクケース2の内壁、各種構成の表面に付着した潤滑油は、重力によってクランク室下部2G又は掃気通路下部50Cに流れる。
また、第2通路72を流れるオイルミストの一部は、第7通路92、第6一方向弁93、第6通路91を通過して、クランクシャフト8の軸受部に直接に供給され、クランクシャフト8の摺動部を潤滑する。
また、ピストン23の下降による内部空間60の圧力上昇によって、第4一方向弁85が開かれ、クランク室2Aのクランク室下部2Gに溜まった潤滑油及び内部空間60内のガスが、第4通路84を通って動弁室7に圧送される。第4通路84を流れる潤滑油は、動弁室7の上部から動弁機構34に滴下され、動弁機構34の摺動部を潤滑する。動弁機構34を潤滑した潤滑油は、重力によって動弁室7の下部に捕集され、第4通路84を介して動弁室7に供給される内部空間60の圧力によって第5通路87を介して吸気通路44に供給される。
以下、本実施形態に係るエンジンEの効果を説明する。エンジンEの潤滑装置95は、クランク室2Aの圧力脈動を利用して、クランク室2Aの下部に形成された掃気通路下部50Cに溜まった潤滑油をオイルタンク55に回収すると共に、オイルタンク55に貯留された潤滑油をミスト化して吸気通路44に供給する。ピストン23の下降によってクランク室2Aが正圧になり、オイルタンク55の気相部分の圧力より高くなるときには、第1一方向弁69が開かれて、掃気通路下部50Cに溜まった潤滑油とガスが第1通路66を通過してオイルタンク55に流れる。また、オイルタンク55の気相部分のガスは、クランク室2Aの正圧を受けて、第2通路72を通過して吸気通路44に圧送される。このとき、オイルタンク55の液相部分の潤滑油が気相部分から圧力を受け、第3通路75を通過して第2通路72との接続部78に供給される。接続部78ではガスと潤滑油とが混合されることによって、潤滑油がミスト化する。ミスト化した潤滑油は、ガスと共に吸気通路44に流れ、吸気に混合される。このように、本発明に係る2ストロークエンジンは、オイルポンプを使用しない簡単な構成で潤滑油を輸送すると共に、潤滑油をミスト化して吸気中に含ませることができる。また、第2通路72を流れるガスに、第3通路75から液体の潤滑油を供給することによって、ガスと潤滑油とを混合し、オイルミストを生成する構成としたため、オイルスリンガ等の動力を必要とするミスト発生装置を省略することができ、燃費が向上する。
第3通路75を介して接続部78に供給される潤滑油の量は、流量調節弁82によって調節することができる。そのため、流量調節弁82を調節することによって、オイルミスト中の潤滑油の濃度や潤滑油の霧滴の粒子径を調節することができる。
第3通路75には、第3一方向弁81が設けられているため、運転状態によって吸気通路44側の圧力が上昇する場合にも、潤滑油が第3通路75を逆流する(オイルタンク55側に流れる)ことが防止される。
本実施形態では、潤滑油はミスト化され、吸気中に保持されてエンジン内部の各摺動部に供給されるため、エンジンEの姿勢に関係なく、各摺動部に到達することができる。そのため、シリンダ軸線Aが略水平に配置されたエンジンEにおいても、各摺動部が適切に潤滑される。
また、第2通路72から分岐した第7通路92及び第6通路91を介して潤滑油がクランクシャフト8の摺動部に直接に供給されるため、クランクシャフト8の潤滑が確実に行われる。
また、第4一方向弁85、第4通路84、動弁室7、第5通路87、及び吸気通路44によって形成される通路によって、内部空間60の圧力脈動を利用して動弁機構34の潤滑がなされる。動弁室7を通過した潤滑油は、オイルタンク55ではなく内部空間60に戻されるため、動弁室7において潤滑油の温度が低下し、水が凝縮したとしても水は内部空間60に戻され、再び蒸発するため、オイルタンク55に凝縮水が蓄積することが抑制される。
第2通路72の吸気通路44への接続部分は、スロットルバルブ46の下流側かつ吸気弁47の上流側に設けられているため、スロットルバルブ46の下流側に生じる吸気負圧を利用して、第2通路72内のミスト化された潤滑油を吸気通路側に輸送することができる。また、第2通路72から供給される潤滑油がスロットルバルブ46に付着し難くなる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば図4に示すように、第7通路92は、第2通路72に代えて第5通路87に接続されてもよい。また、図5に示すように、第5通路87は、吸気通路44に代えてオイルタンク55に接続されてもよい。この場合、第5通路87には、動弁室7側からオイルタンク55側への流れを許容する一方、逆向きの流れを阻止する第7一方向弁105が設けられているとよい。
また、他の実施形態では、図6に示すように、接続部78は第2通路72の流路断面積を絞る絞り部111を有し、第3通路75の端部は、絞り部111において第2通路72に接続されているとよい。この場合、絞り部111を通過するガスの流速が増加すると共に、絞り部111に発生する負圧によって第3通路75側から潤滑油が吸い出され、ガスと潤滑油との混合が促進される。また、図7に示すように、接続部78をエジェクターとして構成してもよい。この場合、接続部78は、第2通路72の流路を絞るノズル部113を有し、第3通路75の端部はノズル部113の出口付近に開口しているとよい。この場合、ノズル部113を通過するガスの流速が増加すると共に、ノズル部113の出口付近に発生する負圧によって第3通路75側から潤滑油が吸い出され、ガスと潤滑油との混合が促進される。
上記実施形態では、クランク室2Aの下面と掃気通路50の通路部50Bの下面との境界に隆起部61が形成された構成としたが、他の実施形態では隆起部61を省略し、通路部50Bの下面を後方に進むほど下方に進む傾斜面に形成してもよい。このようにすると、通路部50Bの下面に存在する液体の潤滑油は重力によって後方に流れ、クランク室2Aのクランク室下部2Gに集められる。この場合には、オイル戻し通路63を省略することができる。
上記実施形態では、吸気がクランク室2Aを通過する2ストロークエンジンに本発明を適用したが、吸気がクランク室2Aを通過せずに直接に燃焼室29に供給される2ストロークエンジンや4ストロークエンジンにも本発明を適用することができる。単気筒エンジンや、クランクピンの位相が360°又は270°の2気筒エンジン等は、クランク室2Aに比較的大きな圧力脈動が発生するため、本発明に適している。吸気通路44を省略する場合には、第2通路72を直接にクランク室2Aに接続し、第2通路72に、オイルタンク55側からクランク室2A側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する一方向弁を設けるとよい。
2 :クランクケース
2A :クランク室
22 :シリンダ
23 :ピストン
29 :燃焼室
44 :吸気通路
46 :スロットルバルブ
47 :吸気弁(第2一方向弁、第5一方向弁)
50 :掃気通路
55 :オイルタンク
57 :第1接続口
58 :第2接続口
59 :第3接続口
66 :第1通路
69 :第1一方向弁
72 :第2通路
75 :第3通路
78 :接続部
81 :第3一方向弁
82 :流量調節弁
84 :第4通路
85 :第4一方向弁
87 :第5通路
91 :第6通路
92 :第7通路
93 :第6一方向弁
95 :潤滑装置
A :シリンダ軸線
E :エンジン

Claims (5)

  1. 内燃機関本体に形成されたシリンダ内を往復動するピストンによってクランク室を含む前記内燃機関本体の内部空間の圧力が脈動する内燃機関であって、
    前記内部空間と分離され、潤滑油が貯留されたオイルタンクと、
    前記内部空間の鉛直方向における下部と前記オイルタンクの気相部分とを接続するための第1通路と、
    前記第1通路に設けられ、前記内部空間側から前記オイルタンク側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第1一方向弁と、
    前記オイルタンクの気相部分と前記内部空間とを接続するための第2通路と、
    前記第2通路に設けられ、前記第2通路側から前記内部空間側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第2一方向弁と、
    前記オイルタンクの液相部分と前記第2通路とを接続する第3通路と、
    前記第3通路に設けられ、前記オイルタンク側から前記第2通路側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第3一方向弁と、
    前記第3通路における前記第3一方向弁よりも前記第2通路側に設けられ、前記第3通路を流れる潤滑油の流量を調節する流量調節弁とを有することを特徴とする内燃機関。
  2. 前記シリンダと連通する排気通路を開閉するバルブを駆動するための動弁機構が配置された動弁室と、
    前記内部空間の鉛直方向における下部と前記動弁室とを接続するための第4通路と、
    前記第4通路に設けられ、前記内部空間側から前記動弁室側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第4一方向弁と、
    前記動弁室と、前記内部空間又は前記オイルタンクとを接続するための第5通路と、
    前記第5通路に設けられ、前記第5通路側から前記内部空間側又は前記オイルタンク側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第5一方向弁とを更に有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記第4通路と前記内部空間との接続部は、前記第1通路と前記内部空間との接続部よりも下方に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関。
  4. 当該内燃機関は、2ストロークエンジンであり、前記内部空間に接続された吸気通路と、前記内部空間と前記シリンダの側部とを連通し、前記ピストンによって開閉される掃気通路とを更に有し、
    前記第2通路及び前記第5通路は、前記吸気通路を介して前記内部空間に接続され、
    前記第2一方向弁及び前記第5一方向弁は、互いに共通の弁であり、前記吸気通路に設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の内燃機関。
  5. 前記内部空間内に配置され、前記内燃機関本体に回転可能に支持されたクランクシャフトと、
    前記内燃機関本体に形成され、前記クランクシャフトとの摺動部に延びる第6通路と、
    前記第2通路における前記第3通路との接続部よりも前記内部空間側の部分又は前記第5通路と前記第6通路とを接続する第7通路と、
    前記第7通路に設けられ、前記第6通路側への流れを許容する一方、逆の流れを阻止する第6一方向弁とを更に有することを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1つの項に記載の内燃機関。
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