JP2017160180A - 抗ウイルス剤及び抗ウイルス用食品 - Google Patents
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Abstract
【課題】緑藻類由来物質の新規な利用方法となる抗ウイルス剤及び抗ウイルス用食品を提供する。【解決手段】緑藻類由来物質を有効成分として含有し、エンベロープを有さないRNAウイルス感染症の予防又は治療に用いられる抗ウイルス剤及び抗ウイルス用食品である。例えば、エンペロープを有さないRNAウイルスは、レオウイルス科に属するロタウイルスである。また例えば、緑藻類由来物質は、クロレラ由来物質であって、クロレラ、クロレラの微細粉末、またはクロレラの熱水抽出物である。【選択図】図1
Description
本発明は、新規な抗ウイルス剤及び抗ウイルス用食品、特に緑藻類由来物質を有効成分として含有し、ウイルス感染症の予防又は治療に用いられる抗ウイルス剤及び抗ウイルス用食品に関する。
ウイルス感染症は、環境中(大気、水、土壌、動物など)に存在する病原体であるウイルスが、ヒトの体内に侵入することで引き起こされる感染性疾患であって、局地的な流行で終息することもあるが、動物(特にヒト)の移動によって世界的な規模で感染が拡大し、公衆衛生上の問題となることがある。
ウイルスは、一般に約0.02〜0.3μmの大きさからなる微小な寄生体であって、主にタンパク質の殻(カプシド)と、その殻内部にある核酸(RNA又はDNA)から構成されている。
ウイルスは、その複製については完全に細胞に依存しており、まず宿主細胞に吸着して細胞内に侵入する。そして、細胞内でDNAやRNAを放出(脱殻)して複製されるが、その過程では特異的酵素を必要とする。ウイルスに感染した宿主細胞は、正常に機能できなくなって通常は死滅し、その宿主細胞から新しいウイルスが放出されて他の宿主細胞へさらに感染する。
ウイルスは、ゲノムとしてDNAを有するDNAウイルスと、RNAを有するRNAウイルスとに大別され、RNAウイルスの中には、代表的なウイルスとして呼吸器疾患を引き起こすインフルエンザウイルスのほか、消化器疾患を引き起こすロタウイルス及びノロウイルスが知られている。
ウイルスは、一般に約0.02〜0.3μmの大きさからなる微小な寄生体であって、主にタンパク質の殻(カプシド)と、その殻内部にある核酸(RNA又はDNA)から構成されている。
ウイルスは、その複製については完全に細胞に依存しており、まず宿主細胞に吸着して細胞内に侵入する。そして、細胞内でDNAやRNAを放出(脱殻)して複製されるが、その過程では特異的酵素を必要とする。ウイルスに感染した宿主細胞は、正常に機能できなくなって通常は死滅し、その宿主細胞から新しいウイルスが放出されて他の宿主細胞へさらに感染する。
ウイルスは、ゲノムとしてDNAを有するDNAウイルスと、RNAを有するRNAウイルスとに大別され、RNAウイルスの中には、代表的なウイルスとして呼吸器疾患を引き起こすインフルエンザウイルスのほか、消化器疾患を引き起こすロタウイルス及びノロウイルスが知られている。
ロタウイルスは、消化器疾患である感染性胃腸炎を引き起こすウイルスであって、一般に乳児下痢症や嘔吐下痢症の原因として知られている。特に、冬季に見られる乳児下痢症は、主に2歳以下の幼児に対して発熱、嘔吐、下痢及び脱水症状を引き起こす重症の下痢症疾患である。
わが国では、ロタウイルス胃腸炎による年間の患者数は約80万人、入院者数は約7〜8万人に及ぶと推計されており、毎年数名の死亡者が報告されている。ロタウイルスは感染力が非常に強く、衛生環境の整った先進国であっても、概ね5歳までにほぼ100%のヒトがロタウイルスに一度は感染すると考えられている。アメリカ合衆国では年間約50万人以上が主に下痢症状で受診し、特に小児は重篤な下痢を起こし易く、罹患患者の約10%は入院すると言われている。地域差があると考えられるが、全世界で毎年約70万人程度が亡くなっていると考えられている(非特許文献1参照)。
先進国の疫学調査によると、衛生状態の改善ではロタウイルスの有病率を減少させることはできないとされている。また、ロタウイルスに対するワクチンが一応開発されているものの、ワクチンの無効な型や組み替え体が存在するため、それらの対策が求められている。そこで、新規メカニズムのロタウイルス治療剤の開発が期待されている。
わが国では、ロタウイルス胃腸炎による年間の患者数は約80万人、入院者数は約7〜8万人に及ぶと推計されており、毎年数名の死亡者が報告されている。ロタウイルスは感染力が非常に強く、衛生環境の整った先進国であっても、概ね5歳までにほぼ100%のヒトがロタウイルスに一度は感染すると考えられている。アメリカ合衆国では年間約50万人以上が主に下痢症状で受診し、特に小児は重篤な下痢を起こし易く、罹患患者の約10%は入院すると言われている。地域差があると考えられるが、全世界で毎年約70万人程度が亡くなっていると考えられている(非特許文献1参照)。
先進国の疫学調査によると、衛生状態の改善ではロタウイルスの有病率を減少させることはできないとされている。また、ロタウイルスに対するワクチンが一応開発されているものの、ワクチンの無効な型や組み替え体が存在するため、それらの対策が求められている。そこで、新規メカニズムのロタウイルス治療剤の開発が期待されている。
また、ノロウイルスは、消化器疾患である感染性胃腸炎を引き起こすウイルスであって、カキなどの貝類の摂食による食中毒の原因になるほか、感染したヒトの糞便や吐瀉物、あるいはそれらが乾燥したものから出る塵埃を介して経口感染する。ノロウイルス属による集団感染は、世界各地の学校や乳幼児施設、高齢者施設などで散発的に発生しており、脱水症状から重症となって死亡する例もある。
ノロウイルス感染症は近年増加傾向にあり、ノロウイルスは変異を繰り返して、ヒトからヒトへ感染するよう変異することがあり、新型のノロウイルスに対する抗体をもたないために大流行することが多い。しかしながら、ノロウイルスに対するワクチンは、一部有効性が認められるものもあるがまだ開発途上にあって、ノロウイルスワクチンの開発や、新規メカニズムのノロウイルス治療剤の開発が期待されている。
ノロウイルス感染症は近年増加傾向にあり、ノロウイルスは変異を繰り返して、ヒトからヒトへ感染するよう変異することがあり、新型のノロウイルスに対する抗体をもたないために大流行することが多い。しかしながら、ノロウイルスに対するワクチンは、一部有効性が認められるものもあるがまだ開発途上にあって、ノロウイルスワクチンの開発や、新規メカニズムのノロウイルス治療剤の開発が期待されている。
一方で、食糧、飼料等としての利用が有望視されている生物資源として、クロレラが注目されている。
クロレラは、クロレラ属(Chlorella)に属する単細胞緑藻類であって、淡水に自生する直径約3〜8μmの球体をした生物である。クロレラの種としては、プレノイドサ種(pyrenoidosa)、エルプソイデア種(ellipsoidea)、ブルガリス種(vulgaris)、レギラリス種(regularis)等が挙げられる。
クロレラには、多くのタンパク質が含有され、必須アミノ酸、核酸、ミネラルのほか、ビタミンEやカロチノイド等も含有されている。そのため、多種類の栄養素をバランスよく摂取するためのサプリメントとしての利用や、貧困地域での食糧資源としての利用が提案されている。また、多くの機能性があることが期待されている。
そのため、クロレラを含む緑藻類、及び緑藻類由来物質についての機能や、機能性発現のメカニズムの解明、ひいては、これら物質の利用法等の開発が望まれている。
クロレラは、クロレラ属(Chlorella)に属する単細胞緑藻類であって、淡水に自生する直径約3〜8μmの球体をした生物である。クロレラの種としては、プレノイドサ種(pyrenoidosa)、エルプソイデア種(ellipsoidea)、ブルガリス種(vulgaris)、レギラリス種(regularis)等が挙げられる。
クロレラには、多くのタンパク質が含有され、必須アミノ酸、核酸、ミネラルのほか、ビタミンEやカロチノイド等も含有されている。そのため、多種類の栄養素をバランスよく摂取するためのサプリメントとしての利用や、貧困地域での食糧資源としての利用が提案されている。また、多くの機能性があることが期待されている。
そのため、クロレラを含む緑藻類、及び緑藻類由来物質についての機能や、機能性発現のメカニズムの解明、ひいては、これら物質の利用法等の開発が望まれている。
例えば、特許文献1では、パラクロレラ属の単細胞藻類由来の細胞外多糖体を含有する免疫賦活剤が挙げられている。そして、この免疫賦活剤がインフルエンザウイルスに対して増殖抑制効果を有することが挙げられている。
また、特許文献2では、クロレラ目より生産した多糖体又は蛋白多糖体を有効成分とする抗レトロウイルス剤、抗エイズウィルス剤が挙げられている。
こうした緑藻類由来物質の抗ウイルス活性については未だ一部しか明らかになっておらず、上述した機能以外の機能の解明、これら物質の利用法等の開発が望まれている。
また、特許文献2では、クロレラ目より生産した多糖体又は蛋白多糖体を有効成分とする抗レトロウイルス剤、抗エイズウィルス剤が挙げられている。
こうした緑藻類由来物質の抗ウイルス活性については未だ一部しか明らかになっておらず、上述した機能以外の機能の解明、これら物質の利用法等の開発が望まれている。
河本聡志「ウイルス」、第64巻、第2号、2014、p.179-190
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、新規な抗ウイルス剤及び抗ウイルス用食品を提供することにある。
本発明の他の目的は、緑藻類由来物質の新規な利用方法となる抗ウイルス剤及び抗ウイルス用食品を提供することにある。
本発明の他の目的は、緑藻類由来物質の新規な利用方法となる抗ウイルス剤及び抗ウイルス用食品を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究した結果、緑藻類由来物質、特にクロレラ由来物質が、エンベロープを有さないRNAウイルス、特にロタウイルス及びノロウイルスの増殖を阻害させる作用を有することを見出した。
詳しく言うと、これらウイルスは、生体内の宿主細胞に吸着して細胞内に侵入し、細胞内でRNAを放出(脱殻)して複製され、宿主細胞から複製されたウイルスが放出されて増殖するところ、本発明者らは、クロレラ由来物質が、これらウイルスの増殖メカニズムにおいてウイルスの宿主細胞への吸着を阻害することを明らかにし、また、当該ウイルスの宿主細胞内での複製・放出を阻害することを明らかにして、本発明をするに至った。
また、本発明者らは、クロレラ由来物質が、ロタウイルス及びノロウイルスの増殖メカニズムにおいて、これらウイルスの吸着時期、また複製・放出時期に必要となる結合タンパク質や特異的酵素の活性を阻害することを明らかにして、本発明をするに至った。
詳しく言うと、これらウイルスは、生体内の宿主細胞に吸着して細胞内に侵入し、細胞内でRNAを放出(脱殻)して複製され、宿主細胞から複製されたウイルスが放出されて増殖するところ、本発明者らは、クロレラ由来物質が、これらウイルスの増殖メカニズムにおいてウイルスの宿主細胞への吸着を阻害することを明らかにし、また、当該ウイルスの宿主細胞内での複製・放出を阻害することを明らかにして、本発明をするに至った。
また、本発明者らは、クロレラ由来物質が、ロタウイルス及びノロウイルスの増殖メカニズムにおいて、これらウイルスの吸着時期、また複製・放出時期に必要となる結合タンパク質や特異的酵素の活性を阻害することを明らかにして、本発明をするに至った。
従って、前記課題は、本発明の抗ウイルス剤によれば、緑藻類由来物質を有効成分として含有し、エンベロープを有さないRNAウイルス感染症の予防又は治療に用いられること、により解決される。
このとき、前記緑藻類は、クロレラであると良い。
このとき、前記エンベロープを有さないRNAウイルスは、レオウイルス科に属するウイルスであると良く、前記レオウイルス科に属するウイルスのうち、ロタウイルスであるとさらに良い。
上記構成により、例えばヒト、特にウイルス感染患者に緑藻類由来物質(クロレラ由来物質)を投与することで、緑藻類由来物質が生体内においてウイルス増殖を阻害する作用を果たすため、本発明をウイルス感染症の予防剤又は治療剤として用いることができる。
そして、RNAウイルス感染症のうち、特にその強烈な伝播力によって社会に莫大な被害を及ぼすロタウイルス感染症又はノロウイルス感染症の予防剤又は治療剤として好適に用いることができる。
このとき、前記緑藻類は、クロレラであると良い。
このとき、前記エンベロープを有さないRNAウイルスは、レオウイルス科に属するウイルスであると良く、前記レオウイルス科に属するウイルスのうち、ロタウイルスであるとさらに良い。
上記構成により、例えばヒト、特にウイルス感染患者に緑藻類由来物質(クロレラ由来物質)を投与することで、緑藻類由来物質が生体内においてウイルス増殖を阻害する作用を果たすため、本発明をウイルス感染症の予防剤又は治療剤として用いることができる。
そして、RNAウイルス感染症のうち、特にその強烈な伝播力によって社会に莫大な被害を及ぼすロタウイルス感染症又はノロウイルス感染症の予防剤又は治療剤として好適に用いることができる。
このとき、前記緑藻類由来物質は、クロレラの微細粉末であって、該クロレラの微細粉末の平均粒子径が10μm以下であると良い。
または、前記緑藻類由来物質は、クロレラの熱水抽出物であると良い。
上記のように、緑藻類由来物質の抽出物を最適化することで、RNAウイルス増殖の阻害作用の効果が一層向上する。
または、前記緑藻類由来物質は、クロレラの熱水抽出物であると良い。
上記のように、緑藻類由来物質の抽出物を最適化することで、RNAウイルス増殖の阻害作用の効果が一層向上する。
このとき、前記緑藻類由来であって、ウイルスの細胞への吸着を阻害するためのウイルス吸着阻害剤として用いられると良い。
上記構成により、ウイルスは、一般に生体内の宿主細胞に吸着して細胞内に侵入し、細胞内でRNAを放出(脱殻)して複製され、宿主細胞から複製されたウイルスが放出されることで増殖するところ、本発明の抽出物が、ウイルス増殖を阻害するために宿主細胞への吸着時期において抗ウイルス活性を発揮することができる。
そのため、例えば、ウイルス感染症患者に対して、ウイルス増殖がどの時期まで進行しているかを把握して最適な投与タイミングで本抗ウイルス剤を投与することができる。
上記構成により、ウイルスは、一般に生体内の宿主細胞に吸着して細胞内に侵入し、細胞内でRNAを放出(脱殻)して複製され、宿主細胞から複製されたウイルスが放出されることで増殖するところ、本発明の抽出物が、ウイルス増殖を阻害するために宿主細胞への吸着時期において抗ウイルス活性を発揮することができる。
そのため、例えば、ウイルス感染症患者に対して、ウイルス増殖がどの時期まで進行しているかを把握して最適な投与タイミングで本抗ウイルス剤を投与することができる。
また、緑藻類由来物質を有効成分として含有し、ウイルスを病原体とする感染性胃腸炎の予防又は治療に用いられる抗ウイルス剤や、エンベロープを有さないRNAウイルス感染症の予防又は改善に用いられる抗ウイルス用食品も提供することができる。
本発明によれば、新規な抗ウイルス剤及び抗ウイルス用食品を提供することができる。
また、緑藻類由来物質の新規な利用方法となる抗ウイルス剤及び抗ウイルス用食品を提供できる。
また、緑藻類由来物質の新規な利用方法となる抗ウイルス剤及び抗ウイルス用食品を提供できる。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図3を参照しながら説明する。
本実施形態は、クロレラ由来物質を有効成分とし、ヒトに投与することでヒト体内のウイルスの増殖を阻害して、ウイルス感染症の予防又は治療に用いられることを特徴とする抗ウイルス剤の発明に関するものである。
詳しく言うと、ウイルス増殖を阻害するためにウイルスの宿主細胞への吸着時期、また複製・放出時期において抗ウイルス活性を発揮することを特徴とする抗ウイルス剤の発明に関するものである。
本実施形態は、クロレラ由来物質を有効成分とし、ヒトに投与することでヒト体内のウイルスの増殖を阻害して、ウイルス感染症の予防又は治療に用いられることを特徴とする抗ウイルス剤の発明に関するものである。
詳しく言うと、ウイルス増殖を阻害するためにウイルスの宿主細胞への吸着時期、また複製・放出時期において抗ウイルス活性を発揮することを特徴とする抗ウイルス剤の発明に関するものである。
<ウイルスの概要>
ウイルスは、ゲノムがDNAであるかRNAであるかによって、DNAウイルスとRNAウイルスに大別される。
またDNAウイルスは、DNAが一本鎖であるか二本鎖であるかによって、主に2つに分類することができる。
具体的には、一本鎖のDNAウイルス(エンベロープを有しないもの)として、パルボウイルス科などが存在し、また、二本鎖のDNAウイルスのうち、エンベロープを有するものとしてヘルペスウイルス科、ポックスウイルス科及びヘパドナウイルス科などが存在し、エンベロープを有しないものとしてアデノウイルス科及びパピローマウイルス科などのウイルスが存在する。
一本鎖のDNAウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患としては、ヒトパルボB19(伝染性紅班)などが挙げられ、また、二本鎖のDNAウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患としては、単純ヘルペス(歯肉口内炎、唇ヘルペス、性器ヘルペスウイルス感染症)、水痘・帯状疱疹、痘瘡、B型肝炎、アデノ(咽頭結膜熱、急性出血性結膜炎、流行性角結膜炎)、ヒトパピローマなどが挙げられる。
ウイルスは、ゲノムがDNAであるかRNAであるかによって、DNAウイルスとRNAウイルスに大別される。
またDNAウイルスは、DNAが一本鎖であるか二本鎖であるかによって、主に2つに分類することができる。
具体的には、一本鎖のDNAウイルス(エンベロープを有しないもの)として、パルボウイルス科などが存在し、また、二本鎖のDNAウイルスのうち、エンベロープを有するものとしてヘルペスウイルス科、ポックスウイルス科及びヘパドナウイルス科などが存在し、エンベロープを有しないものとしてアデノウイルス科及びパピローマウイルス科などのウイルスが存在する。
一本鎖のDNAウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患としては、ヒトパルボB19(伝染性紅班)などが挙げられ、また、二本鎖のDNAウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患としては、単純ヘルペス(歯肉口内炎、唇ヘルペス、性器ヘルペスウイルス感染症)、水痘・帯状疱疹、痘瘡、B型肝炎、アデノ(咽頭結膜熱、急性出血性結膜炎、流行性角結膜炎)、ヒトパピローマなどが挙げられる。
RNAウイルスは、RNAが一本鎖であるか二本鎖であるか、一本鎖RNAウイルスの場合にはゲノムのセンスがプラス鎖(+鎖)であるかマイナス鎖(−鎖)であるかによって、主に3つに分類することができる。
具体的には、まず一本鎖の−鎖RNAウイルス(エンベロープを有するもの)として、オルトミクソウイルス科、ラブドウイルス科、パラミクソウイルス科、フィロウイルス科、ブニヤウイルス科及びアレナウイルス科などのウイルスが存在する。なお、インフルエンザウイルスは、オルトミクソウイルス科に属している。
これら一本鎖の−鎖RNAウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患としては、インフルエンザ、鳥インフルエンザ、狂犬病、麻疹、ムンプス(流行性耳下腺炎)、RS(呼吸器感染症)、エボラ(出血熱)、マールブルグ(出血熱)、クリミア・コンゴ出血熱、SFTS、ラッサ(出血熱)、フニン/サビア/ガナリト/マチュポ(出血熱)などが挙げられる。
具体的には、まず一本鎖の−鎖RNAウイルス(エンベロープを有するもの)として、オルトミクソウイルス科、ラブドウイルス科、パラミクソウイルス科、フィロウイルス科、ブニヤウイルス科及びアレナウイルス科などのウイルスが存在する。なお、インフルエンザウイルスは、オルトミクソウイルス科に属している。
これら一本鎖の−鎖RNAウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患としては、インフルエンザ、鳥インフルエンザ、狂犬病、麻疹、ムンプス(流行性耳下腺炎)、RS(呼吸器感染症)、エボラ(出血熱)、マールブルグ(出血熱)、クリミア・コンゴ出血熱、SFTS、ラッサ(出血熱)、フニン/サビア/ガナリト/マチュポ(出血熱)などが挙げられる。
次に、一本鎖の+鎖RNAウイルスのうち、エンベロープを有するものとしてフラビウイルス科、コロナウイルス科、トガウイルス科及びレトロウイルス科などが存在し、エンベロープを有しないものとしてカリシウイルス科及びピコルナウイルス科などのウイルスが存在する。なお、ノロウイルスは、カリシウイルス科に属している。
これら一本鎖の+鎖RNAウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患としては、デング、ウエストナイル、日本脳炎、C型肝炎、黄熱、SARSコロナ、MERSコロナ、風疹、ヒト免疫不全(AIDS)、ヒトTリンパ好性(成人T細胞白血病)、E型肝炎、ノロ(感染性胃腸炎)、ポリオ(急性灰白髄炎)、A型肝炎、コクサッキー(手足口病、ヘルパンギーナ)、ライノ(感冒)などが挙げられる。
これら一本鎖の+鎖RNAウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患としては、デング、ウエストナイル、日本脳炎、C型肝炎、黄熱、SARSコロナ、MERSコロナ、風疹、ヒト免疫不全(AIDS)、ヒトTリンパ好性(成人T細胞白血病)、E型肝炎、ノロ(感染性胃腸炎)、ポリオ(急性灰白髄炎)、A型肝炎、コクサッキー(手足口病、ヘルパンギーナ)、ライノ(感冒)などが挙げられる。
最後に、二本鎖RNAウイルス(エンベロープを有しないもの)として、レオウイルス科などが存在する。
なお、ロタウイルスは、レオウイルス科に属している。
二本鎖RNAウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患としては、ロタ(感性性胃腸炎)などが挙げられる。
なお、ロタウイルスは、レオウイルス科に属している。
二本鎖RNAウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患としては、ロタ(感性性胃腸炎)などが挙げられる。
ロタウイルスは、レオウイルス科のロタウイルス属に属するRNAウイルスである。
ロタウイルス粒子は、コア、内殻及び外殻の3層で構成される二重殻粒子からなり、ウイルス粒子内にRNAポリメラーゼやキャップ合成関連酵素を有する。コアは、タンパク質VP1、VP2、VP3からなり、内殻タンパク質VP6によって覆われて一重殻粒子を形成し、さらに外殻タンパク質VP4、VP7で覆われて二重殻粒子つまり感染性ウイルス粒子を形成する。
ロタウイルスは、内殻タンパク質VP6の抗原性によってA〜H群の8種類に分類される。ヒトへの感染が報告されているロタウイルスは主にA群〜C群である。
ロタウイルスは、ヒトの小腸の腸管上皮細胞に感染し、微絨毛の配列の乱れや欠落などの組織病変の変化を引き起こす。これによって腸からの水の吸収が阻害され下痢症を発症する。通常約48時間の潜伏期間をおいて発症し、主に乳幼児に急性胃腸炎を引き起こす。
主症状は下痢(血便、粘血便は伴わない)、嘔気、嘔吐、発熱、腹痛であり、通常約1〜2週間で自然に治癒するが、脱水がひどくなるとショック、電解質異常、時には死に至ることもある。
ロタウイルス粒子は、コア、内殻及び外殻の3層で構成される二重殻粒子からなり、ウイルス粒子内にRNAポリメラーゼやキャップ合成関連酵素を有する。コアは、タンパク質VP1、VP2、VP3からなり、内殻タンパク質VP6によって覆われて一重殻粒子を形成し、さらに外殻タンパク質VP4、VP7で覆われて二重殻粒子つまり感染性ウイルス粒子を形成する。
ロタウイルスは、内殻タンパク質VP6の抗原性によってA〜H群の8種類に分類される。ヒトへの感染が報告されているロタウイルスは主にA群〜C群である。
ロタウイルスは、ヒトの小腸の腸管上皮細胞に感染し、微絨毛の配列の乱れや欠落などの組織病変の変化を引き起こす。これによって腸からの水の吸収が阻害され下痢症を発症する。通常約48時間の潜伏期間をおいて発症し、主に乳幼児に急性胃腸炎を引き起こす。
主症状は下痢(血便、粘血便は伴わない)、嘔気、嘔吐、発熱、腹痛であり、通常約1〜2週間で自然に治癒するが、脱水がひどくなるとショック、電解質異常、時には死に至ることもある。
ロタウイルスを含むRNAウイルスが細胞内で増殖する過程を説明すると、ウイルスが宿主細胞に吸着する「吸着時期」、吸着したウイルスが細胞内に侵入する「侵入時期」、侵入したウイルスが細胞内でRNAを放出する(脱殻する)「脱殻時期」、脱殻したRNAから新たなウイルスが複製される「複製時期」、そして、複製されたウイルスが細胞から放出される「放出時期」を経ていく。
ウイルスは、核酸やタンパク質の合成に必要な素材を有しておらず、必ず生体細胞を必要とする。生体細胞内に寄生して、細胞の代謝を利用して増殖し、材料、宿主細胞の代謝酵素、タンパク質合成のための宿主細胞リボソームを利用して自己成分を合成する。
例えば細菌は基本的に2分裂によって増殖していくのに対し、ウイルスは1つの粒子が感染した宿主細胞内で一気に数を増やしていく。
ウイルスは、核酸やタンパク質の合成に必要な素材を有しておらず、必ず生体細胞を必要とする。生体細胞内に寄生して、細胞の代謝を利用して増殖し、材料、宿主細胞の代謝酵素、タンパク質合成のための宿主細胞リボソームを利用して自己成分を合成する。
例えば細菌は基本的に2分裂によって増殖していくのに対し、ウイルスは1つの粒子が感染した宿主細胞内で一気に数を増やしていく。
「吸着時期」では、ウイルス表面にある結合タンパク質(リガンド)が、宿主細胞の表面の受容体(レセプター)に結合する。ウイルスへの感染性は、そのウイルスに対するレセプターを宿主細胞が有しているかどうかに依存する。
ロタウイルスの場合、ウイルス表面にある結合タンパク質(外殻タンパク質VP4、VP7)が細胞側にある受容体に結合する。
ロタウイルスの場合、ウイルス表面にある結合タンパク質(外殻タンパク質VP4、VP7)が細胞側にある受容体に結合する。
「侵入時期」では、ウイルスは、一般に細胞の飲食作用(エンドサイトーシス)によって細胞内のエンドソームに取り込まれまる。そして、エンドソーム内の酸性化によって、ウイルス表面の結合タンパク質(リガンド)と、宿主細胞の細胞膜とが融合する。
ロタウイルスの場合、宿主細胞由来のプロテアーゼ(トリプシン)によって、外殻タンパク質VP4が、タンパク質VP5とタンパク質VP8に開裂している必要がある。この開裂の後、まずタンパク質VP8がシアル酸を含む分子(第1レセプター)と接触し、次にタンパク質VP5及び外殻タンパク質VP7がインテグリン(第2レセプター)と結合することによって、直接侵入あるいはエンドサイトーシスで細胞内へ侵入すると考えられている。
ロタウイルスの場合、宿主細胞由来のプロテアーゼ(トリプシン)によって、外殻タンパク質VP4が、タンパク質VP5とタンパク質VP8に開裂している必要がある。この開裂の後、まずタンパク質VP8がシアル酸を含む分子(第1レセプター)と接触し、次にタンパク質VP5及び外殻タンパク質VP7がインテグリン(第2レセプター)と結合することによって、直接侵入あるいはエンドサイトーシスで細胞内へ侵入すると考えられている。
「脱殻時期」では、細胞内へ侵入したウイルスの結合タンパク質(カプシド)が分解され、RNAが宿主細胞内を遊離する(脱殻)。脱殻からウイルス粒子が再構成されるまでの期間は、ウイルス粒子が見かけ上存在しなくなり、この期間を暗黒期とも言う。
ロタウイルスの場合、細胞侵入の際に外殻タンパク質VP4、VP7が除去される。外殻タンパク質VP4、VP7が外れることで、細胞内に放出された内殻タンパク質VP6の再配置が起こり、RNA転写が開始される。
ロタウイルスの場合、細胞侵入の際に外殻タンパク質VP4、VP7が除去される。外殻タンパク質VP4、VP7が外れることで、細胞内に放出された内殻タンパク質VP6の再配置が起こり、RNA転写が開始される。
「複製時期」では、脱殻したRNAが宿主細胞の核内に取り込まれて、新たなRNAが大量に複製されると同時にRNAの転写(mRNAの合成)を経てウイルス独自のタンパク質が大量に合成される。RNAの複製の際には、RNA複製酵素となるRNA依存性のRNAポリメラーゼが機能する。また、mRNAからタンパク質への合成の際には、宿主細胞の持つリボソームなどのタンパク質合成系が機能する。複製されたRNAと、合成されたタンパク質とが細胞内で集合し、新たなウイルスが組み立てられる(複製される)。
「放出時期」では、ウイルスは、宿主細胞の細胞膜や核膜をかぶって出芽することや宿主細胞が死滅することで、宿主細胞外へ放出される(詳細は非特許文献1参照)。
「放出時期」では、ウイルスは、宿主細胞の細胞膜や核膜をかぶって出芽することや宿主細胞が死滅することで、宿主細胞外へ放出される(詳細は非特許文献1参照)。
現在のところでは、ロタウイルスに効果のある一般的な抗ウイルス剤はなく、脱水症状を防止するための水分補給や、体力消耗を防ぐために栄養補給をすることが治療の中心となっている。
ノロウイルスは、カリシウイルス科に属するRNAウイルスであって、培養細胞や実験動物への感染がいまだに成功しておらず、ヒトが唯一の感受性動物であると言われている。
ノロウイルスは、ヒトに対して嘔吐、下痢等の急性胃腸炎症状を引き起こし、症状が消失した後も約3〜7日間ほど患者の便中に排出されるため、2次感染に注意が必要である。
ノロウイルスはヒトの空腸の上皮細胞に感染して繊毛の委縮と扁平化、さらに剥離と脱落を引き起こして下痢を生じると考えられている。
潜伏期間は約24〜48時間であると考えられ、嘔気、嘔吐、下痢が主症状であるが、腹痛、頭痛、発熱、悪寒、筋痛、咽頭痛、倦怠感などを伴うこともある。特別な治療を必要とせずに軽快するが、乳幼児や高齢者およびその他、体力の弱っている者での嘔吐、下痢による脱水や窒息には注意をする必要がある。
現在のところでは、ノロウイルスに効果のある一般的な抗ウイルス剤はなく、通常、対症療法が行われており、脱水症状を防止するための水分補給や、体力消耗を防ぐために栄養補給をすることが治療の中心となっている。また臨床症状からだけではノロウイルス感染症を特定することは難しいとされている。
ノロウイルスは、ヒトに対して嘔吐、下痢等の急性胃腸炎症状を引き起こし、症状が消失した後も約3〜7日間ほど患者の便中に排出されるため、2次感染に注意が必要である。
ノロウイルスはヒトの空腸の上皮細胞に感染して繊毛の委縮と扁平化、さらに剥離と脱落を引き起こして下痢を生じると考えられている。
潜伏期間は約24〜48時間であると考えられ、嘔気、嘔吐、下痢が主症状であるが、腹痛、頭痛、発熱、悪寒、筋痛、咽頭痛、倦怠感などを伴うこともある。特別な治療を必要とせずに軽快するが、乳幼児や高齢者およびその他、体力の弱っている者での嘔吐、下痢による脱水や窒息には注意をする必要がある。
現在のところでは、ノロウイルスに効果のある一般的な抗ウイルス剤はなく、通常、対症療法が行われており、脱水症状を防止するための水分補給や、体力消耗を防ぐために栄養補給をすることが治療の中心となっている。また臨床症状からだけではノロウイルス感染症を特定することは難しいとされている。
<抗ウイルス剤>
本発明の抗ウイルス剤の有効成分となる「緑藻類由来物質」とは、緑藻類又は緑藻類の乾燥粉末や微細粉末、熱水抽出物のほか、緑藻類細胞から抽出されたクロロフィル、クロロフィル粉末や、クロロフィルの加工品等が含まれる。
本発明の抗ウイルス剤の有効成分となる「緑藻類由来物質」とは、緑藻類又は緑藻類の乾燥粉末や微細粉末、熱水抽出物のほか、緑藻類細胞から抽出されたクロロフィル、クロロフィル粉末や、クロロフィルの加工品等が含まれる。
「緑藻類」としては、緑藻植物門(Chlorophyta)に含まれる単細胞生物又は多細胞生物であって、クロロフィルによって光合成を行うものを挙げることができる。
具体的には、緑藻植物門の下位分類となる緑藻網(Class Trebouxiophyceae)、プラシノ藻網(Class Prasinophyceae)、トレボウクシア藻綱(Class Trebouxiophyceae)、アオサ藻綱(Class Ulvophyceae)、ペディノ藻綱(Class Pedinophyceae)、プレウラストルム藻綱(Class Pleurastrophyceae)等が挙げられる。
これらの中で、緑藻網やトレボウクシア藻網として多系統に分類されているクロレラが用いられることが望ましい。
具体的には、緑藻植物門の下位分類となる緑藻網(Class Trebouxiophyceae)、プラシノ藻網(Class Prasinophyceae)、トレボウクシア藻綱(Class Trebouxiophyceae)、アオサ藻綱(Class Ulvophyceae)、ペディノ藻綱(Class Pedinophyceae)、プレウラストルム藻綱(Class Pleurastrophyceae)等が挙げられる。
これらの中で、緑藻網やトレボウクシア藻網として多系統に分類されているクロレラが用いられることが望ましい。
「クロレラ(パラクロレラを含む)」とは、主に緑藻植物門、緑藻綱、クロレラ属の淡水性単細胞緑藻類であって、その細胞内にクロロフィルを有し緑色に見える微生物である。
クロレラには、クロレラ属に分類される植物、その変種、その変異種の全てが含まれる。
クロレラ属の植物とは、クロロコッカス目(Chlorococcales)、オオシスティス科(Oocystaceae)に分類される植物である。
クロレラ属の微生物の種としては、プレノイドサ種、エルプソイデア種、ブルガリス種、レギラリス種、ソロキニアナ種等が挙げられる。これらの中で、広く研究に利用されているブルガリス種が用いられることが望ましい。
クロレラには、クロレラ属に分類される植物、その変種、その変異種の全てが含まれる。
クロレラ属の植物とは、クロロコッカス目(Chlorococcales)、オオシスティス科(Oocystaceae)に分類される植物である。
クロレラ属の微生物の種としては、プレノイドサ種、エルプソイデア種、ブルガリス種、レギラリス種、ソロキニアナ種等が挙げられる。これらの中で、広く研究に利用されているブルガリス種が用いられることが望ましい。
クロレラは、MBBM培地、MAM培地や、これらの一部組成を変更した改変培地を用いて培養することができる。培養容器には、坂口フラスコ、三角フラスコ、試薬ビン等を用いることができる。クロレラはCO2を資化するため、1〜5%CO2を含む空気を培地中に通過させることが好ましい。また、終濃度0.5〜1.0%(容量比)となるように培地中にエタノールを加えると良好な生育となるため好ましい。さらに、葉緑体を十分に発達させるために、培地1リットルあたり1〜5g程度のリン酸アンモニウムを加えるとよい。培養温度は、通常20〜34℃で、特に28〜30℃が好適である。
なお、培養条件にもよるが、クロレラは通常、培養開始後2〜4日で対数増殖期となり、4〜6日程度で定常期に到達する。
クロレラは、光照射下で培養(明培養)されても良く、無照射で培養(暗培養)されても良いが、好ましくは明培養が良い。この場合の照度としては光従属栄養培養では3000〜8000Lux程度が望ましい。
なお、培養条件にもよるが、クロレラは通常、培養開始後2〜4日で対数増殖期となり、4〜6日程度で定常期に到達する。
クロレラは、光照射下で培養(明培養)されても良く、無照射で培養(暗培養)されても良いが、好ましくは明培養が良い。この場合の照度としては光従属栄養培養では3000〜8000Lux程度が望ましい。
「クロレラ微細粉末」は、クロレラ粉末に破砕処理を加え、細胞間結合を分離し細胞壁を破砕したものであって、粒子径が小さくなったものである。例えば、全ての粒子径を10μm以下にしたものであって、400メッシュから600メッシュ以上の、粒子径が非常に小さくなったものである。
クロレラ粉末を微細粉末にすると、色は若草色になる。クロレラ微細粉末は、別の粉末を加えて混合した場合、混合に要する時間が短く、混合が均一であるため色にムラやバラツキがでないという特徴がある。
また、微細粉末になるとクロレラ特有の藻体臭は弱まり、抹茶様の香りがでてくる。クロレラ特有の藻体味も弱まる。また、粒子径が2ミクロン〜10ミクロンと微細なため、クロレラ微細粉末を直接口にすると溶けてしまいザラザラしない。
なお、クロレラ微細粉末は、平均粒子径が10μm以下であることが望ましいが、特に限定されることなく変更可能である。例えば、一般のクロレラ粉末が、粒子径2μm〜60μmまでの不均一な粒子が混在したものであるところ、全ての粒子径が20μm以下又は30μm以下にしたもの等であっても良い。
クロレラ粉末を微細粉末にすると、色は若草色になる。クロレラ微細粉末は、別の粉末を加えて混合した場合、混合に要する時間が短く、混合が均一であるため色にムラやバラツキがでないという特徴がある。
また、微細粉末になるとクロレラ特有の藻体臭は弱まり、抹茶様の香りがでてくる。クロレラ特有の藻体味も弱まる。また、粒子径が2ミクロン〜10ミクロンと微細なため、クロレラ微細粉末を直接口にすると溶けてしまいザラザラしない。
なお、クロレラ微細粉末は、平均粒子径が10μm以下であることが望ましいが、特に限定されることなく変更可能である。例えば、一般のクロレラ粉末が、粒子径2μm〜60μmまでの不均一な粒子が混在したものであるところ、全ての粒子径が20μm以下又は30μm以下にしたもの等であっても良い。
「クロレラ熱水抽出物」は、クロレラ粉末を熱水で抽出処理したものであって、クロレラエキスやクロレラグロースファクター(CGF)などと呼ばれるものである。
クロレラ熱水抽出物には乳酸菌の生長を著しく促進させる物質が含まれており、動物や植物に対して成長促進作用があること、また、ほとんど無味無臭であって整味作用があること等が確認されている。
また、クロレラ抽出物は、水溶性物質であって、化学構造的には硫黄を含む核酸やアミノ酸などから構成される複合体である。その核酸の糖部分はグルコースを主体として、アラビノース、ガラクトース、キシロース、マンノース、ラムノースなどから形成されており、また、ペプチドのアミノ酸組成はグルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、プロリン、アラニン、セリンなどから構成されている。
クロレラ熱水抽出物には乳酸菌の生長を著しく促進させる物質が含まれており、動物や植物に対して成長促進作用があること、また、ほとんど無味無臭であって整味作用があること等が確認されている。
また、クロレラ抽出物は、水溶性物質であって、化学構造的には硫黄を含む核酸やアミノ酸などから構成される複合体である。その核酸の糖部分はグルコースを主体として、アラビノース、ガラクトース、キシロース、マンノース、ラムノースなどから形成されており、また、ペプチドのアミノ酸組成はグルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、プロリン、アラニン、セリンなどから構成されている。
<<ウイルス増殖阻害作用>>
抗ウイルス剤は、クロレラ由来物質が有するウイルス増殖の阻害作用、特にRNAウイルス増殖の阻害作用を通じて、抗ウイルス作用を発揮するものである。
具体的な作用メカニズムは、以下の通りである。
(1)クロレラ由来物質は、RNAウイルスの増殖過程のうち「吸着時期」において当該ウイルス表面にある結合タンパク質(リガンド)が宿主細胞表面にある受容体(レセプター)に結合する際に、当該ウイルスの宿主細胞への吸着を阻害する作用を果たす。
詳しく言うと、RNAウイルスがロタウイルスの場合、クロレラ由来物質が、当該ウイルスの吸着時期に関与する結合タンパク質(外殻タンパク質VP4、VP7)や特異的酵素の活性を阻害する作用を果たす。
抗ウイルス剤は、クロレラ由来物質が有するウイルス増殖の阻害作用、特にRNAウイルス増殖の阻害作用を通じて、抗ウイルス作用を発揮するものである。
具体的な作用メカニズムは、以下の通りである。
(1)クロレラ由来物質は、RNAウイルスの増殖過程のうち「吸着時期」において当該ウイルス表面にある結合タンパク質(リガンド)が宿主細胞表面にある受容体(レセプター)に結合する際に、当該ウイルスの宿主細胞への吸着を阻害する作用を果たす。
詳しく言うと、RNAウイルスがロタウイルスの場合、クロレラ由来物質が、当該ウイルスの吸着時期に関与する結合タンパク質(外殻タンパク質VP4、VP7)や特異的酵素の活性を阻害する作用を果たす。
(2)また、クロレラ由来物質は、RNAウイルスの増殖過程のうち「複製時期」において複製されたRNAと、合成されたタンパク質とが集合し、新たなウイルスが組み立てられる際に、当該ウイルスの宿主細胞内での複製を阻害する作用を果たす。
詳しく言うと、RNAウイルスがロタウイルスの場合、クロレラ由来物質が、当該ウイルスの複製時期に関与する結合タンパク質や特異的酵素の活性を阻害する作用を果たす。
詳しく言うと、RNAウイルスがロタウイルスの場合、クロレラ由来物質が、当該ウイルスの複製時期に関与する結合タンパク質や特異的酵素の活性を阻害する作用を果たす。
従って、抗ウイルス剤の有効主成分となるクロレラ由来物質は、従来の抗ウイルス剤にはない作用として、ウイルスの増殖過程のうち少なくとも「吸着時期」及び「複製時期」において当該ウイルス増殖を阻害する作用を果たす。
そのため、ウイルスの増殖過程のうち特定の一時期においてのみ抗ウイルス活性を発揮する従来の抗ウイルス剤と比較して、本抗ウイルス剤であれば、ウイルス増殖過程の前半の吸着時期であったとしても、また後半の複製時期であったとしても抗ウイルス活性を発揮することが可能となる。
そのため、ウイルスの増殖過程のうち特定の一時期においてのみ抗ウイルス活性を発揮する従来の抗ウイルス剤と比較して、本抗ウイルス剤であれば、ウイルス増殖過程の前半の吸着時期であったとしても、また後半の複製時期であったとしても抗ウイルス活性を発揮することが可能となる。
<<用途>>
本実施形態の抗ウイルス剤は、ウイルス感染症患者、ウイルス感染症に罹患したヒト以外の動物に投与されることで、ウイルス感染症の治療剤として、またウイルス性疾患の治療剤として用いることができる。
また、ウイルス感染症を罹患する前のヒト、ウイルス感染症予備軍のヒト、これらヒト以外の動物を対象としたウイルス感染症の予防剤として、またウイルス性疾患の予防剤として用いることもできる。
また、本実施形態の抗ウイルス剤は、ウイルスを病原体とする感染性胃腸炎の予防剤又は治療剤として用いることもできる。
本実施形態の抗ウイルス剤は、ウイルス感染症患者、ウイルス感染症に罹患したヒト以外の動物に投与されることで、ウイルス感染症の治療剤として、またウイルス性疾患の治療剤として用いることができる。
また、ウイルス感染症を罹患する前のヒト、ウイルス感染症予備軍のヒト、これらヒト以外の動物を対象としたウイルス感染症の予防剤として、またウイルス性疾患の予防剤として用いることもできる。
また、本実施形態の抗ウイルス剤は、ウイルスを病原体とする感染性胃腸炎の予防剤又は治療剤として用いることもできる。
本実施形態の抗ウイルス剤は、ウイルスのうち、特にロタウイルス及びノロウイルスに感染した患者に対して投与されることが望ましい。
ロタウイルスの場合、A群ロタウイルスに感染した患者に対して投与されることが望ましく、さらに当該ウイルスがA群ロタウイルスWa株(G1P[8])であることが望ましい。
ロタウイルスの場合、A群ロタウイルスに感染した患者に対して投与されることが望ましく、さらに当該ウイルスがA群ロタウイルスWa株(G1P[8])であることが望ましい。
本実施形態の抗ウイルス剤は、ウイルスのうち、特にロタウイルス及びノロウイルスに対して上記作用効果を発揮する抗ウイルス剤を含有する医薬組成物、食品組成物等の組成物等として利用することができる。
(医薬組成物)
医薬の分野では、ウイルス増殖を阻害する作用、すなわち、ウイルスの宿主細胞への吸着阻害作用、または、ウイルスの宿主細胞からの放出阻害作用を有効に発揮できる量の緑藻類由来物質と共に、薬学的に許容される担体や添加剤を配合することにより、当該作用を有する医薬組成物が提供される。当該医薬組成物は、医薬品であっても医薬部外品であってもよい。
当該医薬組成物は、内用的に適用されても、また外用的に適用されても良い。従って、当該医薬組成物は、内服剤、静脈注射、皮下注射、皮内注射、筋肉注射及び/又は腹腔内注射等の注射剤、経粘膜適用剤、経皮適用剤等の製剤形態で使用することができる。
当該医薬組成物の剤型としては、適用の形態により、適当に設定できるが、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、粉末剤、散剤などの固形製剤、液剤、懸濁剤などの液状製剤、軟膏剤、またはゲル剤等の半固形剤が挙げられる。
医薬の分野では、ウイルス増殖を阻害する作用、すなわち、ウイルスの宿主細胞への吸着阻害作用、または、ウイルスの宿主細胞からの放出阻害作用を有効に発揮できる量の緑藻類由来物質と共に、薬学的に許容される担体や添加剤を配合することにより、当該作用を有する医薬組成物が提供される。当該医薬組成物は、医薬品であっても医薬部外品であってもよい。
当該医薬組成物は、内用的に適用されても、また外用的に適用されても良い。従って、当該医薬組成物は、内服剤、静脈注射、皮下注射、皮内注射、筋肉注射及び/又は腹腔内注射等の注射剤、経粘膜適用剤、経皮適用剤等の製剤形態で使用することができる。
当該医薬組成物の剤型としては、適用の形態により、適当に設定できるが、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、粉末剤、散剤などの固形製剤、液剤、懸濁剤などの液状製剤、軟膏剤、またはゲル剤等の半固形剤が挙げられる。
(食品組成物)
食品の分野では、ウイルス増殖を阻害する作用を生体内で発揮できる有効な量の緑藻類由来物質を食品素材として、各種食品に配合することにより、当該作用を有する食品組成物を提供することができる。
すなわち、本発明は、食品の分野において、ウイルス増殖阻害用等と表示された食品組成物を提供することができる。当該食品組成物としては、一般の食品のほか、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品、病院患者用食品、サプリメント等が挙げられる。また、食品添加物として用いることもできる。
当該食品組成物としては、例えば、調味料、畜肉加工品、農産加工品、飲料(清涼飲料、アルコール飲料、炭酸飲料、乳飲料、果汁飲料、茶、コーヒー、栄養ドリンク等)、粉末飲料(粉末ジュース、粉末スープ等)、濃縮飲料、菓子類(キャンディ(のど飴)、クッキー、ビスケット、ガム、グミ、チョコレート等)、パン、シリアル等が挙げられる。また、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等の場合、カプセル、トローチ、シロップ、顆粒、粉末等の形状であっても良い。
食品の分野では、ウイルス増殖を阻害する作用を生体内で発揮できる有効な量の緑藻類由来物質を食品素材として、各種食品に配合することにより、当該作用を有する食品組成物を提供することができる。
すなわち、本発明は、食品の分野において、ウイルス増殖阻害用等と表示された食品組成物を提供することができる。当該食品組成物としては、一般の食品のほか、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品、病院患者用食品、サプリメント等が挙げられる。また、食品添加物として用いることもできる。
当該食品組成物としては、例えば、調味料、畜肉加工品、農産加工品、飲料(清涼飲料、アルコール飲料、炭酸飲料、乳飲料、果汁飲料、茶、コーヒー、栄養ドリンク等)、粉末飲料(粉末ジュース、粉末スープ等)、濃縮飲料、菓子類(キャンディ(のど飴)、クッキー、ビスケット、ガム、グミ、チョコレート等)、パン、シリアル等が挙げられる。また、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等の場合、カプセル、トローチ、シロップ、顆粒、粉末等の形状であっても良い。
ここで特定保健用食品とは、生理学的機能等に影響を与える保健機能成分を含む食品であって、消費者庁長官の許可を得て特定の保健の用途に適する旨を表示可能なものである。本発明においては、特定の保健用途としてウイルス感染症の予防、治療、ウイルス増殖の阻害、感染性胃腸炎の予防、治療などと表示して販売される食品となる。
また栄養機能食品とは、栄養成分(ビタミン、ミネラル)の補給のために利用される食品であって、栄養成分の機能を表示するものである。栄養機能食品として販売するためには、一日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が定められた上限値、下限値の範囲内にある必要があり、栄養機能表示だけでなく注意喚起表示等もする必要がある。
また機能性表示食品とは、事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品である。販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものである。
上記において本発明は、緑藻類由来物質を有効成分として含み、ウイルス感染症患者、ウイルス感染症を罹患したヒト以外の動物を対象とした抗ウイルス剤用特定保健用食品や、抗ウイルス剤栄養機能食品、抗ウイルス剤機能性表示食品として用いることができる。
また本発明は、緑藻類由来物質を有効成分として含み、生体、例えばウイルス感染症を罹患する前のヒト、ウイルス感染症予備軍のヒト、これらヒト以外の動物を対象とした抗ウイルス剤用特定保健用食品や、抗ウイルス剤用栄養機能食品、抗ウイルス剤用機能性表示食品として用いることができる。
また栄養機能食品とは、栄養成分(ビタミン、ミネラル)の補給のために利用される食品であって、栄養成分の機能を表示するものである。栄養機能食品として販売するためには、一日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が定められた上限値、下限値の範囲内にある必要があり、栄養機能表示だけでなく注意喚起表示等もする必要がある。
また機能性表示食品とは、事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品である。販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものである。
上記において本発明は、緑藻類由来物質を有効成分として含み、ウイルス感染症患者、ウイルス感染症を罹患したヒト以外の動物を対象とした抗ウイルス剤用特定保健用食品や、抗ウイルス剤栄養機能食品、抗ウイルス剤機能性表示食品として用いることができる。
また本発明は、緑藻類由来物質を有効成分として含み、生体、例えばウイルス感染症を罹患する前のヒト、ウイルス感染症予備軍のヒト、これらヒト以外の動物を対象とした抗ウイルス剤用特定保健用食品や、抗ウイルス剤用栄養機能食品、抗ウイルス剤用機能性表示食品として用いることができる。
<<用法及び用量>>
本実施形態の抗ウイルス剤の用法としては、例えばロタウイルスやノロウイルスの場合、ヒトの腸内で感染し易いため、腸内で抗ウイルス剤が溶解するように(胃では溶解しないように)処方すると良い。例えば、カプセル剤、錠剤、顆粒又はシロップ等によって経口投与すると良い。
本実施形態の抗ウイルス剤の用法としては、例えばロタウイルスやノロウイルスの場合、ヒトの腸内で感染し易いため、腸内で抗ウイルス剤が溶解するように(胃では溶解しないように)処方すると良い。例えば、カプセル剤、錠剤、顆粒又はシロップ等によって経口投与すると良い。
<実施例1>
緑藻類由来物質として、クロレラ粉末((株)ユーグレナ製)を用いた。当該クロレラ粉末100mgをエタノール1mlにて溶解し、0.45μM滅菌フィルターにて濾過することで、クロレラ溶液(100mg/ml)を調製した。当該溶液を抗ウイルス剤として用いた。
緑藻類由来物質として、クロレラ粉末((株)ユーグレナ製)を用いた。当該クロレラ粉末100mgをエタノール1mlにて溶解し、0.45μM滅菌フィルターにて濾過することで、クロレラ溶液(100mg/ml)を調製した。当該溶液を抗ウイルス剤として用いた。
<実施例2>
緑藻類由来物質としてのクロレラの微細粉末を、以下の手順により調製した。
クロレラ粉末((株)ユーグレナ社製)に破砕処理を加え、細胞間結合を分離して細胞壁を破砕し、平均粒子径が7μm、全ての粒子径を10μm以下(2〜10μmの範囲内)とするクロレラ微細粉末を得た。
調製したクロレラ微細粉末100mgをエタノール1mlにて溶解し、0.45μM滅菌フィルターにて濾過することで、微細クロレラ溶液(100mg/ml)を調製した。当該溶液を抗ウイルス剤として用いた。
緑藻類由来物質としてのクロレラの微細粉末を、以下の手順により調製した。
クロレラ粉末((株)ユーグレナ社製)に破砕処理を加え、細胞間結合を分離して細胞壁を破砕し、平均粒子径が7μm、全ての粒子径を10μm以下(2〜10μmの範囲内)とするクロレラ微細粉末を得た。
調製したクロレラ微細粉末100mgをエタノール1mlにて溶解し、0.45μM滅菌フィルターにて濾過することで、微細クロレラ溶液(100mg/ml)を調製した。当該溶液を抗ウイルス剤として用いた。
<実施例3>
緑藻類由来物質としてのクロレラの熱水抽出物を、以下の手順により調製した。
クロレラ粉末((株)ユーグレナ社製)を、常圧下、熱水で抽出処理した後、減圧濾過して残渣を分離し、熱水抽出液を得た。
調製した熱水抽出液を0.45μM滅菌フィルターにて濾過することで、クロレラの熱水抽出液(原液)を得た。当該抽出液を抗ウイルス剤として用いた。
緑藻類由来物質としてのクロレラの熱水抽出物を、以下の手順により調製した。
クロレラ粉末((株)ユーグレナ社製)を、常圧下、熱水で抽出処理した後、減圧濾過して残渣を分離し、熱水抽出液を得た。
調製した熱水抽出液を0.45μM滅菌フィルターにて濾過することで、クロレラの熱水抽出液(原液)を得た。当該抽出液を抗ウイルス剤として用いた。
<試験例1 ロタウイルスの増殖過程における感染阻害試験>
実施例1〜3の抗ウイルス剤を用いて、ロタウイルス増殖を阻害する作用を確認する試験を行った。宿主細胞としてMA−104細胞(アカゲザル腎細胞)を使用し、またウイルスとしてロタウイルスWa株(G1P[8])を使用し、また液体培地として10%FBS(Fetal Bovine Serum)含有のDMEM(Dulbecco‘s Modified Eagle Medium)培地を使用した。
実施例1〜3の抗ウイルス剤を用いて、ロタウイルス増殖を阻害する作用を確認する試験を行った。宿主細胞としてMA−104細胞(アカゲザル腎細胞)を使用し、またウイルスとしてロタウイルスWa株(G1P[8])を使用し、また液体培地として10%FBS(Fetal Bovine Serum)含有のDMEM(Dulbecco‘s Modified Eagle Medium)培地を使用した。
まず、MA−104細胞を1.0×104cells/wellになるように24wellプレートにそれぞれ播種し、37℃、5%CO2の条件下で24時間単層培養した。
そして培養したMA−104細胞にロタウイルスを0.1moi(感染多重度)で感染させて室温で1時間放置した(吸着させた)。
その後、液体培地に対して、実施例1のクロレラ溶液を所定濃度含むように添加し、CO2インキュベータにて48時間培養した。
その後、感染細胞から放出されたウイルスを含む上清を回収し、フォーカス減少法を用いて上清中のウイルス力価(FFU/ml)を測定し、ウイルス増殖阻害率(%)を算出した。また、細胞のウイルス感染を50%阻害する抗ウイルス剤の濃度(IC50)を算出した。
比較対象として、(1)実施例2のクロレラ微細粉末を添加して培養したもの、(2)実施例3のクロレラ熱水抽出物を添加して培養したものについて、それぞれ同様にウイルス増殖阻害率を算出した。
そして培養したMA−104細胞にロタウイルスを0.1moi(感染多重度)で感染させて室温で1時間放置した(吸着させた)。
その後、液体培地に対して、実施例1のクロレラ溶液を所定濃度含むように添加し、CO2インキュベータにて48時間培養した。
その後、感染細胞から放出されたウイルスを含む上清を回収し、フォーカス減少法を用いて上清中のウイルス力価(FFU/ml)を測定し、ウイルス増殖阻害率(%)を算出した。また、細胞のウイルス感染を50%阻害する抗ウイルス剤の濃度(IC50)を算出した。
比較対象として、(1)実施例2のクロレラ微細粉末を添加して培養したもの、(2)実施例3のクロレラ熱水抽出物を添加して培養したものについて、それぞれ同様にウイルス増殖阻害率を算出した。
(試験例1の結果)
上記試験結果を解析して、クロレラ(実施例1)による各濃度(0.1mg/ml、1.0mg/ml、2.0mg/ml)のウイルス増殖阻害率を比較したグラフを図1に示す。
各濃度のウイルス増殖阻害率は、順に35.4%、65.1%、68.4%であった。
ウイルス増殖阻害率は、クロレラの濃度が高くなるにつれてさらに増加した。
なお、「クロレラの濃度0.1mg/ml」とは、液体培地1mlに対して0.1mgのクロレラが含まれる濃度であることを示し、言い換えれば、液体培地に対してクロレラ溶液(100mg/ml)が0.1体積%含まれる濃度であることを示す。
上記試験結果を解析して、クロレラ(実施例1)による各濃度(0.1mg/ml、1.0mg/ml、2.0mg/ml)のウイルス増殖阻害率を比較したグラフを図1に示す。
各濃度のウイルス増殖阻害率は、順に35.4%、65.1%、68.4%であった。
ウイルス増殖阻害率は、クロレラの濃度が高くなるにつれてさらに増加した。
なお、「クロレラの濃度0.1mg/ml」とは、液体培地1mlに対して0.1mgのクロレラが含まれる濃度であることを示し、言い換えれば、液体培地に対してクロレラ溶液(100mg/ml)が0.1体積%含まれる濃度であることを示す。
また図2において、クロレラ微細粉末(実施例2)による各濃度(0.1mg/ml、1.0mg/ml、2.0mg/ml)のウイルス増殖阻害率を比較したグラフを示す。
各濃度のウイルス増殖阻害率は、順に31.3%、95.3%、85.1%であって、IC50は、0.395mg/mlであった。
ウイルス増殖阻害率は、クロレラ微細粉末の濃度が0.1mg/mlから1.0mg/mlに高くなるにつれて増加した。
各濃度のウイルス増殖阻害率は、順に31.3%、95.3%、85.1%であって、IC50は、0.395mg/mlであった。
ウイルス増殖阻害率は、クロレラ微細粉末の濃度が0.1mg/mlから1.0mg/mlに高くなるにつれて増加した。
また図3において、クロレラ熱水抽出物(実施例3)による各濃度(0.02mg/ml、0.04mg/ml、0.06mg/ml)のウイルス増殖阻害率を比較したグラフを示す。
各濃度のウイルス増殖阻害率は、順に8.0%、53.9%、90.6%であって、IC50は、0.042mg/mlであった。
ウイルス増殖阻害率は、クロレラ熱水抽出物の濃度が高くなるにつれてさらに増加した。
なお、これら試験は複数回行い、同様の再現性が得られた。
各濃度のウイルス増殖阻害率は、順に8.0%、53.9%、90.6%であって、IC50は、0.042mg/mlであった。
ウイルス増殖阻害率は、クロレラ熱水抽出物の濃度が高くなるにつれてさらに増加した。
なお、これら試験は複数回行い、同様の再現性が得られた。
(試験例1の考察)
試験例1の結果から、クロレラを添加したもの、クロレラ微細粉末を添加したものについては、全ての濃度においてロタウイルス増殖を阻害する作用が確認された。また、濃度依存的にウイルス増殖を阻害する作用が高くなった。
また、クロレラ熱水抽出物を添加したものについては、所定の濃度(例えば0.042mg/ml以上)になると、ロタウイルス増殖を阻害する作用が確認された。また、濃度依存的にウイルス増殖を阻害する作用が高くなった。
試験例1の結果から、クロレラを添加したもの、クロレラ微細粉末を添加したものについては、全ての濃度においてロタウイルス増殖を阻害する作用が確認された。また、濃度依存的にウイルス増殖を阻害する作用が高くなった。
また、クロレラ熱水抽出物を添加したものについては、所定の濃度(例えば0.042mg/ml以上)になると、ロタウイルス増殖を阻害する作用が確認された。また、濃度依存的にウイルス増殖を阻害する作用が高くなった。
試験例1の結果から、クロレラよりも、クロレラ微細粉末を添加したもののほうが、同じ濃度でより高くロタウイルス増殖を阻害する作用を有していることが確認された。
このことから、クロレラの結晶粒子を微細化した方がロタウイルス増殖を阻害する作用を有していることが分かった。
また、クロレラ、クロレラ微細粉末よりも、クロレラ熱水抽出物を添加したもののほうが、より低い濃度でロタウイルス増殖を阻害する作用を有していることが確認された。
このことから、クロレラを熱水抽出処理することで多く得られる物質がロタウイルス増殖を阻害する作用を有していることが分かった。
このことから、クロレラの結晶粒子を微細化した方がロタウイルス増殖を阻害する作用を有していることが分かった。
また、クロレラ、クロレラ微細粉末よりも、クロレラ熱水抽出物を添加したもののほうが、より低い濃度でロタウイルス増殖を阻害する作用を有していることが確認された。
このことから、クロレラを熱水抽出処理することで多く得られる物質がロタウイルス増殖を阻害する作用を有していることが分かった。
試験例1の結果から、ロタウイルス増殖を阻害する作用におけるクロレラの好適な濃度は0.1mg/ml以上であって、より好適な濃度は1.0mg/ml以上であることが分かった。
クロレラ微細粉末の好適な濃度は0.1mg/ml以上であって、より好適な濃度(IC50)は0.395mg/mlであることが分かった。
クロレラ熱水抽出物の好適な濃度(IC50)は0.042mg/ml以上であることが分かった。
クロレラ微細粉末の好適な濃度は0.1mg/ml以上であって、より好適な濃度(IC50)は0.395mg/mlであることが分かった。
クロレラ熱水抽出物の好適な濃度(IC50)は0.042mg/ml以上であることが分かった。
試験例1の結果から、例えば緑藻類由来物質としてクロレラを少なくとも1.0mg/ml以上の濃度で含有する抗ウイルス剤が、腸内で溶解するように(胃では溶解しないように)、カプセル剤、錠剤、顆粒又はシロップ等によって経口投与されると良いことが分かった。
<試験例2 ネコカリシウイルスの不活性化試験>
実施例1の抗ウイルス剤を用いて、ネコカリシウイルスの不活性化試験を行った。
なお、ネコカリシウイルスは、細胞培養が不可能なノロウイルスの代替ウイルスとして広く使用されているウイルスである。
実施例1の抗ウイルス剤を用いて、ネコカリシウイルスの不活性化試験を行った。
なお、ネコカリシウイルスは、細胞培養が不可能なノロウイルスの代替ウイルスとして広く使用されているウイルスである。
(細胞及び培地)
宿主細胞としてCRFK細胞(大日本製薬株式会社)を使用し、ウイルスとしてネコカリシウイルスF9株(Feline calicivirus F−9 ATCC VR−782)を使用した。
細胞増殖培地として、イーグルMEM培地「ニッスイ」1(日水製薬株式会社)にFBSを10%加えたものを使用した。細胞維持培地として、イーグルMEM培地「ニッスイ」1にFBSを2%加えたものを使用した。
宿主細胞としてCRFK細胞(大日本製薬株式会社)を使用し、ウイルスとしてネコカリシウイルスF9株(Feline calicivirus F−9 ATCC VR−782)を使用した。
細胞増殖培地として、イーグルMEM培地「ニッスイ」1(日水製薬株式会社)にFBSを10%加えたものを使用した。細胞維持培地として、イーグルMEM培地「ニッスイ」1にFBSを2%加えたものを使用した。
(ウイルス浮遊液の調製)
・細胞の培養
細胞増殖培地を用い、CRFK細胞を組織培養用フラスコ内に単層培養した。
・ウイルスの接種
単層培養後にフラスコ内から細胞増殖培地を除き、ネコカリシウイルスを接種した。次に、細胞維持培地を加えて37℃±1℃の炭酸ガスインキュベーター(CO2濃度:5%)内で1〜5日間培養した。
・ウイルス浮遊液の調製
培養後、倒立位相差顕微鏡を用いて細胞の形態を観察し、細胞に形態変化(細胞変性効果)が起こっていることを確認した。次に、培養液を遠心分離(3000rpm/分、10分間)し、得られた上澄み液をウイルス浮遊液とした。
・細胞の培養
細胞増殖培地を用い、CRFK細胞を組織培養用フラスコ内に単層培養した。
・ウイルスの接種
単層培養後にフラスコ内から細胞増殖培地を除き、ネコカリシウイルスを接種した。次に、細胞維持培地を加えて37℃±1℃の炭酸ガスインキュベーター(CO2濃度:5%)内で1〜5日間培養した。
・ウイルス浮遊液の調製
培養後、倒立位相差顕微鏡を用いて細胞の形態を観察し、細胞に形態変化(細胞変性効果)が起こっていることを確認した。次に、培養液を遠心分離(3000rpm/分、10分間)し、得られた上澄み液をウイルス浮遊液とした。
(試験操作)
実施例1のクロレラ粉末の検体懸濁液(99.5%エタノールを用いて調製したもの)を静置後、得られた上澄み液を細胞維持培地で希釈したものを検体溶液とした。細胞維持培地を用いて希釈した検体溶液を用いてウイルス液を10倍希釈し、ウイルス感染価を測定した。なお、対照については、細胞維持培地を用いて同様に試験した。
実施例1のクロレラ粉末の検体懸濁液(99.5%エタノールを用いて調製したもの)を静置後、得られた上澄み液を細胞維持培地で希釈したものを検体溶液とした。細胞維持培地を用いて希釈した検体溶液を用いてウイルス液を10倍希釈し、ウイルス感染価を測定した。なお、対照については、細胞維持培地を用いて同様に試験した。
(ウイルス感染価の測定)
まず、細胞増殖培地を用い、CRFK細胞を組織培養用マイクロプレート(96well)内で単層培養した後、細胞増殖培地を除き検体溶液または細胞維持培地を0.1mlずつ加えた。
次に、作用液の希釈液0.1mlを4wellずつに接種し、37℃±1℃の炭酸ガスインキユベーター(CO2濃度:5%)内で、4〜7日間培養した。
培養後、倒立位相差顕微鏡を用いて細胞の形態変化(細胞変性効果)の有無を観察し、Reed−Muench法により50%組織培養感染量(TCID50)を算出して作用液1ml当たりのウイルス感染価に換算した。
まず、細胞増殖培地を用い、CRFK細胞を組織培養用マイクロプレート(96well)内で単層培養した後、細胞増殖培地を除き検体溶液または細胞維持培地を0.1mlずつ加えた。
次に、作用液の希釈液0.1mlを4wellずつに接種し、37℃±1℃の炭酸ガスインキユベーター(CO2濃度:5%)内で、4〜7日間培養した。
培養後、倒立位相差顕微鏡を用いて細胞の形態変化(細胞変性効果)の有無を観察し、Reed−Muench法により50%組織培養感染量(TCID50)を算出して作用液1ml当たりのウイルス感染価に換算した。
(試験例2の結果)
試験例2の結果を表1に示す。
表1中の「TCID50」は、50%組織培養感染量(median tissue culture dose)を意味し、「log TCID50/ml」は、作用液1mL当たりのTCID50の常用対数値を示す。
なお、検体濃度2mg/mlでは、細胞変性効果が認められなかった。
測定は3回行い、t検定(t−test)にてp<0.01であった。
試験例2の結果を表1に示す。
なお、検体濃度2mg/mlでは、細胞変性効果が認められなかった。
測定は3回行い、t検定(t−test)にてp<0.01であった。
(試験例2の考察)
試験例2の結果から、クロレラを添加した場合、ネコカリシウイルスを不活性化する作用が確認された。ネコカリシウイルスは、ノロウイルスの代替ウイルスであり、本試験の結果から、クロレラがノロウイルスを不活性化する作用を有しており、ノロウイルスに対する抗ウイルス剤として用いることができることがわかった。
試験例2の結果から、クロレラを添加した場合、ネコカリシウイルスを不活性化する作用が確認された。ネコカリシウイルスは、ノロウイルスの代替ウイルスであり、本試験の結果から、クロレラがノロウイルスを不活性化する作用を有しており、ノロウイルスに対する抗ウイルス剤として用いることができることがわかった。
Claims (9)
- 緑藻類由来物質を有効成分として含有し、
エンベロープを有さないRNAウイルス感染症の予防又は治療に用いられることを特徴とする抗ウイルス剤。 - 前記緑藻類は、クロレラであることを特徴とする請求項1に記載の抗ウイルス剤。
- 前記エンベロープを有さないRNAウイルスは、レオウイルス科に属するウイルスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の抗ウイルス剤。
- 前記レオウイルス科に属するウイルスは、ロタウイルスであることを特徴とする請求項3に記載の抗ウイルス剤。
- 前記緑藻類由来物質は、クロレラの微細粉末であって、
該クロレラの微細粉末の平均粒子径が10μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の抗ウイルス剤。 - 前記緑藻類由来物質は、クロレラの熱水抽出物であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の抗ウイルス剤。
- 前記緑藻類由来であって、ウイルスの細胞への吸着を阻害するためのウイルス吸着阻害剤として用いられることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の抗ウイルス剤。
- 緑藻類由来物質を有効成分として含有し、
ウイルスを病原体とする感染性胃腸炎の予防又は治療に用いられることを特徴とする抗ウイルス剤。 - 緑藻類由来物質を有効成分として含有し、
エンベロープを有さないRNAウイルス感染症の予防又は改善に用いられることを特徴とする抗ウイルス用食品。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020026951A1 (ja) * | 2018-07-31 | 2020-02-06 | 株式会社デンソー | 抗ノロウイルス剤 |
KR20220115759A (ko) * | 2021-02-10 | 2022-08-18 | 서울대학교산학협력단 | 클로렐라(Chlorella sp.)추출물 및 이의 페오피틴화 분획물 또는 이로부터 수득한 폴피린계 또는 카로테논계 화합물을 유효성분으로 포함하는 신종코로나 바이러스 감염의 예방 또는 치료용 조성물 |
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JPH04506214A (ja) * | 1989-06-08 | 1992-10-29 | ウエスタン ホールデイング カンパニー リミテツド | ウイルス感染症を治療するための方法 |
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JP2016065037A (ja) * | 2014-09-17 | 2016-04-28 | 株式会社日健総本社 | 抗ウイルス剤の製法及び該製法によって得られた抗ウイルス剤 |
-
2016
- 2016-11-22 JP JP2016226780A patent/JP2017160180A/ja active Pending
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WO2022173247A3 (ko) * | 2021-02-10 | 2022-10-06 | 서울대학교산학협력단 | 클로렐라(Chlorella sp.)추출물 및 이의 페오피틴화 분획물 또는 이로부터 수득한 폴피린계 또는 카로테논계 화합물을 유효성분으로 포함하는 신종코로나 바이러스 감염의 예방 또는 치료용 조성물 |
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