JP2016037999A - 変速制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】不要なビジーシフトを回避しつつ、ドライバがもたつき感を持つことを抑制できる変速制御装置を提供すること。
【解決手段】過給機を有する内燃機関と内燃機関に接続された自動変速機とを備える車両の変速制御装置であって、変速制御装置は、アクセル開度に基づきドライバの要求駆動力を算出し、過給圧に基づき、自動変速機をダウンシフトさせない場合の所定時間後の駆動力の予測値を第1駆動力予測値として算出し、過給圧に基づき、自動変速機をダウンシフトさせた場合の所定時間後の駆動力の予測値を第2駆動力予測値として算出し、要求駆動力と第1駆動力予測値との差が第1しきい値以上であり、かつ第2駆動力予測値と第1駆動力予測値との差が第2しきい値以上である場合に、自動変速機をダウンシフトさせる。
【選択図】図3
【解決手段】過給機を有する内燃機関と内燃機関に接続された自動変速機とを備える車両の変速制御装置であって、変速制御装置は、アクセル開度に基づきドライバの要求駆動力を算出し、過給圧に基づき、自動変速機をダウンシフトさせない場合の所定時間後の駆動力の予測値を第1駆動力予測値として算出し、過給圧に基づき、自動変速機をダウンシフトさせた場合の所定時間後の駆動力の予測値を第2駆動力予測値として算出し、要求駆動力と第1駆動力予測値との差が第1しきい値以上であり、かつ第2駆動力予測値と第1駆動力予測値との差が第2しきい値以上である場合に、自動変速機をダウンシフトさせる。
【選択図】図3
Description
本発明は、変速制御装置に関する。
過給機付き内燃機関(エンジン)を搭載した車両においては、ドライバのアクセルペダルの踏み込み操作から所定の過給圧に上昇するまでに時間的な遅延(ターボラグ)が存在する。そのため、加速直後は、エンジン出力トルクの増大に従って速くなる車速に対してスロットル開度が大きすぎる状態になり、自動変速機がシフトダウンするという問題がある。このようなシフトダウンは、ビジーシフト(頻繁に発生する変速)の原因となる。これに対して、特許文献1には、ターボラグに基づいてシフトダウンへの移行時間を遅延させることにより、ターボラグに起因する不要なシフトダウンを防止する技術が開示されている(特許文献1参照)。
ところで、ターボラグが有る場合、不要なシフトダウンによるビジーシフトが発生する場合があるだけでなく、加速のためにドライバがアクセルを踏み込んでから所望の駆動力が得られるまでに遅延が存在する場合がある。この遅延が、所定時間、たとえばドライバがアクセル踏み込み操作から所望の加速がなされるまでの時間として期待する時間を超える場合は、ドライバはもたつき感を感じることになる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、不要なビジーシフトを回避しつつ、ドライバがもたつき感を持つことを抑制できる変速制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る変速制御装置は、過給機を有する内燃機関と前記内燃機関に接続された自動変速機とを備える車両の変速制御装置であって、前記変速制御装置は、アクセル開度に基づきドライバの要求駆動力を算出し、過給圧に基づき、前記自動変速機をダウンシフトさせない場合の所定時間後の駆動力の予測値を第1駆動力予測値として算出し、前記過給圧に基づき、前記自動変速機をダウンシフトさせた場合の前記所定時間後の駆動力の予測値を第2駆動力予測値として算出し、前記要求駆動力と前記第1駆動力予測値との差が第1しきい値以上であり、かつ前記第2駆動力予測値と前記第1駆動力予測値との差が第2しきい値以上である場合に、前記自動変速機をダウンシフトさせることを特徴とする。
本発明によれば、不要なビジーシフトを回避しつつ、ドライバがもたつき感を持つことを抑制できるという効果を奏する。
以下に、図面を参照して本発明に係る変速制御装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実施の形態に係る変速制御装置を搭載した車両の概略構成図である。図1に示すように、車両100は、内燃機関である過給機付きのエンジン1と、自動変速機2と、プロペラシャフト3と、デファレンシャルギア4と、左右の駆動軸5と、左右の駆動輪6と、油圧制御部7と、車速センサ8と、アクセル開度センサ9と、エンジンECU(Electronic Control Unit)10と、自動変速機ECU11と、を備える。
図2は、図1に示す過給機付きのエンジン及びその関連箇所の概略構成図である。はじめに、図2を参照してエンジン1及びその関連箇所の構成について説明する。
エンジン1は、シリンダブロック上にシリンダヘッドが締結されて構成され、複数のシリンダ21が配列されて形成されている。各シリンダ21にはピストン22が昇降自在に嵌合している。各ピストン22は、コネクティングロッド23を介してクランクシャフトに連結されている。
エンジン1は、シリンダブロック上にシリンダヘッドが締結されて構成され、複数のシリンダ21が配列されて形成されている。各シリンダ21にはピストン22が昇降自在に嵌合している。各ピストン22は、コネクティングロッド23を介してクランクシャフトに連結されている。
シリンダ21の燃焼室には、吸気バルブ24が設けられた吸気ポートを介して吸気マニホールド25が連結されている。吸気マニホールド25には、サージタンク26を介して吸気管27が連結されている。吸気管27は、空気Aを取り入れる空気取入口に接続されている。空気取入口には、エアクリーナ28が取付けられている。吸気管27において、エアクリーナ28の下流側には、スロットル弁29aを有する電子スロットル装置29が設けられている。
また、シリンダ21の燃焼室には、排気バルブ30が設けられた排気ポートを介して排気マニホールド31が連結されている。排気マニホールド31には、排気ガスEを排気するための排気管32が連結されている。排気管32には、スタート触媒33、NOx吸蔵還元触媒34、NOx選択還元触媒35が順次装着されている。
吸気管27及び排気管32には、ターボ過給機36が設けられている。このターボ過給機36は、吸気管27に設けられたコンプレッサ36aと排気管32に設けられたタービン36bとがタービンシャフト36cにより一体に連結された構成を有する。このターボ過給機36におけるコンプレッサ36aの下流側の吸気管27には、コンプレッサ36aにより過給されて温度が上昇した吸気を冷却する水冷のインタークーラ37が設けられている。
また、吸気管27は、コンプレッサ36aをバイパスする管路27aを備えており、管路27aにはターボ過給機36とスロットル弁29aとの間の余剰圧力を解放するためのブローオフバルブ38が設けられている。排気管32は、タービン36bをバイパスする管路32aを備えており、管路32aにはタービン36bへの排気ガスの流入量を調節するためのウェイストゲートバルブ39が設けられている。
また、吸気管27と排気管32との間には、エンジン1から排出された排気ガスの一部を排気管32から吸気管27に流し、EGR(Exhaust Gas Recirculation)ガスとしてエンジン1に吸気させるためのEGR管路40が設けられている。EGR管路40にはEGRクーラ41及びEGRバルブ42が設けられている。
エンジン1の内部には、吸気ポートに燃料を噴射するインジェクタ43が装着されると共に、燃焼室の混合気に対して点火する点火プラグ44が装着されている。
さらに、エアクリーナ28の下流側には空気の流入量を検知するエアフローセンサ45が設けられている。吸気管27においてインタークーラ37の上流側には、ターボ過給機36のコンプレッサ36aにより過給された吸気の温度を検知する吸気温センサ46が設けられている。サージタンク26には、過給された吸気の過給圧を検知する過給圧センサ47が設けられている。排気管32においてタービン36bの上流側には、排気ガス中の酸素濃度を検知する空燃比センサ48が設けられている。エンジン1のクランクシャフトには、エンジン回転数を算出するために用いるクランク角を検知するためのクランク角センサ49が設けられている。エアフローセンサ45、吸気温センサ46、過給圧センサ47、空燃比センサ48、クランク角センサ49は、いずれもエンジンECU10に検知結果を出力するようにエンジンECU10に電気的に接続されている。
図1に戻る。エンジン1には、トルクコンバータを介して有段式の自動変速機2が連結されている。自動変速機2は、出力側にプロペラシャフト3が連結されており、このプロペラシャフト3にデファレンシャルギア4を介して左右の駆動軸5が連結されている。さらに、左右の駆動軸5のそれぞれに左右の駆動輪6が連結されている。
エンジン1が駆動すると、その駆動力がクランクシャフトから出力され、トルクコンバータを介して自動変速機2の入力軸に入力され、ここで所定の変速が行われる。その後、駆動力は、自動変速機2の出力軸からプロペラシャフト3に出力され、プロペラシャフト3からデファレンシャルギア4を介して左右の駆動軸5に伝達されることにより、左右の駆動輪6を駆動回転することができる。なお、自動変速機2は、油圧制御部7による制御されることで、変速動作を行うことができる。
車速センサ8は、車両100の走行速度を検知し、アクセル開度センサ9は、ドライバのアクセルペダルの踏み込み量に応じたアクセル開度を検知し、それぞれエンジンECU10に検知結果を出力するようにエンジンECU10に電気的に接続されている。
エンジンECU10及び自動変速機ECU11は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及び入出力等のインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路である。これらのECUの機能は、ROMに保持されるアプリケーションプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することによって、CPUの制御のもとで制御対象を動作させると共に、RAMやROMにおけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。さらに、エンジンECU10及び自動変速機ECU11は、相互に通信可能に構成されており、各種指令や各種センサの検知結果等の送受信を行う。
エンジンECU10は、上述した各種センサの検知結果が入力され、これに基づいてエンジンの運転状態を検知し、インジェクタ43による燃料噴射量や噴射時期、点火プラグ44による点火時期などを制御している。
自動変速機ECU11は、車速及びアクセル開度の検知結果等に基づいて、油圧制御部7に制御信号を出力する。油圧制御部7は、制御信号に基づき自動変速機2の油圧機構を制御する。これにより、自動変速機2の変速が行われる。
本実施の形態に係る変速制御装置は、自動変速機ECU11、または自動変速機ECU11及びエンジンECU10を含む構成により実現される。
ここで、変速制御装置による変速は、基本的には、予め記憶された変速マップや変速線図に基づいて、車速及びアクセル開度の検知結果に応じた変速点で行われる。しかしながら、上述したように、ターボラグが有る場合、不要なシフトダウンによるビジーシフトが発生する場合があるだけでなく、ドライバがもたつき感を感じる場合がある。
これに対して、本実施の形態では、変速制御装置は、アクセル開度に基づきドライバの要求駆動力を算出し、過給圧に基づき、自動変速機をダウンシフトさせない場合の所定時間後の駆動力の予測値を第1駆動力予測値として算出し、過給圧に基づき、自動変速機をダウンシフトさせた場合の所定時間後の駆動力の予測値を第2駆動力予測値として算出し、要求駆動力と前記第1駆動力予測値との差が第1しきい値以上であり、かつ第2駆動力予測値と前記第1駆動力予測値との差が第2しきい値以上である場合に、自動変速機をダウンシフトさせる。これにより、駆動力に関して所定の条件が成立する場合のみダウンシフトが行われるので、不要なビジーシフトを回避しつつ、ドライバがもたつき感を持つことを抑制できる。
以下、本実施の形態による制御の一例を、図3に示す制御ルーチンのフローチャートを用いて具体的に説明する。
はじめに、ステップS101において、変速制御装置は、アクセル開度に基づきドライバの要求する要求駆動力を算出する。要求駆動力は、ドライバがアクセル踏み込み操作によって期待する加速を実現するためのエンジン1の駆動力である。要求駆動力の算出は、主にドライバがアクセルを踏み込んで加速を要求する際に行われるものである。要求駆動力は、たとえば車速及びアクセル開度、またはそれに加えて現在の変速段に基づき、予め記憶されたマップ値によって算出される。このようなマップ値としては、ウェーバー・フェヒナーの法則(Weber-Fechner)を利用して作成したものが利用できる。ウェーバー・フェヒナーの法則によれば、「人間の感覚量は与えられた刺激量の物理量の対数に比例する。」とされており、この法則に従って、アクセル踏み込み操作によるアクセル開度変化が加速度変化に比例するようにマップ値を設定できる。
はじめに、ステップS101において、変速制御装置は、アクセル開度に基づきドライバの要求する要求駆動力を算出する。要求駆動力は、ドライバがアクセル踏み込み操作によって期待する加速を実現するためのエンジン1の駆動力である。要求駆動力の算出は、主にドライバがアクセルを踏み込んで加速を要求する際に行われるものである。要求駆動力は、たとえば車速及びアクセル開度、またはそれに加えて現在の変速段に基づき、予め記憶されたマップ値によって算出される。このようなマップ値としては、ウェーバー・フェヒナーの法則(Weber-Fechner)を利用して作成したものが利用できる。ウェーバー・フェヒナーの法則によれば、「人間の感覚量は与えられた刺激量の物理量の対数に比例する。」とされており、この法則に従って、アクセル踏み込み操作によるアクセル開度変化が加速度変化に比例するようにマップ値を設定できる。
つぎに、ステップS102において、変速制御装置は、過給圧に基づき、自動変速機2をダウンシフトさせない、すなわち現在の変速段を維持した場合の所定時間後の駆動力の予測値を第1駆動力予測値として算出する。ここで、変速制御装置には、エンジン1の回転数毎の過給圧の上昇勾配が予めマップデータとして記憶されている。駆動力の予測値は、このマップデータと、エンジン回転数及び過給圧とから、所定時間後の過給圧を予測し、予測過給圧から発生トルクを予測し、予測発生トルクから駆動力を予測することで得ることができる。エンジン回転数及び過給圧は、クランク角センサ49の検知結果から算出されたエンジン回転数の値及び過給圧センサ47で検知された過給圧の値を利用できる。
所定時間とは、たとえばドライバがアクセル踏み込み操作から所望の加速がなされるまでの時間として期待する時間(ドライバ期待時間)であり、たとえばミリ秒オーダーの値である。ドライバ期待時間は、アクセル操作に対して加速の応答遅れをどれくらい許容するかを所定の評価基準に従って定めた適合値であって、たとえば車両100の車格や、検知された現在の車速に応じて設定される。
つぎに、ステップS103において、変速制御装置は、過給圧に基づき、自動変速機2をダウンシフトさせた場合の所定時間後駆動力の予測値を第2駆動力予測値として算出する。ここで、所定時間は、ステップS102における所定時間と同じ時間であり、たとえばドライバ期待時間である。過給圧は、ステップS102における過給圧と同じ値であり、たとえば過給圧センサ47で検知された過給圧の値である。なお、ステップS101〜S103は、適宜順序を入れ替えて行ってもよい。
つぎに、ステップS104において、変速制御装置は、要求駆動力と第1駆動力予測値との差が第1しきい値以上であり、かつ第2駆動力予測値と第1駆動力予測値との差が第2しきい値以上であるか否かを判定する。すなわち、変速制御装置は、(要求駆動力)−(第1駆動力予測値)≧(第1しきい値)、かつ、(第2駆動力予測値)−(第1駆動力予測値)≧(第2しきい値)であるか否かを判定する。
要求駆動力と第1駆動力予測値との差が第1しきい値以上であり、かつ第2駆動力予測値と第1駆動力予測値との差が第2しきい値以上である場合(ステップS104、Yes)、第1判定条件が成立する。第1判定条件が成立する場合、自動変速機2をダウンシフトさせない場合は要求駆動力を満たせず、かつダウンシフトさせた場合の方がダウンシフトさせない場合よりも予測される駆動力が大きいので要求駆動力を早く達成しやすい状態である。この場合、ステップS105において、制御プログラムにおける一時ダウンシフト要求フラグをONにする。これにより、自動変速機2がダウンシフトされ、制御ルーチンを終了する。なお、このダウンシフトは、予め記憶された変速マップや変速線図に基づく変速点での変速に優先して行われる。
一方、第1判定条件が成立しない場合、すなわち、要求駆動力と第1駆動力予測値との差が第1しきい値より小さい、または第2駆動力予測値と第1駆動力予測値との差が第2しきい値より小さい場合(ステップS104、No)は、制御ルーチンを終了する。
これにより、自動変速機2をダウンシフトさせない場合よりもダウンシフトさせた場合の方が要求駆動力を早く達成しやすい場合はダウンシフトが行われ、そうでない場合はダウンシフトが行われない。その結果、不要なビジーシフトを回避しつつ、ドライバがもたつき感を持つことを抑制できる。なお、不要なビジーシフトを回避することで、燃費の向上や排気ガス量の抑制の効果を得ることもできる。
なお、このダウンシフトは、予め記憶された変速マップや変速線図に基づく、基本的な変速点での変速制御に優先して行われるが、上述した判定条件が非成立であり、かつ、変速領域がアップ点を超えている場合は、基本的な変速制御に復帰した方がよい。基本的な変速制御に復帰するには、たとえば以下のように制御を行う。
図4は、基本的な変速制御に復帰する制御の一例を示す制御ルーチンのフローチャートである。はじめに、ステップS201において、変速制御装置は、一時ダウンシフト要求フラグがONであるか否かを判定する。ONでない場合(ステップS201、No)は、制御ルーチンを終了する。一方、ONである場合(ステップS201、Yes)は、ステップS202に進み、上述した第1判定条件が非成立であり、かつ変速領域がアップ点を超えており、かつ一時ダウンシフト要求フラグがONである状態が一定時間以上実行されているか否かを判定する。変速領域がアップ点を超えているとは、現在の車速及びアクセル開度の組み合わせの属する変速領域が、現在の変速段におけるアップ点を超えていることを意味する。なお、一時ダウンシフト要求フラグがONである状態が一定時間以上実行されているか否かを判定条件として含めることにより、不要なビジーシフトを回避できる。この一定時間は、たとえば200ms程度と設定することができる。
第1判定条件が非成立であり、かつ変速領域がアップ点を超えており、かつ一時ダウンシフト要求フラグがONである状態が一定時間以上実行されている場合(ステップS202、Yes)は、第2判定条件が成立する。第2判定条件が成立する場合は、ステップS203に進み、制御プログラムにおける一時ダウンシフト要求フラグをOFFにする。これにより、基本的な変速制御への復帰が実行され、制御ルーチンを終了する。
一方、第2判定条件が成立しない場合(ステップS202、No)は、制御ルーチンを終了する。これにより、一時ダウンシフト要求フラグがONの状態が維持される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、不要なビジーシフトを回避しつつ、ドライバがもたつき感を持つことを抑制できる。
なお、過給機付きであり、かつリーン燃焼モードで運転可能な過給リーンエンジンでは、排気エネルギーが小さいため、理論(ストイキ)燃焼モードの場合と比較して過給圧が上がりにくい。また、大型の過給機を搭載する場合には、タービンの慣性が大きいため、タービンの回転数が上がりにくい。そのため、これらの過給リーンエンジンや大型ターボを搭載した車両では、ターボラグが大きくなるため、上記ビジーシフトやもたつき感がより顕著になる。従って、本実施の形態に係る変速制御装置を好適に適用できる。
また、本発明の変形例として、ドライバのアクセルの踏み込み操作に対するエンジンの応答が遅いと推定される条件が成立する場合に、一時ダウンシフト要求フラグをONにする制御を行ってもよい。応答が遅いと推定される条件とは、たとえば、現在の過給圧が低い、またはエンジン回転数が低く、かつ燃焼領域が過給リーン領域である(アクセル開度が所定のしきい値未満である)条件である。
図5は、本発明の変形例に係る制御の別の一例を示す制御ルーチンのフローチャートである。はじめに、ステップS301において、変速制御装置は、上記に例示した応答が遅いと推定される条件が成立しているか否かを判定する。成立している場合(ステップS301、Yes)は、ステップS302に進み、制御プログラムにおける一時ダウンシフト要求フラグをONにする。これにより、自動変速機2がダウンシフトされ、制御ルーチンを終了する。一方、成立していない場合(ステップS301、No)は、制御ルーチンを終了する。
これにより、応答が遅いと推定される条件が成立している場合はダウンシフトが行われ、そうでない場合はダウンシフトが行われないので、不要なビジーシフトを回避しつつ、ドライバがもたつき感を持つことを抑制できる。
なお、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
1 エンジン
2 自動変速機
7 油圧制御部
8 車速センサ
9 アクセル開度センサ
10 エンジンECU
11 自動変速機ECU
36 ターボ過給機
47 過給圧センサ
49 クランク角センサ
100 車両
2 自動変速機
7 油圧制御部
8 車速センサ
9 アクセル開度センサ
10 エンジンECU
11 自動変速機ECU
36 ターボ過給機
47 過給圧センサ
49 クランク角センサ
100 車両
Claims (1)
- 過給機を有する内燃機関と前記内燃機関に接続された自動変速機とを備える車両の変速制御装置であって、前記変速制御装置は、
アクセル開度に基づきドライバの要求駆動力を算出し、
過給圧に基づき、前記自動変速機をダウンシフトさせない場合の所定時間後の駆動力の予測値を第1駆動力予測値として算出し、
前記過給圧に基づき、前記自動変速機をダウンシフトさせた場合の前記所定時間後の駆動力の予測値を第2駆動力予測値として算出し、
前記要求駆動力と前記第1駆動力予測値との差が第1しきい値以上であり、かつ前記第2駆動力予測値と前記第1駆動力予測値との差が第2しきい値以上である場合に、前記自動変速機をダウンシフトさせる、
ことを特徴とする変速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014160584A JP2016037999A (ja) | 2014-08-06 | 2014-08-06 | 変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014160584A JP2016037999A (ja) | 2014-08-06 | 2014-08-06 | 変速制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
JP2014160584A Pending JP2016037999A (ja) | 2014-08-06 | 2014-08-06 | 変速制御装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017180626A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | マツダ株式会社 | ターボ過給機付きエンジンの制御装置 |
JP2017180627A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | マツダ株式会社 | ターボ過給機付きエンジンの制御装置 |
-
2014
- 2014-08-06 JP JP2014160584A patent/JP2016037999A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017180627A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | マツダ株式会社 | ターボ過給機付きエンジンの制御装置 |
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