JP2017181101A - 対象物体検知装置 - Google Patents
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Abstract
Description
空間上に複数配置された音響信号入力手段と、
前記複数の音響信号を処理して音源方向を特定する音響信号処理手段と、
前記物体検知手段が物体を検知していない状態で存在する音源の方向を予め騒音源方向として記憶する記憶手段と、
を備えた対象物体検知装置であって、
前記物体検知手段にて検知した物体が第一の判定基準を満たす場合に検知対象候補の物体であると判定し、当該検知対象候補の物体を検知した方向と前記音響信号処理手段が特定した音源方向とが略一致したときに対象物体があると判定し、
前記物体検知手段が物体を検知した方向が前記予め記憶した騒音源方向の所定範囲内である場合、前記物体検知手段にて検知した物体が前記第一の判定基準より厳格な第二の判定基準を満たすと前記対象物体があると判定する判定手段を備えたことを特徴とする。
前記物体検知手段が物体を検知していないときに前記音響信号から騒音源の方向を特定するとともに、前記騒音源に対する第2の閾値を設定し、
前記物体検知手段が物体を検知した方向が前記予め記憶した騒音源方向の所定範囲内である場合、前記遅延和信号が、前記第1の閾値よりも大きく、前記第2の閾値より小さい場合は、前記第二の判定基準を満たすと前記対象物体があると判定してもよい。
前記音響信号処理手段は、前記物体検知手段から距離情報を取得し、当該距離において設定された前記第1の閾値及び第2の閾値を比較して前記対象物体の有無を判定してもよい。
本発明は、所定の監視領域内に存在する対象物体(例えばドローン等の飛行物体)を検知する対象物体検知装置に関するものである。
図1に示すように、本実施の形態の対象物体検知装置1は、物体検知部2、音響信号入力部3、撮像部4、制御部5、表示部6を含んで概略構成される。
物体検知部2は、監視範囲E内の飛行物体Wを検知する監視用レーダで構成される。監視用レーダ2は、監視領域の所定箇所に固定設置され、複数のレーダを組み合わせて半球面の監視範囲Eを監視する構成としている。
音響信号入力部3は、複数のマイクロホンからなるマイクアレイ、マイクアンプ、多チャンネルA/D変換器などを含んで構成される。
撮像部4は、パン、チルト、ズーム機能を備えた高解像度、高感度のカメラで構成される。撮像部4は、監視領域を撮像可能な位置に固定設置され、制御部5の制御により、パン、チルト及びズームが可能であり、目標の飛行物体Wが画面中央に映し出せるように撮像範囲が可変される。
制御部5は、監視用レーダ2の出力(各レーダ出力)、音響信号入力部3の出力(マイクアレイの出力)を信号処理して飛行物体W(例えばドローン)と判定すると、撮像部4が撮像したカメラ画像を表示部6へ出力するものであり、レーダ信号処理部5a、音響信号処理部5b、記憶部5c、判定部5dを含んで構成される。
レーダ信号処理部5aは、監視用レーダ2が出力した情報からノイズ除去処理等を行い、監視用レーダ2が出力した信号の反射強度、サイズ、速度などから飛行物体Wである可能性があるか否かの判定を行う。
音響信号処理部5bは、音響信号入力部3のマイクアレイの出力信号を処理して音源方向の特定を行う。この音源方向の特定を行うための音源方向特定処理は、相関関数、遅延和アレイ、高分解能法などが知られている(大賀、山崎、金田共著”音響システムとディジタル処理”電子情報通信学会、1995年、pp.199-200)。
記憶部5cは、音響信号処理部5bにて検出された騒音源の方向に関する情報を記憶する。また、記憶部5cは、対象物体検知装置1に対する監視用レーダ2、音響信号入力部3及び撮像部4の相対位置情報、監視領域内の重要監視ポイントの位置情報なども記憶する。
判定部5dは、レーダ信号処理部5aで検知した飛行物体Wが所定の判定基準(第一の判定基準)を満たし、かつ検知した飛行物体Wの方向に、マイクアレイの出力信号である遅延和信号のレベルが所定値以上であれば、監視用レーダ2で検知した飛行物体Wとマイクアレイ出力で特定した音源方向が略一致すると判定し、対象である飛行物体Wを検知したと判定する。
表示部6は、制御部5と接続されて監視卓に設置され、監視用レーダ2で検知した付近のカメラ画像を表示するモニタである。
次に、上記のように構成される対象物体検知装置1における制御部5の動作について図5のフローチャートを参照しながら説明する。
図6(a)は騒音源の方向について、遅延和信号に対して設定された閾値(第1の閾値)よりも騒音源に対して設定された閾値(第2の閾値)が高い場合の設定例である。横軸は距離であるが、この場合は、監視用レーダ2で検知した飛行物体Wまでの距離に関係なく一定の値が設定される。閾値は方向ごとに設定され、騒音源がない方向については第1の閾値のみが設定される。
図6(b)は第1の閾値は距離が遠くなるほど小さくなるよう設定される。これは上述の通り音波が遠方では減衰が大きくなるためである。この第1の閾値は音響信号の距離減衰の理論値に基づいて設定され、これに反射状況等の設置環境を考慮した実測値を加味して補正される。マイクアレイの出力信号の遅延和処理では音源までの距離を求めることができないため、監視用レーダ2から取得した距離情報に基づき、該当距離の閾値が遅延和信号の判定に用いられる。
図6(c)は第2の閾値を距離が遠くなるほど大きくなるよう設定した例である。図6(c)の第1の閾値と第2の閾値の交点は騒音源の大きさに応じて定められる点であり、この交点を通るような曲線を第2の閾値として設定できる。
2 物体検知部(監視用レーダ)
3 音響信号入力部
4 撮像部
5 制御部
5a レーダ信号処理部
5b 音響信号処理部
5c 記憶部
5d 判定部
6 表示部
E 監視範囲
M マイクロホン
W 対象物体(飛行物体)
W1,W2,W3,W4 物体
N 騒音源
Claims (5)
- 所定の送信波を送信し、前記送信波に対する反射波から少なくとも物体までの距離と方向を検知可能な物体検知手段と、
空間上に複数配置された音響信号入力手段と、
前記複数の音響信号を処理して音源方向を特定する音響信号処理手段と、
前記物体検知手段が物体を検知していない状態で存在する音源の方向を予め騒音源方向として記憶する記憶手段と、
を備えた対象物体検知装置であって、
前記物体検知手段にて検知した物体が第一の判定基準を満たす場合に検知対象候補の物体であると判定し、当該検知対象候補の物体を検知した方向と前記音響信号処理手段が特定した音源方向とが略一致したときに対象物体があると判定し、
前記物体検知手段が物体を検知した方向が前記予め記憶した騒音源方向の所定範囲内である場合、前記物体検知手段にて検知した物体が前記第一の判定基準より厳格な第二の判定基準を満たすと前記対象物体があると判定する判定手段を備えたことを特徴とする対象対象物体検知装置。 - 前記音響信号処理手段は、前記物体検知手段が物体を検知した方向に、前記音響信号を遅延和処理して生成した遅延和信号が第1の閾値以上であると対象物体があると判定し、
前記物体検知手段が物体を検知していないときに前記音響信号から騒音源の方向を特定するとともに、前記騒音源に対する第2の閾値を設定し、
前記物体検知手段が物体を検知した方向が前記予め記憶した騒音源方向の所定範囲内である場合、前記遅延和信号が、前記第1の閾値よりも大きく、前記第2の閾値より小さい場合は、前記第二の判定基準を満たすと前記対象物体があると判定する請求項1に記載の対象物体検知装置。 - 前記騒音源方向において、前記第1の閾値は遠方ほど値が小さくなるように設定され、前記第2の閾値は遠方ほど値が大きくなるよう設定され、
前記音響信号処理手段は、前記物体検知手段から距離情報を取得し、当該距離において設定された前記1及び第2の閾値を比較して前記対象物体の有無を判定する請求項2に記載の対象物体検知装置。 - 前記第二の判定基準は前記第一の判定基準より長い判定期間、前記第一の判定基準で判定対象とする条件を満たすか否かについて設定され、かつ、前記判定期間内における前記物体の移動軌跡が所定の挙動をとるか否かについて設定される請求項1〜3の何れかに記載の対象物体検知装置。
- 前記第二の判定基準は前記第一の判定基準より長い判定期間、前記第一の判定基準で判定対象とする条件を満たすか否かについて設定され、かつ、前記判定期間内における前記遅延和信号の変化が前記物体と前記物体検知手段との距離変化に追随するか否かについて設定される請求項2又は3に記載の対象物体検知装置。
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