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JP2018056491A - 表示装置及び表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光装置を表示装置として用いる場合に、発光素子が配置される面において、発光装置の下方からの視野角を確保しつつ、表示観測方向へ反射する光を抑制し、コントラストを十分に向上させることができる。
【解決手段】表示装置に用いられる発光装置であって、前面に凹部を有するパッケージと、前記凹部に収容された発光素子とを備え、前記凹部は、前記パッケージ前面の一方側に偏在し、該パッケージ前面の他方側は、前記凹部が偏在するパッケージ前面に対して前記パッケージの背面側に傾斜し、前記パッケージの前面の一方側が、前記表示装置の上側に位置するように配置されて用いられる発光装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置及び表示装置に関する。
従来から、複数の発光装置がマトリクス状に配列されて、種々の画像又は文字を表示する表示装置が用いられている。このような表示装置では、発光装置の発光面(つまり発光素子が配置された面)に入射する外来光が視認者の方向に反射し、表示装置のコントラストが低下する、非発光の発光面が点灯しているように誤認するなどが知られている。
このコントラストの低下を抑制する手段として、種々の開発がなされており、例えば、発光素子の上下に庇を配置した発光装置等が提案されている(特許文献1及び2等参照)。
特開平11−305689号公報 特開2001−56647号公報
しかし、従来の発光装置では、発光装置の下方からの視野角を確保しつつ、太陽光などの外来光の影響を十分に抑制して、良好なコントラストを得るには至っていないのが現状である。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、より高コントラストな表示装置に適した発光装置を得ることを目的とする。
本発明の一実施形態は、
前面に凹部を有するパッケージと、前記凹部に収容された発光素子とを備え、
前記凹部は、前記パッケージ前面の一方側に偏在し、該パッケージ前面の他方側は、前記凹部が偏在するパッケージ前面に対して前記パッケージの背面側に傾斜し、
前記パッケージの前面の一方側が、前記表示装置の上側に位置するように配置されて用いられる発光装置。
本発明の他の実施形態は、前面に凹部を有するパッケージと、
前記凹部に収容された発光素子とを備え、
前記凹部は、前記パッケージ前面の一方側に偏在し、該パッケージ前面の他方側は、前記凹部が偏在するパッケージ前面に対して前記パッケージの背面側に傾斜している発光装置。
本発明のさらに他の実施形態は、基材上に、上述した発光装置が、マトリクス状に複数配列された表示装置。
本発明の発光装置によれば、発光装置を表示装置として用いる場合に、発光素子が配置される面において、発光装置の下方からの視野角を確保しつつ、視認者の方向へ反射する光を抑制し、コントラストを十分に向上させることができる。
本発明の一実施形態の発光装置の(a)正面図、(b)1x−1x’概略断面図及び(c)1y−1y’概略断面図である。 本発明の別の実施形態の発光装置の(a)正面図、(b)2x−2x’概略断面図、(c)2y−2y’概略断面図及び(d)2y−2y’概略断面図の傾斜部を示す拡大図である。 図1の発光装置を用いた表示装置の概略側面透視図である。 図2の発光装置を用いた表示装置の概略側面透視図である。 図1の発光装置を用いた別の表示装置の(a)概略正面図、(b)概略側面図及び(c)概略斜視図である。
以下、発明の実施の形態について適宜図面を参照して説明する。但し、以下に説明する形態は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。また、図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。
実施形態1:発光装置
この実施形態の発光装置10は、例えば表示装置に用いられるものであり、図1に示したように、前面11aに凹部12を有するパッケージ11と、凹部12に収容された発光素子13とを備える。凹部12は、パッケージ11の前面11aの一方側に偏在し、該パッケージ11の前面11aの他方側は、凹部12が偏在するパッケージ11の前面11aに対してパッケージ11の背面11b側に傾斜している。つまり、パッケージ11の前面11aの一方側は凹部12を備え、パッケージ11の前面11aの他方側は、凹部12を備える一方側の前面11aに対して、パッケージ11の背面側に傾斜する傾斜部11aaを備える。そして、パッケージ11の前面11aの一方側が、表示装置の上側に位置するように配置されて用いられる。
本願では、パッケージ11において発光素子13を収容するための凹部12を備える面を前面11a、前面11aの反対側の面を背面11b、前面11aに隣接する面であって、凹部12が偏在する側の面を上面11c、上面11cの反対側の面を下面11dと称する。従って、本願の発光装置10を表示装置として配置する場合には、パッケージ11の上面11cを上方、下面11dを下方として配置することが好ましい。
発光装置10は、凹部12内であって、発光素子13を封止する封止部材14をさらに備えることが好ましい。
(パッケージ11)
パッケージ11は、前面11aに凹部12を備える。凹部12は、1つであってもよいが、複数であってもよい。例えば、フルカラーの表示装置とするために、発光装置10は赤色系、緑色系、青色系の発光波長を有する3種類の発光素子をそれぞれ収納するために、3つ又は3の倍数の数の凹部を有することが好ましい。凹部12は、パッケージ11の前面11aにおいて、一方側、つまり上面11c側に偏在している。
凹部の形状は、収容される発光素子の形状や光学特性等を考慮して適宜設定することができる。例えば、発光観測面である前面11a側から見た平面形状が、トラック形状、円、楕円、正方形、長方形、多角形等及びこれらの変形(例えば、角を丸めた又は切欠した形状)が挙げられる。なかでも、細長い形状であることが好ましく、パッケージ11の上面11cから下面11dの方向に細長い形状とすることで、上下方向の指向特性を広げることができるため好ましい。凹部が複数配置されている場合には、その形状は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
凹部の深さは、例えば、0.4〜1.4mmが挙げられる。凹部が複数配置されている場合には、その凹部の深さはそれぞれ同じでもよいし、異なっていてもよい。
凹部が複数配置されている場合、複数の凹部はパッケージの上面11cと接する前面11aの縁に沿って一列に並んで配置していることが好ましい。例えば、複数の凹部が上面11cに対して垂直な方向に一列に並んで配置された発光装置を表示装置に用いると、表示装置を下方から見上げた際に、庇に最も近い側(つまり上面11cに近い側)に位置する凹部の発光面は庇に遮られて外光を反射しないが、庇から最も遠い側(つまり下面11dに近い側)に位置する凹部の発光面のみが庇に遮られずに外来光を反射させてしまうことがある。しかし、複数の凹部を上面11cと接する前面11aの縁に平行な方向に並べて配置することで、複数の凹部が受ける外光の影響が各凹部間で同等となるため、1つの発光装置において特定の凹部の発光面のみがあたかも光っているように見える現象を回避できる。
凹部の偏在とは、凹部が、パッケージの前面を上面側と下面側とに二等分した際に、パッケージの上面側に偏って配置していることを意味する。偏在の程度は、例えば、凹部の中心(又は重心)が、パッケージの前面を上面側と下面側とに二等分する二等分線から、パッケージの上面から下面の長さの1/10〜1/4程度パッケージの上面側寄りに位置する程度が挙げられる。
例えば、凹部12が3つ以上配置している場合は、図1に示すように、パッケージ11の一方向、例えば、上面11cに平行な方向(以下、x方向ということがある)に一列に配置されていることが好ましく、等間隔で配置されていることがより好ましい。また、凹部12が複数配置している場合は、上面11c側への偏在の程度は、同程度であることが好ましい。
凹部12は、底面と、底面からパッケージ11の前面11aに連続する内壁面とを有する。凹部12の底面には発光素子が載置され、発光素子の電極と接続される配線の一部が露出されている。内壁面は底面に対して傾斜しているものが好ましい。傾斜は、パッケージの離型性や配光等の調整のため、底面から前面11aに向かって広がる形状が好ましい。内壁面は、その全面において傾斜の程度が同じでもよいが、部分的に異なっていてもよい。例えば、発光装置10を表示装置として用いる場合には、上面に近い側の内壁面の傾斜角度が下面に近い側の内壁面の傾斜角度よりも、凹部の底面に対して大きいことが好ましい。これにより、下方側へ向かう光が強くなり、表示装置を下方側から見上げた際の視認性が向上する。
パッケージは、発光素子からの光、外光などが透過しにくい部材によって形成されていることが好ましい。特にパッケージの外表面は外光(多くの場合、太陽光)に対して光反射率の低い部材を用いることが好ましく、黒色又は濃い色であることが好ましい。また、機械的強度の高いものが好ましく、より具体的には、フェノール樹脂、BTレジン、PPA、セラミックなどが挙げられる。パッケージは、射出成形法等の公知の方法で製造することができる。
ただし、内側壁は、後述するパッケージの構成材料にかかわらず、発光素子からの光を反射する材料によって形成されていてもよい。つまり、内側壁に、パッケージの前面11aを構成する材料よりも発光素子の光に対して反射率が高い別の部材を用いてもよい。この場合、内側壁は、例えば、樹脂中に、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムの1種又は2種以上の白色顔料及び/又は充填材を含有するもので形成されていることが好ましい。
パッケージ11の形状は、例えば、発光観測面である前面11aから見た平面形状が、円、楕円、正方形、長方形、多角形等及びこれらの変形(例えば、角を丸めた又は切欠した形状)が挙げられる。なかでも、略矩形状であることが好ましい。パッケージの前面は、外光を散乱させてコントラストを向上させるために、微細な凹凸等を有していてもよい。このような微細な凹凸によって、パッケージの表面全体の艶を抑え、外来光が反射することにより生ずるコントラストの低下を抑制することができる。このような微細な凹凸は、艶消し又は多孔質化等の加工等、例えば、パッケージの表面に対するサンドブラスト加工、微少なフィラー(例えば、酸化珪素等)粒子を含有する塗料を塗布すること、多孔性のセラミックス等を利用すること等により得ることができる。このような微細な凹凸は、例えば、Raが1〜50μmの範囲が挙げられる。
パッケージ11は、上述したように、凹部がパッケージ前面11aの一方側に偏在しているために、他方側に凹部を有しない領域をより広く有する。また、この領域のうち、下面11dに近い側の少なくとも一部は、凹部12が偏在するパッケージ11の前面11aに対して、パッケージ11の背面11b側に傾斜している。つまり、パッケージ11は前面11aの上面11c側に凹部12を、下面11d側に傾斜部11aaを備える。なお、傾斜部11aaは、凹部12から離間して、上面11c側にも配置されていてもよい。
前面11aにおける傾斜部11aaの占める割合は、例えば、パッケージの前面11aの下面側から、パッケージの上面から下面の長さの1/5〜1/2程度が挙げられる。
傾斜部11aaは、凹部12側から下面11dにかけて、一定の角度で、背面11b側に徐々に傾斜していることが好ましい。また、パッケージ前面11aは凹部が偏在する一方側と傾斜部を有する他方側とが異なる平面で構成されていてもよいし、一方側及び/又は他方側が曲面を含んでいてもよい。なお、この場合の両者の境界は明確でなくてもよい。
前面11aの凹部12が偏在する一方側に対する他方側の背面11b側への傾斜角度α(図1(b)参照)は、例えば、10〜45度が挙げられる。傾斜部11aaの下面側は、背面11bと接していてもよいが、背面から離間していること、つまり、若干肉厚であることが好ましい。パッケージの下面側の強度を確保するためである。
パッケージ11の前面11aが他方側(本実施形態における下方側)にこのような傾斜を有することにより、発光装置に入射する外光の反射光を視認者に向けないようにすることができる。また、後述するように、発光装置を表示装置に用いた際に、パッケージの上面側に庇が配置されるため、この傾斜部の傾斜角度を、庇に反射光が当たるような角度とすることで、視認者にその反射光が認識されなくなり、下方から見上げた際の表示装置のコントラストが向上する。
パッケージは、凹部内にその一部を露出し、他の一部をパッケージの外側に露出する少なくとも一対の配線部材を有する。配線部材は、当該分野で通常用いられる材料及び形状のものを利用することができる。例えば、銅、鉄等の板状体に、銀、金等でめっきされたリード端子、めっき法等で形成された金属膜等が利用できる。一対の配線部材が、発光素子の数に応じて複数設けられる場合には、発光素子の発光を個別に調節し、所望の色を表示する発光装置とすることができる。
(発光素子13)
発光素子13は、凹部12に収容されている。1つの凹部には1つの発光素子13が収容されていることが好ましいが、1つの凹部に複数の発光素子が収容されていてもよい。また、1つのパッケージ11が複数の凹部を有する場合には、発光素子13は凹部の数と同じ数又はそれ以上の数、収容されていることが好ましい。
例えば1つの凹部に1つの発光素子が収容され、1つのパッケージに凹部が複数配置されている場合には、各凹部に配置される発光素子は、その発光波長がそれぞれ又は一部異なるものが好ましい。特に1つの発光装置10が赤色系、緑色系、青色系の発光波長を有する3種類の発光素子を備えることで、フルカラーの発光装置とすることができる。
発光素子13は、上述した凹部12の底面に露出した配線部材の上に、接着部材を介して載置されている。発光素子13の正負一対の電極は、一対の配線部材にワイヤを介して電気的に接続されていてもよいし、一対のリード上に、フリップチップ実装されていてもよい。なお、1つの凹部に配置される発光素子の数にかかわらず、発光素子13は凹部内において、凹部の中心に又は中線に沿って規則的に配置されていてもよいし、上面11c側又は下面11d側に偏在していてもよいし、ランダムに配置していてもよい。このような配置は、凹部ごとに異なっていてもよいが、各凹部で同じであることが好ましい。特に、下方からの視野角を考慮して、各凹部が同様に上面11c側に偏在していることが好ましい。
発光素子としては、例えば、発光ダイオード等の半導体発光素子を用いることができる。発光素子には、紫外領域から赤外領域までの間の任意の領域に発光波長がある発光素子を、適宜選択して用いることができる。発光素子は、透光性基板と、その上に形成された半導体積層体とを含むことができる。透光性基板には、例えば、サファイア(Al23)のような透光性の絶縁性材料、半導体積層体からの発光を透過する半導体材料(例えば、窒化物系半導体材料)等を用いることができる。半導体積層体は、例えば、n型半導体層、発光層(活性層)及びp型半導体層等の複数の半導体層を含む。半導体層としては、例えば、III−V族化合物半導体、II−VI族化合物半導体等の半導体材料が挙げられる。具体的には、InXAlYGa1-X-YN(0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等の窒化物系の半導体材料を用いることができる。発光素子は、同一面側に一対の電極を有する形態でもよいし、異なる面側に一対の電極を備える形態でもよい。一対の電極は、電気良導体を用いることが好ましく、例えば、Au、Cu等の金属が挙げられる。
フルカラー表示を行うためには、赤色系の発光波長が610nmから700nm、緑色が495nmから565nm、青色の発光波長が430nmから490nmの発光素子を組み合わせることが好ましい。
(封止部材14)
パッケージ11の凹部12内には、凹部12内に載置される発光素子13を封止する封止部材を有することが好ましい。
封止部材は、例えば、透光性の樹脂によって形成することができる。ここでの透光性とは、発光素子から出射される光を60%以上、好ましくは70%以上透過させることを意味する。透光性の樹脂としては、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂又はこれらの変性樹脂もしくはハイブリッド樹脂、ガラス等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
封止部材は、着色材、蛍光体、光拡散材及び/又はフィラー等を含有していてもよい。封止部材が着色材を含有する場合、凹部内に載置される発光素子の発光波長と同系色の着色材を含有するものが好ましい。ここで同系色とは、コンピュータ表示の赤(FF0000)を起点として計算により求めた色相環(12色)の互いに隣り合う色を意味する。
パッケージ11が複数の凹部を備え、それぞれに異なる発光波長の発光素子が配置されている場合、複数の凹部は、凹部内に載置される発光素子の発光波長と同系色の着色材が含有される封止部材を備えることが好ましい。例えば、赤色の発光波長の発光素子が収納された凹部を封止する封止部材に添加される着色剤は赤色であり、緑色の発光波長の発光素子を封止する封止部材に添加される着色剤は緑色であり、青色の発光波長の発光素子を封止する封止部材に添加される着色剤は青色である。
封止部材が、凹部内に載置される発光素子の発光波長と同系色の着色材を含有する場合には、さらに発光装置を表示装置に用いた際の表示装置のコントラストを高めることができる。
封止部材に含有される蛍光体は、用いる発光素子の出射光の波長、得ようとする光の色などを考慮して選択することができる。具体的には、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット(LAG)、ユウロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CASN)などが挙げられる。蛍光体は、複数の種類の蛍光体を組み合わせて用いてもよい。例えば、発光色の異なる蛍光体を所望の色調に適した組み合わせや配合比で用いて、演色性や色再現性を調整することもできる。
例えばパッケージ11が複数の凹部を備える場合、例えば複数の凹部それぞれに紫外発光の発光素子を配置し、ある凹部には青色発光の蛍光体が含有される封止部材を、また別の凹部には緑色発光の蛍光体が含有される封止部材を、更に他の凹部には赤色発光の蛍光体が含有される封止部材を配置することで、フルカラーの発光装置とすることができる。また、複数の凹部それぞれに青色の発光波長の発光素子を用い、ある凹部には蛍光体を含有しない封止部材を、また別の凹部には緑色発光の蛍光体が含有される封止部材を、更に他の凹部には赤色発光の蛍光体を含有する封止部材を備えてもよい。
なお、本発明の発光装置には、その他の部材を備えていてもよい。例えば、発光素子を静電気、過電圧等から保護するため、ツェナーダイオード、コンデンサ等の静電保護素子が備えられていてもよい。
図1においては、パッケージ11は、上面11cに平行な方向に、同じ形状及び大きさの凹部12を3つ有し、その3つの凹部12に、赤色系、緑色系、青色系の発光波長を有する発光素子13が、それぞれ1つずつ収納されている。パッケージ11の前面(つまり、発光装置の発光面)11a側からみた外形は3×3mmの略四角形であり、凹部12の開口部形状は、略トラック形状である。凹部12の開口部形状は、例えば、長軸長が1.6mm、短軸長が600μmであり、その深さは1.4mmであり、それらの間隔は300μmである。また、凹部12の上面11c側の端部は、パッケージ11の外縁から300μm離間しており、凹部12の下面11d側の端部は、パッケージ11の外縁から1.1mm離間している。パッケージ11の前面11aには、下面11d側の1mm幅の領域に、背面11bに近づく傾斜部11aaを有する。傾斜部11aaの傾斜角αは、30度である。
実施形態2:発光装置
この実施形態の発光装置20は、発光装置10と同様に、表示装置に用いられるものであり、例えば、図2に示したように、前面21aに凹部22を有するパッケージ21と、凹部22に収容された発光素子13とを備える。
(パッケージ21)
パッケージ21は、前面に凹部22を備える。凹部22は、パッケージ21の前面21aの一方側、つまり、上面21cに近い側に偏在している。パッケージ21の前面21aの他方側、つまり、下面に近い側は、凹部22が偏在するパッケージ21の前面21aに対して、パッケージ21の背面側に傾斜する傾斜部21aaを備える。
図2に示すように、パッケージ21の前面21aは、凹部22から下面21d側にかけて複数の傾斜部21aaを有する。具体的には、パッケージ21の前面21aは、凹部22から下面21d側にかけて、傾斜面が下面21d側に向いた傾斜部21aaと傾斜面が上面21c側に向いた傾斜部とが交互に、断面視ジグザグ形状となるよう配置されている。傾斜面が下面21d側に向いた傾斜部21aaと傾斜面が上面側に向いた傾斜部とは、いずれも一定の角度で前面21aに対して背面21d側に傾斜しており、同じピッチで繰り返し配置されていることが好ましい。ここでの傾斜角度は、例えば、10〜60度が挙げられる。ピッチは、例えば、10〜100μmが挙げられる。この断面視ジグザグ状となる傾斜部の配置以外は、実質的に図1で説明したのと同様のパッケージである。
パッケージ21においても、前面21aの下方側にこのような傾斜部を有することにより、発光装置に入射する外光の反射光を視認者に向けないようにすることができる。このため、発光装置20を用いた表示装置を下方から見上げた際のコントラストが向上する。
図2においては、パッケージ21が備える複数の傾斜部21aaは、例えば、ピッチPは30μm、傾斜面が下面側に向いた傾斜部21aaの傾斜角度βは30度、傾斜面が上面側に向いた傾斜部の傾斜角度γは30度である。
このような構成以外は、実質的に発光装置10の構成と同様である。
実施形態3:表示装置
この実施形態の表示装置30A、30Bは、図3A及び3Bに示すように、上述した発光装置10、20を、基材15上に配置することにより構成される。ここでは、1つ発光装置10、20を示しているが、発光装置10、20は、基材15上に、複数配置されていることが好ましく、行列状に複数配置されていることがより好ましい。
発光装置10、20は、表示装置の上方側に、パッケージ11の前面11a、21aの凹部12、22が偏在する側が、下方側に前面11a、21aの傾斜部11aa、21aa側が位置するように配置されている。
ここでの基材15は、発光装置を固定等する役割を果たすとともに、太陽光などの外来光が直接、発光素子に照射されるのを抑制する役割を果たす。そのために、例えば、発光装置の上端側及び/又は下端側に、庇15aを備えることが好ましい。庇15aは、例えば、1つの発光装置ごとに上方及び/又は下方に1つずつ配置されていてもよいし、複数の発光装置ごとに上方及び/又は下方に1つずつ配置されていてもよい。また、1つの表示装置に対して、上方及び/又は下方に1つずつ配置されていてもよい。なお、庇15aが上下方向に複数配置される場合、少なくとも上方に存在すればよく、下方にも存在する場合には、下側に隣接する上方の庇と兼用してもよい。
庇15aは、外来光等の、表示装置の斜め上方からの光を有効に遮断する機能を果たす限り、その形状及び大きさ等を適宜設定することができる。例えば、庇15aの高さは、表示装置の大きさ、配置場所、配置角度、発光装置の実装ピッチ等によって適宜設定することができ、例えば、発光装置の上面から2〜5mm程度離間していることが好ましい。庇15aの角度は、例えば、基材15の表面に対して90度が好ましいが、30度程度、上方向又は下方向に傾斜していてもよい。また、発光装置が行列状に配置され、上下方向において発光装置を挟んで庇15aが配置される場合、その上下方向の位置によって、庇の傾斜角度が異なっていてもよい。例えば、下方に向かうにつれて、傾斜角度がより大きく又はより小さく設定することができる。これによって、視認者の目線に向かう反射光をより抑制することができる。
庇15aは、発光装置のパッケージが複数の凹部を含む場合、複数の凹部に沿って、つまり、パッケージの上面又は下面に対して平行に配置されることが好ましい。
表示装置では、基材15上に配列される発光装置によって構成される1単位の画素は、1つの発光素子、つまり単色の発光素子によって構成されていてもよいが、カラー表示の場合、赤色系(R)、青色系(B)、緑色系(G)の3つ以上の発光素子によって構成されることが好ましい。発光素子の数は、発光装置において必要とされる素子の明るさに応じて、適宜調整することができる。例えば、赤色の光を発する発光素子を1つ、緑色の光を発する発光素子を1つ、青色の光を発する発光素子を1つ、それぞれ配列させた発光装置を用いることにより、1つの発光装置で一画素を構成することができる。あるいは、赤色の光を発する発光素子を1つ、緑色の光を発する発光素子を2つ、青色の光を発する発光素子を1つ、それぞれ1つの発光装置又は2以上の発光装置で配列させることにより一画素を構成してもよい。
画素内における各発光素子の配置パターンは表示品質を考慮して、適宜選択することができる。そのために、発光装置においては、パッケージの上面に平行な方向に3つの凹部を有し、それぞれRGBに対応する発光素子を配置することが好ましい。
複数の発光装置をマトリクス状に配置する場合、隣接する発光装置との距離はできる限り小さいことが好ましい。
基材15は、通常、プラスチック(ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等)、ガラス、セラミックス、金属(アルミニウム、銅の単体及びこれら金属中にMg、Si、Fe、Cu、Mn、Cr、Zn、Ni、Ti、Pb、Sn等の金属を含有させた合金等)等、あるいは、これら材料を組み合わせた材料により形成することができるが、なかでもプラスチック、特に、ガラス繊維入りポリカーボネートは、耐候性及び機械的強度を比較的容易に向上させることができるため、好ましい。また、着色剤を含有させることにより基材自体を黒色等の暗色に着色することが比較的簡単にできる。
このように、本実施形態における表示装置は、下方からの視野角を確保しながら、水平方向〜斜め上方向から入射する外来光について、表示観測方向に反射することを抑制することができ、コントラストを飛躍的に向上させることができる。
つまり、パッケージの発光面に外光が当たった際に、視認者が、反射で眩しく感じること、実際は点灯していないものが点灯しているかのように誤認することを抑制することができる。また、複数の凹部を1つの発光装置に設けることにより、発光装置の前面の表面積を低減させることができるため、凹部周縁の前面で反射される外光の影響をより抑制することができる。一方、凹部を発光装置の前面において特定の方向に偏在させることにより、外光の照射によって疑似的に点灯しているように見えることを効果的に防止することができる。特に、パッケージの他端側、つまり下方側において前面に傾斜部を配置することにより、効果的に、外光の反射光を視認者に向けないようにすることができる。特に、表示装置が庇を有する場合には、パッケージの下方側に傾斜部を配置することにより、庇に外光の反射光を当てることができ、外光の反射光を阻止することが可能となる。さらに、表示装置を組み立てる場合、凹部が一方に偏在することにより、上下方向の配置が容易となり、製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
実施形態4:表示装置
この表示装置40は、図4A〜4Cに示すように、基材25上に、複数の発光装置10がマトリクス状に配置されている。例えば表示装置40は、基材25上に16行×16列の発光装置100が配置されたユニットを複数組み合わせて構成することができる。このようなユニットが、さらにマトリクス状に複数配置されることにより、大画面の表示装置40とすることができる。
表示装置40における発光装置10間の間隔は、例えば、3mm(6mmピッチ)であり、発光装置10のX方向、つまり水平方向に配列された行間の中央よりもY方向、つまり垂直方向において下方側に近接して、庇25aが配置されている。庇25aは、発光装置10の上面から3mm程度離間して配置されている。
このような発光装置10が配列された表示装置40によれば、上述した効果と同様の効果を得ることができる。
本発明は、表示装置に有効な、特に、屋外においてもコントラストの高い高精細なカラーディスプレイとして利用することができる。
10、20 :発光装置
11、21 :パッケージ
11a、21a :前面
11aa、21aa :傾斜部
11b、21b :背面
11c、21c :上面
11d、21d :下面
12、22 :凹部
13 :発光素子
14 :封止部材
15、25 :基材
15a、25a :庇
30A、30B、40 表示装置
α、β、γ :傾斜角

Claims (8)

  1. 表示装置に用いられる発光装置であって、
    前面に凹部を有するパッケージと、
    前記凹部に収容された発光素子とを備え、
    前記凹部は、前記パッケージ前面の一方側に偏在し、該パッケージ前面の他方側は、前記凹部が偏在するパッケージ前面に対して前記パッケージの背面側に傾斜し、
    前記パッケージの前面の一方側が、前記表示装置の上側に位置するように配置されて用いられる発光装置。
  2. 前記凹部を複数備える請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記複数の凹部は、前記前面の一方側に沿って配置されている請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記複数の凹部に収容される発光素子は、発光波長の異なる発光素子を含む請求項2または3に記載の発光装置。
  5. 前記凹部は、該凹部内に載置される発光素子の発光波長と同系色の着色材が含有される封止部材を備える請求項1〜4のいずれか1つに記載の発光装置。
  6. 前記一方側に対する前記他方側の傾斜角度は10〜45度である請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光装置。
  7. 前面に凹部を有するパッケージと、
    前記凹部に収容された発光素子とを備え、
    前記凹部は、前記パッケージ前面の一方側に偏在し、該パッケージ前面の他方側は、前記凹部が偏在するパッケージ前面に対して前記パッケージの背面側に傾斜している発光装置。
  8. 基材上に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光装置が、マトリクス状に複数配列された表示装置。
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