JP2016207253A - コネクタと端子金具の接続構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】端子金具の挿入時における挿入抵抗を増大させることなく、端子金具に対する保持性を増加させ得るコネクタと端子金具の接続構造を提供する。
【解決手段】コネクタハウジング1の端子収容孔3の内壁から内方へ傾斜状に突設され、先端部4bに係止溝6が形成されたランス4と、端子金具2の上壁部16に切欠形成され、ランスの先端部が弾性的に嵌入した際に、前端側の孔縁22aが係止溝の垂直面6aに係止可能なランスホール22と、を備え、係止溝の底面の一部に突起部7を設ける一方、前端側の孔縁に突起部が嵌入係止する切り欠き凹部23を設けた。
【選択図】図6
【解決手段】コネクタハウジング1の端子収容孔3の内壁から内方へ傾斜状に突設され、先端部4bに係止溝6が形成されたランス4と、端子金具2の上壁部16に切欠形成され、ランスの先端部が弾性的に嵌入した際に、前端側の孔縁22aが係止溝の垂直面6aに係止可能なランスホール22と、を備え、係止溝の底面の一部に突起部7を設ける一方、前端側の孔縁に突起部が嵌入係止する切り欠き凹部23を設けた。
【選択図】図6
Description
本発明は、例えば自動車内に配設されたワイヤーハーネスなどの接続に用いられるコネクタと端子金具の接続構造に関する。
従来のコネクタと端子金具の接続構造としては、以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
前記コネクタは、前記端子金具を収容する端子収容孔内に前記端子金具を係止するランスを有している。このランスは、基端部を支点として先端部側が空間部を介して弾性変形可能となっていると共に、先端部に形成された係止溝の底面(係止面)に前記端子金具のランスホールの前端孔縁を係止することで、前記端子金具を前記端子収容孔内に保持するようになっている。
また、前記ランスは、その上面が前記端子金具を摺動案内するガイド面として形成されていると共に、上部先端部側に肉盛部が形成されている。この肉盛部は、前記端子金具が前記端子収容孔内から抜け出し方向へ移動した場合に前記ランスホールの前端孔縁から前記係止溝へ作用する剪断力に対する広い剪断面積を確保するようになっている。
これによって、前記ランスは、前記係止溝の底面で前記ランスホールの前端孔縁から受ける剪断力に対する剪断強度が向上して、前記コネクタに端子金具を接続した状態において、該端子金具に対して高い保持力を発揮できるようになっている。
しかしながら、前記従来のランスは、前記肉盛部によって前記ガイド面の上面位置が高くなってしまうことから、前記端子収容孔へ前記端子金具を挿入する際の該端子金具との間の摺動抵抗が大きくなってしまう。すなわち、前記肉盛部を設けたことにより、前記端子金具が前記ランスを前記端子収容孔の空間部内へ大きく弾性変形させなければならないことから、前記肉盛部は、端子挿入時における挿入抵抗を増大させる要因となっていた。
本発明は、前記従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、端子金具の挿入時における挿入抵抗を増大させることなく、ランスの剪断強度を向上させて端子金具に対する保持力を増加させ得るコネクタと端子金具の接続構造を提供することを目的としている。
本発明は、コネクタハウジングの端子収容孔の内壁から内方へ傾斜状に突設され、先端部に係止溝が形成されたランスと、端子金具の外壁に切欠形成され、前記ランスの先端部が弾性的に嵌入した際に、前端側の孔縁が前記係止溝の底面に係止可能なランスホールと、を備え、前記ランスは、前記係止溝の底面の一部に突起部が設けられている一方、前記ランスホールは、前記前端側の孔縁に、前記突起部が嵌入係止する切り欠き凹部が設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、端子金具の挿入時における挿入抵抗を増大させることなく、ランスの剪断強度を向上させて端子金具に対する保持力を増加させることができる。
以下、本発明に係るコネクタと端子金具の接続構造の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に示す各実施形態では、このコネクタと端子金具の接続構造を、自動車の電気機器類に接続されるワイヤーハーネスを接続するコネクタと端子金具に適用したものを示している。
具体的に説明すれば、前記コネクタは、合成樹脂材によって一体に形成されたボックス状のコネクタハウジング1を備え、このコネクタハウジング1の内部に、図1に示すような端子収容孔3が複数形成されている。一方、前記端子金具は、前記コネクタハウジング1の端子収容孔3の軸方向の一方側から内部に挿通固定される複数の雌端子金具2によって構成されている。
前記コネクタハウジング1は、前記端子収容孔3を画成する壁部として、平坦状の底壁1aと、該底壁1aの両側縁からほぼ垂直に立ち上がる一対の側壁1b,1bと、該両側壁1b,1bの上端縁を接続する上壁1cと、を備えている。
前記端子収容孔3は、図1,図5及び図6に示すように、後端側の一端開口3aから前端側の他端開口3bに亘って横断面ほぼ矩形状に形成されていると共に、前記一端開口3a側の底壁1a上面が平坦状に切り欠かれた切欠面3cとして形成され、この切欠面3cによって前記一端開口3a側の開口面積が比較的大きく形成されている。また、前記切欠面3cの先端縁から前記他端開口3b側の所定位置までが上り傾斜状のテーパ面3dに形成されていると共に、該テーパ面3dよりも前記他端開口3b側が平坦面3eに形成されている。
また、前記端子収容孔3の他端開口3bは、前記各壁部1a〜1cの各先端部に形成された横断面ほぼ三角形状の凸部3fによって開口面積が小さく形成されていると共に、前記一端開口3a側に向かって上り傾斜状に形成された各凸部3fの傾斜面を介して、後述する雄端子金具の雄端子17の先端部を前記端子収容孔3の内部へ案内するようになっている。
また、前記端子収容孔を構成する上壁1c下面の長手方向ほぼ中央位置には、前記雌端子金具2を係止するランス4が設けられている。
このランス4は、前記コネクタハウジング1を樹脂成形する際に一体に形成されたもので、図1,図5及び図6に示すように、前記上壁1cの下面の巾方向のほぼ中央位置に形成された空間部5の内周壁から図1中の下方へ傾斜状に切り起こされると共に、該空間部5を介して上下方向へ弾性変形可能に形成されている。つまり、前記ランス4は、固定端である基端部4aが前記上壁1c下面の巾方向及び長手方向のほぼ中央位置に結合される一方、自由端である先端部4bが前記基端部4aから前記他端開口3bに向かって下り傾斜状に形成されて、この先端部4bが基端部4aを支点として前記空間部5を介して上下方向へ弾性変形するようになっている。
また、前記ランス4は、図1,図2,図5〜図7に示すように、その下面に前記基端部4aから前記先端部4b側へ向かって漸次下り傾斜状のガイド面4cが形成されている。このガイド面4cは、前記雌端子金具2が挿入された際に、前記ランス4の空間部5への弾性変形に伴って、該雌端子金具2の移動をガイドするようになっている。
さらに、前記ランス4の先端部4bは、先端縁に図2中ほぼ逆L字形状に切り欠かれた段差状の係止溝6が形成されている。
この係止溝6は、その底面が、図2中の上下方向に沿って立ち上がる垂直面6aと、該垂直面6aの上端縁から前記端子収容孔3の先端側に向かってほぼ水平に延出する水平面6bと、から構成され、前記垂直面6aによって後述するランスホール22の前端側の孔縁22aが係止されるようになっている。また、前記垂直面6aは、その下端側が上端側に比べて前記他端開口3b側へ向かって僅かに突出しており、この突出部が前記ランスホール22の前端側の孔縁22aとの係止時における前記ランス4の前記空間部5方向への移動を制限することで、意図しない係止解除を抑制するようになっている。
そして、前記係止溝6の底面の一部には、前記端子収容孔3の先端側に向かって突出する角柱状の突起部7が一体に形成されている。この突起部7は、前記垂直面6aと水平面6bとに跨って設けられ、断面ほぼ矩形状に形成されていると共に、その巾長さが前記係止溝6の巾長さよりも短く形成されて、該係止溝6の巾方向の中央位置に配置されている。したがって、前記突起部7の両側部には、前記係止溝6が残存している。
また、前記突起部7は、その先端面7aが前記係止溝6の水平面6bの先端縁付近まで延設されていると共に、両側面7b,7bが前記先端面7aに対してほぼ垂直となるように形成されている。さらに、前記先端面7aは、上端側から下端側に向かって前記端子収容孔3の他端開口3b側へ傾斜する傾斜状に形成されている。
また、前記突起部7の形成に伴って、前記ランス4には、その先端部4bの先端面4dの下部と前記突起部7の先端面7aの上部との間に、第2の係止溝8が形成されている。この第2の係止溝8は、底面8aが前記突起部7の先端面7aの巾方向ほぼ全域に亘って延出形成され、後述する切り欠き凹部23の内底縁23aに係止されるようになっている。
なお、前記コネクタハウジング1の上壁1cの先端面には、図1,図5及び図6に示すように、前記端子収容孔3とほぼ平行に切り欠かれ、前記コネクタハウジング1外部と前記空間部5とを連通させる連通孔9が形成されている。この連通孔9は、前記ランス4と前記雌端子金具2との接続を解除する図外の治具を挿入する治具挿入孔としての役割を有している。
また、前記上壁1c下面の一端開口3a側の両側端縁には、図1及び図6に示すように、前記雌端子金具2の前記端子収容孔3への挿入時に後述する各スタビライザ19,19を挿通させる左右一対のガイド溝10が長手方向に沿って切欠形成されている。
前記雌端子金具2は、図3〜図6に示すように、導電材である銅や銅合金などの金属プレートをプレス成形によって筒状に折曲形成されており、前端側にほぼ箱型に形成され、相手方の端子金具の端子(本実施形態では図外の雄端子部材の後述する雄端子17)との接続に供される端子本体11と、該端子本体11の後端側に結合部12を介して一体に結合され、電線の端末に圧着して接続するバレル部13と、を備えている。
前記端子本体11は、前後方向に長い角筒状に形成されており、図4に示すように、前後に延出された底壁部14と、該底壁部14の両側縁からほぼ垂直に立ち上げられた両側壁部15,15と、該両側壁部15,15の上端縁を接続する上壁部16と、を備え、これらの各壁部14〜16全体が外壁を構成している。
また、前記端子本体11は、図3〜図6に示すように、前記各壁部14〜16によって画成された先端部に図外の雄端子部材の先端部に突出形成された細長い板状の雄端子17(図5の一点鎖線参照)が挿通する開口部11aが形成されている。
前記底壁部14は、前記端子本体11のプレス成形時において、前記金属プレートの両側端部を重ね合わせることにより形成されている。すなわち、前記底壁部14は、内側底壁部14aと、該内側底壁部14aの外側面に当接する外側底壁部14bと、によって二重に形成されている。
前記内側底壁部14aの内側面には、図4〜図6に示すように、前記開口部11aから内部に挿入される前記雄端子17が接触する左右一対の接触ビード18a,18bが長手方向に沿って細長くかつ平行に形成されている。この接触ビード18a,18bは、前記内側底壁部14aの外側からプレス機によって内側へ押圧して形成され、横断面がそれぞれほぼ円弧状に形成されている。
前記両側壁部15,15は、図4及び図5に示すように、それぞれ後端側に該両側壁部15,15の上端縁からさらに上方へ延設された左右一対のスタビライザ19,19が一体に形成されている。この各スタビライザ19,19は、前記上壁部16の後端側を左右対称に切り開くことで、それぞれ外端面が対応する側壁部15,15の外端面と面一となるように形成されている。また、前記各スタビライザ19,19の中央位置には、補強リブ19a,19aがプレス機によって押圧形成されている。
これにより、前記雌端子金具2は、前記各ガイド溝10,10と前記各スタビライザ19,19とが嵌合した状態で前記端子収容孔3へ挿入されるため、挿入に際する安定性が向上すると共に、上下逆挿入等の誤った挿入が抑制される。
なお、前記上壁部16の切り開かれた個所が前記ランス4との接続に供されるランスホール22となるが、具体的には後述する。
前記上壁部16は、図3〜図6に示すように、前記底壁部14とほぼ平行に形成されていると共に、その先端部に、前記端子本体11の内部に向かって延出され、前記両接触ビード18a,18bと協働して前記雄端子17を弾性的に挟持する接点ばね20が一体に設けられている。
この接点ばね20は、細長い板ばね状の金属プレートを湾曲させたもので、前記上壁部16との結合部である基端部20aから前記上壁部16に対して斜め下方に折り返されている。これにより、前記接点ばね20に前記雄端子17の挿入に際して押圧力が生じると、前記基端部20aが支点となって前記押圧力に抗する方向へばね力が発揮されるようになっている。
また、前記接点ばね20は、図5に示すように、前記雄端子17と当接する個所に前記開口部11a側へ向かって突出する円弧状の突起部21がプレス機により押圧形成されており、前記雄端子17を前記開口部11aに挿入した際には、該突起部21を介して前記雄端子17に点接触するようになっている。
さらに、前記接点ばね20の前記突起部21よりも先端側の先端部20bは、図4〜図6に示すように、斜め上方へさらに折り返されている。この先端部20bは、前記接点ばね20に対して過剰な押圧力が作用した際に、前記上壁部16の下面と弾接してばね力を発揮させることで、前記接点ばね20に過剰な弾性変形が生じるのを回避するようになっている。
また、前記上壁部16の長手方向の後端側には、前述したように、前記各スタビライザ19,19の形成に際してランスホール22が開口形成されている。このランスホール22は、図3〜図7に示すように、平面視ほぼ矩形状に形成されており、前記ランス4を弾性的に嵌入可能となっていると共に、該ランス4の嵌入時において、前端側の孔縁22aが、前記係止溝6の垂直面6aに係止されるようになっている。
そして、前記ランスホール22の前端側の孔縁22aには、前記突起部7に対応するように平面視ほぼ矩形状の切り欠き凹部23が形成されている。
この切り欠き凹部23は、図3,図4,図6〜図8に示すように、前記ランスホール22の前端側孔縁22aの巾方向ほぼ中央位置に形成されている。また、前記切り欠き凹部23は、前記端子収容孔3の軸方向にほぼ直交するように形成された内底縁23aと、該内底縁23aの両端部からほぼ垂直に立ち上がった一対の側縁23b,23bと、を有している。
さらに、前記切り欠き凹部23は、図8に示すように、その溝深さDが前記第2の係止溝8の底面8aと前記係止溝6の垂直面6aとの間の距離H1とほぼ同一の大きさとなるように形成されていると共に、その溝巾Wが、前記突起部7の両側面7b,7b間の距離H2とほぼ同一の大きさとなるように形成され、前記切り欠き凹部23の内側に前記突起部7が微小隙間を介して嵌入可能になっている。
さらに、前記切り欠き凹部23の先端角部には、図3,図4及び図6〜図8に示すように、それぞれ平面視ほぼ円弧状のアール部23cが形成されている。
前記バレル部13は、図3〜図6に示すように、前後に一対のU字形状のかしめ片13a,13bを有し、前側のかしめ片13aが図外の電線の芯線部分をかしめ固定するのに対して、後側のかしめ片13bが電線の被覆部分をかしめ固定するようになっている。
なお、図5及び図6では、前記バレル部13の各かしめ片13a,13bに電線の芯材や被覆部分をかしめによって接続された状態にはなっていないが、実際には、予め前記バレル部13にかしめられた状態で前記雌端子金具2が前記端子収容孔3に挿入固定されるものである。
〔本実施形態の作用〕
本実施形態におけるコネクタと雌端子金具2との接続は、該雌端子金具2を前記端子収容孔3に対して挿入することにより行われる。
〔本実施形態の作用〕
本実施形態におけるコネクタと雌端子金具2との接続は、該雌端子金具2を前記端子収容孔3に対して挿入することにより行われる。
前記雌端子金具2の端子本体11側を、前記端子収容孔3へ一端開口3aから挿入してそのまま押し込むと、前記端子本体11が前記両スタビライザ19,19と前記両ガイド溝10,10との嵌合によって安定した姿勢を保ちつつ、前記端子収容孔3内を摺動しながら先端側に向かって移動する。
続いて、前記端子本体11の先端部が前記ランス4の基端部4a側のガイド面4cに到達すると、該ランス4の弾性力によって挿入抵抗が向上するものの、ここから更に前記雌端子金具2に押し込み力を加えると、前記端子本体11が前記ランス4の弾性力に抗して該ランス4を前記空間部5内に弾性変形させつつ、さらに前記端子収容孔3の先端側へ移動する。
その後、前記ランスホール22の前端側の孔縁22aが前記ランス4の係止溝6形成位置に到達すると、前記ランスホール22内に前記ランス4の先端部4b側が自身の下方への弾性復帰力によって嵌入するとほぼ同時に、前記切り欠き凹部23内に前記突起部7が嵌入する。この状態において、前記雌端子金具2に対する押し込み力を解除すると、前記ランスホール22の前端側の孔縁22aの両側部が前記係止溝6の垂直面6aに係止されると同時に、前記切り欠き凹部23の内底縁23aが前記第2の係止溝8の底面8aに係止される。これによって、前記雌端子金具2は、抜け出し方向への移動が規制されて、前記コネクタと雌端子金具2との接続が完了する(図5〜図7参照)。
そして、本実施形態では、前記ランス4のガイド面4c側ではなく、前記係止溝6の底面に前記突起部7を設けたことから、前記端子収容孔3へ前記雌端子金具2を挿入して前記ガイド面4cを通過させる際の挿入抵抗が増大しない。このため、前記雌端子金具2へ大きな挿入力を付与することなく、スムーズに挿入作業を行うことができる。
また、本実施形態においては、前記電線に対して前記バレル部13から引き抜く方向への力がかかると、図5に示すように、前記ランス4の前記雌端子金具2との接触部位に対して、該雌端子金具2の抜け出し方向から角度θだけ傾斜した方向に剪断力Fが作用する。本実施形態では、前記ランス4に前記突起部7を設けたことで、図8に示すように、前記ランス4の剪断力Fを受ける断面積(剪断面積)を前記突起部7の断面積分だけ増加できることから、前記ランス4の剪断剛性を向上させて、剪断力Fによる剪断破壊等を抑制することができる。
しかも、本実施形態では、前記ランスホール22に前記ランス4を嵌入させた場合における接触面積が、前記突起部7及び切り欠き凹部23を有さない構造のものと比べて、前記切り欠き凹部23の両側縁23b,23bの表面積分だけ増大されていることから、これによっても前記ランス4が受ける剪断力Fの影響を低減することができる。
また、本実施形態では、前述したように、前記ランスホール22の前端側の孔縁22aが前記係止溝6の垂直面6aに係止されると同時に、前記切り欠き凹部23の内底縁23aが前記第2の係止溝8の底面8aに係止されることとなる。したがって、前記ランス4に形成された2つの係止溝6,8によって前記雌端子金具2を二重に係止することができることから、該雌端子金具2に対する保持力をより一層向上させることができる。
さらに、本実施形態では、前記切り欠き凹部23を前記ランスホール22の前端側の孔縁22aの巾方向ほぼ中央位置に形成すると共に、前記突起部7を前記係止溝6の垂直面6aの巾方向ほぼ中央位置に形成したことから、前記突起部7が前記切り欠き凹部23の内底縁23aから剪断力Fを受けた際に、図8の矢印で示すように、図中の左右方向に均等に力を分散させることができるので、剪断力Fに対する強度をさらに高くすることができる。
また、前記コネクタと雌端子金具2との接続状態において、前記突起部7を前記切り欠き凹部23に嵌入させるように形成したことから、前記雌端子金具2の左右方向(前記コネクタハウジング1の両側壁1b,1b方向)への振動を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、前記切り欠き凹部23の先端角部にアール部23cを設けたことから、前記突起部7の前記切り欠き凹部23と干渉することによる破損のリスクを低減できると共に、前記突起部7を前記各アール部23cによってガイドしつつ前記切り欠き凹部23内へスムーズに嵌入することができる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、前記雌端子金具2を雄端子金具とすることも可能である。
また、本実施形態では、前記切り欠き凹部23の内底縁23aを前記第2の係止溝8の底面8aによって係止するものとして説明したが、これを省略して、前記突起部7の先端面7aによって前記切り欠き凹部23の内底縁23aを係止することもできる。
さらに、本実施形態では、前記突起部7の断面形状及び前記切り欠き凹部23の正面視形状をほぼ矩形状であるとして説明したが、形状に限定はなく、例えばそれぞれほぼ台形状に形成してもよい。
前記実施形態から把握される前記請求項以外の発明の技術的思想について以下に説明する。
〔請求項a〕
前記切り欠き凹部の先端角部に、それぞれアール部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタと端子金具の接続構造。
〔請求項a〕
前記切り欠き凹部の先端角部に、それぞれアール部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタと端子金具の接続構造。
1…コネクタハウジング
2…雌端子金具
3…端子収容孔
4…ランス
4b…先端部
6…係止溝
6a…垂直面(底面)
6b…水平面(底面)
7…突起部
7a…先端面
7b…側面
8…第2の係止溝
8a…底面
11…端子本体
14…底壁部(外壁)
15…側壁部(外壁)
16…上壁部(外壁)
22…ランスホール
22a…前端側の孔縁
23…切り欠き凹部
23a…内底縁
23b…側縁
23c…アール部
2…雌端子金具
3…端子収容孔
4…ランス
4b…先端部
6…係止溝
6a…垂直面(底面)
6b…水平面(底面)
7…突起部
7a…先端面
7b…側面
8…第2の係止溝
8a…底面
11…端子本体
14…底壁部(外壁)
15…側壁部(外壁)
16…上壁部(外壁)
22…ランスホール
22a…前端側の孔縁
23…切り欠き凹部
23a…内底縁
23b…側縁
23c…アール部
Claims (2)
- コネクタハウジングの端子収容孔の内壁から内方へ傾斜状に突設され、先端部に係止溝が形成されたランスと、
端子金具の外壁に切欠形成され、前記ランスの先端部が弾性的に嵌入した際に、前端側の孔縁が前記係止溝の底面に係止可能なランスホールと、
を備え、
前記ランスは、前記係止溝の底面の一部に突起部が設けられている一方、
前記ランスホールは、前記前端側の孔縁に、前記突起部が嵌入係止する切り欠き凹部が設けられていることを特徴とするコネクタと端子金具の接続構造。 - 前記突起部の先端面に、前記切り欠き凹部の内底縁を係止する第2の係止溝を形成した特徴とする請求項1に記載のコネクタと端子金具の接続構造。
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